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発明の名称 吸着素子、エアフィルター、エアコンディショナー、酸素冨化装置、二酸化炭素除去装置および燃料電池システム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−70736(P2001−70736A)
公開日 平成13年3月21日(2001.3.21)
出願番号 特願2000−202014(P2000−202014)
出願日 平成12年7月4日(2000.7.4)
代理人
発明者 尾関 雄治 / 吉川 正人
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】円筒型容器をガスの流路方向に5以上100以下の室に分割し、各室内にゼオライトおよびシリカゲルから選ばれる少なくとも一つを含む吸着剤を充填し、円筒型容器の軸を中心に回転できることを特徴とする吸着素子。
【請求項2】請求項1に記載の吸着素子を含むエアフィルター。
【請求項3】請求項2に記載のエアフィルターを含むエアコンディショナー。
【請求項4】請求項1に記載の吸着素子を含む酸素冨化装置。
【請求項5】請求項1に記載の吸着素子を含む二酸化炭素除去装置。
【請求項6】請求項1に記載の吸着素子を含む燃料電池システム。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主としてガス中の水蒸気、有機化合物、二酸化炭素、一酸化炭素、窒素および有機珪素系化合物を吸脱着できる吸着素子、および該吸着素子を含むエアフィルター、酸素冨化装置、二酸化炭素除去装置ならびに燃料電池システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、加湿機能や除湿機能を備えた吸着素子において、円筒型容器を4分割し、分割された各室内に吸着剤を充填した回転式除湿機が、特開昭54−42840号公報および特開昭59−130521号公報にて開示されている。このように円筒型容器内を4分割することにより、一つの室は空気を乾燥させる乾燥室として用い、その室に接する2室は予備室とし、残りの1室は空気を加湿させる加湿室として用いている。しかし、円筒型容器の分割数が4では、各室の体積が大きく、充填された吸着剤が各室内で偏りを生じ、充填剤の密部および疎部が生じる。ここで生じた充填剤の疎部をガスが通過すると、吸湿・加湿が充分に行われず、効果が期待できないという欠点があった。しかも、使用している吸着剤にアスベストを用いていることから、この吸着剤を通過したガスにはアスベストの微粉末が含まれる可能性が高く、人体への害が懸念される点で問題であった。また、アスベストの吸脱着能力が充分でなく、装置の加湿・除湿能力が低い点でも問題であった。
【0003】また、ハニカム内壁表面に吸着剤となるゼオライトやシリカゲルを担持した回転式除湿機が、特開平8−141345号公報にて開示されている。しかしこのような形態の吸着素子では、吸着剤の量が少いため吸着量が少なく、また、ハニカムの孔の中を通るためガスと吸着材が充分に接触できず、装置の加湿・除湿能力が低いという問題があった。しかもハニカムを作製する技術、およびコーティングする技術の難度が高く、装置が高価になるといった問題があった。
【0004】また、PSA法を用いた酸素冨化装置が、特開平10−287403号公報にて開示されている。しかし、PSA法では真空ポンプとコンプレッサーを要するため、装置容積が大きくなり、かつ、騒音も大きいといった問題があった。
【0005】また、二酸化炭素除去能を有する吸着素子において、円筒型容器内部を分割し、分割された各室内にジルコン酸リチウムを含む吸着剤を充填した回転式二酸化炭素分離装置が、特願平10−293792号(特開2000−117039号公報)に開示されている。しかし、二酸化炭素吸着時には吸着剤を500℃まで、二酸化炭素脱離時には吸着剤を700℃という高温まで加熱する必要があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記の従来技術の欠点を解消しようとするものであり、円筒型容器をガスの流路方向に5以上100未満の室に分割することで、吸着剤の偏りを軽減し、かつ、各室内にゼオライト、シリカゲルなどの吸着能力の高い吸着剤を充填し、円筒型容器の軸を中心に回転できる吸着素子を提供することにあり、上記のゼオライトやシリカゲルの吸着選択性を利用して、簡単にかつ、連続的に除湿、加湿、有害物質の除去、酸素冨化、二酸化炭素や一酸化炭素の除去などを行うことができる吸着素子を提供することにある。
