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発明の名称 円筒形物品の包装体およびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−130626(P2001−130626A)
公開日 平成13年5月15日(2001.5.15)
出願番号 特願平11−312738
出願日 平成11年11月2日(1999.11.2)
代理人 【識別番号】100072431
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 和郎
【テーマコード(参考)】
3E067
5H020
【Fターム(参考)】
3E067 AA21 AC03 BA14A BA24A BB14A CA01 EA04 EB03 EB07 EC28 FB01 FB02 FB05 
5H020 AA01 MM12
発明者 小野 修司 / 熊倉 勝彦 / 幸田 稔 / 川野 友敬
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 並列に集合した複数個の円筒形物品を熱収縮性フィルムで覆い、加熱して前記フィルムを収縮させることにより前記物品を固定および保持してなる円筒形物品の包装体であって、前記フィルムが、隣接する前記物品の境界部に沿って切り込み部を有し、前記切り込み部が、前記境界部に位置する前記物品の外周面に沿うように湾曲している円筒形物品の包装体。
【請求項2】 前記切り込み部の少なくとも内面側の周辺部に接着層を有する請求項1記載の円筒形物品の包装体。
【請求項3】 前記接着層が感熱性接着剤からなる請求項2記載の円筒形物品の包装体。
【請求項4】 前記切り込み部が、前記包装体の両方の側面において前記フィルムに設けられてなる請求項1〜3のいずれかに記載の円筒形物品の包装体。
【請求項5】 前記切り込み部の寸法が、前記包装体を落下しても個々の円筒形物品が前記包装体からはずれない範囲にある請求項1〜4のいずれかに記載の円筒形物品の包装体。
【請求項6】 前記包装体の一方の側面にある切り込み部と他方の側面にある切り込み部とをつなぐミシン目を有する請求項1〜5のいずれかに記載の円筒形物品の包装体。
【請求項7】 前記包装体の片方の側面において前記フィルムに前記切り込み部が設けられており、他方の側面において前記フィルムに前記切り込み部の両端部をつなぐミシン目を有する請求項1〜3のいずれかに記載の円筒形物品の包装体。
【請求項8】 前記フィルムがシート状であり、その端部が融着部を形成して前記物品を覆っており、さらに前記融着部が前記包装体の一方の側面上に位置する請求項1〜7のいずれかに記載の円筒形物品の包装体。
【請求項9】 前記フィルムがチューブ状である請求項1〜7のいずれかに記載の円筒形物品の包装体。
【請求項10】 1個または複数個の請求項1〜9のいずれかに記載の円筒形物品の包装体の集合物を、第2の熱収縮性フィルムで覆い、加熱して前記第2のフィルムを収縮させることにより前記集合物を固定および保持してなる円筒形物品の包装体集合物。
【請求項11】 前記第2のフィルムが、隣接する前記包装体の境界部において切り込み部を有する請求項10記載の円筒形物品の包装体集合物。
【請求項12】 1個または複数個の請求項1〜9のいずれかに記載の円筒形物品の包装体の集合物を、ブリスターパックに収納してなる円筒形物品の包装体集合物。
【請求項13】 1個または複数個の請求項1〜9のいずれかに記載の円筒形物品の包装体の集合物を、スキンパックに収納してなる円筒形物品の包装体集合物。
【請求項14】 並列に集合した複数個の円筒形物品を熱収縮性フィルムで覆い、加熱して前記フィルムを収縮させることにより前記物品を固定および保持してなり、隣接する前記物品の境界部において前記フィルムが切り込み部を有し、前記境界部に位置する前記物品の外周面に沿うように前記切り込み部が湾曲している円筒形物品の包装体の製造方法であって、(a)熱収縮性フィルムに、隣接する前記物品の境界部の所定の位置に前記切り込み部およびミシン目が配されるように、前記切り込み部およびミシン目を形成する工程と、(b)並列に集合した複数個の前記物品を前記フィルムで覆う工程と、(c)前記フィルムを切断する工程と、(d)前記物品を覆うフィルムを加熱により収縮させる工程と、(e)前記境界部において、前記熱収縮性フィルムを湾曲させて前記物品の外周面に沿わせる工程とを含む円筒形物品の包装体の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電池などの円筒形物品を複数個収納してなる包装体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、種々の円筒形物品用包装体が考案され、実用化されている。