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発明の名称 排ガス浄化用触媒層および排ガス浄化用触媒被覆構造体ならびにこれらを用いた排ガス浄化方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−137705(P2001−137705A)
公開日 平成13年5月22日(2001.5.22)
出願番号 特願平11−327266
出願日 平成11年11月17日(1999.11.17)
代理人 【識別番号】100046719
【弁理士】
【氏名又は名称】押田 良輝
【テーマコード(参考)】
4D048
4G069
【Fターム(参考)】
4D048 AA06 AA07 AB02 AB03 BA07X BA11X BA31X 
4G069 AA03 AA08 BA04A BA04B BA07A BA37 BB12B BC72A BC72B BC74A BC74B CA02 CA03 CA13 FB30 FC08 FC09
発明者 菅野 泰治 / 杉山 正史 / 植草 吉幸男 / 曽田 健吾
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 チタニアとイリジウムを含有してなる第1の触媒と、パラジウムとゼオライトを含有してなる第2の触媒とを混合してなることを特徴とする排ガス浄化用触媒層。
【請求項2】 多数の貫通孔を有する耐火性材料からなる一体構造の支持基質における少なくとも前記貫通孔の内表面に請求項1記載の触媒層を被覆してなることを特徴とする排ガス浄化用触媒被覆構造体。
【請求項3】 天然ガスを燃料とする内燃機関よりの燃焼排ガスを触媒含有層と接触させる排ガス浄化方法において、該触媒含有層に含まれる触媒は請求項1記載の排ガス浄化用触媒層であることを特徴とする排ガスの浄化方法。
【請求項4】 天然ガスを燃料とする内燃機関よりの燃焼排ガスを触媒含有層と接触させる排ガス浄化方法において、該触媒含有層に含まれる触媒は請求項2記載の排ガス浄化用触媒被覆構造体で構成されることを特徴とする排ガスの浄化方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天然ガスを燃料とする固定式および移動式内燃機関からの燃焼排ガス中に含まれる窒素酸化物の浄化に用いられる排ガス浄化用触媒層および排ガス浄化用触媒構造体ならびにそれらを使用しての排ガス浄化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ボイラーをはじめとする固定式内燃機関や自動車、船舶などをはじめとする移動式内燃機関から排出される各種の燃焼排ガス中には、燃焼生成物である水や二酸化炭素とともに、一酸化窒素や二酸化窒素などの窒素酸化物(NOx)が含まれている。NOxは人体、特に呼吸器系に悪影響を及ぼすばかりでなく、地球環境保全の上からも問題視される酸性雨の原因の1つとなっている。そのため、これら各種の排ガスから効率よく窒素酸化物を除去する脱硝技術の開発が望まれている。
【0003】他方において、地球温暖化防止の観点から近年希薄燃焼方式の内燃機関が注目されている。従来の自動車用ガソリンエンジンは、空燃比(A/F)=14.7付近で制御された化学量論比での燃焼であり、その排ガス処理に対しては排ガス中の一酸化炭素、炭化水素とNOxとを、主として白金、ロジウム、パラジウムおよびセリアを含むアルミナ触媒に接触させて有害三成分を同時に除去する三元触媒方式が採用されてきた。
【0004】しかしながらこの三元触媒方式は、エンジンが化学量論比で運転されることが絶対条件であるため、希薄燃焼方式の内燃機関からの排ガス浄化には適用することができない。またディーゼルエンジンは本来希薄燃焼式エンジンであるが、その排ガスに対しては浮遊粒子状物質とNOxの両方に厳しい規制がかけられようとしている。
【0005】従来、酸素過剰雰囲気下でNOxを還元除去する方法としては、還元ガスとして僅かな量でも選択的に触媒に吸着するNHを使用する技術が既に確立されている。この技術は、いわゆる固定発生源であるボイラーやディーゼルエンジンからの排ガス脱硝方法として工業化されている。
【0006】しかし、NH脱硝技術は、都市部における中小規模のコージェネレーションシステムに適用する上で大きな問題を抱えている。すなわち初期設備投資費が高いこと以外に、コージェネレーションシステムが町中の狭い空間に設置されることから、高圧ガスをはじめ多くの法規制を受けるNHを使用することは事実上不可能ということと、未反応のアンモニアのスリップが悪臭公害の原因になり易いことである。
