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発明の名称 ろ過布
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−96109(P2001−96109A)
公開日 平成13年4月10日(2001.4.10)
出願番号 特願平11−281353
出願日 平成11年10月1日(1999.10.1)
代理人
発明者 中石 謙一 / 寺尾 学 / 佐々木 康
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】経糸および緯糸に合成繊維マルチフィラメント糸を用いた二重織物からなり、合成繊維マルチフィラメント糸は単糸繊度が0.2デニール以下の極細フィラメント糸を少なくとも50重量%含み、織物はウォータジェット加工により緻密化処理されていることを特徴とするろ過布。
【請求項2】織組織が二重朱子組織である、請求項1に記載のろ過布。
【請求項3】透水量が少なくとも5cc/cm2/秒で、かつ、平均粒子径2〜3μmの超微粒子阻止率が少なくとも25%である、請求項1または2に記載のろ過布。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体中に含まれる超微粒子をその液体から分離するのに好適な透水性の優れたろ過布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】空気やガスなどの気体や、水や溶剤などの液体に含まれる微粒子をろ過するためのろ材として、繊維を用いた織編物や不織布からなるろ布が広く使用されている。特に水中浮遊物質のろ過には、平、綾、朱子のいわゆる三元織組織を基本とする格子構造の織物が使用されてきた。
【0003】たとえば、特公昭62−13046号公報には、緯糸に極細繊維を用いた織物を起毛加工し、表面に極細繊維の立毛を形成したろ過布が記載されている。しかしながら、このろ過布では、水や溶剤などの液体に含まれる平均粒子径10μm以上の微粒子のろ過は可能であるが、織組織が通常の5枚朱子であるため織目が大きく、平均粒子径2〜3μmの超微粒子はほとんど阻止できなかった。
【0004】また、特公平2−47244号公報には、緯糸に極細繊維を用いた両面朱子織物を起毛加工し、表面に極細繊維の立毛を形成させて、空気やガスなどの気体に含まれる1〜2μmの微粒子をろ過するためのろ過布が示されている。しかしながら、水や溶剤などの液体に含まれる微粒子のろ過については示されておらず、また、この実施例では通気度が5cm3/cm2/秒であるが、これが水の場合は粘性が気体より高いため、透水量では数値が半分以下になり、必要な透水量が得られない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のような従来技術では得られなかった、液体中に含まれる平均粒子径2〜3μmの超微粒子をもその液体から分離する性能を有し、かつ、液体の処理量すなわち透水性にも優れたろ過布を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。
【0007】すなわち、本発明のろ過布は、経糸および緯糸に合成繊維マルチフィラメント糸を用いた二重織物からなり、合成繊維マルチフィラメント糸は単糸繊度が0.2デニール以下の極細フィラメント糸を少なくとも50重量%含み、織物はウォータジェット加工により緻密化処理されていることを特徴とするものである。
【0008】ここで、織組織が二重朱子組織であることや、透水量が少なくとも5cc/cm2/秒で、かつ、平均粒子径2〜3μmの超微粒子阻止率が少なくとも25%であることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のろ過布は、経糸および緯糸に合成繊維マルチフィラメント糸を用いた二重織物からなり、合成繊維マルチフィラメント糸は単糸繊度が0.2デニール以下の極細フィラメント糸を少なくとも50重量%含み、織物はウォータジェット加工により緻密化処理されている。