【0007】また、本発明の他の目的は、クリーンルーム内の水蒸気、有機物および有機珪素の濃度を低減することができるエアフィルターを提供することにある。
【0008】また、本発明のさらに他の目的は、室内空気の湿度を制御することができ、上記従来技術に比べ、装置を小型化、簡略化することができるエアコンディショナーを提供することにある。
【0009】また、本発明のさらに他の目的は、酸素冨化空気を生成でき、酸素冨化空気は医療用や運動後の酸素補給に適用される酸素冨化装置を提供することにある。また、上記の酸素冨化空気は燃料電池システムの高効率化にも有効である。
【0010】また、本発明のさらに他の目的は、化学プラントなどから排出される二酸化炭素を濃縮除去することができ、二酸化炭素濃度を低減した空気を供給することもできる二酸化炭素除去装置を提供することにある。そのため、アルカリ型燃料電池へ供給する空気として使用することができる。
【0011】また、本発明のさらに他の目的は、空気極へ供給する空気中の酸素濃度を高めることができ、燃料電池の効率を上げることができる燃料電池システムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するために下記の構成を有する。 すなわち、(1)円筒型容器をガスの流路方向に5以上100以下の室に分割し、各室内にゼオライトおよびシリカゲルから選ばれる少なくとも一つを含む吸着剤を充填し、円筒型容器の軸を中心に回転できることを特徴とする吸着素子。
(2)前記(1)に記載の吸着素子を含むエアフィルター。
(3)前記(2)に記載のエアフィルターを含むエアコンディショナー。
(4)前記(1)に記載の吸着素子を含む酸素冨化装置。
(5)前記(1)に記載の吸着素子を含む二酸化炭素除去装置。
(6)前記(1)に記載の吸着素子を含む燃料電池システム。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明についてさらに詳述する。
【0014】本発明は、円筒型容器をガスの流路方向に5以上100以下の室に分割し、各室内にゼオライトおよびシリカゲルから選ばれる少なくとも一つを含む吸着剤を充填し、円筒型容器の軸を中心に回転できることを特徴とする吸着素子に関するものである。本発明で用いる円筒型容器は、後述する吸脱着機能を発現できるものであれば、その大きさ、形状、材質は限定されないが、図1に示すように円筒の軸を中心に回転できる構造をとる。また、円筒の両端に相当する円形平面部は通気性に優れた素材を用いる。
【0015】また、本発明で用いる円筒型容器はガスの流路方向に5以上100以下の室に分割される。分割数は、充填剤が各室に充填でき、各室内で充填剤の偏りが生じなければ、これより多くても良いが、室数が多すぎると、装置全体の吸着剤の充填量が減るため、吸着能力が低下することがある。また、仕切り板の設置方法は特に限定されるものではないが、中心軸から放射線状に設置する方法、中心軸に対し同心円を形成するように設置する方法、中心軸から渦巻き状に設置する方法、直角に交わる平行板を設置する方法、およびこれら方法の内2つ以上を複合する方法が好んで用いられる。
【0016】また、本発明は、上記の分割された室内にゼオライトおよびシリカゲルから選ばれる少なくとも一つを含む吸着剤を充填するものである。
