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発明の名称 船構造物の浮力装置及び浮力調整方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−180573(P2001−180573A)
公開日 平成13年7月3日(2001.7.3)
出願番号 特願平11−362915
出願日 平成11年12月21日(1999.12.21)
代理人 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外4名)
発明者 武田 信玄
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 先行建造ブロックに該当する船構造物の船首側と船尾側の船底の湾曲面に船構造物の幅方向に沿って取り付けられた第1・第2の浮力ブロックと、前記船構造物の前後方向の傾きと左右方向の傾きを検出するセンサーと、前記第1・第2の浮力ブロックとセンサーとを接続する制御器とを具備し、前記各浮力ブロックは、船構造物の船底の最下部で隣り合う同士を除いてパイプにより互いに連結された複数のボックスから構成され、船構造物の船底の最上部に位置する前記ボックスには海水を取り込むための取込み弁が設けられ、かつ船構造物の船底の最下部に位置する前記ボックスには建造後海水を抜き取るための抜取り弁が設けられていることを特徴とする船構造物の浮力装置。
【請求項2】 請求項1記載の船構造物の浮力装置を用いて船構造物の浮力を調整する方法であり、第1浮力ブロックを構成するボックス及び第2浮力ブロックを構成するボックス内に夫々取込み弁より海水を導入し、船構造物の前後方向の傾きを調整する工程と、第1浮力ブロック及び第2浮力ブロックを夫々構成するボックスのうち、船構造物の船底の最下部を挟んで左右のボックスに導入する海水の量を調整することにより、船構造物の左右方向の傾きを調整する工程とを具備することを特徴とする船構造物の浮力調整方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特にエンジン部分等が搭載される船の一部である先行建造ブロックに該当する船構造物の浮力装置及びこれを用いた船構造物の浮力調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図1のような新造船の後部には、エンジン部分等が搭載されるPEブロック(Pre Election Block:先行建造ブロック)1と呼ばれる部分がある。このPEブロックは、建造期間が一番長いので、工期を短縮するために、図6に示すような工法(PE一時浮上工法)を採用している。
【0003】つまり、この工法は、俗に「SIDE DOCK」と呼ばれるポケット部2をドッグ3の隣りに配置して予めPEブロック1を造っておき、新造船の浸水時に次建造船のPEブロック1を一時浮上させ、その後シフト再据え付けを行い、最後にPEブロック1をレール4に沿って横移動させる方式である。こうした方式によれば、ドッグの使用期間をきわめて短縮できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、PEブロックを一時浮上する時は、その形状が複雑なことや不安定なことの影響で重量重心推定計算の微少な誤差に対しても大きく浮上姿勢が変化する。従って、再据え付けのためにWater Ballastやコンクリートブロックを使用した姿勢の調整が必要である。しかし、 Water Ballastやコンクリートブロックによるトリム(前後方向の傾き)・ヒール(左右方向の傾き)調整は、その搭載位置がPE部の溶接固め状況に左右されるため建造する船毎に検討を行う必要があり、かなりの労力と時間を要する。
【0005】本発明はこうした事情を考慮してなされたもので、船構造物の船底の最下部で隣り合う同士を除いてパイプにより互いに連結された複数のボックスから構成されかつ海水の取込み弁及び抜取り弁を有した第1・第2の浮力ブロックを、先行建造ブロックに該当する船構造物の船首側と船尾側の船底の湾曲面に夫々船構造物の幅方向に沿って取り付けるとともに、船構造物の前後方向の傾きと左右方向の傾きを検出するセンサーと、前記第1・第2の浮力ブロックとセンサーとを接続する制御器とを具備した構成とすることにより、トリム・ヒール調整を自動でなしえ、もって従来と比べ工期を著しく短縮しえる船構造物の浮力装置を提供することを目的とする。