【0010】一般的によく使用される、平、綾、朱子等の組織では織目が大きく、平均粒子径2〜3μmの超微粒子が織目を通過してしまうので、本発明においては、二重織物にすることが必要である。二重織物にすることにより上部の織物の織目を下部の織物を構成する合成繊維マルチフィラメント糸が埋めてくれるため、織目が小さくなる。そして、二重織組織の中でも織目が小さい朱子織が好ましい。
【0011】経糸および緯糸に使用する合成繊維マルチフィラメント糸としては、ナイロン6、ナイロン66に代表されるポリアミド系合成繊維マルチフィラメント糸、ポリエチレンテレフタレートで代表されるポリエステル系合成繊維マルチフィラメント糸等を使用すればよい。
【0012】そして、織物を構成する合成繊維マルチフィラメント糸は、単糸繊度が0.2デニール以下の極細フィラメント糸を少なくとも50重量%含んでいることが必要であるが、0.2デニールを上回る単糸繊度の場合、織物を構成する合成繊維マルチフィラメント糸の単糸間の隙間が大きくなり、超微粒子を阻止できなくなる。そして、極細フィラメント糸の含有率が50%を下回ると、液体と超微粒子の分離性すなわち、超微粒子の阻止率が低下する。
【0013】織物を構成する合成繊維マルチフィラメント糸として繊度は、特に規定するものではないが、経糸の繊度は150〜250デニール、緯糸の繊度は150〜500デニール程度が好ましい。経糸、緯糸共に、繊度が150デニールを下回る場合は、ろ過布の必要機能である強度が低下し、一方、経糸の繊度が250デニールを超える場合、また、緯糸の繊度が500デニールを超える場合は、織物を構成するフィラメント糸の織目が大きくなり、超微粒子の阻止率が低下する。
【0014】さらに、本発明においては、織物を緻密化することも必要である。緻密化とは、経糸、緯糸で形成される織目を小さく、さらに二重織物の上下の織物間を小さくすることである。織物表面の極細フィラメント糸に乱れを与え、さらに織物を緻密化しないと、織物2枚を単に重ねた構造となり、織物同士が離れてしまい、上部織物の織目を下部織物を構成する合成繊維マルチフィラメント糸が埋めることができない。そして、この場合、織物表面をウォータジェット加工することで、織物表面の極細フィラメント糸に乱れを与え、さらに織物を緻密化することができる。ウォータジェット加工の水圧は50〜100kg/cm2が好ましい。50kg/cm2未満であれば織物緻密化効果が低く、また100kg/cm2を超えるとウォータジェットの衝撃が強すぎ、ろ過布の強度、さらにはろ過布の寿命を低下させる。
【0015】本発明のろ過布は、回転ろ過ドラム式固液分離装置や濾布走行式脱水機等に使用してプール水の浄化等に用いる場合、実用性の観点から、水や溶剤などの液体に含まれる超微粒子をろ過するためのろ過布透水量が少なくとも5cc/cm2/秒であることが好ましい。また、実際のろ過においては、ろ過布を通過した液体をろ過布より高価な中空糸膜でさらにろ過をする場合が多いが、平均粒子径2〜3μmの微粒子の阻止率が少なくとも25%であれば、高価な中空糸膜への負荷が軽減され、中空糸膜の寿命を長くすることができる。
【0016】
【実施例】本実施例における各測定には次に示す方法を採用した。
1.阻止率原水およびろ過水の微粒子濃度がそれぞれC1、C2のとき、阻止率Rは次式で求めた。
【0017】R=(C1−C2)÷C1×100また、このときの微粒子濃度は、JIS K0102に基づき測定し、このうち平均粒子径2〜3μmの微粒子のデータを用いた。
2.透水量図1に示した装置を用いた。新しいろ過布は、測定前に蒸留水に一昼夜浸漬して水に馴染ませておいた。ろ過布2を下部ろ過管9上の金網3の上に置き、クランプ7で上部ろ過管1と固定した。蒸留水をタンク6からポンプ5により上部ろ過管1に送水するとともに溜め、水頭高さ500mmを保持しながらコック8を全開し、1〜1.5リットルのろ過水をメスシリンダー4に採取する。同時にコック8の全開時間を計測し、次式により透水量Kを求める。
【0018】
K=W÷(9.6×S) (cc/cm2 /秒)
ただし、Wは採取したろ過水(cc)、Sはコック全開時間(秒)、9.6はろ過布のろ過面積(cm2 )。
【0019】表1に示した初期透水量は、ろ過機に取り付けて運転する前の新しいろ過布を試験した時の透水量数値である。
実施例1245デニール、40フィラメントの海島型ポリエステルフィラメント糸(海成分23%、島成分36分割型)を経糸および緯糸に用いて、表1の密度、織物組織で製織し生機を得た。このとき、単糸繊度0.2デニール以下の極細フィラメント糸は織物中100重量%であった。
