米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 包装;運搬 -> 株式会社豊田自動織機製作所

発明の名称 産業車両の制動装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−114500(P2001−114500A)
公開日 平成13年4月24日(2001.4.24)
出願番号 特願平11−294798
出願日 平成11年10月18日(1999.10.18)
代理人 【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣 (外1名)
【テーマコード(参考)】
3D041
3F333
3J057
【Fターム(参考)】
3D041 AA11 AA68 AB07 AC01 AC09 AC16 AC18 AD02 AD31 AD41 AE03 AE32 AE41 
3F333 AA02 AB13 DB05 FA20 FA31 FH08
3J057 AA04 BB04 GA12 GB27 GB30 GB36 GC10 HH04 JJ01
発明者 谷口 浩之 / 小川 隆希
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 エンジンの出力をトルクコンバータを介して出力軸に伝達する油圧式の前進クラッチ及び後進クラッチを備えた変速機と、前記変速機を切換操作するためのシフト操作手段と、前記前進クラッチ及び後進クラッチの各受圧室内の油圧を増減して当該各クラッチを前記シフト操作手段の前進・中立・後進の操作位置に応じた接続状態に切換えるシフト切換手段と、車両を制動させるために操作するブレーキ操作手段と、前記ブレーキ操作手段の操作力により作動されその操作力に応じた油圧を発生させる油圧発生手段と、前記シフト操作手段が中立位置に操作された状態では前記前進クラッチと後進クラッチの両受圧室に前記油圧発生手段の油圧が作用するように油圧伝達経路を選択するとともに、前記シフト操作手段が前進位置または後進位置に操作された状態では前記前進クラッチと後進クラッチのうち前記クラッチ制御手段により接続されたシフト側のクラッチと反対側のクラッチの受圧室に前記油圧発生手段の油圧が作用するように油圧伝達経路を選択する油路選択手段とを備えている産業車両の制動装置。
【請求項2】 前記シフト切換手段及び油路選択手段は、前記前進クラッチと後進クラッチのうち前記シフト操作手段の操作位置に応じた接続すべきクラッチの受圧室にシフト用油圧源からの設定油圧を伝えるためのシフト用油圧経路と、前記ブレーキ操作手段の操作時に係合されるクラッチの受圧室に前記油圧発生手段の油圧を作用させるための制動用油圧経路とを、前記シフト操作手段の操作位置に応じて選択する切換弁手段と、前記切換弁手段を前記シフト操作手段の操作位置に応じた切換位置に切り換える弁切換手段とを備えている請求項1に記載の産業車両の制動装置。
【請求項3】 請求項2に記載の産業車両の制動装置において、前記切換弁手段は電磁切換方式であって、前記弁切換手段は、前記シフト操作手段の操作位置を検出する操作位置検出手段と、該操作位置検出手段からの検出信号に基づいてそのシフト操作位置に応じた切換位置に前記切換弁手段を切り換える電磁制御をする弁制御手段とを有する産業車両の制動装置。
【請求項4】 請求項2に記載の産業車両の制動装置において、前記切換弁手段は、前記シフト操作手段の操作により切り換えられる手動切換弁と、前記手動切換弁が開弁された油路を通じて伝えられる油圧をパイロット圧として駆動されるパイロット式切換弁とを有する産業車両の制動装置。
【請求項5】 請求項1〜3のいずれか一項に記載の産業車両の制動装置において、前記ブレーキ操作手段が操作されたことを検知するブレーキ操作検知手段と、該ブレーキ操作検知手段からの検知信号に基づいてブレーキ操作を検知したときには、シフト操作位置に応じた接続側のクラッチの接続を切り離すクラッチ切断手段を備えている産業車両の制動装置。
【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の産業車両の制動装置において、前記ブレーキ操作手段が操作されたことを検知するブレーキ操作検知手段と、該ブレーキ操作検知手段からの検知信号に基づいてブレーキ操作を検知したときに、エンジン回転数の最大値を小さく制限するエンジン回転数制御手段とを備えている産業車両の制動装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トルクコンバータを装備するフォークリフト等の産業車両において、ブレーキペダル等のブレーキ操作手段が操作されたときにその操作力に応じた制動力を得るために車両に設けられる産業車両の制動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の産業車両であるエンジン式フォークリフトにおいては、ブレーキペダルを踏み込んだ際に作動される制動装置として、車輪に設けられたドラムブレーキ装置等の常用ブレーキが採用されていた。ブレーキペダルはマスタシリンダと作動連結され、マスタシリンダは常用ブレーキと油圧配管で接続されている。ブレーキペダルを踏み込むと、その踏力に応じた油圧がマスタシリンダに発生し、マスタシリンダと油圧配管で連結された常用ブレーキが作動され、その踏力に応じた制動力が得られるようになっていた。