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発明の名称 画像処理装置におけるシート材の供給機構
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−199582(P2001−199582A)
公開日 平成13年7月24日(2001.7.24)
出願番号 特願2000−8907(P2000−8907)
出願日 平成12年1月18日(2000.1.18)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
【テーマコード(参考)】
2H076
3F343
【Fターム(参考)】
2H076 BA24 BA74 
3F343 FA02 FB01 GA02 GB01 GC01 GD01 HB04 HD16 HD17 JA01 JD09 MA48 MA55 MC11 MC12 MC19
発明者 荒木 孝夫 / 高木 康介
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】用紙等のシート材を積層搭載するホッパと、搭載された前記シート材をピックアップして画像処理系に繰り出す供給ローラと、前記供給ローラの下流であって前記画像処理系の入口に配置される重送防止用の分離ローラ及びリタードローラのローラ対とを備え、前記ホッパを前記供給ローラに対して上下動作可能としたシート材の供給機構において、前記分離ローラとリタードローラのローラ対の直ぐ下流に前記シート材の重送を検知する重送検知手段を備え、前記重送検知手段によるシート材の重送が検知されたとき、前記ホッパを前記供給ローラから離れる下向きにシフトするとともに前記分離ローラとリタードローラとの間のニップ力を低減し且つ前記リタードローラの回転トルクを増加させる構成としたことを特徴とする画像処理装置におけるシート材の供給機構。
【請求項2】前記リタードローラを、電流印加量によって出力軸の回転トルクが可変のDCモータを利用したリタードモータの駆動系に含ませたことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置におけるシート材の供給機構。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば原稿画像を読み取るイメージスキャナ等の画像読取り装置または複写機等の画像形成装置等の画像処理装置に係り、特にホッパ方式のシート材供給方式においてシート材の重送を防止できるようにした画像処理装置におけるシート材の供給機構に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえばイメージスキャナ等のような画像読取り装置には、ホッパ上にセットした用紙をラインに送り込むための給紙装置が備えられる。この給紙装置は、積層されている用紙を上から1枚ずつピックアップして繰り出すというもので、重なり合った用紙どうしの摩擦によって2枚以上が送り出される重送の防止機構を備えたものが殆どである。このような重送防止機構を持つ給紙装置として、たとえば特開平4−286558号公報に記載されたものがある。
【0003】図7は従来の給紙機構の概略図であり、先の公報に開示されたものもほぼ同様の構成を持つ。
【0004】図7において、読み取るための原稿や各種の書類等の用紙Pを搭載してセットするためのホッパ51が読取りラインの基端に配置され、ホッパ51の上方には一番上の用紙Pをピックアップして繰り出す供給ローラ52が配置されている。ホッパ51はバネ51aによって供給ローラ52側に付勢され、用紙Pを供給ローラ52に押し付けてその周面との摩擦によって一番上の用紙Pだけを繰り出せるようにしている。また、用紙Pの積層厚さが変わっても供給ローラ52に対する押圧力はバネ51aによってほぼ一定に保持される。
【0005】ホッパ51の出口側のラインには、用紙Pを画像読取り位置に送るための、たとえば3段の搬送ローラ53,54,55を配列し、ホッパ51から繰り出された用紙Pをニップして引き出しながら下流に搬送する。そして、ホッパ51と第1段の搬送ローラ53との間には、用紙Pの重送防止機構として分離ローラ56とリタードローラ57とを備えている。
