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発明の名称 発泡体を基盤とする装飾用造形物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−239800(P2001−239800A)
公開日 平成13年9月4日(2001.9.4)
出願番号 特願2000−56758(P2000−56758)
出願日 平成12年3月2日(2000.3.2)
代理人 【識別番号】100100402
【弁理士】
【氏名又は名称】名越 秀夫 (外1名)
発明者 川手 浩 / 田村 憲
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】発泡体を基盤とする装飾用造形物であって、所定形状に成形加工した発泡体上にセメント及び珪砂を混合した合成樹脂エマルジョンを塗布してなることを特徴とする発泡体を基盤とする装飾用造形物。
【請求項2】発泡体を基盤とする装飾用造形物であって、所定形状に成形加工した発泡体上に無機繊維からなる布帛を被せ、セメント及び珪砂を混合した合成樹脂エマルジョンを塗布してなることを特徴とする発泡体を基盤とする装飾用造形物。
【請求項3】合成樹脂エマルジョンが、アクリル樹脂エマルジョンであることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の発泡体を基盤とする装飾用造形物。
【請求項4】発泡体が、発泡ポリスチレンであることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発泡体を基盤とする装飾用造形物。
【請求項5】合成樹脂エマルジョンに含有せしめる珪砂及びセメントの量が、合成樹脂エマルジョン100重量部に対して珪砂が100〜400重量部、セメントが5〜20重量部であることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の発泡体を基盤とする装飾用造形物。
【請求項6】布帛が、ガラス繊維からなる布帛であることを特徴とする、請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の発泡体を基盤とする装飾用造形物。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、装飾用造形物に関するものである。詳しくは、軽量で作業者の作業性が良く、デザイン自由度が高く、施工工期が短くでき、しかも、作業者の熟練を必要としない装飾用造形物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各種建造物の屋内外に、構造材としてでなく装飾等のための内外装材が設けられることがよくある。例えば、屋内では、壁と天井の接合部に廻り縁などの装飾用内装材が付設され、屋外では、外壁に装飾用の外装材が設けられる。また、屋内外に置かれた犬や猫などの動物の形状をした造形物、広告用のキャラクター造形物、ベランダなどに置かれる鉢や花台等がある。これらの造形物は、実用上は有っても無くても支障はない。また、ここにいう装飾というのは広い概念であり、主として見る者の目を和ませたり、快適感を与えたり、不快な感覚を和らげたりするが、必ずしも特定の心理的状態を生起させるものでなくてもよい。
【0003】従来は、このような装飾用内外装材の造形物を設けるに際しては、金属類、木類、プラスチック類、ガラス繊維類、石膏類、天然石粉類、セメント材異種混合類等を所望の形状に加工、切断し、これを建造物等の付設箇所に取付けている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、装飾用造形物を上記のようにして施工する場合には、原材料コストが高い、製作期間が長い、造形物自身の重量が大きく移動が困難、表現の自由に制約がある、等の問題があり、造形物の完成度に差が生じる。
【0005】即ち、加工に限度があり、造形物の形状が制限されるため、造形物の表現に制約が生じ、デザイン自由度が低いという問題、また、加工、切断作業は、現場で行わざるを得ず、現場作業が多く工期が長くなるといった問題、更に、作業者の技能の差により、建造物の仕上がりの程度が異なり、完成度に差が生じるという問題がある。
