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発明の名称 熱可塑性樹脂発泡体成形用可塑化装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−113574(P2001−113574A)
公開日 平成13年4月24日(2001.4.24)
出願番号 特願平11−300412
出願日 平成11年10月22日(1999.10.22)
代理人 【識別番号】100097696
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 嘉昭 (外1名)
【テーマコード(参考)】
4F206
【Fターム(参考)】
4F206 AB02 AG20 JA04 JD03 JF04 JF12 JF23 JL02 JQ06 JQ13 JQ16 JQ22 JQ26 JQ41 JQ45 JQ53 JQ90 
発明者 寺岡 淳男 / 津田 文朗 / 大藪 英雄
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 スクリュシリンダと、このスクリュシリンダ内に回転方向と軸方向とに駆動可能に設けられているスクリュとからなり、前記スクリュを回転駆動すると、樹脂材料が可塑化され、軸方向に駆動すると、可塑化された溶融樹脂材料が金型へ射出されるようになっている熱可塑性樹脂発泡体成形用可塑化装置であって、前記スクリュシリンダには、その一方の後端部寄りに材料供給孔が、他方の先端部には射出ノズルが、そして前記材料供給孔と射出ノズルとの間に二酸化炭素ガス、窒素ガス等の超臨界ガス圧以上の不活性ガスを注入するためのガス供給孔が設けられ、前記スクリュは、前記スクリュシリンダに対応して、後端部から先端部にかけてその先方部が第1メタリングとなっている第1ステージと、同様にその先方部が第2メタリングとなり、そしてその後方部寄りがスクリュ溝の容積が大きくなった低圧部となっている第2ステージと、先端部のスクリュヘッド部とに選定され、前記スクリュシリンダのガス供給孔は、前記スクリュの第2ステージの低圧部に対応した位置に設けられていることを特徴とする熱可塑性樹脂発泡体成形用可塑化装置。
【請求項2】請求項1に記載のスクリュは、その第2ステージが多条フライトになっている熱可塑性樹脂発泡体成形用可塑化装置。
【請求項3】請求項1または2に記載のスクリュは、その第2ステージの先方部にミキシングピースが設けられている熱可塑性樹脂発泡体成形用可塑化装置。
【請求項4】請求項1〜3のいずれかの項に記載のスクリュは、そのスクリュヘッド部にボールチエック式の逆流防止装置が設けられている熱可塑性樹脂発泡体成形用可塑化装置。
【請求項5】請求項1〜4のいずれかの項に記載のスクリュシリンダは、その材料供給孔近傍の内周壁には、軸方向に複数本の溝が設けられている熱可塑性樹脂発泡体成形用可塑化装置。
【請求項6】請求項1〜5のいずれかの項に記載のスクリュシリンダのガス供給孔には、耐熱性の通気性体が設けられている熱可塑性樹脂発泡体成形用可塑化装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スクリュシリンダと、このスクリュシリンダ内に回転方向と軸方向とに駆動可能に設けられているスクリュとからなる、熱可塑性樹脂発泡体成形用可塑化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】射出成形機のシリンダ内で熱可塑性樹脂を溶融し、この溶融した熱可塑性樹脂に超臨界状態の二酸化炭素ガス等の不活性ガスを熔解して、金型へ射出して熱可塑性樹脂発泡成形体を成形する方法あるいは装置は、例えば特開平8−258096号、特開平10−230528号等により多数提案されている。上記特開平8−258096号に開示されている微細発泡体の製造装置は、概略的には加熱シリンダ、この加熱シリンダ内に設けられているメインスクリュ、このメインスクリュの先端部に設けられているミキシングスクリュ、不活性ガスをミキシングスクリュ部分に供給する不活性ガス供給装置等から構成されている。したがって、メインスクリュを回転駆動してペレット状の樹脂材料を加熱シリンダの先端部へ搬送すると、ペレット状の樹脂材料は溶融され、そしてミキシングスクリュによりさらに均一に溶融される。