【0006】これらの分離ローラ56とリタードローラ57とによる重送防止は、画像読取り装置や複写装置等の分野で広く知られているもので、リタードローラ57はその駆動モータ(図示せず)によって図中の矢印方向に回転する主軸57a周りにトルクリミッタ57bを介装したものである。リタードローラ57の主軸57aは分離ローラ56と共用とした駆動モータ(図示せず)に連接されるとともに、分離ローラ56との間でのニップ力を設定するためのスプリングによって図中において上向きに付勢されている。このようなトルクリミッタ57bを備えることで、供給ローラ52から1枚の用紙Pが繰り出されたときには、リタードローラ57は分離ローラ56の回転トルクを受けて用紙Pの搬送方向に従動回転する。そして、用紙Pが2枚もしくはそれ以上重送されてニップされたときには、リタードローラ57は矢印方向に回転を保ち、重送している下側の用紙Pをホッパ51側に押し戻す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のリタードローラ57のトルクリミッタ57bは、その設定トルクは固定的なものが使用されている。すなわち、トルクリミッタ57bの動作トルクをリアルタイムで変更することはできない。一方、イメージスキャナ等のうように多種類の用紙Pの読取りに使用されるものでは、用紙Pの紙質や厚さ及び摩擦係数が用紙Pによって様々に変わる。このため、トルクリミッタ57bの動作トルクが一定に設定されたものでは、分離ローラ56と協働しての用紙Pの重送防止機能が十分に果たせない可能性がある。とくに、イメージスキャナでは、多数枚の原稿を読み取るとき重送が発生して1枚でも原稿読取りが実行されないまま電子ファイルされると、保管しておくべき情報が欠けることになり、用紙の重送は非常に重要な問題となる。
【0008】そこで、本発明は、リタードローラの回転トルクと分離ローラとの間のニップ力及びホッパの挙動の最適な組合せによって確実な重送防止ができるシート材の供給機構を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、用紙等のシート材を積層搭載するホッパと、搭載された前記シート材をピックアップして画像処理系に繰り出す供給ローラと、前記供給ローラの下流であって前記画像処理系の入口に配置される重送防止用の分離ローラ及びリタードローラのローラ対とを備え、前記ホッパを前記供給ローラに対して上下動作可能としたシート材の供給機構において、前記分離ローラとリタードローラのローラ対の直ぐ下流に前記シート材の重送を検知する重送検知手段を備え、前記重送検知手段によるシート材の重送が検知されたとき、前記ホッパを前記供給ローラから離れる下向きにシフトするとともに前記分離ローラとリタードローラとの間のニップ力を低減し且つ前記リタードローラの回転トルクを増加させる構成としたことを特徴とする。
【0010】このような構成では、分離ローラとリタードローラとによって用紙等のシート材の重送が阻止できなくても、重送検知の後には重送しているシート材の一番上のシート材だけを画像処理系に搬送し残りのシート材をリタードローラによってホッパ側に戻すことができ、確実な重送防止が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、用紙等のシート材を積層搭載するホッパと、搭載されたシート材をピックアップして画像処理系に繰り出す供給ローラと、供給ローラの下流であって画像処理系の入口に配置される重送防止用の分離ローラ及びリタードローラのローラ対とを備え、ホッパを供給ローラに対して上下動作可能としたシート材の供給機構において、分離ローラとリタードローラのローラ対の直ぐ下流にシート材の重送を検知する重送検知手段を備え、重送検知手段によるシート材の重送が検知されたとき、ホッパを供給ローラから離れる下向きにシフトするとともに分離ローラとリタードローラとの間のニップ力を低減し且つリタードローラの回転トルクを増加させる構成としたことを特徴とする画像処理装置におけるシート材の供給機構であり、分離ローラとリタードローラとによって用紙等のシート材の重送が阻止できなくても、重送検知の後には重送シート材をリタードローラによってホッパ側に戻して重送を防止するという作用を有する。
