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発明の名称 移動体使用の搬送設備
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−261144(P2001−261144A)
公開日 平成13年9月26日(2001.9.26)
出願番号 特願2000−75002(P2000−75002)
出願日 平成12年3月17日(2000.3.17)
代理人 【識別番号】100068087
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 義弘
発明者 川戸 賢一郎
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 レール装置と、このレール装置に支持案内されて一定経路上で移動自在な移動体とを有し、この移動体には、レール装置に支持案内される複数の被案内装置と被搬送物の支持部が設けられ、前記移動体側には、内外方向に揺動自在な受動体が外側へ突出付勢されて設けられるとともに、この受動体の突出側の面は圧接受動面に形成され、前記一定経路中の所定箇所には、突出付勢力によって前記圧接受動面が圧接される回動体が一定経路に沿って配設されていることを特徴とする移動体使用の搬送設備。
【請求項2】 受動体は移動体の前端部分に設けられ、移動体の後端部分には、突出付勢力に抗して受動体を内方向に揺動させる操作体が設けられていることを特徴とする請求項1記載の移動体使用の搬送設備。
【請求項3】 受動体が、被案内装置に上下揺動自在に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の移動体使用の搬送設備。
【請求項4】 移動体側には摩擦受動面が形成され、前記一定経路中の別の所定箇所は、前記摩擦受動面に当接回転作用して移動体に移動力を付与する摩擦式送り装置が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の移動体使用の搬送設備。
【請求項5】 移動体の本体が、連結装置を介して相対回動自在に連結された複数の部材により形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の移動体使用の搬送設備。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レール装置と、このレール装置に支持案内されて一定経路上で移動自在な移動体とを有し、この移動体により被搬送物を支持して搬送を行う移動体使用の搬送設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の設備としては、たとえば特開平5−162839号公報に見られる構成が提供されている。すなわち移動体(可動体)には、左右一対のレールに支持案内される複数の車輪が設けられ、そして本体の両側面が受圧部に形成されている。非作業経路部において空の移動体を返送(移動)させるに、この非作業経路部の上手には送り込み装置と加速装置とが設けられ、また下手には減速装置と送り込み装置とが設けられている。
【0003】このような従来構成によると、非作業経路部の上手において移動体を加速装置に対向して位置させた状態で、この加速装置を受圧部に作用させることで、移動体に高速移動力を与えることになり、以て移動体を高速移動し得る。そして高速移動してきた移動体の受圧部に減速装置を作用させることで、この移動体を減速し得る。なお、非作業経路部が長いときには、非作業経路部の中間部(一箇所または複数箇所)に減速装置と加速装置を配設して中継している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来構成によると、移動体を減速装置の箇所まで確実に移動させるためには、加速装置による初速度を高く設定しなければならず、したがって加速装置の大型化を招くとともに、移動体にかなりの衝撃を与えることになる。そして加速装置と減速装置との間では、1台の移動体しか移動させることができず、しかもストレージすることはできない。さらに移動体にかなりの衝撃を与えることから、被搬送物を支持して搬送する経路には採用し難い。
【0005】また、駆動チェーン形式により移動させることも可能であるが、この場合にチェーン重量などによってチェーン駆動装置の大型化を招き、さらには移動体群とチェーンとの間に複雑な係脱構造が必要になるとともに、全体として騒音が発生し易いものになる。
