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発明の名称 プッシャ、プーラとローダ、アンローダおよび作業装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−206510(P2001−206510A)
公開日 平成13年7月31日(2001.7.31)
出願番号 特願2000−69189(P2000−69189)
出願日 平成12年3月13日(2000.3.13)
代理人 【識別番号】100080827
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 勝
【テーマコード(参考)】
3F022
5E313
【Fターム(参考)】
3F022 AA08 CC02 EE05 FF26 KK14 KK15 MM01 MM61 MM70 NN01 QQ03 QQ12 QQ13 
5E313 AA11 AA22 CC04 CC07 CC09 CD03 CD04 DD01 DD02 DD03 DD05 DD07 DD17 DD23 DD50 FG02
発明者 仕田 智 / 清水 隆 / 犬塚 良治 / 林 宏明 / 金山 真司
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 板ばねと、この板ばねを挟持して長手方向に進退させその先端部が進出する都度、対向している押動対象物を押動させる駆動手段と、進退される板ばねの尾端部側を先端部側に対し押動方向から折り曲げ進退方向を転換させる方向転換部と、板ばねの方向転換部を境にした先端部側と尾端部側とを進退方向に案内するガイド手段と、を備えたことを特徴とするプッシャ。
【請求項2】 駆動手段は、板ばねを挟持したローラ対により板ばねを進退させる請求項1に記載のプッシャ。
【請求項3】 駆動手段のローラ対である駆動ローラおよびこれに圧接する加圧ローラの双方が円筒形状をなし、駆動ローラが板ばねの進退方向を転換させるガイドローラを兼ねる請求項2に記載のプッシャ。
【請求項4】 加圧ローラは、板ばねの先端部側と尾端部側との駆動ローラ中心を通るほぼ2等分線上で、駆動ローラに圧接している請求項3に記載のプッシャ。
【請求項5】 駆動ローラと加圧ローラとは、板ばねの側縁部と接触しないようにされている請求項3、4のいずれか1項に記載のプッシャ。
【請求項6】 板ばねは幅方向に湾曲した形状である請求項1〜5のいずれか1項に記載のプッシャ。
【請求項7】 先端部側および尾端部側の各ガイド手段は、板ばねの幅方向の湾曲形状に適合する凹ローラと凸ローラを組み合わせた非円筒ローラ対を少なくとも1組有している請求項6に記載のプッシャ。
【請求項8】 先端部側および尾端部側の各ガイド手段は、板ばねを直進方向に案内し、少なくとも尾端部側のガイド手段は板ばねのたわみを防止するための直進ガイドを有している請求項1〜7のいずれか1項に記載のプッシャ。
【請求項9】 板ばねは、硬度が430〜489Hv程度である請求項1〜8のいずれか1項に記載のプッシャ。
【請求項10】 板ばねは、側縁が25s以下の粗さである請求項1〜9のいずれか1項に記載のプッシャ。
【請求項11】 板ばねは、その幅方向の曲率半径が30から50mm程度である請求項6〜10のいずれか1項に記載のプッシャ。
【請求項12】 板ばねは、ばね生地の延伸方向に直角な向きに長手方向を設定して裁断されたものである請求項1〜11のいずれか1項に記載のプッシャ。
【請求項13】 板ばねの先端部が所定以上の負荷を受ける当たり異常を検出する当たり異常検出手段を有している請求項1〜12のいずれか1項に記載のプッシャ。
【請求項14】 当たり異常検出手段による当たり異常検出信号により板ばねの駆動を停止する制御手段を備えている請求項13に記載のプッシャ。
【請求項15】 当たり異常検出手段は、板ばねの駆動系に設けられ、前記当たり異常検出手段が異常を検出すると駆動が伝達されないようにする制御機構を備えた請求項14に記載のプッシャ。
【請求項16】 板ばねの位置検出手段と、この位置検出手段からの板ばねの位置検出信号から板ばねの動作異常を検出する異常検出手段とを備えている請求項13、14のいずれか1項に記載のプッシャ。
【請求項17】 板ばねの移動量を検出する移動量検出手段と、この移動量検出手段による移動量検出信号から板ばねの動作異常を検出する異常検出手段とを備えている請求項13、14のいずれか1項に記載のプッシャ。
【請求項18】 異常検出手段は、移動量検出手段が検出した板ばねの移動量と正常な板ばねの移動量である基準移動量と比較して板ばねの動作異常を検出する請求項17に記載のプッシャ。
【請求項19】 移動量検出手段は、板ばねの長手方向に設けた被検出手段と板ばねが進退する経路に近接した所定位置にて前記被検出手段を検出する検出手段と、板ばねの進退動作により前記検出手段が前記被検出手段を検出した回数をカウントするカウント手段と、を備え、前記カウント値に基づき板ばねの移動量を得る請求項17、18のいずれか1項に記載のプッシャ。
【請求項20】 異常検出手段は、板ばねの2箇所以上の移動量を比較して板ばねの動作異常を検出する請求項17〜19のいずれか1項に記載のプッシャ。
【請求項21】 異常検出手段は、板ばねに設けた被検出手段を検出手段が検出するときに発するパルス信号を監視し、前記パルス信号のパルス幅が所定量を超えると板ばねを駆動するモータの異常と判定する請求項19に記載のプッシャ。
【請求項22】 板ばねを駆動するモータのトルク値を検出するトルク検出手段を設け、異常検出手段は前記トルク値と板ばねの移動量とを比較し、板ばねと板ばねの駆動手段との間の滑りが発生していることを検出する請求項17〜20のいずれか1項に記載のプッシャ。
【請求項23】 板ばねと、この板ばねを挟持して長手方向に進退させてその先端部が後退する都度、先端部の引っ掛かり部と引っ掛かり合う引き動かし対象物を引き動かさせる駆動手段と、進退される板ばねの尾端部側を先端部側に対し引き動かし方向から折り曲げ進退方向を転換させる少なくとも1つの方向転換部と、板ばねの方向転換部を境にした先端部側と尾端部側とを進退方向に案内するガイド手段と、を備えたことを特徴とするプーラ。
【請求項24】 駆動手段は、板ばねを挟持したローラ対により板ばねを進退させる請求項23に記載のプーラ。
【請求項25】 方向転換部は、ガイドローラである請求項23、24のいずれか1項に記載のプーラ。
【請求項26】 駆動手段のローラ対である駆動ローラおよびこれに圧接する加圧ローラの双方が円筒形状をなし、駆動ローラが板ばねの進退方向を転換させるガイドローラを兼ねる請求項24、25のいずれか1項に記載のプーラ。
【請求項27】 板ばねは幅方向に湾曲した形状である請求項23〜26のいずれか1項に記載のプーラ。
【請求項28】 方向転換部は、駆動ローラ対の先端部側に設けたガイドローラである請求項24〜27のいずれか1項に記載のプーラ。
【請求項29】 ガイドローラは溝付きである請求項28に記載のプーラ。
【請求項30】 先端部側および尾端部側の各ガイド手段は、板ばねを直進方向に案内する直進ガイドを有している請求項23〜29のいずれか1項に記載のプーラ。
【請求項31】 板ばねの尾端部側は巻き取り機構に接続されている請求項23〜30のいずれか1項に記載のプーラ。
【請求項32】 方向転換部は、巻き取り機構が兼ねている請求項31に記載のプーラ。
【請求項33】 方向転換部は2ヶ所以上ある請求項23〜32のいずれか1項に記載のプーラ。
【請求項34】 板ばねは、硬度が370〜429Hv程度である請求項23〜33のいずれか1項に記載のプーラ。
【請求項35】 板ばねは、側縁が25s以下の粗さである請求項23〜34のいずれか1項に記載のプーラ。
【請求項36】 ガイド手段は板ばねの先端部の進出位置よりも短く、板ばねの進出時にガイド手段から突出する先端側を、この突出する範囲を上回る長さ範囲で、幅方向に湾曲する湾曲部としてある請求項23〜35のいずれか1項に記載のプーラ。
【請求項37】 板ばねの湾曲部は、その幅方向の曲率半径が20から50mm程度である請求項36に記載のプーラ。
【請求項38】 板ばねは、ばね生地の延伸方向に直角な向きに長手方向を設定して裁断されたものである請求項23〜37のいずれか1項に記載のプーラ。
【請求項39】 板ばねの先端部が所定以上の負荷を受ける当たり異常を検出する当たり異常検出手段を有している請求項23〜38のいずれか1項に記載のプーラ。
【請求項40】 当たり異常検出手段による当たり異常検出信号により板ばねの駆動を停止する制御手段を備えている請求項39に記載のプーラ。
【請求項41】 当たり異常検出手段は、板ばねの駆動系に設けられ、前記当たり異常検出手段が異常を検出すると駆動が伝達されないようにする制御機構を備えた請求項39、40のいずれか1項に記載のプーラ。
【請求項42】 板ばねの移動量を検出する移動量検出手段と、この移動量検出手段による移動量検出信号から板ばねの動作異常を検出する異常検出手段とを備えている請求項39〜41のいずれか1項に記載のプーラ。
【請求項43】 異常検出手段は、移動量検出手段が検出した板ばねの移動量と正常な板ばねの移動量である基準移動量と比較して板ばねの動作異常を検出する請求項42に記載のプーラ。
【請求項44】 移動量検出手段は、板ばねの長手方向に設けた被検出手段と板ばねが進退する経路に近接した所定位置にて前記被検出手段を検出する検出手段と、板ばねの進退動作により前記検出手段が前記被検出手段を検出した回数をカウントするカウント手段と、を備え、前記カウント値に基づき板ばねの移動量を得る請求項42、43のいずれか1項に記載のプーラ。
【請求項45】 異常検出手段は、板ばねの2箇所以上の移動量を比較して板ばねの動作以上を検出する請求項42〜44のいずれか1項に記載のプーラ。
【請求項46】 異常検出手段は、板ばねに設けた被検出手段を検出手段が検出するときに発するパルス信号を監視し、前記パルス信号のパルス幅が所定量を超えると板ばねを駆動するモータの異常と判定する請求項44に記載のプーラ。
【請求項47】 板ばねを駆動するモータのトルク値を検出するトルク検出手段を設け、異常検出手段は前記トルク値と板ばねの移動量とを比較し、板ばねと板ばねの駆動手段との間の滑りが発生していることを検出する請求項44、45のいずれか1項に記載のプーラ。
【請求項48】 盤状部材を側方から出し入れできるように多段に収納した収納カセットを昇降させる昇降部と、昇降部に載置された収納カセット内の盤状部材を所定の高さ位置で押し出し、盤状部材を取り扱う取り扱い部に供給する押出し部とを備え、押出し部は、板ばねと、この板ばねを挟持して長手方向に進退させその先端部が押出し部から突出して収納カセット内に進入する都度、対向している盤状部材を収納カセットから押し出させる駆動手段と、進退される板ばねの尾端部側を先端部側に対し押動方向から折り曲げ進退方向を転換させる方向転換部と、板ばねの方向転換部を境にした先端部側と尾端部側とを進退方向に案内するガイド手段とを備えたことを特徴とするローダ。
