米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 加工処理操作 -> 京セラ株式会社

発明の名称 センサ付きスローアウェイチップ用ホルダ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−170807(P2001−170807A)
公開日 平成13年6月26日(2001.6.26)
出願番号 特願平11−357942
出願日 平成11年12月16日(1999.12.16)
代理人 【識別番号】100087701
【弁理士】
【氏名又は名称】稲岡 耕作 (外2名)
【テーマコード(参考)】
3C029
3C046
【Fターム(参考)】
3C029 DD01 DD13 
3C046 BB01 EE03
発明者 片岡 英明
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】刃物台に取り付けられるシャンクおよびシャンクの先端に備えられたチップ取付部を有するホルダであって、チップ取付部には、センサ付きスローアウェイチップを固定保持するためのポケットが形成され、このポケットは、チップ取付部に対して、上面、スローアウェイチップの前逃げ面に連なる前面およびスローアウェイチップの横逃げ面に連なる一方側面が開放し、その底面は、スローアウェイチップの下面が載置される着座面、その後面および他方側面は、それぞれ、スローアウェイチップの側面が当接される拘束面となっており、前記チップ取付部には、拘束面に開口するプローブ挿入孔が形成されており、前記プローブ挿入孔に、先端がセンサ付きスローアウェイチップのセンサに電気的に接続される一対のプローブが設けられていることを特徴とする、センサ付きスローアウェイチップ用ホルダ。
【請求項2】前記プローブの後端には、ホルダに形成された溝内に配線されたリード線が接続されていることを特徴とする、請求項1記載のセンサ付きスローアウェイチップ用ホルダ。
【請求項3】前記一対のプローブは、2つの拘束面の一方の面に並設されていることを特徴とする、請求項1または2記載のセンサ付きスローアウェイチップ用ホルダ。
【請求項4】前記一対のプローブを固定するために、絶縁材で形成されたプローブ固定具が設けられていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載のセンサ付きスローアウェイチップ用ホルダ。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、損耗センサ付きスローアウェイチップを保持するためのホルダに関する。特に、スローアウェイチップの損耗センサと電気的に接続可能なプローブを有するホルダに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、切削工具の切刃稜部分の摩耗量を検知することによって、工具寿命を自動的に判定することが提案されている。たとえば、実開平3−120323号公報には、スローアウェイチップの逃げ面に、切刃稜に沿って導電膜でセンサラインを設けることが開示されている。センサラインの幅は、摩耗許容幅に対応させることも開示されている。従って、この公報に開示のスローアウェイチップによれば、切刃稜の摩耗に伴いセンサラインも摩耗し、センサラインが途切れたときに切刃稜が寿命に達したと判別することができる。
【0003】また、特開平9−38846号公報には、スローアウェイチップでない通常の切削工具において、その逃げ面に薄膜回路を設け、逃げ面の摩耗に伴って薄膜回路が摩耗することに伴い電気抵抗が変化することを検知して、切削工具の寿命を自動的に判定する方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】逃げ面に切刃稜に沿って導電性膜のセンサラインを形成し、そのラインの抵抗値の変化を検出するというやり方は、切刃稜の摩耗を検知するやり方としては好ましい。ところが、このやり方をスローアウェイチップに採用しようとした場合、切刃稜に沿ってセンサラインを設けても、そのセンサラインを外部の検知回路等に接続するのが実際上困難であるという課題に遭遇する。
【0005】より具体的に説明すると、スローアウェイチップは使い捨てのチップであり、その大きさは1cm3 にも満たない小さなものである。当該チップは、切削液(水や油)および切り屑にさらされながら切削加工を行う。このような環境下で、小さなスローアウェイチップに形成されたセンサラインを外部の検知回路等に支障なく接続するという技術は実現されていない。また、スローアウェイチップのホルダに、スローアウェイチップのセンサラインから信号を取り出すリード線を設けるにしても、リード線が加工中の切り屑と接触しないように、かつ、リード線が断線しないように設けなければならず、かかるホルダは実用化されていない。
