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発明の名称 排気ガス浄化システム及び排気ガス浄化用触媒
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−170454(P2001−170454A)
公開日 平成13年6月26日(2001.6.26)
出願番号 特願平11−356602
出願日 平成11年12月15日(1999.12.15)
代理人 【識別番号】100102141
【弁理士】
【氏名又は名称】的場 基憲
【テーマコード(参考)】
3G091
4D048
4G069
【Fターム(参考)】
3G091 AA02 AA12 AA17 AA28 AB01 AB03 AB05 BA04 BA14 BA15 BA19 BA39 CA00 CA19 FA14 FB03 FB10 FC08 GA06 GB01W GB01X GB02W GB04W GB05W GB06W GB07W GB10X GB17X HA03 HA08 
4D048 AA06 AA13 AA18 AB02 AB03 AB05 BA03X BA10X BA14X BA30X BA31X BA33X BA41X BB02 CA01 CC32 CC38 CC46 CC47 DA01 DA03 DA06
4G069 AA03 BA01B BB02A BB02B BB04A BB04B BC06A BC06B BC71B BC72B BC75A BC75B CA03 CA08 CA10 CA13 CD04 DA06 EA18 EB10
発明者 花木 保成 / 菅 克雄
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 内燃機関又は燃焼装置の排気ガス通路に、少なくとも水素を還元剤としてNOxを浄化するNOx浄化触媒を配設して成る酸素過剰排気ガスの浄化システムであって、上記NOx浄化触媒が、多孔質担体に白金とセシウムとを担持して成り、上記NOx浄化触媒に水素を富化した酸素過剰排気ガスを供給し、このNOx浄化触媒の温度及び/又はこの水素富化酸素過剰排気ガスの温度が250〜600℃の条件下で両者を接触させて、酸素過剰排気ガス中のNOxを浄化することを特徴とする排気ガス浄化システム。
【請求項2】 上記水素富化酸素過剰排気ガスがHC・CO変成手段によって生成され、このHC・CO変成手段は、上記酸素過剰排気ガス中でHCの部分酸化物を生成し、且つCO変成を起こすことを特徴とする請求項1記載の排気ガス浄化システム。
【請求項3】 上記HC・CO変成手段が、上記酸素過剰排気ガスの温度と、圧力と、酸素、水、HC及びCOの濃度とを制御する手段を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の排気ガス浄化システム。
【請求項4】 上記HC・CO変成手段が、上記排気ガス通路に配設された触媒を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化システム。
【請求項5】 上記NOx浄化触媒の入口における上記水素富化酸素過剰排気ガスの組成が、次式■水素/排気ガス中の全還元成分≧0.3…■で表されるガス組成を満足するように制御されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化システム。
【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化システムに配設されるNOx浄化触媒であって、セシウムと白金の担持量がセシウム/白金≧0.5/1(モル比)であることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気ガス浄化システムに係り、更に詳細には、内燃機関や燃焼器等から排出される排気ガスを浄化するためのシステムであり、特に酸素を過剰に含むリーンバーン排気ガス中の窒素酸化物(NOx)を高効率で浄化するための排気ガス浄化システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の内燃機関から排出される排気ガスに含まれる一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)等を浄化する触媒として、理論空燃比で働く三元触媒が用いられていた。