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発明の名称 塗布装置および方法並びにプラズマディスプレイおよびディスプレイ用部材の製造装置および方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−907(P2001−907A)
公開日 平成13年1月9日(2001.1.9)
出願番号 特願平11−174489
出願日 平成11年6月21日(1999.6.21)
代理人 【識別番号】100091384
【弁理士】
【氏名又は名称】伴 俊光
【テーマコード(参考)】
4D075
4F041
5C027
5C040
5G435
【Fターム(参考)】
4D075 AC04 AC84 AC86 AC88 AC93 AE03 BB65Z CA48 DA06 DB13 DC22 EA05 
4F041 AA06 AB01 BA05 BA13 BA22 CA02 CA22
5C027 AA09
5C040 GF19 JA23 JA31 JA40 LA17 MA23 MA26
5G435 AA01 AA17 BB06 CC09 HH12 HH14 KK05
発明者 北村 義之 / 谷 義則 / 佐久間 勇
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 塗布液を供給する塗布液供給手段と、前記塗布液供給手段から供給された塗布液を被塗布部材に吐出する吐出口を有する塗布器と、前記塗布器および被塗布部材のうちの少なくとも一方を相対的に移動させて前記被塗布部材上に塗膜を形成するための移動手段とを備えた塗布装置であって、前記塗布器は複数あり、各々の塗布器の昇降を独立して行える塗布器昇降手段と、複数の塗布器から吐出する各々の塗布液が、被塗布部材の走行方向において重ならないで被塗布部材上に塗膜を形成するように、塗布液の吐出と塗布器の昇降とを制御する塗布器吐出昇降制御手段を備えていることを特徴とする塗布装置。
【請求項2】 各々の塗布器は複数個の吐出口を有することを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
【請求項3】 被塗布部材は枚葉部材であることを特徴とする請求項1または2に記載の塗布装置。
【請求項4】 さらに前記塗布器を塗布を実行するための位置と実行しない位置とに着脱する塗布器着脱手段を塗布装置内部に備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の塗布装置。
【請求項5】 さらに前記塗布器の吐出口面を清掃する清掃手段を有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の塗布装置。
【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の塗布装置を使用してプラズマディスプレイを製造することを特徴とするプラズマディスプレイの製造装置。
【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載の塗布装置を使用してディスプレイ用部材を製造することを特徴とするディスプレイ用部材の製造装置。
【請求項8】 塗布器の一方向に延びる吐出口から塗布液を被塗布部材に吐出しながら、前記塗布器および被塗布部材の少なくとも一方を相対的に移動させて前記被塗布部材に塗膜を形成する塗布方法であって、前記塗布器は複数あり、複数の塗布器から吐出する各々の塗布液が被塗布部材の走行方向において重ならないように、塗布器からの塗布液の吐出と各々の塗布器の昇降を制御して被塗布部材上に塗膜の形成を行なうことを特徴とする塗布方法。
【請求項9】 前記塗布器は複数個の吐出口を有することを特徴とする請求項8に記載の塗布方法。
【請求項10】 N個の塗布器D1、D2、・・・、DNと、被塗布部材中のN個の被塗布領域R1、R2、・・・、RNを、それぞれこの順番に塗布方向に向かって配置するとともに、それぞれ塗布器D1で被塗布領域R1、D2でR2、・・・、DNでRNに塗布液を塗布して塗膜を形成することを特徴とする請求項8または9に記載の塗布方法。
【請求項11】 被塗布部材は枚葉部材であることをことを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の塗布方法。
