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発明の名称 作業車の操向装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−270457(P2001−270457A)
公開日 平成13年10月2日(2001.10.2)
出願番号 特願2000−86055(P2000−86055)
出願日 平成12年3月27日(2000.3.27)
代理人 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【テーマコード(参考)】
3D034
【Fターム(参考)】
3D034 BB05 BC01 BC13 BC22 BC25 BC26 
発明者 住吉 良平
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 車体の左右の車輪支持部に中間支持体を車体上下向きの第1操向軸芯まわりで揺動自在に支持させ、左車輪を回動自在に支持している車輪支持体を、前記左側の中間支持体の遊端側に車体上下向きの第2操向軸芯まわりで揺動自在に支持させ、右車輪を回動自在に支持している車輪支持体を、前記右側の中間支持体の遊端側に車体上下向きの第2操向軸芯まわりで揺動自在に支持させてある作業車の操向装置であって、前記左右の中間支持体をステアリングハンドルの回転操作によって前記第1操向軸芯のまわりで揺動操作されるように前記ステアリングハンドルに連係させている操向操作機構と、左右両側において中間支持体が車輪支持部に対して揺動するのに連動して車輪支持体が中間支持体に対して揺動するように車輪支持部と車輪支持体とを連結しているリンク機構とを備えさせ、前記中間支持体の連結部が前記第1操向軸芯のまわりで回動自在に連結するように前記車輪支持部に備えてある支軸部に、中間支持体の前記連結部を貫通してこの連結部の外面側に突出する突出軸部分を備えさせるとともに、この突出軸部分に前記リンク機構を連結してある作業車の操向装置。
【請求項2】 前記リンク機構を構成しているとともに前記突出軸部分に連結している固定リンクと、前記リンク機構を構成しているとともに前記車輪支持体に連結している可動リンクとが同一の配置レベルに位置している請求項1 記載の作業車の操向装置。
【請求項3】 前記突出軸部分が前記中間支持体の前記連結部の下側に突出している請求項2記載の作業車の操向装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体の左右の車輪支持部に中間支持体を車体上下向きの第1 操向軸芯まわりで揺動自在に支持させ、左車輪を回動自在に支持している車輪支持体を、前記左側の中間支持体の遊端側に車体上下向きの第2操向軸芯まわりで揺動自在に支持させ、右車輪を回動自在に支持している車輪支持体を、前記右側の中間支持体の遊端側に車体上下向きの第2操向軸芯まわりで揺動自在に支持させてある作業車の操向装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば農用トラクターでは、枕地を小さい旋回半径で旋回走行すると、枕地が小さくなるとか、枕地の移動が迅速に行えるなど有利に走行して能率よく作業できる。このため、上記作業車は、中間支持体を第1操向軸芯のまわりで車体に対して揺動させることと、車輪支持体を第2操向軸芯のまわりで中間支持体に対して揺動させることとの両揺動によって車輪の車体に対する取付け向きを変更するように構成し、車輪を一つの操向軸芯だけで操向させることによって車輪の車体に対する取付け向きを変更するものに比べ、車輪を所望の最大切れ角まで操向させることができるように車輪と車体との間に設ける必要がある間隔を小間隔にしてトレッドを小に済ませながら、車輪を所望の最大切れ角まで操向させて車体操向させることを可能にしたものである。