特に、包装を利用して、円筒形物品が未使用の状態にあることが確認できるように包装体が製造されている。例えば、特開平8−122981号公報においては、円筒形の防湿ケースに各々収納された複数個の円筒形物品(写真感光材料収納マガジン)を、熱収縮フィルムを加熱収縮させて防湿ケースを含めて一体的に集合包装してなる包装体が開示されている。また、実開平6−37175号公報においては、熱収縮性フィルムで複数の被包装物品を被覆し、熱収縮フィルムを加熱収縮してなる包装体が開示されている。この包装体においては、被包装物品と熱収縮性フィルムとの間の空間部に位置する前記フィルム部分に、被包装物品を容易に取り出せるように、押圧時に破断するミシン目(開封手段)が設けられている。しかし、これらの包装体によれば、熱収縮フィルムが円筒形物品の集合体全体を包装しているため、個々の円筒形物品を取り出そうとすると、熱収縮フイルムをすべて剥がしてしまわなければならない。したがって、個々の円筒形物品を取り出し、残りの円筒形物品については包装したままにしておき、その未使用状態(いわゆるバージン性)を確保することができないのである。
【0003】このような個々の円筒形物品のバージン性を確保しようとする包装体が、例えば実開昭第52−64680号公報に開示されている。この包装体は、熱収縮性の合成樹脂製フィルム管からなる包装体であり、切れ目および/またはミシン目が施されており、さらに乾電池の幅に相当する間隔に切離部が形成されたものである。そして、前記公報には、前記切れ目、ミシン目および切離部を設けた後に、フィルム管に乾電池を並列状に挿入し、ついで加熱によりフィルム管を収縮することにより包装体を製造する旨が記載されている。しかし、一般的に熱収縮性フィルム管は薄く、剛性に劣るため、あらかじめ切れ目などを設けた熱収縮性フィルム管に乾電池を挿入しようとすると、その形態が崩れたりしてうまく乾電池を挿入することができない。また、たとえ乾電池を挿入することができたとしても、フィルム管にしわや折れ目がつき、美観に劣る包装体となってしまう。さらに、切れ目を入れた部分のフィルムがいわゆる遊んだ状態にあるため、美観を損なうだけでなく、個々に切り離した後のミシン目破断部分が遊び状態になり、包装される円筒形物品の固定および保持の信頼性に劣るという欠点がある。すなわち、前記公報記載の方法では、個々の円筒形物品のバージン性を確保することのできる包装体を、確実に得ることができないのが現状であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来技術の問題点に鑑み、本発明の目的は、複数の円筒形物品の包装体であって、円筒形物品を個別に取り出すことができ、たとえ1個ずつ円筒形物品を取り出したとしても、バージン性が残りの円筒形物品すべてについて維持され得る包装体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明においては、上述の課題を解決すべく、並列に集合した複数個の円筒形物品を熱収縮性フィルムで覆い、加熱して前記フィルムを収縮させることにより前記物品を固定および保持してなる円筒形物品の包装体において、隣接する前記物品の境界部に沿って前記フィルムに切り込み部を設け、前記切り込み部を前記境界部に位置する前記物品の外周面に沿うように湾曲させる。この場合、前記切り込み部の少なくとも内面側の周辺部に接着層を設けるのが好ましい。前記接着層は、感熱性接着剤からなるのが好ましい。前記切り込み部は、前記包装体の両方の側面において前記フィルムに設けるのが有効である。また、前記切り込み部の寸法は、前記包装体を落下しても個々の円筒形物品が前記包装体からはずれない範囲とするのが有効である。また、前記包装体の一方の側面にある切り込み部と他方の側面にある切り込み部とをつなぐミシン目を設けるのが好ましい。また、前記包装体の片方の側面においてのみ前記フィルムに前記切り込み部を設け、他方の側面においては前記フィルムに前記切り込み部の両端部をつなぐミシン目を設けてもよい。前記フィルムがシート状である場合、その端部が融着部を形成して前記物品を覆っており、さらに前記融着部が前記包装体の一方の側面上に位置するように構成するのが有効である。前記フィルムはチューブ状であってもよい。