【請求項12】 前記塗布器を、塗布装置内に設けられた塗布器着脱手段によって、塗布を実行するための位置と実行しない位置とに着脱することを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載の塗布方法。
【請求項13】 塗布器の吐出口面を、塗布前に清掃することを特徴とする請求項8〜12のいずれかに記載の塗布方法。
【請求項14】 請求項8〜13のいずれかに記載の塗布方法を用いてプラズマディスプレイの製造を行うことを特徴とするプラズマディスプレイの製造方法。
【請求項15】 請求項8〜13のいずれかに記載の塗布方法を用いてディスプレイ用部材の製造を行うことを特徴とするディスプレイ用部材の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばプラズマディスプレイ、カラー液晶ディスプレイ用カラーフィルタ、光学フィルタ、プリント基板、集積回路、半導体等の製造分野に使用される塗布技術に関するものであり、詳しくはガラス基板などの被塗布部材表面に非接触で塗布液を吐出しながら塗膜を形成する塗布装置および塗布方法、並びにこれら装置および方法を使用したプラズマディスプレイおよびディスプレイ用部材の製造装置および製造方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ディスプレイはその方式において次第に多様化してきているが、現在注目されているものの一つが、従来のブラウン管よりも大型で薄型軽量化が可能なプラズマディスプレイである。これは、一定ピッチでストライプ状に一方向に延びる溝をもつ隔壁をガラス基板上に構成し、さらにこの隔壁の溝にR(赤)、G(緑)、B(青)の蛍光体を充填し、任意の部位を紫外線により発光させ、所定のカラーパターンを写し出すものである。通常隔壁のある方が背面板、紫外線を発生する部位のある方が前面板と呼ばれており、両者を貼りあわせてプラズマディスプレイとして構成される。
【0003】ここで重要な背面板上の隔壁のパターンの形成方法としては、隔壁用ペーストを均一に塗布し、乾燥して均一膜厚のものを成形してから、所定ピッチのストライプ状の溝を、サンドブラスト法やフォトリソグラフィー法等の後加工によって彫り込み、焼成するのが主流である。隔壁の塗膜の厚さは焼成後でも100〜200μmと厚く、この膜厚に隔壁用ペーストを均一に塗布する手段としては、数千〜数万cpsというペースト粘度にあわせて、スクリーン印刷法で何度も塗布する方法が一般的に用いられている。しかしこの方法では塗布回数が10〜20回にも及ぶため、コスト削減や品質向上を狙って、塗布を1回で完了できるロール法やダイコート法等の導入が、近年盛んに取り組み始められている。
【0004】この中でも、先端に吐出口のあるダイから相対的に移動するガラス基板に塗布液を吐出して塗布を行うダイコート法は、塗布回数を1回で行えることの他、(a)アプリケータであるダイがガラス基板と非接触であるので、塗布面にスクリーンむらが残らず品質を向上できる、(b)スクリーンのような消耗品がないので、その費用を皆無にできる、等のメリットがある。
【0005】しかしながら、上記のダイコート法において生産性を向上させるためには、1枚のガラス基板から複数の製品がとれるように基板上の複数の領域に塗布すること(多面取り)が有効である。このとき、塗布開始、終了部を所定の膜厚プロファイルに形成するのが必要条件となるが、1台のダイで一度塗布すると吐出口に塗布液が付着するため、それ以降の塗布開始部の膜厚プロファイルを、単なる塗布液の吐出/停止制御だけでは所定のものに形成するのは困難である。
【0006】さらに、多面取りを行なう場合に塗布すべきガラス基板は、(a)製品自体の大型化、(b)できるだけ多くの製品を1枚の基板から取り出して生産性を上げるための大型化、の進展により、大きさが1100×1440mmにも及ぶ。このような大型のガラス基板に塗布するダイは吐出幅が1100mmにもなり、重量も100kgに達する。これだけ重いダイを人力で塗布装置に着脱することは不可能で、容易に装置本体にダイを着脱することが必要とされている。
