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発明の名称 荒加工用総形フライス
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−212711(P2001−212711A)
公開日 平成13年8月7日(2001.8.7)
出願番号 特願2000−26296(P2000−26296)
出願日 平成12年2月3日(2000.2.3)
代理人
発明者 金本 浩
要約 目的
フォームの曲率が変化する総形フライスの荒加工に用いる総形フライスにおいて、加工能率を向上させ、かつ、再研磨をも容易にした荒加工用の総形フライスを提供することを目的とする。

構成
波形形状を有する外周切れ刃を1刃と次刃とで位相を異ならせ、回転軌跡がフォームの近似形状を形成する荒加工用総形フライスであって、該外周切れ刃の逃げ面は回転軸を中心として切れ刃からの回転角が等しい位置における切れ刃回転軌道と逃げ面との間隔(以下、逃げ面の落ち量という。)を、該切れ刃に沿う任意の位置でほぼ等しく設けて構成する。
特許請求の範囲
【請求項1】タービンブレード又はタービンディスクの溝加工に用いる総形フライス等の曲率が変化する曲線を含んだフォ−ムを形成する複数の切れ刃を備えた総形フライスにおいて、波形形状を有する外周切れ刃を1刃と次刃とで位相を異ならせ、回転軌跡がフォームの近似形状を形成する総形フライスであって、該外周切れ刃の逃げ面は回転軸を中心として切れ刃からの回転角が等しい位置における切れ刃回転軌道と逃げ面との間隔を該切れ刃に沿う任意の位置でほぼ等しく設けたことを特徴とする荒加工用総形フライス。
【請求項2】請求項1記載の荒加工用総形フライスにおいて、該波形切れ刃は凸略円弧と凹略円弧の連続した波形状であって、波形切れ刃の凹凸の差は隣接する波形切れ刃凸部頂点の間隔の0.01倍〜0.8倍、及び/または切れ刃に連なる凸略円弧の半径は該間隔の0.2倍〜5倍の値で設けたことを特徴とする荒加工用総形フライス。
【請求項3】請求項1または請求項2記載の荒加工用総形フライスにおいて、切れ刃のフォ−ムがフライスの回転軸と直交する平面に対して30度以下の角度で傾斜するとき、該角度よりさらに小さい角度で傾斜する直線部分を凸略円弧と凹略円弧の間に設けたことを特徴とする荒加工用総形フライス。
【請求項4】請求項1ないし請求項2記載の荒加工用総形フライスにおいて、切れ刃のフォ−ムの曲率が大きく、隣接する波形切れ刃間で60度以上湾曲するとき、1刃と次刃とで切れ刃のフォ−ムを出入りさせることを特徴とする荒加工用総形フライス。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、JIS規格(JIS B0172、フライス用語)に記載のタービンブレードまたはタービンディスク等の溝加工に用いる総形フライスの荒加工用の工具に関する。
【0002】
【従来の技術】総形フライスは、特殊な輪郭のフォームを成形するフライスであって、タービンブレードまたはタービンディスクの溝加工に用いる等、用途に合わせた呼称があり、逃げ面を2番取り加工で成形した2番取りフライスまたはフォ−ムに沿って刃付けを施した輪郭フライスの形状で用いられる。そのため、総形フライスは長時間使用し損耗を生じても再研削によって原フォ−ムが容易に再生できる特徴を有するものである。曲率が変化する曲線を含んだ複雑なフォ−ムをもつ場合には、フォ−ムの各部で切屑厚みの変化が大きくて切削性が均一ではなく、切屑づまりや噛み込みを生じて、切り込みの大きい荒切削においては問題があった。これを改良したものとして、例えば、特開平11−267916号の波形ラフィング切れ刃の例が有る。