しかし、三元触媒は、内燃機関の排気ガスが酸素過剰のときには、窒素酸化物を浄化することができない。このような酸素過剰排気ガスの窒素酸化物を浄化する方法として、特許掲載2600429号公報に、排気ガスが酸素過剰の時にNOxを吸収させ、その後酸素濃度を低下させて一時的にリッチ雰囲気にすることにより、吸収されたNOxを放出させて浄化処理する、いわゆるリッチスパイクによる方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報で示されているような、リッチスパイクによる方法では酸素過剰の運転領域においても定期的に排気ガス中の酸素濃度を低下させる必要があり、酸素過剰で走行することによる燃費向上の効果が充分に得られないという課題があった。
【0004】また、NOxを脱離浄化するときには、酸素濃度が低下した条件下でNOxを還元反応させるために、還元剤としてHC、COを供給する必要がある。NOx浄化反応で消費されなかったHC及びCOは、酸化反応で浄化させるか、NOx吸蔵触媒の後段に三元触媒を配置して浄化する必要がある。しかしながら、このような触媒システムでは、HC、COを浄化する触媒が排気流路の後段に配置されるため、十分なHC、COの浄化性能が得られず、特にエンジン始動直後に排出されるHC、CO成分浄化が困難であるという課題もあった。
【0005】また、特開昭63−100919号公報では、アルミナ等の金属酸化物から成る担体と、該担体に担持させた銅等の触媒金属から成る触媒に、還元剤として炭化水素(HC)を用い、該触媒に上記炭化水素を含んだ排気ガスを接触させて、酸素過剰雰囲気下で窒素酸化物を還元・浄化する技術が開示されている。
【0006】更に、通常、工場等大規模なプラントから発生する酸素を過剰に含んだ窒素酸化物の浄化に対しては、バナジウム/チタニアからなる触媒に、還元剤としてアンモニア(NH)を用い、該触媒に前記アンモニアを含んだ排気ガスを接触させて、窒素酸化物を還元する技術が用いられている。
【0007】また、本発明者らは、先に、窒素酸化物、酸素ガスを含む排気ガスに、固体電解質または水蒸気の電気分解により生成した水素を導入し、アルミナ、シリカ、ゼオライト等の担体に白金を担持した触媒により窒素酸化物を還元浄化する技術を開示している(特開平5−168856号公報)。
【0008】しかしながら、上記特開昭63−100919号公報の方法では、還元剤として炭化水素を使用しているために、窒素酸化物の還元・浄化における化学反応速度が遅く、大容量の触媒が必要とされるため、例えば自動車等の移動体から発生する窒素酸化物の浄化に対して、上記方法による触媒を搭載することは、実用的ではない。
【0009】また、上記アンモニアを用いて窒素酸化物を浄化する方法では、還元物質であるアンモニアが有害であり、小規模な施設ではアンモニアの入手・保管が困難である。
【0010】更に、上記特開平5−168856号公報の方法では、還元剤として水素を用い、触媒としては、前記アルミナ、シリカ、ゼオライト等の担体に白金を担持したものが開示されている。しかし、この触媒では、窒素酸化物を効率良く浄化できる温度範囲が60〜130℃と狭いという課題があった。
【0011】更にまた、特開平8−10574号公報では、排気ガス中の酸素濃度が該排気ガス中の被酸化成分を酸化するのに必要な化学量論比以上である酸素過剰排気ガスであって、この酸素過剰排気ガス中に含まれる窒素酸化物を還元する窒素酸化物還元方法として、水素を含む上記酸素過剰排気ガスを、多孔質担体と、該多孔質担体に担持した貴金属元素およびモリブデンとを含んで構成される窒素酸化物還元触媒に接触させることを特徴とする窒素酸化物処理法が開示されている。しかし、この触媒では、窒素酸化物を効率良く浄化できる温度範囲が90〜250℃であり、それ以上の温度範囲で窒素酸化物を効率良く浄化できないという課題あった。