【0007】上記の多面取りに対しては、特開平10−113595号、特開平10−43659号公報に記載されているように、複数の吐出口を有するダイや、複数のダイによって、ガラス基板等の被塗布部材の複数の塗布領域に塗布することが示されている。ダイと被塗布部材を塗布領域に相当する長さだけ相対移動させるのであれば問題はない。しかし実際には、機械的構成の制約や、安定速度、あるいは停止までの時間の存在によって、ダイと被塗布部材は実際に塗布する塗布領域に相当する長さ以上に相対移動させる必要がある。このように両者の相対移動量が多くなると、それぞれ隣り合うダイと塗布領域がお互いに干渉し合う位置に来ることになる。隣り合うダイと塗布領域がこのような関係にあると、ダイと被塗布部材は近接させた状態で塗布を行わせているので、ある塗布領域の塗布開始、終了部の厚くなった塗膜部分が隣のダイに付着して、せっかく形成した塗膜が損なわれるという問題点がある。さらに、上記公報に記載されているように同じダイで間欠的に複数の塗布領域に塗布すると、ダイの吐出口面に前回の塗布での塗布液が残存した状態で塗布することとなり、塗布開始部がどうしても厚い塗膜になるという不都合もある。
【0008】また、上記のダイの塗布装置本体への着脱については、特開平11−138082号公報に示されているような、着脱専用の移動可能な独立したダイ移載装置があるが、ダイの着脱ごとに本装置をもってこねばならず、不便であるという問題点があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上述の事情に基づいて行ったもので、その目的とするところは、1)一枚のガラス基板に多数の製品領域となる部分を塗布する場合(多面取り)にも、各々の領域の塗布開始、終了部の膜厚プロファイルを所定のものに成形するとともに、形成した塗膜をダイの接触等により損なわない手段を提供すること、2)多面取りの場合に必須の大型基板に対応する長尺幅・大重量ダイの交換を、ダイコータ外から特別な装置を導入せずに、容易に行える手段を提供すること、が可能な塗布装置および塗布方法、並びにこれらの塗布方法および装置を用いたプラズマディスプレイおよびディスプレイ用部材の製造方法および製造装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、以下に述べる手段によって達成される。本発明に係る塗布装置は、塗布液を供給する塗布液供給手段と、前記塗布液供給手段から供給された塗布液を被塗布部材に吐出する吐出口を有する塗布器と、前記塗布器および被塗布部材のうちの少なくとも一方を相対的に移動させて前記被塗布部材上に塗膜を形成するための移動手段とを備えた塗布装置であって、前記塗布器は複数あり、各々の塗布器の昇降を独立して行える塗布器昇降手段と、複数の塗布器から吐出する各々の塗布液が、被塗布部材の走行方向において重ならないで被塗布部材上に塗膜を形成するように、塗布液の吐出と塗布器の昇降とを制御する塗布器吐出昇降制御手段を備えていることを特徴とするものからなる。
【0011】ここで、各々の塗布器は複数個の吐出口を有し、また被塗布部材は枚葉部材であることが好ましい。さらに、前記塗布器を塗布を実行するための位置と実行しない位置とに着脱する塗布器着脱手段を塗布装置内部に備えること、前記塗布器の吐出口面を清掃する清掃手段を有すること、が好ましい。
【0012】本発明のプラズマディスプレイあるいはディスプレイ用部材の製造装置は上記のような塗布装置を使用するものである。
【0013】本発明に係る塗布方法は、塗布器の一方向に延びる吐出口から塗布液を被塗布部材に吐出しながら、前記塗布器および被塗布部材の少なくとも一方を相対的に移動させて前記被塗布部材に塗膜を形成する塗布方法であって、前記塗布器は複数あり、複数の塗布器から吐出する各々の塗布液が被塗布部材の走行方向において重ならないように、塗布器からの塗布液の吐出と各々の塗布器の昇降を制御して被塗布部材上に塗膜の形成を行なうことを特徴とする方法からなる。
【0014】ここで、各々の塗布器は複数個の吐出口を有すること、N個の塗布器D1、D2、・・・、DNと、被塗布部材中のN個の被塗布領域R1、R2、・・・、RNを、それぞれこの順番に塗布方向に向かって配置するとともに、それぞれ塗布器D1で被塗布領域R1、D2でR2、・・・、DNでRNに塗布して塗膜を形成することが好ましく、さらに被塗布部材は枚葉部材であることがより好ましい。
【0015】また、前記塗布器を、塗布装置内に設けられた塗布器着脱手段によって、塗布を実行するための位置と実行しない位置とに着脱すること、前記塗布器の吐出口面は、塗布前に必ず清掃して清浄化すること、が望ましい。