【0003】特に、溝加工に用いる総形フライスでは、削り取る量が大きく、無垢の状態からフォームを仕上げている。例えば、特開平11−267916号、図8に記載されているように、工具を何種類も用いて、荒取り用、特殊形状、仕上げ用のような行程を経て加工をしている。このように多数の工具を用いると工具数のみならず、加工時間もかかってしまい、能率が劣るものとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】特開平11−267916号の波形のラフィング切れ刃は、図10(d)で用いられる刃形であり、外周切れ刃の逃げ角を略同じ大きさとしているため、特に、クリスマスツリー形の場合には外径が大きく異なる刃形であるため問題であり、再研磨においてフォームの維持が難しいという問題があった。
【0005】
【本願発明の目的】本願発明は以上のような背景のもとになされたものであり、フォームの曲率が変化する総形フライスの荒加工に用いる総形フライスにおいて、外周切れ刃形状およびその配置を改良することによって、複雑なフォ−ムであっても切削抵抗を減じて送り速度を高めることができ、加工能率を向上させ、かつ再研磨をも容易にした荒加工用の総形フライスを提供することを目的とする。
【0006】
【問題を解決するための手段】本願発明は、上記の目的を達成するために、タービンブレード又はタービンディスクの溝加工に用いる総形フライス等の曲率が変化する曲線を含んだフォ−ムを形成する複数の切れ刃を備えた総形フライスにおいて、波形形状を有する外周切れ刃を1刃と次刃とで位相を異ならせ、回転軌跡がフォームの近似形状を形成する総形フライスであって、該外周切れ刃の逃げ面は回転軸を中心として切れ刃からの回転角が等しい位置における切れ刃回転軌道と逃げ面との間隔を該切れ刃に沿う任意の位置でほぼ等しく設けたことを特徴とする荒加工用総形フライスである。
【作用】
【0007】本願発明を適用することにより、波形切れ刃により切れ刃長さが長い場合であっても切屑を細かくし切削抵抗が少なく、切屑排出を容易にでき、かつ切れ刃損耗が局部に偏ることなく、切削条件を高めることが可能となり、また、成形したフォーム上に波状切れ刃が起因する食い込み傷やバリ等の発生が無く、滑らかな加工面を得ることができる。波形切れ刃は切れ刃に垂直に刻み込まれるのが通常であるが、本発明の様にフォ−ムが複雑であると波形切れ刃を傾斜面に設ける事態が生じ、このときは切削方向、すなわち工具の回転方向には波形切れ刃の一部が切れ刃として作用する。そのため、この部分において障害が発生しやすいが、本発明の適用によって改善できるのである。なお、波形切れ刃は1刃と次刃との2刃を交互に設けてよいが、3刃以上を異なる位置に設けてもよい。
【0008】該波形切れ刃は凸略円弧と凹略円弧の連続した波形状とし、更に、波形切れ刃の凹凸の差は隣接する波形切れ刃凸部頂点との間隔の0.01倍〜0.8倍としたのは、0.01倍未満では切り屑を十分に分断することができず、0.8倍を越えると滑らかに結びづらくなるため、波形切れ刃の深さは隣接する波形切れ刃との間隔の0.01倍〜0.5倍とした。また、切れ刃に連なる凸円弧の半径を該間隔の0.2倍〜5倍としたのは、0.2倍未満では円弧が小さすぎて設ける意味が無く、5倍を越えた大きな値で設けると切れ刃として長くなり過ぎるため、切れ刃に連なる凸略円弧の半径は該間隔の0.2倍〜5倍とした。これらの数値とすることにより、波形切れ刃間隔を小さくして1刃の波形切れ刃と次刃の波形切れ刃とが位置をずらして重なったラフィング刃様とすることができ、このとき波形切れ刃によって切れ刃の輪郭が総形フォ−ムから外れることがあったとしても該波形切れ刃の深さは上述の範囲で浅くてもよいから成形するフォ−ムの狂いを極小に抑えることができる。
【0009】次に、総形フライスの切れ刃のフォ−ムは多岐多様にわたるため、その態様について説明する。まず、切れ刃のフォ−ムが該フライスの回転軸と直交する平面に対して小さな角度である場合には、切れ刃の斜面が切削するように作用し、切屑厚みが薄くなって擦過現象が増し、また波形切れ刃を刻み込む方向が切削方向とは一致しなくなるため、その効果が希薄になって切削抵抗が増加する。従って切れ刃のフォ−ムが30゜以下の角度で傾斜するときは、該角度より小さい角度で傾斜する直線部分を凸略円弧と凹略円弧の間に設けることによって波形切れ刃凸部頂点の間隔を大きくして本来の波形切れ刃の効果を得ることができる。