【0006】そこで本発明のうち請求項1記載の発明は、移動体に移動力を付与する構成は、初速度を高く設定することもなく、しかも小型化かつ簡素化し得、そして多数台の移動体を移動させ得るとともにストレージも可能となり、さらに衝撃を与えることなく移動力の付与を行えて、被搬送物を支持搬送する経路にも容易に採用し得、さらに全体として騒音を発生し難いものにし得る移動体使用の搬送設備を提供することを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成するために、本発明のうちで請求項1記載の移動体使用の搬送設備は、レール装置と、このレール装置に支持案内されて一定経路上で移動自在な移動体とを有し、この移動体には、レール装置に支持案内される複数の被案内装置と被搬送物の支持部が設けられ、前記移動体側には、内外方向に揺動自在な受動体が外側へ突出付勢されて設けられるとともに、この受動体の突出側の面は圧接受動面に形成され、前記一定経路中の所定箇所には、突出付勢力によって前記圧接受動面が圧接される回動体が一定経路に沿って配設されていることを特徴としたものである。
【0008】したがって請求項1の発明によると、受動体の圧接受動面を、突出付勢力によって回動体に圧接させることで、回動体の回動力を移動体側に伝達し得、以て移動体の移動は、回動体に一体状としてスリップなど生じない状態で行える。そして、移動体に移動力を付与する回動体の構成は、初速度を高く設定することもなく、しかも小型化かつ簡素化し得る。さらに回動体の長さに応じて、複数台の移動体を同時に移動し得る。また、回動体と受動体との組み合せにより、衝撃を与えることなく移動力の付与を行え得る。
【0009】また本発明の請求項2記載の移動体使用の搬送設備は、上記した請求項1記載の構成において、受動体は移動体の前端部分に設けられ、移動体の後端部分には、突出付勢力に抗して受動体を内方向に揺動させる操作体が設けられていることを特徴としたものである。
【0010】したがって請求項2の発明によると、停止している移動体の操作体に対して、移動してきた移動体の受動体が当接して上方揺動することで、回動体に対して圧接受動面を離間させて移動力の伝達を断つことになる。
【0011】そして本発明の請求項3記載の移動体使用の搬送設備は、上記した請求項1または2記載の構成において、受動体が、被案内装置に上下揺動自在に設けられていることを特徴としたものである。
【0012】したがって請求項3の発明によると、被案内装置に内外方向に揺動自在な受動体を設けることで、この受動体や回動体を、最も不要な空間部分に好適に配設し得る。
【0013】さらに本発明の請求項4記載の移動体使用の搬送設備は、上記した請求項1〜3のいずれかに記載の構成において、移動体側には摩擦受動面が形成され、前記一定経路中の別の所定箇所は、前記摩擦受動面に当接回転作用して移動体に移動力を付与する摩擦式送り装置が設けられていることを特徴としたものである。
【0014】したがって請求項4の発明によると、一定経路中の別の所定箇所に設けた摩擦式送り装置を移動体の横向き受動面に当接回転させることで、摩擦回転力により移動体に走行力を付与して一定経路上で走行し得る。
【0015】また本発明の請求項5記載の移動体使用の搬送設備は、上記した請求項1〜4のいずれかに記載の構成において、移動体の本体が、連結装置を介して相対回動自在に連結された複数の部材により形成されていることを特徴としたものである。
【0016】したがって請求項5の発明によると、部材群により本体を長く構成できるものでありながら、カーブ経路部において各部材は、連結装置を介して相対的に回動した姿勢となり、以てカーブ経路部での移動体の走行は円滑に行える。しかも、各部材を使用して横向き受動面を容易に形成し得る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、床側移動形式に採用した状態として図に基づいて説明する。
【0018】床1側からの機枠10の上部にレール装置11が配設されている。このレール装置11は、チャンネル状のレール12を、その開放部を相対向して左右一対に配設することで構成されている。これらレール12の開放部側の上縁部には、その上縁から上方へ曲げ成形することでガイド部12aが形成されるとともに、その下縁部には、その下縁から下方へ曲げ成形することで垂下部12bが形成されている。
【0019】前記レール装置11により一定経路5を形成するものであり、ここで一定経路5は平面視において、たとえば平行した一対の直線状経路部5aと、これら直線状経路部5aの始終端間を接続したカーブ経路部5bとにより無端状に形成されている。
