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発明の名称 積層体
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−162706(P2001−162706A)
公開日 平成13年6月19日(2001.6.19)
出願番号 特願平11−351213
出願日 平成11年12月10日(1999.12.10)
代理人
発明者 樋田 知子
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 2軸延伸フィルムの両面または片面に、接着剤層を介して、不織布が積層されていることを特徴とする積層体。
【請求項2】 前記2軸延伸フィルムが、0.012〜0.200mmの厚さを有するものである請求項1記載の積層体。
【請求項3】 前記積層体が、その不織布側の動摩擦係数が0.30以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の積層体。
【請求項4】 前記不織布が、目付量10〜200g/m2 である請求項1〜3のいずれかに記載の積層体。
【請求項5】 前記接着剤層が、固形分塗布量0.5〜20g/m2 の範囲で塗布された層である請求項1〜4のいずれかに記載の積層体。
【請求項6】前記接着剤が、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂の中から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜5のいずれかに記載の積層体。
【請求項7】前記接着剤が、エポキシ樹脂とゴム系樹脂を共に含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の積層体。
【請求項8】 前記積層体が、裁断および/又は打ち抜き成形加工が施されているものである請求項1〜7のいずれかに記載の積層体。
【請求項9】 前記積層体が、モーターによって駆動されるものである請求項1〜8のいずれかに記載の積層体。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小型サーボモーター、トルクモーター等の低トルクの起動力に対して抵抗力が小さく迅速な対応動作性が要求され、かつ優れた環境耐久性(湿熱による低膨張収縮性、低変形性、耐加水分解性)、耐毛羽立ち性、高張力、低クリープ特性及び裁断、打ち抜き加工性が要求される、積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】低トルクの起動力に対して、抵抗力が小さく迅速な対応動作性を保持する積層体として、特許第2663782号、第2800929号に、2軸延伸フィルムに接着剤を介して織布を接着した積層体が開示されており、該積層体は優れた環境耐久性、耐毛羽立ち性、抗張力、低クリープ特性、耐湿熱性及び裁断、打ち抜き加工性を有する。しかしながら、基材フィルムと織布の接触面積が小さいため、接着性をあげるために接着剤の塗布量が多く必要であること、積層体と他の部材との接触時、滑り性付与のため、及び織布のほつれ、織布表面の毛羽立ちを防ぐために織布表面に樹脂コート剤を塗布または含浸する必要があり、樹脂コート剤塗布または含浸の工程が必要になり、生産性が低いという問題があった。
【0003】また、基材フィルムの片面に織布を積層した場合、加工後の積層体を放置しておく場合に、織布、フィルム、樹脂コート剤、接着剤の収縮挙動の違いと非対称構造に由来する放置時のカールが起こるという問題があった。ここでいう放置時のカールとは、積層体を作製後、縦100mm×横100mmのシート状にカットし、水平面上に置いた場合に、積層体の角が浮き上がることをいう。また、基材フィルムの片面に織布を積層した積層体は、長期にわたり、湿熱条件下に置かれた場合、主に織布の収縮に由来する、積層体のカールが大きくなるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来の積層体の問題点を解決し、少ない接着剤量で積層体の構成材料同士の密着性が高く、高い生産性を実現し、放置時のカールが小さい積層体を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明の積層体は、2軸延伸フィルムの両面または片面に、接着剤を介して、不織布が積層されていることを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、前記課題、つまり少ない接着剤量で積層体の構成材料同士の密着性が高く、高い生産性を実現し、放置時のカールが小さい積層体について、鋭意検討し、2軸延伸フィルムに、接着剤を介して、不織布を積層してみたところ、かかる課題を一挙に解決することを究明したものである。