【0006】また、本発明は、第1の浮力ブロックを構成するボックス及び第2の浮力ブロックを構成するボックス内に夫々取込み弁より海水を導入し、船構造物の前後方向の傾きを調整する工程と、第1の浮力ブロック及び第2の浮力ブロックを夫々構成するボックスのうち、船構造物の船底の最下部を挟んで左右のボックスに導入する海水の量を調整することにより、船構造物の左右方向の傾きを調整する工程とを具備することにより、上記と同様、工期を短縮し得る船構造物の浮力調整方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願第1の発明は、先行建造ブロックに該当する船構造物の船首側と船尾側の船底の湾曲面に船構造物の幅方向に沿って取り付けられた第1・第2の浮力ブロックと、前記船構造物の前後方向の傾きと左右方向の傾きを検出するセンサーと、前記第1・第2の浮力ブロックとセンサーとを接続する制御器とを具備し、前記各浮力ブロックは、船構造物の船底の最下部で隣り合う同士を除いてパイプにより互いに連結された複数のボックスから構成され、船構造物の船底の最上部に位置する前記ボックスには海水を取り込むための取込み弁が設けられ、かつ船構造物の船底の最下部に位置する前記ボックスには建造後海水を抜き取るための抜取り弁が設けられていることを特徴とする船構造物の浮力装置である。
【0008】本願第2の発明は、前記船構造物の浮力装置を用いて船構造物の浮力を調整する方法であり、第1の浮力ブロックを構成するボックス及び第2の浮力ブロックを構成するボックス内に夫々取込み弁より海水を導入し、船構造物の前後方向の傾きを調整する工程と、第1の浮力ブロック及び第2の浮力ブロックを夫々構成するボックスのうち、船構造物の船底の最下部を挟んで左右のボックスに導入する海水の量を調整することにより、船構造物の左右方向の傾きを調整する工程とを具備することを特徴とする船構造物の浮力調整方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明について更に詳しく説明する。本発明において、第1の浮力ブロックあるいは第2の浮力ブロックを構成する複数のボックスは、船構造物の船底の最下部で隣り合う同士を除いてパイプにより互いに連結されているが、このパイプとしては例えば柔軟性及び耐水性がある樹脂製チューブ等がよい。このチューブとしては、例えば掃除機等のホースのようにコイル等にて水圧に対する強度を保った部材が挙げられるが、これに限らない。
【0010】また、各ボックスの材質としては、例えば繊維強化プラスチック(FRP)製が挙げられる。各ボックスはPEブロックの船底に取り付けるため、上部に磁石を取り付けることが好ましい。但し、この磁石の形状、大きさは問わない。
【0011】本発明において、海水の取込み弁はPEブロックの船底の最上部に位置するボックスに設けるが、その位置は極力上部付近がよい。また、海水の抜取り弁はPEブロックの船底の最下部に位置するボックスに設けるが、建造し、浮力ブロックを構成するボックス内から海水を抜取るために、その位置は極力ボックスの下部付近がよい。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図2(A),(B)、図3及び図4を参照して説明する。ここで、図2(A)は本実施例に係る船構造物(PEブロック)の調整装置の全体図、図2(B)は図2(A)の装置に使用されるボックスの説明図を示す。また、図3はPEブロックを浮上時の前記調整装置の説明図、図4はトリム調整時の前記装置の説明図を示す。
【0013】図中の符番11、12は、夫々PEブロック13の船首側と船尾側の船底の湾曲面に船構造物の幅方向に沿って取り付けられた第1の浮力ブロック、第2の浮力ブロックを示す。両浮力ブロックとも同様な構成で複数のボックスから構成されている。第2の浮力ブロック12を例にとると、該浮力ブロック12は、内部が空洞のFRP製のボックス12〜1212で構成されている。
【0014】ここで、PEブロック13の船底の最下部で隣り合うボックス12、12同士を除いて、隣り合うボックス同士は例えば図2のボックス12、12同士のように上部、下部に夫々位置するチューブ(パイプ)14a,14bにより連結している。なお、第2の浮力ブロック12のうち、ボックス12〜12を左浮力ブロック、ボックス12〜1212を右浮力ブロックと呼ぶ。前記パイプ14a,14bは柔軟性を有する。