【0006】また、置物に類する造形物についてもその多くは、瀬戸物のような焼き物であったり、金属製であったり、或いはプラスチック製であったりして、製作に手間が掛かり、その上造形物自身の重量が大きく移動等に困難を伴うものである。更に、造形物を製作するには該造形物に合わせた鋳型や金型を必要としている。従って、造形物に関して、デザインの自由度が低く、製作に時間が掛かり、作業者の熟練を要するものとなっている。
【0007】本発明の目的は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、軽量で作業性が良く、デザイン自由度が高く、多彩な表現が可能で、施工工期も短くでき、しかも、作業者の熟練を必要としない装飾用造形物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、発泡体を基盤とする装飾用造形物であって、所定形状に成形加工した発泡体上にセメント及び珪砂を混合した合成樹脂エマルジョンを塗布してなることを特徴とする発泡体を基盤とする装飾用造形物である。
【0009】請求項2の発明は、発泡体を基盤とする装飾用造形物であって、所定形状に成形加工した発泡体上に無機繊維からなる布帛を被せ、セメント及び珪砂を混合した合成樹脂エマルジョンを塗布してなることを特徴とする発泡体を基盤とする装飾用造形物である。
【0010】請求項3の発明は、合成樹脂エマルジョンが、アクリル樹脂エマルジョンであることを特徴とする、発泡体を基盤とする装飾用造形物である。
【0011】請求項4の発明は、発泡体が、発泡ポリスチレンであることを特徴とする、発泡体を基盤とする装飾用造形物である。
【0012】請求項5の発明は、合成樹脂エマルジョンに含有せしめる珪砂及びセメントの量が、合成樹脂エマルジョン100重量部に対して珪砂が100〜400重量部、セメントが5〜20重量部であることを特徴とする、発泡体を基盤とする装飾用造形物である。
【0013】請求項6の発明は、布帛が、ガラス繊維からなる布帛であることを特徴とする、発泡体を基盤とする装飾用造形物である。
【0014】本発明の要旨は、発泡体を基盤とする装飾用造形物であって、所定形状に成形加工した発泡体上にセメント及び珪砂を混合した合成樹脂エマルジョンを塗布してなるものである。また、所定形状に成形加工した発泡体上に無機繊維からなる布帛を被せ、セメント及び珪砂を混合した合成樹脂エマルジョンを塗布してなる装飾用造形物である。そして、該合成樹脂エマルジョンは、アクリル樹脂エマルジョンであることが好ましく、該発泡体は、発泡ポリスチレンが好ましい。また合成樹脂エマルジョンに含有せしめる珪砂及びセメントの量は合成樹脂エマルジョン100重量部に対し100〜400重量部であり、セメントの量は合成樹脂エマルジョンに100重量部に対し5〜20重量部であることが好ましい。発泡体に被せる布帛となる無機繊維は、ガラス繊維であることが好ましい。
【0015】これらは、装飾用造形物の形状は所定の形状に発泡体を成形加工すればよいため、造形物を自由に表現でき、デザイン自由度を高くできる。さらに、発泡体であるため重量が小さく作業者の取扱も容易であり、作業性も良く、施工工期も短くでき、しかも、作業者の熟練を必要とせず、ひいては、コストの低減を図ることができるものである。
【0016】本発明の基本は、発泡体を基盤とする装飾用造形物であって、所定形状に成形加工した発泡体上にセメント及び珪砂を混合した合成樹脂エマルジョンを塗布してなる点にある。セメント及び珪砂を混合した合成樹脂エマルジョンを塗布することにより、合成樹脂エマルジョンのみを塗布したもの又はセメントを混合した合成樹脂エマルジョンを塗布したものに比較して、得られる装飾用造形物の表面硬度が高まり、しかも、ひび割れ、割れ等が生じがたく、曲げ及び衝撃に対しても耐性の強いものが得られる。その上、造形物の高級感が高まるという特徴を有する。
【0017】ここでいう建造物というのは、家屋、建物等の建築物、橋梁等の構造物等を混合した広い範囲のものを意味している。本発明の装飾用造形物は、これら建造物の内外の装飾用に使用するものである。例えば、建築物の外側の装飾用に、建築物の内側の装飾用に、橋の装飾用等々色々の使い方がある。
【0018】また、置物という使い方もある。該装飾材用造形物を建造物の内外に配置することにより、建造物の美感が高まるものである。
【0019】本発明で使用する発泡体は、無機系発泡体及び有機系発泡体を使用することができる。有機系発泡体は、樹脂に少量の発泡剤を添加して成型する低発泡成型、ポリスチレン、ポリエチレンのビーズ発泡、硬質ウレタンの型内発泡等で得ることができる。
