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発明の名称 希土類系磁石用合金粉の製造方法およびその方法により製造された合金粉
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−140005(P2001−140005A)
公開日 平成13年5月22日(2001.5.22)
出願番号 特願平11−323567
出願日 平成11年11月15日(1999.11.15)
代理人
発明者 加瀬 克也 / 武谷 要
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】希土類金属(但し、希土類金属はYを含む希土類元素のうち少なくとも1種)酸化物又は塩と、遷移金属塩と、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩の少なくとも1種と、アルカリ土類金属、アルカリ土類金属水素化物の少なくとも1種とを配合して原料混合物を得、この原料混合物を不活性雰囲気中において加熱溶解させて還元反応を起こさせ、反応生成物を得る第1工程と、この第1工程より得られた反応生成物を水中崩壊させて不要なアルカリ土類金属酸化物、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、未反応のアルカリ土類金属等を洗浄除去し、乾燥する第2工程とからなり、第1工程における原料混合物は、希土類金属酸化物又は金属塩と遷移金属塩とを、希土類金属:遷移金属=1:3〜1:5とし、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩の少なくとも1種を、総量で、希土類金属酸化物又は金属塩と遷移金属塩の総重量の1〜10倍量加え、アルカリ土類金属、アルカリ土類金属水素化物のうち少なくとも1種を、希土類金属酸化物又は金属塩及び遷移金属塩の還元に必要な化学量諭量の1.2〜2.0倍量加え、調合されたものであり、該原料混合物を加熱溶解し、還元拡散反応を起こさせるに際して、800〜1000℃に保持することを特徴とする希土類系磁石用合金粉の製造方法。
【請求項2】概ね球状粒子を主とし、その大多数の粒子径が1〜5μmであり、粒子径1μm以上の全合金粉末において、これに含まれる粒子径5μm以上の全合金粉末の割合が個数基準で2.5%以下である請求項1記載の方法により作成された希土類系磁石用合金粉。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、希土類系磁石原料合金粉末およびその製造方法、特に詳しくはSm−Fe−N系磁石用に好適なSm−Fe合金粉末およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、希土類元素・遷移金属元素の金属間化合物は磁性材料、水素吸蔵合金などの機能性材料として急激に利用開発が進んでいる。中でもSm−Fe−N系磁石合金粉は従来のボンド磁石用Sm−Co合金粉に比して大きな保磁力を有するため、ボンド磁石用合金粉末としての開発が進められている。
【0003】Sm−Fe−N系合金の磁石特性発現の中心となるのはSm2Fe17x(x=2〜3)相であるが、通常この相はSm2Fe17金属間化合物を窒化処理して得られる。Sm2Fe17合金の工業的製造方法としては、大きく分けて溶解鋳造法と直接還元拡散法とがある。溶解鋳造法では構成成分となる金属または母合金を目的組成になるように配合し、溶解し、鋳造して鋳塊を得て、これを粗粉砕する。
【0004】直接還元拡散法では、希土類酸化物粉末、Fe等の金属粉末に、アルカリ土類金属などの還元剤を混合し、加熱し、原料酸化物を還元して拡散反応によって合金化し、更に得られた反応生成物を水で洗浄処理して不要成分を除去して合金粉末を得る。
【0005】この直接還元拡散法には、安価な希土類酸化物を使用できること、粒子レベルの局所反応により合金化するため均一な組成の合金が得られること、合金は粉末として得られるので磁石化工程での粉砕処理の負荷が少ないこと、などの利点が挙げられる。