【0007】上記問題から、現在都市部では希薄燃焼方式の内燃機関から排出される窒素酸化物を除去するために、一部で尿素を還元剤とする脱硝技術が実用化されている。しかしながらこの方法も、尿素のコストが高い上に、尿素タンクが大きくなるため省スペース性からも問題を有する。さらに一定期間に尿素を補充しなければならずメンテンナンスの手間も繁雑である。このような中で、排ガス中に触媒を設置するだけで排ガス中の窒素酸化物を除去できる三元触媒のような高機能NOx選択還元触媒の開発が求められている。
【0008】近年、酸素過剰雰囲気の希薄燃焼排ガス中に残存する未燃の炭化水素を還元剤として用いることにより、NOx還元反応を促進させることができるという報告がなされて以来、この反応を促進するための触媒が種々開発され、報告されている。例えば、アルミナやアルミナに遷移金属を担持した触媒が、炭化水素を還元剤として用いるNOx還元反応に有効であるとする数多くの報告がある。また特開平4−284848号公報には0.1〜4重量%のCu、Fe、Cr、Ζn、Ni、Vを含有するアルミナあるいはシリカ−アルミナをNOx還元触媒として使用した例が報告されている。
【0009】さらにPtをアルミナに担持した触媒を用いると、NOx還元反応が200〜300℃程度の低温領域で進行することが特開平4−267946号公報、特開平5−68855号公報や特開平5−103949号公報などに報告されている。しかし、これらの担持貴金属触媒を用いた場合、還元剤である炭化水素の燃焼反応が過度に促進されたり、地球温暖化の原因物質の1つといわれているNOが多量に副生し、無害なNへの還元反応を選択的に進行させることが困難であるといった欠点を有していた。
【0010】さらに、酸素過剰雰囲気下でメタンを還元剤に用いて窒素酸化物を選択的に還元除去する触媒が学会や文献などで多数報告されているものの、水蒸気共存条件下で高性能を維持する触媒は殆ど報告されていないのが現状である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】これら従来の特許公報や学会、文献などに記載された脱硝触媒およびこれを使用しての排ガス浄化力法では、天然ガスを還元剤とする窒素酸化物の除去特性が実用化には不十分であった。
【0012】本発明は、上記従来技術の欠点を解決するべくなされたものであり、その目的とするところは、天然ガスを燃料とする希薄燃焼方式の内燃機関からの燃焼排ガス中のNOxを効率よく除去することができる排ガス浄化用触媒層および排ガス浄化用触媒被覆構造体と、これらを使用しての燃焼排ガスの浄化方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、天然ガスを燃料とする希薄燃焼方式の内燃機関からの燃焼排ガス中の未燃の炭化水素を還元剤としてNOxを還元除去する方法およびその際に用いられる触媒について鋭意研究を重ねた結果、チタニアとイリジウムを含有してなる第1の触媒と、パラジウムとゼオライトを含有してなる第2の触媒とを混合してなる排ガス浄化用触媒層または排ガス浄化用触媒被覆構造体から構成される触媒含有層を、NOxを含む燃焼排ガスに接触させることによって問題点を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0014】すなわち本発明の第1の実施態様に係る排ガス浄化用触媒層は、チタニアとイリジウムを含有してなる第1の触媒と、パラジウムとゼオライトを含有してなる第2の触媒とを混合してなることを特徴とするものである。
【0015】また本発明の第2の実施態様に係る排ガス浄化用触媒被覆構造体は、多数の貫通孔を有する耐火性材料からなる一体構造の支持基質における少なくとも貫通孔の内表面に前記第1の実施態様の触媒層を被覆してなることを特徴とするものである。