近年、フォークリフトにもトルクコンバータを備えた変速機を使用するものがある。通常、フォークリフトでは変速機に前進クラッチと後進クラッチが装備され、シフトレバーの操作位置に応じた側のクラッチが接続されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、フォークリフトは荷の運搬作業に使用され、荷取りや荷置きの度に頻繁にブレーキが使用される。このようにフォークリフトではブレーキ使用頻度が比較的高いため、ドラムブレーキ装置のブレーキライニング等の部品摩耗が激しく、ブレーキ装置のメンテナンスを比較的頻繁に行う必要があった。メンテナンス中はフォークリフトを使用できなくなるため、作業効率の低下などの問題も生じる。
【0004】本発明は前記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、産業車両において、前後進クラッチを制動装置に流用することで制動専用の主制動装置を廃止でき、しかも制動装置のメンテナンス頻度を少なく済ませることができる産業車両の制動装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、エンジンの出力をトルクコンバータを介して出力軸に伝達する油圧式の前進クラッチ及び後進クラッチを備えた変速機と、前記変速機を切換操作するためのシフト操作手段と、前記前進クラッチ及び後進クラッチの各受圧室内の油圧を増減して当該各クラッチを前記シフト操作手段の前進・中立・後進の操作位置に応じた接続状態に切換えるシフト切換手段と、車両を制動させるために操作するブレーキ操作手段と、前記ブレーキ操作手段の操作力により作動されその操作力に応じた油圧を発生させる油圧発生手段と、前記シフト操作手段が中立位置に操作された状態では前記前進クラッチと後進クラッチの両受圧室に前記油圧発生手段の油圧が作用するように油圧伝達経路を選択するとともに、前記シフト操作手段が前進位置または後進位置に操作された状態では前記前進クラッチと後進クラッチのうち前記クラッチ制御手段により接続されたシフト側のクラッチと反対側のクラッチの受圧室に前記油圧発生手段の油圧が作用するように油圧伝達経路を選択する油路選択手段とを備えている。
【0006】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記シフト切換手段及び油路選択手段は、前記前進クラッチと後進クラッチのうち前記シフト操作手段の操作位置に応じた接続すべきクラッチの受圧室にシフト用油圧源からの設定油圧を伝えるためのシフト用油圧経路と、前記ブレーキ操作手段の操作時に係合されるクラッチの受圧室に前記油圧発生手段の油圧を作用させるための制動用油圧経路とを、前記シフト操作手段の操作位置に応じて選択する切換弁手段と、前記切換弁手段を前記シフト操作手段の操作位置に応じた切換位置に切り換える弁切換手段とを備えている。
【0007】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記切換弁手段は電磁切換方式であって、前記弁切換手段は、前記シフト操作手段の操作位置を検出する操作位置検出手段と、該操作位置検出手段からの検出信号に基づいてそのシフト操作位置に応じた切換位置に前記切換弁手段を切り換える電磁制御をする弁制御手段とを有することを要旨とする。
【0008】請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記切換弁手段は、前記シフト操作手段の操作により切り換えられる手動切換弁と、前記手動切換弁が開弁された油路を通じて伝えられる油圧をパイロット圧として駆動されるパイロット式切換弁とを有することを要旨とする。
【0009】請求項5に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明において、前記ブレーキ操作手段が操作されたことを検知するブレーキ操作検知手段と、該ブレーキ操作検知手段からの検知信号に基づいてブレーキ操作を検知したときには、シフト操作位置に応じた接続側のクラッチの接続を切り離すクラッチ切断手段を備えている。
【0010】請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発明において、前記ブレーキ操作手段が操作されたことを検知するブレーキ操作検知手段と、該ブレーキ操作検知手段からの検知信号に基づいてブレーキ操作を検知したときに、エンジン回転数の最大値を小さく制限するエンジン回転数制御手段とを備えている。