また、たとえば実開昭56−36574号公報やUSP5046577に示されるように、車輪を左右両端側で操向自在に支持する車軸を中間部で車体に揺動自在に支持させ、この車軸を車体に対して揺動させることと、車輪を車軸に対して揺動させることとによって車輪の車体に対する取付け向きを変更するように構成したものに比べ、車輪を所望の最大切れ角まで操向させる際に車輪が操向のために車体に対して横方向に位置ずれする最大ストロークを小ストロークにしながら、車輪を所望の最大切れ角まで操向させて車体操向させることを可能にしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した如く第1 、第2 の両操向軸芯を備える操向装置において、左右の中間支持体にタイロッドによって連動しているピットマンアーム、このピットマンアームを操作する油圧装置を備えるなど、各種の操向操作機構によって左右の中間支持体をステアリングハンドルに連係させて、ステアリングハンドルを回転操作すると、左右の中間支持体が車体の車輪支持部に対して揺動するように構成する。そして、車輪支持体を車体の車輪支持部に連結するリンク機構を設け、中間支持体が車輪支持部に対して揺動操作されると、これに連動してリンク機構の作用によって車輪支持体が中間支持体に対して所定の方向に揺動するように構成すると、左右車輪を比較的構造簡単な操向操作装置によって操向操作できて有利である。
【0004】この場合、車輪を操向させていくと、リムのタイヤ座部やタイヤがリンク機構に当ってしまうと、車輪の最大切れ角を十分に大きくとれなくなる。ところが、リンク機構が車輪操向の障害になりにくいように、リンク機構を構成するリンクなどを長くするとか複雑な形状にすると、リンク機構が複雑化する。また、リンクなどが長くなるとか複雑になれば、その形状にかかわらず所定の強度を備えるように大型にする必要が生じ、リンク機構が大型化するとともに重くなってしまう。また、たとえば、車輪支持部が備える固定リンクと、車輪支持体が備える可動リンクとが車体上下方向に離れて位置すると、両リンクを連結するリンクが長くなるとともに、複雑な形状のものになり、同様の問題が発生してしまう。本発明の目的は、車輪を二つの操向軸芯まわりで操向させるものでありながら、比較的構造簡単であるとか軽小な操向操作装置を採用して操向操作できる作業車の操向装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0006】〔構成〕車体の左右の車輪支持部に中間支持体を車体上下向きの第1 操向軸芯まわりで揺動自在に支持させ、左車輪を回動自在に支持している車輪支持体を、前記左側の中間支持体の遊端側に車体上下向きの第2操向軸芯まわりで揺動自在に支持させ、右車輪を回動自在に支持している車輪支持体を、前記右側の中間支持体の遊端側に車体上下向きの第2操向軸芯まわりで揺動自在に支持させてある作業車の操向装置において、前記左右の中間支持体をステアリングハンドルの回転操作によって前記第1操向軸芯のまわりで揺動操作されるように前記ステアリングハンドルに連係させている操向操作機構と、左右両側において中間支持体が車輪支持部に対して揺動するのに連動して車輪支持体が中間支持体に対して揺動するように車輪支持部と車輪支持体とを連結しているリンク機構とを備えさせ、前記中間支持体の連結部が前記第1操向軸芯のまわりで回動自在に連結するように前記車輪支持部に備えてある支軸部に、中間支持体の前記連結部を貫通してこの連結部の外面側に突出する突出軸部分を備えさせるとともに、この突出軸部分に前記リンク機構を連結してある。
【0007】〔作用〕ステアリングハンドルを回転操作すると、操向操作機構が左右の中間支持体を第1 操向軸芯まわりで揺動操作する。すると、左右の車輪支持体がリンク機構によって車体支持部に連結されていることから中間支持体の揺動力のために中間支持体に対して第2 操向軸芯のまわりで揺動し、左右車輪が車体に対して所望の取付け向きなる。これにより、車輪支持体を中間支持体の揺動力によって揺動操作させる操向操作装置を採用して車輪を大きな最大切れ角まで操向操作できるとともに、車輪の横ずれを少なくすませながら操向操作できる。
