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発明の名称 プリント基板穿孔ドリル
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−322017(P2001−322017A)
公開日 平成13年11月20日(2001.11.20)
出願番号 特願2000−147329(P2000−147329)
出願日 平成12年5月19日(2000.5.19)
代理人
発明者 井寄 裕介
要約 目的
ドリルの耐溶着性を向上させるとともに、ドリルに圧縮残留応力を付与することで、孔位置精度を向上させたプリント基板穿孔ドリルを提供する。

構成
プリント基板穿孔ドリルにおいて、少なくとも切れ刃の一部又は全部の表面に圧縮残留応力が付与されたコーティング層を被覆して構成する。
特許請求の範囲
【請求項1】 切れ刃を有するドリル部の外周面に、先端側から基端側に向けて切屑排出溝が設けられてなるプリント基板穿孔ドリルにおいて、少なくとも該切れ刃又は/及び該切屑排出溝の一部又は全部の表面に圧縮残留応力が付与されたコーティング層が被覆されていることを特徴とするプリント基板穿孔ドリル。
【請求項2】 請求項1に記載のプリント基板穿孔ドリルにおいて、該コーティング層はPVD法によって設けられたことを特徴とするプリント基板穿孔ドリル。
【請求項3】 請求項1乃至2に記載のプリント基板穿孔ドリルにおいて、該コーティング層はCrを含有したものであることを特徴とするプリント基板穿孔ドリル。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主としてプリント基板に小径の孔を穿設するのに用いられるプリント基板穿孔ドリルに関する。
【0002】
【従来の技術】一般にプリント基板穿孔ドリルは、穿孔すべき孔がきわめて小径であるため、ドリル本体の先端に例えば直径0.1〜1mm程度の小径のドリル部が設けられ、後端側にドリル本体を工作機械の回転軸に把持するための3.175mm径のシャンク部がドリル部と一体に、または焼き嵌め等で接続されて設けられている。ドリル部の材質は、通常、超硬合金が用いられ、シャンク部はステンレス鋼等の鋼材等が採用されている。ところで、プリント基板穿孔ドリルでプリント基板に穿孔する場合、通常、プリント基板は合成樹脂板にアルミ箔、銅箔、ガラス繊維等が積層されて形成されており、穿孔時には、例えば6枚のプリント基板を積層し、更にその上下にあて板と敷板を密着させた状態で、プリント基板に穿孔することになる。特開平10−217015号公報には超硬合金基体よりも摩擦係数の小さいコーティング層を切屑排出溝の表面に被覆して切屑排出性を改善したプリント基板穿孔ドリルが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プリント基板1は上述のように合成樹脂等でできているために、切削時の切屑は粉体状の切り粉(以下、単に切り粉という)として生成される。しかも、プリント基板穿孔ドリルのドリル部は超硬合金でなるためにアルミ箔や銅箔が激しく溶着し、排出されにくいという欠点がある。そのため、切屑排出溝内に留まる切り粉がプリント基板の孔の内壁を擦り、電極がむしられたり、穿孔能力を低下させるという欠点がある。また、切刃に溶着物が付着するために切削時にドリル部の進行方向が曲がってしまい、積層したプリント基板のうち、最初のプリント基板と3,4枚目のプリント基板とで孔の位置がずれてしまい、穿孔精度が低下するという欠点もある。
【0004】本発明は、上述のような課題に鑑みて、ドリル部の耐溶着性を向上させるとともに、ドリル部に圧縮残留応力を付与することで、孔位置精度を向上させたプリント基板穿孔ドリルを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、切刃を有するドリル部の外周面に、先端側から基端側に向けて切屑排出溝が設けられてなるプリント基板穿孔ドリルにおいて、少なくとも切刃の一部又は全部の表面に圧縮残留応力が付与されたコーティング層が被覆されていることを特徴とするプリント基板穿孔ドリルとすること、該コーティング層はPVD法によって設けられたことを特徴とするプリント基板穿孔ドリルとすること、該コーティング層はCrを含有したものであることを特徴とするプリント基板穿孔ドリルとすること、を要旨とするものである。