【0011】(作用)請求項1に記載の発明によれば、シフト操作手段を操作すると、シフト切換手段により前進クラッチ及び後進クラッチの各受圧室内の油圧が増減されて各クラッチが前進・中立・後進の操作位置に応じた接続状態に切換えられる。この際、油路選択手段によって、シフト操作手段が中立位置に操作された状態では前進クラッチと後進クラッチの両受圧室に油圧発生手段の油圧が作用するように油圧伝達経路が選択され、シフト操作手段が前進位置または後進位置に操作されたときに前進クラッチと後進クラッチのうちクラッチ制御手段により接続された接続側のクラッチと反対側のクラッチの受圧室に油圧発生手段の油圧が作用するように油圧伝達経路が選択される。シフト操作手段が中立位置にある状態でブレーキ操作手段が操作されると、その操作力に応じた油圧発生手段の油圧が前進及び後進クラッチの両受圧室に作用して両クラッチが同時係合することにより制動力が発生する。また、シフト操作手段が前進位置または後進位置にあるときにブレーキ操作手段が操作されると、その操作力に応じた油圧発生手段の油圧がシフト側と反対側のクラッチの受圧室に作用し、シフト側のクラッチと反対側のクラッチが係合することにより制動力が発生する。前進及び後進クラッチを制動装置としても流用するので、従来使用されていたドラムブレーキ装置など専用の制動装置が不要となる。
【0012】請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、切換弁手段は弁切換手段によりシフト操作手段の操作位置に応じた切換位置に切り換えられる。切換弁手段が切り換えられることにより、シフト操作手段の操作位置に応じたシフト用油圧経路と制動用油圧経路とが選択される。その結果、シフト操作手段の操作位置に応じた接続されるべきクラッチの受圧室にシフト用油圧源からの設定油圧が伝えられ、油圧発生手段はブレーキ操作手段の操作時に係合されるべきクラッチの受圧室と油圧が作用する状態に接続される。
【0013】請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の作用に加え、操作位置検出手段からの検出信号に基づくシフト操作位置に応じた切換位置に切換弁手段は弁制御手段により電磁制御によって切り換えられる。
【0014】請求項4に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の作用に加え、シフト操作手段が手動操作されることにより手動切換弁が切り換えられると、手動切換弁のその開弁された油路を通じて伝えられる油圧をパイロット圧としてパイロット式切換弁が駆動され、各油圧の伝達経路となる油路が選択される。従って、電気的な制御を伴わずに油圧伝達経路の切換え(選択)が可能となる。
【0015】請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明の作用に加え、ブレーキ操作検知手段からの検知信号に基づいてブレーキ操作が検知されたときは、シフト操作位置に応じたシフト側(接続側)のクラッチの接続がクラッチ切断手段により切り離される。従って、トルクコンバータの内部滑りが抑制され、トルクコンバータ内の油温上昇が抑制される。
【0016】請求項6に記載の発明によれば、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発明の作用に加え、ブレーキ操作検知手段からの検知信号に基づいてブレーキ操作が検知されたときは、エンジン回転数制御手段によりエンジン回転数の最大値が小さく制限される。従って、トルクコンバータの内部滑りが抑制され、トルクコンバータ内の油温上昇が抑制される。
【0017】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明を産業車両としてのエンジン式フォークリフトに具体化した第1の実施形態を図1に基づいて説明する。
【0018】図1に示すように、エンジン1の出力軸1aはトルクコンバータ2を備えた変速機3に連結され、変速機3は差動装置4を介して駆動輪5を有する車軸6に連結されている。エンジン1にはスロットルアクチュエータ7が設けられ、スロットルアクチュエータ7の作動によってスロットル開度が調節されてエンジン1の回転数、即ちエンジン1の出力軸1aの回転数が調節される。
【0019】変速機3は入力軸(メインシャフト)3a及び出力軸(カウンタシャフト)3bを備え、入力軸3aに前進クラッチ8及び後進クラッチ9が設けられている。前進クラッチ8及び後進クラッチ9と出力軸3bとの間には図示しないギヤ列がそれぞれ設けられ、各クラッチ8,9及び各ギヤ列を介して入力軸3aの回転が出力軸3bに伝達される。両クラッチ8,9には油圧式のクラッチが使用され、受圧室8a,9a内の油圧によって接続力が調節可能に、かつ受圧室8a,9a内の油圧を高めると接続力が大きくなるように構成されている。また本実施形態では、各クラッチ8,9には湿式多板クラッチが使用されている。この実施形態では、前進クラッチ8及び後進クラッチ9を制動装置として流用する構成を採用している。
【0020】前進クラッチ8及び後進クラッチ9の各受圧室8a,9aは、管路10,11を通じて切換弁手段としての電磁切換弁12の2つの出力ポートと接続されている。電磁切換弁12は本例では4ポート3位置切換弁である。フォークリフトの運転室床面付近に設けられたブレーキ操作手段としてのブレーキペダル13は、油圧発生手段としてのマスタシリンダ14と機械的に作動連結されている。ブレーキペダル13が操作されると、その踏力に応じた油圧がマスタシリンダ14の内部に発生するようになっている。マスタシリンダ14は管路15を通じて電磁切換弁12の一方の入力ポートに接続されている。