【0016】さらに本発明の第3の実施態様における排ガス浄化方法は、天然ガスを燃料とする内燃機関よりの燃焼排ガスを触媒含有層と接触させる排ガス浄化方法において、該触媒含有層に含まれる触媒が前記第1の実施態様の排ガス浄化用触媒層であるか、あるいは前記第2の実施態様に係る排ガス浄化用触媒被覆構造体で構成されることを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細およびその作用についてさらに具体的に説明する。本発明の第1の実施態様に係る排ガス浄化用触媒層は、チタニアとイリジウムを含有してなる第1の触媒と、パラジウムとゼオライトを含有してなる第2の触媒とを混合してなるものである。第1の触媒に含有されるイリジウムの状態は特に限定されず、金属状態、酸化物状態およびこれらの混合状態などが挙げられ、出発原料も特に限定されない。金属換算でのイリジウムの含有量は特に限定されないが、脱硝性能上0.1〜30重量%、好ましくは1〜20重量%である。イリジウムの担持量が0.1重量%未満では、脱硝反応進行時の1ステップとして重要なNOx酸化性能が不十分であり、一方30重量%を超えるとNOx除去性能が低下する。また第1の触媒におけるチタニアの構造も特に限定されないが、アナターゼ型、ルチル型およびこれらの混合状態などが挙げられる。
【0018】つぎに第2の触媒に含まれるパラジウムの状態も特に限定されず、金属状態、酸化物状態、イオン状態およびこれらの混合状態などが挙げられ、出発原料も特に限定されない。金属換算でのパラジウムの含有量も特に限定されないが、脱硝性能上0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜3重量%である。パラジウムの担持量が0.1重量%未満では脱硝反応進行時の1ステップとして重要なメタン活性化性能が不十分であり、一方5重量%を超えるとNOx除去性能が低下する。また第2の触媒に使用するゼオライトの構造は、モルデナイト型、ΖSM−5型、ベーター型、フェリエライト型などが挙げられるが、ゼオライト中のNa分は脱硝性能上少ない方が好ましい。
【0019】この第1の触媒と第2の触媒の製造方法はいずれも特に限定されず、従来から行われている手法、例えば吸着法、ポアフィリング法、インシピエントウェットネス法、蒸発乾固法、スプレー法などの含浸法、混練法やイオン交換法およびこれらの組み合わせ法など通常採用されている公知の方法を任意に採用することができる。いずれの方法をとった場合も、乾燥温度は特に限定されるものではないが、通常80〜120℃程度である。また焼成温度は300〜900℃、好ましくは400〜700℃程度である。この時の雰囲気も特に限定されないが、触媒組成に応じて空気中、不活性ガス中、水素や炭化水素を含む還元ガス中、酸素中などの各雰囲気を適宜選択すればよい。また各雰囲気を一定時間毎に交互に代えてもよい。
【0020】さらに排ガス浄化用触媒層を形成するための第1の触媒と第2の触媒の混合方法は特に限定されるものではなく、また混合比率は、触媒を使用する環境と脱硝性能に応じて適宜選択すればよい。
【0021】また本発明の第1の実施態様において、排ガス浄化用の触媒含有層を形成するに際し、該触媒含有層は上記した触媒を所定の形状に成型または粉末状態のまま目的とする排ガスが流通する一定の空間内に充填する。触媒を成型体とするに際して、その形状は特に制限されず、例えば球状、円筒状、ハニカム状、螺旋状、粒状、ペレット状、リング状など種々の形状を採用することができる。これらの形状、大きさなどは使用条件に応じて任意に選択すればよい。
【0022】つぎに本発明の第2の実施態様に係る触媒被覆構造体は、多数の貫通孔を有する耐火性材料で構成された一体構造の支持基質の少なくとも貫通孔の内表面に前記第1の実施態様に係る排ガス浄化用触媒層を被覆したものである。そして該耐火性支持基質の材質としては、α−型のアルミナ、ムライト、コージェライト、シリコンカーバイトなどのセラミックスやオーステナイト系、フェライト系のステンレス鋼などの金属などが使用される。形状もハニカムやフォームなどの慣用のものが使用できるが、好ましくはコージェライト製やステンレス鋼製のハニカム状の支持基質である。
【0023】該支持基質には、多数の貫通孔が排ガスの流通方向に沿って設けられるが、その流通方向に垂直な断面において、通常、開孔率60〜90%、好ましくは70〜90%であって、その数は1平方インチ(5.06cm)当り30〜700個、好ましくは200〜600個である。
【0024】そして第1の実施態様に係る排ガス浄化用触媒層は、少なくとも該貫通孔の内表面に被覆される必要があるが、その支持基質の端面や側面に被覆されていてもよい。
【0025】該支持基質への触媒の被覆方法としては、一定の粒度に整粒した本発明の触媒をバインダーとともに、またはバインダーを用いることなく前記支持基質の内表面に被覆する、いわゆる通常のウォッシュコート法が適用できる。支持基質への触媒層の被覆量は特に限定されないが、支持基質単位体積当り50〜250g/リットル程度が好ましく、80〜200g/リットル程度とすることがより好ましい。