【0016】本発明のプラズマディスプレイあるいはディスプレイ用部材の製造方法は、上記のような塗布方法を用いてプラズマディスプレイあるいはディスプレイ用部材の製造を行うことを特徴とする方法である。
【0017】本発明に係る塗布装置、塗布方法によれば、塗布器から吐出される塗布液が被塗布部材上で重ならないように塗布液からの吐出と塗布器の昇降を制御するのであるから、塗布開始、終了部の膜厚プロファイルを所定のものにしつつ、被塗布部材上の複数の領域に塗膜を形成することが可能となる。さらに、塗布装置本体内に塗布器の着脱手段を設けると、塗布器の着脱を迅速に、かつ容易に実行することも可能となる。
【0018】本発明のプラズマディスプレイおよびディスプレイ用部材の製造装置および製造方法によれば、上記の優れた塗布装置及び塗布方法を用いてプラズマディスプレイおよびディスプレイ用部材を製造するのであるから、高い品質のプラズマディスプレイおよびディスプレイ用部材を高い生産性をもって製造することが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係る塗布装置の全体斜視図、図2は、図1のダイコータを塗布液の供給系をも含めて示した概略構成図、図3は図1、2の塗布装置による被塗布部材としての枚葉部材からなる基板Aへの塗布状況を示す概略側面図である。
【0020】図1を参照すると、本発明におけるプラズマディスプレイの隔壁製造に適用されるダイコート法による塗布装置、いわゆるダイコータ1が示されている。このダイコータ1は基台2を備えており、その上に一対のガイド溝レール4が設けられている。これらガイド溝レール4には基板Aの保持体としての載置台6が配置され、この載置台6の上面は、真空吸引によって基板A(被塗布部材)が固定可能な吸着孔のある吸着面90として構成されている。載置台6は一対のスライド脚8を介してガイド溝レール4上を水平方向に自在に往復動する。また載置台6の先頭部には、ダイ40A、40Bの下端面位置を検出するセンサー92A、92Bが取り付けられている。なおガイド溝レール4は、側面カバー4a、上面カバー10に覆われている。
【0021】一対のガイド溝レール4間には、図2に示す送りねじ機構14、16、18を内蔵したケーシング12が配置されており、ケーシング12はガイド溝レール4に沿って水平方向に延びている。送りねじ機構14、16、18は、図2に示されているように、ボールねじからなるフィードスクリュー14を有しており、フィードスクリュー14は載置台6の下面に固定されたナット状のコネクタ16にねじ込まれ、このコネクタ16を貫通して延びている。フィードスクリュー14の両端部は図示しない軸受に回転自在に支持されており、その一端にはACサーボモータ18が連結されている。
【0022】図1に示されているように、基台2の上面のほぼ中央には2基のダイ支柱24A、24Bが配置されており、このダイ支柱24A、24Bはいずれも逆L字形をなしている。ダイ支柱24A、24Bの先端は載置台6の往復動経路の上方に位置付けられており、各々昇降機構26A、26Bが取り付けられている。昇降機構26A、26Bは昇降可能な昇降ブラケット(図示しない)を備えており、この昇降ブラケットはケーシング28A、28B内の一対のガイドロッドによって昇降自在に案内される。また、ケーシング28A、28B内にはガイドロッド間に位置してボールねじからなるフィードスクリュー(図示しない)もまた回転自在にして配置されており、このフィードスクリューに対してナット型のコネクタを介して昇降ブラケットが連結されている。この構成によって、昇降ブラケットは昇降自在に移動することができる。さらにフィードスクリューの上端にはACサーボモータ30A、30Bが接続されており、このACサーボモータ30A、30Bはケーシング28A、28Bの上面に取り付けられている。
【0023】各々の昇降ブラケットには支持軸(図示しない)を介してダイホルダ32A、32Bが取り付けられており、このダイホルダ32A、32Bはコの字形をなしかつ一対のガイド溝レール4の上方をこれらレール間に亘って水平に延びている。ダイホルダ32A、32Bの支持軸は昇降ブラケット内にて回転自在に支持されており、これにより、ダイホルダ32A、32Bは支持軸とともに垂直面内で回転することができる。
