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発明の名称 金属板の曲げ加工方法及び曲げ加工用ダイ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−219219(P2001−219219A)
公開日 平成13年8月14日(2001.8.14)
出願番号 特願2000−31326(P2000−31326)
出願日 平成12年2月9日(2000.2.9)
代理人 【識別番号】100092392
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 亘
【テーマコード(参考)】
4E063
【Fターム(参考)】
4E063 AA01 BA01 CA01 DA03 DA20 JA06 KA10 MA07 
発明者 石川 半二 / 高橋 季継 / 中村 尚文
要約 目的
曲げ位置を金属板Mの端部近傍に設定した場合でも、カジリ疵Fの発生が抑制された曲げ製品Pを得る。

構成
緩斜面3g及び急斜面3sで構成され、金属板M(被加工材)の板厚tの4倍以上の溝幅WをもつV溝3が形成されたダイ1に金属板Mを配置し、ダイ1に向けてパンチ2を相対的に移動させることにより金属板MをV溝3に押し込み、曲げ加工する。
特許請求の範囲
【請求項1】 被加工材である金属板の板厚の4倍以上の溝幅をもち、緩斜面及び急斜面で構成されるV溝が形成されたダイに金属板を配置し、ダイに向けてパンチを相対移動させることにより金属板をV溝に押し込み、曲げ加工することを特徴とする金属板の曲げ加工方法。
【請求項2】 緩斜面及び急斜面で構成されるV溝が形成され、急斜面が占める幅が被加工材である金属板の板厚の2倍未満、V溝全体の溝幅が板厚の4倍以上であることを特徴とする曲げ加工用ダイ。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カジリ疵の発生を極力抑制した曲げ製品が得られる曲げ加工方法及びその方法で使用するダイに関する。
【0002】
【従来の技術】アングル材やL形材は、金属板をV曲げ加工することにより製造されている。被加工材である金属板Mは、ダイ1及びパンチ2でV曲げ加工される(図1)。ダイ1には、所定形状のV溝3が形成されており、ダイ1に向けて相対的に下降するパンチ2で金属板Mの曲げ部がV溝3に押し込められ、V溝3に沿って曲げられた曲げ製品Pとなる。パンチ2を金属板Mに押し付けて曲げるV曲げ加工では、パンチ2の押付けに応じてパンチ2の先端に密着するように金属板Mが曲げられる。V曲げ加工に使用される従来のダイ1には、溝底部3bを基準として同じ角度で傾斜した斜面で構成されるV溝3が刻設されている。V溝3の溝幅Wは、金属板Mの板厚tを基準としてt×(8〜12)の範囲に設定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】電気製品用途等に使用される曲げ製品Pでは、コンパクトな製品設計に応じて幅狭の金属板Mを曲げ加工することが多くなっている。幅狭の金属板Mを曲げ加工する場合、曲げ位置が必然的に金属板Mの端部近傍に採られることから、十分な広さの溝幅WをもつV溝3を形成できない。その結果、金属板Mの板厚tに比較して溝幅Wが狭いV溝3を刻設したダイ1の使用を余儀なくされる。板厚tに比較して狭い溝幅Wでは曲げに必要な成形力が増加し、金属板Mの曲げ部がダイ1の肩部に摺擦し、カジリ疵が発生しやすくなる。たとえば、パンチ2の先端が金属板Mに接触する曲げ加工位置から金属板Mの一端までの距離が板厚tの2倍未満となる条件下で金属板Mを曲げ加工すると、得られた曲げ製品Pの表面にカジリ疵F(図2)が発生する。カジリ疵Fは、W<4×tのためダイ1のダイ肩部4における面圧が非常に高くなり、高面圧状態下でダイ肩部4が金属板Mの曲げ部近傍に摺擦することに原因がある。
【0004】カジリ疵Fは、曲げ製品Pの外観を劣化させる。カジリ疵Fが発生した曲げ製品Pを1個ずつ研磨等の手直しを施して外観を改善しているが、これでは余分な工程を必要とし、作業性が悪化する。カジリ疵Fの発生は、曲げ加工時に非常に高粘度の潤滑剤を併用すること,樹脂製のダイ1を使用すること等によって抑制される。しかし、高粘度の潤滑剤を使用すると、曲げ加工で得られた曲げ製品Pを後工程で脱脂する際に潤滑剤が除去しがたく、生産性が劣化する。樹脂製のダイ1は耐久性に劣り、金型の頻繁な手入れが必要になる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、V溝を緩斜面及び急斜面で構成することにより、金属板の板厚基準で必要な溝幅を確保し、金属板の端部近傍に曲げ位置を設定した場合でもカジリ疵の発生なく金属板を目標曲げ角度で曲げ加工することを目的とする。