このとき、二酸化炭素ガスを供給すると、二酸化炭素ガスは溶融樹脂材料中に浸透される。二酸化炭素ガスが浸透された溶融樹脂材料を、メインスクリュを軸方向に駆動して金型へ射出すると、微細発泡体が得られる。また、特開平10−230528号に示されている熱可塑性樹脂発泡成形体の製造装置は、加熱シリンダとスクリュとからなる連続可塑化装置と、プランジャーからなる射出装置の、2つの別装置から構成されている。したがって、この2つの装置によっても次のようにして熱可塑性樹脂発泡成形体を得ることができる。すなわち、スクリュを回転駆動してペレット状の樹脂材料を溶融し、二酸化炭素ガスを供給すると、二酸化炭素ガスは溶融樹脂材料中に浸透される。二酸化炭素ガスが浸透された溶融樹脂材料を、スクリュを軸方向に駆動してプランジャーからなる射出装置金型供給し、そしてプランジャーを駆動すると、同様にして熱可塑性樹脂発泡成形体が得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のいずれの従来の製造装置によっても、微細発泡体あるいは熱可塑性樹脂発泡成形体を得ることはできる。しかしながら、改良すべき問題点も認められる。例えば、熱可塑性樹脂に超臨界状態の二酸化炭素ガスの不活性ガスを熔解させるためには、二酸化炭素ガスの超臨界温度は、31°Cであるので、超臨界ガス発生装置が高価で、熱可塑性樹脂発泡体成形用装置が高くなる恐れがある。また、二酸化炭素ガスの臨界圧力は、7.4MPaであるが、この圧力よりもさらに高い超臨界状態の二酸化炭素ガスを加熱シリンダ内の溶融状態の樹脂材料に注入するときの、シールの問題がある。すなわち、加熱シリンダに供給される樹脂材料はペレット状の固体であるので、ペレット状の樹脂材料でシールすることは不可能で、注入される二酸化炭素ガスが材料供給孔の方へ漏れる恐れがある。特に、前述した製造装置は、二酸化炭素ガスは加熱シリンダ内へ注入されるようになっているが、加熱シリンダ内の溶融樹脂圧力は10〜30MPaのように高いので、注入する二酸化炭素ガスの圧力は、これよりもさらに高く、シールの問題は避けられないものであるが、上記のいずれの製造装置もこのシールの問題を解決しているとは認められない。また、上記特開平8−258096号に開示されている微細発泡体の製造装置のスクリュは、メインスクリュと、このメインスクリュの先端部に設けられているミキシングスクリュの、2つのスクリュから構成され、また特開平10−230528号に示されている熱可塑性樹脂発泡成形体の製造装置は、連続可塑化装置と、プランジャーからなる射出装置の、2つの別装置から構成されているので、構造が複雑で、製造装置が比較的高価なものとなっている。本発明は、上記したような従来の問題点を解決した熱可塑性樹脂発泡体成形用可塑化装置を提供することを目的とし、具体的には構造が簡単で安価であるにも拘わらず、スクリュシリンダ内へ二酸化炭素ガス、窒素ガス等の不活性ガスを注入するときのシールの問題が解決された熱可塑性樹脂発泡体成形用可塑化装置を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するために、不活性ガスの超臨界状態は、特に温度に関してはスクリュシリンダ内で発生するように構成される。また、固体状のペレットではなく溶融状態の樹脂材料でシールするように構成されると共に、二酸化炭素ガス、窒素ガス等の不活性ガスはスクリュシリンダの低圧部に注入するように構成される。すなわち、本発明は、上記目的を達成するために、スクリュシリンダと、このスクリュシリンダ内に回転方向と軸方向とに駆動可能に設けられているスクリュとからなり、前記スクリュを回転駆動すると、樹脂材料が可塑化され、軸方向に駆動すると、可塑化された溶融樹脂材料が金型へ射出されるようになっている熱可塑性樹脂発泡体成形用可塑化装置であって、前記スクリュシリンダには、その一方の後端部寄りに材料供給孔が、他方の先端部には射出ノズルが、そして前記材料供給孔と射出ノズルとの間に超臨界ガス圧以上の不活性ガスを注入するためのガス供給孔が設けられ、前記スクリュは、前記スクリュシリンダに対応して、後端部から先端部にかけてその先方部が第1メタリングとなっている第1ステージと、同様にその先方部が第2メタリングとなり、そしてその後方部寄りがスクリュ溝の容積が大きくなった低圧部となっている第2ステージと、先端部のスクリュヘッド部とに選定され、前記スクリュシリンダのガス供給孔は、前記スクリュの第2ステージの低圧部に対応した位置に設けられるように構成される。