【0012】本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、酸素過剰排気ガス中のNOx、HC及びCOを、250℃以上の高温条件下でも浄化でき、しかも燃費性能にも優れた排気ガス浄化システムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意検討を行った結果、排気ガス通路にHC・CO変成反応を行う触媒等を配設し、その排気ガス通路の下流側に特定のNOx浄化触媒を配設し、該NOx浄化触媒に水素を富化したリーンバーン排気ガスを供給することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0014】即ち、本発明の排気ガス浄化システムは、内燃機関又は燃焼装置の排気ガス通路に、少なくとも水素を還元剤としてNOxを浄化するNOx浄化触媒を配設して成る酸素過剰排気ガスの浄化システムであって、上記NOx浄化触媒が、多孔質担体に白金とセシウムとを担持して成り、上記NOx浄化触媒に水素を富化した酸素過剰排気ガスを供給し、このNOx浄化触媒の温度及び/又はこの水素富化酸素過剰排気ガスの温度が250〜600℃の条件下で両者を接触させて、酸素過剰排気ガス中のNOxを浄化することを特徴とする。
【0015】また、本発明の排気ガス浄化システムの好適形態は、上記水素富化酸素過剰排気ガスがHC・CO変成手段によって生成され、このHC・CO変成手段は、上記酸素過剰排気ガス中でHCの部分酸化物を生成し、且つCO変成を起こすことを特徴とする。
【0016】更に、本発明の排気ガス浄化システムの好適形態は、上記HC・CO変成手段が、上記酸素過剰排気ガスの温度と、圧力と、酸素、水、HC及びCOの濃度とを制御する手段を備えることを特徴とする。
【0017】更にまた、本発明の排気ガス浄化システムの好適形態は、上記HC・CO変成手段が、上記排気ガス通路に配設された触媒を備えることを特徴とする。
【0018】更にまた、本発明の排気ガス浄化システムの他の好適形態は、上記NOx浄化触媒の入口における上記水素富化酸素過剰排気ガスの組成が、次式■水素/排気ガス中の全還元成分≧0.3…■で表されるガス組成を満足するように制御されることを特徴とする。
【0019】また、本発明の排気ガス浄化用触媒は、排気ガス浄化システムに配設されるNOx浄化触媒であって、セシウムと白金の担持量がセシウム/白金≧0.5/1(モル比)であることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の排気ガス浄化システムについて、詳細に説明する。上述の如く、本発明の排気ガス浄化システムは、内燃機関又は燃焼装置の排気ガス通路に、少なくとも水素を還元剤としてNOxを浄化するNOx浄化触媒を配設して成る酸素過剰排気ガスの浄化システムである。
【0021】ここで、酸素過剰排気ガスとは、排気ガス中の被酸化成分を酸化するのに必要な化学量論比以上の酸素濃度を有する排気ガスを意味し、リーンバーン排気ガスともいう。従来、このような酸素過剰排気ガス中のNOxを浄化するために、NOx吸蔵触媒等が開発されたが、NOxを浄化する際には、リッチスパイクにより、一時的に排気ガスの酸素濃度を低下させて、上記触媒に吸蔵されたNOxを放出して、排気ガス中のHCやCO等の還元成分と反応させる必要があった。しかし、酸素含有率の高い排気ガスでは、含有される酸素によりHC・COが酸化されるので、排気ガス中のHC・COが減少し、NOx還元成分であるHCとCOが十分に供給できなくなる。その結果、NOxは浄化されず、そのまま排気ガスとして大気中に放出されてしまうことがある。
【0022】これに対し、本発明の排気ガス浄化システムにおいては、酸素過剰排気ガスであっても、NOx還元成分である水素を添加し又はその濃度を高めた水素富化酸素過剰排気ガスを上記NOx浄化触媒に供給するので、NOx浄化効率を上げることができる。即ち、本発明の排気ガス浄化システムは、代表的には、排気ガス通路の上流側に排ガス中のHC・COを変成して水素を発生する触媒又は水素を発生する装置等を配設し、その下流側に上記NOx浄化触媒を配設し、上流側の上記水素発生触媒等で生成された水素と場合によっては排気ガス中の少量のHC及びCOを、下流側のNOx浄化触媒でNOx還元剤として利用することにより、NOx、HC及びCOを効率的に浄化するものである。