【0026】つぎに本発明の第3の実施態様に係る排ガス浄化方法について説明する。本発明の排ガス浄化方法は、第1の実施態様の触媒層や第2の実施態様の触媒被覆構造体を使用した触媒含有層を、天然ガスを燃料とする希薄燃焼方式の内燃機関からの燃焼排ガスが流通する一定の空間に充填し、該触媒含有層を燃焼排ガスと接触させることによってNOxは窒素と水にまで還元分解される。還元剤として用いる炭化水素は、エンジン燃料の未燃焼分、外部添加またはそれらの併用でもよい。
【0027】外部から炭化水素を添加する場合は、天然ガスを添加することになるが、その量は排ガス中の未燃の炭化水素濃度とNOx濃度により適宜選択すればよく、通常NOx濃度に対して全燃焼排ガス中のメタン換算濃度は、HC/NO比が1〜30、好ましくは2〜15程度である。
【0028】燃焼排ガスを浄化する際のガス空間速度(SV)は、特に限定されるものではないが、SV5,000h−1以上で200,000h−1以下とすることが好ましい。
【0029】また触媒含有層の入口温度は、350℃以上で550℃以下にすることが好ましく、その理由は350℃未満では、脱硝性能が発現せず、一方550℃を超えると炭化水素の酸化反応が優先的に進行するため、NOxの還元活性が低下するためである。なお希薄燃焼方式の内燃機関の燃焼排ガスの温度は350℃〜450℃の範囲のものが多く、脱硝性能を検討する場合には、400℃近辺が重要視される。
【0030】以上をまとめると下記の通りとなる。本発明の第1の実施態様に係る排ガス浄化用触媒層は、チタニアと金属換算で0.1〜30重量%、好ましくは1〜20重量%のイリジウムとを含有してなる第1の触媒と、好ましくはNa分の少ないゼオライトと金属換算で0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜3重量%のパラジウムとを含有してなる第2の触媒とを混合してなるものである。
【0031】また本発明の第2の実施態様に係る触媒被覆構造体は、排ガスの流通方向に沿って設けられ、かつ通常孔の数が1平方インチ(5.06cm)当たり30〜700個、好ましくは200〜600個とし、開孔率がその流通方向に垂直な断面において60〜90%、好ましくは70〜80%である多数の貫通孔を有する耐火性材料で構成された一体構造の支持基質(好ましくはコージェライト製やステンレス鋼製のハニカム状の支持基質)の少なくとも前記貫通孔の内表面に第1の実施態様に係る排ガス浄化用触媒層を、好ましくは支持基質単位体積当たり50〜250g/リットル程度、より好ましくは80〜200g/リットル程度被覆したものである。
【0032】さらに本発明の第3の実施態様における排ガス浄化方法は、第1の実施態様に係る触媒層や第2の実施態様に係る触媒被覆構造体を使用した触媒含有層を、天然ガスを燃料とする希薄燃焼方式の内燃機関からの燃焼排ガスが流通する一定の空間内に充填して燃焼排ガスと接触させ、該燃焼排ガス中の未燃の炭化水素(主にメタン)、外部より天然ガスの添加(この場合添加する天然ガスの量は、通常のNOx濃度に対して全燃焼排ガス中のメタン濃度が、好ましくはHC/NO比で1〜30程度である)、その両者の併用でもよく、それを還元剤としてNOxをNとHOにまで還元分解するものであり、燃焼排ガスを浄化する際のガス空間速度(SV)を、好ましくはSV5,000h−1以上で200,000h−1以下とし、かつ触媒含有層の入口温度を、好ましくは350℃以上で550℃以下としたものである。
【0033】
【実施例】以下に実施例および比較例により、本発明を更に詳細に説明する。但し、本発明は下記実施例に限定されるものでない。まず本発明の触媒および触媒層の調製例を示す。
【0034】[調製例1(触媒層A=触媒1と触媒2の物理混合)]市販のチタニア10gを、四塩化イリジウム水和物0.98gを含む120ミリリットルの水溶液中に含浸した後、80℃で蒸発乾固した。これを110℃で乾燥した後、空気中500℃で3時間焼成してIr/TiO(触媒1)を得た。なお触媒1における金属換算でのIr含有量は、チタニアに対して5重量%である。一方イオン交換水200ccに市販のH型モルデナイト(Si/Al=20)10gとNH水を適量導入してpH10に調整し、80℃で保温した後、テトラアンミンパラジウム硝酸塩水溶液(Pdメタル換算で5%溶液)2gを導入して、2時間撹拌した。この後濾過洗浄し、110℃で乾燥、空気中500℃で焼成してPd−モルデナイト(触媒2)を得た。なお触媒2における金属換算でのPd含有量は、モルデナイトに対して1重量%である。上記のように得られた触媒1と触媒2を重量換算で1:4の割合で物理混合することによって触媒層Aを調製した。
