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発明の名称 ドリル用スローアウェイチップ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−277028(P2001−277028A)
公開日 平成13年10月9日(2001.10.9)
出願番号 特願2000−99541(P2000−99541)
出願日 平成12年3月31日(2000.3.31)
代理人 【識別番号】100087701
【弁理士】
【氏名又は名称】稲岡 耕作 (外2名)
【テーマコード(参考)】
3C037
【Fターム(参考)】
3C037 AA01 BB11 
発明者 小島 義秀
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】チップの先端に、穿孔方向に交差方向に配置された、孔の中央部を削る内刃および孔の周縁部を削る外刃を有し、穿孔加工に使用するドリル用のスローアウェイチップであって、チップの一方表面に第1すくい面、第1すくい面と背中合わせの他方表面に第1座面、第1すくい面および第1座面と交差する穿孔方向前端面に第1前逃げ面を形成することで、第1すくい面と第1前逃げ面との交差稜によって内刃が形成され、チップの他方表面に第2すくい面、第2すくい面と背中合わせの一方表面に第2座面、第2すくい面および第2座面と交差する穿孔方向前端面に第2前逃げ面を形成することで、第2すくい面と第2前逃げ面との交差稜によって外刃が形成され、チップの、第1すくい面と第1座面とが形成された内刃側の厚みが、第2すくい面と第2座面とが形成された外刃側の厚みよりも小さくされたことを特徴とするドリル用スローアウェイチップ。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、穿孔加工に使用するドリル用のスローアウェイチップに関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】穿孔加工に使用するドリルとして、その全体が一体に形成された通常のソリッド型ドリルの他に、ドリル本体(ホルダー)と別体のスローアウェイチップ上に切削用の刃を形成し、それをホルダーの先端に、ネジ等によって着脱自在に装着できるようにしたいわゆるスローアウェイ型ドリルがある。また上記スローアウェイ型ドリルには、2チップ型のものと1チップ型のものとがあり、このうち前者の2チップ型のスローアウェイ型ドリルは、例えば特開平10−29108号公報に記載されているように、孔の中央部を削る内刃を有するチップと、孔の周縁部を削る外刃を有するチップの2つのチップを、ホルダーの先端に装着することで構成される。
【0003】また上記公報記載の発明では、1つのチップ上に内刃と外刃の両方を形成しておき、ホルダーに装着する向きと位置とによって同じチップを内刃チップもしくは外刃チップとして兼用できるようにも構成される。しかしこの2チップ型の構成は、加工径の大きな大型のドリルには適しているものの、例えば加工径がφ10前後より下といった小型のドリルにこれを適用しようとすると、ホルダーの先端にチップ取り付けのためのスペースや、あるいは切屑排出のためのスペースが十分に確保できなかったり、チップ取り付けのためのネジが非常に小さなものとなって十分な取り付け強度が得られなかったりするといった問題があった。
【0004】また前記1チップ型のスローアウェイドリルとしては、例えば特開平10−328918号公報に記載されているように、従来のソリッド型ドリルの先端形状と類似した、穿孔方向に臨み、かつドリルの回転軸上に位置する頂部から、それぞれ両側へ延びる一対の、加工孔の半径の全長に亘る長い刃稜を有するチップを使用したものが一般的である。しかし上記のチップ形状では、穿孔時にチップに加わる切削抵抗が大きいため、1つのチップを、上記公報の図にみるように2本のネジでもってホルダーの先端に強固に固定する必要がある上、チップの肉厚を大きくとる必要があり、その分、切屑排出のためのスペースを確保するのが容易でないという問題があった。
