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発明の名称 金属溶接管の製造方法及び製造装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−179329(P2001−179329A)
公開日 平成13年7月3日(2001.7.3)
出願番号 特願平11−368754
出願日 平成11年12月27日(1999.12.27)
代理人
発明者 仲子 武文 / 東 努
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 金属帯をダイスに通してダイス出側より引き抜くことにより断面円筒形状に成形した後、突合せ部を溶接して金属管を製造する方法において、ダイス入側に配置した金属帯の両縁部を円弧状に曲げるエッジベンドロールを金属帯の引抜き速度に相当する周速で駆動することを特徴とする金属溶接管の製造方法。
【請求項2】 断面円形の貫通穴が穿設され、入側から出側に行くに従って直径を小さくするテーパが付されたダイスと、ダイス入側に配置された金属帯両縁部の一部を円弧状に曲げるためのエッジベンドロールと、該エッジベンドロールを駆動するための手段と、ダイス出側において円筒形に成形された金属管を引き抜くための引き抜き装置を主な構成とする金属溶接管の製造装置。
【請求項3】エッジベンドロールとエッジベンド駆動手段の間に、エッジベンドロール正転方向には駆動力が伝達可能で、逆転方向には駆動力が伝達されないクラッチ機構を有した請求項2に記載の金属溶接管の製造装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属帯をダイスを通して引き抜くことにより金属溶接管を製造する方法において、引き抜き速度の安定性を向上させるための製造方法及び製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属帯より溶接管を製造する方法としては、多段の成形ロールにより金属帯を概略円筒形状に成形し両縁部を突合せ溶接した後、断面形状及び曲りを調整する方法が広く用いられている。このようなロール成形による方法は製品の寸法・材質等に対する適用範囲が広く大量生産に適した方法である。しかしながら、溶接管の外形寸法毎に20組程度の多数のロールを交換・調整する必要があり、1サイズ毎の生産量が少ない場合はロールの交換・調整に要する手間が多大となり生産性が著しく低下する。
【0003】このような問題に対して、本発明者らは特許2790887号で金属帯をダイスを通して引き抜くことにより一挙に断面円筒形状に成形する方法を開発した。また、特許2904996号ではダイスの負担を軽減するためにダイス入側において金属帯の両縁部を円弧状に曲げるための無駆動のエッジベンドロールを用いる方法を開発した。さらに、特開平11-019715号として金属帯の溶接品質に影響する成形速度の安定性向上のため、成形ダイス出側よりベルト式引抜き装置により引き抜く方法を開発した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような方法においても無駆動のエッジベンドロールでの成形負荷が所要引き抜き力を増大させていること、さらに実際の造管作業においては溶接ビードの除去処理のためのビードカット或いはビード研磨等の抵抗が引き抜き負荷に加わると共に、これらビード除去処理のための負荷は溶接中の処理開始・停止等の操作により変動するため、ベルト式引抜き装置のみによる金属帯の駆動では一時的なスリップによる速度変動が生じ易く、溶接部品質を損なう原因となっていた。また、速度変動が著しい場合、一時的に金属管が停止し、溶接入熱が過大となって破断する事故を起こす場合も有り、復旧に多大な手間を要するとともに、溶接装置の一部に損傷を受ける事も問題となっていた。
【0005】そこで本発明は、金属帯をダイスを通して引き抜くことにより金属溶接管を製造する方法において、引き抜き速度の安定性を向上させるための製造方法及び装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1の発明、すなわち、金属帯をダイスに通してダイス出側より引き抜くことにより断面円筒形状に成形した後、突合せ部を溶接して金属管を製造する方法において、ダイス入側に配置した金属帯の両縁部を円弧状に曲げるエッジベンドロールを金属帯の引抜き速度に相当する周速で駆動することによって達成される。