【0035】[調製例2(触媒層B=触媒3と触媒2の物理混合触媒)]触媒1の調製に際して、Ir/TiOの金属換算でのIr含有量が3重量%になるようにした以外は調製例1と同様にして触媒3を調製した。触媒3と触媒2を重量換算で1:4の割合で物理混合することによって触媒層Bを調製した。
【0036】[調製例3(触媒層C)]前記触媒層Aを60g、シリカゾル(SiO固形分10重量%)8gおよび水120ミリリットルとともにボールミルポットに仕込み、湿式粉砕してスラリーを得た。このスラリーの中に、市販の400cpsi(セル/inch)コージェライトハニカム基質からくり貫かれた直径1インチ、長さ2.5インチの円筒状コアを浸漬し、引き上げた後余分のスラリーをエアーブローで除去し乾燥した。その後500℃で30分間焼成し、ハニカム1リットル当たりドライ換算で120gの固形分を被覆してハニカム形状の触媒層Cを得た。
【0037】以下に上記した触媒層A〜Cおよび触媒1〜3を用いて形成した排ガス浄化用触媒層について、種々の条件下において脱硝性能を評価した結果について述べる。
[実施例1]触媒層Aを加圧成型した後、粉砕して粒度を350〜500μmに整粒し、内径7mmのパイレックス製ガラス反応管に1.2gを充填して触媒層を形成し、これを常圧固定床流通反応装置に装着した。
【0038】[性能評価例1]この触媒層に、反応管内の排ガス温度を30℃から500℃に保ち、モデル排ガスとしてNO:500ppm、CH:2500ppm、O:10%、HO:7.5%、残部:Nからなる混合ガスを接触時間0.02gcch−1(SV=70,000h−1相当)で通過させた。反応管出口ガス組成の分析において、NOとNOの濃度については化学発光式NOx計で測定し、NO濃度はPorapack Qカラムを装着したガスクロマトグラフ・熱伝導度検出器を用いて測定した。脱硝率を以下の式1で定義した。また、本発明のいずれの触媒でもNOおよびNOは殆ど生成しなかった。
【0039】
【式1】

【0040】[実施例2および比較例1、比較例2]実施例1の触媒層Aに替えて、触媒層B、触媒1、および触媒2をそれぞれ用いて、実施例1と同様にしてモデルガスによる評価試験を行った。触媒層Bを用いた触媒層を実施例2、触媒1および触媒2を用いた場合を、それぞれ比較例1および比較例2とした。下記する表1に上記実施例1〜2の触媒層と比較例1〜2の触媒について各温度における初期脱硝性能を脱硝率(%)として示す。
【0041】[比較例3および比較例4]比較例2において触媒2の前段(排ガス流入側)にさらに触媒3を1.2g充填して、触媒2と触媒3の2段触媒層にした以外は実施例1と同様にして触媒性能評価を行い、これを比較例3とした。また比較例3の触媒層において、前段と後段を入れ替え、排ガス流入側に触媒2を排ガス出口側に触媒3を充填して触媒層を形成した後、触媒性能評価を行い、これを比較例4とした。下記する表1に上記比較例3〜4の触媒層について各温度における初期脱硝性能を脱硝率(%)として併せて示す。
【0042】[性能評価例2(実施例3)]ハニカム触媒層Cを直径15mm、長さ24mmの円筒状に加工し、内径15mmのステンレス製反応管に充填した。フィードするガスの空間速度を13,000h−1とした以外は性能評価例1と同様の方法で混合ガスを通過させてモデルガス評価試験を行い、これを実施例3とした。その結果を性能評価例1の結果とともに下記する表1に示す。
【0043】
【表1】

【0044】上記表1より分かる通り、実施例1〜3の触媒層は、350℃以上で500℃以下の範囲において比較例1〜2に比べて優れた脱硝性能を示した。また比較例3や比較例4のIr/TiO触媒(触媒2)とPd−モルテナィト触媒(触媒3)とを2段に配置した触媒層は、比較例2のPd−モルテナイト触媒(触媒3)単独の性能に比べてやや性能が向上するものの、実施例1〜3の混合触媒層に見られるように400℃〜450℃の温度領域において、高い脱硝性能を発現しなった。以上の結果から本発明に係る実施例1〜3の混合触媒層は、比較例1〜4の触媒層よりも優れた脱硝性能を示すことが分かる。
【0045】
【発明の効果】以上述べた通り、本発明の排ガス浄化用触媒層、排ガス浄化用触媒被覆構造体ならびにこれらを用いた排ガス浄化方法によれば、天然ガスを燃料とする希薄燃焼方式の内燃機関よりの燃焼排ガス中に含まれる窒素酸化物を、高い脱硝率で還元浄化できる。




 

 


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