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複合材料の肉盛溶接方法 - 株式会社クボタ
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発明の名称 複合材料の肉盛溶接方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−18062(P2001−18062A)
公開日 平成13年1月23日(2001.1.23)
出願番号 特願平11−189942
出願日 平成11年7月5日(1999.7.5)
代理人 【識別番号】100066728
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 敏之
発明者 篠崎 斌
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 セラミック粒子を30重量%以上90重量%以下含有し、残部実質的に金属からなる複合材料を、不活性雰囲気下で、金属母材の表面に肉盛溶接することによって、金属マトリックス中にセラミック粒子が略均一に分散混在した複合組織を有する溶接ビードを複数積層する方法において、第1層ビードは、母材を図1のグラフ(A)で示される温度以上に予熱した状態で形成し、第2層以降のビードは、母材を同図のグラフ(B)で示される温度以上に保持した状態で形成するようにしたことを特徴とする複合材料の肉盛溶接方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属とセラミック粒子との複合材料からなる肉盛層を金属母材の表面に形成する肉盛溶接方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼材圧延用ロール、連続鋳造用ロール、鋼材熱処理炉内のハースロールやスキッドレール部材等のように室温・高温域での耐摩耗性や強度を必要とする部材の表面改質・強化方法として、金属マトリックス中にセラミック粒子が略均一に分散混在した複合組織を有する複合材料の肉盛層を金属部材表面に形成することが行なわれている。肉盛層の形成方法として、金属粉末と炭化物系セラミック粉末との混合物を肉盛材料とし、ティグ溶接(TIG)やプラズマ粉体溶接(PTA)法等により母材表面にビードを形成することが提案されている(特開昭61−186190号、特開昭62−134193号等)。これら肉盛溶接法によれば、金属母材表面に融着結合した密着力の高い肉盛層を形成することができ、また形成された肉盛層は、セラミック粒子の分散強化作用により、優れた摩耗抵抗性を有し、かつ高温域において高い強度を示す。その耐摩耗性や強度はセラミックの配合割合を多くするほど向上する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記肉盛溶接施工において、形成しようとする肉盛層の層厚が比較的薄く(例えば3mm以下)、溶接ビード1層盛りで所要層厚の肉盛層を形成できる場合は特に問題はないが、2層以上のビードを積層(多層盛り)して肉盛層を形成する場合においては、その溶接施工途中、あるいは施工直後の冷却過程、若しくはその後の歪取り熱処理時に肉盛層にクラックやスポーリング等の欠陥が生じやすいという問題がある。その欠陥発生傾向は、使用する肉盛溶接材料のセラミック粒子配合割合が多いほど顕著となる。肉盛層にクラックやスポーリング等が発生すると、肉盛層の母材保護機能が大きく損なわれてしまう。本発明は、上記問題点を解決するための肉盛溶接方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、セラミック粒子を30重量%以上90重量%以下含有し、残部実質的に金属からなる複合材料を、不活性雰囲気下で、金属母材の表面に肉盛溶接することによって、金属マトリックス中にセラミック粒子が略均一に分散混在した複合組織を有する溶接ビードを複数積層する方法において、第1層ビードは、母材を図1のグラフ(A)で示される温度以上に予熱した状態で形成し、第2層以降のビードは、母材を同図のグラフ(B)で示される温度以上に保持した状態で形成するようにしたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明する。本発明の複合材料の肉盛溶接施工は、不活性ガス雰囲気下、母材を一定温度以上に加熱保持した状態で行なわれる。その母材に対する給熱・保温は、母材を加熱炉、代表的には抵抗発熱体を具えた炉内に保持することにより行なわれる。
【0006】図1は、本発明の肉盛溶接施工における母材温度を示している。図中、グラフ(A)は第1層ビード形成工程での母材の下限温度(即ち、母材予熱温度の下限値)であり、グラフ(B)は第1層ビードの上に重ねられる第2層以降のビード形成工程における母材の下限温度である。図示のように母材は、使用する肉盛溶接材料(金属分とセラミック粒子の複合材料)におけるセラミックの配合割合(以下、単に「配合割合」ともいう)が多い程、高温度に保持されることが要求される。第1層ビードの形成時の母材温度の下限は、配合割合が30〜70重量%の範囲では、座標a1(30wt%、500℃)とa2(70wt%、700℃)とを結ぶ直線上に求められる。また、配合割合が70〜90重量%における第1層ビード形成時の母材温度はその配合割合の増加に拘わらず700℃を下限温度としてよい。
【0007】他方、第2層以降のビード積層過程における母材温度の下限は、配合割合が30〜50重量%の範囲では、座標b1(30wt%、600℃)とb2(50wt%、800℃)とを結ぶ直線上に求められ、配合割合が50〜70重量%の範囲では、座標b2(50wt%、800℃)とb3(70wt%、900℃)を結ぶ直線上に求めることができる。また、配合割合が70〜90重量%の範囲における母材温度はその配合割合の増加に拘わらず、900℃を下限温度としてよい。