【0007】請求項2の発明は、金属溶接管の製造装置として、断面円形の貫通穴が穿設され、入側から出側に行くに従って直径を小さくするテーパが付されたダイスと、ダイス入側に配置された金属帯両縁部の一部を円弧状に曲げるためのエッジベンドロールと、該エッジベンドロールを駆動するための手段と、ダイス出側において円筒形に成形された金属管を引き抜くための引き抜き装置を主な構成としたものである。
【0008】請求項3の発明は、請求項2の発明において、エッジベンドロールとエッジベンド駆動手段の間に、エッジベンドロール正転方向には駆動力が伝達可能で、逆転方向には駆動力が伝達されないクラッチ機構を採用したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明による金属管製造装置は、素材となる金属帯コイル10を取付けるためのアンコイラーと,必要に応じて金属帯コイル交換時にラインを停止することなく運転するためのルーパ11ならびにエッジ端面性状調整のためのエッジスカーファー12等と,エッジベンドロール20に対する金属帯の通板位置を規制するためのガイドロール13と、その出側直近に配置され下ロール20aあるいは上下ロール20a,20bが正転方向に駆動される駆動源27を有したエッジベンドロール20と、入側から出側に行くに従って直径を小さくするテーパを付した部分を入側に有する断面円形の貫通穴が穿設されているダイス15と、スクイズロール17及び溶接装置16並びにビード処理装置18と、必要に応じてダイス15入・出側及び溶接装置16入側に配置されたガイドロール14及び水冷槽19と、ベルト式引抜き装置30,サイジング31a及び曲り矯正ロール32と、走行切断機33およびその他出側設備(図示せず)により構成される。
【0010】アンコイラーに取付けられた金属帯コイル10はルーパ11を経て必要に応じて配置されたエッジスカーファー12にてエッジ端面を切削処理された後、ガイドロール13に案内されて下ロール20aあるいは上下ロール20a,20bが正転方向に駆動されたエッジベンドロール20によりその両縁部の夫々金属帯Sの幅の1/10から1/3の領域を円弧状に曲げ加工され、ガイドロール14により案内されながらダイス15を通過すると共に断面円筒形状に成形され、再びガイドロール14により案内されて溶接装置16及びスクイズロール17を通過する事でその両縁が突合せ溶接される。溶接により生じたビードは引続いて配置されたビード処理装置18により除去・整形された後、水冷槽19を通って溶接部及び金属管P全体が冷却され、水冷にて付着した水滴をエアブロー,ワイパー(いずれも図示せず)により除去しながらベルト式引き抜き装置30により駆動力を付与される。さらに必要に応じてサイジングロール31aにより断面形状を、曲り取りロール32により真直度を調整された後、走行切断機33により所定長さに切断された後出側設備(図示せず)に供給される。
【0011】このような工程において停止状態より起動する場合、溶接装置16及びビード処理装置18はOffあるいは待避した状態にあり、ベルト式引抜き装置30及びサイジングロール駆動用のモータ31bによりベルト式引抜き装置30及びサイジングロール31aが駆動される。ベルト式引抜き装置30及びサイジングロール31aの周速は比較的短時間に設定値まで立上るが、金属帯S及び金属管Pは金属管Pの表面に付着した油等により低い摩擦係数にてベルト式引抜き装置により駆動されるため、ダイス20等による引抜き抵抗のためスリップしながら立上り、ベルト式引抜き装置30よりも遅れて設定速度に到達する。サイジングロール31aは半円形状のロールカリバーのためロールカリバー面と金属管Pはほとんどの場所で滑りながら成形されているため、金属管Pの速度の立上りの遅れを吸収できる。しかしながら、エッジベンドロール20は金属帯幅方向中央の平坦部を上下よりフラットなカリバーのロールで滑り無く強固に保持しているため、ロールによる素材の保持力は中空の管を保持しているサイジングロールよりも大きく、金属帯Sの速度の立上りの遅れを吸収できない。