【0005】そこで発明者は先に、孔の中央部を削る内刃と、孔の周縁部を削る外刃とを、2チップ型のスローアウェイ型ドリルにおける内刃チップの内刃、および外刃チップの外刃の配置と同様の配置として1つのチップ上に形成した、2チップ類似の、1チップ型のスローアウェイチップを開発した(特開平11−188518号公報)。上記2チップ類似の1チップ型スローアウェイチップにおいて内刃は、孔の中央部を削るに足る長さを有していれば良く、また外刃も、孔の周縁部を削るに足る長さを有していればよいため、従来の1チップ型のものに比べて、穿孔時にチップに加わる切削抵抗を小さくすることができる。
【0006】それゆえ、内刃および外刃の部分の肉厚を小さくできるとともに、ホルダーへの取り付けネジを1本にすることができ、切屑排出のためのスペースを十分に確保することが可能となる。そこで発明者は今般、上記2チップ類似の1チップ型スローアウェイチップについてさらに検討した結果、上記公報に記載の構造では、とくに強度の点でさらに改善の余地があることを見出した。
【0007】本発明の目的は、2チップ類似の1チップ型であって、従来に比べてさらに高強度で耐久性に優れた、新規なドリル用スローアウェイチップを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記課題を解決するために、発明者は、穿孔加工時のドリル用スローアウェイチップに加わる切削抵抗を解析した。その結果、内刃と外刃とを比べると、■ 孔の周縁部を削る外刃よりも、ドリルの回転軸に対応する孔の中心を含む、孔の中央部を削る内刃のほうが周速が小さく、切削抵抗が大きいため、とくに内刃を、孔の底面においてその中心を通る線と重なるように配置すると、孔の中心(周速0)の近傍での切削抵抗が過大となって、チップの、内刃側の耐久性が低下すること、■ チップの外刃側は上記のように切削抵抗が小さいものの、その耐久性を向上するためには、孔の最外縁部を削る、チップのコーナー部の強度を確保する必要があること、が判明した。
【0009】そこでさらに検討した結果、チップをホルダーに装着した時に、内刃を、孔の底面において、その中心を通る線と重ならないように、チップの回転方向後方にずらして位置させる、つまり内刃が芯下がりとなるように配置すべく、チップの、内刃側の厚みを外刃側よりも小さくすると、穿孔時に内刃側に加わる切削抵抗を小さくして、内刃側の耐久性を向上できる上、上記のように外刃側の厚みが大きいので、コーナー部の強度を確保して、外刃側の耐久性も向上できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち請求項1記載の発明は、チップの先端に、穿孔方向に交差方向に配置された、孔の中央部を削る内刃および孔の周縁部を削る外刃を有し、穿孔加工に使用するドリル用のスローアウェイチップであって、チップの一方表面に第1すくい面、第1すくい面と背中合わせの他方表面に第1座面、第1すくい面および第1座面と交差する穿孔方向前端面に第1前逃げ面を形成することで、第1すくい面と第1前逃げ面との交差稜によって内刃が形成され、チップの他方表面に第2すくい面、第2すくい面と背中合わせの一方表面に第2座面、第2すくい面および第2座面と交差する穿孔方向前端面に第2前逃げ面を形成することで、第2すくい面と第2前逃げ面との交差稜によって外刃が形成され、チップの、第1すくい面と第1座面とが形成された内刃側の厚みが、第2すくい面と第2座面とが形成された外刃側の厚みよりも小さくされたことを特徴とするドリル用スローアウェイチップである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下には、図面を参照して、本発明の実施形態について具体的に説明する。図1(a)は、本発明の一実施形態にかかるドリル用スローアウェイチップ1の正面図、同図(b)は、上記チップ1の、穿孔方向に臨む前端面を示す底面図である。また図2(a)は上記チップ1の背面図、同図(b)は図1(a)の正面から見た左側面図である。さらに図3(a)は正面側から見た斜視図、同図(b)は背面側から見た斜視図である。