【0006】本発明は、1個または複数個の前記円筒形物品の包装体の集合物を、第2の熱収縮性フィルムで覆い、加熱して前記第2のフィルムを収縮させることにより前記集合物を固定および保持してなる円筒形物品の包装体集合物にも関する。この場合、前記第2のフィルムに、隣接する前記包装体の境界部に沿って切り込み部を施すのが有効である。また、1個または複数個の前記円筒形物品の包装体の集合物を、ブリスターパックに収納してなる円筒形物品の包装体集合物としてもよい。さらに、1個または複数個の前記円筒形物品の包装体の集合物を、スキンパックに収納してなる円筒形物品の包装体集合物としてもよい。
【0007】さらに、本発明は、前記円筒形物品の包装体の製造方法にも関する。すなわち、本発明は、並列に集合した複数個の円筒形物品を熱収縮性フィルムで覆い、加熱して前記フィルムを収縮させることにより前記物品を固定および保持してなり、隣接する前記物品の境界部において前記フィルムが切り込み部を有し、前記境界部に位置する前記物品の外周面に沿うように前記切り込み部が湾曲している円筒形物品の包装体の製造方法であって、(a)熱収縮性フィルムに、隣接する前記物品の境界部の所定の位置に前記切り込み部およびミシン目が配されるように、前記切り込み部およびミシン目を形成する工程と、(b)並列に集合した複数個の前記物品を前記フィルムで覆う工程と、(c)前記フィルムを切断する工程と、(d)前記物品を覆うフィルムを加熱により収縮させる工程と、(e)前記境界部に位置する前記フィルムの部分を湾曲させて前記物品の外周面に沿わせる工程とを含む円筒形物品の包装体の製造方法も提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】まず、円筒形物品の包装体について説明する。本発明は、並列に集合した複数個の円筒形物品を、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)などの熱収縮性フィルムで覆い、加熱して前記フィルムを収縮させることにより前記物品を固定および保持してなる円筒形物品の包装体であって、前記フィルムが、隣接する前記物品の境界部に沿って切り込み部を有し、前記切り込み部が、前記境界部に位置する前記物品の外周面に沿うように湾曲している円筒形物品の包装体である。以下に、図面を参照しながら、本発明に係る円筒形物品の包装体およびその製造方法について説明する。図1に、本発明の一実施の形態に係る円筒形物品の包装体の概略斜視図を示す。図1は、並列に集合した複数個(ここでは4個)の円筒形物品1を熱収縮性フィルム2で覆い、加熱して前記フィルムを収縮させることにより円筒形物品1を固定および保持してなる円筒形物品1の包装体3である。つぎに、図2に、図1におけるX−Y線概略断面図を示す。図2に示すように、本発明に係る包装体3においては、熱収縮性フィルム2が、隣接する円筒形物品1の境界部4に沿って切り込み部5を有し、切り込み部5が、境界部4に隣接する円筒形物品1の外周面に沿うように湾曲している。
【0009】ここで、円筒形物品を熱収縮フィルムで覆ってなる従来からの包装体の概略斜視図を図3に示す。また、図3におけるP−Q線概略断面図を図4に示す。図3に示すように、従来の包装体3は本発明の特徴である切り込み部を有さず、図4に示すように、境界部4に空間が存在するのみである。また、図4に示す従来の包装体3において、円筒形物品1の境界部4に位置する熱収縮性フィルム2の部分に、単に切り込み部やミシン目などの開口部6を設けた場合の図を、図5に示す。図5に示す包装体3は、個々の円筒形物品1のバージン性を確保すべく提案されているものである。しかし、図5に示すように、単に開口部6を設けただけでは、境界部4付近の熱収縮性フィルムの部分が、円筒形物品の外周面から浮いた状態となり、隙間7を形成する。すなわち、この隙間7があることにより、包装体3において円筒形物品1が高い信頼性をもって固定、保持されないことになってしまうのである。
