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発明の名称 樹脂組成物、それからなる難燃シート及び壁紙
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−11257(P2001−11257A)
公開日 平成13年1月16日(2001.1.16)
出願番号 特願平11−188252
出願日 平成11年7月1日(1999.7.1)
代理人 【識別番号】100090491
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 良和
【テーマコード(参考)】
4J002
【Fターム(参考)】
4J002 BB061 BB071 BB091 CD171 CP032 DE076 DE146 DE236 DJ036 FD016 FD136 
発明者 藤田 晴教
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 下記の(A)成分、(B)成分及び(C)成分からなる樹脂組成物。
(A)成分:少なくともエチレン単位とカルボン酸無水物基を含有する単量体単位とからなるエチレン系共重合体(A1)および/または少なくともエチレン単位とエポキシ基を含有する単量体単位とからなるエチレン系共重合体(A2):1〜70重量%、及び少なくとも主成分単量体単位がエチレンであるエチレン系共重合体(A3)(ただし、(A3)は、エチレン系共重合体(A1)、エチレン系共重合体(A2)を除く):0〜69重量%、(B)成分:無機充填剤:30〜90重量%、((A)+(B)の合計は100重量%)、(A)+(B)の合計100重量部に対し、(C)成分:シリコーン化合物を0.1〜10重量部。
【請求項2】 エチレン系共重合体(A1)が、エチレン単位、α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル単位及び無水マレイン酸単位の単量体からなるエチレン系共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】 (B)成分が、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウムの中から選ばれる少なくとも1種の無機充填剤であることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物からなることを特徴とする難燃シート。
【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物からなる層を含むことを特徴とする壁紙。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂組成物、それからなる難燃シート及び壁紙に関する。より詳しくは成形したときに難燃性と機械的強度を有する非塩素系の樹脂組成物、それからなる難燃シート及び壁紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、内装材などの建材用途に対して塩化ビニル系樹脂が多く用いられている。しかしながら、塩化ビニル系樹脂は、焼却時に塩化水素ガスを発生したり、耐摩耗性に劣るなどの問題を有するために、オレフィン系樹脂へ代替しようとする、非ハロゲン化の流れがある。難燃性の建材用樹脂についても、ハロゲンを含まない難燃性を有する樹脂組成物の開発が盛んに行われている。日本特許第2586368号には、特定のメルトフローレート及び密度を有し、示差走査熱量計(DSC)で100℃以上の最高融解ピークを有し、かつ、DSCによる100℃以上の融解熱量が10ジュール/g以上であるエチレン−α−オレフィン共重合体樹脂100重量部、および水酸化マグネシウム単独又は水酸化アルミニウムとの特定割合の混合物を60重量部以上含有する樹脂組成物からなる発泡倍率1.5倍以上の発泡シートに難燃紙を積層したポリオレフィン系樹脂からなる壁紙が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、成形したときに難燃性と機械的強度を有する樹脂組成物、それからなる難燃シート及び壁紙を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、特定のエチレン系共重合体と、無機充填剤、及びシリコーン化合物とを特定の割合で含有する樹脂組成物、それからなる難燃シート及び壁紙がかかる問題点を解決し得ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち本発明は、下記の(A)成分、(B)成分及び(C)成分からなる樹脂組成物を提供する。