【0007】本発明における積層体においては、2軸延伸フィルムは基材フィルムとしての役割を果たし、低温から高温までの広い温度範囲で長時間の使用において疲労、劣化が小さく、とくに優れた抗張力の持続性を必要とする。本発明の2軸延伸フィルムは80℃、95%RHの高温高湿下、あるいは−40℃の寒冷下において、寸法安定性が優れている2軸延伸フィルムから選択される。例えば、2軸延伸ポリフェニレンサルファイドフィルム(以下PPS-BOという)、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET-BOという)及び2軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム(以下PEN-BOという)の厚み0.012mm以上0.200mm以下のフィルムが好ましい。2軸延伸フィルムの厚みが小さすぎると、積層体の耐引っ張り性が弱く、積層体が柔らかいという問題があり、厚みが大きすぎると硬すぎるという問題がある。
【0008】この2軸延伸フィルムの両面または片面に積層される不織布は、端裂強さ、引裂伝播強さの付与、柔軟な風合いを生かした作動時の消音のために積層される。かかる不織布材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイドなどから選択して使用される。
【0009】かかる不織布の種類と目付量は、要求される耐摩耗性、耐加水分解性、強度、厚み、柔軟性などの特性に応じて、適宜選択して使用することができる。
【0010】かかる不織布の種類としては、フラッシュ紡糸法、スパンボンド法、ニードルパンチ式、ウォータージェットパンチ法、メルトブロー法などの製造法により得られるものを使用することができるが、積層体が駆動する部分で使用される場合には、該積層体の引っ張り強さ、引き裂き強さは大きい方が好ましく、そのためには強度の強い不織布が得られる、たとえばフラッシュ紡糸法やスパンボンド法によって得られる不織布を使用するのが好ましい。また、積層体が低トルクのモーターで駆動される部分に使用される場合には、該積層体を構成する不織布の目付量としては、好ましくは10〜200g/m2 のものを使用するのが好ましい。かかる不織布の目付量は、該積層体に要求される柔軟性から設定されるものであり、この目付量は、不織布の製造法にもよるが、例えば、フラッシュ紡糸法で製造された不織布の場合は、10〜100g/m2 の目付量を有するものが特に好ましく使用される。また、不織布が硬すぎる場合、積層体の放置時のカール抑制には有効であるが、積層体を駆動する部分に使用する不織布には、モーターのトルクが高くなりすぎ、さらには小径の駆動軸での操作が困難となる恐れがあるので好ましくない。反対に不織布が柔らかすぎる場合、積層体の放置時のカールが大きくなりすぎ、打ち抜き後、積層体が駆動する部分に使用する不織布では、部分および端部が浮き上がり、風漏れが起こる問題が惹起するので好ましくない。かかる不織布のボンディング方法としては、エンボス加工、揉み加工などを施し、柔軟化したものを用いてもよい。
【0011】積層体が高温・高湿度下で用いられる場合に、不織布の耐熱性が小さい及び耐水性が小さい(収縮性が大きい)場合、不織布が大きく縮むなどして、積層されているフィルムとの伸縮特性との違いに由来する、積層体のカールが起こる場合があるので、耐熱性、耐水性に優れた不織布を選んで使用するのが好ましい。
【0012】積層体を駆動する部分に使用する場合、作動時にプラスチックまたは金属と摺れる可能性があるので、不織布表面は摺動による毛羽立ちがなく、耐摩耗性が高いものを使用するのが望ましい。かかる耐摩耗性を向上させるために、必要に応じて、該不織布にシリコーン系、フッ素系などの樹脂成分を塗布することも好ましい。また、積層体摺動時の作動音を低くするためには、該不織布の表面を動摩擦係数の小さくすることが好ましく、好ましくは0.30以下、さらに好ましくは0.20以下にするのがよい。また、かかる不織布は、必要に応じて、帯電防止処理、コロナ放電処理などの表面処理を施してもよい。
【0013】かかる不織布は、2軸延伸フィルムの両面または片面に、接着剤層を介して、積層される。かかる接着剤としては、−40℃から130℃までの広い温度範囲、さらには高温・高湿度下あるいは寒冷時の凍結状態下においても、長時間にわたって、接着力を持続保持するものが好ましく使用される。また、積層体を駆動する部分に使用する場合には、モーターのトルクを小さくする観点から、初期硬化後ある程度の柔軟性を有し、且つ、上記のような環境条件による影響が小さく、トルクの上限を超えないような柔軟性を長期間維持するものが好ましく使用される。
【0014】かかる接着剤としては、たとえばエポキシ系、アクリル系、ウレタン系等の接着剤から選らばれたものを使用することができるが、接着力、柔軟性の両立の点からエポキシ系接着剤が好ましく使用され、特にエポキシ樹脂とゴム系樹脂との混合処方のものが好ましく用いられる。