【請求項49】 駆動手段は、板ばねを挟持したローラ対により板ばねを進退させる請求項48に記載のローダ。
【請求項50】 板ばねは幅方向に湾曲した形状である請求項48、49のいずれか1項に記載のローダ。
【請求項51】 板ばねの方向転換向きは水平面上である請求項48〜50のいずれか1項に記載のローダ。
【請求項52】 板ばねの先端部が所定以上の負荷を受ける当たり異常を検出する当たり異常検出手段を有している請求項48〜51のいずれか1項に記載のローダ。
【請求項53】 板ばねの移動量を検出する移動量検出手段と、移動量検出手段による移動量検出信号から板ばねの動作異常を検出する異常検出手段とを備えている請求項52に記載のローダ。
【請求項54】 板ばねの正常な移動量である基準移動量は、盤状部材の種類の中で、押動ストロークが最も大きく必要とする盤上部材の押動ストロークに合わせて設定する請求項53に記載のローダ。
【請求項55】 板ばねの正常な移動量である基準移動量は、盤状部材の種類ごとに予め設定されており、盤状部材に設けた識別コードを認識して板ばねの基準移動量を切り替える請求項53に記載のローダ。
【請求項56】 盤状部材を側方から出し入れできるように多段に収納できる収納カセットを昇降させる昇降部と、盤状部材を取り扱う取り扱い部で所定の取り扱いを終えた取り扱い済みの盤状部材を作業機から引き出し、昇降部に載置された収納カセットの所定高さにある段部に盤状部材を引き込む引き込み部とを備え、引き込み部は、板ばねと、この板ばねを挟持して長手方向に進退させてその先端部が突出位置から後退する都度、先端部の引っ掛かり部が取り扱い部での取り扱い済みの盤状部材と引っ掛かり合ってそれを収納カセットの収納段部に引き込ませる駆動手段と、進退される板ばねの尾端部側を先端部側に対し引き動かし方向から折り曲げ進退方向を転換させる少なくとも1つの方向転換部と、板ばねの方向転換部を境にした先端部側と尾端部側とを進退方向に案内するガイド手段とを備えたことを特徴とするアンローダ。
【請求項57】 駆動手段は、板ばねを挟持したローラ対により板ばねを進退させる請求項56に記載のアンローダ。
【請求項58】 板ばねは幅方向に湾曲した形状である請求項56、57のいずれか1項に記載のアンローダ。
【請求項59】 板ばねの方向転換向きは垂直面上である請求項56〜58のいずれか1項に記載のアンローダ。
【請求項60】 板ばねの先端部が所定以上の負荷を受ける当たり異常を検出する当たり異常検出手段を有している請求項56〜59のいずれか1項に記載のアンローダ。
【請求項61】 板ばねの移動量を検出する移動量検出手段と、移動量検出手段による移動量検出信号から板ばねの動作異常を検出する異常検出手段とを備えている請求項60に記載のアンローダ。
【請求項62】 板ばねの正常な移動量である基準移動量は、盤状部材の種類の中で、押動ストロークが最も大きく必要とする盤上部材の押動ストロークに合わせて設定する請求項61に記載のアンローダ。
【請求項63】 板ばねの基準移動量は、盤状部材の種類ごとに予め設定されており、盤状部材に設けた識別コードを認識して板ばねの基準移動量を切り替える請求項61に記載のアンローダ。
【請求項64】 盤状部材を搬入部を通じ搬入して取り扱い、これに部品の装着、収納、などの作業を行い、作業後の盤状部材を搬出部に搬出することを繰り返し行う作業機と、収納カセットに収納された盤状部材を作業機の搬入部に供給するように請求項48〜55のいずれか1項に記載のローダと、作業機の搬出部の盤状部材を取出し収納カセットに収納するように請求項56〜63のいずれか1項に記載のアンローダとを備えたことを特徴とする作業装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プッシャ、プーラ、これらによるローダ、アンローダ、および作業装置に関するもので、例えば回路基板に半導体素子を装着して電子回路基板を製造する作業での回路基板の取り扱いに好適である。
【0002】
【従来の技術】例えば、電子回路基板は電子機器の多機能化、電子部品の多部品化が進むなか、大小のコネクタ、電子部品など多種類の部品が多数装着されるようになっている。これに伴い、電子部品の超小型化、高密度装着の技術が進む一方で、大型の電子回路基板も用いられている。
【0003】例えば、図33に示すような電子回路基板aを製造する部品実装機bにおいて、回路基板cをその収納カセットfから押し出して部品実装機bに供給するローダd、および部品実装機bで回路基板cに電子部品eを実装して製造された電子回路基板aを収納カセットfに引き込み収納するアンローダgが用いられている。
【0004】ローダdおよびアンローダgのいずれも、図34、図35に示すようにねじ軸hやタイミングベルトiなどの直線往復移動するアクチュエータによって、押動子jや引き動かし片kを往復直線移動させることにより、部品実装機bに対し回路基板cをローディングし、また電子回路基板aをアンローディングするようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、回路基板cが押し出されるローダdでの収納カセットf、および電子回路基板aが引き込まれるアンローダgでの収納カセットfはいずれも、多段部で回路基板cの押出しや電子回路基板aの引き込みが順次に行われるように、収納カセットfの各段部が所定高さに順次位置するよう図示しない昇降機構によって間欠的に昇降される。
【0006】したがって、ローダdの押動子jは図15(a)に示すように、収納カセットfの昇降域mから外れた退避位置から収納カセットf内に進入してそれに収納されている回路基板cを押動し、収納カセットfの昇降域mから外れた向こう側の位置まで押出す必要がある。また、アンローダgの引き動かし片kは図16(a)に示すように、収納カセットfの昇降域mから外れた退避位置にある電子回路基板aを昇降域mに位置する収納カセットf内に引き込む必要がある。
【0007】これらのため、ローダdおよびアンローダgは収納カセットfの昇降域mに対し、回路基板cおよび電子回路基板aの押出し方向および引き動かし方向の寸法sに、干渉防止の安全スペースや押動子j、引き動かし片kの支持スペースなどの補助スペースαを加算した寸法tだけ図15(a)、図16(a)、図34、図35に示すように部分的に大きく張り出す。
【0008】このように可動部が部分的に大きく張り出すと、作業員やまわりのものの邪魔になりやすく問題となる。また、このように大きな張り出しにより、ローダdやアンローダgの寸法は取り扱う回路基板cや電子回路基板aの寸法の2.5倍程度にもなり、200mmの大きさの基板に対しローダdやアンローダgの寸法は500mm程度にもなり、これらを部品実装機bと組み合わせて配置するための占有スペースが大きくなってしまい、今日の省スペース化の要求に応えられない。
【0009】特に、部品実装機bがフリップチップの半導体素子を取り扱い実装するような場合、半導体ウエハ上の電極に設けられたバンプを回路基板c上の電極に直接接合して実装するなどして、半導体素子と回路基板との間の接合構造および作業の簡略化、接合距離の短縮化が図れるものの、クリーンルームでの実装作業となり、クリーンルームは一例として600m2の広さで月単位の光熱に必要なランニングコストが3000万円にも及ぶ。このため、上記のようなローダd、アンローダgでの大きな張り出しは特に問題である。
【0010】本発明の目的は、押動、引き動かし方向での押動機構および引き動かし機構の張り出し量を押動、引き動かし量よりも小さく抑えられる省スペースに好適なプッシャ、プーラとこれによるローダ、アンローダおよび作業装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、本発明のプッシャは、板ばねと、この板ばねをローラ対で挟持して長手方向に進退させその先端部が進出する都度、対向している押動対象物を押動させる駆動手段と、進退される板ばねの尾端部側を先端部側に対し押動方向から折り曲げ進退方向を転換させる方向転換部と、板ばねの方向転換部を境にした先端部側と尾端部側とを進退方向に案内するガイド手段と、を備えたことを主たる特徴としている。
【0012】このような構成では、板ばねは厚みや幅方向での厚みの分布、幅方向の湾曲、屈曲の形状などにより高い曲げ剛性を示すもので直進性に優れ、駆動手段による進退駆動が直接、またはガイド手段や方向転換部などを介し先端部まで効率よく及び、進出駆動時に先端部側のガイド手段から先端部が突出する解放状態でも対向している押動対象物を逃げなく押動するので、押動初期位置の直前までガイドする条件にてその先の押動対象物を所定量確実に押動することができる。同時に、板ばねはその途中の方向転換部により尾端部側を先端部側に対し押動方向から折り曲げ進退方向を転換させられているので、板ばねの尾端部側およびそのガイド手段などが押動方向後方に局部的に張り出すのを防止することができ、局部的な張り出しによる問題が解消するし、方向転換部から前記押動初期位置の直前までは先端部側のガイド手段が、単独で、または方向転換部と協働して板ばねの先端部を直進させるためのガイド機能を満足するだけの範囲に設定されるだけでよくなり、先端部による押動対象物の押動量に関係なくそれよりも十分に小さな設置寸法として省スペース化を図ることができる。しかも、板ばねの尾端部側における進退方向転換のための折り曲げ向きは設置域に余裕のある側に選択することにより、他の邪魔になったり、設置域が他の方向ではかえって増大する結果になったりする問題が生じるようなことはない。
【0013】駆動手段のローラ対である駆動ローラおよびこれに圧接する加圧ローラの双方が円筒形状をなし、駆動ローラが板ばねの進退方向を転換させるガイドローラを兼ねると、板ばねの進退方向の転換と、進退駆動とが1箇所の同一手段にて摺動摩擦による無理なしに達成でき、構造の簡略化および省スペース化がさらに図れる。
【0014】この場合、加圧ローラが、板ばねの先端部側と尾端部側との駆動ローラの中心を通るほぼ2等分線上で、駆動ローラに圧接していると、幅方向に湾曲などした板ばねを駆動ローラの円筒形状に沿わせて平らな状態に矯正しながら折り曲げ、進退方向を転換するのに、板ばねが駆動ローラに沿って最も平坦になる部分に加圧ローラが働かくことになり、このような位置を外れて加圧ローラが働き、板ばねが平坦にならない部分を駆動ローラとの間で加圧して強制的に平坦にし、板ばねに強いストレスが生じるようになるのを防止することができ、板ばねの寿命が延びる。
【0015】駆動ローラと加圧ローラとが、板ばねの側縁部と接触しないようにされていると、駆動ローラおよび加圧ローラの挟持圧が幅方向に湾曲した板ばねの両側縁部や屈曲部や厚肉部とされた両側縁部にまで及んで、方向転換および方向転換解除に伴う変形量が板ばねの形状上から大きくなり損傷しやすい側縁部に機械的な外力が働くのを防止し、板ばねの寿命をより延ばすことができる。