【0006】上記のようにして得られた合金粉末に水素を少量含む窒素、アンモニアなどで窒化処理を行いSm2Fe17x(x=2〜3)を生成させた後、ボンド磁石用合金粉末に通した粒径に微粉砕する。なお、このようにして得られた合金粉末をボンド磁石とするには、合金粉末と樹脂などとを混合し、成形し、着磁する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】保磁力および角形性の良好な高性能のSm−Fe−N系磁石用合金粉末の性状としては以下のような点が要求される。第1に原料となるSm−Fe合金粉末はそのほとんどがSm2Fe17金属間化合物からなりα−Fe相、Sm相、Sm2Fe17以外の金属間化合物相を含まないことが重要である。
【0008】第2に合金粉末形状としては表面に凹凸のない球状であることが望ましい。これはSm2Fe17x(x:2〜3)合金粉表面の逆磁区生成部位を極力減らすことが保磁力向上のために有効であり、またボンド磁石製造時に良好な充填性、成形性をえるために必墓である。
【0009】第3に合金粉末の粒度としては直径1〜5μm程度で、粒度分布がシャープであることが望ましい。これはSm2Fe17x(x:2〜3)の単磁区粒子の臨界径は2〜3μm程度であり、磁石化工程中でのSm2Fe17x(x=2〜3)粒子の配向度を向上させるためには粒子直径として1〜5μm程度が適しているためである。
【0010】しかし、溶解鋳造法で得られるSm2Fe17合金粉では、冷却時にFe相などが初晶として析出するためSm2Fe17単相を得ることは非常に困難であり、粉砕過程で発生する高Sm相微粉末を含む。これに対して直接還元拡散法で得られるSm2Fe17金属間化合物は均質である。
【0011】これらの合金を窒化後に微粉砕するが、粒度100〜数10μm程度の粗い粒子を微粉砕することにより上記のような表面に凹凸のない球状で1〜5μm程度の粒度の合金粉末を得ることは難しい。仮に窒化前のSm2Fe17合金の段階で、ほぼSm2Fe17単相でほぼ球状な1〜5μm程度の合金粉末が得られると、窒化後に微粉砕工程を経ることなく、あるいは解砕する程度の弱い粉砕で、上記のような高性能なSm− Fe−N系磁石用合金粉末が容易に製造されることになるが、未だそのような技術は開示されていない。
【0012】本発明は上記状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来の製造方法では困難であった、ほぼSm2Fe17単相でほぼ球状で粒径が1〜5μm程度のシャープな粒度分布を有する合金粉末を、容易、かつ低コストで製造可能な方法等の提供である。
【0013】
【問題を解決するための手段】発明者らは鋭意研究をかさねた結果、加熱溶解させた希土類金属塩−遷移金属塩融液中で目的とする遷移金属を還元し微小な球状粉を生成させると共に、同時に生成する希土穎金属と拡散反応を起こさせることで、目的とする金属間化合物の球状粒子を得ることができることを見いだし、本発明に至った。
【0014】即ち上記目的を達成するための本発明は、希土類金属(但し、希土類金属はYを含む希土類元素のうち少なくとも1種)酸化物又は塩と、遷移金属塩と、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩の少なくとも1種と、アルカリ土類金属、アルカリ土類金属水酸化物の少なくとも1種とを配合して原料混合物を得、この原料混合物を不活性雰囲気中において加熱溶解させて還元反応を起こさせ、反応生成物を得る第1工程と、この第1工程より得られた反応生成物を水中崩壊させて不要なアルカリ土類金属酸化物、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、未反応のアルカリ土類金属等を洗浄除去し、乾燥する第2工程とからなり、第1工程における原料混合物は、希土類金属酸化物又は金属塩と遷移金属塩とを、希土類金属:遷移金属=1:3〜1:5とし、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩の少なくとも1種を、総量で、希土類金属酸化物又は金属塩と遷移金属塩の総重量の1〜10倍量加え、アルカリ土類金属、アルカリ土類金属水素化物のうち少なくとも1種を、希土類金属酸化物又は金属塩及び遷移金属塩の還元に必要な化学量諭量の1.2〜2.0倍量加え、調合されたものであり、該原料混合物を加熱溶解し、還元拡散反応を起こさせるに際して、800〜1000℃に保持することを特徴とするものである。
【0015】そして、本第2の発明は、本第1の発明の方法により作成された希土類系磁石原料合金粉末であり、概ね球状粒子を主とし、その大多数の粒子径が1〜5μmであり、粒子径1μm以上の全合金粉末において、これに含まれる粒子径5μm以上の全合金粉末の割合が個数基準で2.5%以下であることを特徴とする希土類系磁石原料合金粉末である。