【0006】本発明のプレス曲げ加工方法は、その目的を達成するため、被加工材である金属板の板厚の4倍以上の溝幅をもち、緩斜面及び急斜面で構成されるV溝が形成されたダイに金属板を配置し、ダイに向けてパンチを相対移動させることにより金属板をV溝に押し込み、曲げ加工することを特徴とする。このプレス曲げ加工方法で使用するダイは、緩斜面及び急斜面で構成されるV溝が形成されている。被加工材である金属板の板厚基準で、急斜面が占める幅が2倍未満となっているが、緩斜面で占める幅が広がるのでV溝全体の溝幅が板厚の4倍以上となり、曲げ加工時の面圧低下、ひいてはカジリ疵の発生が防止される。
【0007】
【作用】本発明者等は、曲げ加工時に金属板Mがダイ肩部4と高面圧で接触・摺擦することにカジリ疵Fの発生原因があるとの前提に立って、カジリ疵Fの発生を防止するためダイ肩部4に対する金属板Mの接触面圧を下げる方法を種々検討した。パンチ2に対向するダイ1の溝角度α(図4)を大きくしてV溝3を広げることにより、曲げ加工時に金属板Mとダイ肩部4との間に生じる接触面圧が低減し、カジリ疵Fの発生が効果的に防止される。しかし、金属板Mの端部近傍に曲げ位置を設定する場合、単純に溝幅Wを拡げることができない。そこで、図3に示すように、V溝3を緩斜面3g及び急斜面3sで構成し、溝底部3bをV曲げ加工の中心からずらすことに想到した。
【0008】緩斜面3g及び急斜面3sで構成されるV溝3では、急斜面3sが占める幅dW1が金属板Mの板厚tに比し2t未満であっても、緩斜面3gが占める幅dW2が広くなるため、全体としての溝幅Wをt×4以上にできる。そのため、曲げ加工時に金属板Mに加わる面圧が軽減され、特にダイ肩部4に接触する部分で曲げ製品Pに生じるカジリ疵Fが大幅に少なくなる。W≧t×4の関係がカジリ疵Fの抑制に有効なことは、後述の実施例でも示されているように、本発明者等が見出した要件である。幅dW2は、緩斜面3gの傾斜角度を大きくすることにより拡げることができる。
【0009】ダイ1は、ボルスタ5上のダイホルダ6で拘束され、その上に被加工材である金属板Mが配置される。ダイ1に対向するパンチ2は、パンチホルダ7に保持され、スライド8によりダイ1に向け相対的に下降する。金属板Mはパンチ2で押圧されてV溝3に嵌まり込み曲げ加工されるが、曲げ製品Pの曲げ角度は、パンチ2の先端角度及びストロークによって定まる。仮に緩斜面3gと急斜面3sとの間の溝角度αが鈍角であっても、パンチ2の先端角度を鋭角にし、且つパンチ2のストロークをスライド8で調整することにより曲げ角度90度を曲げ製品Pに付けることができる。
【0010】
【実施例】被加工材である金属板Mとして、板厚t=5mm,材料幅35mm,表面粗さRy:0.03mmのステンレス鋼板を使用した。ダイ1を工具鋼SKD11(HRC60)で作製し、ダイ肩部4のアールを0.5mmとして表1に示すV溝3を刻設した。パンチ2は、同じく工具鋼SKD11(HRC60)で作製し、先端角度を84度,先端半径を2mmに設定した。ダイ1及びパンチ2共に、#1000ペーパ研磨仕上げを施した。
【0011】

【0012】急斜面3s側にある金属板Mの端部から8mmの位置を曲げ位置に設定し、ダイ1に向けてパンチ2を相対移動させることにより曲げ位置の金属板MをV溝3に押し込み、V曲げ加工した。得られた曲げ製品Pの表面を観察し、カジリ疵Fの発生状況を調査した。調査結果をV溝3の溝幅Wとの関係で示す図5から明らかなように、緩斜面3gの傾斜角度を大きくして溝幅Wを拡げるほどカジリ疵Fが浅くなっている。なかでも、溝幅Wを板厚tの4倍以上にすると、カジリ疵Fの深さが金属板Mの表面粗さ以下になり、カジリ疵Fがほとんど目立たなくなった。
【0013】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明においては、緩斜面及び急斜面でV溝を構成することによりV溝の溝幅を大きくとることができるため、金属板の端部近傍に曲げ位置を設定して曲げ加工する場合でも面圧上昇が抑えられ、曲げ製品に発生しがちなカジリ疵が防止される。カジリ疵が抑えられた曲げ製品が得られるため、曲げ加工した後での研磨等による手直しが省略又は軽減され、高粘度潤滑剤や樹脂製ダイを使用する必要がないため作業性や生産性も向上する。




 

 


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