(A)成分:少なくともエチレン単位とカルボン酸無水物基を含有する単量体単位とからなるエチレン系共重合体(A1)および/または少なくともエチレン単位とエポキシ基を含有する単量体単位とからなるエチレン系共重合体(A2):1〜70重量%、及び少なくとも主成分単量体単位がエチレンであるエチレン系共重合体(A3)(ただし、(A3)は、エチレン系共重合体(A1)、エチレン系共重合体(A2)を除く):0〜69重量%、(B)成分:無機充填剤:30〜90重量%、((A)+(B)の合計は100重量%)、(A)+(B)の合計100重量部に対し、(C)成分:シリコーン化合物を0.1〜10重量部。また、本発明は、前記樹脂組成物からなることを特徴とする難燃シートを提供する。また、本発明は、前記樹脂組成物からなることを特徴とする壁紙を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明する。本発明で用いる(A)成分は、少なくともエチレン単位とカルボン酸無水物基を含有する単量体単位とからなるエチレン系共重合体(A1)および/または少なくともエチレン単位とエポキシ基を含有する単量体単位とからなるエチレン系共重合体(A2)である。
【0007】本発明で用いるエチレン系共重合体(A1)とは、エチレン単量体とカルボン酸無水物基を含有する単量体の共存下で重合してなる2元共重合体、エチレン単量体、カルボン酸無水物基を含有する単量体及びその他の単量体の共存下で重合してなる3元以上の共重合体等のエチレン系共重合体である。
【0008】本発明で用いるエチレン系共重合体(A1)は、少なくともエチレン単位と前記カルボン酸無水物基を含有する単量体単位とからなるエチレン系共重合体であり、前記カルボン酸無水物基を含有する単量体単位の含有量が0.5重量%以上、さらには1〜10重量%、最も好ましくは1〜5重量%であるエチレン系共重合体が好ましい。共重合体中のカルボン酸無水物基を含有する単量体単位の含有量が前記数値を満足すると、(C)成分の無機充填剤との親和性が増し、また柔軟性を保持するため好ましい。
【0009】本発明に使用されるカルボン酸無水物基を含有する単量体としては、例えば無水マレイン酸、イタコン酸無水物、シトラコン酸無水物等が挙げられる。これらの中でも無水マレイン酸が好ましい。
【0010】前記3元以上のエチレン系共重合体におけるその他の単量体としては、例えばα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルが挙げられる。α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルとしては、炭素数が3〜8個の不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸等のアルキルエステルであって、具体的にはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル等が挙げられ、これらの中でもアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸メチルが好ましい。
【0011】特に、本発明で使用されるエチレン系共重合体(A1)としては、エチレン単位、α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体単位及び無水マレイン酸単量体単位とからなるエチレン系共重合体が好ましい。エチレン系共重合体(A1)におけるエチレン単位の含有量は、好ましくは41〜99.5重量%、より好ましくは70〜96重量%、α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体単位の含有量は、好ましくは0〜49重量%、より好ましくは3〜25重量%、無水マレイン酸単量体単位の含有量は、好ましくは0.5〜10重量%、より好ましくは1〜5重量%である。
【0012】本発明で用いるエチレン系共重合体(A1)としては、例えばエチレン−無水マレイン酸共重合体、無水マレイン酸変性エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸共重合体などが挙げられ、中でも、エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸共重合体が好ましい。本発明で用いるエチレン系共重合体(A1)の190℃におけるメルトフローレート(MFR)は、好ましくは0.1〜500g/10分、より好ましくは0.5〜300g/10分である。
【0013】エチレン系共重合体(A1)は、特にその製造方法が限定されるものではなく、例えば高圧ラジカル共重合、配位共重合等によって製造できる。
【0014】本発明で用いるエチレン系共重合体(A2)とは、エチレン単量体とエポキシ基を含有する単量体の共存下で重合してなる2元共重合体、エチレン単量体、エポキシ基を含有する単量体及びその他の単量体の存在下で重合してなる3元以上の共重合体等のエチレン系共重合体である。