請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のスクリュは、その第2ステージが多条フライトになり、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のスクリュは、その第2ステージの先方部にミキシングピースが設けられ、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかの項に記載のスクリュは、そのスクリュヘッド部にボールチエック式の逆流防止装置が設けられ、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかの項に記載のスクリュシリンダは、その材料供給孔近傍の内周壁には、軸方向に複数本の溝が設けられ、そして請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかの項に記載のスクリュシリンダのガス供給孔には、耐熱性の通気性体が設けられるように構成される。
【0005】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は、一部を断面にして全体を模式的に示す正面図であるが、この図1に示されているように、本実施の形態に係わる熱可塑性樹脂発泡体成形用可塑化装置は、概略的にはスクリュシリンダ1と、このスクリュシリンダ1の内部に回転駆動されると共に、軸方向すなわち射出方向にも駆動可能に設けられているスクリュ20とから構成されている。
【0006】スクリュシリンダ1は軸方向に所定長さを有し、その略中間位置においてスクリュシリンダ1の外部から内部に達する圧力および温度において二酸化炭素ガス、窒素ガス等の不活性ガスを供給するための、ガス供給孔2が開けられている。そして、このガス供給孔2にガス管3が気密的に接続されている。このガス管3からは、詳しくは後述するように、二酸化炭素ガス、窒素ガス等の不活性ガスが数MPa〜20MPa程度の圧力で溶融状態の樹脂材料に注入されるが、そのための圧縮機、圧力制御弁等は、図1には示されていない。
【0007】また、スクリュシリンダ1の、図1において左方の先端部寄りは計量室4となり、その先端部に射出ノズル5が設けられている。この射出ノズル5にはシャットオフ弁6が設けられている。スクリュシリンダ1の、後端部寄りに材料供給孔7が開けられている。そして、後端部にスクリュ駆動装置8が設けられている。スクリュ駆動装置8は、従来周知のように構成できるので、詳しい説明はしないが、例えば回転モータとピストンユニットとを備え、回転モータの出力軸とスクリュ20の後端部のスクリュ軸は、スプライン軸、滑りキー等の機械的手段により接続されている。したがって、スクリュ20は回転駆動されるときも軸方向に移動可能である。また、ピストンユニットのピストンにより、計量時にスクリュ20を引くこと、いわゆるサックバックすることも、計量された溶融樹脂材料を射出することもできるようになっている。このようなスクリュシリンダ20および射出ノズル5の外周部には個々に温度が制御される複数個の加熱ヒータ9、9、…が設けられている。また、スクリュシリンダ1の材料供給孔7には、ホッパ10の供給筒部11が装着されている。
【0008】スクリュ20は、可塑化時および射出時には軸方向に移動するが、図1に示されているように、スクリュシリンダ1に対応して、後端部から先端部に向かって、第1ステージS1、第2ステージS2およびスクリュヘッド部S3と見かけ上分けられている。そして、第1ステージS1の先方部は第1メタリング部M1となり、その後方部は供給部Kとなっている。第1メタリング部M1にはミキシングピース21等が設けられ、供給部Kのスクリュフライト22は比較的深くなっている。勿論、第1メタリング部M1は、ミキシングピース無しのフルフライトスクリュ構造でも良い。第2ステージS2の先方部も、第2メタリング部M2となり、その後方部は低圧部Tとなっている。低圧部Tのスクリュフライト22の溝は、比較的深くなっている。これにより、容易に二酸化炭素ガス、窒素ガス等の不活性ガスを注入することができることになる。なお、スクリュフライト22の幅を狭くして、スクリュ溝の容積を大きくしても低圧部Tを構成することができる。