【0016】先端部側および尾端部側の各ガイド手段が、板ばねの幅方向の湾曲形状などに適合する凹ローラと凸ローラなどを組み合わせた非円筒ローラ対を少なくとも1組有していると、幅方向に湾曲などした板ばねの形状をそのままに、板ばねの直進剛性が高いことと相まって、方向転換部と協働して板ばねをガイド手段でのストレスなく安定に進退させることができる。
【0017】板ばねの方向転換向きが重力方向に垂直な水平面上であると、板ばねの変形しにくい幅方向が重力方向に向くので、先端部がガイド手段から突出したときの重力による垂れ下がりを防止して、押動対象物の安定な押動を保証することができる。
【0018】板ばねの硬度が430〜489Hv程度であると、押動特性を損なわずに進退方向の転換によるストレスを低減して板ばねの寿命を長くすることができる。
【0019】板ばねの側縁が25s以下の粗さであると、進退方向転換のための折り曲げなど大きな変形によっても割れや破損をもたらすような大きさの凹凸はほとんどなく寿命が延びる。
【0020】板ばねの幅方向の曲率半径が30から50mm程度であると、直進性を満足してしかも進退方向の転換による変形量をプッシャの場合よりも少なくしてストレスを抑えられ寿命が延びる。
【0021】板ばねが生地の延伸方向に直角な向きに長手方向を設定して裁断されたものであると、ばね生地の延伸時に延伸方向に直角な向きに生じているローラの筋目が板ばねの長手方向に残って、板ばねの進退方向転換時の屈伸がローラの筋目に交差してなされることにより、変形による応力集中や機械的なストレスが低減し、板ばねが早期に損傷するようなことを防止することができる。
【0022】本発明のプーラは、板ばねと、この板ばねをローラ対で挟持して長手方向に進退させてその先端部が後退する都度、先端部の引っ掛かり部と引っ掛かり合う引き動かし対象物を引き動かさせる駆動手段と、進退される板ばねの尾端部側を先端部側に対し引き動かし方向から折り曲げ進退方向を転換させる少なくとも1つの方向転換部と、板ばねの方向転換部を境にした先端部側と尾端部側とを進退方向に案内するガイド手段と、を備えたことを主たる特徴としている。
【0023】このような構成では、板ばねは、厚みや幅方向の厚みの分布、幅方向の湾曲、屈曲の形状などにより曲げ剛性が高く駆動手段の進退駆動が先端部にまでよく及ぶ上、伸び剛性が特に高く駆動手段からの後退駆動による引っ張りが直接、またはガイド手段や方向転換部などを介し先端部に効率よく及ぶので、引き動かし初期位置にある引き動かし対象物を、遊びやロスなしに確実に引き動かすことができる。同時に、前記引き動かしの終了位置から方向転換部までは、引き動かし初期の位置から引き動かし終了位置までの引き動かし量に関係なく、方向転換部を設け得ることを必要最小限として前記引き動かし量よりも小さく設定することができるし、板ばねの先端部自体が、引き動かし初期位置から引き動かし終了位置までの間引き動かし対象物に引っ掛かりさえすればよいので、先端部側のガイド手段を引き動かし初期位置まで設けるにしても、板ばねの最大進出量をほぼ引き動かし量程度に抑えることができ、引き動かし量に応じた最小限の張り出し寸法として省スペース化を図ることができる。しかも、板ばねの尾端部側の折り曲げ向きは設置域に余裕のある側に選択することにより、他の邪魔になったり、設置域が他の方向ではかえって増大する結果になったりする問題が生じるようなことはない。
【0024】ガイド手段は板ばねの先端部の進出位置よりも短く、板ばねの進出時にガイド手段から突出する先端側を、この突出される範囲を上回る長さ範囲で、幅方向に湾曲する湾曲部としてあると、板ばねの先端部側がガイド手段から突出されても、この先端部側はガイド手段により案内される部分から突出端までは前記幅方向に湾曲した曲げ剛性の高い部分であって直進性に優れることにより、ガイド手段なしで引き動かし対象物に逃げなく確実に引っ掛かり、引き動かせることができ、ガイド手段が板ばねの進出位置よりも短くした分だけ、ガイド手段による固定張り出し量を前記引き動かし量よりも小さくすることができる。
【0025】方向転換部が、ガイドローラであると、ガイドローラが板ばねに供回りすることにより、板ばねとの間の摺動摩擦が解消でき、板ばねの方向転換を伴う進退駆動が無理なく達成される。
【0026】板ばねの尾端部側が巻き取り機構に接続されていると、板ばねを巻き取り機構で巻き取る分だけ、板ばねの長さに対する取り扱いに必要なスペースを小さくすることができる。
【0027】方向転換部が、巻き取り部で兼ねていると、構造が最も簡略化し、さらなる小型化および低コスト化が図れる。
【0028】板ばねの方向転換向きが垂直面上であると、垂直面でのデッドスペースの広がりを利用して必要構成部材を配置して、平面スペースの広がりを抑えることができる。
【0029】方向転換部が2ヶ所あると、必要構成部材の配置スペースをさらに小さくしやすい。
【0030】板ばねの硬度が370〜429Hv程度であると、方向転換部が2つあったり、巻き取り機構に巻き取られたりするのに、ストレスが生じにくく、寿命の長大化が図れる。
【0031】板ばねが、側縁が25s以下の粗さであるのが上記プッシャの場合と同じ理由で好適である。
【0032】板ばねが、その幅方向の曲率半径が20から50mm程度であると、ガイド手段なしでの引き動かしに必要な直進剛性が耐久性の低下なく満足することができ、しかも、20mm程度に近づくに従いガイド手段を短くできる割合が高くなり、その分固定設置スペースを小さくしていくことができる。
【0033】板ばねが、ばね生地の延伸方向に直角な向きに長手方向を設定して裁断されたものであるのが上記プッシャの場合と同じ理由で好適である。
【0034】本発明のローダは、盤状部材を側方から出し入れできるように多段に収納した収納カセットを昇降させる昇降部と、昇降部に載置された収納カセット内の盤状部材を所定の高さ位置で押し出し、盤状部材を取り扱う取り扱い部に供給する押出し部とを備え、押出し部は、板ばねと、この板ばねをローラ対で挟持して長手方向に進退させその先端部が押出し部から突出して収納カセット内に進入する都度、対向している盤状部材を収納カセットから押し出させる駆動手段と、進退される板ばねの尾端部側を先端部側に対し押動方向から折り曲げ進退方向を転換させる方向転換部と、板ばねの方向転換部を境にした先端部側と尾端部側とを進退方向に案内するガイド手段とを備えたことを主たる特徴としている。
【0035】このような構成では、昇降部が載置される収納カセットを昇降させることにより、各段部に収納されている盤状部材を所定の高さに順次に位置させて押し出し部による押し出しに供することができ、押出し部では、板ばねの厚みや幅方向での厚みの分布、幅方向の湾曲、屈曲の形状などによる高い直進剛性にて、駆動手段による進退駆動を直接、またはガイド手段や方向転換部などを介し先端部まで効率よく受けて、ガイド手段なしに収納ケース内に進入していき、対向している盤状部材を逃げなく押動して確実に押し出し他での取り扱いに供することを、収納カセットの昇降域直前までのガイド手段の設置条件にて満足し、同時に、板ばねがその途中の方向転換部にて尾端部側を先端部側に対し押動方向から折り曲げ進退方向を転換させられて、板ばねの尾端部側およびそのガイド手段などが昇降部から局部的に大きく張り出して問題となるのを解消するし、方向転換部から前記昇降域直前までは先端部側のガイド手段が、単独で、または方向転換部と協働して板ばねの先端部を直進させるためのガイド範囲を満足するだけでよくなり、先端部による盤状部材の押動量に関係なくそれよりも十分に小さな設置寸法として省スペース化を図ることができる。しかも、板ばねの尾端部側の折り曲げ向きは設置域に余裕のある側に選択することにより、他の邪魔になったり、設置域が他の方向ではかえって増大する結果になったりする問題が生じるようなことはない。
【0036】この場合も、駆動手段のローラ対である駆動ローラおよびこれに圧接する加圧ローラの双方が円筒形状をなし、駆動ローラが板ばねの進退方向を転換させるガイドローラを兼ね、また、先端部側および尾端部側の各ガイド手段が、板ばねの幅方向の湾曲などの形状に適合する凹ローラと凸ローラなどを組み合わせた非円筒ローラ対を少なくとも1組有し、また、先端部側の非円筒ローラ対が、押出し部での板ばねの突出位置直前となる昇降域直前に設けられているのがそれぞれ好適である。
【0037】板ばねの方向転換面が水平面であると、昇降部でのローディング方向に直角な方向へのデッドスペースの広がりを有効利用することができる。
【0038】本発明のアンローダは、盤状部材を側方から出し入れできるように多段に収納できる収納カセットを昇降させる昇降部と、盤状部材を取り扱う取り扱い部で所定の取り扱いを終えた取り扱い済みの盤状部材を作業機から引き出し、昇降部に載置された収納カセットの所定高さにある段部に盤状部材を引き込む引き込み部とを備え、引き込み部は、板ばねと、この板ばねをローラ対で挟持して長手方向に進退させてその先端部が突出位置から後退する都度、先端部の引っ掛かり部が取り扱い部での取り扱い済みの盤状部材と引っ掛かり合ってそれを収納カセットの収納段部に引き込ませる駆動手段と、進退される板ばねの尾端部側を先端部側に対し引き動かし方向から折り曲げ進退方向を転換させる少なくとも1つの方向転換部と、板ばねの方向転換部を境にした先端部側と尾端部側とを進退方向に案内するガイド手段とを備えたことを主たる特徴としている。
【0039】このような構成では、昇降部が載置される収納カセットを昇降させることにより、各段部を所定の高さに順次に位置させて引き込み部による盤状部材の引き込みに供することができ、引き込み部では、板ばねの厚み、幅方向の厚みも分布、幅方向の湾曲、屈曲の形状などによる曲げ剛性により駆動手段の進退駆動が先端部にまでよく及び、特に伸び剛性が特に高いので、駆動手段からの後退駆動による引っ張りが直接、またはガイド手段や方向転換部などを介し先端部に効率よく及んで、引き動かし初期位置にある盤状部材を、遊びやロスなしに確実に引き動かし、収納カセット内に引き込み収納することができ、同時に、前記引き込みが終了する引き動かし終了位置から方向転換部までは、引き動かし初期の位置から引き動かし終了位置までの引き動かし量に関係なく、方向転換部を設け得ることを必要最小限として前記引き動かし量よりも小さく設定することができるし、板ばねの先端部自体が、引き動かし初期位置から引き動かし終了位置までの間盤状部材に引っ掛かりさえすればよいので、先端部側のガイド手段を引き動かし初期位置まで設けるにしても、ほぼ引き動かし量程度に抑えることができ、引き動かし量に応じた十分に小さな設置寸法として省スペース化を図ることができる。しかも、板ばねの尾端部側の折り曲げ向きは設置域に余裕のある側に選択することにより、他の邪魔になったり、設置域が他の方向ではかえって増大する結果になったりする問題が生じるようなことはない。