【0021】また、電磁切換弁12の他の1つの入力ポートに接続された管路16は、油圧ポンプ17と接続されている。油圧ポンプ17はエンジン1の回転時に変速機3に伝達される回転力により駆動され、オイルタンク18内の油を汲み上げて管路16に吐出する。管路16上には油圧ポンプ17と電磁切換弁12との間において、レギュレータバルブ19および電磁比例式圧力調整弁20が設けられている。圧力調整弁20には例えばデューティ弁などが用いられる。レギュレータバルブ19は油圧ポンプ17の吐出圧を設定油圧に調節するためのものである。圧力調整弁20はそのソレノイド20aが、弁制御手段としてのコントローラ21により電流値制御されることによって、圧力調整弁20の下流側に位置する電磁切換弁12へ伝わる管路16内の油圧を連続変化させるためのものである。なお、油圧伝達経路は、管路10,11,15,16等により構成され、特にシフト用油圧経路は管路10,11,16等により構成され、制動用油圧経路は管路10,11,15等により構成される。また、シフト用油圧源は、油圧ポンプ17、レギュレータバルブ19及び圧力調整弁20等から構成される。
【0022】電磁切換弁12は2つのソレノイド12a,12bがコントローラ21によって励消磁制御されることにより、3位置のいずれかの切換位置に切換制御される。運転室に設けられたシフト操作手段としてのシフトレバー(前後進レバー)22は、前進位置(F位置)・中立位置(N位置)・後進位置(R位置)の3つの操作位置に切換え操作可能となっている。シフトレバー22の操作位置を検知する操作位置検出手段としてのシフトスイッチ23は、シフトレバー22の前進位置・中立位置・後進位置に応じた検知信号を出力する。
【0023】コントローラ21にはシフトスイッチ23が電気的に接続されており、コントローラ21はシフトスイッチ23からの検出信号に基づきシフトレバー22の操作位置を認知する。コントローラ21は、シフトレバー22の操作位置に応じた切換位置に電磁切換弁12を切換制御する。つまり、電磁切換弁12は、2つの入力ポートに接続された管路15,16と、2つの出力ポートに接続された管路10,11との接続の組合せを決める油路を選択する機能を果たす。
【0024】すなわち、シフトレバー22が中立位置にあるときには、コントローラ21は電磁切換弁12を図1に示すN位置に配置する。電磁切換弁12がN位置にあるときは、管路16は2つの管路10,11のいずれとも連通が遮断されるとともに、管路15が2つの管路10,11の両方と連通するようになっている。
【0025】シフトレバー22が前進位置にあるときには、コントローラ21は電磁切換弁12をF位置に配置する。電磁切換弁12がF位置にあるときは、管路16は管路10と連通するとともに、管路15が管路11と連通するようになっている。つまり、前進クラッチ8の受圧室8aに設定油圧の圧油が導入されて前進クラッチ8が接続されるとともに、後進クラッチ9の受圧室9aにマスタシリンダ14の油圧が作用する状態に保持される。
【0026】シフトレバー22が後進位置にあるときには、コントローラ21は電磁切換弁12をR位置に配置する。電磁切換弁12がR位置にあるときは、管路16は管路11と連通するとともに、管路15が管路10と連通するようになっている。つまり、後進クラッチ9の受圧室9aに設定油圧の圧油が導入されて後進クラッチ9が接続されるとともに、前進クラッチ8の受圧室8aにマスタシリンダ14の油圧が作用する状態に保持される。なお、シフト切換手段は、電磁切換弁12、油圧ポンプ17、レギュレータバルブ19、圧力調整弁20、コントローラ21、シフトスイッチ23及び管路10,11,16等から構成される。また、油路選択手段は、電磁切換弁12、コントローラ21、シフトスイッチ23及び管路10,11,15等から構成される。さらに弁切換手段は、コントローラ21及びシフトスイッチ23から構成される。
【0027】荷役作業時にフォークリフトを微速走行させるためにクラッチを半クラッチ状態にするために操作するインチングペダルを設けることもできる。この場合、インチングペダルは、所定領域以上深いストローク域(ブレーキ領域)ではブレーキペダル13と機械的に連動するように設けられている。インチングペダルの操作量を検出するポテンショメータなどからなるインチングセンサの検出信号に基づいて圧力調整弁20のソレノイド20aを電流値制御し、受圧室8a,9aに作用する油圧をインチングペダルの操作量と共に減少させて半クラッチ状態を作り出す制御をする。あるいはインチングペダルと機械的に連結されたスプールを有する圧力調整弁を、管路16上における圧力調整弁20と電磁切換弁12との間の位置に設け、インチングペダルの操作量と共に受圧室8a,9aに作用する油圧を減少させて半クラッチ状態を作り出す構成とすることもできる。なお、インチングペダルがブレーキ領域直前まで踏み込まれて両クラッチ8,9の接続が一旦完全に切り離された後、さらにインチングペダルが踏み込まれブレーキペダル13が動き始めたときは、そのブレーキペダル13の操作を検知するブレーキスイッチなどの検知センサからの信号に基づきコントローラ21が電磁切換弁12をN位置に切り換え、ブレーキ踏力に応じた油圧が両受圧室8a,9aに作用するようにする。
【0028】荷役作業に使用される荷役用油圧機器の油圧源となる荷役用ポンプ(油圧ポンプ)24は、エンジン1により駆動されるように設けられている。また、エンジン1に内蔵されたエンジン回転数センサ25はコントローラ21と電気的に接続されている。コントローラ21はエンジン回転数センサ25からの入力信号に基づきスロットルアクチュエータ7をフィードバック制御する。