【0012】請求項2に記載の発明は、リタードローラを、電流印加量によって出力軸の回転トルクが可変のDCモータを利用したリタードモータの駆動系に含ませたことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置におけるシート材の供給機構であり、DCモータを利用したリタードモータへの通電量を制御するという簡単な構成で、リタードローラの回転トルクを変更してシート材の供給及び重送防止ができるという作用を有する。
【0013】以下、本発明の実施の形態について図面に基づき説明する。なお、本実施の形態では原稿から画像を読み取って電子ファイルするためのイメージスキャナを例として説明する。
【0014】図1は本発明のシート材の供給機構を備えたイメージスキャナの概略斜視図である。
【0015】図示のように、イメージスキャナは光学系の読み取り部及び用紙の搬送路を内蔵した本体1と給紙手段としての自動給紙装置2とから構成されたものである。本体1はその正面に操作パネル1aを備えるとともに内部には全ての機器を制御するコントローラ(図示せず)を備えたものである。そして、本体1の上面には自動給紙装置2から給紙されて読み取り部によって画像読み取りを終えた用紙を受ける回収トレー1bを設けている。
【0016】自動給紙装置2は、用紙を搭載して本体1内の搬送路に送り出すホッパ機能と用紙の重送防止機能を備えたものであり、図2に自動給紙装置のホッパから用紙の搬送路及び回収トレーまでの概略図を示す。
【0017】自動給紙装置2は、ハウジング2aにホッパ2bをヒンジピン2cを介して上下に回動自在に組み込んだもので、ホッパ2bはアクチュエータ(後述)に連接されてヒンジピン2c周りに回転駆動される。すなわち、ホッパ2bに積層搭載した用紙Pは、ホッパ2bの上方の定位置に固定されて回転駆動される供給ローラ3に接触する姿勢まで上向きに回動付勢される。また、ホッパ2bの上面には、用紙Pの幅方向を案内するための一対の間口方向(正面から見て左右方向)に手動で移動させることができるガイド2dを備えている。
【0018】ホッパ2b上の用紙Pを1枚ずつピックアップして繰り出す供給ローラ3の下流には、用紙Pの重送を防止するための分離ローラ4とリタードローラ5の対を配置し、これらのローラ対から回収トレー1bまでの間に用紙Pの搬送路が形成されている。この用紙Pの搬送路には用紙Pをニップして搬送するための複数段の搬送ローラ6a,6bの対を配置するとともに、中途には用紙Pの上面の原稿画像を読み取る第1の走査センサ7aと下面の原稿画像を読み取る第2の走査センサ7bを配置している。そして、ホッパ2bから供給ローラ3によってピックアップされた1枚の用紙Pは、搬送路を通過する間に第1,第2の走査センサ7a,7bにより原稿画像が読み取られた後、回収トレー1bに排紙される。
【0019】図3の(a)は供給ローラ3,分離ローラ4,リタードローラ5の本体1への組み込み構造の要部を示す側面図、図3の(b)及び(c)はリタードローラ5の付勢力調整のための要部を示す概略図である。
【0020】図3の(a)に示すように、供給ローラ3と分離ローラ4とはそれぞれ本体1に固定したフレーム1cに回転自在に取り付けられ、一方リタードローラ5は本体1内に固定した支軸8aを中心として回動するベース8に取り付けられている。このベース8は本体1との間に介装した引っ張りのスプリング8dによって支軸8aに対し反時計方向に付勢されたものである。支軸8aにはその周りに回転自在なスリーブ8bを外挿し、このスリーブ8bの周りにトーションスプリング9を巻き付けている。トーションスプリング9は従来周知のように、スリーブ8b周りに巻かれた巻線部9aとこれから相互に異なる方向に突き出した係合アーム9b及び付勢アーム9cとから構成されたものである。付勢アーム9cはベース8に開けた係合孔8cに差し込まれて係止され、係合アーム9b付勢力調整用のカム10の周面に突き当たっている。
【0021】カム10は駆動モータ10aに連接され、図3の(b)及び(c)のように回転駆動される。同図(b)ではカム10による係合アーム9bによる曲げ度は小さく巻線部9aの巻上げ度も小さい。したがって、付勢アーム9cがベース8を上向きに付勢する力も小さい。一方、同図の(c)のようにカム10を矢印方向に回転させると、巻線部9aの巻上げ度が大きくなり、付勢アーム9cによるベース8に対する付勢力もこれにしたがって大きくなる。