【0040】この場合も、板ばねの先端部側一部を、進出時にガイド手段から突出される範囲を上回る長さ範囲で、幅方向に湾曲する湾曲部とし、方向転換部が、ガイドローラであり、板ばねの尾端部側が巻き取り機構に接続されており、板ばねの方向転換面が垂直面であり、方向転換部は2ヶ所あると好適である。
【0041】本発明の作業装置は、盤状部材を搬入部を通じ搬入して取り扱い、これに部品の装着、収納、などの作業を行い、作業後の盤状部材を搬出部に搬出することを繰り返し行う作業機と、収納カセtットに収納された盤状部材を作業機の搬入部に供給する前記各場合のローダと、作業機の搬出部の盤状部材を取りだし収納カセットに収納する前記各場合のアンローダとを備えたことを主たる特徴としている。
【0042】このような構成では、上記の特徴あるローダおよびアンローダを用いて、それらによる全体の省スペース化を図りながら、収納カセットに多段に収納された盤状部材を作業機で取り扱って所定の作業を行い、作業済みの盤状部材を収納カセットに多段に収納することが自動的に繰り返し達成することができる。
【0043】上記において、プッシャ、プーラの双方が板ばねの尾端部側のガイド手段に板ばねのたわみを防止するための直進ガイドを有したものであると、部品の共通化によるコストの低減を図りながら、板ばねが進退されるときのたわみを防止して円滑な動作を確保しやすくすることができる。
【0044】また、板ばねの先端部が所定以上の負荷を受ける当たり異常を検出する当たり異常検出手段を有しているものとして、当たり異常に対応することができる。この場合、当たり異常検出手段による当たり異常検出信号により板ばねの駆動を停止する制御手段を備えていると自動的に対応することができる。当たり異常検出手段は、板ばねの駆動系に設けられ、前記当たり異常検出手段が異常を検出すると駆動が伝達されないようにする制御機構を備えたものとすることができる。
【0045】また、板ばねの位置検出手段と、この位置検出手段からの板ばねの位置検出信号から板ばねの動作異常を検出する異常検出手段とを備えていると、動作異常に対応することができる。この場合、異常検出手段は、位置検出信号とそのときのプッシャの動作状態とから板ばねの動作異常を検出するものとしたり、検出手段による2箇所以上の位置の検出信号を比較して板ばねの動作異常を検出するものとしたりすることができる。
【0046】また、板ばねの移動量を検出する移動量検出手段と、この移動量検出手段による移動量検出信号から板ばねの動作異常を検出する異常検出手段とを備えて、動作異常に対応することもできる。この場合、異常検出手段は、移動量検出手段が検出した板ばねの移動量と正常な板ばねの移動量である基準移動量と比較して板ばねの動作異常を検出するものとすることができる。
【0047】また、移動量検出手段は、板ばねの先端部側の長手方向に設けた被検出手段と板ばねが進退する経路に近接した所定位置にて前記被検出手段を検出する検出手段と、板ばねの進退動作により前記検出手段が前記被検出手段を検出した回数をカウントするカウント手段と、を備え、前記カウント値を板ばねの移動量とすることができる。
【0048】また、異常検出手段は、板ばねの移動量検出信号とそのときのプッシャの動作状態とから板ばねの動作異常を検出するものとすることができるし、板ばねの2箇所以上の移動量を比較して板ばねの動作異常を検出するものとすることもできる。
【0049】また、異常検出手段は、板ばねに設けた被検出手段を検出手段が検出するときに発するパルス信号を監視し、前記パルス信号のパルス幅が所定量を超えると板ばねを駆動するモータの異常と判定するものとすることができる。
【0050】また、板ばねを駆動するモータのトルク値を検出するトルク検出手段を設け、異常検出手段は前記トルク値と板ばねの移動量とを比較し、板ばねと板ばねの駆動手段との間の滑りが発生していることを検出して動作異常に対応することができる。
【0051】さらに、板ばねの基準移動量は、盤状部材の種類の中で、押動ストロークが最も大きく必要とする盤上部材の押動ストロークに合わせて設定することができるし、盤状部材の種類ごとに予め設定されており、盤状部材に設けた識別コードを認識して板ばねの基準移動量を切り替えるようにすることもできる。
【0052】本発明のそれ以上の目的および特徴は、以下の詳細な説明および図面の記載によって明らかになる。本発明の各特徴は、可能な限りそれ単独で、あるいは種々な組み合わせで複合して用いることができる。
【0053】
【発明の実施の形態】以下、本発明の幾つかの実施の形態に係るプッシャ、プーラとそれによるローダ、アンローダおよび作業装置につき、図1〜図32を参照してその実施例とともに詳細に説明し、本発明の理解に供する。
【0054】(実施の形態1)図1〜図17に示す本実施の形態1は、主として図1に示すような電子回路基板1を製造する部品実装機2において、回路基板3をその収納カセット4から押し出して実装機2に供給するローダ5、および実装機2で回路基板3に電子部品6を実装して製造された電子回路基板1を空の収納カセット4に引き入れ収納するアンローダ7を組み合わせ用いた作業装置の場合の一例である。
【0055】しかし、本発明の作業装置はこれに限られることはなく、種々な盤状のものを取り扱い、加工や印刷、その他各種の作業を行う場合を含むあらゆる作業装置に適用して有効である。また、ローダ5、アンローダ7は実装機2などの各種作業を行う作業機に限らず、盤状部材の供給、取出しが必要な各種機器との間で盤状部材を授受する場合一般に適用して有効である。さらに、ローダ5は盤状部材の一例である回路基板3を収納カセット4から押出し実装機2に供給するのに、図2に示すような板ばね12を用いたプッシャ13を採用し、アンローダ7は実装機2で製造した盤状部材の一例である電子回路基板1を取出し空の収納カセット4に収納するのに、図12に示すような板ばね82を用いたプーラ15を採用しているが、これらプッシャ13、プーラ15は盤状部材に限らず、各種のものを押し動かし、また引き動かす場合一般に適用して有効である。また、具体的構成も図に示すものに限られることはない。
【0056】プッシャ13は、図4、図6、図7に示すように幅方向に湾曲した板ばね12と、この板ばね12を図1、図2、図4、図7に示すように駆動ローラ対21で挟持して長手方向に進退させその先端部12aが進出する都度、対向している押動対象物の一例である回路基板3を押動させる駆動手段22と、進退される板ばね12の尾端部12bを先端部12a側に対し押動方向X−XからY−Y方向に例えばほぼ直角に折り曲げて進退方向を転換させる方向転換部23と、板ばね12の方向転換部23を境にした先端部12a側と尾端部12b側とを進退方向に案内するガイド手段24とを図1〜図3、図7に示す基板39上に設けて構成している。
【0057】板ばね12はその全長が幅方向に湾曲していることにより長手方向の曲げ剛性が高く直進性に優れる。このため、駆動手段22による板ばね12の進退駆動は直接、またはガイド手段24や方向転換部23などを介し先端部12aまで効率よく及び、進出駆動時に駆動ローラ対21を境にした先端部12a側のガイド手段24aから先端部12aが図4に示すように突出する解放状態でも、図1、図2に示すように対向している回路基板3を逃げなく押動することができる。従って、板ばね12をガイド手段24aにより図1、図3、図15(b)に示すように押動初期位置の直前までガイドする条件にてその先の回路基板3を所定量確実に押動することができる。先端部12aには回路基板3を押動するのに適した形状および大きさを持った合成樹脂製の押動子20がねじ止めなどして設けられている。
【0058】板ばね12はその途中の方向転換部23により尾端部12b側を先端部12a側に対し押動方向X−Xから折り曲げ進退方向をY−Y方向に転換させられているので、板ばね12の尾端部12b側およびそのガイド手段24bなどが押動方向X−Xの後方に局部的に大きく張り出すのを防止することができ、局部的な張り出しによる問題が解消する。
【0059】方向転換部23から前記押動初期位置の直前までは、先端部12a側のガイド手段24aが単独または方向転換部23と協働して板ばね12の先端部12aを直進させるためのガイド機能を満足するだけの長さ範囲に設定されるだけでよくなり、先端部12aによる回路基板3の押動量に関係なくそれよりも十分に小さな設置寸法として省スペース化を図ることができ、板ばね12の尾端部12b側における進退方向転換のための折り曲げ向きはプッシャ13が用いられるローダ5などにおける設置域に余裕のある側に選択することにより、他の邪魔になったり、設置域が他の方向ではかえって増大する結果になったりする問題が生じるようなことはない。
【0060】板ばね12が図示する実施例のようにX−X方向からY−Y方向にほぼ直角に進退方向を転換されていると、尾端部12b側の突出が最小でしかもローダ5のケーシング5aの形状に沿わせやすく省スペース上好適である。
【0061】図1、図2、図4、図5に示す駆動手段22のローラ対21である駆動ローラ21aおよびこれに圧接する加圧ローラ21bの双方が図4、図5に示すように円筒形状をなし、駆動ローラ21aが板ばね12の進退方向を転換させる方向転換部23をなすガイドローラを兼ねるようにしている。このように板ばね12の進退方向の転換と、進退駆動とを1箇所の同一手段にて場所を取らない簡単な構造で達成し省スペース化を図ることができ、駆動ローラ対21は板ばね12に対し摺動摩擦なしにしかも十分な接触範囲を確保して方向の転換を伴い無理なく進退駆動することができる。板ばね12をストレス少なく滑りなく確実に駆動するには、駆動ローラ対21の駆動ローラ21a、加圧ローラ21bの一方をウレタンゴムなどの弾性体とし他方を金属ローラとするのが好適であり、図に示す実施例では駆動ローラ21aを金属製の心材の表面にウレタンゴムの層を設けた弾性ローラとしてある。方向転換部23をなす駆動ローラ21aは径が大きいほど板ばね12に与えるストレスを小さくすることができ、直径25mm程度以上の範囲が良好である。
【0062】特に、加圧ローラ21bが図4に示すように、板ばね12の先端部12a側と尾端部12b側との駆動ローラ21aの中心Oを通るほぼ2等分線L上で、駆動ローラ21aに圧接していると、幅方向に湾曲した板ばね12を駆動ローラ21aの円筒形状に沿わせて折り曲げ進退方向を転換するのに、板ばね12が駆動ローラ21aに沿って最も平坦になる部分に加圧ローラ21bが働くことになり、このような位置を外れて加圧ローラ21bが働き、板ばね12が平坦にならない部分を駆動ローラ21aとの間で加圧して強制的に平坦にし、板ばね12に強いストレスが生じるようなことを防止することができ、板ばね12の寿命が延びる。図示の場合X−X方向とY−Y方向とは90度であるので前記2等分線Lはそれらの方向に対し45度をなしている。