【0006】この発明は、上記課題を解決し、損耗センサ付きスローアウェイチップを良好に保持することのできるホルダを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】請求項1記載の発明は、刃物台に取り付けられるシャンクおよびシャンクの先端に備えられたチップ取付部を有するホルダであって、チップ取付部には、センサ付きスローアウェイチップを固定保持するためのポケットが形成され、このポケットは、チップ取付部に対して、上面、スローアウェイチップの前逃げ面に連なる前面およびスローアウェイチップの横逃げ面に連なる一方側面が開放し、その底面は、スローアウェイチップの下面が載置される着座面、その後面および他方側面は、それぞれ、スローアウェイチップの側面が当接される拘束面となっており、前記チップ取付部には、拘束面に開口するプローブ挿入孔が形成されており、前記プローブ挿入孔に、先端がセンサ付きスローアウェイチップのセンサに電気的に接続される一対のプローブが設けられていることを特徴とするセンサ付きスローアウェイチップ用ホルダセンサ付きスローアウェイチップ用ホルダである。
【0008】請求項2記載のセンサ付きスローアウェイチップ用ホルダは、請求項1において、前記プローブの後端には、ホルダに形成された溝内に配線されたリード線が接続されていることを特徴とするものである。請求項3記載のセンサ付きスローアウェイチップ用ホルダは、請求項1または2において、前記一対のプローブは、2つの拘束面の一方の面に並設されていることを特徴とするものである。
【0009】請求項4記載のセンサ付きスローアウェイチップ用ホルダは、請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記一対のプローブを固定するために、絶縁材で形成されたプローブ固定具が設けられていることを特徴とするものである。通常、ホルダにスローアウェイチップが装着された状態においては、切削加工中にチップががたついたり変位したりすることのないように、拘束面でチップの2側面を拘束する。
【0010】請求項1の構成では、プローブ挿入孔は、チップ取付部の拘束面に形成されている。プローブ挿入孔をチップ取付部の拘束面に形成すると、切削加工中にスローアウェイチップが破損したり破壊したりしても、プローブにまで被害が及ぶことが少ないという効果がある。というのは、ホルダに取り付けられたスローアウェイチップは、その頂部および横逃げ面が使用されて切削加工が行われる。このため、切削加工中には、スローアウェイチップの頂部および横逃げ面に主として応力が集中し、この応力によりスローアウェイチップの頂部および横逃げ面側が破損、破壊してしまうことがある。また、スローアウェイチップの横逃げ面に連なる側面にも応力が集中しやすく、スローアウェイチップが破損等したときに、側面は影響を受けやすい。
【0011】そこで、請求項1の構成のように、プローブ挿入孔をチップ取付部の拘束面に形成すれば、スローアウェイチップが破損等した場合等でも、プローブに影響が及ばず、プローブまでが壊れることが少ない。また、チップ装着状態では、チップ取付け部の拘束面はチップの2側面に当接または密着されているために、拘束面が外部に露出することはない。したがって、拘束面上にセンサと電気的に接続可能なプローブを設けることによって、先端がセンサ付きスローアウェイチップのセンサに電気的に接続され、センサとプローブとは外部に露出しない状態で良好に接続される。これにより、スローアウェイチップによって切削を行っている間も、センサとプローブとの接続が良好に保たれ、センサの抵抗変化等を常時正確に検知することができる。
【0012】請求項2の構成では、リード線はホルダに形成された溝内に配線されているから、リード線はホルダから露出しておらず、リード線が切り屑の排出方向を変えたり、排出を妨げる等、切り屑の排出性に悪影響を与えることがない。また、請求項3記載のように、一対のプローブを前記2つの拘束面のうちの一方の面に並設することができる。この構成とすれば、プローブを配設するための構造が簡単なもので済む。というのは、拘束面の一方面に並設することとすれば、互いに隣接する2つの拘束面のそれぞれにプローブ挿入孔を設ける場合と比較して、そのプローブ孔形成のための加工作業が容易だからである。