【0022】このようにカム10をその駆動モータ10aによって回転駆動することで、トーションスプリング9の付勢力を変えることができる。したがって、分離ローラ4に対するリタードローラ5の押圧力を強くしたり弱くしたりでき、用紙Pに対するニップ力を任意に設定できる。
【0023】図4は本発明のシート材の供給機構の要部を示す側面図である。
【0024】図に示すように、供給ローラ3と分離ローラ4はステッピングモータを使用した供給・分離モータ11を共用して駆動され、リタードローラ5はDCモータを使用したリタードモータ12によって駆動される。供給・分離モータ11の出力軸11aと分離ローラ4の間及びこの分離ローラ4と供給ローラ3との間は歯車列11bによって連接されている。また、リタードモータ12の出力軸12aとリタードローラ5との間も歯車列12bによって連接され、用紙Pを給紙するときには各ローラ3〜5は図中の矢印方向にそれぞれ回転する。すなわち、供給ローラ3と分離ローラ4は用紙Pの給紙方向に回転し、リタードローラ5は給紙方向と逆向きに回転する。供給・分離モータ11及びリタードモータ12のそれぞれの出力軸11a,12aは本体1に内蔵したコントローラ(図示せず)によって正転(給紙方向への回転)及び逆転の操作が可能である。そして、DCモータを使用したリタードモータ12は、通電量によって回転トルク(回転速度)を可変操作できる。
【0025】ホッパ2bは前述のようにヒンジピン2c周りに回転可能としたもので、図5にホッパの傾動動作のための機構を示す要部の概略側面図を示す。
【0026】図5において、本体1内に固定した保持軸13aにその軸線方向(ホッパ2bの間口方向に相当)に間隔を開けて一対のアーム13bを連結し、保持軸13a周りに介装したトーションスプリング13cによってアーム13bを上向きに付勢している。アーム13bの先端にはホッパ2bの下面を受ける回転自在な支持ローラ13b−1を備え、トーションスプリング13cは手動操作で回転する調整カム13dに連接されている。一対のアーム13bの近傍には駆動モータ(図示せず)よって回転する歯車13eを設け、この歯車13eから突き出したボス13fをアーム13bの上面に係合させている。
【0027】このような駆動機構では、図5において実線で示すボス13fはアーム13bの上面から離れていて、アーム13bの下向きへの拘束はない。したがって、アーム13bはトーションスプリング13cの付勢力によって保持軸13a周りに時計方向に回動し、ホッパ2bの基端側を供給ローラ3に接触させる。一方、駆動モータによって歯車13eを回転させると、ボス13fがアーム13bの上面に突き当たるようになり、アーム13bはこのボス13fによって下に押されてホッパ2bはヒンジピン2c周りに下向きに傾斜していく。そして、ボス13fが最も下まで回動して移動したときに、ホッパ2bは図において一点鎖線で示す姿勢を取る。
【0028】図4に戻って、分離ローラ4とリタードローラ5の直ぐ下流には用紙Pの重送を検知するための重送検知センサ14を設ける。この重送検知センサ14は超音波を利用したもので超音波発信器14aと超音波受信器14bとの組合せとしたものである。すなわち、超音波発信器14aから発信された超音波が重送した用紙Pの間の空気層により減衰し、この減衰した超音波を超音波受信器14bが受信したとき出力信号により、用紙Pの重送を検知する。なお、このような超音波を利用するのに代えて他の方式の重送検知手段としてもよい。
【0029】以上の構成において、操作パネル1aの操作ボタン1a−1(図1参照)をオンすると、供給・分離モータ11とリタードモータ12が起動し、供給ローラ3と分離ローラ4及びリタードローラ5は図4に示す矢印方向にそれぞれ回転する。そして、1枚の用紙Pを分離ローラ4とリタードローラ5とがニップしたとき、リタードローラ5と用紙Pとの摩擦力が給紙方向に作用する程度のトルクとなるようにリタードモータ12への通電量を設定する。これにより、ホッパ2bから一番上の1枚の用紙Pが供給ローラ3によってピックアップされれば、この1枚の用紙は速やかに搬送され、第1,第2の走査センサ7a,7bによって原稿画像が読み取られた後に回収トレー1bへ排紙される。