【0015】かかる接着剤の塗布量の大・小は、2軸延伸フィルムと不織布の接着力、積層体の柔軟性に大きく影響する。接着剤塗布量が多い場合、接着力は高いが、不織布の柔軟性は損なわれるし、反対に接着剤塗布量が少ない場合、積層体の柔軟性は発現するが、接着力が低くなる。本発明における接着力と柔軟性とを両立せしめる塗布量は、固形分換算で、好ましくは0.5g/m2 以上、20g/m2 以下、さらに好ましくは1g/m2 以上、16g/m2 以下の範囲がよい。
【0016】本発明の積層体は、上記のようにして構成され、図1に示すように、2軸延伸フィルム1の両面または片面に、接着剤層2を介して、不織布3が積層されている積層構造を有する。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて、さらに詳細に説明する。
実施例1〜2、比較例1〜32軸延伸フィルムに積層する材料について、種々の材料を用いて試験した。
【0018】実施例1および2では、不織布としてフラッシュ紡糸不織布(タイベック−1443R;旭フラッシュスパンプロダクツ(株)製)の目付43g/m2 、厚さ0.14mmのものを使用した。
【0019】比較例1、2および3では、ナイロン織布(東レ(株)製ナイロンタフタ#170JL)を使用した。
【0020】接着剤として、臭素化エポキシ樹脂30部、エポキシ樹脂10部、ニトリル・ブタジエン共重合体30部、水酸化アルミ30部からなる混合組成物を、メチルイソブチルケトンに対して固形分30wt%の溶液のエポキシ−ゴム系接着剤を使用した。
【0021】まず、実施例1は、コロナ放電処理を施した2軸延伸ポリフェニレンサルファイドフィルム(東レ(株)製PPS-BO、“トレリナ”3030タイプ、厚み25μm)の両面に、該エポキシ−ゴム系接着剤15g/m2 をコーティング加工した後、前記不織布を該両面に積層し、加熱溶融法により接着して、不織布/接着剤/PPS-BO/接着剤/不織布複合フィルムと、実施例2の不織布/接着剤/PPS-BO複合フィルムとの2種の積層体を得た。
【0022】次に、比較例1および2は、実施例1および2と同じ接着剤を用い、前記ナイロン織布を用いて、実施例1および2と同様の方法で、ナイロン織布/接着剤/PPS-BO/接着剤/ナイロン織布複合フィルムと、ナイロン織布/接着剤/PPS-BO複合フィルムの2種の積層体を形成した。これらのナイロン織布表面に室温硬化型柔軟性シリコーンコーティング剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、シリコーンコーティング剤SR-2316 )をグラビア方式で塗工(シリコーン樹脂塗布量9g/m2 )し、乾燥・硬化させ、比較例1のシリコーン樹脂/ナイロン織布/接着剤/PPS-BO/接着剤/ナイロン織布/シリコーン樹脂の積層体と、比較例2のシリコーン樹脂/ナイロン織布/接着剤/PPS-BOの積層体とを得た。ナイロン織布/接着剤/PPS-BO複合フィルムを比較例3とした。
【0023】これらの各種積層体の特性値、すなわち引張強さ、引裂強さ、柔軟値、動摩擦係数を評価し、その結果を表1に示す。
【0024】試験方法は次の通りである。
引張強さ測定法:オートグラフを用いて、試験片JIS.K.6301号ダンベル打ち抜き品について、F−5値で評価した。
引裂強さ測定法:オートグラフを用いて、試験片JIS.K.6783号ダンベル打ち抜き品について評価した。
接着力測定法:JIS-K-6829-180゜剥離強さに基づいて測定した。
柔軟値測定法:JIS-L-1096.6.20.3-C 法に基づいて測定した。
動摩擦係数測定法:縦方向に50mm幅×150mmにカットした試験片上で10mm×60mmのダンベル抜きポリプロピレン板に荷重1kgをかけた状態で、摺動速度150mm/分で摺動させたときの動摩擦係数を測定した。
放置時カール測定法:積層体を縦100mm×横100mmにカットした試験片を水平面上に置いた場合に、試験片の四つの角の平均浮き上がり高さで評価した。
【0025】
【表1】

【0026】表1から明らかなように、不織布をPPS-BO上に接着剤を介して積層することにより、少ない接着剤量で高い密着性を示し、滑り性に優れた積層体を得ることができた。また、不織布をPPS-BOの片面に積層した場合、織布をPPS-BOの片面に積層した場合に比べて放置時のカールが小さい積層体を得ることができた。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、少ない接着剤量で密着性の高い積層体を、安定して高い生産性の基に提供することができる。




 

 


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