【0008】前記突出軸部分にリンク機構を連結してあるから、車体支持部に連結する固定リンクと、車輪支持体に備えさせる可動リンクとが同一またはそれに近い配置レベルに位置させ、両リンクを連結するリンクとして、可動リンクに連結する端部と固定リンクに連結する端部とが同一又はほぼ同一の配置レベルに位置する簡素なものを採用してリンク機構を構成することができる。また、固定リンクも可動リンクも車体支持体の上端よりも低い配置レベルに位置させながら車体支持部や車輪支持体に備えさせ、リンク機構の全体が車輪支持体の上端よりも低い配置レベルに位置して、車輪が大きく操向操作された際には、車輪リムのタイヤ座部の環状内に入り込んで車輪操向の障害になりにくくなり、リンク機構の可動リンクを比較的短いとか簡素な形状のものにしながら、車輪を所望の大きな最大切れ角まで操向操作することが可能になる。
【0009】〔効果〕したがって、車輪を極力横すべりしないようにしながら大きな最大切れ角まで操向操作して小回り旋回できるものでありながら、中間支持体の揺動力で車輪支持体を揺動せるものであるとともにリンク機構が比較的軽小であって構造簡単かつ軽小な操向操作装置を採用して操向操作でき、軽量かつ安価に得られる。
【0010】請求項2による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0011】〔構成〕請求項1による発明の構成において、前記リンク機構を構成しているとともに前記突出軸部分に連結している固定リンクと、前記リンク機構を構成しているとともに前記車輪支持体に連結している可動リンクとが同一の配置レベルに位置している。
【0012】〔作用〕固定リンクと可動リンクとが同一の配置レベルに位置することにより、両リンクを連結するリンクとして、可動リンクに連結する端部と固定リンクに連結する端部とが同一又はほぼ同一の配置レベルに位置する簡素なものを採用しながらリンク機構を構成できる。
【0013】〔効果〕したがって、軽小な連結リンクを採用してリンク機構をより軽小化し、より一層構造簡単かつ軽小な操向操作装置を採用できる。
【0014】請求項3による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0015】〔構成〕請求項2による発明の構成において、前記突出軸部分が前記中間支持体の前記連結部の下側に突出している。
【0016】〔作用〕突出軸部分が前記連結部の下側に突出しているから、可動リンクと固定リンクとを同一またはそれに近い配置レベルに位置させて、両リンクを連結するリンクとして両端部が同一又はほぼ同一の配置レベルに位置する簡素なものを採用しながらリンク機構を構成することができる他に、リンク機構の全体が車輪支持体の上端よりも低い配置レベルに位置して、車輪が大きく操向操作された際には、車輪リムのタイヤ座部の環状内に入り込んで車輪操向の障害になりにくくしながらリンク機構を構成できる。
【0017】〔効果〕したがって、リンク機構を軽小な連結リンクによってより軽小なものにし、さらに、車輪操向の障害になりにくいようにしながら軽小なものにし、より一層構造簡単かつ軽小な操向操作装置を採用して大きな最大切れ角まで操向操作できる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1、図2に示すように、左右一対の駆動自在な前車輪1,1、左右一対の駆動自在な非操向型の後車輪2,2、エンジン3やエンジンボンネット4を有する原動部、ステアリングハンドル5や運転座席6を有する運転部のそれぞれを備えている車体の後部を形成しているミッションケース7の後部に、リフトシリンダ(図示せず)によって上下に揺動操作自在なリフトアーム8、動力取り出し軸9を設けて、農用トラクターを構成してある。このトラクターは、車体の後部にロータリ耕耘装置などの各種の作業装置を前記リフトアーム8によって昇降操作自在に連結し、この連結作業装置に前記動力取り出し軸9によって回転駆動力を伝達するものである。