【0030】ここで、DCモータを使用したリタードモータ12はその通電量を制御することによって回転トルクを自在に設定できる。したがって、先に述べたように、分離ローラ4との間でニップされたときに1枚の用紙Pから作用するリタードローラ5への摩擦力に相当するように回転トルクを通電量制御によって設定すれば、通常時では給紙方向と逆向きに回転しているリタードローラ5は給紙方向へと回転する。一方、2枚以上の用紙Pが供給ローラ3によってピックアップされたときには、用紙Pどうしの間が滑りやすいためにリタードローラ5への負荷は小さくなる。したがって、リタードローラ5は図4の矢印方向へ回転を続け、その周面に接触している下側の重送用紙をホッパ2b側に戻すことができる。
【0031】以上により、用紙Pが2枚以上ピックアップされたときには、リタードローラの回転によって一番上の用紙Pのみを下流側へ繰り出して搬送し、残りの下側の用紙Pをホッパ2b側に戻して重送を分離ローラ4とリタードローラ5の部分で阻むことができる。
【0032】一方、ホッパ2bに搭載されている用紙Pどうしの密着度が高いような場合に重送が発生しやすく、先に述べたような分離ローラ4とリタードローラ5とによる重送阻止に失敗する場合もある。本発明は、このような重送の発生があっても不要な用紙をホッパ2b側に強制的に戻す機能を持つ構成としたもので、以下説明する。
【0033】図6は用紙が重送したときのシート材供給機構の要部を示す側面図である。
【0034】2枚以上の用紙Pが重送して分離ローラ4とリタードローラ5の間を抜けた後には、重送した用紙Pは重送検知センサ14部分に達する。そして、この重送検知センサ14によって用紙重送が検知されその信号がコントローラに入力されると、図6に示すようにホッパ2bを下げ、リタードローラ5と分離ローラ4との間の押圧力を低減し、更にリタードローラ5の回転トルクを大きくする。
【0035】すなわち、ホッパ2bを下げる動作は、図5に示したように歯車13eをその駆動モータ(図示せず)によって回転させてホッパ2bを一点鎖線で示す姿勢に設定することによって行なわれる。また、通常時では図3の(c)に示すように、カム10の姿勢としてトーションスプリング9の付勢力は強く維持され、この付勢力に相当してリタードローラ5と分離ローラ4との間の押圧力が設定されている。これに対し、重送検知センサ14により重送検知されたときには、駆動モータ10aよってカム10は図3の(b)の姿勢に回動させられる。これにより、トーションスプリング9の巻線部9aの巻上げ度が弱くなって付勢力も小さくなり、したがってリタードローラ5と分離ローラ4との間の押圧力も低減される。更に、リタードモータ12への通電量を増やせば、リタードローラ5の回転トルクを増やすことができる。
【0036】このような設定では、ホッパ2bが下がって供給ローラ3と積層用紙の上面との間が離れてしまうので、送り出した2枚以上の用紙Pに対して供給ローラ3は無縁となり、繰出し力を作用させることはない。また、リタードローラ5と分離ローラ4との間の押圧力すなわち重送用紙に対するニップ力は少し緩められるが、リタードローラ5の回転トルクは大きくなっている。このため、分離ローラ4に接触している一番上の用紙Pにはそのまま送りが継続されるが、リタードローラ5の回転トルクの増加によって残りの用紙Pは図6に示すようにホッパ2b側に強制的に戻される。
【0037】以上のように、分離ローラ4とリタードローラ5とによってしても用紙Pの重送が阻止できなくても、重送検知センサ14による重送検知の後の各部材の操作によって、一番上の用紙Pはそのまま給紙し残りの全ての用紙Pをホッパ2b側に戻すことができる。したがって、紙質や厚さが様々な用紙から原稿画像を読み取るイメージスキャナであっても、重送を確実に防止して効率的な読取り作業ができる。
【0038】
【発明の効果】本発明では、分離ローラとリタードローラが用紙等のシート材の重送を阻むことができなくても、その下流の重送検知センサによる重送検知さえあれば、ホッパの下降とリタードローラと分離ローラとの間のニップ力の弛緩及びDCモータを利用したリタードモータへの通電量の増加によるリタードローラの回転トルクの増分により、1枚だけのシート材を下流に送り出し残りをホッパ側に戻すことができる。したがって、シート材の重送を2段掛かりで阻止することができ、確実な重送防止が実現できる。




 

 


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