【0029】また、図示しない車速センサからの信号によりフォークリフトが停止したとみなせる停止車速(例えば2km/h以下)であることが認知されると、コントローラ21は図示しない駐車ブレーキを作動するようにしているため、フォークリフトを停止状態に保持できるようになっている。
【0030】次に制動装置の動作を説明する。フォークリフトの運転中はエンジン1が駆動され、油圧ポンプ17からの吐出圧はレギュレータバルブ19および圧力調整弁20を通じて設定油圧に調圧される。
【0031】シフトレバー22が前進位置に操作されているときは、電磁切換弁12はF位置に配置される。この状態では管路16,10が接続されることにより圧力調整弁20で調圧された設定油圧が前進クラッチ8の受圧室8aに作用し、前進クラッチ8が接続状態とされる。このため、フォークリフトが前進走行する。この状態ではマスタシリンダ14が管路15,11を通じて後進クラッチ9の受圧室9aと連通する状態となる。
【0032】フォークリフトの前進走行中にブレーキペダル13を踏み込んだときは、マスタシリンダ14の内部にブレーキ踏力に応じた油圧が発生し、この油圧が管路15,11を通じて受圧室8aに作用する。その結果、後進クラッチ9が半クラッチで係合し、前進クラッチ8と後進クラッチ9が同時係合することによって制動力が得られる。
【0033】一方、シフトレバー22が後進位置に操作されているときは、電磁切換弁12はR位置に配置される。この状態では管路16,11が接続されることにより圧力調整弁20で調圧された設定油圧が後進クラッチ9の受圧室9aに作用し、後進クラッチ9が接続状態とされる。このため、フォークリフトが後進走行する。この状態ではマスタシリンダ14が管路15,10を通じて前進クラッチ8の受圧室8aと連通する状態となる。
【0034】フォークリフトの後進走行中にブレーキペダル13を踏み込んだときは、マスタシリンダ14の内部にブレーキ踏力に応じた油圧が発生し、この油圧が管路15,10を通じて受圧室8aに作用する。その結果、前進クラッチ8が半クラッチで係合し、前進クラッチ8と後進クラッチ9が同時係合することによって制動力が得られる。
【0035】また、シフトレバー22が中立位置に操作されているときは、電磁切換弁12はN位置に配置される。この状態では管路16は管路10,11のいずれとも接続されないため、前進クラッチ8と後進クラッチ9が共に切断状態とされる。また、この状態ではマスタシリンダ14が管路15と管路10,11との接続を通じて前進クラッチ8と後進クラッチ9の両受圧室8a,9aと連通する状態となる。
【0036】シフトレバー22を中立位置に操作した状態でブレーキペダル13を踏み込んだときは、マスタシリンダ14の内部に発生したブレーキ踏力に応じた油圧が管路15,10,11を通じて両受圧室8a,9aに作用し、前進クラッチ8と後進クラッチ9がブレーキ踏力に応じた係合圧にて半クラッチで同時係合し、制動力が得られる。このように本実施形態では、前進クラッチ8と後進クラッチ9が常用ブレーキとしても機能する。
【0037】この実施の形態からは以下の効果が得られる。
(1)ブレーキペダル13が踏み込まれたときに作動させる常用ブレーキとして前後進クラッチ8,9を利用しているので、制動使用頻度の割には制動装置のメンテナス頻度を相対的に少なく済ませられる。特に湿式クラッチであるためクラッチ8,9の制動使用時の発熱および摩耗速度が小さく抑制され、耐久性に優れ、メンテナンス頻度の低減効果が高い。例えばクラッチ材質の選択次第によってはメンテナスフリーをも実現できる。また、ドラムブレーキ装置等の従来制動専用に採用されていた制動装置を廃止することができる。
【0038】(2)ブレーキペダル13の踏力によって発生した油圧をシフト側と反対側のクラッチの受圧室にダイレクトに作用させて制動力を得る方式なので、ブレーキ応答性がよくなり、しかもブレーキフィーリング性能を高めることができる。
【0039】(3)前後進クラッチ8,9を同時係合させるブレーキ方式なので、シフト反対側のクラッチのみを係合させる片側係合のブレーキ方式に比べ、強い制動力を得ることができる。つまり、片側係合のブレーキ方式では、スイッチバックと同じ現象となって、トルクコンバータ2の内部滑りによる制動力の損失が発生し易いが、前後進クラッチ8,9を同時係合させることにより、入力軸3aに正逆回転力を同時に付与でき、高い制動力が得られる。
【0040】(4)車速センサからの信号に基づき車両を停止とみなせる停止速度となると、駐車ブレーキを作動させるので、フォークリフトを停止状態に保持することができる。
【0041】(第2の実施形態)次に第2の実施形態について説明する。前記第1の実施形態で採用した前後進クラッチ8,9を同時係合させるブレーキ方式では制動エネルギーが大きくトルクコンバータ2の油温上昇が起き易いため、この実施形態ではこの点の対策を施している。なお、前記第1の実施形態と同様の構成については同じ符号を付して説明を省略し、特に異なる点について詳しく説明する。