【0009】上記した可塑化装置により、発泡成形体を成形するため、樹脂材料を可塑化して、不活性ガスを注入することも、また不活性ガスが浸透した溶融状態の樹脂材料を金型へ射出することもできるが、本実施の形態では、スクリュシリンダ1の材料供給孔7の近傍、第2ステージS2のスクリュ20、スクリュ20の第2メタリング部M2の先端部、スクリュヘッド部S3およびガス供給孔2あるいはガス管3には、次に述べるように構成されている。
【0010】すなわち、スクリュシリンダ1の材料供給孔7の近傍の内周壁には、図2の(イ)、(ロ)に示されているように、軸方向に所定長さの複数本の溝12、12、…が形成されている。これらの溝12、12、…の長さは、スクリュ20が可塑化時に移動する距離をカバーするように、材料供給孔7を中心として先端部の方が長くなっている。これらの溝12、12、…により樹脂材料の、スクリュへ20の噛み込みが向上し、可塑化能力が向上する。第1ステージS2にけるスクリュ20は、そのスクリュフライト22は、2重フライトになっている。図2の(ハ)は、1重フライトの断面図で、図2の(ニ)は、2重フライトの断面図であるが、2重フライトのフライト溝23、23の断面積は、1重フライトのフライト溝25の断面積よりも小さく細分化されている。これにより、注入される不活性ガスの浸透および分散化が促進される。なお、3重等の多重フライトでも実施できることは明らかである。勿論、1重フライトすなわちフルフライトスクリュでも不活性ガスの浸透は充分促進されることもある。
【0011】本実施の形態によると、スクリュ20の第2ステージS2の第2メタリングM2の先方部にミキシングピースが形成されている。ミキシングピースは色々な形で実施できるが、図3にその実施の形態が示されている。ミキシングピース自体は、従来周知であるので、詳しい説形はしないが、図3の(イ)にダルメージ式ミキシングピース26が示されている。同様に(ロ)にマトック式27、(ハ)にピン式28、そして(ニ)にダブルフライト式ミキシングピース29がそれぞれ示されている。これらのミキシングピース26〜29を設けることで、注入された不活性ガスを均一に分散化させることができ、したがって発泡成形体の内部発泡層の微細化と均一化が図れる。勿論、ミキシングピースが無くても均一に分散されることもある。
【0012】スクリュヘッド部S3に設けられる逆流防止装置の実施の形態が図4に示されている。図4の(イ)に示されている第1の実施の形態による逆流防止装置30は、ボール31から構成されている。さらに詳しく説明すると、第1の実施の形態に係わる逆流防止装置30は、スクリュ20の先端部にネジ32により取り付けられている押金33と、この押金33の先端部の内側に、ボール31を装着した後、同様にネジ34で取り付けられているスクリュヘッド35と、押金33とスクリュヘッド36とにわたり形成されているボール室内を軸方向に移動自在に設けられているボール31とから構成されている。押金33には、複数本の放射状の第1の樹脂通路36、36、…が樹脂の流れ抵抗が少なくなるように勾配を付けて外周部近傍から中心部に向けて形成され、その先方の合流した中心部に略平行な第1のボール室37’が軸方向に形成されている。そして、この第1のボール室37’と第1の樹脂通路36、36、…が合流する点が逆流防止時にボール31が着座するシート面37となっている。スクリュヘッド35は、先端部はテーパ状に縮径されたヘッド部となり、後方端部にネジ34が形成されている。そして、スクリュヘッド35の中心部には、後方端部より所定深さの第2のボール室37”が軸方向に形成されている。この第2のボール室37”と、前述した第1のボール室37’の径は同じで、図4の(イ)に示されているように組み立てられると、これらの第1、2のボール室37’、37”は協働して軸方向に所定長さで、所定径のボール室を構成する。スクリュヘッド35の第2のボール室37”からは、複数個の第2の樹脂通路38、38、…がテーパ状に外周部に向けて開けられ、これらの複数個の第2の樹脂通路38、38、…の分岐始点が可塑化時にボール31が受け止められる当接部39となっている。