【0013】また、外部の検出回路に接続する必要があるために、プローブにはリード線が接続されている必要があるが、この場合にはリード線を一度に取り付けることができるので、2側面に一対のプローブを配設する場合と比較して、その作業も簡単に行える。請求項4の構成では、プローブの固定が容易で、しかも互いに、かつ、チップ取付部に対して絶縁状態で固定することができる。
【0014】特に、請求項3の構成を採用する場合には、一対のプローブが挿通される貫通孔を設けていれば、用いるプローブ固定具が1つだけでよい。これにより、さらにコストダウンを図ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下には、図面を参照して、この発明の一実施形態について具体的に説明をする。図1は、この発明の一実施形態にかかるスローアウェイチップ用のホルダ1を示す。図2は、図1に示すホルダ1の分解斜視図である。図1および図2を参照して、ホルダ1は、スローアウェイチップ2を保持するためのものである。ホルダ1は図示しない刃物台に取り付けられるシャンク3と、シャンク3の先端にシャンク3と一体形成されたチップ取付部4とを有する。シャンク3は、図1,2において右方向に長手に延びているが、ここでは説明の便宜上後方部が省略されている。
【0016】ホルダ1は合金鋼により形成され、その材種としてクロム・モリブデン鋼、ニッケル・クロム鋼、ニッケル・クロム・モリブデン鋼等の合金鋼や、鉄にC,Si,Mn,PおよびSの5元素が入った炭素合金鋼をベースに、クロム、タングステン、マンガン、モリブデン、バナジウム等を添加した合金鋼等で構成することができる。チップ取付部4には、ポケット5が形成されている。ポケット5は、チップ取付部4に対して、上面、前面および一方側面(図において手前側側面)が開放した凹欠部である。ポケット5の底面6はスローアウェイチップ2がシート42を介して載置される着座面となっている。また、ポケット5の後面および他方側面(図において奥側側面)は、それぞれ、スローアウェイチップ2の側面が当接する後拘束面7および奥拘束面8となっている。
【0017】シート42は、スローアウェイチップ2に大きな欠損が生じた際に、その欠損がホルダ1まで及ばないようにするための防護用部材である。シート42は、超硬合金でつくられている。シート42は、スローアウェイチップ2の平面形状とほぼ等しく、その平面形状が略正方形状をしており、中央部にレバー10の作用部11が突出可能な孔43が形成されている。ポケット5には、さらに、その底面6にレバー溝9が形成されている。このレバー溝9には、側面形状がL字状のレバー10が収容される。レバー10は、上方へ延びる円筒状の作用部11と、作用部11の下方から横方向に延びた力点部12とを有し、作用部11と力点部12との境界が支点部13となっている。
【0018】チップ取付部4には、ポケット5に隣接して、より具体的には後拘束面7と奥拘束面8との交差部に隣接してクランプ孔14が形成されている。クランプ孔14はチップ取付部4を上面から下面に貫通する孔で、孔の上方内周面にねじが切られている。また、その途中部はレバー溝9と連通している。クランプ孔14には、下方からクランプボルト15がねじ込まれる。クランプボルト15は、周面にねじが切られたねじ胴16と、ねじの切られていない柱胴17とを有し、ねじ胴16と柱胴17とは小径胴18で上下につながっている。
【0019】クランプ孔14にクランプボルト15がねじ込まれた状態で、レバー溝9へレバー10が納められると、その力点部12はクランプ孔14内の小径胴18により生じる空隙に嵌まる。そしてクランプボルト15をねじ螺合によって上下動させれば、小径胴18に係合したレバー10の力点部12が上下動される。これにより、レバー10は支点部13を中心に揺動し、レバー10の作用部11が、後拘束面7および奥拘束面8との間でスローアウェイチップ2を挟み込むように固定する状態と、スローアウェイチップ2を取換え可能な状態とに変位する。したがって、レバー10の作用部11に、チップ2をセットした後、たとえば六角レンチにより、クランプボルト15のねじ込み量を調整することにより、スローアウェイチップ2が後拘束面7および奥拘束面8とによって拘束されるようになる。
【0020】ポケット5には、さらに、奥拘束面8に開口するプローブ挿入孔19が形成されている。プローブ挿入孔19内には、一対のプローブ41が収容されている。この一対のプローブ41は、1つのプローブ固定具44によって、チップ取付部4に絶縁状態で固定されている。図3(a)は、プローブ41を固定するためのプローブ固定具44の拡大斜視図であり、図3(b)は、プローブ固定具44の断面図およびこのプローブ固定具44に嵌合されるプローブ41が例示されている。