【0024】また昇降ブラケットには水平バー36A、36Bも固定されており、この水平バー36A、36Bはダイホルダ32A、32Bの上方に位置し、ダイホルダ32A、32Bに沿って延びている。水平バー36A、36Bの両端部には、その下面から突出する伸縮ロッドを有する電磁作動型のリニアアクチュエータ38A、38Bがそれぞれ取り付けられている。これらの伸縮ロッドは下端がダイホルダ32A、32Bの両端にそれぞれ当接するように配置されている。
【0025】ダイホルダ32A、32Bには塗布器としてのダイ40A、40Bが保持されている。図1から明らかなように、スリットダイ40A、40Bは載置台6の往復動方向と直交する方向、つまり、ダイホルダ32A、32Bの長手方向に水平に延びて、その両端がダイホルダ32A、32Bに支持されている。以上の構造によって、ダイ40A、40Bは各々独立して昇降させることができる。
【0026】その他基台2の上面にはダイ支柱24A、24Bよりも手前側にセンサ支柱20が配置されている。このセンサ支柱20もまた逆L字形をなしている。センサ支柱20の先端には、載置台6の往復動経路の上方になるように厚みセンサ22がブラケット21を介して取り付けられている。
【0027】さてダイ40A、40Bは図2に概略的に示されているように、それぞれ長尺なブロック形状のリアリップ60A、60B、フロントリップ66A、66Bを、載置台6の往復動方向に図示しない複数の連結ボルトにより相互に一体的に結合して構成されている。リアリップ60A、60B、フロントリップ66A、66Bの最下面は塗布膜C1、C2を保持する吐出口面74A、74Bとなっており、吐出口面74A、74B〜基板Aの隙間であるクリアランスは塗布性から最適な値に設定される。
【0028】またダイ40A、40Bの内部では、リアリップ60A、60Bとフロントリップ66A、66Bとの間で、塗布膜C1、C2を形成する塗布液の流路となるスリット64A、64Bが形成される。このスリット64A、64Bは、ダイ40A、40Bの下面では塗布液の出口である吐出口72A、72Bとなる。またスリット64A、64Bの間隙はリアリップ60A、60B、フロントリップ66A、66Bの平行部との間に挟み込まれた図示しないシムによって確保されており、任意の大きさに設定できる。吐出量のダイ40A、40B長手方向(図2の紙面に垂直な方向)の分布は、リップ間隙のダイ40長手方向の分布によって定まる。すなわち、リップ間隙が広いと吐出量は多くなり、リップ間隙が狭いと吐出量は少なくなる。さらにスリット64A、64Bの上流側には、これに連通してダイ40A、40Bの長手方向(基板幅方向)に水平に延びているマニホールド62A、62Bが形成されている。さらにこのマニホールド62A、62Bはダイ40A、40Bの内部通路を介して吐出配管42A、42Bに接続される。
【0029】ダイ40A、40Bの上流には吐出配管42A、42B、吐出バルブ84A、84B、シリンジポンプ44A、44B、吸引配管82A、82B、吸引バルブ86A、86B、タンク50A、50Bがあり、タンク50A、50B内の塗布液76A、76Bをダイ40A、40Bに供給することができる。
【0030】シリンジポンプ44A、44Bはシリンジ80A、80B、ピストン52A、52B、分岐管46A、46Bより構成されている。吸引バルブ86A、86Bを開、吐出バルブ84A、84Bを閉の状態でピストン52A、52Bを図示されていない駆動装置によって下降すると、塗布液が分岐管46A、46Bを経てシリンジ80A、80Bに充満する。ついで吸引バルブ86A、86Bを閉、吐出バルブ84A、84Bを開の状態にしてからピストン52A、52Bを上昇させると、シリンジ80A、80B内に充満された塗布液が分岐管46A、46Bを通じてダイ40A、40Bへ送られる。
【0031】これら吸引バルブ86A、86B、吐出バルブ84A、84Bの切替タイミング、シリンジポンプ44A、44Bの動作タイミング、塗布液吐出量、吐出速度等の動作条件は、各々の装置が電気的に接続されているコンピュータ54によって各装置ごとに独立に制御される。さらに、シリンジポンプ44A、44Bを載置台6等と連動して動作制御するため、コンピュータ54には厚みセンサ22の他に、シーケンサ56も電気的に接続されている。このシーケンサ56は、載置台6側のフィードスクリュー14のACサーボモータ18や、昇降機構26A、26B側のACサーボモータ30A、30Bやリニアアクチュエータ38A、38Bの作動をシーケンス制御するものであり、そのシーケンス制御のために、シーケンサ56にはACサーボモータ18、30A、30Bの作動状態を示す信号、載置台6の移動位置を検出する位置センサ58からの信号、ダイ40A、40Bの作動状態を検出するセンサ(図示しない)からの信号などが入力される。一方、シーケンサ56からはシーケンス動作を示す信号がコンピュータ54に出力されるようになっている。