【0015】前記ボックス12、12の最下部には、該ボックス内の海水を抜取る抜取り弁15,16が設けられている。前記PEブロックの船底の最上部に位置する前記ボックス12、1212の最上部には、海水を取り込むための取込み弁17,18が設けられている。前記各ボックス12〜1212の上部には、PEブロック13の船底に各ボックスを固定するための磁石19が設けられている。
【0016】前記PEブロック13の上部には、PEブロック13の前後方向(矢印A)の傾き(トリム角)と、左右方向(矢印B)の傾き(ヒール角)を検出するジャイロセンサーボックス(センサー)20が設けられている。前記PEブロック13の上部には、前記センサー20に接続する制御器21が設けられている。この制御器21には、前記抜取り弁15,16及び取込み弁17,18が接続されている。
【0017】このように、実施例1に係るPEブロックの浮力装置は、複数のボックスから構成される第1の浮力ブロック11及び第2の浮力ブロック12と、PEブロック13の前後方向の傾き(トリム角)と、左右方向の傾き(ヒール角)を検出するセンサー20と、このセンサー20と抜取り弁15,16、取込み弁17,18とを接続する制御器21とを具備した構成となっている。
【0018】こうした浮力装置の操作は次の通りである。
【0019】トリムの調整:例えば図3に示すように、PEブロック13の船首側に位置する第1の浮力ブロック11の浮力が船尾側の第2の浮力ブロック12の浮力より大きい場合は、制御器21から第1の浮力ブロック12を構成するボックスの取込み弁に信号を送って取込み弁を開くことにより、海水を導入する。これにより、船底下部のボックスから左右のボックスへ海水が徐々に入り、図4に示すようにPEブロック13の前後方向の傾きが0となり、トリムの調整が行われる。
【0020】トリムの調整手順をブロック図で示すと、図5のようになる。まず、PEブロック12を第1の浮上浮力ブロック11及び第2の浮力ブロック12で浮上させたときのトリム角(θ)の目標値(θ)に対し計測値(θ)を求める。次に、目標値と計測値の差の絶対値(偏差:δ)を求め、δ<δ(設定値)の時は、バルブ(取込み弁)開閉信号をOFFとする。一方、δ≧δの場合でθ−θ>0のときは前ONとし、δ≧δの場合でθ−θ<0のときは後OFFとする。
【0021】ヒールの調整:PEブロック13が例えば左に傾斜している場合は、取込み弁17から左側寄りの左浮力ブロックを構成するボックス12〜12に海水を導入することにより、左側の浮力を小さくする。逆に、PEブロック13が右側に傾斜している場合は、取込み弁18から右側寄りの右浮力ブロックを構成するボックス12〜1212に海水を導入することにより、右側の浮力を小さくする。このようにして、ヒールの調整を行う。
【0022】このように上記実施例によれば、PEブロック13のトリム・ヒール調整を自動で行うことができる。従って、従来のように労力や時間を要することがない。事実、本発明によれば、ドックに使用する期間を数週間程度短縮でき、全体で数ケ月短縮することができた。
【0023】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、船構造物の船底の最下部で隣り合う同士を除いてパイプにより互いに連結された複数のボックスから構成されかつ海水の取込み弁及び抜取り弁を有した第1・第2の浮力ブロックを、先行建造ブロックに該当する船構造物の船首側と船尾側の船底の湾曲面に夫々船構造物の幅方向に沿って取り付けるとともに、船構造物の前後方向の傾きと左右方向の傾きを検出するセンサーと、前記第1・第2の浮力ブロックとセンサーとを接続する制御器とを具備した構成とすることにより、トリム・ヒール調整を自動でなしえ、もって従来と比べ工期を著しく短縮しえる船構造物の浮力装置を提供できる。
【0024】また、本発明によれば、第1の浮力ブロックを構成するボックス及び第2の浮力ブロックを構成するボックス内に夫々取込み弁より海水を導入し、船構造物の前後方向の傾きを調整する工程と、第1の浮力ブロック及び第2の浮力ブロックを夫々構成するボックスのうち、船構造物の船底の最下部を挟んで左右のボックスに導入する海水の量を調整することにより、船構造物の左右方向の傾きを調整する工程とを具備することにより、上記と同様、工期を短縮し得る船構造物の浮力調整方法を提供できる。




 

 


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