【0021】図3(a)および図3(b)を参照して、プローブ固定具44は、たとえば耐熱・絶縁性の樹脂で形成されている。プローブ固定具44は、平面形状が略矩形となるベース部44Aとベース部44Aから突出する突出部44Bとを有している。プローブ固定具44には、一対のプローブ41を一定の間隔で保持するための2つのプローブ挿通孔54が形成されている。各プローブ挿通孔54は、ベース部44Aおよび突出部44Bを貫通するものであり、図3で示す下方がプローブ41を挿入しやすいようにテーパ状に広がっている。プローブ挿通孔54の内径は、プローブ41の最も太い外径と一致されており、図3(b)で示す下方からプローブ挿通孔54にプローブ41を緩くかしめるように挿入して固定することができる。そして、挿入後は、プローブ41の先端41aがプローブ固定具44の図3(b)で示す上方から突出しているとともに、プローブ41の接続端41bがプローブ固定具44の図3(b)で示す下方から突出している。
【0022】プローブ固定具44にプローブ41が挿入された状態では、プローブ41はチップ取付部4に対して絶縁状態で取り付けられる。図4は、図2を矢印Aの方向から見た図である。説明の便宜上、図4は、チップ取付部4の上部を一部切り欠いて示している。図4(a)を参照して、プローブ挿入孔19は、奥拘束面8に開く嵌合凹部19Aと、嵌合凹部19Aの奥面に開く一対のプローブ収容孔19B(図4(a)では一方のみ図示)とを備えている。嵌合凹部19Aは、プローブ固定具44のベース部44Aを嵌めるためのものであり、プローブ収容孔19Bは、プローブ固定具44の各突出部44Bを嵌めるためのものである。
【0023】チップ取付部4には、さらに、その奥側側面40Cの上方部が、一部分割されて取り外し可能なカバー46となっている。カバー46は、チップ取付部4に対してたとえばボルト47によって固定されている。前記奥側側面40Cにはカバー46を嵌合する凹欠部48が形成されている。図示しないが、ホルダ1の奥側には、溝が形成されていて、この溝に2本のリード線51が配設されている。この凹欠部48のたとえば側面には、リード線溝と連通する取出口49が開口している。凹欠部48は、リード線51を引き出すための空間である。
【0024】さらに、プローブ挿入孔19のプローブ収容孔19Bの奥側端部からは、凹欠部48の奥面48Aに開口する孔50が形成されている。そして、図4(b)に示すようにプローブ固定具44をプローブ挿入孔19に嵌め入れることにより、プローブ41の確実な固定が行える。プローブ固定具44を嵌め入れた状態では、プローブ41の接続端41bが孔50内に収容することになるとともに、プローブ固定具44の手前側の面(図3(a),(b)で示す上面)が、奥拘束面8とほぼ面一となる。この状態で、プローブ41の先端41aが奥拘束面8から横方向へわずかに突出し、プローブ41に内蔵されたばね等で横方向へ弾力付勢されている。なお、この実施形態では、一対のプローブ41のうち、図1および図2において左側に配置されるプローブ41の方がやや上方に配置される。
【0025】このため、シート42の上にスローアウェイチップ2が載置されると、スローアウェイチップ2の側面に設けられたセンサ接触部にプローブ41の先端41aが弾力的に接触する。これにより、スローアウェイチップ2の損耗センサの抵抗を、プローブ41およびプローブ41に接続されたリード線51により外部の抵抗測定器52へと取り出すことができる。また、チップ取付部4の奥側側面40Cの上方部を、一部分割されて取り外し可能なカバー46となる構成とすることにより、取出口49の先端部からリード線が引き出され、リード線51とプローブ41の接続端41bとの電気的接続のための作業を、カバー46を取り外すことにより容易に行えるという利点がある。