【0012】従来の無駆動のエッジベンドロールの場合は金属帯Sによってエッジベンドロールが駆動されるため、スリップは発生しないため特に問題とはならない。しかしながら、エッジベンドロールを駆動する場合、エッジベンドロールによるロール疵及びエッジベンドロール20とダイス15間での座屈回避の観点から起動時にもエッジベンドロールと金属帯Sのスリップが発生しないような工夫をする必要があり、エッジベンドロール駆動用モータとエッジベンドロールの間にロール正転方向のみモータからロールに駆動力が伝達され、逆転時にはフリーとなるようなワンウェイクラッチ24を配置し、金属帯Sの速度が設定値に達するまではエッジベンドロール20駆動用のモータ27を停止しておく事で、起動時は従来と同様の動作が可能となる。ライン起動時は溶接機16は停止しているためエッジベンドロール20を駆動しない事による速度の不安定は特に悪影響を及ぼさない。金属帯Sが設定速度に到達した時点でエッジベンドロール駆動用モータ27を起動し、金属帯Sの速度とほぼ同調したロール周速で駆動する事により、エッジベンドロール20とベルト式引抜き装置30及びサイジングロール31aにより、金属帯S及び金属管Pは設定速度で駆動される。その後、溶接機16を起動し溶接を開始するとともに、ビード処理装置(外面ビード切削用バイト)18により外面ビードの切削を開始し、金属管Pを製造する。
【0013】この時、ビード処理装置18の使用開始に伴う衝撃,或いはアンコイラーの慣性,切断機33の動作などによる衝撃あるいは振動により金属管Pとベルト式引抜き装置30のベルトとの間のスリップが一瞬増大した場合、従来は金属帯Sの速度が大きく変動したが、本発明による方法では、金属帯Sに若干の速度低下が生じると金属帯Sを強固に保持しながら設定速度で回転しているエッジベンドロール20により金属帯Sをダイス15に押込む力が発生し、外乱による金属帯S及び金属管Pの速度変動が抑制される。
【0014】エッジベンドロール27とダイス15の間では金属帯は両縁部が円弧状に曲げられた断面形状を持っており、平板状の金属帯Sよりは高い断面係数を有しているが、エッジベンドロール20により金属帯Sをダイス15に押込むこととなるため、ダイス15での成形に必要な力をエッジベンドロール20のみで賄うのは困難であり、通常は被加工材の断面性能にかかわらず大きな力を発生する事が可能なダイス出側の引抜き装置30により成形に必要な力の大部分をカバーし、駆動されたエッジベンドロール27は金属帯Sの速度が一時的にドロップした時のアシストを行う事を目的としている。したがって金属帯Sの座屈を防止するためにエッジベンドロール20とダイス15までの距離はできる限り短くする事が好ましく、さらに金属帯の案内を兼ねたガイドロール14をエッジベンドロール20とダイス15の間に設置してダイス入側の金属帯Sに負荷することができる圧縮力(押込み力)に余裕を持たせる事が好ましい。
【0015】
【実施例】幅38.5mm,呼称厚み1.0mmと幅38.0mm,呼称厚み1.2mmのSPCC鋼帯をその両縁部を外面側で約6mmの半径に60度の曲げ角度で円弧状に成形した後、エッジベンドロールより200mm隔てて配置され前後にねじれを防止するためのガイドロールを備えた入側穴径約φ40mm,最小径部φ13.3mmのダイスに通した後、約60m/minの速度でシームガイドロール,スクイズロールで保持しながら高周波誘導溶接により突合せ部を接合し、溶接点より約50cm後方で管外表面に生じた溶接ビードをバイトにより外面ビードを切削除去した。
【0016】外面ビード切削後の鋼管を水冷槽に通して冷却した後、クランプ長さ約50cmで約2トンの力で鋼管を保持したベルト式引抜き装置で引抜き、さらにサイジングロール及び曲り取りロールにより形状を調整し所定長さに切断する事でφ12.7mm×1.0t及び1.2tの小径鋼管を得た。
【0017】エッジベンドロールをアイドラーロールとした従来法の場合、設定速度60m/minに対して約±5%の速度変動が発生し、長手方向に溶接部のテンパーカラーが不均一となり熱影響部の幅が管長手方向に変動していることが窺われた。エッジベンドロールをワンウェイクラッチを介して駆動した本発明の場合、速度変動は±1%以下となり、溶接部のテンパーカラーの変動は目視されず安定した溶接が可能であった。さらに従来法の場合、速度変動が大きくラインの運転状態が不安定な場合、時折速度の大幅な落ち込みに伴う溶接工程での金属管の溶断を発生する場合があったが、本発明の場合そのような事故の発生は著しく減少した。
【0018】
【発明の効果】エッジベンドロールを駆動することにより、外乱に起因する速度変動を抑制することができ、溶接品質の向上とともに溶断等の不具合も回避可能となる。駆動機構にワンウェイクラッチを採用することで、高価な制御装置を用いることなくライン起動時のスリップに起因する表面疵を防止できる。




 

 


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