【0023】少なくとも水素を還元剤として利用した上記NOx浄化触媒は、貴金属やアルカリ金属等を担持した多孔質担体から成るが、上記多孔質担体に少なくとも白金(Pt)を担持することで、上記NOx浄化触媒での水素とNOxの吸着・活性化を向上させることができる。水素によるNOx選択還元除去反応にPtが大きな影響を与えるため、吸着・活性化が向上すると推察される。また、上記多孔質担体に少なくともセシウム(Cs)を担持すれば、上記PtとCsの相互作用により、Pt上での酸素の活性化が抑制され、水素によるNOx還元浄化が可能になる。更に、PtにHCが吸着する性質が抑制されることにより、水素とNOxの選択反応性が向上すると推察される。なお、上記多孔質担体に担持されるPt以外に、PdやRh等の貴金属もあわせて担持してもよいし、担持されるアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属は、Csのみだけでなく、Csと他のアルカリ金属等の複数の金属であってもよい。
【0024】また、従来の排気ガス浄化用触媒においては、上記NOx浄化触媒の温度及び/又は上記水素富化酸素過剰排気ガスの温度が150℃未満であれば、酸素の活性化が抑制されるため、効率よくNOxの還元が行われていた。しかし、150℃以上になると、酸素の活性化速度が上がるため、HとNOの反応よりもHと酸素の反応が起こりやすく、NOx還元反応が起こりにくくなっていた。
【0025】これに対し、本発明の排気ガス浄化システムにおいては、150℃以上になっても、上述のように、上記Pt及びCsの相互作用により、Pt上での酸素の活性化とPtへのHC吸着が抑制されるため、水素によるNOx還元浄化が可能になるが、本発明の排気ガス浄化システムは、更に高温域である250〜600℃において排気ガスを浄化するものである。上記NOx浄化触媒及び/又は排気ガス温度が250℃未満では、上述のようにNOxを浄化することができるが、上記Pt上の酸素活性が抑制されるため、排気ガス中のHCやCOの十分な浄化活性が得られなくなる。更に、600℃を超えると、水素と酸素とが直接反応してしまうため、NOxが還元されなくなる。また、250〜600℃であれば、十分に実用的な速度で水素とNOxが反応し、且つ酸素が反応に関与しないので、NOxの浄化反応が効率よく進行する。更に、有害な化合物であるアンモニア、二酸化窒素や窒素以外の亜酸化窒素が生成される副反応も抑えられる。
【0026】なお、上述のように150℃未満の低温域であっても、排気ガスを浄化できるが、上記NOx浄化触媒の温度が90℃未満になると、NOx還元反応により生じた水が凝集し、上記触媒上に蓄積され、NOx浄化効率が低下してしまう。
【0027】次に、本発明の排気ガス浄化システムの構造等について説明する。上述の如く、本発明の排気ガス浄化システムは、上記水素富化酸素過剰排気ガスがHC・COの変成手段によって生成されることが好ましい。HC変成手段としては、上記酸素過剰排気ガス中のHCを高温で酸素と反応させてHCの部分酸化物を生成するHC部分酸化物生成手段を挙げることができ、その反応は、代表的には次式■HC+O→HC(O)+CO+HO…■(式中のHC(O)はHCの部分酸化物を示す)により表される。また、CO変成手段としては、上記酸素過剰排気ガス中のCOを水と反応させて水素を生成するCO変成手段を挙げることができ、その反応は、代表的には次式■CO+HO→CO+H■により表される。かかるHC・CO変成手段を有することにより、NOx還元剤としての水素ガスを生成し、上記酸素過剰排気ガス中の水素濃度を高めることができる。
【0028】上記HC・CO変成手段は、燃焼ガス及び/又は排気ガス中で、HCの部分酸化物を生成し、CO変成を起こすことができれば十分であるが、燃焼系のものと、触媒系のものとに大別することができる。燃焼系のHC・CO変成手段による場合、かかる水素ガスの生成をコントロールするため、上記酸素過剰排気ガスの温度と、圧力と、酸素、水、HCとCOの濃度とを制御する手段を備えることが好ましい。これらを制御するには、燃料噴射量、燃料噴射タイミング、点火時期又は吸排気弁の開閉タイミング及びこれらの任意の組み合わせを制御する装置を用いればよい。
【0029】また、触媒系のHC・CO変成手段による場合、上記排気ガス通路に配設され、上記式■で表される反応を起こすHC変成触媒部と、上記式■で表される反応を起こすCO変成触媒部とを有するものを挙げることができる。
【0030】なお、上記反応を起こすことができれば十分であるが、HC変成触媒部に用いられる触媒成分及びCO変成触媒部に用いられる触媒成分としては、Pt、Pd、Rh、Ce及びZrを例示できる。また、その担持量は、触媒1L当たり、Pdを3〜20、Rhを0.1〜10、Ptを0.1〜2とすることが好ましい。このように、本発明の排気ガス浄化システムにおいては、代表的には、触媒系のHC・CO変成手段として、酸化触媒及び三元触媒を使用することができる。