したがって、可塑可時にはボール31は、可塑可される溶融樹脂材料により当接部39の方へ押し流され、そして当接部39に受け止められる。溶融樹脂材料は、第1の樹脂通路36、36、…、ボール室、ボール31と第2の樹脂通路38、38、…との間の隙間および第2の樹脂通路38、38、…を通って計量室4に送られる。射出時には、逆流しようとする溶融樹脂材料によりボール31は、シート面37の方へ押され、そしてシート面35に着座する。これにより、溶融樹脂材料の逆流が防止される。なお、図には示されていないが、スクリュヘッド35にパイロット孔を設け、射出時には計量化された溶融樹脂材料がこのパイロット孔を通り、ボール31に直接的に作用し、瞬時にボール31がシート面37に着座するように実施することもできる。本実施の形態によると、スクリュ20の先端部には逆流防止装置30が設けられているので、計量終了後に超臨界ガスを含んだ溶融樹脂が第2メタリングM2の方へ逆流することが防止される。これにより、計量室4内が超臨界ガス圧以上に保持され、計量室4内で発泡することが抑えられる。
【0013】第2の実施の形態に係わる逆流防止装置40は、図4の(ロ)に示されている。本実施の形態に係わる逆流防止装置40は、スクリュ20の先端部にスクリュヘッド41を取り付けることにより間接的に取り付けられているリング状の押金47と、スクリュ20の先端部にネジ43により取り付けられているスクリュヘッド41と、スクリュヘッド41の小径部42に軸方向に移動自在に設けらている逆流防止リング44とから構成されている。スクリュヘッド41は、その先端部がテーパ状に縮径されているヘッド部と、ヘッド部の後方の小径部42と、さらにその後方のネジ43とから構成されている。逆流防止リング44は、その外周面はスクリュシリンダ1の内周面に密接しているが、その内周面とスクリュヘッド41の小径部42の外周面との間には樹脂の流れを許容するだけの隙間があり、その前後両端部はテーパ部45、46となっている。そして、その後方のテーパ部45が逆流防止時に押金47のシート面48に着座するようになっている。なお、可塑化時には逆流防止リング44は先方へ移動し、その前方のテーパ部46が、スクリュヘッド41に形成されている放射状の突起41’、41’、…に当接し、溶融樹脂材料の流れは許容される。本実施の形態によっても、計量室4内が超臨界ガス圧以上にに保持され、計量室4内で発泡することが抑えられることは明らかである。
【0014】図1に示されているガス供給孔2あるいはガス管3には、耐熱性のフイルタ例えば焼結金属からなる多孔質の通気性金属15、例えば「ポーセラックス」(登録商標)が設けられている。この通気性金属15を設けることにより、不活性ガスの供給を停止したときの溶融樹脂材料の外部への漏洩を防止することができる。なお、ガス供給孔2は、従来の金型に設けられているガス抜孔のような小さい孔に代え、この小さな孔から供給することもできる。そうすると、溶融樹脂材料の逆流による漏れは防止できるが、不活性ガス注入時間が長くなる。これに対し、本実施の形態によると、通気性金属15が設けられているので、溶融樹脂材料の逆流による漏れを防止できると共に、ガス通過面積を広くして不活性ガスの注入時間を短縮できる。
【0015】次に、上記熱可塑性樹脂発泡体成形用可塑化装置を使用した成形例について説明する。なお、本可塑化装置は、制御装置により自動成形も、また手動的にも成形できるが、以下半自動的に成形する例について説明する。ホッパ10に熱可塑性樹脂材料Jを入れる。コントローラに付属している設定器により、射出成形に必要な各種の値例えば加熱ヒータ9、9、…の温度、スクリュ20の計量完了位置、スクリュ20の回転速度等を設定する。またシャットオフ弁6を閉じる。そうして、スクリュ駆動装置8によりスクリュ20を回転駆動して計量工程を開始する。樹脂材料Jはスクリュ20の第ステージS1に供給されるが、このとき材料供給孔7の近傍のスクリュシリンダ1の内周壁には複数個の溝12、12、…が形成されているので、樹脂材料Jは効率的に供給される。スクリュ20の回転により送られる樹脂材料Jは、加熱ヒータ9、9、…から加えられる熱と、スクリュ20の回転による摩擦作用、剪断作用等により生じる熱とにより、第1メタリング部M1で完全に溶融され、そして次の第2ステージS2へと送られる。
