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発明の名称 ブローチ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−105225(P2001−105225A)
公開日 平成13年4月17日(2001.4.17)
出願番号 特願平11−285672
出願日 平成11年10月6日(1999.10.6)
代理人
発明者 深田 良一
要約 目的
切削刃群、中仕上げ刃群、仕上げ刃群を備えたブローチにおいて、再研削を重ねても、ムシレやカジリの発生がなく、加工精度を安定させて工程当りの工具寿命を維持でき、トータル寿命を延長できるブローチを提供する。

構成
一連の切削刃群、中仕上げ刃群、仕上げ刃群から構成されるブローチにおいて、上記中仕上げ刃群の逃げ角を切削刃側から仕上げ刃側に向かって連続的に、あるいは段階的に漸減させて構成する。
特許請求の範囲
【請求項1】一連の切削刃群、中仕上げ刃群、仕上げ刃群から構成されるブローチにおいて、上記中仕上げ刃群の逃げ角を切削刃側から仕上げ刃側に向かって連続的に、あるいは段階的に漸減させたことを特徴とするブローチ。
【請求項2】請求項1記載のブローチにおいて、上記中仕上げ刃群は切り込み量に変化を与え、該切り込み量が10μm以下である切れ刃を少なくとも1刃設けたことを特徴とするブローチ。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、切削刃群、中仕上げ刃群、仕上げ刃群からなる一連の切れ刃を備えたブローチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般の単体ブロ−チは、その切れ刃にそれぞれ切り込み量の異なる切削刃群、中仕上げ刃群、仕上げ刃群を備えていて、1駆動の工程で加工を終了することができ、成形品の量産工程に適するものである。特に切れ刃の構成を適正にすることによって作業に熟練を要することなく優れた加工寸法、仕上げ面粗さが得られるという特徴をもつ。本来、他の加工方法では対応できない異形形状の成形に用いられるものであるが、この特徴を利用して平、丸等の単純形状にも利用される機会が少なくない。また1工程の作業で寿命となったブロ−チは再研削して繰り返し再生する場合、各切れ刃を一定の研削代で研削することによって新製時と同一刃形に再生できるため、新製時の性能が回復できるという特徴がある。ただ、上記各切れ刃群は切り込み量と関連して逃げ角を変化させているから、再研削によって切れ刃群の遷移部分で切れ刃段差ができ、切り込み量が一時的に大きくなる場合がある。これに対しては例えば特開昭60−263612号(以下、従来品という。)に示されているように、切削刃と仕上げ刃の逃げ角を同一にするなどの改良がある。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】ブロ−チは加工寸法と仕上げ面粗さとを維持するため、通常切り込み量は切削刃群の40〜80μmに対し、中仕上げ刃群は10〜30μmの範囲で選択され、逃げ角は切削刃群、中仕上げ刃群では2度、仕上げ刃群では1度を標準として一様に付されている。該ブロ−チは1工程の作業で工具寿命となったとき、通常各切れ刃を一定の研削代で再研削して再生し、繰り返し使用されるものである。ところがこの構成のブロ−チを再研削する場合、上述のように各切れ刃群は切り込み量と逃げ角が異なるから、再研削によって切れ刃群の遷移部分で切れ刃段差ができ、切り込み量が一時的に大きくなるという問題があった。これは再研削後の使用においてムシレやカジリなど仕上げ面粗さの劣化をもたらし、加工寸法の誤差を大きくして工具寿命を早める。この切れ刃段差は再研削ごとに加わるから再研削回数が増すにしたがって工程当りの工具寿命が短くなるという問題があった。