【0017】ここでいうゼオライトとは、分子サイズの細孔径を有した結晶性無機酸化物である。分子サイズとは、世の中に存在する分子のサイズの範囲であり、一般的には、2から20オングストローム程度のサイズの範囲のものであることが好ましい。また、ゼオライトは細孔構造を有するため、その比表面積は100m2 /g以上と高い。そのため、他の一般の非晶質物質に比べ高い吸着能力を有する。この細孔内に水、有機物、有機珪素等を吸着することができることから、本発明の吸着素子の充填剤として好んで用いられる。ゼオライトは結晶性無機酸化物であるが、具体的には、結晶性シリケート、結晶性アルミノシリケート、結晶性メタロシリケート、結晶性アルミノホスフェート、結晶性メタロアルミノホスフェート等で構成された結晶性マイクロポーラス物質のことである。ゼオライトの持つ細孔の大きさは、しばしば酸素n員環という表現を使うが、5員環から12員環が好ましく用いられる。ゼオライトの組成は特に制限されないが、水蒸気の吸脱着に用いられるものは一般的な結晶性アルミノシリケートでは、アルミナ成分の多いものが用いられる。アルミナ成分が多いものは、SiO2 /Al2 3 比が小さく親水性となり、細孔内に吸着できる水の量が多くなるからである。これと同じ理由で、親水性の高い結晶性アルミノホスフェート等も好んで用いられる。また、有機物の吸着に用いられるものは一般的な結晶性アルミノシリケートでは、シリカ成分の多いものが好んで用いられる。シリカ成分が多いものはSiO2/Al2 3 比が大きく疎水性となり、吸着できる有機物の量が多くなるからである。また、本発明で用いられるゼオライトとして、銀イオン交換ゼオライトも好んで用いられる。銀イオン交換ゼオライトは抗菌作用が期待できるため、吸着素子部の黴の発生を抑制することが期待できる。
【0018】また本発明でいうシリカゲルは、SiO2 ・nH2 Oで表される組成を有するものである。シリカゲルも比表面積が高く、100m2 /g以上のものもある。吸着力は含まれている水の量により異なり、高度に脱水したものほど吸着力が大きい。シリカゲルはゼオライトに比べ、低い温度で水を脱離できる。シリカゲルは機械的強度が高い点でも優れている。
【0019】また、本発明で用いる吸着剤は、前記したゼオライトおよびシリカゲルから選ばれる少なくとも一つを含む吸着能を有する素材自身を成形したもの、あるいはセラミックスなどの支持体に上記吸着能を有する素材を担持またはコーティングしたものを用いることが好ましい。その形状は、球状、円柱状、ラッシヒリング状、繊維状、綿状などいずれでも良く、特に限定されないが、ガスの透過性および接触率に優れたものを用いるのが好ましい。例えば、ラッシヒリング状に成形したもの、ラッシヒリング状の成形体にゼオライトやシリカゲルを担持またはコーティングしたもの、ガラス繊維、無機酸化物繊維、不織布、多孔質セラミックスなどにゼオライトやシリカゲルを担持したものが好んで用いられる。
【0020】これら吸着剤の作製方法は特に限定されるものではないが、例えば以下のような手法を用いることができる。吸着能を有するゼオライトやシリカゲルの成形方法として、ゼオライトやシリカゲルを水などの溶媒とバインダーと混練りしたものを、押し出し成型機などで押し出し成形す方法が用いられる。これを焼成し、吸着剤として用いる。また、吸着能を有するゼオライトやシリカゲルの成形体へのコーティング方法として、含浸法、水熱合成法、水蒸気処理法が好んで用いられる。含浸法は、ゼオライトやシリカゲルを溶媒中に懸濁させた溶液中に、ガラス繊維などの担体を浸した後、引き上げ、焼成する方法である。また、水熱合成法は、ゼオライト前駆体溶液を調製し、この溶液中にガラス繊維などの担体を浸し、高温高圧下でゼオライトを担体上に析出させる方法である。また、水蒸気処理法は、ゼオライト前駆体溶液を調製し、これを多孔質セラミックス担体表面に塗布し、高温高圧下で、塗布したゼオライト前駆体を水蒸気で処理することでゼオライトを結晶化させる方法である。
【0021】これら吸着剤は低温では吸着成分を吸着し、高温では吸着成分を脱着する性質を有する。そのため、水蒸気や有機物などを含む室温程度の空気を本発明の吸着素子に通すことで、水蒸気や有機物などを吸着剤に吸着させることができる。未処理ガスの供給方法は、吸着素子に効率よくガスが供給されることが好ましく、ブロアー等を用いて供給する方法がしばしば用いられる。例えば、図2のように、ガスは円筒型容器のガス供給面の一部(図中a部)に供給される。円筒型容器を中心軸で回転することで、水蒸気や有機物などが吸着した部分は、軸に沿って移動する(図中a’部)。なお、図2においては、実際には5室以上に分かれているが、便宜上、分割板を表示を省略してある。また、ガスが流れる位置を大まかに示すために、a部,a’部と表示したものである。ガスの流路方向は図1〜図3では、例えば、図の右から左へ流れるようにしたものである。