【0020】前記レール装置11に支持案内されて一定経路5上を移動自在(走行自在)な移動体20が設けられる。この移動体20の本体21は、連結装置(後述する。)を介して相対回動自在に連結された三本のフレーム体(複数本の部材の一例)22,23,24により形成されている。
【0021】ここで各フレーム体22,23,24は、一定経路5の方向に長い四角筒状体(四角棒状体)22A,23A,24Aと、これら四角筒状体22A,23A,24Aの前端に一体化された前端部材22B,23B,24Bと、後端に一体化された後端部材22C,23C,24Cとにより形成されている。そして少なくとも一側面、すなわち、たとえば無端状の一定経路5における内側に向いた側面が、全長または大部分に亘っての摩擦受動面25に形成されている。
【0022】前部フレーム体22と中間部フレーム体23との間、ならびに中間部フレーム体23と後部フレーム体24との間が、それぞれ連結装置27を介して相対回動自在に連結されている。ここで両連結装置27は、前部フレーム体22の後端部材22Cと中間部フレーム体23の前端部材23Bとの間、ならびに中間部フレーム体23の後端部材23Cと後部フレーム体24の前端部材24Bとの間を、それぞれ縦方向軸28を介して左右方向に相対回動自在に連結することで構成されている。
【0023】前記移動体20は、複数の被案内装置30を介してレール装置11に支持案内されることで、一定経路5上を移動自在に構成されている。その際に、各被案内装置30は同様なトロリ形式に構成されている。
【0024】すなわちトロリ本体31には、前後方向の中央部分に上方で開放された四角状凹部31Aが形成されている。そしてトロリ本体31の上下中間位置には前後一対の横方向ピン32が貫通して固定され、これら横方向ピン32の両突出部分に、前記レール装置11におけるレール12に嵌合して支持案内される被支持ローラ33が遊転自在に取り付けられている。またトロリ本体31の上部にはそれぞれ縦方向ピン34が貫通して固定され、これら縦ピン34の下端部分に、前記レール12のガイド部12aに対向して案内される被ガイドローラ35が遊転自在に取り付けられている。
【0025】これにより各被案内装置30は、そのトロリ本体31の両側にそれぞれ前後一対の被支持ローラ33が設けられるとともに、その上部に前後一対の被ガイドローラ35が設けられて構成されている。そして被案内装置30は、両縦方向軸28、ならびに前端部材22Bや後端部材24Cに設けられた縦方向軸29の端部に相対回動自在に連結されている。
【0026】すなわち、縦方向軸28,29の下部は四角状部28A,29Aに形成され、これら四角状部28A,29Aが前記四角状凹部31Aに挿入され、そしてトロリ本体31に通される横方向ピン38,39が各四角状部28A,29Aに貫通されている。これにより縦方向軸28,29の端部と被案内装置30との連結は、四角状部28A,29Aを貫通する横方向ピン38,39を介して、前後方向で相対回動自在に行われる。
【0027】前記移動体20側には、内外方向に揺動自在な受動体40が外側へ突出付勢されて設けられている。すなわち、移動体20の前端部分の一例である前端の被案内装置30には、そのトロリ本体31の下部に左右方向ピン41を介して受動体40が上下方向に揺動自在に設けられている。
【0028】ここで受動体40は、側面視において逆への字状であって、その一端(前端)が左右方向ピン41に取付けられるとともに、他端が後方へ伸びるように配設されている。そして受動体40の突出側の面の一例である下面が圧接受動面42に形成されている。さらに受動体40を突出側に付勢するための圧縮ばね43が、トロリ本体31側と受動体40の上面側との間に設けられている。
【0029】また移動体20の後端部分の一例である後端の被案内装置30には、そのトロリ本体31の下部にから後方に向けて操作体44が設けられている。ここで操作体44は、受動体40に接近してその下部に入り込むことで、この受動体40を、圧縮ばね43による突出付勢力に抗して内方向である上方向に揺動させるように構成されている。なお、受動体40に対する操作体44の接近限は、トロリ本体31どうしの当接により規制されるように構成されている。
【0030】前記移動体20には被搬送物Wの支持部50が設けられている。すなわち、中間部フレーム体23の上面で前後の2箇所からは縦材51が立設され、これら縦材51には、それぞれ横材52の中間部が固定されている。そして、前記横材52の中央部分(縦材51の上方)の上面間に前後部材53が設けられ、この前後部材53の前後端部にそれぞれ左右部材54が固定されるとともに、これら左右部材54上に被搬送物Wの支持具55が設けられている。なお、前記横材52の左右両端部には遊転輪(ガイドローラ)56が取り付けられている。以上の51〜56などによって支持部50の一例が構成される。