【0019】図3〜図5に示すように、前記前輪1を左右両端側で支持する前車軸部材に兼用の車輪駆動ケース10の長手方向での中間部を前記車体の前部を形成している前車体フレーム20に取り付けてある。すなわち、車輪駆動ケース10の長手方向での中間部に前後一対の筒軸型の連結軸11,12を備えさせ、前側の連結軸11を、前車体フレーム20に備えてある左右一対の支持部20aの前端側によって支持される前側支持体21のボス部21aに車体前後向きの軸芯Xまわりで回動自在に内嵌させ、後側の連結軸12を、前記左右一対の支持部20aの後端側によって支持される後側支持体22のボス部22aに前記軸芯Xと同一の軸芯まわりで回動自在に内嵌させてある。つまり、左右前輪1,1は、一方の前車輪1が車体に対して前記軸芯Xまわりで下降すると他方の前車輪1が車体に対して前記軸芯Xまわりで上昇するように前記軸芯Xをローリング軸芯としてローリング自在に車体に支持させてある。これにより、左右前輪1,1の一方が走行地面の凹入部に入り込んだり凸部に乗り上がるとか、走行地面が車体左右方向に傾斜していても、左右前輪1,1がローリングし、車体の左右方向での姿勢が水平又はそれに近い姿勢に維持される。
【0020】前記車輪駆動ケース10を、前記前後一対の連結軸11,12で前車体フレーム20に支持されている車体側ケース13と、この車体側ケース13の両端側に各別に連結している左右一対の中間ケース14と、左側の中間ケース14に連結している車軸ケース15と、右側の中間ケース14に連結している車軸ケース15との5つのケースによって構成してある。左右の中間ケース14、14に各別に連結する一対のタイロッド31,31を有する操向操作機構30と、左の車軸ケース15に連結している連結リンク41を有するリンク機構40と、右の車軸ケース15に連結している連結リンク41を有するリンク機構40とによって操向操作装置Sを構成して、もって、操向装置を構成してある。この操向装置は、前記ステアリングハンドル5によって操向操作装置Sを操作して左右前輪1,1を操向操作することで車体の操向操作を行うものであり、詳しくは次の如く構成してある。
【0021】図4、図5に示すように、車体側ケース13は、前記前後一対の連結軸11,12を備えているパイプ材で成るケース本体と、このケース本体の両端部に連結ボルト50によって連結してある鋳造製の端部ケース13aとによって作成してある。
【0022】左右の中間ケース14は、車体側ケース13の前記端部ケース13aの上端側に設けてある支持部13bに入力筒部14aが入り込んで車体上下向きの第1操向軸芯P1まわりで回動するようにベアリング51を介して支持されている鋳造製の入力側ケース14bと、この入力側ケース14bの前記入力筒部14aが位置する側とは反対側の端部に連結している鋳造製の出力側ケース14cとによって作成してある。この出力側ケース14cの車体上下方向での中間部から延出するように形成して出力側ケース14cを鋳造する際にこの出力側ケース14cとの一体部品に鋳造してある連結部14dの延出端側を、車体側ケース13の前記端部ケース13aの下端側に突出している支軸部13cに外嵌させて前記第1操向軸芯P1まわりで回動するようにベアリング52を介して支持させてある。これにより、左側の中間ケース14は車体側ケース13の左側端部に、右側の中間ケース14は、車体側ケース13の右側端部にそれぞれ前記第1操向軸芯P1のまわりで揺動するように支持されている。
【0023】左右の車軸ケース15は、中間ケース14の前記出力側ケース14cの下端側に設けた支持部14eに外嵌して前記第1操向軸芯P1と平行な車体上下向きの第2操向軸芯P2のまわりで回動するようにメタル58aおよびベアリング53aを介して支持されている入力側ケース15aと、この入力側ケース15aの一側部に一端側が連結ボルト59によって連結している車軸支持ケース15bとによって作成してある。この車軸支持ケース15bにベアリング54を介して車軸1aの一端側を、入力側ケース15aにベアリング1aを介して車軸1aの他端側をそれぞれ回動自在に支持させてある。入力側ケース15aの上端部に基端部が連結ボルト59bによって連結している連結アームでなる車軸ケース15の上端側の連結部15dを、中間ケース14の支軸部14gにメタル58bを介して外嵌させて前記第2操向軸芯P2のまわりで回動自在に支持させてある。これにより、左側の車軸ケース15は、左側の中間ケース14の遊端側によってキングピン角度を有する前記第2操向軸芯P2のまわりで揺動するように支持されているとともに車軸1aを介して左車輪1を回動自在に支持している。右側の車軸ケース15は、右側の中間ケース14の遊端側によってキングピン角度を有する前記第2操向軸芯P2のまわりで揺動するように支持されているとともに車軸1aを介して右車輪1を回動自在に支持している。