【0042】前記第1の実施形態と異なる点としてこの実施形態では、ブレーキペダル13が操作されたか否かを検知するためのブレーキ操作検知手段としてのブレーキスイッチ30が設けられている。マスト31に沿って昇降可能に設けられたフォーク32は、運転室に設けられた図示しない荷役レバー(リフトレバー)の操作により荷役用ポンプ24からの圧油がリフトシリンダ33に導入される油路が選択されることによってリフトシリンダ33が伸長駆動して上昇する。また、その荷役レバーの操作によりリフトシリンダ33をオイルタンクと接続する油路が選択されることによって、フォーク32等の自重によりリフトシリンダ33内の作動油がオイルタンクへ排出されることでフォーク32は下降する。リフトシリンダ33にはその内部の油圧を検出する圧力センサからなる荷重センサ34が設けられている。荷重センサ34はフォーク32の積載荷重を検出し、積載荷重に対応した検出信号を出力する。荷重センサ34は積載荷重を検出可能なセンサであればよく、特に圧力センサに限定はされない。ブレーキスイッチ30および荷重センサ34は、クラッチ切断手段及びエンジン回転数制御手段としてのクラッチ切断手段及びエンジン回転数制御手段としてのコントローラ21に電気的に接続されている。なお、荷役用ポンプ24には図示しない油圧回路を介してマスト31を傾動させるティルトシリンダ(図示せず)が接続されている。
【0043】コントローラ21はブレーキスイッチ30からの入力信号に基づきブレーキペダル13が操作されたことを認知したときは、圧力調整弁20のソレノイド20aを電流値制御し、シフト側のクラッチの受圧室に作用する油圧がシフト側のクラッチの接続を完全に切り離すことが可能な圧力値となるように設定油圧を調圧する。
【0044】また、コントローラ21はブレーキスイッチ30の検出信号に基づきブレーキペダル13が操作されてたことを認知したときは、エンジン回転数を予め設定された設定回転数以下に小さく制限するようにスロットルアクチュエータ7を制御する。設定回転数は例えばアイドル回転数に設定されている。
【0045】また、コントローラ21はフォークリフトの発進ショックを抑制するため、発進時の所定区間(例えば設定車速に達するまでの区間)はシフト側クラッチの係合圧を半クラッチの初期クラッチ圧に制御する。この場合、荷重センサ34から入力する検出信号に基づき積載荷重を推定し、推定積載荷重値に応じた初期クラッチ圧となるように圧力調整弁20のソレノイド20aを電流値制御する。積載荷重が重いときほど発進時の初期クラッチ圧を大きくする制御をすることで、積載荷重に影響されずいつも一定の発進加速度が得られるようにしている。なお、発進時に初期クラッチ圧を付与するこの制御は、前記第1の実施形態において採用することもできる。
【0046】シフトレバー22の操作位置に応じた電磁切換弁12の切換位置については前記第1の実施形態と同様であり、各切換位置における管路15,16と管路10,11との接続関係も同様である。但し、ブレーキペダル13を踏んだときの制御内容が異なる。
【0047】例えばフォークリフトの前進走行中にブレーキペダル13を踏んだときは、ブレーキスイッチ30の検知信号に基づきブレーキペダル13が操作されたことがコントローラ21に認知される。すると、コントローラ21は圧力調整弁20のソレノイド20aを電流値制御して設定油圧を低下させることにより前進クラッチ8の接続を切り離す。これと同時にコントローラ21はスロットルアクチュエータ7を制御してエンジン回転数を設定回転数、例えばアイドル回転数に小さく制限する。そして、ブレーキペダル13の踏力によってマスタシリンダ14に生じた油圧が後進クラッチ9の受圧室9aに作用し、後進クラッチ9がブレーキ踏力に応じた強さで係合する。
【0048】つまり、ブレーキ踏力によって生じた油圧によって後進クラッチ9が係合するとほぼ同時に前進クラッチ8の接続が切り離されるとともにエンジン回転数が例えばアイドル回転数に低下するので、制動エネルギーが小さく抑えられる。
【0049】また、フォークリフトの後進走行中にブレーキペダル13を踏んだときは、ブレーキスイッチ30の検知信号に基づきブレーキペダル13が操作されたことを認知したコントローラ21は、圧力調整弁20のソレノイド20aを電流値制御してその設定油圧を低下させて後進クラッチ9の接続を切り離すと共に、スロットルアクチュエータ7を制御してエンジン回転数を例えばアイドル回転数に低下させる。この結果、ブレーキ踏力によって生じた油圧によって前進クラッチ8が係合するとほぼ同時に後進クラッチ9の接続が切り離されるので、制動エネルギーが小さく抑えられる。このようにこの実施形態ではシフト側クラッチが接続状態にある走行中にブレーキペダル13を踏み込んだときの制動エネルギーが小さく抑えるられるので、トルクコンバータ2の内部滑りが相対的に緩和され油温上昇が小さく抑えられる。
【0050】また、シフトレバー22が中立位置に操作された状態で、ブレーキペダル13が踏まれたときは、コントローラ21によりスロットルアクチュエータ7が制御されてエンジン回転数が例えばアイドル回転数に低下する。
【0051】この実施形態によれば前記第1の実施形態で述べた(1),(2)の効果が同様に得られる他、以下の効果が得られる。
(5)ブレーキペダル13が踏まれたときは、シフト側クラッチの接続を切り離すとともに、エンジン回転数を例えばアイドル回転数に制限するので、制動エネルギーが小さく抑えられ、トルクコンバータ2の内部滑りによる油温上昇を小さく抑えることができる。