【0022】この水蒸気や有機物などが吸着した部分に、ヒーター等で加熱した高温の空気を供給することで、吸着剤が温められ、吸着した水蒸気や有機物などを脱着することができる。円筒型容器を中心軸で回転することで、水蒸気や有機物などが脱離した部分は、軸に沿って移動する(図中a部)。この水蒸気や有機物などが脱離した部分に、再度水蒸気や有機物などを含む室温程度の空気を供給することで、水蒸気や有機物などを吸着素子に吸着することができる。このように、円筒型容器の中心軸で吸着素子を回転することで、水蒸気や有機物などを連続的に吸脱着できる。この現象を利用すれば、除湿した空気、加湿した空気、有機物や有機珪素を除去した空気などを得ることができる。また、一酸化炭素を選択的に吸着する吸着剤、例えばX型、Y型、A型ゼオライトのイオン交換サイトを金属イオンで交換したものなどを用いれば、水素ガス中からの一酸化炭素除去にも応用でき、メタノールやメタンのリフォーミングによる水素の精製にも使用できる。その主要用途としては燃料電池用改質ガスからの一酸化炭素の除去であるので、燃料電池システムして適用できる。
【0023】吸着剤を含む円筒型容器の回転方法は吸脱着が効率よく行われれば特に限定されるものではないが、以下の方法が好んで用いられる。円筒型容器の中心軸部をモーターなどの駆動装置に接続し、駆動装置を駆動することにより、円筒型容器を定速回転させる。回転速度は、吸着素子に供給されるガスの流速や、排出ガスに要求されるガスの組成により決められる。回転速度が遅すぎると、ガス中の吸着成分を吸着する過程で、吸着素子が吸着成分で飽和し、吸着素子の吸着能力が著しく低下する。また、回転速度が速すぎると、吸着した成分を脱離する過程において、吸着した成分の脱着が十分に行われず、吸着素子の吸着能力が著しく低下する。
【0024】また、本発明の吸着素子をエアフィルターに使用することができる。本発明にあるエアフィルターを用いることで、クリーンルーム内の水蒸気、有機物および有機珪素の濃度を低減することができる。また、本発明にあるエアフィルターをエアコンディショナーに用いると、室内空気の除湿・加湿ができるため、室内空気の湿度を制御することができる。
【0025】また、本発明の吸着素子を酸素冨化装置に使用することができる。吸着剤にNa−Xゼオライト、Li−Xゼオライトを用いると、窒素を選択的に吸着するため、酸素冨化装置に有用な吸着素子とすることができる。すなわち、空気中の窒素を選択的に吸着することで、該装置から排出される空気の酸素冨化を行うことができる。また、酸素冨化空気は燃料電池システムの高効率化にも有効である。
【0026】また、本発明の吸着素子は二酸化炭素除去装置に使用することができる。ゼオライトは一般的に、空気中の窒素や酸素より二酸化炭素を選択的に吸着するので、ゼオライトを吸着剤とすることにより、二酸化炭素を除去することができる。本装置の用途として、例えば、アルカリ型燃料電池をあげることができる。アルカリ型燃料電池に供給する空気に二酸化炭素が共存することで、燃料電池が劣化することが知られている。本発明の二酸化炭素除去装置を用いて作成した二酸化炭素濃度の低い空気をアルカリ型燃料電池に供給することで、燃料電池の寿命を延ばすことができる。一方、化学プラントの排ガスなど、二酸化炭素濃度の高いガスを該装置に供給することで、二酸化炭素を濃縮除去することができる。これにより、二酸化炭素の回収効率を向上できる。
【0027】本発明の吸着素子は、ガスの純度を高めることができるので、燃料電池システムに組み込むことによって、燃料電池の性能向上が可能となる。燃料電池は、イオン交換膜部分の材質により4種類が良く知られている(固体電解質型、リン酸型、固体酸化物型、溶融炭酸塩型)。この中で固体電解質型とリン酸型では、燃料極上で水素がプロトンと電子に解離し、生成したプロトンがイオン交換膜部分を導電し、空気極上で酸素と電子と反応し水を生じ、このとき同時に電力を発生する。ここで、空気極に供給されるガス中の酸素濃度が高いほど燃料電池の効率が高い。本発明の吸着素子を搭載した燃料電池システムでは、空気極へ供給する空気中の酸素濃度を高めることができるので、燃料電池の効率を上げることができる。