【0024】つまり、左前輪1においても右前輪1においても、中間ケース14が第1操向軸芯P1のまわりで車体側ケース13に対して車体前後方向に揺動し、車軸ケース15が第2操向軸芯P2まわりで中間ケース14に対して車体前後方向に揺動することにより、車輪1の車体に対する取り付け向きが直進向きになったり、直進向きよりも左や右側に向く横向きになる。
【0025】図2、図3などに示すように、前記操向操作機構30は、前記左右の中間ケース14それぞれの上端部から車体前方側に延出しているナックルアーム32に各別に一端側が連結している一対の前記タイロッド31と、この左右一対のタイロッド31,31それぞれの他端側が遊端側に回動自在に連結しているピットマンアーム33と、このピットマンアーム33を車体上下向きの軸芯33aまわりで揺動操作自在に備えている油圧式のパワーステアリング装置34とによって構成してある。この油圧式のパワーステアリング装置34の制御バルブは、前記ステアリングハンドル5に一体回転自在に連結しているハンドル支軸5aに連動していて、ステアリングハンドル5によって操作される。
【0026】これにより、操向操作機構30は、左右の中間ケース14,14をステアリングハンドル5に連係させており、このステアリングハンドル5を回転操作すると、これに伴ってピットマンアーム33を揺動させ、このピットマンアーム33によってタイロッド31を介して左右の中間ケース14, 14をステアリングハンドル5の回転方向に対応する方向に、ステアリングハンドル5の回転操作角に対応する角度だけ車体側ケース13に対して揺動操作する。
【0027】図5、図6などに示すように、中間ケース14の前記連結部14dを貫通してこの連結部14dの下面側の外側に突出するようにして前記支軸部13cに備えてある突出軸部分13eに基端部が外嵌しているとともに連結ボルト57によって外れ止めおよび回り止めされていることによって車体側ケース13に固定されている固定リンク42と、車軸ケース15の中間ケース14に回動自在に連結している部分にこのケース部分との一体部品に鋳造してあることによって車軸ケース15に一体揺動自在に備えさせた可動リンク43と、この可動リンク43と前記固定リンク42とを連結している連結リンク41とによって構成してある。
【0028】これにより、左右のリンク機構40は、中間ケース14が第1操向軸芯P1まわりで揺動すると、車軸ケース15の中間ケース14に連結している軸芯である第2操向軸芯P2が端部ケース13aに対して前後方向に移動することから、中間ケース14の揺動に伴って中間ケース14の揺動力によって車軸ケース15を第2操向軸芯P2のまわりで中間ケース14に対して揺動させる。また、リンク機構40は、固定リンク42の連結リンク41が連結している連結点と、可動リンク43の連結リンク41が連結している連結点と、第2操向軸芯P2との配置関係の設定により、中間ケース14が車体前方側に揺動すれば、車軸ケース15も車体前方側に揺動するように、かつ、中間ケース14が車体後方側に揺動すれば、車軸ケース15も車体後方側に揺動するように、車軸ケース15を車体側ケース13に連結している。さらに、リンク機構40が車軸ケース15の最上端部15cが位置するレベルよりも低レベルに位置し、前輪1の切れ角が大きくなればリムのタイヤ座部1bの環状内に入り込んで前輪1を操向させる際の障害物になりにくい。
【0029】前記可動リンク43と固定リンク42とを同一又はほぼ同一の配置レベルに位置するように構成して、連結リンク41を次の如く形成できるようにしてある。すなわち、連結リンク41を、可動リンク43に連結する側の端部と、固定リンク42に連結する側の端部との間にレベル差がないとかあまりなくて簡素であるとともに強度面で有利なものに形成できるようにしてある。