【0010】これに対し、本発明においては、前述のように、切り込み部5の熱収縮性フィルム2が円筒形物品1の外周面に沿って湾曲しているため、境界部4の両端に隙間7を形成することがない。その結果として、個々の円筒形物品1のバージン性を効果的に確保することができ、かつ円筒形物品1の固定および保持を確実なものとすることができるのである。切り込み部5は、包装体3の片方の側面において熱収縮性フィルム2に設けても良いが、両方の側面において設けてもよい。なお、両方の側面に設ける場合は、全体としての切り込み部5の領域を小さくすることにより、個々の円筒形物品のぐらつきや脱落を防止することができる。また、切り込み部5の寸法は、包装体3の通常の取引過程において円筒形物品1が包装体3から脱落しない範囲であれば、適宜選択することができる。特に、包装体3を落下しても個々の円筒形物品1が包装体3からはずれない範囲にあるのが好ましいといえる。
【0011】ここで、前記切り込み部の少なくとも内面側の周辺部には接着層を設けるのが好ましく、前記接着層は感熱性接着剤で形成するのが好ましい。前記接着層を設けることにより、切り込み部の湾曲している熱収縮性フィルム部分が円筒形物品の外周面に確実に固着できる。また、湾曲した熱収縮性フィルム部分が温度や湿度の変化によって変形したり、経時変化で湾曲部分がもとに戻ることを防止することができる。その結果として、熱収縮したフィルムにより保持された円筒形物品からなる包装体においては、個々の円筒形物品をつないでいるミシン目部分にかかる応力を軽減することになり、円筒形物品の脱落を防止できる。さらに、熱収縮性フィルムの湾曲部分が変形することにり起こる遊び状態を防止でき、美観上好ましい。
【0012】特に、前記接着層を感熱性接着剤で形成すると、感熱性接着剤が粘着性を有しないことから、円筒形物品を熱収縮性フィルムで包む際の加工性に優れるという利点がある。感熱性接着剤としては、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリオレフィン、アマイドワックス、パラフィンワックス、エポキシ樹脂およびジシクロヘキシルフタレートの混合物からなるものを好ましく用いることができる。
【0013】つぎに、図1に示すように、本発明の包装体3は、一方の側面にある切り込み部5と他方の側面にある切り込み部(図示せず。)とをつなぐミシン目8を有するのが有効である。このミシン目8を設けることにより、包装体3から個々の円筒形物品1を容易にはずすことができる。また、1つの円筒形物品1を取り外す際に、残りの円筒形物品1に余計な力がかかることを防ぐことができ、その固定および保持を確実に継続することができる。また、切り込み部5を包装体3の片方の側面において熱収縮性フィルム2に設ける場合、もう一方の側面においては切り込み部5の両端をつなぐようにミシン目を設けるのも有効である。長さおよび個々の目の大きさなどのミシン目の寸法は、前述した切り込み部5の寸法に応じて、包装体3の通常の流通過程において円筒形物品1が包装体3から脱落しない範囲であれば、適宜選択することができる。前述のように、特に、包装体3を落下しても個々の円筒形物品1が包装体3からはずれない範囲にあるのが好ましい。
【0014】本発明の包装体を製造する前の熱収縮性フィルムはシート状であっても、チューブ状であってもよい。熱収縮性フィルムで円筒形物品を覆う工程を容易に行うという観点からは、シート状であるのが好ましい。熱収縮性フィルムがシート状である場合、円筒形物品を覆うためには、その端部同士を熱により融着させる必要がある。一般的には、融着部は円筒形物品の底面部分に位置させる。これに対し、本発明においては、融着部が包装体の一方の側面上に位置させてもよい。この様子を図6に示す。図6は、図1に示す本発明の別の実施の形態に係る包装体3の概略斜視図であって、融着部9が包装体3の側面に位置する様子を示す図である。
【0015】つぎに、本発明の包装体の製造方法について説明する。本発明の包装体の製造方法は、(a)熱収縮性フィルムに、隣接する前記物品の境界部の所定の位置に前記切り込み部およびミシン目が配されるように、前記切り込み部およびミシン目を形成する工程と、(b)並列に集合した複数個の前記物品を前記フィルムで覆う工程と、(c)前記フィルムを切断する工程と、(d)前記物品を覆うフィルムを加熱により収縮させる工程、(e)前記境界部に位置する熱収縮性フィルムの部分を湾曲させて、前記物品の外周面に沿わせる工程とを含む。なお、これらの工程の順序は、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に制限されるものではない。ただし、チューブ状の熱収縮性フィルムを用いる場合は、上述のように円筒形物品の挿入が困難であるため、円筒形物品を覆った後に工程(a)を行うのが好ましい。