【0020】その他に、発泡させる方法として、樹脂と発泡剤の混合物を一旦シート状にした後、放射線又は過酸化物で架橋後常圧で加熱して発泡させる方法、蒸発型発泡剤を樹脂とともに押出機で押し出し放圧時に発泡させる方法、プレスの放圧とともに発泡させる方法、化学反応で発泡させる方法等が用いられる。
【0021】ポリスチレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニール、ポリプロピレン、ポリウレタン、その他ビスコースやビニロンの発泡体が知られている。また、無機系発泡体も使用することができる。珪酸カルシウム等の珪酸塩、炭酸マグネシウム等の炭酸塩等の発泡体が好適に使用できる。これら発泡体のなかで、発泡ポリスチレンは形状保持性に優れ、本発明に於いて好適に使用できるものである。
【0022】本発明では、発泡体そのものに合成樹脂エマルジョンを塗装しても良いが、発泡体に無機繊維からなる布帛を被せ、セメント及び珪砂を混合した合成樹脂エマルジョンを塗装してもよい。無機繊維からなる布帛を使用すると、得られる装飾材のひび割れを抑えることができるという特徴がある。この際、発泡体にセメント及び珪砂を混合した合成樹脂エマルジョンを塗布した後、無機繊維からなる布帛を被せ、その上から更に発泡体にセメント及び珪砂を混合した合成樹脂エマルジョンを塗布するのがよい。これにより、布帛強度が高まり、ひび割れが防止でき、また、仕上がりがきれいになり、しかも形態安定性、形態保持性に優れた装飾用造形物を得ることができる。
【0023】装飾用造形物を製作するに当たり、所定の形状に成形加工した発泡体にセメント及び珪砂を混合した合成樹脂エマルジョンを塗布し、その上に無機繊維からなる布帛を被せ、必要に応じてコテ等で抑えてなじませ、その上から更にセメント及び珪砂を混合した合成樹脂エマルジョンを布帛が見えなくなるまで塗布するのがより好ましい。
【0024】無機繊維としては、ガラス繊維、セラミック繊維や炭素繊維がある。セラミック繊維としては、アルミナ繊維、シリカ繊維、ポリチラノカルボシラン繊維、カルボシラン繊維等がある。中でも、ガラス繊維が入手価格の点、取り扱い易さの点等から、好適に使用できる。これらの無機繊維を織ることにより、又は編むことにより無機繊維の布帛を得ることができる。この布帛は、繊維と繊維との間に隙間のある、いわば、網状(メッシュ状)のものが好ましい。目付を粗くして製造された布帛が好ましい。それは、発泡体にセメント及び珪砂を混合した合成樹脂エマルジョンを塗布する際に、合成樹脂エマルジョンが布帛の隙間から滲み出し、発泡体、無機繊維布帛及び合成樹脂エマルジョンの三者をなじませる効果があるからである。かくて、発泡体、無機繊維布帛及び合成樹脂エマルジョンの三層からなる造形物に仕上げることができる。
【0025】本発明で使用する合成樹脂エマルジョンは、ディスパジョン及びエマルジョンのいずれの形態でも使用することができる。樹脂成分の主たるものは、塗膜形成成分である。塗膜形成成分としては、各種樹脂を使用することができる。具体的には、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル系樹脂、ビニール樹脂、弗素樹脂更にはシリコン樹脂等を使用することができる。特に、アクリル樹脂エマルジョンが好ましい。アクリル樹脂エマルジョン中の固形成分は40〜50重量%のものが好適に使用できる。アクリル樹脂エマルジョンとしては、アクリル酸エステル共重合体エマルジョン、即ち、スチレン、メタクリル酸エステル、ブタジエン、アクリロニトリル等を共重合成分として含むアクリル系共重合体エマルジョンを使用するのが好ましい。
【0026】シリコーン樹脂や弗素樹脂は、撥水性や柔軟性或いは表面摩擦係数が小さい、耐候性がよいという特徴があり、この様な特徴を必要とするときには好適に使用できる。弗素系モノマー、珪素系モノマー等を上記樹脂に共重合させることもできる。塗料の塗膜形成成分となる樹脂の例を挙げたが、塗膜成分に種々の性能又は機能を持たせるために、各種官能基を持つモノマーを適宜これらの樹脂に共重合することができる。また、種類の異なる塗膜形成成分を混合使用することもできる。