【0063】駆動ローラ21aと加圧ローラ21bとは図5に示すように、板ばね12の幅よりも小さな幅で、板ばね12の側縁部12cに駆動ローラ21aおよび加圧ローラ21bが接触しないようにされている。これにより、駆動ローラ21aおよび加圧ローラ21bによる挟持圧が、板ばね12の方向転換および方向転換解除に伴う変形量が最も大きく損傷しやすい両側縁部12c、12cにまで及んで機械的な外力が働くのを防止し、板ばね12の寿命をより延ばすことができる。同時に、駆動ローラ21aおよび加圧ローラ21bの双方はエッジ部にアールの面取り加工を施し、板ばね12にエッジによるストレスや傷を与えないようにしており、これによっても板ばね12の寿命を延ばせる。
【0064】ガイド手段24aはどのように構成されてもよいが図1、図2、図4、図7に示す実施例では、板ばね12の先端部12aによる押動開始位置直前に位置するガイドローラ対25と、このガイドローラ対25と駆動ローラ対21との間で板ばね12をその外側から案内しガイドローラ対25の側に直進させる固定ガイド26との組み合わせとしてあり、先端部12aがガイドローラ対25から手前に外れるようなことがあっても安全に使用できる。固定ガイド26は仮想線で示すように駆動ローラ対21の直前まで設けると、駆動ローラ対21から送り出される板ばね12の先端部12aをガイドローラ対25に達するように案内することができ、駆動手段22およびガイド手段24が既設された状態で尾端部12b側のガイド手段24bの側からガイドローラ対25まで挿入して使用状態にセットすることができ、板ばね12を交換するような場合に好適である。
【0065】ガイド手段24bもどのように構成されてもよいが図1、図2、図4、図7に示す実施例では、駆動ローラ対21の近傍に位置するガイドローラ対27と、このガイドローラ対27と駆動ローラ対21との間に位置してガイドローラ対27から出た板ばね12の先端部12aを駆動ローラ対21に噛み込まれるように外側から案内する固定ガイド28と、ガイドローラ対27の手前に位置し板ばね12をガイドローラ対27に向け案内しそのたわみを防止するための直進ガイド29とで構成している。
【0066】先端部12a側および尾端部12b側の各ガイド手段24a、24bにおいて、板ばね12の幅方向の湾曲形状に適合する図4、図6に示す実施例のような凸ローラ25a、27aと凹ローラ25b、27bを組み合わせた非円筒ローラ対となるガイドローラ対25、27を有していると、幅方向に湾曲した板ばね12の形状をそのままに、板ばね12の直進剛性が高いことと相まって、方向転換部23と協働して板ばね12をガイド手段24a、24bでの変形による機械的なストレスなく安定に進退させることができる。このような非円筒ローラ対は各ガイド手段24a、24bにおいて方向転換部23の近傍に少なくとも1組配置すれば足りる。
【0067】ガイド手段24bの直進ガイド29は図2〜図4、図7に示すようなC型の溝ガイドとしてあり、幅方向に湾曲した板ばね12をそのままの形状で若干の遊びを持って外力によるストレスを及ぼすことなく溝29a内に抱き込み直進できるように案内する。溝29aは図7に示すように直進ガイド29を縦通しており板ばね12の抜き差しが自由である。溝29aはレール基材29bとその上下にねじ止めなどしたL型ガイド板29c、29cとで形成している。しかし、そのような具体的構造は適宜設計することができる。
【0068】板ばね12の方向転換面が図1〜図7に示すように重力方向に垂直な水平面であることにより、板ばね12の変形しにくい幅方向が重力方向に向くので、先端部12aがガイド手段24aから突出したときの重力による垂れ下がりを防止して、回路基板3の安定な押動を保証することができ、このようなプッシャ13をローダ5のケーシング5aにおける実装機2側に設けられた収納カセット4を昇降させる昇降部31aに隣接した押動部31bの天上部空間に基板39が沿うようにして設け、図8に示すスタンド41により支持してある。
【0069】この状態で板ばね12は基板39上からその先端部12a側が前記昇降部31aに向け直角方向に進退され、尾端部12b側がケーシング5aの実装機2と反対側の外側面に沿って進退され、先端部12aが進出される都度収納カセット4内の対応する高さにある段に収納されている回路基板3を押動して収納カセット4から押出し、実装機2にローディングするようにしている。
【0070】ここで、板ばね12の硬度を430〜489Hv程度に設定すると、押動特性を損なわずに進退方向の転換によるストレスを低減して板ばね12の寿命を長くすることができ、板ばね12の材質をSUS301ーHに選定してこれを満足することができた。しかし、他の材質のものを採用することもできる。また、硬度もこれに限られることはなく各種条件により種々に設定することができる。
【0071】板ばね12の側縁部12cを25s以下の面粗さに設定すると、進退方向転換のための折り曲げなど大きな変形によっても割れや破損をもたらすような大きさの凹凸がほとんどなく寿命が延び、6.3s以下にてさらに寿命が安定して延びる。また、板ばね12の図6に示す幅方向の曲率半径Rが30から50mm程度であると、直進性を損なわずに進退方向の転換による変形量を少なくしてストレスを抑えられ寿命が延びる。
【0072】さらに板ばね12は生地の延伸方向に直角な向きに長手方向を設定して裁断したものを用いる。これにより、ばね生地の延伸時に延伸方向に直角な向きに生じているローラの圧痕による筋目が板ばね12の長手方向に残って、板ばね12の進退方向転換時の屈伸がローラの筋目に交差してなされ、変形時の筋目による応力集中や機械的なストレスが低減し、板ばね12が早期に損傷するようなことを防止することができる。本発明者等の実験では、上記の条件を満足した板ばね12の厚みを0.15mm、移動速度80mm/sec、往復移動時間各4.5secとして、60万回の進退テストに耐えることができた。上記のような配慮がないとSUS材料を選定しても2万回程度の寿命になることがある。
【0073】基板39はスタンド41上にねじ込み固定した左右一対の支持棒42に対し、ねじ43と長孔44とによって収納カセット4内の回路基板3のX−X方向に向く幅方向に位置調節できるように支持され、回路基板4を押動する縁の幅サイズに応じて位置調節することによりその幅方向の中央位置を安定して押動できるようにする。この位置調節のために一方の支持棒42の位置と基板39との位置関係を示す目盛り46と指標47とが基板39と支持棒42とに設けられている。
【0074】支持棒42によって形成される基板39とスタンド41との間の空間を利用して、基板39の下面に前記駆動ローラ21aを駆動するサーボモータ48が取付けられ、駆動ローラ21aを直接駆動するようにしてある。加圧ローラ21bは図3に示すように一端を基板39にブロック49により固定された板ばね51の先端に支持して駆動ローラ21aに圧接させるようにしてあり、圧接力はブロック49のねじ52による取付け位置を調節して調整できるようにしている。しかし、加圧ローラ21bをレバー部材で支持しこのレバー部材に働かせたコイルばねなどにより駆動ローラ21aに圧接させるようにすると、位置設定に個人差など少しの違いがあっても付勢力にバラツキが生じないようにしやすい利点がある。
【0075】板ばね12の尾端部12bには図7に示すようなフラップ53を設け、これを所定位置に設けたフォトセンサなどのセンサ54、55により検出し、板ばね12のサーボモータ48による進退駆動時の、板ばね12の進出位置および後退位置を制御し、回路基板3を押出しローディングするのに必要な押動量を満足するようにしてある。押動量は回路基板3の押動方向のサイズによって異なり、これに対応するため、センサ54、55は図7に示す基板39上に固定したC型のガイドレール56に対しねじ58により溝56aに沿って位置調節できるように取り付けられ、板ばね12の進出位置、後退位置を調整し、また、その少なくともその一方の調整によって進退ストロークすなわち押動量を調節することができる。ここで、サーボモータ48に代わってDCモータなどの他のモータを用いても構わない。
【0076】昇降部31aは、盤状部材の一例である回路基板3を両側方から出し入れできるように多段に収納した収納カセット4を昇降させて、各段部をプッシャ13による前記押動位置に順次に位置させ、プッシャ13による押動に供する。このため、昇降部31aは図9に示すような昇降台32を、図8に示すようなスタンド41に設けた昇降ガイド33に沿って昇降されるように支持して設け、サーボモータ34によりタイミングベルト35を介し上下駆動して昇降させる。昇降台32の上限位置および下限位置はフラップ30を利用したフォトカプラなどの位置センサ36、37により検出してそれらを超えた昇降動作を阻止して安全を図る。収納カセット4の各段がプッシャ13により押動を受ける所定高さに順次下動または上動させるのに、サーボモータ34に連結したエンコーダ機構38によりその時々のモータ回転位置を検出し、収納カセット4の各段の配列ピッチずつ間欠駆動するようにしている。しかし、タイミングベルト35に代えてボールねじなど他のものを用いることができるし、サーボモータ34も他のものに代えることができる。
【0077】昇降台32上には図9に示すようなスライド基板61が、板ばね12による押動方向X−Xに直角な向きのY−Y方向に向く直進ガイド62に沿って移動できるように支持され、昇降台32の下面に取り付けられたサーボモータ63によりタイミングベルト64を介し往復移動され、図1、図2、図10に示すように2つ並べて支持した収納カセット4のいずれをも板ばね12による押動位置に対応させられるようにしている。これにより、昇降台32上の2つの収納カセット4は一方が回路基板3のローディングに供している間に他方の収納カセット4が空になっている場合それを空でないものと交換することができ、収納カセット4の一方から他方に替わって回路基板3の供給をするときの、収納カセット4の切り替わりに必要な時間を極く短く抑えることができる。以上のような構造にてローダ5の押動方向X−Xにおけるサイズが、回路基板3の同方向のサイズ200mmに対し300mmとなり、従来必要であった500mmに対し大幅に縮小することができた。
【0078】収納カセット4を切り換え使用するための2つの移動位置は、フラップ65を利用したセンサ66、67による位置検出に基づきサーボモータ63を制御して得るようにしている。また、過剰な移動はストッパ68、69により阻止するようにしてある。なお、ローダ5は実装機2の制御装置が上位制御装置となって駆動開始から駆動終了までの動作を行い、図10に示すようにその動作状態などを表示する表示パネル71と、緊急時に単独で停止し、あるいは実装機2やアンローダ7を伴い停止する停止キー72を有している。