【0006】本発明は切刃に耐溶着性に優れるコーティング層を被覆してドリルの性能を向上させるものである。本発明にかかるプリント基板穿孔ドリルは、切刃を有するドリル部の外周面に、先端側から基端側に向けて切屑排出溝が設けられてなるプリント基板穿孔ドリルにおいて、少なくとも切刃部の一部又は全部の表面に、圧縮残留応力が付与されたコーティング層が被覆されていることを特徴とするものである。プリント基板等を穿孔する際に切粉はまず切刃部で生成されるが、切刃部の表面にコーティング層が被覆されているために、プリント基板の一部を構成するアルミや銅の溶着が抑制され、切り粉は詰まることなくスムーズに基端側に押し出されて排出されるために穿孔時に電極がむしられたり、ドリル部の進行方向が曲がって孔の位置がずれたりすることがなく、またドリルの折損を抑制してドリルの寿命が向上する。尚、コーティング層はドリル部全体に被覆されていてもよい。被覆するコーティング層は圧縮残留応力が付与されていることが必須である。圧縮残留応力の付与はPVD(物理蒸着法)で実現可能である。圧縮残留応力を付与することで細径のプリント基板穿孔ドリルでも、曲がりが激減され、孔位置精度が向上する。また積層基板に穿孔すると温度の上下動が大きくなり、熱衝撃によるドリルのチッピング、コーティング膜の破壊が生じ、結果としてドリルの性能低下を招来するが、圧縮残留応力を付与することでその害を緩和することができる。またコーティング膜にはCrを含有させると、アルミや銅との溶着を低減し良好なドリル性能が期待できる。
【0007】
【実施例】(実施例1)ドリル部の外径が0.15mmのプリント基板穿孔ドリルにマグネトロンスパッタ法でCrの窒化物を0.5μmの平均厚みになるようにコーティングした。このコーティング層の残留応力は−20Mpa(圧縮)であった。同一形状同一寸法でコーティングをしていないプリント基板穿孔ドリルを比較例として、比較試験をした。穿孔に際して、スピンドル回転数を100,000〜150,000rpmとして、厚さ1.6mmのプリント基板を3枚重ね、その上下にあて板と敷板を密着したものを被削材とした。比較例では最下層のプリント基板までまっすぐな穿孔ができなかったが、本発明例では最下層のプリント基板までまっすぐな穿孔ができた。また、本発明例のプリント基板穿孔ドリルでは、切削速度50〜70m/分では、13,000穴穿孔することができた。
【0008】(実施例2)ドリル部の外径が0.15mmのプリント基板穿孔ドリルにカソードアークイオンプレーティング法にて第1層としてTiAlの窒化物を0.3μm、続いて第2層としてCrの窒化物を0.3μmの平均厚みになるようにコーティングした。このコーティング層の残留応力は−20〜−30Mpa(圧縮)であった。実施例1と同様に穿孔試験を行ったところ、最下層のプリント基板まで穿孔できた。また、本発明例のプリント基板穿孔ドリルでは、切削速度50〜70m/分として、16,000穴穿孔することができた。
【0009】上述のように、本発明によれば、切刃部においてアルミや銅の溶着が少なく、穿孔時に摩擦で電極がむしられたり、ドリル部の進行方向が曲がって孔の位置がずれたりすることがなく、ドリルの折損を抑制してドリルの寿命が向上する。
【0010】
【発明の効果】上述のように、本発明にかかるプリント基板穿孔ドリルは、少なくとも切刃部に圧縮残留応力が付与された耐溶着性の高いコーティング層が被覆されているから、穿孔時に孔内壁との摩擦で電極がむしられたりドリル部の進行方向が曲がって孔の位置がずれたりすることがなく、またドリルの折損を抑制してドリルの寿命が向上する。




 

 


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