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発明の名称 積層セラミックコンデンサー用ニッケル粉末の焼結性制御方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−59101(P2001−59101A)
公開日 平成13年3月6日(2001.3.6)
出願番号 特願平11−231233
出願日 平成11年8月18日(1999.8.18)
代理人
発明者 高橋 洋孝 / 村上 慎悟
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ニッケル粉末表面をチタンを含む有機化合物で被覆することを特徴とする、積層セラミックコンデンサー用ニッケル粉末の焼結性制御方法。
【請求項2】 ニッケル粉末のチタン含有量が、200〜2000ppmであることを特徴とする請求項1記載の積層セラミックコンデンサー用ニッケル粉末の焼結性制御方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層セラミックコンデンサーの内部電極材料として好適なニッケル粉末に関し、特に前記ニッケル粉末の焼結性制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、電子機器の小型化にともない電子部品の小型化が急速に進行している。このような状況において積層セラミックコンデンサーが小型・高容量のコンデンサーとして大量に使用されている。従来、積層セラミックコンデンサーの内部電極材料にはパラジウム、白金などの貴金属粉末が主として使用されていた。
【0003】しかし、コンデンサーの高容量化のために積層数が増加し、前述のような貴金属粉末を使用したのではコストが高くなるという問題があり、最近ではコスト低減のために内部電極材料としてニッケル粉末が多用されている。
【0004】内部電極材料として使用されるニッケル粉末は、バインダー中に分散させてペーストとする。このペーストを基板上に印刷塗布し、多層積み重ねて圧着し、還元雰囲気中で約1300℃で焼成して電極を形成させ、コンデンサーとしての特性を発揮させる。電極の厚みとしては通常、焼成後で2〜3μmであるが近年、コンデンサーの高容量化・小型化の進展にともない、より薄い電極を形成する必要が生じてきた。
【0005】しかしながらニッケル塗膜中のニッケル粉末の充填密度は粉末冶金における成形体のそれに比べてはるかに低く、しかも基板となるセラミックスグリーンシートの焼結にともなう収縮量がニッケル電極膜の収縮に比べて小さいために、焼結の進行にともなってニッケル電極膜が島状に途切れるという問題が発生する。
【0006】また、焼結による収縮特性が電極と誘電体では大きく異なるため、収縮特性の差によって、クラックやデラミネーションといった構造欠陥が発生する。積層数が高くなるほど、層間厚みが薄くなるほど、電極厚みと誘電体厚みの差が少なくなるため、これら不具合の発生は顕著となり、電極が途切れたり、構造欠陥が発生する可能性が大きくなる。このような場合は、コンデンサーとして機能しなくなるため、コンデンサーの小型・大容量化のためには、誘電体に近い焼結―収縮特性を有するニッケル粉末、具体的には従来のニッケル粉末より収縮開始温度が高温側へシフトしたニッケル粉末が望まれている。
【0007】収縮を小さくする方法としては粒子の活性を抑えたり、粒子の密度を高めるために結晶子サイズを大きくしたり、塗膜内での充填密度を高めるために球状、単分散形状にするなどの手法がとられているが、通常の印刷法で成しうる充填密度には限界があるうえに、また、結晶子サイズを大きくしても1300℃という高温で焼結―収縮を抑制することには限界があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、積層セラミックコンデンサーの製造工程において、ニッケル電極膜の厚みを薄くしたときに生じる電極途切れや、クラック等の構造欠陥を抑制するため、ニッケル粉末の焼結性を制御する方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、積層セラミックコンデンサー用ニッケル粉末の粒子表面をチタンを含む有機化合物で被覆し、その結果高温領域での急激な収縮を抑制しようとするものである。