【0079】以上において、プッシャ13の板ばね12につき、幅方向に湾曲する場合だけ述べたが、必要な直進性を満足する曲げ剛性を得るには、板ばね12の材料、厚み、幅方向の厚みの分布、前記幅方向に湾曲するほか屈曲した形状など、種々な方法を採用することができ、図17(a)に示すような平板形状の板ばね12でも本発明は有効である。また、図17(c)に示すような両側縁に屈曲片12dを形成した形態、図17(d)に示すような幅方向の湾曲と屈曲片12dとを併用した形態、図17(e)に示すように板ばね12の両側縁に厚肉部12eを設けた形態、図17(f)に示すように幅方向の湾曲と厚肉部12eとを併用した形態、図17(g)(h)に示すように幅方向に適数の波形形状が連続するようにした形態などがある。
【0080】要するに板ばね12の直進性を満足する曲げ剛性が得られれば基本的に板ばね12の形態は特に問わない。もっとも、直進性に加え方向を転換して進退できる特性が必要である。これらを満足すれば材料は金属以外でも既に知られこれから開発される種々のものを適用することができる。また、プッシャ13において板ばね12が直進性を必要とするのは、最終の案内手段であるガイドローラ対25などから突出してフリーになる部分より少し長い目に設定した図17(b)に示す範囲Sについてだけ、プッシャ13に必要な直進性を満足すればよいので、この範囲Sの部分につき図示するように幅方向に湾曲させたり、図17(a)、(c)〜(h)に示すような条件設定をすれば十分である。
【0081】また、方向転換部22を構成するローラ対21はガイド対やローラとガイドとの組み合わせで代替することができる。これは他のローラ対でも同じことがいえる。また、ローラでもガイドでも板ばね12の表面形状に一致する形状にて接面することが好適であり、図17(c)〜(f)に示すような剛性が特に高くなる両側縁は案内しないようにするのが好適である。
【0082】また、駆動手段を構成する駆動ローラ対21はローラ以外の手段で代替することができる。例えば、板ばねを挟持する手段が板ばねの進退方向に往復移動するものでも構わないし、板ばねを進退方向に移動できるものであればよい。
【0083】アンローダ7は図1、図14に示すように、盤状部材の一例である電子回路基板1を両側方から出し入れできるように多段に収納できる収納カセット4を昇降させる昇降部81aと、電子回路基板1を取り扱う取り扱い部としての実装機2で所定の電子部品6の実装作業を終えた作業済みの電子回路基板1を実装機2から引き出し、昇降部81aに載置された収納カセット4の所定高さにある段部に電子回路基板1を引き込む引き込み部81bとを備えている。引き込み部81bには図1、図11〜図14、および図16(b)に示すようなプーラ15が採用されている。このプーラ15は、平坦な板ばね82と、この板ばね82を駆動ローラ対83で挟持して長手方向に進退させてその先端部82aが後退する都度、先端部82aの引っ掛かり片82bと引っ掛かり合う引き動かし対象物としての電子回路基板1を引き動かさせる駆動手段84と、進退される板ばね82の尾端部82c側を先端部82a側に対し引き動かし方向から折り曲げ進退方向を転換させる少なくとも1つの方向転換部85と、板ばね82の方向転換部85を境にした先端部82a側と尾端部82c側とを進退方向に案内するガイド手段80とを図11、図13に示す一対の側板111、112間に備えている。一対の側板111、112はスペーサ110を介し複数箇所連結されている。引っ掛かり片82bは電子回路基板1を引き動かすのに適した形状および大きさを持った合成樹脂製のもので、先端部82aにねじ止めなどしてある。
【0084】板ばね82は平板でも曲げ剛性が高く駆動手段84の進退駆動が先端部82aにまでよく及ぶ上、伸び剛性が特に高く駆動手段84からの後退駆動による引っ張りが直接、またはガイド手段80や方向転換部85などを介し先端部82aに効率よく及ぶ。これにより、図16(b)に示す引き動かし初期位置にある電子回路基板1を、遊びやロスなしに確実に引き動かすことができる。
【0085】また、前記引き動かしの終了位置から方向転換部85までは、引き動かし初期の位置から引き動かし終了位置までの引き動かし量に関係なく、方向転換部85を設け得ることを必要最小限として前記引き動かし量よりも小さく設定することができるし、板ばね82の先端部82aの引っ掛かり片82b自体が、引き動かし初期位置から引き動かし終了位置までの間電子回路基板1に引っ掛かりさえすればよいので、駆動ローラ対83を境にした先端部82a側のガイド手段80aを引き動かし初期位置まで設けるにしても、板ばね82の最大進出量をほぼ引き動かし量程度に抑えることができ、引き動かし量に応じた最小限の張り出し寸法として省スペース化を図ることができる。
【0086】しかも、板ばね82の駆動ローラ対83を境にした尾端部82c側の折り曲げ向きはアンローダ7などでの設置域に余裕のある側に選択することにより、他の邪魔になったり、設置域が他の方向ではかえって増大する結果になったりする問題が生じるようなことはない。
【0087】駆動ローラ対83は駆動ローラ83aとこれに圧接する加圧ローラ83bとで構成し、プッシャ13の駆動ローラ対21と同じ理由で一方の加圧ローラ83bをウレタンよりなる弾性ローラとし、他方の駆動ローラ83aを金属ローラとしてあるが、板ばね82が平板形状であることによりそれ以上の配慮はしていないし、滑りが生じにくいので板ばね82の直進部を駆動するようにしている。方向転換部85は図12に示すように、ガイドローラ86、87による第1と第2の2箇所と巻き取り機構88による第3との合計3ヶ所設けてあり、板ばね82にストレスを掛けない程度のコの字状の曲がり経路で進退駆動され、巻き取り機構88から巻き取りばね89の付勢に抗し繰り出されて進出したり、後退して余剰となる尾端部82c側を巻き取り機構88の巻き取りドラム88aに巻き取られて邪魔にならないようにされる。
【0088】図11、図13に示すように板ばね82の方向転換面が垂直面であると、垂直面でのアンローダ7におけるケーシング7a内のデッドスペースの広がりを利用して必要構成部材を配置して、平面スペースの広がりを抑えることができ、図示するように方向転換部85が3ヶ所あると、必要構成部材の配置スペースをさらに小さくしやすく、アンローダ7における引き込み部81bが板ばね82の先端部82aによる引き動かし量に応じて必要とする昇降部81aからの突出範囲内でも、小さな高さおよび奥行き範囲に収めやすい。
【0089】駆動ローラ対83は第2のガイドローラ87と巻き取り機構88との間に設けられ、第1、第2のガイドローラ86、87間には板ばね82の外側への膨れを防止するガイドローラ91が内側の振れ止め用のガイドローラ90と対で設けられている。
【0090】ガイド手段80aは図12、図13に示すように、ガイドローラ86、87に加えこれらに対向して板ばね82の外側を案内するように設けた固定ガイド101、102、ガイドローラ91、90、駆動ローラ83aとガイドローラ87との間で板ばね82の内側を案内する振れ止め用の固定ガイド103、板ばね82のガイドローラ86および固定ガイド101から先端部82a側を案内する直進ガイド104を備えている。直進ガイド104は側板111、112の内面にねじ止めなどした上下一対のレール部材111a、111bの組と、上下一対のレール部材112a、112bよりなり、それらがなす図12に示す溝111c、112cによって板ばね82の両側縁を案内する。なお、固定ガイド102は固定ガイド103とも対向する大きさを有している。図13に示す実施例では上側のレール部材111a、112aと固定ガイド101とは別部材で構成した場合を示しているが、図12に示すように双方を一体化して継ぎ目なしにすると板ばね82との間の摺動摩擦や引っ掛かりを軽減することができ、板ばね82の耐久性を向上することができる。
【0091】また、ガイド手段80bは図12、図13に示すように、駆動ローラ83aと巻き取り機構88との間で板ばね82を内側から案内する振れ止め用の固定ガイド105、および巻き取り機構88を備えており、固定ガイド105に対向して板ばね82を外側から案内する振れ止め用の固定ガイド106を仮想線のように設けてもよい。固定ガイド101〜103、105、106は板ばね82との摺接面にテフロンのコーティング層114が設けられ、板ばね82との摺動摩擦を軽減している。しかし、ローラ化すればそのような配慮は不要となる。固定ガイドのローラ化の利点はプッシャ13の場合も変わらない。
【0092】以上のようなガイド手段80a、80bはプッシャ13の場合と同様に、巻き取り機構88から繰り出した板ばね82をその先端部82a側から抜き差しできる案内機能も満足しており、板ばね82を差し替えやすくしている。また、振れ止め用のガイド構造がプッシャ13に比し複雑なのは、板ばね82が平板であって振れやすいことに対応したものであるが、プッシャ13の板ばね12のように幅方向に湾曲した板ばねを採用するとそのような配慮を軽減したり不要となったりする。
【0093】駆動ローラ83aは側板111の外面にねじ止めなどしたDCモータ113により直接駆動されるようにし、図示しないセンサ機構による位置検出のものとに、板ばね82の進退駆動を制御し、必要な引き込みストロークを得るようにする。しかし、DCモータ以外のモータを適宜用いることもできる。
【0094】駆動ローラ対83の加圧ローラ83bは、図12に示すように軸92を中心に回動できるレバー部材93の先端に支持し、ねじ止めなどしたばね受け94との間に働かせたコイルばね95の付勢によって駆動ローラ83aに圧接させてあり、加圧力の設定に個人差などが生じにくい構造としてある。しかし、駆動ローラ対83を方向転換部85に共用することもできるし、その位置も特に問わない。また、板ばね82の延びが問題になるようなときは先端部82a側に近い方が有利である。また、そうすることにより板ばね82の必要長さを短くすることができる。
【0095】また、方向転換部85がガイドローラ86、87であることにより、ガイドローラ86、87が板ばね82に供回りすることにより、板ばね82との間の摺動摩擦が解消でき、板ばね82の方向転換を伴う進退駆動が無理なく達成される。また、ガイドローラ91は固定ガイドに比し板ばね82との供回りにより板ばね82の表面の汚れを掻きとって蓄積するようなことはない。しかし、それでもガイドローラ91に汚れが付着し堆積するようなことがあると、図示するようにクリーニングローラ193や図示しない巻き取り式のクリーニングウエブを接触させて自動的にクリーニングが行われるようにすればよい。
【0096】上記のように板ばね82の尾端部82c側を巻き取り機構88に接続して巻き取る分だけ、板ばね82の長さに対する取り扱いに必要なスペースを小さくすることができる。また、図示する方向転換部85の第2のガイドローラ87を巻き取り機構88で代替し、第1のガイドローラ86を駆動ローラ対83で代替するなどして、方向転換部85を巻き取り機構88が兼ねるようにすると、構造が最も簡略化し、さらなる小型化および低コスト化が図れる。