【0016】(1)あらかじめ熱収縮性フィルムを加工する場合まず、図7に、本発明の包装体の製造方法の工程図を示す。ここでは、シート状の熱収縮性フィルムを用い、あらかじめ熱収縮性フィルムに切り込み部およびミシン目を形成する場合について説明する。なお、図7に示す工程は本発明の一例であり、これに限定されるものではない。図7に示す本発明の包装体の製造方法においては、供給体11からローラ12によって熱収縮性フィルム2を引き出し、切り込み部およびミシン目を形成するためのロールカッター13に供給する(工程(a))。図8に、ロールカッター13の概略斜視図を示す。ロールカッター13には、ロール13aの側面に切り込み部用刃部13bおよびミシン目用刃部13cを設ける。これら刃部13bおよび13cの寸法は、熱収縮性フィルムの熱収縮率を考慮し、すべての工程を終えた後に、切り込み部およびミシン目が、包装体が包む円筒形物品間の境界部に対応して所定の位置に来るように設定すればよい。また、レーザーや、後述する種々のカッターを用いて切り込み部およびミシン部を形成することもできるが、カッターを用いる場合は、熱収縮性フィルムの熱収縮率などを考慮し、カッターの動きを制御する手段をより精密なものとして位置決めをさらに精確にする必要ある。
【0017】切り込み部およびミシン目は、図7および8に示したいわゆるロールカッター方式のほか、いわゆるプレートカッター方式を用いてもよい。図9は、プレートカッター13’によって熱収縮性フィルムに切り込み部およびミシン目を設ける様子を示す図である。供給された熱収縮性フィルム10の面に、切り込み部用刃部13bおよびミシン目用刃部13cを有するプレートカッター13’を配し、熱収縮性フィルム10に押しつけることにより加工する。この場合、熱収縮性フィルム10の片側にのみプレートカッター13’を配すると、押圧時に熱収縮性フィルム10に不要な力が加わって好ましくないため、図9に示すように、交互に熱収縮性フィルム10の両側にプレートカッター13’を配してもよい。また、特に円筒形物品の底面側に位置する包装体の端部にミシン目を形成するのが比較的困難であるところ、この端部のミシン目は、前述の各種カッターの動作を制御して行うことができるが、別途ミシン目形成用の型を用いてもよい。詳細は後述するが、包装体を円筒形物品の両底面側から一対の型で挟むことによりミシン目を形成することができる。
【0018】このように加工された熱収縮性フィルム10により、図7に示すように、円筒形物品が並列に並んでなる集合物14を覆う。このとき、熱収縮性フィルムの熱収縮率などを考慮しつつ、隣接する個々の円筒形物品の境界部に切り込み部およびミシン目が位置するように、位置決めを行なう必要がある(工程(b))。ついで、熱収縮性フィルムの両端部を、例えば加熱された熱ロールを用いて融着させる。このときの融着の手段としては、熱ロールに限られるものではなく、超音波を用いて融着させてもよい。そして、図7に示すように、円筒形物品の集合物14の寸法に応じて熱収縮性フィルムを切断し(工程(c))、加熱することによって熱収縮性フィルムを熱収縮させ(工程(d))、個々の円筒形物品を固定および維持させる。
【0019】最後に、前記境界部に位置する熱収縮性フィルムの部分を湾曲させて、円筒形物品の外周面に沿わせる工程(e)を行う。この工程(e)についても種々の方法を採用することができる。
■熱風による加工この方法は、切り込み部およびミシン目部を有する円筒形物品の包装体を、熱風を発生させることのできる炉内を通すことにより、工程(e)を行う方法である。熱風が収縮性フィルムを再度収縮させ、切り込み部を円形型物品の外周面に沿って湾曲させることができる。この方法は、特に、切り込み部が円筒形物品の長さ方向において両端面に近い位置にまで延びている場合に、切り込み部のフィルムが遊んだ状態にあるため、熱風を送風するだけで、自然に物品の外周面に収縮しながら沿うこととなり、複雑な生産設備を要しない。