【0030】これにより、操向操作装置Sは、ステアリングハンドル5を回転操作すると、これに連係させて左右の中間ケース14,14を第1操向軸芯P1のまわりで、左右の車軸ケース15, 15を第2操向軸芯P2のまわりでそれぞれステアリングハンドル5の回転方向に対応する方向にステアリングハンドル5の回転操作角に対応する角度だけ揺動させる。
【0031】したがって、車体の操向操作を行うに当たり、ステアリングハンドル5を回転操作する。すると、操向操作装置Sが、ステアリングハンドル5の回転に連係させて左右の中間ケース14,14を第1操向軸芯P1のまわりで、左右の車軸ケース15, 15を第2操向軸芯P2のまわりでそれぞれステアリングハンドル5の回転方向に対応する方向にステアリングハンドル5の回転操作角に対応する角度だけ揺動させ、左右前輪1,1の車体に対する取り付け向きがステアリングハンドル5の回転方向に対応する取り付け向きになり、左右前輪1,1の切れ角がステアリングハンドル5の回転操作角に対応する角度になる。
【0032】すなわち、ステアリングハンドル5を回動操作して直進位置に操作すると、左右の中間ケース14,14が、図6に明示する如く中間ケース14の第1操向軸芯P1と第2操向軸芯P2とを通る軸芯14fが車体側ケースケース13の軸芯13dに対して約15度の傾斜角度Aで車体前方向きに傾斜する連結姿勢になり、左右の車軸ケース15,15が、図7(イ)に示す如く車軸1aが車体横向きになる連結姿勢になり、左右前輪1,1が車体に対して直進向きになる。このとき、中間ケース14が車体側ケース13に対してやや前向きになることにより、左右それぞれの第2操向軸芯P2が第1操向軸芯P1よりもやや車体前方側に位置する。
【0033】ステアリングハンドル5を直進位置から左又は右側に回動操作すると、図7(ロ)に示す如く左右の中間ケース14,14のうちの旋回内側に位置する方の中間ケース14が車体側ケース13に対して、車軸ケース15が中間ケース14に対してそれぞれ直進走行のときよりも車体後方側に揺動し、旋回外側に位置する方の中間ケース14が車体側ケース13に対して、車軸ケース15が中間ケース14に対してそれぞれ直進走行のときよりも車体前方側に揺動し、左右前輪1、1が車体に対してステアリングハンドル5の操作方向に等しい左向き又は右向きの横向きになる。このとき、ステアリングハンドル5の操作角度を大にするほど、左右前輪1、1の直進向きからの切れ角が大になり、旋回内側に位置する前輪1の直進向きからの最大切れ角が約90度になり、旋回外側に位置する前輪1の直進向きからの最大切れ角が約75度になる。
【0034】図4に示すように、前記車体側ケース13が備えている前記後側の連結軸12の内部に入力軸60を前記軸芯Xと同一の軸芯まわりで回転するように設け、この入力軸60を前記ミッションケース7から前方に延出する回転軸7aに連結してあり、ミッションケース7の内部に位置する走行用ミッション(図示せず)から前輪用の回転駆動力を、車体側ケース13の中央部の内部に設けてある差動機構61のリングギヤ61aに入力する。この差動機構61の左サイドギヤ61bの駆動力を左前輪1に伝達する伝動機構と、前記差動機構61の右サイドギヤ61bの駆動力を右前輪1に伝達する伝動機構とを図4、図5に示す如く構成してある。すなわち、サイドギヤ61bの回転駆動力を、車体側ケース13の内部に設けてある伝動機構65と、中間ケース14の内部に設けてある伝動機構70とを介して、車軸ケース15の内部に前記第2操向軸芯P2と同一の軸芯まわりで回転するように設けてある入力ベベルギヤ80に伝達し、この入力ギヤ80に噛み合うとともに車軸1aにスプライン係合によって一体回転自在に連結している車軸駆動ギヤ81によって入力ギヤ80から車軸1aに伝達するように構成してある。