【0032】以上の構成によって、ダイ40A、40Bからの塗布液の吐出と、ダイ40A、40Bの昇降動作を任意に行わせることができる。なお、位置センサ58を使用する代わりに、ACサーボモータ18にエンコーダを組み込み、このエンコーダから出力されるパルス信号に基づき、シーケンサ56にて載置台6の移動位置を検出することも可能である。また、シーケンサ56自体にコンピュータ54による制御を組み込むことも可能である。
【0033】次にこの塗布装置を使って図3に示す基板Aの2つの塗布領域R1、R2に塗布する方法について説明する。
【0034】まず塗布装置における各作動部の原点復帰が行われると、載置台6、ダイ40A、40Bはスタンバイの位置に移動する。このときまでに、タンク50A、50Bに塗布液を供給してタンク50A、50B〜ダイ40A、40Bまでの塗布液供給ライン内の残留エアーの排出(エアー抜き)はすでに完了しており、塗布液供給ライン内には塗布液が充満されている。
【0035】次に、載置台6の先端にあるセンサー92A、92Bをダイ40A、40Bの上流側の吐出口面74A、74Bの真下に移動させ、ダイ40A、40Bをゆっくり下降させて所定位置で停止させる。この後、載置台6の吸着面90を基準にしたダイ40A、40Bの吐出口面74A、74Bの基板幅方向の高さ分布を測定し、吐出口面74A、74Bが載置台6の吸着面90と平行になるように、各々のリニアアクチュエータ38A、38Bの伸縮量を調整する。このとき、載置台6の吸着面90を基準点とした吐出口面74A、74Bと昇降機構26A、26Bの上下方向座標軸(Z軸)値との関連づけ、いわゆる各々の吐出口面74A、74Bの原点出しも同時に実行、完了される。この上下方向座標軸値に基づいてダイ40A、40Bの昇降位置を制御すれば、吐出口面74A、74Bを吸着面90から任意の高さ位置に移動させることができる。これらの作業が完了すれば、載置台6、ダイ40A、40Bを原点復帰させる。
【0036】この準備動作が完了した後、載置台6の表面に図示していないリフトピンを上昇させ、その上部に図示しないローダから基板Aを載置したら、リフトピンを下降させて載置台上面に基板Aを載置して吸着する。
【0037】次に載置台6を所定速度で移動させ、基板Aの中央部が厚みセンサ22の真下にきたら停止させる。この停止状態のときに厚みセンサ22で基板Aの基板厚みを測定し、その厚さとあらかじめ条件として与えておいたクリアランスから、ダイ40A、40Bの下降すべき値をZ1、Z2をそれぞれ演算して、その位置にダイ40A、40Bを下降させる。
【0038】一方、シリンジポンプ44A、44Bはこの間にタンク50A、50Bから所定量の塗布液を吸引して、待機の状態にある。
【0039】次に図3に示すように、塗布領域R1はダイ40Aで、塗布領域R2はダイ40Bで塗布するために、まず載置台6を所定の塗布速度で移動開始させる。ここで塗布領域とダイの対応関係を上記のように定めたのは、あらかじめ基板Aからダイをクリアランス分だけ離れた塗布実行位置においても、塗布開始前に他の部分で塗布された部分が通過して、厚く塗布された部分がダイに付着して、塗布された面が損なわれることがなくなるからである。これによって、ダイ40A、40Bをあらかじめ所定の塗布位置に下降させておけるので、定められた塗布領域R1、R2に対応してダイ40A、40Bを接近または退避させたりする余計な昇降動作を省略できるとともに、塗布開始を確実にしかも所定のタイミングで素早く実施できる。次に、各々の塗布領域の塗布開始点S1、S2がダイ40Aの吐出口72A、ダイ40Bの吐出口72Bの真下にきたら、シリンジポンプ44A、44Bを各々独立して起動させて、塗布液76A、76Bをダイ40A、40Bに送り込み、塗布が開始される。
【0040】基板A上の塗布領域R1、R2の塗布終了点E1、E2が各々ダイ40Aの吐出口72A、ダイ40Bの吐出口72Bの真下の位置にきたら、コンピュータ54から信号を出して、シリンジポンプ44A、44Bの停止と、ダイ40A、40Bの上昇をそれぞれ独立して行い、塗布液76A、76Bを基板Aから完全にたちきって、塗布を終了する。