【0016】なお、希土類酸化物又は金属塩として、酸化物又は塩化物のいずれかもしくは両方を用い、遷移金属塩として遷移金属塩化物を用い、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩の少なくとも1種としてアルカリ金属塩化物又はアルカリ土類金属塩化物の少なくとも1種を用いることが本発明の実施上好ましく、希土穎として主にSm、遷移金属としてFeを用いた場合により好ましい希土類系磁石原料合金粉末が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明において、反応を均一に進めるためには加熱溶融時に均一な溶融塩浴が形成されていることが望ましいが、還元により生成する希土類金属が溶融塩浴に対して少しでも溶解度を有していれば支障はない。このことから希土類金属酸化物又は金属塩としては酸化物、塩化物、硫酸塩、硝酸塩などを用いることができる。
【0018】また遷移金属塩としては塩化物、硫酸塩、硝酸塩などを用いることができるが、加熱溶解時にアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩と混合塩浴を生成することが必要であり、使用するアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩により選択することが好ましい。
【0019】アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩としては塩化物、硫酸塩、硝酸塩など、またはその混合塩を使用できるが、所望の温度範囲で溶融塩浴を形成する系であることが必要である。
【0020】アルカリ土類金属やアルカリ土類金属水素化物は熱力学的に希土類金属イオンや遷移金属イオンを還元できるもので、かつアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩を還元しないものが望ましく、アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩と同じ元素の金属や水素化物を用いることが望ましい。
【0021】本発明において、原料混合物を得るための量関係は以下のように考える。希土類金属酸化物又は金属塩と遷移金属塩との配合比は、金属換算で目的金属間化合物の比とすれば良い。例えば、本発明の目的物である磁石材料用とすれば、Sm2Fe17、Nd2Fe14B,Pr2Fe14Bなどがあり、歩留などを考慮すると希土類金属:還移金属を1:3〜1:5とすることが好ましい。
【0022】アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩の量は、希土類金属酸化物又は金属塩と遷移金属塩との混合物総重量の1〜10倍量とすると好ましい結果が得られる。アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩の添加量が1倍量未満では生成した合金粒子同士の融着が起こりやすく、目的とする粒径の合金粉末が得られず、10倍量を越えるとアルカリ土類金属やアルカリ土類金属水素化物による希土類金属イオンや遷移金属イオンの還元が進みにくい。
【0023】アルカリ土類金属やアルカリ土類金属水素化物の量は、希土類金属イオンと遷移金属イオンの還元に必要とされる化学量論量の1.2〜2.0倍が望ましい。この値より少ないと希土類金属イオンや遷移金属イオンが完全に還元されない場合があり、2.0倍より多くしても更なる効果は得られず、経済性を損なうことになるため望ましくない。
【0024】不活性雰囲気中での加熱は、原料混合物中の少な<とも遷移金属塩と、アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩とが溶解する温度まであげなければならない。これらが溶解した状態にて還元拡散反応を起こさせる必要があるからであり、この温度は各原料の融点から容易に決定することができる。しかし、この温度が極度に高い場合は生成した合金粒子の融着が起こりやすく目的とする粒径の合金粉末を得ることが困難になる。またこの温度が極端に低いと、希土類金属と遷移金属の拡散反応が進み難く、目的の金属間化合物を得ることが困難になる。特に原料混合物を得るに際して、例えば、Sm23、SmCl3、FeCl2、FeCl3、CaCl2、Ca等を用いた場合には、800℃以上でFeCl2はFeCl3とCaCl2は混合塩浴を形成し、1000℃以上では粗大な金属間化合物粒子が生成しやすくなるため、加熱溶解反応温度は800〜1000℃とすることが好ましい。尚、保持時間、冷却速度は生成する金属粉粒子の粒度、結晶子径などに影響するが、用いる原材料とも密接に関連するため一義的に定めることはできない。原料等を適正な条件とした場合、保持時間は1〜24時間、冷却速度は100℃/min以下とすると良好な結果が得られるがこれに限定されるものでもない。