【0015】本発明に使用されるエポキシ基を含有する単量体としては、例えば不飽和グリシジルエーテル類、不飽和グリシジルエステル類等が挙げられる。具体的にはアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、2−メチルアリルグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0016】エチレン系共重合体(A2)の3元以上の共重合体における、その他の単量体としては、例えばエチレン系不飽和エステルが挙げられる。エチレン系不飽和エステルとしては、例えばα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル、酢酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステルが挙げられる。その他の単量体としては、プロピレンやブテン−1等のオレフィン類、スチレン類等が挙げられる。α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルとしては、炭素数が3〜8個の不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸などのアルキルエステルであって、具体的にはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、およびメタクリル酸イソブチル等が挙げられる。
【0017】本発明で用いるエチレン系共重合体(A2)としては、エチレン単位、エポキシ基を含有する単量体単位及びエチレン系不飽和エステル単量体単位とからなるエチレン系共重合体が好ましい。エチレン系共重合体(A2)におけるエチレン単位の含有量は、好ましくは55〜99.9重量%、より好ましくは70〜94重量%、エポキシ基を含有する単量体単位の含有量は、好ましくは0.1〜15重量%、より好ましくは1〜10重量%、エチレン系不飽和エステル単位の含有量は、好ましくは0〜30重量%、より好ましくは5〜20重量%である。
【0018】本発明で使用されるエチレン系共重合体(A2)としては、例えばエチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体、メタクリル酸グリシジル変性エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−メタクリル酸グリシジル共重合体が挙げられ、中でも、エチレン−アクリル酸メチル−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−メタクリル酸グリシジル共重合体が好ましい。本発明で用いるエチレン系共重合体(A2)のメルトフローレート(MFR)は、好ましくは0.1〜200g/10分、より好ましくは1〜100g/10分である。
【0019】エチレン系共重合体(A2)は、特にその製造方法が限定されるものではなく、例えば高圧ラジカル共重合、配位共重合等によって製造できる。
【0020】エチレン系共重合体(A1)および/または上記エチレン系共重合体(A2)とは、上記エチレン系共重合体(A1)単独、上記エチレン系共重合体(A2)単独、及び上記エチレン系共重合体(A1)と上記エチレン系共重合体(A2)との混合物の3種類を含む。この混合物の配合割合は、エチレン系共重合体(A1)を好ましくは1〜99重量部、より好ましくは10〜90重量部、エチレン系共重合体(A2)を好ましくは99〜1重量部、より好ましくは90〜10重量部であり、合計100重量部となるものである。
【0021】(A1)成分と(A2)成分の合計は、(A1)、(A2)、(A3)及び(B)成分の合計に対して1〜70重量%、好ましくは3〜60重量%である。また、(A3)成分は前記合計に対して0〜69重量%、好ましくは20〜60重量%である。
【0022】本発明では、エチレン系共重合体(A1)および/またはエチレン系共重合体(A2)に、さらに少なくとも主成分単量体単位がエチレンであるエチレン系共重合体(A3)(ただし、(A3)は、エチレン系共重合体(A1)、上記エチレン系共重合体(A2)を除く)を含有してもよい。エチレン系共重合体(A3)を含有する本発明の樹脂組成物も好適に使用することができる。エチレン系共重合体(A3)の配合割合は、エチレン系共重合体(A1)および/またはエチレン系共重合体(A2)の合計の100重量部に対して、好ましくは0〜5000重量部、より好ましくは100〜1000重量部である。
【0023】エチレン系共重合体(A3)としては、例えば高密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−エチレン不飽和エステル共重合体が挙げられ、これらの中でもエチレン単位と炭素数3以上のα−オレフィン単位との共重合体、エチレン単位とエチレン系不飽和エステル単位との共重合体が好ましい。
【0024】エチレン−α−オレフィン共重合体の密度は、好ましくは0.85〜0.95g/cm3、より好ましくは0.88〜0.93g/cm3であり、そのメルトフローレート(MFR)は、好ましくは0.1〜20g/10分、より好ましくは0.5〜10g/10分である。エチレン−α−オレフィン共重合体におけるエチレン単位の含有量は、好ましくは60〜99重量%、より好ましくは70〜97重量%、α−オレフィン単位の含有量は、好ましくは40〜1重量%、より好ましくは30〜3重量%である。上記エチレン−α−オレフィン共重合体のα−オレフィンとしては、炭素数3〜12のα−オレフィンが好ましく、例えばプロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ドデセン−1、4−メチル−ペンテン−1、4−メチル−ヘキセン−1、ビニルシクロヘキサン等が挙げられる。この中でも特に、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1がより好ましい。