【0041】一方載置台6はさらに動きつづけ、基板Aをアンローダで移載する終点位置にきたら停止し、基板Aの吸着を解除してリフトピンを上昇させて基板Aを持ち上げる。
【0042】このとき、図示されないアンローダによって基板Aの下面を保持して、次の工程に基板Aを搬送する。アンローダへの受け渡しが完了したら、載置台6はリフトピンを下降させ原点位置に復帰する。
【0043】この間にシリンジポンプ44A、44Bは、吸引動作を行ってタンク50A、50Bから新たに塗布液76A、76Bを充満させる。ついで次の基板Aが来るのを待ち、同じ動作をくりかえす。
【0044】以上では、ダイ40A、40Bが吐出口が一つのもので説明したが、ダイ40A、40Bの吐出口が長手方向に複数に分割されているものを用いてもよい。この場合はさらに、多数の塗布領域に分割して塗布することができる。
【0045】次に別の実施態様について詳細に説明する。図4は図1のダイコータ1に別の本発明を適用したダイコータ101を示す概略斜視図、図5はダイ着脱装置の基板走行方向からみた正面図、図6はその側面図である。
【0046】図4を詳細にみると、ダイコータ101は、クリーンブース100によって囲われている。ダイコータ101は図1のダイコータ1と、クリーンブース100で囲われている他は全く同じ構成である。一方クリーンブース100は角形鋼などからなるフレーム108、天板102、塩化ビニルなどの透明材を用いた正面カバー105A、105B、及び側面カバー103より構成されており、クリーン化ユニット106によって、ブース内を所定のクリーン度に維持できるものである。このクリーンブース100に囲われたダイコータ101の2台のダイ40A、40Bの真上には、クリーンブース100の横梁104A、104Bに支えられたダイ着脱装置120A、120B(図6に120Aを図示)が各々取り付けられている。ダイ着脱装置120A、120Bは全く同じ構造である。
【0047】ここで図5、および図6を参照するに、ダイ着脱装置120Aは、コの字フレーム122Aに取り付けられた上下ガイドローラ136A、横ガイドローラ130Aによって、横梁104Aに沿って移動することができる。ここで、上下ガイドローラ136Aは軸138Aを介して支持受140Aに、横ガイドローラ130Aは軸132Aを介して支持受134Aに取付けられている。また、図示しないサーボモータなどの駆動装置によって上下ガイドローラ136A、横ガイドローラ130Aを駆動することにより、自動で任意の位置に移動させることもできる。さらにコの字フレーム122Aの下面には2個の昇降用シリンダー126Aが取り付けられている。この2個の昇降用シリンダー126Aは、バー127Aで一体化しているので、同じタイミングで昇降できる。さらにバー127Aにフックを介して取り付けられているワイヤー128Aを、ダイ40Aに取り付けられているフック130Aと係合させることにより、ダイ40Aを昇降シリンダー126Aの伸縮動作により自由に昇降させることが可能となる。
【0048】ダイ着脱装置120Aによるダイの着脱は次のようにして行う。まずダイ40Aをダイコータ101に取り付ける場合は、台車等でダイ40Aをダイ着脱装置120Aの可動範囲内におく。続いてダイ40Aのフック130Aにワイヤー128Aをつけた後、昇降用シリンダー126Aで上方に持ち上げる。ついで、ダイ40Aをつり上げた状態でダイ着脱装置を横梁104Aに沿って、ダイ40Aがダイコータ101での取り付け場所の真上に来るまで移動させる。ダイ40Aが所定の場所まできたらダイ着脱装置120Aの移動を停止し、昇降用シリンダー126Aを起動して、ダイ40Aをダイコータ101の取り付け場所まで下降させる。ついで、ダイ40Aをダイコータ101にボルト等でしっかり固定して、ワイヤー128Aをフック130Aからはずして、ダイ着脱装置120Aを塗布の妨げにならない場所に移動させる。ダイ40Aをダイコータ101から取り外す場合は、以上の手順の逆を行えばよい。このダイ着脱装置によって、ダイ40Aが大型化しても容易に着脱を行うことができる。ダイ着脱装置120Bによるダイ40Bの着脱装置もダイ着脱装置120Aによるものと全く同じである。
【0049】本実施例では、ダイの数だけ着脱装置を設けたが、基板走行方向にも移動できるようにしたダイ着脱装置を1台だけ設け、これによって複数のダイを着脱できるようにしてもよい。