【0026】カバー46をボルト47でチップ取付部4に固定することにより、プローブ41とリード線51との接続部は完全に隠され、切削作業に何ら支障はない。ところで、上述した実施形態では、スローアウェイチップ2に対して、被削物(切削加工される金属ワーク)が側面40Bの方向より回転しながら切削されると共に、ホルダ1を前面40A方向へ送っていくことで切削加工が行われる。この場合、スローアウェイチップ2の、図1において左手前側に位置するノーズ部200および横逃げ面201の上端縁に形成された切刃202が主として切削加工に使用される。このため、切削に直接寄与している切刃202や切削加工時生じる切り屑が衝突する切刃202に隣接したスローアウェイチップ2のすくい面203に主として応力が生じ、高温が発生する。スローアウェイチップ2に発生した応力により、切刃202と共にすくい面203が摩耗していくが、ときとして欠損が生じたり、欠損に伴ってスローアウェイチップ2が破損してしまうことがある。つまり、この欠損等は、チップ2の使用している切削部のすくい面203および横逃げ面201に生じ易い。同様に、ホルダ1のチップ取付部4においても、スローアウェイチップ2のすくい面203の下方に位置する側面40B側に応力が集中しやすく、スローアウェイチップ2が破損等したときに、側面40Bは影響を受けやすい。
【0027】そこで、この実施形態では、プローブ挿入孔19を、スローアウェイチップ2に欠損等が生じたときに影響を受けにくいチップ2の奥拘束面8に形成している。このようにチップ取付部4の奥拘束面8にプローブ挿入孔19が形成されていると、スローアウェイチップ2が破損等した場合でも、プローブ挿入孔19内のプローブ41までが壊れるおそれが少ない。これがこの実施形態の特徴である。
【0028】この実施形態の特徴をより一般的に説明すれば、スローアウェイチップを固定保持するためのホルダにおいて、スローアウェイチップが取り付けられた場合に、スローアウェイチップを拘束する拘束面に、プローブ挿入孔を形成したことが特徴である。また、プローブ41を配設するための構造が簡単なもので済む。というのは、一対のプローブ41を奥拘束面8に並設するためには、プローブ孔19を1つの面だけに形成すればよく、プローブ孔19を形成する加工作業が比較的容易になるからである。さらに、この場合にはリード線51をプローブ41の接続端41bに一度に取り付けることができるので、プローブ41を設けるための作業も簡単に行える。
【0029】次に、この発明の他の実施形態について説明する。図5は、この発明の他の実施形態のホルダ1Aの分解斜視図である。この図5においては、前述した図1および図2の構成と同一または同等な部分には同一の参照符号を付し、説明は省略する。この実施形態にかかるホルダ1Aが上記の実施形態にかかるホルダ1と異なるところは、プローブ61を、ポケット5の後拘束面7および奥拘束面8にそれぞれ設けた点である。具体的には、プローブ挿入孔62を、後拘束面7および奥拘束面8にそれぞれ形成し、2つのプローブ固定具63によって一対のプローブ61を固定している。
【0030】図6は、この実施形態に係るプローブ固定具63およびこのプローブ固定具63に嵌合されるプローブ61を説明するための要部断面図である。各プローブ固定具63は、平面形状が略正方形のベース部63Aと、ベース部63Aから突出する突出部63Bとを有している。プローブ固定具63には、ベース部63Aおよび突出部63Bを貫通する1つのプローブ挿通孔64が形成されている。プローブ挿通孔64は、図6で示す上方がプローブ61を挿入しやすいようにテーパ状に広がっている。プローブ挿通孔64の内径は、プローブ61の最も太い外径と一致されており、図6で示す上方からプローブ挿通孔64にプローブ61を緩くかしめるように挿入して固定することができる。そして、挿入後はプローブ61の先端61aがプローブ固定具63の図6で示す上方から突出するとともに、プローブ61の接続端61bがプローブ固定具63の図6で示す下方から突出する。
【0031】図7を参照して、この実施形態では、奥拘束面8の奥側に、リード線51が配設されたリード線溝65が形成されている。そして、プローブ挿入孔62の奥側端部からはリード線溝65に連通する連通溝66が形成されている。各プローブ固定具63を、プローブ挿入孔62に嵌め入れることにより、プローブ61の確実な固定が行える。奥拘束面8に設けられるプローブ61においては、プローブ固定具63から突出するプローブ61の接続端61bにリード線溝65から取り出されたリード線51が電気的に接続される。また、後拘束面7に設けられたプローブ61に接続されるリード線51も、同じリード線溝65から引き出される。
【0032】プローブ固定具63の嵌入れ後には、一対のプローブ61のうち一方の先端61aが奥拘束面8から横方向へわずかに突出するとともに、他方の先端61aが後拘束面7から横方向へわずかに突出する。各プローブ61の先端61aは、プローブ61に内蔵されたばね等で、図5に示す手前側および左側に弾力付勢されている。そして、シート42の上にスローアウェイチップ2が載置されると、スローアウェイチップ2の側面に設けられたセンサ接触部にプローブ61の先端61aが弾力的に接触する。これにより、スローアウェイチップ2の損耗センサの抵抗を、プローブ61およびプローブ61に接続されたリード線51により外部の抵抗測定器52へと取り出すことができる。