【0025】エチレン−エチレン系不飽和エステル共重合体におけるエチレン系不飽和エステルとしては、例えば酢酸ビニル、α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルが挙げられる。α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルとしては、炭素数が3〜8個の不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸などのアルキルエステルであって、具体的にはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、およびメタクリル酸イソブチル等が挙げられる。これらのうちでも特に、酢酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸メチルが好ましい。エチレン系共重合体におけるエチレン単位の含有量は、60〜95重量%、好ましくは70〜90重量%、エチレン系不飽和エステル単位の含有量は、40〜5重量%、好ましくは30〜10重量%である。
【0026】本発明に使用されるエチレン系共重合体(A3)としては、メタクリル酸メチル含有量が5〜40重量%、更には、10〜30重量%のものが好ましい。エチレン−メタクリル酸メチルとして、実施例においてMMA=20重量%、MFR=3の共重合体が用いられている。それ以外のエチレン系樹脂、例えば、中・低圧法高密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレンなどに比較して、柔軟性の面で優れるためより好ましい。
【0027】本発明で使用する(B)成分の無機充填剤としては、通常用いられる無機充填剤が使用できる。例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、アルミン酸カルシウム、カオリンクレー、硫酸カルシウム等が挙げられる。また、(B)成分はウォラストナイト等の繊維型フィラーでもよい。これらの中でも炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウムの中から選ばれる少なくとも1種の無機充填剤が好ましく、その中でも、難燃性の壁紙用としては水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムが、床材用としては炭酸カルシウムがより好ましい。無機充填剤は難燃剤としての機能も有している。無機充填剤の表面を、樹脂成分への分散性、機械的強度の向上、耐摩耗性、耐炭酸ガス白化性、耐湿性、耐油性、耐化学薬品性、加工性等を付与するために脂肪酸またはその金属塩、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤およびアルミニウムカップリング剤から選ばれた少なくとも一種の表面処理剤で処理したものが好ましい。(B)成分の添加割合は(A)成分と(B)成分の合計に対して30〜90重量%、好ましくは40〜85重量%、更に好ましくは40〜70重量%である。
【0028】本発明で使用する(B)成分は、その形態に限定されるものではなく、例えば粉粒体、微粉体、平板状、針状、球状、中空状、繊維状などの形態で用いることができ、また、粉体表面を改質することにより、好適に使用することができる。
【0029】本発明では、(C)成分としてシリコーン化合物を使用する。本発明でシリコーン化合物とは、下記一般式で表わされる化合物を云い、シリコンオイルと称されるものである。以下、シリコンオイルとも云う。
【0030】
【化1】

【0031】式中のRはアルキル基、アリール基及び水素原子から選ばれる基であり、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、フェニル基、水素原子が代表的なものである。分子中の全てのRが同一であっても、一部のRが別の基であってもよく、Rの一部がビニル基、水酸基であってもよい。
【0032】また、シリコーン化合物として、上記シリコーン化合物のRの一部が様々な有機基で変性された、例えばグリシジル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、および高級脂肪酸変性シリコーンオイル等の変性シリコーンオイルを挙げることができる。実際の使用に当たっては、樹脂との混和性、樹脂への分散性を考慮して、シリカに担持させる等の処理をしたシリコーン添加剤が好適に用いられる。
【0033】(C)成分であるシリコーン化合物の使用量(担持担体の重量は除く)は、(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対し、0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部である。0.1重量部未満であると難燃性が不足し、10重量部を超えると成形加工性、機械的強度を極端に劣化させる。