【0031】前記遊転輪56を嵌合して支持案内する一対のガイドレール6が、前記一定経路5に沿って配設されている。なおガイドレール6は一定経路5の全長に沿って設けてもよく、また主として被搬送物Wを支持して作業を行う直線状経路部5aの全長もしくは所望の箇所に設けてもよい。
【0032】前記ガイドレール6はカバー体7の下面側に設けられており、そしてカバー体7に形成されたスリット部8に前記前後部材53が位置されて移動するように構成されている。そしてスリット部8には、前後部材53に当接されるシール材(ゴムシールなど)9が設けられている。
【0033】なお、前記カバー体7により遊転輪56を下方から支持案内する形式であってもよい。そして遊転輪56は、図4の仮想線に示される4輪形式のほか、1輪形式、片持ち状の2輪形式、3輪形式、4輪以上の複数輪形式などであってもよい。
【0034】前記一定経路5において、たとえば一方の直線状経路部5aは、その上手側がストレージ部3に、下手側が通常の高速移動部4に形成されている。そして、これらストレージ部3や高速移動部4に対応して(一定経路5中の所定箇所)、突出付勢力によって前記圧接受動面42が圧接される回動体が一定経路5に沿って配設されている。
【0035】すなわち、ストレージ部3や高速移動部4に対応して無端回動式送り装置60が設けられている。この無端回動式送り装置60は、高速移動部4の出口部分に設けられた駆動輪体61と、ストレージ部3の入口部分に設けられた従動輪体62と、駆動輪体61に連動された駆動装置63と、両輪体61,62間に巻回された無端ベルト(回動体の一例)64と、両輪体61,62間において上位作用経路部の無端ベルト64を下方から受けて摺接案内するプレート体65などにより、その一例が構成されている。
【0036】そして無端回動式送り装置60は、プレート体65により支持案内される無端ベルト64に、圧縮ばね43の突出付勢力によって下方向に揺動した前記受動体40の圧接受動面42が上方から当接されることで、移動体20を無端ベルト64に一体状として移動させるように構成されている。
【0037】前記プレート体65は、一定経路5の方向に連続的に配設されてもよいし、断続的に配設されてもよい。そして、たとえばストレージ部3と高速移動部4との境界部分は分断され、ここにストッパー体67が設けられている。このストッパー体67は、受動体40の移動経路に対して出退自在であって、その突出動によって、移動してきた受動体40を受止めて圧縮ばね43の付勢力に抗して上方揺動させるとともに移動を阻止するように構成されている。
【0038】前記一定経路5中の別の所定箇所には、前記摩擦受動面25に当接回転作用して移動体20に移動力を付与する摩擦式送り装置70が設けられている。この摩擦式送り装置70は、回転駆動部の一例である減速機付きのインダクションモータ71と、このインダクションモータ71から上下方向に取り出した出力軸72に取り付けられた送りローラ73などにより構成されている。そして送りローラ73は、たとえば外周部分がウレタン製とされている。
【0039】この摩擦式送り装置70は、駆動回転される送りローラ73を摩擦受動面25に当接作用させることで、移動体20に移動力を付与し得る。その際に摩擦式送り装置70は、定置式でもよいし、より十分な当接力を得るために、たとえば、圧縮ばねの弾性反発力により送りローラ73を摩擦受動面25に対して当接付勢し得る形式であってもよい。そして摩擦式送り装置70は、一定経路5中の所定経路部分に所定間隔置きに配設され、その際に配設ピッチPは、移動体20の全長Lに対して長く、すなわちP>Lに設定されている。
【0040】以下に、上記した実施の形態における作用を説明する。図2、図5の仮想線に示されるように、一定経路5中でストレージ部3や高速移動部4の部分を除いた所定経路部分では、摩擦受動面25に当接している送りローラ73をインダクションモータ71により駆動回転させることで、摩擦式送り装置70により移動体20に移動力(走行力)を付与することになって、この移動体20を送り移動し得る。すなわち、摩擦式送り装置70による移動体20の移動は、その送りローラ73を、前部フレーム体22の摩擦受動面25から中間部フレーム体23の摩擦受動面25、ならびに後部フレーム体24の摩擦受動面25へと順次作用させることで行われる。