【0052】(6)フォークリフトの発進時の所定区間では、荷重センサ34からの検出値に基づき推定される積載荷重に応じた初期クラッチ圧にシフト側クラッチを接続するので、発進ショックを低減できるうえ、積載荷重に影響されずいつもほぼ一定の発進加速度を得ることができる。
【0053】(第3の実施形態)次に第3の実施形態を図3に基づいて説明する。この実施形態は電気的制御を廃止した制動装置とした例である。なお、前記各実施形態と同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
【0054】図3に示すように、シフトレバー22は手動切換弁40と作動連結されている。手動切換弁40は3ポート3位置切換弁であって、1つの入力ポートには油圧ポンプ17から延びる管路41が接続されている。管路41上には油圧ポンプ17と手動切換弁40との間にレギュレータバルブ19およびリリーフ弁42が設けられており、油圧ポンプ17からの吐出圧はレギュレータバルブ19およびリリーフ弁42を通じてシフト用設定油圧に調整される。手動切換弁40は、シフトレバー22が中立位置に操作されたときにN位置に配置され、シフトレバー22が前進位置に操作されたときにF位置に配置され、シフトレバー22が後進位置に操作されたときにR位置に配置される。
【0055】手動切換弁40の2つの出力ポートには2本の油圧配管43,44が接続されている。2本の油圧配管43,44はパイロット式切換弁45の1つの入力ポートに対し、その入力ポートから延びた1本が2本に分岐する状態で接続されている。2本の油圧配管43,44上には相手側の配管からの圧油が流入することを阻止する逆止弁46,47が、それぞれ分岐点の上流側の箇所に設けられている。
【0056】パイロット式切換弁45は4ポート3位置切換弁であり、他の1つの入力ポートには、ブレーキペダル13の操作力に応じた油圧を発生するマスタシリンダ14と接続された管路15が接続されている。また、パイロット式切換弁45には、2本の油圧配管43,44のそれぞれから分岐する2本のパイロット配管48,49が接続されており、2本のパイロット配管48,49を通じて伝達される油圧(パイロット圧)によりパイロット式切換弁45は3位置に切換えられるようになっている。なお、シフト切換手段は、油圧ポンプ17、レギュレータバルブ19、リリーフ弁42、手動切換弁40、油圧配管43,44、逆止弁46,47、パイロット配管48,49、管路10,11等により構成される。油路選択手段は、油圧ポンプ17、レギュレータバルブ19、リリーフ弁42、手動切換弁40、油圧配管43,44、逆止弁46,47、パイロット配管48,49、管路10,11,15等により構成される。また、切換弁手段は、手動切換弁40及びパイロット式切換弁45により構成される。弁切換手段は、油圧配管43,44、逆止弁46,47及びパイロット配管48,49により構成される。
【0057】シフトレバー22が中立位置に操作されて手動切換弁40がN位置に配置された状態では、管路41は油圧配管43,44のいずれとも接続されず、パイロット配管48,49のいずれにもパイロット圧が立たないので、パイロット式切換弁45はN位置に配置される。このN位置では油圧配管43,44と管路10,11との接続が完全に遮断されるとともに、マスタシリンダ14に接続された管路15が2本の管路10,11の両方と接続され、マスタシリンダ14が前進クラッチ8と後進クラッチ9の両受圧室8a,9aと連通する状態になる。
【0058】また、シフトレバー22が前進位置に操作されて手動切換弁40がF位置に配置された状態では、管路41と油圧配管43とが接続され、油圧配管43にシフト用設定油圧が作用するとともに、パイロット配管48にパイロット圧が立ち、パイロット式切換弁45がF位置に配置される。このF位置では、油圧配管43からシフト用設定油圧が前進クラッチ8の受圧室8aに伝達されて前進クラッチ8が接続されるとともに、マスタシリンダ14に接続された管路15が後進クラッチ9の受圧室9aと連通する状態になる。この状態でブレーキペダル13が踏まれれば、マスタシリンダ14にその踏力に応じて生じた油圧が後進クラッチ9の受圧室9aに作用し、後進クラッチ9がブレーキ踏力に応じた係合圧にて係合し、その踏力に応じた制動力が得られる。
【0059】さらにシフトレバー22が後進位置に操作されて手動切換弁40がR位置に配置された状態では、管路41と油圧配管44とが接続され、油圧配管44にシフト用設定油圧が作用するとともに、パイロット配管49にパイロット圧が立ち、パイロット式切換弁45がR位置に配置される。このR位置では、油圧配管44からシフト用設定油圧が後進クラッチ9の受圧室9aに伝達されて後進クラッチ9が接続されるとともに、マスタシリンダ14に接続された管路15が前進クラッチ8の受圧室8aと連通される。この状態でブレーキペダル13が踏まれれば、マスタシリンダ14にその踏力に応じて生じた油圧が前進クラッチ8の受圧室8aに伝達され、前進クラッチ8がブレーキペダル13の踏力に応じた係合圧にて係合し、その踏力に応じた制動力が得られる。
【0060】従って、この実施形態によれば、前記第1の実施形態で述べた(1)〜(4)の効果が同様に得られる他、シフトレバー22の操作による機械的制御のみで油圧伝達経路(油路)の選択ができ、前記各実施形態で必要であったコントローラによる電気的制御を駐車ブレーキの制御を除き廃止することができる。