【0031】また更に、上記燃焼系と上記触媒系を併用することも可能であるが、その他に、上記HC・CO変成手段の代わりに、上記排気ガス通路外部に配設した水素ガス発生装置で水素を供給してもよい。例えば、上記排気ガス通路に配設された上記NOx浄化触媒より上流の排気ガス通路外部に、水素ガスボンベを配設してもよい。
【0032】また、本発明の排気ガス浄化システムでは、NOx還元剤として、HC、CO以外に水素を用いるため、水素を積極的に供給するが、その水素濃度は、上記NOx浄化触媒の入口における上記水素富化酸素過剰排気ガスの組成が、次式■水素/排気ガス中の全還元成分≧0.3…■で表される組成を満足することが好ましい。
【0033】本発明の排気ガス浄化システムにおいては、上記燃焼系及び/又は上記触媒系のHC・CO変成手段により、排気ガス中のHCはほとんど浄化され、代表的に上記NOx浄化触媒の入口ガスは、次式■HC量/排気ガス中の全還元成分≦0.01…■で表されるガス組成を満足する。よって、本発明の排気ガス浄化システムにおいては、上記NOx浄化触媒より上流でHCはほとんど浄化されており、必ずしも上記NOx浄化触媒でHCを浄化する必要はない。また、上記水素ガス発生装置を用いた場合は、水素を供給することにより、上記式■のガス組成を満足させればよい。なお、上記式■のガス組成を満足していれば、上記NOx浄化触媒の入口ガス中に、水蒸気や炭酸ガス等が更に含まれていてもかまわない。
【0034】次に、本発明の排気ガス浄化用触媒について説明する。本発明の排気ガス浄化用触媒は、上記排気ガス浄化システムに配設されるNOx浄化触媒であって、上述の如く、上記多孔質担体はCsとPtを担持するが、これらの担持量は、Cs/Pt≧0.5/1(モル比)であることが好ましい。Cs/Pt≧0.5/1では、上記触媒の表面に、多量に貴金属元素−Csの相互作用サイトが存在するため、更に優れたNOx浄化活性を示すが、Cs/Pt<0.5/1では、貴金属元素とCsの間の相互作用が弱く、250℃以上の高温域における浄化作用が低下してしまう。また、Cs/Pt≧20になると、NOx浄化活性はあるが、活性の向上はほとんど見られない。
【0035】また、上記多孔質担体にはPtだけでなく、RhやPd等も担持してよく、これら貴金属元素の担持量は特に限定されるものではないが、実用的には、上記多孔質担体に対し、0.1〜20重量%であることが好ましい。
【0036】また、上記多孔質担体としては、耐熱性材料から成るモノリス担体が好ましく、具体的には、コーディライト等のセラミックやフェライト系ステンレス等の金属製のものが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。なお、上記触媒においては、貴金属の分散性を向上し、反応表面積を増大するためにも多孔質材料を用いることが好ましく、かかる多孔質材料としては、アルミナ、シリカアルミナ又はゼオライト及びこれらの任意の混合物が用いられるが、特に活性アルミナが好ましく、更に、耐熱比表面積を高める目的で、上記多孔質材料に希土類元素やジルコニウムなどを添加してもよい。上記多孔質材料の使用量は、触媒1L当たり50〜300gが好ましい。
【0037】また、上述の如く、上記排気ガスを浄化するときの上記NOx浄化触媒及び/又は排気ガスの温度は、250〜600℃であるが、上記NOx浄化触媒の温度としては、250〜500℃であることが特に好ましい。該温度範囲において、特にNOx浄化率が向上するからである。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0039】(実施例1)
(1)マニ高性能三元触媒(触媒系のHC・CO変成手段)の製造貴金属としてPt、Pd及びRdを用い、添加成分としてCe及びZrを用い、活性アルミナ上に担持したものをスラリー状にして、1.3Lのセラミックス製のハニカム担体にコーティングしたものを用いる。貴金属量は、Pt/Pd/Rdの比が1/100/4で、全貴金属量として500g/cfになるようにした。
【0040】(2)NOx浄化触媒の製造硝酸Pd水溶液を活性アルミナ粉末に含浸し、乾燥後、空気中400℃で1時間焼成して、Pd担持アルミナ粉末(粉末1)を得た。この粉末のPd濃度は4重量%であった。また、ジアトロジアミンPt水溶液を活性アルミナ粉末に含浸し、乾燥後空気中400℃で1時間焼成して、Pt担持アルミナ粉末(粉末2)を得た。この粉末のPt濃度は6重量%であった。また、硝酸Rh水溶液を活性アルミナ粉末に含浸し、乾燥後空気中400℃で1時間焼成して、Rh担持アルミナ粉末(粉末3)を得た。この粉末のRh濃度は4重量%であった。