【0041】その際に、送りローラ73が前部フレーム体22に作用しているとき、中間部フレーム体23と後部フレーム体24は連結装置27を介して引っ張り移動され、また中間部フレーム体23に作用しているとき、前部フレーム体22は連結装置27を介して押し移動されるとともに後部フレーム体24は連結装置27を介して引っ張り移動され、さらに後部フレーム体24に作用しているとき、中間部フレーム体23と前部フレーム体22は連結装置27を介して押し移動されることになる。
【0042】そして、このような移動の際に各被案内装置30は、各被支持ローラ33を介してレール装置11の両レール12に支持案内され、そして各被ガイドローラ35がガイド部12aに当接して案内される。さらに遊転輪56群もガイドレール6に支持案内される。これにより移動体20の移動は、ガタ付いたり横倒れしたりすることなく安定して行われ、以て被搬送物Wに対する各種作業や被搬送物Wの積み降ろしは、常に正確に行える。
【0043】上述した移動体20の移動は、摩擦式送り装置70の配設ピッチPの置きに間欠的に行われる。その際に、下手の摩擦式送り装置70の部分が空状態のときに間欠的な送りが行われるように、たとえば図5に示されるように、前端の被案内装置30におけるトロリ本体31の側面に設けられたLSストライカー36を適宜の検出手段などにより検出し、その検出に基づいて自動制御されている。
【0044】そして摩擦式送り装置70の位置において、送りローラ73の非回転により移動体20を停止させるとともに適宜の位置決め手段によって位置決めを行った状態で、床1上の作業者や本体21上に乗り移った作業者が、支持部50に支持されている被搬送物Wに対して各種の作業を遂行する。
【0045】前記移動体20の移動は、カーブ経路部5bでも同様にして行われる。その際にカーブ経路部5bでは、図8に示されるように、各フレーム体22,23,24は、平面視において連結装置27における縦方向軸28を介して相対的に屈折した姿勢で移動されることになる。
【0046】このようにしてカーブ経路部5bを移動した移動体20はストレージ部3の入口部に達し、前端部分の受動体40を無端回動式送り装置60の作用経路に突入させる。ここで無端回動式送り装置60は送り作動されている。すなわち、駆動装置63により駆動輪体61を強制回転させることで、従動輪体62との間に巻回されている無端ベルト64が回動されている。
【0047】したがって図1、図3〜図6に示されるように、この無端ベルト64に受動体40の圧接受動面42が、圧縮ばね43の弾性付勢力によって上方から圧接されていることで、移動体20は無端ベルト64と一体状に移動される。その際に無端ベルト64は、プレート体65により下方から支持されて案内されていることで、上下振動など生じない状態で回動される。さらに受動体40は、その他端(遊端)が後方へ伸びるように左右方向ピン41の周りに揺動自在に設けられており、以て受動体40の圧接受動面42は、無端ベルト64の回動力によって食い込み状に圧接されることになる。
【0048】これにより無端ベルト64の回動力は、受動体40を介して移動体20側に確実に伝達され、以て移動体20の無端ベルト64と一体状の高速移動は、スリップなど生じない状態で確実かつ円滑に行われる。このようにして、移動体20はストレージ部3において移動される。
【0049】そして図7に示されるように、たとえばストレージ部3と高速移動部4との境界部分に設けられているストッパー体67が受動体40の移動経路に対して突出動されることで、受動体40が上方揺動されるとともに移動が阻止され、以て移動体20はストレージされることになる。このように移動体20がストレージされているときには、ストレージされている移動体20群の最後尾の移動体20の後ろにおいて、高速移動されてきた移動体20は停止されストレージされる。
【0050】すなわち、ストレージされている移動体20群の最後尾の移動体20における後端の操作体44に対して、移動してきた移動体20における受動体40が当接して上方揺動されることになり、以て無端ベルト64に対して圧接受動面42が離間されて、移動力の伝達が断たれる。そして、たとえばトロリ本体31どうしが当接されることで、移動してきた移動体20の移動が阻止され、以てストレージ状態となる。
【0051】ストレージ部3の最前端の移動体20は、ストッパー体67が退入動されることで高速移動部4に切り出される。すなわち、ストッパー体67の退入動によって受動体40が下方揺動され、前述と同様にして無端ベルト64に受動体40の圧接受動面42が上方から圧接されることになり、以て移動体20は無端ベルト64と一体状で移動される。これによりストレージ部3の移動体20群は、順次、高速移動部4に切り出しされたのち高速移動部4を高速移動される。