【0025】本発明において、概ね球状粒子を主とし、その大多数の粒子径が1〜5μmのものとするのは、1ミクロン未満の合金粉の比率や、5μmを越える合金粉の比率が高くなると磁石特性が、その度合いに応じて低下するためである。
【0026】本発明の方法に従っても、原理的に粒径1μm以下の粒子の発生を0とすることはできない。しかし、その発生量は比較的少なく、得られる磁石の特性に対してさほど大きな影響を引き起こさない。これと比較して粒子径5μm以上の合金粉末の影響は無視できない。本発明の合金粉は、この粒子径5μm以上の全合金粉末の割合が個数基準で2.5%以下であり、得られる磁石特性が好ましいものとなる。
【0027】本発明において希土類系磁石原料合金粉末の粒子径は次のように評価・定義される、合金粉末を樹脂に埋め込み、切断し、得た断面を研磨し、光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡などを用いて、1試料につき1視野以上の写真を撮影する。得られた写真に、同一の合金粉末に重ならないように、平行な複数本の直線を引く。このとき1個の合金粉末と直線との交点間距離をもって、その合金粉末の粒子径と定籔する。粒度分布の評価にあたっては。100個以上、好ましくば200個以上の合金粉末について粒子径を測定する。得られたデータから粒子径1μm未潜の合金粉末のものを除き、1μm以上の合金粉末について粒子径の対数に対する個数基準の粒度分布を作成し、5μm以上の合金粉末の含有率を求める。
【0028】本発明の合金粉末は従来のものに比べて粒度が細かいため、窒化工程において窒素が拡散するために必要とされる時間が短縮されるので磁石粉末の生産性が向上する。また窒化後の微粉砕工程が不要、または簡略化できる。
【0029】
【実施例1】本発明の利点、及び技術的進歩を以下の実施例で具体的に説明するが、本発明の技術的範囲は以下の実施例によって制限されるものではない。
(実施例1)Sm23粉末(純度99%)14.5g、無水FeCl2粉末(純度99%)85.0g、無水CaCl2粉末(純度99%)149.3g、金属Ca穎粒(純度99%以上)47.8gを乾燥窒素雰囲気下で混合して原料混合物を得た。この原料混合物を鉄製ルツボ中に充填し、さらにステンレス製反応容器中に装入しAr気流中にて900℃で4.5時間加熱し、反応を終了させた。
【0030】反応生成物を容器中にて冷却し、その後反応生成物を取り出し水中に投入し、崩壊させ、水洗して不用なCaCl2及ぴCa分を除去した。得られた粉末スラリーをアルコール中に投入し、固液分離し、真空乾燥して合金粉末を得た。
【0031】得られた合金粉末は、Sm24.8重量%、残部Feからなる合金粉末であった。合金粉末をSEM観察したところ、粒径3〜5μm程度の球状粒子が認められた。またEDXによる粒子表面の組成分析では、合金粉末の成分分析結果とほぼ同様の結果が得られ、均質な組成の球状粉であることが確認された。
【0032】またこれらの合金粉末を樹脂に埋め込み端面を研磨した後。SEMを用いて2000倍の写真を3視野ずつ撮影した。次に6μm間隔で複数本の直線を写真上に引き、先に述べた方法で合金粉末の粒子径を測定した。得られたデータから1μm以上のものを抽出し、その粒径の対数に対する個数基準粒度分布を求めた。抽出した合金粉末粒子数は200個以上である。このデータから5μm以上の粒子径を持つ合金粉末の含有率を調べたところ2.3%だった。
【0033】づいてこの粉末を管状炉中に装填し、アンモニア分圧0.35のアンモニアー水素混合ガス雰囲気中465℃で3時間加熱(窒化処理)し、その後アルゴンガス中465℃で1時間加熱(アニール処理)してSm−Fe−N系合金粉末を得た。この合金粉末をX線解析したところ、菱面体晶系のTh2Zn17型結晶構造の回折線(Sm2Fe173金眉間化合物)を示した。またこのSm−Fe−N系合金粉末の磁気特性を、微粉砕せずにそのまま振動試料型磁力計(VSM)で測定したところ保磁力Hc11.2kOe角形性Hk3.9kOeと良好な値を示した。