【0028】また、燃料電池の燃料改質器で調製されたガス中の一酸化炭素濃度が高いと、燃料電池の燃料極上の金属が被毒される問題がある。本発明にある吸着素子を用いることで、改質ガス中から一酸化炭素を選択的に除去することができ、電極の劣化を抑制できる。
【0029】本発明を図面とともに以下の実施例によりさらに詳細に説明する。
【0030】
【実施例】(第一の吸着剤の作製)Ludox HS−30(Du Pont社製)10gと、10%テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド水溶液(和光純薬製)10gを混ぜ、ゼオライト前駆体ゾルとした。これを多孔質アルミナ(日本碍子製、片面表面処理:孔径0.1μm)上に塗布した。塗布後、室温で約2時間乾燥させた。100mlのオートクレーブ中に0.5gの蒸留水を入れ、このオートクレーブ中に上記多孔質アルミナを入れた。これを150℃で120時間加熱した。オートクレーブから取り出した多孔質セラミックスを550℃で4時間焼成した。この多孔質セラミックス表面のFE−SEM観察、およびX線回折から、ゼオライト(シリカライト)がコーティングされていることを確認した。
(第二の吸着剤の作製)市販のNa−X型ゼオライト(Na−X型ゼオライト:フォージャサイト型構造をとるゼオライト。シリカ/アルミナ比は1〜2程度と低く、細孔内にイオン交換点が多いため、極性分子との親和性が高い)400gとアルミナゾル(日産化学工業(株)製、100g)を混練り成型し、吸着剤とした。
【0031】実施例1(吸着素子)図1において、1は吸着素子であり、2は円筒型容器内を中心軸から放射線状に仕切る仕切り板であり、3は吸着剤である。図1の例においては、仕切り板2によってガスの流路方向に8個の室に分割されている。
【0032】また、図2のa部にガスが供給されることで、a部に水蒸気、有機物などの吸着成分が吸着される。円筒型吸着素子が中心軸で回転し、a部で吸着した成分がa’部に達した時点で、加熱されたガスをa’部に供給する。加熱されたガスにより吸着剤が加熱され、吸着された成分を脱着させる。
【0033】実施例2(吸着素子)図3において、符号の1、3は実施例3と同じである。2は円筒型容器内を中心軸に平行および中心軸から放射線状に仕切る仕切り板であり、該仕切り板により、中心軸から放射線状に、および中心軸に対し同心円状に分割してガスの流路方向に8個の室を形成したものである。
【0034】実施例3(除湿機)図4において、1は円筒型吸着素子本体である。吸着剤にはシリカゲルを用いた。処理前の第一ガス通過路4を通って、処理前の第一のガス10が円筒型吸着素子1に供給される。このとき、第一のヒーター8、8を加熱させないことで、処理前の第一のガス10中の水蒸気を円筒型吸着素子内の吸着剤に吸着させる。その結果、円筒型吸着素子を通過したガスは除湿され、処理後の第一のガス通過路5を通り、処理後の第一のガス11として排出される。円筒型吸着素子1は中心軸で回転しており、上記操作を連続的に行うことができる。また、処理前の第二のガス通過路6を通って、処理前の第二のガス12が円筒型吸着素子1に供給される。このとき、第二のヒーター9、9を約150℃に加熱させることで、円筒型吸着素子1内に吸着した水蒸気を脱着させる。その結果、円筒型吸着素子1を通過したガスは処理前に比べ水蒸気の濃度が高くなり、処理後の第二のガス通過路7を通り、処理後の第二のガス13として室内へ供給される。なお、図4においても仕切り板は省略してある。
【0035】実施例4(エアフィルター(有機ガス除去))図4において、1は円筒型吸着素子本体である。吸着剤には前記作製した第一の吸着剤1であるシリカライトを用いた。ブロアーを用いて供給された処理前の第一のガス12は、処理前の第二のガス通過路6を通って、処理前の第二のガス12が円筒型吸着素子1に供給される。このとき、第二のヒーター9、9を加熱させないことで、処理前の第二のガス12中の有機物を円筒形吸着素子1内の吸着剤に吸着させる。その結果、円筒形吸着素子1を通過したガスは有機物が除去され、処理後の第二のガス通過路7を通り、処理後の第二のガス13として室内に供給される。円筒型吸着素子1は中心軸で回転しており、有機物が吸着した部分は中心軸の回転に従い移動する。有機物を吸着した部分から約180℃回転したところで、処理前の第一のガス通過路4を通って、処理前の第一のガス10が円筒型吸着素子1に供給される。