【0027】合成樹脂エマルジョン、特に、アクリル樹脂エマルジョンにセメント及び珪砂を混合したものを、予め所定の形状に成形加工した発泡体の上に塗布し本発明の建造物の装飾材及び装飾用造形物を得る。合成樹脂エマルジョンに含有せしめる珪砂の量が、合成樹脂エマルジョン100重量部に対して珪砂が100〜400重量部、好ましくは250〜300重量部、セメントの量が合成樹脂エマルジョン100重量部に対して5〜20重量部、好ましくは10〜15重量部である。更に、必要に応じて水、粘度調節剤やPH調節剤等を添加する。添加する水、粘度調節剤やPH調節剤の量は、塗装方法によって若干異なる。リシンガンやモルタルガンを使用して塗装する場合は、粘度が低いことが望ましいので、添加する水や粘度調節剤の量は多くなる。一方、コテ塗装の場合は、粘度は幾分高くても良いので、添加する水や粘度調節剤の量は少なくてよい。
【0028】合成樹脂エマルジョン、珪砂、セメント水、粘度調節剤やPH調節剤の混合割合は、上記の塗装方法の他に温度や湿度の影響も受けるので、外装材の形状、大きさや取り付け場所等も勘案して、微調整するのがよい。ここで使用するセメントの量は、合成樹脂エマルジョン100重量部に対して5〜20重量部にするのがよい。これより多い量のセメントを加えると、全体の系の粘度が高くなり、実際の施行作業ができなくなったり、製品にひび割れが生じたりするからである。最適の使用量は、系の粘度と目的とする装飾材の形状や大きさ等を勘案して決定される。
【0029】合成樹脂エマルジョンに混合する珪砂の量は、先にも述べたように、合成樹脂エマルジョン100重量部に対して100〜400重量部であり、250〜300重量部が好ましい。これより多い量の珪砂を加えると、全体の系の粘度が高くなり、実際の施行作業ができなくなる。また、量が少なすぎると効果が発揮しないのである。最適の使用量は、系の粘度と目的とする装飾用造形物の形状や大きさ等を勘案して決定される。
【0030】珪砂を使用することの効果は、造形物の表面の硬度を高くすることができる点にある。セメントのみの添加でも造形物の表面硬度を高めることは可能であるが、ひび割れが生じやすい、簡単に割れるという問題がある。それに対して、セメント及び珪砂を混合した系では、造形物の表面硬度が高くなるだけでなく、ひび割れや割れ安さという問題が解消するのである。しかも、表面が硬いにもかかわらず、曲げや衝撃に対して強くなるという特徴がある。
【0031】合成樹脂エマルジョンに珪砂及びセメントを混合したものは、放置すると次第に硬化してくるので、必要な量を必要なときに成形加工して使い切るのが好ましい。
【0032】また、発泡ポリスチレンに対しては、特に、アクリル樹脂エマルジョンを使用する系は、なじみが良く、仕上がりの良い造形物を容易に得ることができる。発泡ポリスチレンが、基本体であるので、該造形物は軽量で取り扱いが容易で施行も手軽に行うことができる。発泡体にセメント及び珪砂を混合した合成樹脂エマルジョンを塗布した後、必要に応じて、高性能、高機能性や高意匠型の上塗り塗料、防水剤等で上塗り仕上げを行うことにより、一段と高級感のある装飾材に仕上げることができる。
【0033】発泡体を、セメント及び珪砂を混合した合成樹脂エマルジョンで塗装処理するとその表面が硬化し、もろい発泡体を強固なものにすることができ、しかも、割れに強く、衝撃にも強い造形物が得られ、それらの実用上の価値を高めているのである。通常の合成樹脂エマルジョンでは、塗膜の厚さを厚くすることはできないが、セメント及び珪砂を併用することにより塗膜の厚さを厚くすることができ、更に実用上の価値を高めることができる。
【0034】この様にして得た本発明の装飾用造形物は、接着剤によって容易に建造物に装着することができる。即ち、該装飾用造形物は発泡体を基本体としているので、容易に接着剤によって充分な強度を保持して建造物に装着することができる。接着剤は各種の接着剤を使用することができる。具体的な接着剤として、ユリア系樹脂接着剤、メラミン系樹脂接着剤、フェノール系樹脂接着剤、エポキシ系樹脂接着剤、アクリル系樹脂接着剤、ポリエステル系樹脂接着剤、酢酸ビニール系樹脂接着剤、シアノアクリレート系樹脂接着剤、エラストマー系樹脂接着剤等がある。これら接着剤に於いて、酸基、グリシジル基、エポキシ基、イソシアナート基、アミノ基等の反応性官能基を有するものが好ましい。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る装飾用造形物を図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る置物に相当する装飾用造形物に適用した例である。図1に示す例は、銀行の窓口などに設けられている。このような造形物は、発泡体を造形物に対応するような形状に切断成形加工し、この発泡体にガラス繊維からできた布帛を被せ、セメント及び珪砂を混合したアクリル樹脂エマルジョンを塗布し製作したしたものである。この際、発泡体にセメント及び珪砂を混合したアクリル樹脂エマルジョンを塗布した後、ガラス繊維からできた布帛を被せ、更に、セメント及び珪砂を混合したアクリル樹脂エマルジョンを塗布した。