【0012】これらの図に見るように、この例のドリル用スローアウェイチップ1は、互いに背中合わせの2表面をホルダーへの取り付けのための第1座面1b、および第2座面1cとするとともに、この両座面1b、1cにそれぞれ開口を有するように、ホルダーへの取り付け用のネジが挿通される貫通孔1aを形成したものである。上記チップ1の、図1(a)に黒矢印で示す穿孔方向先端には、当該穿孔方向と交差方向に、孔の中央部を削る内刃11と、孔の周縁部を削る外刃12とが配置されている。
【0013】また上記チップ1を、穿孔方向に沿う回転軸Pvを中心として、穿孔加工のために、図1(b)に実線の矢印で示す方向に回転させた際に、第2座面1c側の、回転の前面側となる領域〔図2(a)において、回転軸Pvより右側の部分〕には、当該部分を、上記回転方向に対して第2座面1cより一段、低くなるように段差を設けることで、第1すくい面13aが形成されている。そしてこの第1すくい面13aが形成されることで、チップ1の、貫通孔1aを形成した部分より薄肉とされた突出部13のうち、上記第1すくい面13a、およびこれと背中合わせの第1座面1bと交差する穿孔方向前端面に、第1前逃げ面13bが形成されており、この第1前逃げ面13bと、上記第1すくい面13aとの交差稜によって、上述した内刃11が形成されている。
【0014】また同様に第1座面1b側の、回転の前面側となる領域〔図1(a)において、回転軸Pvより右側の部分〕には、当該部分を、上記回転方向に対して第1座面1bより一段、低くなるように段差を設けることで、第2すくい面14aが形成されている。またこの第2すくい面14aが形成されることで、チップ1の、貫通孔1aを形成した部分より薄肉とされた突出部14のうち、上記第2すくい面14a、およびこれと背中合わせの第2座面1cと交差する穿孔方向前端面に、第2前逃げ面14bが形成されており、この第2前逃げ面14bと、上記第2すくい面14aとの交差稜によって外刃12が形成されている。
【0015】さらに上記のように段差を設けることで第1すくい面13aの前方に形成された、第2座面1cとの段差分の空間が、ホルダーとの間に、内刃11からの切屑を排出するためのスペースを形成するための切屑ポケットとされており、同様に段差を設けることで第2すくい面14aの前方に形成された、第1座面1bとの段差分の空間が、ホルダーとの間に、外刃12からの切屑を排出するためのスペースを形成する切屑ポケットとされている。
【0016】内刃11は、穿孔方向に臨む頂部11aと、この頂部11aからチップ1の内方向および外方向の両方向へ下り傾斜で延びる刃稜11b、11cとを有する形状に形成されている。一方、外刃12も同様に、穿孔方向に臨む頂部12aと、この頂部12aからチップ1の内方向および外方向の両方向へ下り傾斜で延びる刃稜12b、12cとを有する形状に形成されている。
【0017】また内刃11と外刃12とは、内刃11による孔の中央部の切削と、外刃12による孔の周縁部の切削とをほぼ同時に行って、スムースな穿孔加工をするために、それぞれの頂部11a、頂部12aが、穿孔方向に対してほぼ同じ高さに配置されている。さらに上記内刃11と外刃12とは、チップ1を、回転軸Pvを中心として回転させた際に、内刃11の外方向へ延びる刃稜11cと、外刃12の内方向へ延びる刃稜12bの回転軌跡が交差するように配置されている。
【0018】上記各部からなるこの例のチップ1においては、先に述べたように第1すくい面13aと第1座面1bとが形成された内刃11側の突出部13の厚み〔図1(b)中のT1〕が、第2すくい面14aと第2座面1cとが形成された外刃12側の突出部14の厚み〔図1(b)中のT2〕よりも小さくされている(T1<T2)。そしてこのことによって、前記のように内刃11を、孔の底面において芯下がりとなるように配置して、穿孔時に内刃11側に加わる切削抵抗を小さくして、当該内刃11側の耐久性を向上するとともに、外刃12側の厚みによって、そのコーナー部の強度を確保することで、当該外刃12側の耐久性も向上して、チップ1を、従来に比べてさらに高強度で耐久性に優れたものとすることができる。