【0061】なお、実施の形態は、前記内容に限定されず以下の態様で実施してもよい。
○ 前記第3の実施形態では2つの切換弁を使用したが、2つの切換弁の機能を兼ね備えた1つの切換弁で構成することもできる。例えば図4に示すように、シフトレバー22により手動切換え操作される手動切換弁51は、4ポート3位置切換弁であり、シフトレバー22の操作位置に応じたクラッチ8,9の接続状態とするための油路と、マスタシリンダ14の油圧の伝達先の受圧室8a,9aを決めるための油路とを選択するる2種類の油路選択機能を兼ね備える。この構成によれば、制動装置に使用する切換弁の個数が少なく済み、制動装置の構成を簡単にすることができる。なお、手動切換弁51は、シフト切換手段、油路選択手段、切換弁手段及び弁切換手段を構成する。
【0062】○ 第1及び第2の実施形態では、電磁切換弁12はシフト用とブレーキ用の2種類の油路選択機能を1つの切換弁が行う構成であったが、シフト用とブレーキ用の2種類の油路選択機能をそれぞれ1機能ずつ別々に設けられた2つの電磁切換弁が行う構成とすることもできる。
【0063】○ 第2の実施形態において、制動エネルギーを小さくするための制御として、エンジン回転数を設定回転数に制限するエンジン回転数制御と、シフト側クラッチの接続を切り離す制御とのうち一方のみを採用することもできる。
【0064】○ 第3の実施形態及び図4に示すような機械的制御方式において、ブレーキペダル13の操作を検知するブレーキスイッチを設け、ブレーキ操作されたときにコントローラがエンジン回転数を例えばアイドル回転数に制限する制御を行ってもよい。この構成によれば、トルクコンバータ2の油温上昇を相対的に低く抑えることができる。もちろん、第1の実施形態のような同時係合方式においてもエンジン回転数を制限する制御を採用できる。
【0065】○ 前記第2の実施形態等において、エンジン回転数を制限する際の設定回転数はアイドル回転数に限定されず、制動エネルギーを低減可能なその他の回転数を適宜設定してよい。
【0066】○ ブレーキをかけた際に変速機3で制動がかかるため、車両停止時に変速機3から駆動輪5までの動力伝達軸(例えば3b,6)が駆動輪5の回転慣性力により一旦捻れその捻れが復元する際に起こる車体の揺れ戻しを防ぐため、駆動輪5に補助ブレーキを設けてもよい。補助ブレーキは少なくとも車両停止時に作動されれば足りる。この構成によればフォークリフト停止時の車体の揺れ戻しを防ぐことができる。この場合、補助ブレーキは必要となるが、主ブレーキ装置は廃止できる。
【0067】○ 前後進クラッチは湿式クラッチに限定されない。乾式クラッチであってもよい。
○ シフトレバー22は前進・中立・後進の3位置のみに操作される構成に限定されない。例えば前進位置に1速・2速の操作位置があってもよい。
【0068】○ 制動装置を適用する産業車両はフォークリフトに限定されず、例えばトラクタショベル等に適用してもよい。前記各実施形態及び別例から把握できる請求項以外の技術的思想を以下に記載する。
【0069】(1)請求項1〜6のいずれかにおいて、前記前進クラッチ及び後進クラッチは湿式クラッチである。この構成によれば、湿式クラッチであるため、制動時におけるクラッチの発熱および摩耗を抑制できるので、超寿命でメンテナンス頻度が少なくて済む制動装置を提供できる。
【0070】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜6の発明によれば、シフト中立位置でブレーキ操作したときはその操作力により発生する油圧が作用して両クラッチが係合して制動力が得られ、前進位置または後進位置のシフト操作位置でブレーキ操作したときはその操作力により生じた油圧が作用してシフト側と反対側のクラッチが係合して制動力が得られるので、前進及び後進クラッチを制動装置として利用することができる。よって、従来使用されていたドラムブレーキ等の制動専用の制動装置を廃止できる。
【0071】請求項2〜6に記載の発明によれば、シフト操作位置に応じたクラッチの接続状態の選択と、ブレーキ操作により発生する油圧の伝達先のクラッチの選択に、シフト操作位置に応じて切り換えられる切換弁手段を使用するので、制動装置を比較的簡単に構成できる。
【0072】請求項4に記載の発明によれば、シフト操作手段の操作により手動で切換えられた手動切換弁が開弁されたときの油圧をパイロット圧としてパイロット式切換弁を駆動する構成なので、油圧伝達経路を選択するのに電気的制御を不要にすることができる。
【0073】請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明の効果に加え、ブレーキ操作を検知したときにはシフト側クラッチの接続が切り離されるので、トルクコンバータの内部滑りが抑制されれ、トルクコンバータの油温上昇を低く抑えることができる。
【0074】請求項6に記載の発明によれば、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発明の効果に加え、ブレーキ操作を検知したときにはエンジン回転数の最大値を小さく制限するので、トルクコンバータの内部滑りが抑制され、トルクコンバータの油温上昇を低く抑えることができる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013