【0050】また、以上の本発明の説明でダイの吐出口面を清浄化する(清掃する)装置は示されていないが、拭取りや、洗浄液による洗浄、等の吐出口面を清掃により清浄化する手段をダイコータに付加してもよい。これによって、ダイの吐出口面が常に清浄化した状態で塗布を開始できるので、塗布開始部の膜厚プロファイルを所望にものに容易に制御できるようになる。
【0051】なお本発明が適用できる塗布液としては粘度が1cps〜100000cps、望ましくは10cps〜50000cpsであり、ニュートニアンが塗布性から好ましいが、チキソ性を有する塗布液にも適用できる。基板Aとしてはガラスの他にアルミ等の金属板、セラミック板、シリコンウェハー等を用いてもよい。さらに使用する塗布条件としては、クリアランス(必要なものに対して)が40〜500μm、より好ましくは80〜300μm、塗布速度が0.1m/分〜10m/分、より好ましくは0.5m/分〜6m/分、ダイのリップ間隙は50〜1000μm、より好ましくは100〜600μm、塗布厚さが5〜400μm、より好ましくは20〜250μmである。
【0052】
【実施例】440mm幅×750mm長×2.8mm厚のソーダガラス基板上の全面に感光性銀ペーストを5μmの厚みにスクリーン印刷した後で、340mm長×440mm幅の2つの領域に分離できるようにフォトマスクを用いて露光し、現像および焼成の各工程を経て、ピッチ220μmで長さが330mmのストライプ状の1920本の銀電極を2箇所に形成した。その電極上にガラスとバインダーからなるガラスペーストをスクリーン印刷した後に、焼成して誘電体層を上記の領域2箇所に形成した。次に図3のダイコータに吐出幅430mm、リップ間隙(シム厚さ)500μmのダイを2台取付け、タンク〜ダイまでの塗布液供給ラインに、ガラス粉末と感光性有機成分からなる粘度20000cpsの感光性ガラスペーストを充満させた。ダイ〜誘電体層の間のクリアランスが350μmになるようにそれぞれのダイを下降させた後に、塗布厚さ300μm、塗布速度1m/分で上記の感光性ガラスペーストを塗布した。塗布は図3の領域R1に相当する部分をダイ40Aに相当するダイでで、領域R2に相当する部分をダイ40Bに相当するダイで塗布し、2カ所の340mm長×440mm幅の領域に感光性ガラスペーストの塗膜を分離して形成した。この基板を移載機で取り出して、輻射ヒータを用いた乾燥炉に投入し、100℃で20分間乾燥した。乾燥後の塗布厚み分布を基板全面にわたって測定したところ、190μm±5μmの範囲に収まった。次いで隣あった電極間に隔壁が形成されるように設計されたフォトマスクを用いて露光し、現像と焼成を行って隔壁を形成した。隔壁の形状はピッチ220μm、線幅30μm、高さ130μmであり、各領域での隔壁本数は1921本であった。この後、R、G、Bの蛍光体ペーストを順次スクリーン印刷によって塗布して、80℃15分で乾燥後、最後に460℃15分の焼成を行って、プラズマディスプレイの背面板を作製した。得られたプラズマディスプレイ背面板の表面品位は申し分ないものであった。次にこのプラズマディスプレイ背面板と前面板を合わせ、封着後、Xe5%、Ne95%の混合ガスを封入し、駆動回路を接続してプラズマディスプレイを得た。
【0053】
【発明の効果】本発明は上記のような構成を有するので、以下のような優れた効果を奏する。
(1)塗布器から吐出される塗布液が被塗布部材上で重ならないように塗布液からの吐出と塗布器の昇降を制御したり、塗布器の配置の順番に被塗布部材上の塗布領域を対応させて塗布するようにしたので、塗布開始、終了部の膜厚プロファイルを所定のものにしつつ、被塗布部材上の複数の領域に塗膜を容易に成形することができるようになった。
【0054】(2)塗布装置本体内に塗布器の着脱手段を設けたので、多面取りを行う大きなガラス基板に塗布できる塗布器の着脱を迅速に、かつ容易に実行することができるようになった。
【0055】以上の優れた効果を有する塗布装置並びに塗布方法を用いたプラズマディスプレイおよびディプレイ用部材の製造装置並びに製造方法でプラズマディスプレイおよびディスプレイ用部材を製造するのであるから、高い品質のプラズマディスプレイおよびディスプレイ用部材を高い生産性をもって得ることができる。




 

 


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