【0019】上記T1<T2の条件を満たしていれば、両厚みT1、T2の具体的な範囲については特に限定されないが、内刃11側の厚みT1は、チップ1の、所定の加工径φ0〔図1(a)中にその半径であるφ0/2を示す〕の20〜26%程度であるのが好ましい。内刃11側の厚みT1が上記の範囲未満では、当該内刃11側の突出部13の強度が低下する結果、チップ1を、従来に比べてさらに高強度で耐久性に優れたものにできないおそれがある。
【0020】また逆に厚みT1が上記の範囲を超えた場合には、相対的に、第1すくい面13aの前方に前記切屑ポケットを形成するための、第2座面1cとの段差分の空間が小さくなるため、内刃11からの切屑の排出性が低下するおそれがある。なおこれらの事実を併せ考慮すると、内刃11側の厚みT1は、前記の範囲内でも特に、加工径φ0の22〜24%程度であるのが好ましい。また外刃12側の厚みT2は、前記加工径φ0の22〜28%程度であるのが好ましい。
【0021】外刃12側の厚みT2が前記の範囲未満では、当該外刃12側の突出部14の強度が低下する結果、チップ1を、従来に比べてさらに高強度で耐久性に優れたものにできないおそれがある。また逆に厚みT2が前記の範囲を超えた場合には、相対的に、第2すくい面14aの前方に切屑ポケットを形成するための、第1座面1bとの段差分の空間が小さくなるため、外刃12からの切屑の排出性が低下するおそれがある。
【0022】なおこれらの事実を併せ考慮すると、外刃12側の厚みT2は、前記の範囲内でも特に、加工径φ0の24〜26%程度であるのが好ましい。なおこの例では、第1すくい面13aと第2座面1cとが曲面を含む段差面15によって繋がれているとともに、第2すくい面14aと第1座面とが曲面を含む段差面16によって繋がれている。このように繋ぐと、段差の隅部に集中する応力を緩和して、チップ1の強度をさらに向上することができる。
【0023】またこの例では、内刃11の、外方向へ延びる刃稜11cが、それに続く第1すくい面13aとともに、図4(b)に示すようにチップ1の回転方向に対して後退傾斜(傾斜角度θ3)するように、刃稜11bに対して屈曲配置されている。このように配置すると、第1すくい面13aの前面に切屑排出のスペースをより大きく取って、切屑を、このスペース内でよりスムースにカールさせるとともに、第1すくい面13aの後退傾斜に沿ってよりスムースに、ホルダーのフルート溝に排出できるという利点がある。
【0024】また上記のように配置すると、穿孔加工時に発生する切削抵抗のうち、チップ1を外刃12の方向へ押圧する向きの分力が大きくなるため、上記切削抵抗のうち、外刃12を径方向内方へ押圧する向きの分力に抗して、穿孔加工の加工径を、定められた値に維持できるという利点もある。上記各部を備えたこの例のチップ1は、例えば図4(a)(b)に実線の矢印で示すようにホルダー2の先端の、一対の挟持片21、22間のポケット23に挿入されて位置決めされた状態で、上記挟持片21の貫通孔21aと、チップ1の貫通孔1aとにネジ3を挿通させて、挟持片22のネジ孔22aに螺着することで、ホルダー2の先端に固定されて、穿孔加工に使用される。
【0025】またこの固定状態において、第1すくい面13a、第2すくい面14aのそれぞれ前面の、挟持片22、21との間に形成される切屑排出のためのスペースは、それぞれホルダー2の周面に形成されたらせん状のフルート溝24、25と連通され、それによって内刃11、および外刃12からの切屑が、上記フルート溝24、25を通ってスムースに孔外へ排出される。なお本発明のドリル用スローアウェイチップの構成は、以上で説明した図の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜、設計変更を施すことができる。




 

 


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