このとき、第一のヒーター8を約300℃に加熱させることで、円筒形吸着素子1内に吸着した有機物を脱着させる。その結果、円筒形吸着素子1を通過したガスは処理前に比べ有機物の濃度が高くなり、処理後の第一のガス通過路5を通り、処理後の第一のガス11として排出される。円筒型吸着素子1は中心軸で回転しており、有機物を脱着した部分は中心軸の回転に従い移動する。有機物を脱着した部分から約180℃回転したところで、再び処理前の第二のガス通過路6を通って、処理前の第二のガス12が円筒型吸着素子1に供給、吸着される。このように、吸着素子内に有機物が飽和しないような後処理を行うことで、長期にわたり連続的に運転することができる。本装置を用いて、ホルムアルデヒド濃度1000ppmの空気を処理したところ、処理後ガス中のホルムアルデヒド濃度は低下した。
【0036】実施例5(酸素冨化装置)図4において、1は円筒型吸着素子本体である。吸着剤には前記作製した第二の吸着剤であるNa−X型ゼオライトを用いた。ゼオライトは一般的に窒素との親和性が高く、空気中から窒素を選択的に吸着できる。また、Na−X型ゼオライトは極性分子との親和性が高いため二酸化炭素、一酸化炭素をよく吸着できる。ブロアーを用いて供給された処理前の第二のガス12は、処理前の第二のガス通過路6を通って、処理前の第二のガス12が円筒型吸着素子1に供給される。このとき、第二のヒーター9を加熱させないことで、処理前の第二のガス12中の窒素および二酸化炭素を円筒型吸着素子1内の吸着剤に吸着させる。その結果、円筒型吸着素子1を通過したガスは窒素および二酸化炭素の一部が除去され、処理後の第二のガス通過路7を通り、酸素冨化された処理後の第二のガス13として室内に供給される。円筒型吸着素子1は中心軸で回転しており、窒素が吸着した部分は中心軸の回転に従い移動する。窒素を吸着した部位から約180℃回転したところで、処理前の第一のガス通過路4を通って、処理前の第一のガス10が円筒型吸着素子1に供給される。このとき、第一のヒーター8、8を約200℃に加熱させることで、円筒型吸着素子1内に吸着した窒素および二酸化炭素を脱着させる。その結果、円筒型吸着素子1を通過したガスは処理前に比べ窒素および二酸化炭素の濃度が高くなり、処理後の第一のガス通過路5を通り、処理後の第一のガス11として排出される。円筒型吸着素子1は中心軸で回転しており、窒素を脱着した部分は中心軸の回転に従い移動する。窒素を脱着した部位から約180℃回転したところで、再び処理前の第二のガス通過路6を通って、処理前の第二のガス12が円筒型吸着素子1に供給、吸着される。このように、吸着素子1内に窒素が飽和しないような後処理を行うことで、長期にわたり連続的に運転することができる。本装置を用いて、酸素濃度20%の空気を処理したところ、処理後ガス中の酸素濃度が向上した。
【0037】実施例6(燃料電池システム)図4において、1は円筒型吸着素子本体である。吸着剤には前記作製した第二の吸着剤であるNa−X型ゼオライトを用いた。Na−X型ゼオライトは極性分子との親和性が高いため一酸化炭素をよく吸着できる。メタノール改質反応器で調製された第二のガス12が処理前の第一のガス通過路6を通って、処理前の第二のガス12が円筒型吸着素子1に供給される。このとき、第二のヒーター9、9を加熱させないことで、処理前の第二のガス12中の一酸化炭素を円筒型吸着素子1内の吸着剤に吸着させる。その結果、円筒型吸着素子1を通過したガスは一酸化炭素の一部が除去され、処理後の第二のガス通過路7を通り、処理後の第二のガス13として燃料電池に供給される。円筒型吸着素子1は中心軸で回転しており、一酸化炭素が吸着した部分は中心軸の回転に従い移動する。一酸化炭素を吸着した部位から約180℃回転したところで、処理前の第一のガス通過路4を通って、処理前の第一のガス10が円筒型吸着素子1に供給される。このとき、第一のヒーター8、8を約250℃に加熱させることで、円筒型吸着素子1内に吸着した一酸化炭素を脱着させる。その結果、円筒型吸着素子1を通過したガスは処理前に比べ一酸化炭素の濃度が高くなり、処理後の第一のガス通過路5を通り、処理後の第一のガス11として排出される。円筒型吸着素子1は中心軸で回転しており、一酸化炭素を脱着した部分は中心軸の回転に従い移動する。一酸化炭素を脱着した部位から約180℃回転したところで、再び処理前の第二のガス通過路6を通って、処理前の第二のガス12が円筒型吸着素子1に供給、吸着される。このように、吸着素子1内に一酸化炭素が飽和しないような後処理を行うことで、長期にわたり連続的に運転することができる。本装置を用いて、一酸化炭素濃度2.0%の改質ガスを処理したところ、処理後ガス中の一酸化炭素濃度は低下した。