【0035】車体側ケース13の内部に設けてある前記伝動機構65は、差動機構61のサイドギヤ61bに一端側がスプライン係合によって一体回転自在に連結するようにして車体側ケース13の本体の内部に設けた回転軸66と、この回転軸66の他端側にスプライン係合によって一体回転自在に連結しているベベルギヤ67と、このベベルギヤ67に噛み合うようにして端部ケース13aの内部に設けたベベルギヤ68と、このベベルギヤ68に下端側がスプライン係合によって一体回転自在に連結するようにして端部ケース13aの内部に前記第1操向軸芯P1と同一の軸芯まわりで回転するように設けた出力軸69とによって構成してある。
【0036】中間ケース14の内部に設けてある前記伝動機構70は、前記出力軸69の上端側にスプライン係合によって一体回転するように連結してあることによって前記第1操向軸芯P1を回転軸芯として回転する平ギヤで成る入力ギヤ71と、この入力ギヤ71に噛合う中間ギヤ72と、この中間ギヤ72に噛合うとともに前記第2操向軸芯P2を回転軸芯として回転する平ギヤで成る出力軸ギヤ73と、この出力軸ギヤ73に上端側がスプライン係合によって一体回転するように連結し、下端側が車軸ケース15の前記入力ギヤ80にスプライン係合によって一体回転するように連結している出力軸74とによって構成してある。これにより、伝動機構70は、車体側ケース13の前記出力軸69の駆動力を、3個の平ギヤ71,72,73で成るギヤ伝動部によって出力軸74に伝達し、この出力軸74から車軸ケース15の入力ギヤ80に伝達する。
【0037】前記入力ギヤ71のピッチ円直径と、前記中間ギヤ72のピッチ円直径と、前記出力軸ギヤ73のピッチ円直径との大きさの関係を次の如く設定してある。入力ギヤ71のピッチ円直径<中間ギヤ72のピッチ円直径<出力軸ギヤ73のピッチ円直径に設定してある。これにより、伝動機構70の3個の平ギヤ71,72,73で成るギヤ伝動部は、車体側ケース13の出力軸69の回転駆動力を減速して出力軸74に伝達する減速伝動部になっている。
【0038】図5に示すように、車体側ケース13における左右の端部ケース13aそれぞれの端部に、車体側ケース13の内部空間を前記差動機構61が存在している伝動上手側と、前記出力軸69が存在している伝動下手側とに区画するとともに伝動下手側を伝動上手側に対してオイルシールするオイルシール機構55を設け、中間ケース14の伝動機構70のための潤滑油を、油面レベルが各ギヤ71,72,73の配置レベルになるようにして、かつ、端部ケース13aから車体側ケース本体の方に流出しないようにして中間ケース14の内部に貯留してある。
【0039】前記リフトアーム8を昇降操作するリフトシリンダの制御弁に連係しているマイクロコンピュータで成る昇降制御機構56を運転部に設けてある。この昇降制御機構56は、前輪1の左向きや右向きへの操向角度をピットマンアーム33の揺動位置に基づいて検出する操向角センサーからの情報と、連結された作業装置を作業レベルから非作業レベルに上昇制御させるときの前輪1の操向角度を設定する設定器からの情報とに基づいてリフトシリンダを操作することによってリフトアーム8を自動的に昇降操作するように構成してある。これにより、枕地で旋回走行するなどの際、前輪1を左向きや右向きに操向操作し、その切れ角が前記設定器によって予め設定してある所望の設定切れ角になると、昇降制御機構56によるリフトアーム8の自動制御のために作業装置が非作業レベルに自動的に上昇操作され、作業装置を上昇操作するための特別な手間を掛けることなく、作業装置を非作業レベルに持ち上げて走行できる。
【0040】〔別実施形態〕本発明は、左右前輪1,1として遊転自在に支持される非駆動輪を採用する場合にも、左右前輪をローリング不能に支持させる場合にも適用できる。したがって、車体側ケース13の左右の端部ケース13aを、車体の左右の車輪支持部13aと呼称し、左右の中間ケース14を中間支持体14と呼称し、左右の車軸ケース15を車輪支持体15と呼称する。
【0041】本発明は、農用トラクターの他、芝刈り機、田植機など各種の作業車にも適用できる。また、前輪1を操向車輪とする他、後輪を操向車輪とする場合にも適用できる。




 

 


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