【0097】ここで、板ばね82の硬度が板ばね12の場合よりもやや低い370〜429Hv程度であると、方向転換部85が2つあったり、巻き取り機構88に巻き取られたりするのに、ストレスが生じにくく、寿命の長大化が図れる。このような条件は板ばね82の材質をSUS301−3/4Hとして満足でき、SUS301−Hでもよい。しかし、これに限られることはなくそれ以外の材料を用いることもできるし、硬度も各種条件によって前記以外の硬度に設定することもできる。またこの場合も、板ばね82は、側縁が25s以下の粗さであるのが上記プッシャ13の場合と同じ理由で好適であるし、板ばね82が、その幅方向の曲率半径が20から50mm程度であると、ガイド手段80なしでの引き動かしに必要な直進剛性が耐久性の低下なく満足することができ、しかも、20mm程度に近づくに従いガイド手段80aを短くできる割合が高くなり、その分固定設置スペースを小さくしていくことができる。本発明者等の実験によれば他の条件をプッシャ13の場合と同様にして板ばね82の耐久性は板ばね12の場合とほぼ同等であった。
【0098】ガイド手段80a、具体的には図12に示すように直進ガイド104は、板ばね82の図12に仮想線で示す進出位置よりも短く、板ばね82の進出時にガイド手段80aから突出する先端部82a側を、この突出される範囲を上回る長さ範囲Sで、幅方向に湾曲する湾曲部82dとしてある。これにより、板ばね82の先端部82a側がガイド手段80aから突出されても、この先端部82a側はガイド手段80aにより案内される部分から突出端である先端部82aまでは前記幅方向に湾曲した曲げ剛性の高い湾曲部82dであって直進性に優れることにより、ガイド手段80aなしで電子回路基板1に逃げなく確実に引っ掛かり、引き動かすことができ、ガイド手段80aが板ばね82の進出位置よりも短くした分だけ、ガイド手段80aによる固定張り出し量を前記引き動かし量よりも小さくすることができる。
【0099】アンローダ7はそのケーシング7aの実装機2と反対の側に昇降部81aにローダ5と同様の昇降機構を有し、この昇降部81aの実装機2の側の引き込み部81bにプーラ15のDCモータ113を設置している基部を収納してケーシング7aを直方体形状に保ち、板ばね82の先端部82aが位置する先端側がケーシング7aから局部的に張り出した筒カバー121内に、左右一対の受け入れレール122とともにカバーされるようにしてあり、以上のような構造にてケーシング7aの引き込み方向の寸法が、電子回路基板1の同方向の寸法200mmに対し300mmとなって従来のそれよりも縮小するし、筒カバー121のケーシング7aからの張り出し量も電子回路基板1のサイズ200mmよりも十分に短くすることができる。
【0100】なお、アンローダ7は実装機2の制御装置が上位制御装置となって駆動開始から駆動終了までの動作を行い、図14に示すようにその動作状態などを表示する表示パネル123と、緊急時に単独で停止し、あるいは実装機2やローダ5を伴い停止する停止キー124を有している。
【0101】以上において、プーラ15の板ばね82は上記したようにプッシャ13の板ばね12のように全長が幅方向に湾曲する形態もあるが、この場合も、必要な直進性を満足する曲げ剛性を得るのに、板ばね82の材料、厚み、幅方向の厚みの分布、前記幅方向に湾曲するほか屈曲した形状など、種々な方法を採用して達成することができ、図17(a)、(c)〜(h)に示す板ばね12と同様な形態のものを採用することができ、しかもこれを適用する範囲は全長でなくて図12、図13に示す範囲Sに限って十分である。
【0102】要するに板ばね12の直進性を満足する曲げ剛性が得られれば基本的に板ばね12の形態は特に問わない。もっとも、直進性に加え方向を転換して進退できる特性が必要である。これらを満足すれば材料は金属以外でも既に知られこれから開発される種々のものを適用することができる。
【0103】また、方向転換部22を構成するローラ対21はガイド対やローラとガイドとの組み合わせで代替することができる。これは他のローラ対でも同じことがいえる。また、駆動手段を構成する駆動ローラ対83は、ローラ対以外の手段で代替することができる。例えば、板ばねを挟持する手段が板ばねの進退方向に往復移動すつものでも構わない。また、ローラでもガイドでも板ばね12の表面形状に一致する形状にて接面することが好適であり、図17(c)〜(f)に示すような剛性が特に高くなる両側縁は案内しないようにするのが好適である。
【0104】上記実装機2はクリーンルームでの取り扱いとなるフリップチップなどの半導体素子を電子部品6として取り扱うもので、図1に示すようにローダ5およびアンローダ7と組み合わせて作業装置を構成している。実装機2はその搬入部131にローダ5によって収納カセット4から押し出される回路基板3をローディングされ、これを位置決め部132に送り込んで位置決めして電子部品6の実装に供し、電子部品6の実装を終えて製造された電子回路基板1は搬出部133に送り出してアンローダ7の受け入れレール122上に搬出する。受け入れレール122上に搬出された電子回路基板1はアンローダ7により収納カセット4内に引き込み収納される。以上によって、上記の特徴あるローダ5およびアンローダ7を用いて、それらによる全体の省スペース化を図りながら、収納カセット4に多段に収納された回路基板3を実装機2で取り扱って電子部品6の実装作業を行い、実装済みの電子回路基板1を収納カセット4に多段に収納することが自動的に繰り返し達成することができる。
【0105】この実装作業のために、実装機2は種々な半導体素子を電子部品6として種類ごとに担持した多数の担持体134を多種類収納した部品収納カセット135を用いてその都度必要とする電子部品6を供給する部品供給部136と、部品供給部136から必要に応じて供給される電子部品6を吸着ノズルなどの部品取り扱いツール137によってピックアップし、それを前記位置決めされた回路基板3の所定位置に対向させて超音波振動を与え、双方の金属バンプなど金属接合部どうしを摩擦接合して実装する実装ヘッド138とを備え、実装ヘッド138はX軸テーブル141とY軸テーブル142とにより直行するXY2方向に移動されて、部品供給部136で供給される電子部品6の必要なものを選択してピックアプし、またピックアップした電子部品6を位置決めされた回路基板3上の必要な位置を選択して実装できるようにしている。実装機2の前部には操作パネル143があり、上部にはメインのモニタ144および操作に関する案内や異常時のメッセージなどを表示するサブのモニタ334、正常や各種の異常を色別に表示する警報灯335などがある。もっとも、実装機2の電子部品6の実装方式や装着方式は特に問わないし、他の種々な作業や取り扱いを行うものでもよい。
【0106】(実施の形態2)図18〜図32に示す本実施の形態2は、プッシャ13とプーラ15との一部を除き機構の共通化を図った点で先の実施の形態と異なっている。
【0107】プッシャ13は、図18、図19、図20に示すように、実施の形態1の場合とほぼ同じ構成を有しているので、共通する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略し、異なる点につき以下説明する。駆動ローラ対21の駆動ローラ21aに直結されたモータ48のモータ軸48aを基板39の上面にボルト203により固定した支持板204にベアリング205を介して軸受してあり、駆動ローラ21aがより振れることなく回転抵抗少なく安定に回転して板ばね12を安定に方向転換させながら加圧ローラ21bとの間で確実に進退させられるようにしている。加圧ローラ21bも複数のベアリング206を並べて構成することで回転抵抗を極小さくして板ばね12が軽快に進退されるようにしている。また、加圧ローラ21bは固定ガイド26にヒンジピン207により回動できるように支持したレバー208の先端に軸支し、レバー208と固定ガイド26との間に働かせたコイルばね209により加圧ローラ21bを駆動ローラ21aに圧接させるようにしてある。
【0108】ガイドローラ対25、27における一方のローラ25a、27aを図21に示すようにベアリング201で支持した鍔付きの円筒なローラ、他方のローラ25b、27bを複数のベアリング202を並べた円筒でローラ25a、27aの鍔の間に遊びを持って嵌る長さを有したローラとしてある。これにより、ガイドローラ対25、27はそれらが作るコの字型の隙間内に板ばね12を収容して脱落や位置ずれなく案内しながら回転抵抗を極小さくして板ばね12が軽快に進退されるようにすることができる。
【0109】プーラ15は、図22〜24に示すように、実施の形態1の場合と一部共通しながら、一部異なっている。そこで共通する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略し、異なる点について以下説明する。方向転換部85をなすガイドローラ対86の直ぐ後ろに駆動ローラ対83を設け、それより後方の尾端側のガイド手段80aとして実施の形態1の尾端側のガイド手段24bと同じく板ばね82のたわみを防止するための直進ガイド29を採用している。
【0110】先端側のガイド手段80bをなす一方のレール部材111a、112aは、ガイドローラ対86の外側に沿って駆動ローラ対83の加圧ローラ83bの直前まで延び、他方のレール部材111b、112bは、ガイドローラ対86の部分で途切れるが、ガイドローラ対86と駆動ローラ83aとの間にも位置することにより、レール部材111a、112aと、レール部材111b、112bとによって、板ばね82を直線性よく進退させながら、ガイドローラ対86とレール部材111a、112aとの間で板ばね82を遊びなく、従って、滑りや膨らみなどなくガイドローラ対86に沿って安定して確実に方向を転換させながら進退させられるようにしている。
【0111】ガイドローラ対86はレール部材111a、112a、111b、112bのレール幅と同じ幅の鍔を持つように溝86aが設けられている。これにより、板ばね82の両縁部だけを拘束して上記方向転換が図れるので、板ばね82に対して、特に幅方向に湾曲した板ばね82に対してもダメージを与えにくい利点がある。また、板ばね82の往復移動位置もセンサ211、212により検出するようにしてある。
【0112】なお、駆動ローラ対83はモータ軸113aをベアリングで軸受けしていない点を除いて、本実施の形態2のプッシャ13の駆動ローラ対21と共通している。従って、本実施の形態2では、尾端側のガイド手段24b、80bどうし、駆動ローラ対21、83どうしが共通の構成となって互いに同じ部品を用いることができ、製品コストを低減することができる。また、プーラ15のガイドローラ対86の位置に駆動ローラ対83の駆動ローラ83aを配して方向転換部85を共用し、ガイドローラ86を省略することもできる。
【0113】これらのプッシャ13やプーラ15は、実施の形態1におけるローダ5、アンローダ7、および実装機2などにおけるプッシャ13やプーラ15と代替してそれらを構成し、用いることができる。