【0038】実施例7(二酸化炭素除去装置)図4において、1は円筒型吸着素子本体である。吸着剤には前記作製した第二の吸着剤であるNa−X型ゼオライトを用いた。Na−X型ゼオライトは極性分子との親和性が高いため二酸化炭素をよく吸着できる。ブロアーを用いて供給された処理前の第二のガス12は、処理前の第二のガス通過路6を通って、処理前の第二のガス12が円筒型吸着素子1に供給される。このとき、第二のヒーター9を加熱させないことで、処理前の第二のガス12中の二酸化炭素を円筒型吸着素子1内の吸着剤に吸着させる。その結果、円筒型吸着素子1を通過したガスは二酸化炭素の一部が除去され、処理後の第二のガス通過路7を通り、処理後の第二のガス13として室内に供給される。円筒型吸着素子1は中心軸で回転しており、二酸化炭素が吸着した部分は中心軸の回転に従い移動する。二酸化炭素を吸着した部位から約180℃回転したところで、処理前の第一のガス通過路4を通って、処理前の第一のガス10が円筒型吸着素子1に供給される。このとき、第一のヒーター8、8を約200℃に加熱させることで、円筒型吸着素子1内に吸着した二酸化炭素を脱着させる。その結果、円筒型吸着素子1を通過したガスは処理前に比べ二酸化炭素の濃度が高くなり、処理後の第一のガス通過路5を通り、処理後の第一のガス11として排出される。円筒型吸着素子1は中心軸で回転しており、二酸化炭素を脱着した部分は中心軸の回転に従い移動する。二酸化炭素を脱着した部位から約180℃回転したところで、再び処理前の第二のガス通過路6を通って、処理前の第二のガス12が円筒型吸着素子1に供給、吸着される。このように、吸着素子1内に二酸化炭素が飽和しないような後処理を行うことで、長期にわたり連続的に運転することができる。本装置を用いて、二酸化炭素濃度1%の空気を処理したところ、処理後ガス中の二酸化炭素濃度が低下した。
【0039】実施例8(エアコンディショナー(加湿暖房器))図5において、1は円筒型吸着素子本体である。吸着剤には前記作製した第二の吸着剤であるNa−X型ゼオライトを用いた。処理前の第一ガス通過路4を通って、処理前の第一のガス10が円筒型吸着素子1に供給される。このとき、処理前の第一のガス10中の水蒸気を円筒型吸着素子内の吸着剤に吸着させる。その結果、円筒型吸着素子を通過したガスは除湿され、処理後の第一のガス通過路5を通り、処理後の第一のガス11として排出される。円筒型吸着素子1は中心軸で回転しており、上記操作を連続的に行うことができる。また、処理前の第二のガス通過路6を通って、処理前の第二のガス12が円筒型吸着素子1に供給される。このとき、第一のヒーター8を約150℃に加熱させることで、円筒型吸着素子1内に吸着した水蒸気を脱着させる。その結果、円筒型吸着素子1を通過したガスは処理前に比べ水蒸気の濃度、および温度が高くなり、処理後の第二のガス通過路7を通り、処理後の第二のガス13として室内へ供給される。
【0040】
【発明の効果】本発明の吸着素子は、円筒型容器をガスの流路方向に5以上100以下の室に分割し、各室内に吸着剤を充填している。室の分割数が多いことで、各室内の充填剤の偏りが抑制される。また、吸着剤がゼオライトおよびシリカゲルから選ばれる少なくとも一つを含む。そのため、吸着能力が高く、運転中に吸着剤の吸着能力が飽和に達してしまう心配が少ない。また、このような吸着素子を含むエアフィルター、酸素冨化装置、および二酸化炭素除去装置を用いることで、除湿、加湿、有機物、二酸化炭素、一酸化炭素、有機珪素および窒素の除去を効果的に行うことができる。また、上記吸着素子を搭載した燃料電池システムを用いることで発電効率を高めることができる。したがって、本発明は上記のような従来技術にない性能を有する吸着素子を提供することにある。




 

 


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