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発明の名称 微細金属粉の表面改質方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−49301(P2001−49301A)
公開日 平成13年2月20日(2001.2.20)
出願番号 特願平11−222458
出願日 平成11年8月5日(1999.8.5)
代理人
発明者 次田 泰裕 / 石山 直希
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 微細金属粉を反応容器に装入し、200℃以上、500℃以下の温度において、反応容器中の酸素分圧を10−50気圧以上10−15気圧以下に制御した雰囲気とし、微細金属粉の表面を10オングストローム以上100オングストローム以下の緻密な酸化物層で被覆することを特徴とする微細金属粉の表面改質方法。
【請求項2】 雰囲気中にメタノール、あるいはエタノールを含有することを特徴とする請求項1に記載の微細金属粉の表面改質方法。
【請求項3】 反応容器中で流動層を形成させ、微細金属粉と気相が均一に縣濁した状態を保つことを特徴とする請求項1または2に記載の微細金属粉の表面改質方法。
【請求項4】 微細金属粉が平均粒径1μm以下のニッケル粉である請求項1から3のいずれかに記載の微細金属粉の表面改質方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子材料用の微細な金属粉末の表面を改質する方法に関し、特に、表面に酸化皮膜を付与し、耐酸化性と焼結性に優れた電子材料用の微細な金属粉を得る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子材料の小型化と高集積化においては、ニッケルをはじめとする微細金属粉末の用途が拡大している。たとえば、積層セラミックコンデンサーに用いられる微細金属粉末は、工程の連続化のために、ペースト状した後、グリーンシートとして多層に積層され、目的の形状に加工された後、高温度で焼結される。この焼結工程の雰囲気としては、脱バインダーのために弱酸化性雰囲気が使用されている。
【0003】この工程において、ペーストにする際に、微細金属粉の表面性状が、分散性に大きく影響する。すなわち、金属表面である場合は、金属同士の凝集性が大きくなり、分散性が悪くなる。他方、表面が酸化され過ぎると表面の凹凸が多くなり、結果として比表面積の増大となり、この場合には充填性の低下に繋がる。このため、微細金属粉の表面に薄くて緻密な酸化物層を形成することが有効であると考えられることから、種々の表面改質方法が検討されている。
【0004】たとえば、鉄鋼材料表面の酸化皮膜生成には、黒皮処理法と呼ばれる酸化皮膜の形成方法が行われているが、この方法を微細な金属粉に応用しようとすると、微細金属粉の場合、容易に酸化してしまい、反応が急激に進行する。よって、表面部のみを酸化させることができず、金属粉末全体が酸化することとなり、酸素含有量が急激に増加し、表面部のみに適当な膜厚の酸化皮膜を生成させることは、困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、微細金属粉の表面に酸化皮膜を生成させ、耐酸化性を有し、有機溶剤中において分散性あるいは充填性に優れ、ペースト特性として薄膜化が可能で焼結性に優れた電子材料用の微細な金属粉の製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明は、H、CO、HO、CO、を含む雰囲気中で酸素分圧を制御し、極めて弱い酸化性雰囲気中での微細金属粉の低温熱処理による微細金属粉の表面改質方法である。
【0007】すなわち、前記雰囲気で、200℃以上500℃以下において、酸素分圧を、10−50気圧以上10−15気圧以下に制御し、微細金属粉の表面を10オングストローム以上100オングストローム以下の緻密な酸化物層で被覆する方法である。
【0008】この方法においては、前記温度範囲で、Log(H/HO)あるいはLog(CO/CO)を、6以上16以下に制御する方法が有効である。また、具体的には、雰囲気中にメタノール、あるいはエタノール等の低級アルコールを含有させる方法が実用的である。さらに微細金属粉の表面をより均一に処理するために、粉末と気相が均一に縣濁した状態を保つように、流動層の形成が可能な反応容器を用いることも有効である。
【0009】本発明の方法は、微細金属粉の平均粒径が1μm以下で0.1μm以上の範囲のニッケルをはじめ、鉄、コバルト、銅の粉末の表面を処理する方法として適用できる。