【0008】上記のように溶接ビード形成過程の母材温度について、第1層ビード形成時の母材下限温度(グラフA)を、第2層以降のビード形成過程の母材温度(グラフB)とは別に規定しているが、無論、このことは第1層ビード形成時の母材温度を第2層以降のビード形成過程の母材の下限温度よりも高くしてはならないという意味ではない。例えばセラミック配合割合が70重量%(第1層ビード形成時の母材下限温度:700℃、第2層以降のビード形成時の母材下限温度:900℃)である複合材料を使用する場合において、肉盛溶接開始前の母材を900℃以上に予熱保持した状態で第1層ビードの形成を行ない、引き続きその温度(900℃以上)で第2層以降のビード形成を行なっても全く構わないのである。セラミック配合割合がどのような値であっても、グラフ(A)に示す規定とグラフ(B)に示す規定との関係は上記に同じである。
【0009】なお、肉盛溶接施工時の母材温度の上限は特に規定しないが、下限温度を大きく超えて高温に保持することは熱経済上無駄である。特に1000℃を越える高温度に加熱すると、溶接ビード形成部におけるシールドガスの上昇流の活発化とそれに伴うシールド効果の不足の原因となるので、1000℃を越えないことが望ましい。
【0010】本発明において、複合材料中のセラミックの配合割合を30重量%以上に限定しているのは、30重量%に満たない低配合割合の場合の肉盛溶接施工には特に問題はなく、通常行なわれる母材予熱(予熱温度:約300〜500℃)で十分であるのに対し、30重量%以上の高配合割合になると肉盛層のクラック・スポーリングの問題が大きくなるからである。なお、セラミックの配合割合の上限は特に規定されないが、その配合割合が多くなることに伴う金属マトリックスの相対的減少により肉盛層の機械的・熱的衝撃特性が乏しくなるので、実用上は約90重量%を上限とするのが適当である。また、溶接ビードの積層数にも本質的な制限はないが、肉盛溶接層厚を約20mm以上とするメリットは特にないので、ビード1層当たりの層厚が3〜5mmであることからすれば、実用上の肉盛層の形成に要するビード積層数は多くて約5〜7層程度である。
【0011】本発明の肉盛層の形成に使用されるセラミックは、炭化クロム(Cr32、Cr73、Cr4C等)、炭化チタン(TiC)、炭化タングステン(WC)、炭化ニオブ(NbC)、炭化硼素(B4C)等の炭化物系セラミック粒子である。分散相となるセラミック粒子として炭化物系を使用しているのは、溶融金属とのなじみが良く、均一分散性にすぐれ、かつ金属マトリックスとの複合効果としてその肉盛層に高位安定な耐摩耗性、高温強度が与えられるからである。上記炭化物系セラミック粒子の粒径は、特に限定されないが、金属マトリックス中への均一分散性や分散強化作用等の点から概ね100μm以下のものが好ましい。
【0012】マトリックスとなる金属分の材質は限定されず、肉盛層を形成しようとする部材の用途、使用条件等に応じて任意に選択されるものであり、その選択範囲は、各種の合金鋼、ニッケル合金、コバルト合金等多岐に亘る。
【0013】上記セラミック粒子と金属からなる複合材料の形態は、例えば両者の粉末の単純な混合物、或いは金属チューブにセラミック粉末を充填した複合ワイヤ等であってもよいが、セラミック粒子と金属分との比重差による分離偏析を可及的に少なくし、両者の均一な混合状態を確保するために、適当な粒径の造粒粉として使用することも好ましいことである。また、別法として粉末混合物を成形し焼成して得られるワイヤないし棒状の焼結体として使用してもよい。なお、溶接方法は任意で、TIG溶接やPTA溶接等を適用すればよく、その溶接施工は、前記のように母材温度の制御下に行なわれる点を除いて特別の条件の付加を必要としない。
【0014】
【実施例】複合材料として、平均粒径50μmの炭化物系セラミック粒子(Cr32、NbC、SiC等)とCo基合金粉末(27%Cr−17%Ni−Co、但し重量%)との湿式混練物をスプレードライヤーで造粒し、焼成後解砕処理して得られた造粒粉(50〜300メッシュ)を使用した。肉盛溶接は、下記(I)〜(VI)の条件でプラズマ粉体溶接法により実施し、ロール表面(Co基合金製)に層厚10mm(5層盛り)の肉盛層を形成した。なお、その肉盛溶接は何れも抵抗発熱体を具えた密閉炉中にロールを装入し、炉壁開口を介して炉外からロール表面に溶接トーチを指向させて行なった。溶接電流及び電圧は100〜200A及び30〜45Vとし、溶接速度は70〜300mm/分とした。
【0015】

【0016】上記I〜VIの各肉盛施工において、施工例V及びVI(何れも第2層以降のビード形成時の母材温度不足)では、第2層〜第5層のビード形成工程でクラック、スポーリングが生じたのに対し、施工例I〜IV(発明例)では何れクラックやスポーリングの発生は皆無で健全な複合組織を有する所定層厚の肉盛施工が達成された。
【0017】
【発明の効果】本発明方法によれば、セラミック配合割合が多く、かつ層厚の厚い複合材料の肉盛層を、クラックやスポーリング等の欠陥を生じさせずに形成することができる。従って、本発明は各種設備・機器の構成部材、例えば圧延用ロール、連続鋳造用ロール、加熱炉内ハースロール、炉床構成部材、圧延ラインのガイド部材、その他の耐摩耗性や高温強度等を必要とする部材の表面改質・強化等に有用であり、複合材料の肉盛層のすぐれて安定した部材保護作用により部材の耐久性の向上、メンテナンスの軽減等の効果が得られる。
【0018】上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。




 

 


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