【0010】すなわち、積層セラミックコンデンサー用ニッケル粉末の粒子表面をチタンを含む有機化合物で被覆することで、ニッケル粉末の焼結性を制御する方法であり、表面を被覆した前記チタン化合物中のチタン含有量が、チタン換算でニッケル粉末に対し、200〜2000ppmであることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明者らは積層セラミックコンデンサー製造プロセスにおいて誘電体シートの収縮は1000℃以上の高温から開始するのに対し、ニッケル電極膜の収縮は、600〜700℃といった比較的低い温度から始まる。よって、電極と誘電体層の収縮のミスマッチを生み、それが電極途切れやクラックなどの原因となっていることを見出した。
【0012】この問題に対し、ニッケル粉末の焼結による収縮の開始温度を高温側にシフトさせること、すなわちニッケル粉末の焼結性を制御することによって、それら不具合が解消できること、収縮開始温度を高温側にシフトさせるためにニッケル粉末表面にチタンを含有する有機化合物で被覆することが有効であることを見出し、本発明を完成させた。
【0013】本発明はニッケル粉末表面をチタンを含む有機化合物で被覆することを特徴とするものであるが、チタンを含む有機化合物としてはチタネート系カップリング剤が適用可能であり好ましい。
【0014】表面に被覆するチタン化合物量は、チタン換算でニッケル粉末に対し、200ppm以上、2000ppm以下の範囲であることが望ましい。200ppm未満であると焼結遅延効果が不十分であり、また2000ppmを超えると焼結遅延効果は高まるものの、誘電体との相互作用により、得られるコンデンサーの信頼性を低下させるなどの不都合が生じるため好ましくない。
【0015】また、ニッケル粉末を上記チタン含有有機化合物で被覆する方法としては、特に規定されないが、該有機化合物を適当な溶剤に溶かした後、ニッケル粉末のスラリーに加え、ニッケル粉末表面に吸着させるなどの方法を用いることができる。
【0016】本発明においては、有機化合物を使用するため、ニッケル粉末表面にチタンと同様に炭素が含有されることとなる。この炭素含有量が高ければ、これもニッケル粒子の焼結を阻害するため収縮開始温度を高温側にシフトさせる効果があると考えられる。
【0017】しかし、炭素等の有機物が残留すると、電極としての抵抗値が上昇するなどの不具合が発生することがあるが、本発明のようにチタネートカップリング剤などの形でニッケル粉末表面に炭素が存在する場合、これら有機物も焼結性の改善に寄与すると同時に、これらの有機物は上記のような不具合を起こすことはない。
【0018】
【実施例】(実施例1)チタネートカップリング剤(味の素株式会社製:商品名KR−ET)0.8gを水1000mlに分散させ、25℃に保持した。これにニッケル粉末(住友金属鉱山株式会社製 商品名:SNP−551)100gを投入し、60分間攪拌保持した後、濾過・乾燥し、有機チタネート被覆ニッケル粉末を得た。これにバインダーとしてポリビニルアルコール1gを加え、TMA測定装置を用いて水素/窒素=2/98(体積比)からなる雰囲気下で加熱時の収縮開始温度とチタンと炭素の含有量(重量ppm)を調査した。結果を表1に示す。
(実施例2)チタネートカップリング剤の添加量を半分にした以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
(実施例3)チタネートカップリング剤を味の素株式会社製:商品名KR−44に変更した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
(実施例4)チタネートカップリング剤(味の素株式会社製:商品名KR=TTS)0.7gをトルエン1000mlに分散させ、25℃に保持した以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
(比較例1)実施例に用いたニッケル粉末(SNP−551)を未処理の状態でバインダーとしてポリビニルアルコール1gを加え、実施例1と同様に加熱時の収縮開始温度とチタン、炭素含有量を調べた。結果を表1に示す。
(比較例2)チタネートカップリング剤の添加量を1/5にした以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。

【0019】
【発明の効果】上記のように、本発明によればニッケル粉末の焼結特性、とりわけ還元性雰囲気下での焼結―収縮開始温度を高温側へシフトさせることができる。したがって、誘電体の収縮挙動とのミスマッチを緩和し、積層セラミックコンデンサーの電極途切れやクラックなどを効果的に抑制できる。




 

 


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