【0034】本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、本発明の効果を妨げない範囲で、種々の添加剤、例えば滑剤、酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、顔料、分散剤、造核剤、可塑剤、抗菌剤などを含有させてもよい。本発明の樹脂組成物は、前記の(A)成分、(B)成分、(C)成分および必要に応じて配合される成分を公知の混合装置を用いて混合することにより得られる。混合装置としては、例えばバンバリーミキサー、押出機などが挙げられる。
【0035】本発明の樹脂組成物は、床材、壁紙、内装材、建築材料などの用途として好適である。また、本発明の樹脂組成物は、壁材、巾木材、天井材等の建築用内装材として好適である。また、本発明の樹脂組成物は、成形して難燃性シート、多層積層体、発泡体などの使用形態で用いることができる。例えば、発泡シートを成形する方法としては、一般的な発泡成形法を用いることができる。即ち、例を挙げると(1)予めアゾジカルボンアミド(ADCA)、P,P’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラミド(OBSH)等の化学発泡剤を上記樹脂組成物に配合して、押出成形法、カレンダー成形法、熱プレス成形法等でシートを作成した後、加熱発泡成形する方法又は(2)化学発泡剤及び、又は物理発泡剤を使用して押出成形法、熱プレス成形法等により成形と発泡を同時に行う方法等が挙げられる。難燃紙としては、例えば、特公昭51−17606号公報、特開昭50−33696号公報、特開昭50−7397号公報、特開昭51−6763号公報等に記載されたグアニジン化合物等による含浸紙を用いることができる。発泡シートと難燃紙を積層する方法としては、発泡シート成形時に難燃紙を溶融接合する方法、発泡シートと難燃紙を接着剤で接合する方法、発泡シートと難燃紙を溶融ポリエチレン等で接合する方法等が挙げられる。さらに難燃紙を積層した発泡シートの表面に、模様等を印刷した後、エンボス加工を施すことにより、立体感に富んだ極めてきれいな壁紙が得られる。
【0036】本発明の樹脂組成物からなる壁紙は、燃焼時に発生するガス等が、焼却炉を傷めたり、環境を汚染することが少なく、難燃性と機械的強度に優れるものである。また、本発明の樹脂組成物からなるシート状の製品、例えば床材は、接着剤による接着、貼り合わせによる施工にも好適に使用することができる。また、本発明の樹脂組成物は、その他の塩化ビニル樹脂用途、例えば日用品、雑貨、電線被覆などの用途にも用いることができる。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、評価方法を以下に示した。
(1)引張破断強度引張破断強度の測定はJIS K6760の方法に従った。
(2)酸素指数酸素指数の測定はJIS K7201の方法に従った。
(3)メルトフローレート(MFR)
プロピレン系樹脂はJIS K7210により荷重2.16kg、温度は230℃で測定した。ポリエチレン系樹脂はJIS K6760に規定された方法に従って測定した。荷重2.16kg、温度190℃で測定した。
(4) MMA(メチルメタクリレート)含有量の測定プレスシートを作成し、測定した赤外線吸収スペクトルの1700cm-1前後に現れるカルボニル(C=O)基の特性吸収の吸光度を厚みで補正して、検量線法によりMMA含有量を求めた。
(5)MAH(無水マレイン酸)含有量検量線法により求めた。特性吸収は、1850cm-1のピークを用いた。
【0038】(実施例1)エチレン系共重合体(A3)として、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(住友化学工業(株)製、Acryft、MMA含有量=20重量%、MFR=3)47.5重量部、合成例で調製した(A)成分のエチレン系共重合体(A1)として、エチレン−エチルアクリレート(EA)−無水マレイン酸(MAH)共重合体(住友化学(株)製、Bondine、EA含有量=3重量%、MAH含有量=2重量%、MFR=3)5重量部、(B)成分の無機充填剤として、水酸化マグネシウム47.5重量部、(C)成分としてシリコーンオイルをシリカに担持した粉体状シリコーン添加剤(ダウコーティングアジア(株)製、DC4−7081)5重量部(有効分として2.5重量部)をラボプラストミルで190℃、30分間混練して混練物を得た。これを150℃でプレス成形して、幅15cm、長さ15cmの試験片を得た。この試験片につき、厚さ2mmで引張強度、厚さ3mmで酸素指数を測定した。測定結果を表1に示した。
【0039】(比較例1〜3)表1に示した配合の樹脂組成物を用い、実施例1と同様な方法でシートを作成し、この試験片につき、引張強度、酸素指数を測定した。測定結果を表1に示した。
【0040】
【表1】

【0041】
【発明の効果】以上の如く本発明は、塩化ビニル系樹脂を用いることなく、成形したときに難燃性と機械的強度を有する樹脂組成物を提供することができるので、建築用材として用いることができる。また、それからなる難燃シート及び壁紙は、ハロゲンを含まない環境汚染に対しても効果を有するものである。




 

 


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