【0036】この実施形態を、更に具体的に説明する。先ず、発泡ポリスチレンを造形物の形状に切断成形加工する。発泡ポリスチレンを所定の形状に成形加工するには、熱線を使用するのが便利である。熱線は、ニクロム線などの抵抗の大きい線に通電し、該線部の温度を高くするものである。発泡ポリスチレンは、この熱線により簡単に切断成形加工され、形状を整えることができる。形状の仕上げに当たっては、カッターやノミを使用してもよい。形状が成形加工できたところで、珪砂及びセメントを含むアクリル樹脂エマルジョンを塗布し、ガラス繊維でできた布帛を被せ、更に、珪砂及びセメントを含むアクリル樹脂エマルジョンを塗布した。
【0037】珪砂及びセメントを含むアクリル樹脂エマルジョンは、アクリル樹脂エマルジョン100重量部に水25重量部、珪砂250重量部及び水硬性セメント15重量部を混合したものである。これをモルタルガンに投入し、口径4mmのノズルから塗膜の厚さが1.3mmになるように、発泡スチレンからなる造形物に吹き付けて塗布した。その後、8時間程度風乾した。次に、同様にして、2回目の吹きつけを行い、塗膜の厚さがトータルで3mm程度になるようにした。吹きつけ後、24時間程度風乾した。乾燥後、顔料入りの水性アクリルエマルジョン塗料を刷毛で塗装し、仕上げを行った。
【0038】図2は、建造物の外装用に適用した例である。建物の入り口の上に、歯形コーラスが取り付けられている。この実施形態について具体的に説明する。先ず、発泡ポリスチレンを建造物の構成部品毎に所定の形状に成形加工する。発泡ポリスチレンを所定の形状に成形加工するには、熱線を使用するのが便利である。形状の仕上げに当たっては、カッターやノミやサンドペーパ等を使用してもよい。形状が成形加工できたところで、珪砂及びセメントを含む合成樹脂エマルジョンを塗布し、ガラス繊維でできた布帛を被せ、更に、珪砂及びセメントを含む合成樹脂エマルジョンを塗布した。
【0039】合成樹脂エマルジョンは、アクリル樹脂エマルジョンを使用した。アクリル樹脂エマルジョン100重量部、水30重量部、珪砂300重量部、セメント15重量部を加えて良く攪拌混合した。この際、系の粘度が適当なものになるように水、粘度調節剤やPH調節剤を少量加えて微調節した。こうして作成した合成樹脂エマルジョン混合物をリシンガンに投入し、先に形状を整えた発泡ポリスチレン体に塗布した。リシンガンは被塗布体から50〜60cm程度の距離を置いて、ほぼ直角に吹き付けた。最終的な塗装の厚みが1.5mm程度になるまで、塗布を行った。合成樹脂エマルジョン混合物の垂れがあれば、これはコテで取り除く。
【0040】尚、珪砂の粒度は、種々のものを使用することができる。5号(0.6〜0.016mm)から7号(0.3〜0.045mm)のものが、好適に使用できる。珪砂の粒度は、造形物の表面状態に合うように選定するのがよい。
【0041】風乾後2回目の塗装を行い、塗膜の厚さを3mm程度にした。その後、上塗りを行って仕上げ処理を行った。上塗り処理は、高性能、高機能や高意匠型上塗り塗料を使用する。尚、リシンガンで塗装が困難な部分は、コテで塗装した。
【0042】
【発明の効果】本発明は、発泡体を基本体に使用し、これを所望の形状に成形加工しこの上にセメント及び珪砂を混合した合成樹脂エマルジョンで塗装して得た建造物の屋内外に配置する装飾に適した装飾用造形物である。また、発泡体を基本体に使用し、これを所望の形状に成形加工しこの上に無機繊維からなる布帛を被せセメント及び珪砂を混合した合成樹脂エマルジョンで塗装して得た装飾用の造形物である。発泡体を使用することにより容易に希望の形状に為すことができるため、造形物を自由に表現でき、デザイン自由度を高くできる。さらに、発泡体で軽いため、取扱も容易であり、作業性も良く、施工工期も短くでき、しかも、作業者の熟練を必要とせず、ひいては、コストの低減を図ることができる。皮膜の厚みも大きくすることができる。アクリル樹脂、セメント及び珪砂の一体化により、装飾用造形物の表面の硬度が高まり、しかも、ひび割れ、割れ等が生じがたく、曲げ及び衝撃に対しても耐性の強いものが得られるという特徴がある。




 

 


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