【0052】そして移動体20が高速移動部4の出口部分に達すると、圧接受動面42に対して無端ベルト64が外れる。これにより、無端回動式送り装置60による送り力が開放され、それ以降は、前述した摩擦式送り装置70により移動力が付与される。
【0053】なお、一定経路5中の適宜の箇所において、作業済みの被搬送物Wが支持部50から降ろされるとともに、支持部50に新たな被搬送物Wが積み込まれる。このようにして移動体20は、一定経路5上において循環移動される。
【0054】一定経路5中に、側面視において上方(または下方)へのカーブ経路部が形成されている場合は、縦方向軸28,29に対して被案内装置30が横方向ピン38,39の周りに相対回動されることで、レール12の上下方向のカーブに沿って向きを自動的に変更しながら円滑に移動される。
【0055】上述した構成においては、無端ベルト64に受動体40の圧接受動面42を、弾性付勢力によって上方から圧接させることで、無端ベルト64の回動力を移動体20側に確実に伝達し得、以て移動体の移動は、無端ベルトと一体状としてスリップなど生じない状態で確実かつ円滑に行える。したがって、例え高速移動であったとしても、常に容易に好適にかつ所望のピッチで行えることになる。
【0056】そして、移動体10に移動力を付与する無端ベルト64の構成は、初速度を高く設定することもなく、しかも小型化かつ簡素化し得る。さらに無端ベルト64の長さに応じて、複数台の移動体10を同時に移動し得ることになる。また、無端ベルト64と受動体40との組み合せにより、衝撃を与えることなく移動力の付与を行え得ることで、被搬送物Wを支持搬送する経路にも容易に採用し得、そして全体として騒音を発生し難いものにし得る。
【0057】さらに、停止している移動体20の操作体44に対して、移動してきた移動体20の受動体40が当接して上方揺動することで、無端ベルト64に対して圧接受動面42を離間させて移動力の伝達を断つことになり、以て移動してきた移動体20を停止させてストレージし得る。
【0058】また、被案内装置30のトロリ本体31に、内外方向に揺動自在な受動体40を設けることで、この受動体40や無端ベルト64を、最も不要な空間部分に好適に配設し得る。
【0059】そして、一定経路5中の別の所定箇所に設けた摩擦式送り装置70を移動体20の摩擦受動面25に当接回転させることで、摩擦回転力により移動体20に移動力を付与して一定経路5上で走行し得る。これにより、無端ベルト64による支持搬送式の移動と、摩擦式送り装置70による摩擦送り式の移動とを使い分け得るとともに、両方式ともに、長期に亘っての安定した動作を期待し得る。
【0060】また、フレーム体(部材)22,23,24群により本体21を長く構成できる。さらに、カーブ経路部5bにおいて各フレーム体22,23,24は、連結装置27を介して相対的に回動した姿勢となり、以てカーブ経路部5bでの移動体20の移動は円滑に行える。しかも、各フレーム体22,23,24を使用して摩擦受動面25を容易に形成し得る。
【0061】上記した実施の形態では、被案内装置30のトロリ本体31に、下向き受動体40が上下方向に揺動自在に設けられた形式が示されているが、これは受動体40が左右方向(横方向)に揺動自在に設けられた形式や、上向き受動体40が上下方向に揺動自在に設けられた形式などであってもよい。さらに受動体40が、トロリ本体31以外で移動体20側に設けられた形式などであってもよい。これらの場合、受動体40の位置や向きに応じて無端ベルト64などが配設される。
【0062】上記した実施の形態では、無端ベルト64はプレート体65により下方から支持されて案内されているが、これは一定経路5の方向に多数配設された受けローラ群により無端ベルト64が下方から支持案内される形式であってもよい。
【0063】上記した実施の形態では、回動体として無端ベルト64が示されているが、これはワイヤロープやチェーンなどであってもよい。また無端ベルト64としてはゴム製やスチール製などが採用される。
【0064】上記した実施の形態では、直線状経路部5aなどにおいて、前後端間に隙間を生じる状態で移動体20を移動させる形式を示しているが、これは、直線状経路部5aの上手側に前記摩擦式送り装置70を設けるとともに、下手側に前記摩擦受動面25に作用して移動体20に制動力を付与する制動装置を設けた形式としたときには、摩擦式送り装置70から制動装置の間で、複数台の移動体20を、その前後端間に隙間を生じめることなく密に後押し状態で整列させて移動し得る。