【0016】第2ステージS2の低圧部Tに、二酸化炭素ガス、窒素ガス等の不活性ガスを注入する。低圧部Tのフライト22の溝は深くなって、溶融樹脂の圧力は低くなっているので、超臨界ガス圧以上の、数MPa〜20MPa程度の比較的低い圧力で注入する。注入した不活性ガスは、スクリュシリンダ1内の温度が、100〜200°C程度の高温になっているので超臨界ガスとなり、溶融樹脂に浸透する。なお、注入する不活性ガスは廃熱等を利用して予熱し、溶融樹脂の温度低下を抑えることができる。このとき、第1メタリング部M1で完全に溶融されている溶融樹脂のシール作用により、注入される不活性ガスが材料供給孔7の方へ逆流するようなことはない。注入された不活性ガスは、第2ステージS2のフライト22は2重フライトになっているので、溶融樹脂中に容易に、しかも早く浸透する。そうして、第2ステージS2の第2メタリング部M2へと送られる。第2メタリング部M2には、本実施の形態ではミキシングピース26〜29が設けられているので、注入された不活性ガスの分散は一層促進され、そして計量室4へと送られる。なお、このとき逆流防止装置30、40のボール31および逆流防止リング44は先端の方へ移動し、溶融樹脂の流れは許容される。計量が進むに従い、計量された樹脂圧力あるいはサックバック力の補助によりスクリュ20は後方へ後退する。所定量後退したら、これを検知して計量を終わる。
【0017】次いで、シャットオフ弁6を開いて、スクリュ20を軸方向に駆動して金型へ射出する。このとき、逆流防止装置30、40のボール31および逆流防止リング44は、シート面35、48に着座し、溶融樹脂材料の逆流が防止される。冷却固化を待って金型を開くと、成形体内の平均セル径が0.01〜50μm、平均セル密度が10〜1016個/cmの熱可塑性樹脂発泡成形体が得られる。以下同様にして成形する。
【0018】
【発明の効果】以上のように、本発明によると、熱可塑性樹脂発泡体成形用可塑化装置は、スクリュシリンダと、このスクリュシリンダ内に回転方向と軸方向とに駆動可能に設けられているスクリュとから構成されているので、構造が極めて簡単で安価である。そして、本発明によると、ガス供給孔は、第1メタリングの先方すなわち下流側に設けられているので、超臨界ガス圧以上の不活性ガスを注入しても、第1メタリングにおいて完全に溶融されている樹脂材料のシール作用により、注入される不活性ガスが材料供給孔の方へ逆流しない、また不活性ガスはスクリュシリンダ内で超臨界ガス温度になるので、不活性ガス供給装置が安価になる、という本発明に特有の効果が得られる。しかも、ガス供給孔はスクリュの低圧部に開口しているので、不活性ガスの注入圧力を低くしても、注入できる。したがって、溶融樹脂材料のシール作用と相まって、シールはさらに完全なものとなる効果が得られる。請求項2に記載の発明によると、スクリュはその第2ステージが多条フライトになり、請求項3に記載の発明によると、スクリュはその第2ステージの先方部にミキシングピースが設けられているので、不活性ガスの浸透が短時間で、しかも均一に分散される。したがって、本発明の熱可塑性樹脂発泡体成形用可塑化装置により得られる熱可塑性樹脂発泡成形体の発泡粒子は細く、外観が奇観で、しかも発泡が微細で均一に分散しているので、強度に優れた熱可塑性樹脂発泡成形体を短時間に得ることができる。請求項4に記載の発明によると、スクリュはそのスクリュヘッド部にボールチエック式の逆流防止装置が設けられているので、ボールは慣性が小さく、応答が敏感であるので、計量された樹脂材料を漏れなく射出でき、重量品質に優れた熱可塑性樹脂発泡成形体が得られる。請求項5に記載の発明によると、スクリュシリンダはその材料供給孔近傍の内周壁には、軸方向に複数本の溝が設けられているので、スクリュシリンダの内周面と樹脂材料との間の摩擦力が大きくないり、可塑化能力が大きくなる効果が得られる。そして、請求項6に記載の発明によると、スクリュシリンダのガス供給孔には、耐熱性の通気性体が設けられるので、不活性ガスの供給を停止したとき、溶融樹脂材料がガス供給孔から外部へ漏れることがなく、しかも小さな1個の孔に比較して通気面積を広くすることができるので、短時間に不活性ガスを注入できる効果が得られる。




 

 


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