【0114】ところで、これら実装機2、ローダ5、アンローダ7、プッシャ13、およびプーラ15において、板ばね12が図25に示すように回路基板3を収納カセット4から搬送レール221へ押し出す際に、50μmといった薄い回路基板3が曲がっていたり曲がることによって搬送レール221に突き当たったりすることがあるし、板ばね82が図26に示すように、受け入れレール122上の電子部品222を実装した後の電子回路基板1を収納カセット4に引入れる際に、電子回路基板1や電子部品222が電子回路基板1の前記のような曲がりのために収納カセット4に突き当たったりすることがある。
【0115】このような当たり異常は板ばね12や82にダメージを受けやすく折損したり寿命が早期に低下したりする。また、回路基板3や電子回路基板1は極度に曲げられて割れたり、電子部品222が突き当たっている場合は電子回路基板1から外れたりして、回路基板3や電子回路基板1が不良品化する。
【0116】一方、板ばね12、82は繰り返し使用されている間に徐々に疲労し寿命に達する。モータ48、113も同様に寿命がある。これらが寿命に達していく段階で、板ばね12、82の進退に動作不良が発生して、回路基板3の押し出しの不良や電子回路基板1の引き込みの不良の原因になり、回路基板3が押出し途中であったり、電子回路基板1が引き込み途中であったりする状態で、カセット4が昇降してしまい、回路基板3や電子回路基板1が破損したりするし、カセット4やその昇降機構に損傷や故障をもたらしかねない。
【0117】この当たり異常に対応するのに本実施の形態2では、図19、図24、図27に示すようにモータ48、113にヒストルクコントローラとして機能するクラッチ231を持ったものとしてある。これにより、板ばね12、82に所定以上の外力が加わるとクラッチ231の滑りによってモータ48、113による駆動力が板ばね12、82に伝達されなくする。従って、板ばね12、82や回路基板3、電子回路基板1が破損したり損傷したり、ダメージを受けたりすることが回避される。
【0118】また、クラッチ231が滑るとモータ48が駆動されつづけているのに板ばね12、82が進退せず、センサ54、55のいずれかが板ばね12を検出し続けるか、いずれもがいつまでも板ばね12を検出しない状態や、センサ211、212のいずれかが板ばね82を検出し続けるか、いずれも板ばね82を検出し続けない状態が生じるので、そのような条件の有無を図19、図22に示す当たり異常検出手段232、233により判定して当たり異常を検出し、当たり異常があるとモータ48、113の対応するものを停止させる。併せて、実施の形態1における図1に示すモニタ334にメッセージを表示したり、警報灯335を点灯させたりして異常の発生や異常の種類を作業者に知らせる。
【0119】もっとも、当たり異常検出手段232、233はモータ48、113にクラッチ231が滑る一定以上の過負荷が掛かったときの駆動電流の上昇をモニタすることでも当たり異常を検出することができ、この方式で当たり異常を検出してから動作制御にてモータ48、113を停止してもよく。この場合、ブレーキ付きモータを用いると即時停止ができるので、上記クラッチ231のような安全手段は特に要らない。
【0120】このようなモータの駆動電流による当たり異常の検出は、図28に示す駆動電流とモータの値からとの関係を利用したものであるが、実際にはモータの駆動電流は脈動しているので、図29に示すように平常時のピーク値に対し所定値Δa以上の電流増があるとき当たり異常として検出すればよく、現存機器では200g程度以上の負荷上昇を伴う当たり異常に対応することができる。
【0121】また、モータ48、113が駆動中で過負荷に対応する駆動電流の増加がないのに、一定時間以上板ばね12、82の動きや所定位置への到達がセンサ54、55、211、212によって検出されない場合、板ばね12、82の折損、へたりなどによる途中での弛みや折れ曲がり、駆動の滑り、モータ48、113の寿命などによる、当たり異常によらない動作異常であることが判明する。また、板ばね12、82が進退するときの移動量を正常なときの移動量である基準移動量と比較して、基準移動量に達していない場合に異常であると判定することもできる。また、駆動信号があるのにモータ48、113の回転がエンコーダなどによって検出されないときはモータ48、113の異常であることが判明する。板ばね12、82の2箇所以上の複数箇所の移動量、移動速度、移動時間などを比較して相違があり、当たり異常がなければ、比較した区間での板ばね12、82の折損や弛み折れ曲がりなどであることを検出することができ、前記移動の差が比較区間の広がりを示すとき板ばね12、82の折損であり、縮みを示すときは板ばね12、82の比較区間での弛みや折れ曲がりであることを検出することができる。また、板ばね12、82の往動時の移動量と復動時の移動量に差があっても何らかの動作異常と判定することができる。また、上記のような検出から板ばね12、82、モータ48、113などの劣化や機能低下で異常な状態に近づいていく様子をモニタし、異常の発生を予測することができるので、これを作業者に告知していきながら最終段階で動作停止や警報を行なうようにすることができる。
【0122】図25には反射型や透過型のフォトセンサ241〜244によって板ばね12の先端の移動位置を検出し、板ばね12の先端部の進出位置や後退位置、進出時の移動速度、移動時間などの情報を得、駆動信号や駆動電流、モータ48の回転信号などとともに当たり異常を含む動作異常を検出するようにした異常検出手段245を設けた例を示してある。このような板ばね12の位置検出センサを尾端部にも対応して設けて、先端部と尾端部との検出結果を比較することにより、前記のようにより多くの異常を判別することができる。
【0123】図26には板ばね82に対し図25のフォトセンサ241〜244に代えて近接センサ251〜254を設けて同様な動作異常の検出が行なえるようにしてある。フォトセンサ241〜244や近接センサ251〜254の数は必要な検出状態によって任意に選択できるし、板ばね12などの位置を検出できればどのような種類のセンサを用いることもできる。
【0124】板ばね12、82の途中の進出位置や後退位置、移動量、移動時間を検出するには、図30に示すように板ばね12、82に長手方向に等間隔に並ぶマーク261を設け、これの移動状態を反射型のフォトセンサ262により検出して図31に示すような電気信号に変換してモニタすればよい。フォトセンサ262が検出するマーク261に対応した図31に示すパルス263の幅、間隔は板ばね12、82の移動速度によって変化するし、パルス263のカウント数は板ばね12、82の移動量に比例する。また、パルス263のカウント数にマーク261の配列ピッチを乗じることによって、フォトセンサ262との対向位置がどの位置まで進出し、あるいは後退したかを検出することができる。従って、板ばね12、82の途中部分の動きを他と比較したい場合に好適である。
【0125】また、パルス263が発生しているにも関わらず、徐々にパルス幅Tやパルス間隔が増大してきているときは、駆動系特にモータ48、113の回転やトルクが低下してきていると判定することができる。また、モータ48、113が高速過ぎると回路基板3や電子回路基板1を取り扱うのに不適切な場合がある。そこで、モータ48、113は検出されるパルス幅Tが下限幅Taと上限幅Tbとに対して、Ta<T<Tbを満足するときに適正として作業に供し、それ以降Ta>Tとなったときにモータ48、113が寿命に達したと判定するようにする。
【0126】同時に、一定時間内のパルス263のカウント数Nについても同様のことが成立し、下限値Naと上限値Nbとに対しNa<N<Nbが成立すると正常として作業に供し、それ以降Na>Nが成立するとモータ48、113が寿命に達したと判定する。
【0127】いずれの場合もモータ48、113が寿命に達する過程をモニタし寿命に達す時点を予測し告知することができる。
【0128】上記のようなマーク261の具体的なパターンは適宜選択することができ、その設け方も、穴、印刷、シールの貼り付け、彫り込みやエッチングなどどのような手法によってもよい。
【0129】また、板ばね12、82の長手方向にそれぞれの位置信号を持った例えば図32に示すようなマーク264を設けて光学読み取り手段により認識し、各部の位置検出、移動量、移動速度を検出することもできる。図32(a)は数字、図32(b)は穴またはドットの数、図32(c)はドットの色、図32(d)はバーコードの各場合を示している。これらは全長に亘って設けてもよいが、無駄のないように必要な位置に必要な範囲で設けるのが好適である。
【0130】最後に、図25に示すプッシャ13および図26に示すプーラ15において、大きなサイズの回路基板3や電子回路基板1と小さなサイズの回路基板3や電子回路基板1とを押し出し、引入れるストローク、すなわり基準移動量が同一となるように、プッシャ13では電子回路基板1の押動開始位置に大小のカセット4の前縁が一致するように設置し、プーラ15では電子回路基板1の引き入れ終了位置に大小のカセット4の前縁が一致するように設置している。
【0131】しかし、このようにすると、大小のカセット4にて設置の中心位置がずれるので、回路基板3や電子回路基板1の取扱い基準が変化し取扱い上調整がひつようになる。また、小さな回路基板3や電子回路基板1を押し出したり、引き入れたりするのに無駄なストロークが徒に大きくなる問題がある。
【0132】そこで、回路基板3や電子回路基板1にある種類を示す図25や図26に例示するマーク271〜274を光学的に読み取り、読取ったマーク271〜274に対応して検出されたサイズに見合う基準移動量から原点位置を設定し、その原点位置から基準移動量を押出し、引き込むようにすると、上記のような問題を解消することができる。
【0133】
【発明の効果】本発明によれば、上記の説明で明らかなように、板ばねのそのままあるいは幅方向に湾曲しての高い曲げ剛性を利用した進退駆動の効率のよい伝達性により、簡単かつかさ張らない構造で押動対象物を押動し、また引き動かし対象物を引き動かすことを確実に達成しながら、板ばねの尾端部側を先端部の押動方向ないしは引き動かし方向に対し折り曲げ進退方向を転換させるので、尾端部側が前記押動方向ないし引き動かし方向の後方に押動量ないし引き動かし量を上回って局部的に張り出すようなことを防止することができ、プッシャ、プーラそのものにおいて、また、これを利用したローダ、アンローダ、これらを作業機に組み合わせ構成した作業装置いずれにおいても省スペース化が図れる。
【0134】また、プッシャとプーラで一部部品を共通化してコストの低減を図ることができる。
【0135】また、板ばねの当たり異常を含む動作異常を自動的に検出して対応することができ、取扱う対象物や装置の安全を図るとともに異常の発生によって時間をロスするようなことを軽減することができる。




 

 


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