【0034】(実施例2)無水SmCl3粉末(純度99%)21.3g、無水FeCl2粉末(純度99%)85.0g、無水CaCl2粉末(純度99%)159.6g、金属Ca顆粒(純度99%以上)34.4gを乾燥窒素雰囲気下で混合した。以下実施例1と同様に、加熱溶解し還元拡散反応を起こさせ、湿式処理し合金粉末を得た。得られた合金粉末は、Sm24.5重量%、残部Feからなる合金粉末であった。合金粉末をSEM観察したところ、一部に2次凝集を含む粒径1〜5μm程度の球状粒子が認められた。またEDXlこよる粒子表面の組成分析では、合金粉末の成分分析結果とほぼ同様の結果が得られ、均質な組成の球状粉であることが確認された。
【0035】また実施例1と同様の評価方法で5μm以上の粒子径を持つ合金粉末の含有率を調べたところ1.8%だった。ついで実施例1と同様にして窒化しSm−Fe−N系合金粉末を得た。
【0036】この合金粉末をX線解析したところ、菱面体晶系のTh2Zn17型結晶構造の回折線(Sm2Fe173金属間化合物)を示した。次にこの合金粉末を旋回型ジェットミルにかけて凝集を解砕した。得られた合金粉末の磁気特性を振動試料型磁力計(VSM)で測定したところ保磁力Hc13.2kOe角形性Hk4.2kOeと良好だった。
【0037】(比較例1)金属Sm塊13.5g、金属Fe塊37.5gをルツボに装入し、Ar雰囲気下、高周波加熱炉中、1300℃で加熱溶解した。これを水冷用銅製鋳型に鋳込み、冷却して鋳塊とした後、ジョークラッシャーにて150メッシュアンダーまで粉砕した。得られた合金粉末は、Sm25.1%、残部Feからなる合金粉末であった。次いで、この粉末を管状炉中に装填し、アンモニア分圧0.35のアンモニア−水素混合ガス雰囲気中465℃で6時間加熱(窒化処理)し。その後アルゴンガス中465℃で2時間加熱(アニール処理)しSm−Fe−N系合金粉末を得た。
【0038】この合金粉末をX線解析したところ、菱面体晶系のTh2Zn17型結晶構造の回折線(Sm2Fe173金属間化合物)を示した。これを振励ボールミルにて3μm程度に微粉砕した。この合金粉末をSEM視察したところ、針状、板状等、様々な形状の粒子からなり、また0.nμmの微細な高Sm金属間化合物相が多量に存在した。得られた合金粉末の磁気特性を振動試料型磁力計(VSM)で測定したところ保磁力Hc8.4kOe角形性Hk2.7kOoと低い値を示した。
【0039】(比較例2)Sm23粉末(純度99%)15.0g,Fe粉末(純度99%)37.5g、無水CaCl2粉末(純度99%)3.0g、金属Ca顆粒(純度99%以上)7.5gを乾燥窒素雰囲気下で混合した。以下実施例1と同様に、加熱溶解して還元拡散反応を行い、引き続き湿式処理し合金粉末を得た。本条件は、無水CaCl2の量が本発明の条件より低く外れるものである。得られた合金粉末は、Sm24.9重量%、残部Feからなる合金粉末であった。合金粉末をSEM饒察したところ、一部に2次凝集を含む粒径1〜数100μm程度の多様な形状の粒子が認められた。またEDXによる粒子表面の組成分析では、合金粉末の成分分析結果とほぼ同様の結果が得られ、均質な組成の球状粉であることが宿認された。また実施例1と同様の評価方法で5μm以上の粒子径を持つ合金粉末の含有率を調べたところ42.8%であった。
【0040】ついで実施例1と同様にして窒化しSm−Fe−N系合金粉末を得た。この合金粉末をX線解析したところ。菱面体晶系のTh2Zn17型結晶構造の回折線(Sm2Fe173金属間化合物)を示した。次にこの合金粉末を旋回型ジェットミルにかけて微粉砕した。得られた合金粉末の磁気特性を振動試料型磁力計(VSM)で測定したところ保磁力Hc9.2kOe角形性Hk3.4kOeと低い値を示した。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、粒子のほとんどが概ね球状であり、その大多数の粒子径が1〜5μmである希土類系磁石原料合金粉末を、容易に低コストで得ることができる。またこの合金粉末を使ったSm−Fe−N系磁石用合金粉末は窒化時間が短縮され、微粉砕工程が簡略化されることから工業的価値が大きい。




 

 


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