【0010】
【発明の実施の形態】微細金属粉表面に緻密な酸化皮膜を生成させ、耐酸化性を有し、有機溶剤中において分散性あるいは充填性に優れ、ペースト特性として薄膜化が可能で焼結性に優れた特性を有する電子材料用の微細な金属粉末とするためには、酸素分圧を制御した極めて弱い酸化性雰囲気中で、微細金属粉の低温熱処理を行い、微細金属粉の表面を10オングストローム以上100オングストローム以下の緻密な酸化物層で被覆すれば良い。
【0011】酸化物層の皮膜の厚さは、最大で金属粉末の粒径の1/100程度が適当である。たとえば、平均粒径が1μmの金属粉末の場合は、最大層厚は、100オングストローム、最小層厚は、10オングストローム程度が適当である。層厚が10オングストローム以下では、内部を酸化から保護する効果が得られず、100オングストローム以上の層厚の皮膜を生成させても効果は、ほとんど変わらない。
【0012】酸化物層の生成温度は、200℃以下では、反応速度が遅く経済的ではない。また、500℃以上とすると、安定した流動層を得るための設備が確保しにくくなるので200℃から500℃程度が適当である。また、低級アルコールを添加する場合は、この温度範囲であれば、容易に、目的とする酸素分圧が得られ、安定して、所望の酸化物層を有する金属粉が得られる。
【0013】反応雰囲気は、窒素、アルゴンなどの中性雰囲気中に、H、CO、HO、CO、等のガスを混入させることによって、酸素分圧を、10−50気圧以上、10−15気圧以下に制御すれば良い。ここでLog(H/HO)あるいはLog(CO/CO)を、6以上16以下に制御する方法が有効であるが、より具体的には、雰囲気中にメタノール、あるいはエタノール等の低級アルコールを含有させる方法が容易かつ実際的な方法である。これらアルコール類の気相中の含有量は、設備安全性等を考慮すると、10体積%程度以下が適当である。
【0014】さらに微細金属粉に均一に処理するために粉末と気相が均一に縣濁した状態を保つために流動層の形成が可能な反応容器を用いることも有効であり、反応時間は、反応温度、物量により選択すれば良い。以下実施例としてニッケル粉末の表面処理の例を説明するが、この方法は微細金属粉として、鉄、コバルト、銅等の金属粉の表面を処理する方法としても適用可能である。
【0015】
【実施例】(実施例1)(湿式法)
塩化ニッケル溶液に苛性ソーダを添加しpHを7.5にした調整し生成した水酸化ニッケルスラリー中にヒドラジンを添加することにより、平均粒径1μmの微細ニッケル粉を得た。前記ニッケル粉の表面に緻密で薄い酸化物層を形成するため、反応容器に低級アルコールとしてメタノールを1体積%含んだNガスを吹き込み粉末と気相が均一に縣濁した状態を保った流動層を形成しながら、微細ニッケル粉末の表面処理を300℃にて5分間行なった。
【0016】表面処理された微細ニッケル粉は、バグフルターにて回収した。回収された微細金属粉の表面をTEM観察したところ100オングストロームの緻密な酸化物層で被覆されていた。酸素品位は1.0重量%であった。また比表面積は、5m/gであった。空気中でのDTA/TGによる重量変化では、500℃まで重量の増大、すなわち酸化は殆ど観察されなかった。
(実施例2)(乾式法)
塩化ニッケル蒸気を高温水素還元して得られた平均粒径1μmの微細ニッケル粉の表面に緻密で薄い酸化物層を形成するため、反応容器に低級アルコールとしてエタノールを1体積%含んだNガスを吹き込み粉末と気相が均一に縣濁した状態を保った流動層を形成しながら、微細ニッケル粉末の表面処理を400℃にて5分間行なった。
【0017】表面処理された微細ニッケル粉は、バグフルターにて回収した。回収された微細金属粉の表面をTEM観察したところ100オングストロームの緻密な酸化物層で被覆されていた。酸素品位は0.7重量%であった。また比表面積は、3m/gであった。空気中でのDTA/TGによる重量変化では、600℃まで重量の増大、すなわち酸化は殆ど観察されなかった。
【0018】
【発明の効果】本発明の方法を用いることによって、微細金属粉の表面を薄くて緻密な酸化物層で被覆するができる。したがって、微細金属粉の耐酸化性を向上できるとともに、ペーストに用いられている有機溶剤中においても分散性が良好で、かつ充填性の良好な粉末が得られる。この結果、ペーストの薄層化が可能となり電子材料の小型化や高集積化に寄与するところ大である。




 

 


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