【0020】■熱型による加工この方法は、円筒形物品を包む包装体の形状を有する型を加熱し、その型で包装体を挟むことにより前記工程(e)を行う方法である。図10に、ここで用いる熱型の概略斜視図を示す。また、図11は、本発明において熱型を用いて切り込み部を設ける方法を示す模式図である。図10に示すように、熱型20は円筒形物品保持部21および切り込み部用凸部22を有しており、図11に示すように包装体の両側から挟むと、切り込み部の熱収縮性フィルムを円筒形物品の外形に沿わせて湾曲させるように構成されている。図11において、保持部21は円筒形物品の外形形状に対応する形状を有しており、切り込み部用凸部22は、包装体中において隣接する円筒形物品間の境界部に入るように設計されており、その境界部に押圧して切り込み部を形成しつつ湾曲させるのである。熱型20を構成する材料としては、例えば鉄、アルミニウム、銅などの金属があげられる。また、熱収縮性フィルムの円筒形物品に対する密着性および離型性ならびにクッション性という観点から、熱型20内の円筒形物品と接する部分には、テフロンなどのフッ素樹脂、シリコーンゴムや耐熱性ゴムなどの弾性体からなる被覆層を設けるのが好ましい。また、熱型20は、ヒーターなどの熱源によって加熱すればよい。以上のようにして、本発明の円筒形物品の包装体を得ることができる。
【0021】(2)円筒形型物品を覆った後に熱収縮性フィルムを加工する場合この場合は、従来と同様に、熱収縮性フィルムで円筒形物品の集合体を覆い(工程(b))、その両端部を熱によって融着させた後、円筒形物品の集合体の寸法に応じて熱収縮性フィルムを切断し(工程(c))、加熱することによって熱収縮性フィルムを熱収縮させ(工程(d))、個々の円筒形物品を固定および維持させる。そして、この場合においては、隣接する円筒形物品の境界部の所定の位置に切り込み部およびミシン目が配されるように、熱収縮前または後の熱収縮性フィルムに切り込み部およびミシン目を設ける(工程(a))。この場合の切り込み部およびミシン目の形成には、種々の方法を用いることができるが、例えばつぎのような方法を用いることができる。
【0022】■カッターによる形成この方法は、種々の形状のカッターを用いて切り込み部およびミシン部を形成する方法である。図12〜15に、本方法に用いることのできるカッターの側面図を示す。図12および13に示すカッター30は、2つの刃部を有し、それらの高さのギャップを利用して切り込み部およびミシン目を形成するものである。図12に示すカッターは、ミシン目用刃部31および切り込み部用刃部32がいずれも鋸刃からなる。このカッターを用いる場合、切り込み部およびミシン目は、カッター30を包装体の熱収縮性フィルム部分に押し当てることで形成することができる。図13に示すカッター30は、ミシン目用刃部31が鋸刃からなり、切り込み部用刃部32が直刃からなる。このカッター30を用いる場合も、切り込み部およびミシン目は、カッター30を包装体の熱収縮性フィルム部分に押し当てることで形成することができる。
【0023】図14および15に示すカッター30は、その動作を制御することによって切り込み部およびミシン目を形成するものである。図14に示すカッター30は、ナイフ状の刃33および鋸刃33’からなる。このカッター30を用いて切り込み部およびミシン目を形成する場合は、カッター30をコンピュータで制御し、ミシン目を形成する鋸刃33’は熱収縮性フィルムに対して上下に動作させ、切り込み部を形成するナイフ状の刃33は熱収縮性フィルムに対して横方向にスライドさせる。なお、この場合、包装体を固定してカッター30を動かしてもよいが、カッターを固定して包装体を動かしてもよい。ただし、スライド方式の場合は、熱収縮性フィルムと円筒型物品の間隔が狭いため、円筒形物品を傷つけないようにカッターの高さを精確に制御する必要がある。
【0024】図15に示すカッター30は円盤状鋸刃34からなる。これを用いる場合は、カッター30を熱収縮性フィルム近づけ、回転させながら横方向にスライドさせてミシン目を形成する。このとき、鋸刃34の刃部がすべて熱収縮性フィルムを突き抜けてしまわないように高さを制御する必要がある。そして、連続して、鋸刃34の刃部がすべて熱収縮性フィルムを突き抜けるまでカッター30を包装体に近づけ、切り込み部を形成する。ついで、最初と同様にミシン目を形成する。図16に示すカッター30は、ミシン目を形成するための鋸状刃部34と切り込み部を形成するための直刃部35とを有する円盤状である。これを用いる場合、鋸刃34と直刃35の高さをあらかじめ調節しておけば、熱収縮フィルムに対しては一度だけ高さ方向の位置を併せ、回転、スライドさせることによりミシン目および切り込み部を形成することができる。