【0041】次に、上記粉末1を64g、上記粉末2を107g、上記粉末3を16g、アルミナを13g、水200gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリ液を得た。この時のスラリーの平均粒径は3.2μmであった。このスラリ液をコーディライト質モノリス担体(1.3L、400セル)に付着して、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除き130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層重量110g/L触媒担体(A)を得た。
【0042】また、上記粉末1を64g、上記粉末2を54g、アルミナを82g、水200gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリ液を得た。この時のスラリーの平均粒径は3.2μmであった。このスラリ液を上記触媒担体(A)に付着して、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除き130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、総コート層重量330g/L触媒担体(B)を得た。
【0043】更に、上記触媒担体(B)に、Csを酸化物換算で触媒1L当たり30gとなるように炭酸セシウム水溶液を含浸担持し、本例の触媒担体(C)を得た。
【0044】[性能評価]図1に示したように、上記マニ高性能三元触媒と上記NOx浄化触媒とを用いて、排気量1.8Lの直噴ガソリンエンジンを搭載した乗用車の排気流路に、エンジンの排気直後にマニ高性能三元触媒を、その後段にNOx浄化触媒を配置して搭載し、性能評価を行なった。本評価における後段のNOx浄化触媒の排気ガスの入口温度は250℃〜450℃とした。
【0045】(実施例2)マニ三元触媒は、実施例1と同様に調製したものを用いた。NOx浄化触媒については、Cs量を酸化物換算で15g/Lにした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例のNOx浄化触媒を得た。性能評価は、実施例1と同様に行った。
【0046】(比較例1)マニ三元触媒は、実施例1と同様に調製したものを用いた。NOx浄化触媒については、Cs量を酸化物換算で5g/Lにした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例のNOx浄化触媒を得た。性能評価は、実施例1と同様に行った。
【0047】(比較例2)マニ三元触媒は、実施例1と同様に調製したものを用いた。NOx浄化触媒については、Cs量を酸化物換算で0g/Lにした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例のNOx浄化触媒を得た。性能評価は、実施例1と同様に行った。
【0048】(比較例3)マニ三元触媒は、実施例1と同様に調製したものを用いた。NOx浄化触媒は、実施例1と同様に調製したものを用いた。性能評価は、後段のNOx浄化触媒の排気ガスの入口温度が200℃以下になるように設定した。
【0049】実施例及び比較例の排気ガス浄化装置による排気ガス浄化の評価結果を表1に示し、また、実施例及び比較例の触媒組成を表2に示した。
【0050】
【表1】

【0051】
【表2】

【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、排気ガス通路にHC・CO変成反応を行う触媒等を配設し、その排気ガス通路の下流側に特定のNOx浄化触媒を配設し、該NOx浄化触媒に水素を富化したリーンバーン排気ガスを供給することにより、酸素過剰排気ガス中のNOx、HC及びCOを、250℃以上の高温条件下でも浄化でき、しかも燃費性能にも優れた排気ガス浄化システムを提供することができる。




 

 


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