【0004】仮に従来品のように切削刃と仕上げ刃とで逃げ角を同一とした場合は、再研削後の切れ刃段差をなくし切り込み量が一定になり得ても、仕上げ刃が切削性を強くするから仕上げ精度を長時間維持することができず、同様に工程当りの工具寿命が短く、廃棄までのトータル寿命を長くできないという問題があった。また各切れ刃群は切り込み量を変化させているから、切削によってこれらが均一な大きさで摩耗することはなく、従って研削代一定で再研削するときは研削代を最大摩耗を生じた切れ刃に合わすから、摩耗が少ない切れ刃であっても研削代が大きくならざるを得ない。これを回避して、各切れ刃群の摩耗に合わせて研削代を選ぶと研削代を小さくできても摩耗の大きい切削刃群、中仕上げ刃群の研削代が仕上げ刃群より多くなるから、再研削を繰り返すと切れ刃段差の増加の進みが大きく、ムシレやカジリを発生しやすくなって、従ってトータル寿命を長くできないという問題があった。
【0005】本発明は以上のような背景のもとになされたものであり、ブロ−チの中仕上げ刃群の切り込み量と逃げ角に変化を与えることによって、再研削時に各切れ刃の研削代を均等に選んでも、さらには、各切れ刃群の摩耗に合わせて研削代を選んでも、再研削による切れ刃段差を抑え、切削中のムシレやカジリを防止して、工程当りの工具寿命を維持でき、トータル寿命を延長できるブローチを提供することを目的とする。
【0006】
【問題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達成するために、一連の切削刃群、中仕上げ刃群、仕上げ刃群から構成されるブローチにおいて、上記中仕上げ刃群の逃げ角を切削刃側から仕上げ刃側に向かって連続的に、あるいは段階的に漸減させたことを特徴とするブローチである。
【0007】
【作用】ブローチの再研削は既述のように仕上げ精度を維持するために、すくい面を研削する。従って、各切れ刃の切り込み量と逃げ角が一定であれば均等な再研削代を研削して、研削前と等しい切り込み量が再現される。ところが各切れ刃群の遷移部分においては切り込み量、逃げ角ともに変化し、特に仕上げ刃は逃げ角0度のストレ−トランドを有するから、仕上げ刃群に連接する部分において切り込み量の変化が大きくなりやすい。すなわち設計された切り込み量を越える切れ刃段差が発生し、再研削を繰り返すことで過大となる。本発明では、ブローチの中仕上げ刃群の逃げ角を切削刃側から仕上げ刃側に向かって漸減させたから各切れ刃を一定量の研削代で研削しても、中仕上げ刃群の前後において切り込み量は急激に変化することがなく、切れ刃段差が分散されて切れ刃への負荷が平準化されるのである。漸減させるには切れ刃1刃づつ連続的に低減してもよく、あるいは数刃づつ段階的に低減してもよい。
【0008】ブローチの中仕上げ刃群の切り込み量は、時として変化させられることがあった。これは中仕上げ刃群のうち仕上げ刃群に近い切れ刃の切り込み量を小さくして仕上げ刃の負担を減じ、仕上げ面粗さを改善しようとする配慮によるものである。本発明においては、新製時のみならず再研削後においても前後の切れ刃群との切り込み量の変化を小さく調整するするよう中仕上げ刃群の切り込み量に変化を与えるから、該中仕上げ刃各刃は任意の切り込み量としてよく、また逃げ角の変化と連繋して調整することが可能となる。再研削を重ねても中仕上げ刃群と仕上げ刃群との切れ刃段差を抑え、切り込み量の異常な増加を防ぐには、中仕上げ刃群内の切り込み量を仕上げ刃のそれより小さくしておくことが施策となる。すなわち切り込み量が10μm以下である切れ刃を少なくとも1刃設け、これの配置を中仕上げ刃群内で調整する。この手段によれば再研削を繰り返すことによって、中仕上げ刃群内の切り込み量は増加していくが、とくに仕上げ精度に係わる仕上げ刃群第1刃の切り込み量を一定に保つことができて、再研削回数が増えた場合でもムシレやカジリを防止し、仕上げ精度を維持することができるのである。
【0009】このように本発明によれば再研削を行なっても切れ刃群間において切り込み量の変化、すなわち切れ刃段差が過大にならないブロ−チを得ることができるから、再研削後の使用においてムシレやカジリなど仕上げ面粗さの劣化がなく、新製時の設計通りの切削性を維持して、安定した工程当りの工具寿命を得ることができるのである。中仕上げ刃群は5刃程度で構成される場合が多いが、中仕上げ刃群内の切り込み量の変化は1刃以上に存していればよく、その変化量は逃げ角の配置や再研削回数等を考慮して適宜決定すればよい。また本発明になるブローチは、切れ刃の摩耗量に見合った研削代で仕上げ刃群を少なく研削した場合でも切れ刃段差が過大になることはなく、仕上げ精度を維持することができるからトータル寿命を飛躍的に伸ばすことができるのである。以下、本発明をその実施例を示す図面に基づいて説明する。