【0065】上記した実施の形態では、本体21の一側面に摩擦受動面25を形成し、この摩擦受動面25に作用する摩擦式送り装置70を設けた形式を示しているが、これは本体21の他側面に作用される受けローラを設けて、本体21を両側から挟みつけて強い摩擦力を得、以て充分な移動力を与え得る形式であってもよい。
【0066】上記した実施の形態では、移動体20の本体21として、三本のフレーム体(部材)22,23,24からなる形式を示したが、これは前部フレーム体22の前方や後方、後部フレーム体24の前方や後方に単数または複数のフレーム体を連結した三本以上の形式や、中間部フレーム体23を複数本とした三本以上の形式などであってもよい。またフレーム体22,23,24のうちいずれかを省略した二本形式であってもよい。
【0067】上記した実施の形態では、フレーム体22,23,24の連結を行う縦方向軸28を介して被案内装置30を配設しているが、これは被案内装置を、フレーム体22,23,24間や前後のフレーム体22,24の外方に配設して隣接間を連結した形式であってもよい。この場合には、被案内装置におけるトロリ本体の側面にも横向き受動面が形成される。
【0068】さらに、フレーム体22,23,24間で連結された被案内装置間に支持部を設けた形式であってもよく、この場合には、カーブ経路などの円滑な移動のために、中間部フレーム体23として伸縮構造が採用される。
【0069】上記した実施の形態では、床1側からの機枠10にレール装置11を配設しているが、これは床面下のピット内にレール装置11を配設した構成であってもよい。これによると、移動体20を含めた全体の高さを低く形成できる。
【0070】上記した実施の形態では、床1側を走行自在な移動体20を示したが、これは天井側に配設したレールに支持案内されて移動自在な移動体であってもよい。上記した実施の形態では、被案内装置30として、レール12のガイド部12aに案内される被ガイドローラ35を有する形式が示されているが、これは垂下部12bに案内される被ガイドローラをも有する形式の被案内装置であってもよい。
【0071】上記した実施の形態では、レール12にガイド部12aや垂下部12bが曲げ成形された構成を示しているが、これはチャンネル状のレールとし、そして開放部側の上縁部と下縁部に、被ガイドローラを案内するための四角棒状体からなるガイド部材などが固定された形式であってもよい。
【0072】
【発明の効果】上記した本発明の請求項1によると、受動体の圧接受動面を、突出付勢力によって回動体に圧接させることで、回動体の回動力を移動体側に確実に伝達でき、以て移動体の移動は、回動体に一体状としてスリップなど生じない状態で、確実かつ円滑に行うことができる。したがって、例え高速移動であったとしても、常に容易に好適にかつ所望のピッチで行うことができる。
【0073】そして、移動体に移動力を付与する回動体の構成は、初速度を高く設定することもなく、しかも小型化かつ簡素化できる。さらに回動体の長さに応じて、複数台の移動体を同時に移動できる。また、回動体と受動体との組み合せにより、衝撃を与えることなく移動力の付与を行えることで、被搬送物を支持搬送する経路にも容易に採用でき、さらに全体として騒音を発生し難いものにできる。
【0074】また上記した本発明の請求項2によると、停止している移動体の操作体に対して、移動してきた移動体の受動体が当接して上方揺動することで、回動体に対して圧接受動面を離間させて移動力の伝達を断つことができ、以て移動してきた移動体を停止させてストレージできる。
【0075】そして上記した本発明の請求項3によると、被案内装置に内外方向に揺動自在な受動体を設けることで、この受動体や回動体を、最も不要な空間部分に好適に配設できる。
【0076】さらに上記した本発明の請求項4によると、一定経路中の別の所定箇所に設けた摩擦式送り装置を移動体の横向き受動面に当接回転させることで、摩擦回転力により移動体に移動力を付与して一定経路上で移動できる。これにより、回動体による圧接搬送式の移動と、摩擦式送り装置による摩擦送り式の移動とを使い分けることができるとともに、両方式ともに、長期に亘っての安定した動作を期待できる。
【0077】また上記した本発明の請求項5によると、部材群により本体を長く構成できるものでありながら、カーブ経路部において各部材は、連結装置を介して相対的に回動した姿勢となり、以てカーブ経路部での移動体の移動は円滑に行うことができる。しかも、各部材を使用して摩擦受動面を容易に形成できる。




 

 


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