【0010】次いで、切れ刃のフォ−ムの曲率が大きい場合、特に隣接する波形切れ刃間で60度以上湾曲するようになると、両波形切れ刃のいずれかは上述の傾斜面に位置することになり、かつ、湾曲部分が短いからこの切れ刃を1部分ずつオフセットして1刃と次刃とで出入りさせるのである。すなわち、波形切れ刃の効果を得て切削性を高めるものである。
【0011】さらに、本願発明は切れ刃のフォ−ムの一部を切れ刃ごとに交互に間引いたものである。特に、傾斜面が急角度の場合は側面で擦過現象が大きいので切れ刃の一部を間引くことで緩和できる。またフォ−ムの位置によって切れ刃の直径差が大きい場合には小径部分で1刃と次刃の間隔が狭まり、切れ味が低下するので間引くことで回復する。また外周部分であってもねじれ角やフォ−ムの都合によって間引いても差し支えない。
【0012】更に、前記総形フライスに被覆を施す場合には、被覆は周期率表第4a族、第5a族、第6a族の遷移金属、低融点金属、希土類金属、またはAlの炭化物、窒化物、酸化物、硼化物、硬質窒化硼素、硬質炭素さらにこれらの固容体または混合体からなる群のうちから選ばれた1種または2種以上の硬質性膜及び/又はMoS等の潤滑性膜を1層または2層以上の多層で0. 2〜20μの厚みで被覆すると、耐摩耗性が向上でき、更に寿命を長くすることができる。また、総形フライスは、高速度鋼、超微粒子超硬合金、TiCN基サーメット等を用いることができ、特に、溶解ハイスや粉末ハイスがその加工性の良さから優れている。
【0013】さらに、逃げ面の落ち量を該フォームの各部位においてほぼ等しくしたことにより、仕上げ用等の総形フライスと同様の再研磨方法が可能となり、再研磨による性能低下がなく、かつ再研磨による加工フォームの維持および再研磨自体が容易となる。以下、本願発明をその実施例を示す図面に基づいて説明する。
【実施例】
【0014】図1、図2は本願発明の実施例であり、クリスマスツリー形のフォームを有するタービンブレードの翼根部の荒加工に用いる総形フライスである。図1の総形フライスは、外周切れ刃およびそれに続く外周逃げ面に波形状を付与した2番取り刃形の総形フライスである。図3に拡大図示したように、最外周部を構成する凸円弧部とこれに連なる急斜面と小径部を構成する凹円弧部からなっている。波形切れ刃は切れ刃に沿って深さ0.2mm、幅1〜1.5mmの間隔で設けている。ここで、波形切れ刃の詳細は図4〜図6のとおりである。すなわち、図4は最外周の凸円弧部に設けた凸略円弧と凹略円弧の連続した波形状の波形切れ刃を示し、図5は急斜面部分で波形切れ刃の底に斜面の角度よりさらに小さい角度の直線部分を設けたものである。また図6は最外周から急斜面部分に移行する屈曲部であって、曲率が大きいため切れ刃を出入りさせることによって波形切れ刃に代えたものである。また、該外周逃げ面の落ち量はクリスマスツリー形のフォームの各部位において一定としたものである。更に、逃げ面の落ち量が該フォームの各部位において一定であるため、切削条件を高くできるだけでなく再研磨後も維持でき、さらに、再研磨後はフォームの変化がなく、再研磨自体もすくい面側から行えるため、容易となった。
【0015】これを用いてステンレス鋼SUS410材の平板を上記のフォ−ムに成形切削を行った。切削諸元は工具軸方向の切り込み15mm、工具半径方向の切り込み10mm、工具の回転数65回転/min、送り速度65mm/minである。本発明例では、加工物1ケを40分で完成させることができた。比較のため、同一フォ−ムを加工する従来技術に記載したカッタを用いた場合は、回転数を大きくできないため、加工物1ケに250分を要していた。
【0016】
【発明の効果】以上のように本願発明によれば、クリスマスツリ−形総形フライスのように、複雑なフォ−ムであっても、切屑排出性も良く、高速加工が可能となり、さらには、再研磨による加工フォームの維持および再研磨自体が容易となった。




 

 


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