【0020】得られた生機を、加工工程で精練、海成分を除去し、水圧100kg/cm2、加工速度4.2m/minでウォータジェット加工を行い、さらに仕上セットを行ってろ過布を得た。
【0021】得られたろ過布は、平均粒子径2〜3μmの超微粒子阻止率と初期透水量とを測定した結果、表1に示すとおり、実用上充分な透水量を維持して、かつ超微粒子の阻止率も良好であった。
実施例2経糸に100デニール、48フィラメントのポリエステルフィラメント糸を2本引き揃えて80t/mのS撚をかけて用い、緯糸は100デニール、18フィラメントの海島型ポリエステルフィラメント糸(海成分10%、島成分72分割型)を4本引き揃えて80t/mのS撚をかけて用いて、表1の密度、織物組織で製織し生機を得た。このとき、単糸繊度0.2デニール以下の極細フィラメント糸は織物中54重量%であった。
【0022】得られた生機を、実施例1と同様の加工を実施し、超微粒子阻止率と初期透水量とを測定した。
【0023】得られたろ過布は、表1に示すように、実用上充分な透水量を維持して、かつ超微粒子の阻止率も良好であった。
実施例3経糸に100デニール、18フィラメントの海島型ポリエステルフィラメント糸(海成分10%、島成分72分割型)を2本引き揃えて80t/mのS撚をかけたものと、100デニール、48フィラメントのポリエステルフィラメント糸を2本引き揃えて80t/mのS撚をかけたものを、前者は織物表の経糸になるように、後者は織物裏になるように用い、緯糸は100デニール、18フィラメントの海島型ポリエステルフィラメント糸(海成分10%、島成分72分割型)を2本引き揃えて80t/mのS撚をかけて用いて、表1の密度、織物組織で製織し生機を得た。このとき、単糸繊度0.2デニール以下の極細フィラメント糸は織物中68重量%であった。
【0024】得られた生機を、加工工程で精練後、海成分を除去し、織物の表側を水圧100kg/cm2 、加工速度4.2m/minでウォータジェット加工を行った。
【0025】得られたろ過布について、超微粒子の阻止率と初期透水量を測定した結果、表1に示すとおり、実用上充分な透水量を維持して、かつ超微粒子の阻止率も良好であった。
比較例1実施例1と同じ生機を用いて、ウォータジェット加工を行なわなかった以外は実施例1と同様の加工を実施し、ろ過布を得た。
【0026】得られたろ過布について、超微粒子の阻止率と初期透水量とを測定した結果、表1に示すとおり、実用上充分な透水量は得られていたものの、超微粒子はほとんど阻止できなかった。
比較例2加工工程で精練後、海成分を除去し、トムリンソンの針布起毛機で17回起毛し、仕上セットを行った以外は、実施例2と同様にしてろ過布を得た。
【0027】得られたろ過布について、超微粒子の阻止率と初期透水量とを測定した結果、表1に示すとおり、実用上充分な透水量が得られず、また、超微粒子もほとんど阻止できなかった。
比較例3経糸に100デニール、48フィラメントのポリエステルフィラメント糸を2本引き揃えて80t/mのS撚をかけて用い、緯糸は100デニール、18フィラメントの海島型ポリエステルフィラメント糸(海成分10%、島成分72分割型)を2本引き揃えて80t/mのS撚をかけて用いて、表1の密度、織物組織で製織し生機を得た。このとき、単糸繊度0.2デニール以下の極細フィラメント糸は、織物中48重量%であった。
【0028】得られた生機を、実施例1と同様の加工を実施した。
【0029】得られたろ過布について、超微粒子の阻止率と初期透水量とを測定した結果、実用上充分な透水量を得られたが、超微粒子の阻止率は低かった。
【0030】
【表1】

【0031】
【発明の効果】本発明のろ過布は、経糸および緯糸に合成繊維マルチフィラメント糸を用いた二重織物からなり、合成繊維マルチフィラメント糸は単糸繊度が0.2デニール以下の極細フィラメント糸を少なくとも50重量%含み、織物はウォータジェット加工により緻密化処理されているので、液体中に含まれる平均粒径2〜3μmの超微粒子をも液体から分離する性能を備え、かつ、透水性にも優れたものとなる。




 

 


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