【0033】ところで、切削加工中には、奥拘束面8と同様、後拘束面7も、スローアウェイチップ2に欠損等が生じたときに影響が及びにくい。この実施形態では、チップ取付部4の後拘束面7および奥拘束面8にプローブ挿入孔62が形成されているので、スローアウェイチップ2が破損等した場合でも、プローブ挿入孔62内のプローブ61までが壊れるおそれが少ない。図8は、図1および図2に示すホルダ1ならびに図5に示すホルダ1Aに装着されるスローアウェイチップ2を示す。
【0034】なお、このスローアウェイチップ2は上下両面の切刃稜を使用可能なネガタイプのものであり、上下は本来区別されないが、便宜上、一方を上面23、他方を下面24とする。このスローアウェイチップ2は、図に示すように8コーナ、8箇所のノーズ部28がそれぞれ切削に使用可能なものである。8つのノーズ部28のうち図8Aの右上のノーズ部28aを使用する場合を例にとって説明する。ノーズ部28aと連なる側面には、それぞれ、切刃稜26に沿って延びる導電性膜の損耗センサ21が設けられている。損耗センサ21は、ノーズ部28を取り巻くように延びており、その上辺が切刃稜26に接している。
【0035】図8に示すスローアウェイチップ2の各側面においては、上面側と下面側とが相互に絶縁状態にされた2つの領域に分けられている。各領域には、対をなす2つのセンサ接触部22A,22Bが設けられている。ノーズ部28aを使用する場合には、図8Aの左側面の上方領域に設けられた一対のセンサ接触部22A,22Bが用いられる。損耗センサ21は、側面上を、使用するノーズ部28に隣接するノーズ部28(図8Aに示す手前側上部)を取り巻くように延びる接続ライン29によって、一方のセンサ接触部22Aに電気的に接続されている。また、損耗センサ21は、上面23に設けられた接続領域30を介して他方のセンサ接触部22Bに電気的に接続されている。
【0036】また、このスローアウェイチップ2は、各4対のセンサ接触部の各一方22Bは、電気的に共通に接続されており、このため、一のセンサ接触部22Aは、上面側のすべてのセンサ接触部22Bと電気的に接続されている。このため、側面のセンサ接触部22Aと対応するセンサ接触部として、図8Bの右側の側面のセンサ接触部22Bを選択することもできる。つまり、このスローアウェイチップ2は、図1および図2に示したホルダ1ならびに図5に示したホルダ1Aに装着され得る。
【0037】スローアウェイチップ2をホルダ1,1Aに装着し、図8に示す使用中のノーズ部28aに対して形成された損耗センサ21のセンサ接触部22A,22Bとプローブ41,61の先端41a,61aとを圧接される。これにより、損耗センサ21がプローブ41,61を介して抵抗計に接続する。そして、スローアウェイチップ2が切削加工中に摩耗し、損耗センサ21の使用中の切刃稜26に沿った部分で遂に摩耗が損耗センサ21の幅部まで進むと、損耗センサ21が断線状態となり、電気抵抗が無限大となる。損耗センサ21の切刃稜26に沿った部分の幅は、使用限界摩耗幅とほぼ一致させてあり、したがって、使用限界摩耗幅まで摩耗が進行したりあるいは欠損に至った瞬間に損耗センサ21の電気抵抗が無限大となる。この時点で、切削加工を停止することができるように抵抗計と図示しない工作機械を接続・設定しておくことで、使用限界を超えて切刃稜26の使用やあるいは欠損したままでの使用を防止することができる。
【0038】センサ接触部22A,22Bと一対のプローブ41,61との接触部分は、上述のように外部に露出しておらず、またリード線も外部に露出していないので、切り屑の排出性が阻害されることはない。なお、損耗センサ21のセンサ接触部22A,22Bとプローブ41,61とを圧接させる理由は以下の通りである。すなわち、損耗センサ21とプローブ41,61の接触が弱いと、切削加工中の振動による影響で瞬間的に両者が離れることがあり、それにより誤検出をされることを防止するためである。
【0039】以上説明した実施形態では、L字状のレバー10を用いた例を示したが、L字状レバー10に代えてクランパやクランプボルトでスローアウェイチップ2をホルダに固定するものであってもよい。この発明は以上説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013