【0025】■型による方法この方法においては、図10に示す形状と類似の形状を有する型を用いる。図17に、ここで用いる型の概略斜視図を示す。図17に示す型は、円筒形物品を保持するための保持部43を有しており、図11に示すように包装体を挟むことにより、切り込み部用刃部41およびミシン目用刃部42により、包装体の熱収縮性フィルムに切り込み部およびミシン目を形成することができる。この型を用いる場合は、型そのものを加熱することにより、つづく湾曲工程(e)も同時に行うことができるという利点がある。また、既に包装体を構成している熱収縮性フィルムに切り込み部およびミシン目を形成する場合、特に円筒形物品の両端に位置する包装体の端部にミシン目を形成するのが比較的困難である。この端部のミシン目は、前述の各種カッターの動作を制御して行うことができるが、包装体を上下および前後からそれぞれ一対の型で挟むことにより、1回の動作で切り込み部およびミシン目をすべて形成することができる。その他、レーザー光を用いて切り込み部およびミシン目を形成することも可能である。
【0026】最後に、前記境界部に位置する熱収縮性フィルムの部分を湾曲させて、円筒形物品の外周面に沿わせる工程(e)を行う。このようにして、本発明の円筒形物品の包装体を得ることができる。以上、本発明に係る円筒形物品の包装体の製造方法を説明したが、材料として用いる熱収縮性フィルムの形状、既存の包装体製造装置、コスト、使用できる技術的手段の種類などに応じて、前述の各工程(a)〜(e)を含む限り、種々の設計変更が可能である。なお、前記切り込み部の少なくとも内面側の周辺部に接着層を設ける工程は、湾曲工程(e)の前であればいずれの時点において行なってもよい。
【0027】つぎに、円筒形物品の包装体の集合物について説明する。上述のようにして得られる本発明に係る円筒形物品の包装体は、昨今においては、複数個が同時に販売されることがよくある。したがって、この包装体をさらに複数個含む包装体集合物に対する需要があるといえる。そこで、本発明は、1個または複数個の前記円筒形物品の包装体の集合物を、第2の熱収縮性フィルムで覆い、加熱して前記第2の熱収縮性フィルムを収縮させることにより前記集合物を固定および保持してなる円筒形物品の包装体集合物をも提供する。この第2の熱収縮性フィルムで複数の包装体を包み、加熱により熱収縮させる方法は、前述のように複数個の円筒形物品の包装体を製造する方法と同じ方法により行えばよい。したがって、第2の熱収縮性フィルムは、隣接する包装体の境界部において切り込み部を有するのが有効である。
【0028】さらに、1個または複数個の前記円筒形物品の包装体の集合物を、ブリスターパックに収納して円筒形物品の包装体集合物を得ることも可能である。ブリスターパックは、従来公知の方法で作製することができる。例えば台紙の上に円筒形物品の包装体を複数個載せ、包装体の外形に合わせた凹部を有する透明な合成樹脂カバーで前記複数個の包装体を覆う。ついで、合成樹脂カバーの外縁部を台紙に接着すればよい。さらにまた、1個または複数個の前記円筒形物品の包装体の集合物を、スキンパックに収納して円筒形物品の包装体集合物を得ることも可能である。スキンパックも、従来公知の方法で作製することができる。例えば、多数の微細な貫通孔を有する台紙上において、透明な熱可塑性合成樹脂からなるカバーフィルムを複数の包装体の集合物の上に載せ、前記カバーフィルムを加熱しながら台紙の後側から真空引きすることにより作製することができる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、複数の円筒形物品の包装体であって、円筒形物品を個別に取り出すことができ、たとえ1個の円筒形物品を取り出したとしても残りの円筒形物品のバージン性が確保され得る包装体を得ることができる。




 

 


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