【0010】
【実施例】図1は本発明を適用した交互丸刃付きインボリュ−トスプラインブローチを示す。このローチは最大径35mm、内径33mm、全長900mmのブロ−チであって、50刃の切削刃群、6刃の中仕上げ刃群、9刃の仕上げ刃群からなり、切削刃群は図2に示す構成であって逃げ角2度、切り込み量63μmである。仕上げ刃群は逃げ角1度、切り込み量は第1刃が25μmで2刃目以降は刃の高さは等しく、ストレートランドを設けている。中仕上げ刃群は、切削刃群に連なる第51刃において逃げ角が切削刃群と等しい2度、切り込み量は63μm、仕上げ刃群に連なる第55刃において逃げ角が仕上げ刃群と等しい1度、切り込み量は10μmであって、仕上げ刃第1刃より少ない。中間の第53刃においては逃げ角1度30分、切り込み量は35μmである。この配列は中仕上げ刃群の切り込み量に変化があるものの、仕上げ刃群への移行はスム−ズで中仕上げ刃として十分な切削性を維持し、従来通りの仕上げ精度を保証するものである。
【0011】上記のブローチをSCM420材のスプライン穴加工に用いて、工程当り工具寿命1000ケ、20回の再研削を行なった。この時点で加工寸法は公差内にあり、仕上げ面にムシレがなく安定した状態であった。従来の当該サイズの交互丸刃付きインボリュ−トスプラインブローチの場合は6〜9回の再研削で、仕上げ面にムシレ等が発生して、寸法マイナスとなっていたから、本発明によって2〜3倍のト−タル寿命が得られたのである。
【0012】図3は、工具寿命に至った本発明のブローチを各切れ刃均等の研削代で再研削して、研削代の和が2mmに達した場合のスプライン刃の様子を、当該サイズの従来品と比較して示したものである。本発明のブローチは、中仕上げ刃の中間刃すなわち第53刃においては70μm、仕上げ刃に連なる第55刃においては45μmと僅かに増加するが、仕上げ刃群1刃目である第57刃においては切り込み量が25μmと、新製時と変わらない。すなわち、仕上げ刃の負荷が変化しないから新製時と同様にムシレのない優れた仕上げ精度が得られるのである。従来品においては、中仕上げ刃の逃げ角および切り込み量を均一に配していたから、図4に例示するように逃げ角が異なる中仕上げ刃群と仕上げ刃群とで切れ刃段差が生じ、切り込み量が変化する。すなわち前後の切れ刃の逃げ角が等しいとき、a1、b1は等しいが、切れ刃群がまたがって逃げ角が変化するときはa2よりb2が大きく、つまり切り込み量が変化する。先の図3でより明らかなように仕上げ刃1刃目の切り込み量が増大し、83μmと切削刃を上回る切り込み量となるため、仕上げ刃が仕上げ刃としての作用をなさなくなり、切れ刃摩耗を早め仕上げ精度を悪くするのである。
【0013】本発明によれば、中仕上げ刃群において逃げ角に変化を与えてあるから、再研削によって切れ刃ごとに切れ刃段差が生じるものの、その大きさが僅少で分散されているから、均一な研削代で再研削を行なっても切れ刃段差が過大になることはなく、切り込み量がほぼ新製時の設計通りに回復して安定切削が可能となる。本発明は、上記インボリュ−トスプラインブローチに限ることなく、切削刃群、中仕上げ刃群、仕上げ刃群を備えたブローチにおいて不偏的に効果を得るものであることは言うまでもない。また既述のように各切れ刃群を摩耗の大きさに応じた研削代で再研削した場合においても切れ刃群の移行に伴う一時的な大きい切れ刃段差を生じることがないからムシレやカジリを防止して、従来以上のトータル寿命を得ることができるのである。
【0014】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ブロ−チの中仕上げ刃群の切り込み量と逃げ角に変化を与えることによって、各切れ刃の研削代を均等に選んでも、あるいは各切れ刃群の摩耗に合わせて研削代を選んでも切削中のムシレやカジリを防止し、工程当りの工具寿命を維持でき、トータル寿命を延長できるブローチを得ることができたのである。




 

 


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