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発明の名称 ワーク保持装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−170862(P2001−170862A)
公開日 平成13年6月26日(2001.6.26)
出願番号 特願平11−359806
出願日 平成11年12月17日(1999.12.17)
代理人 【識別番号】100098235
【弁理士】
【氏名又は名称】金井 英幸
【テーマコード(参考)】
3C034
3C043
【Fターム(参考)】
3C034 AA08 BB75 CA11 CB08 DD15 
3C043 BC06 CC04 CC11 DD05
発明者 磯部 章 / 冨田 良幸 / 原 一敬 / 岩瀬 昭雄
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】互いに平行に対向して同軸に回転する一対の作用面を有する加工装置におけるこれら両作用面間に、加工対象である円板状のワークを挿入するワーク保持装置であって、ワークを自転させた状態で保持するワークホルダと、前記ワークホルダを、前記加工装置の両作用面に対して平行な平面における所定のスライド方向に移動させるスライド手段と、前記ワークホルダを、前記加工装置の両作用面に対して平行な平面において前記スライド方向に垂直な方向に向いた第1の回転軸を中心に回転させる第1の回転手段と、前記ワークホルダを、前記第1の回転軸に垂直な第2の回転軸を中心に回転させる第2の回転手段とを備えたことを特徴とするワーク保持装置。
【請求項2】前記ワークホルダを、前記第1の回転軸及び第2の回転軸に対して垂直な第3の回転軸を中心に回転させる第3の回転手段を、さらに備えたことを特徴とする請求項1記載のワーク保持装置。
【請求項3】前記ワークホルダを、前記加工装置の両作用面に対して垂直な方向へ変位させる変位手段を、さらに備えたことを特徴とする請求項1又は2記載のワーク保持装置。
【請求項4】前記スライド手段は、前記スライド方向に移動可能なスライドテーブルを有し、前記変位手段は、前記スライドテーブル上に前記加工装置の両作用面に垂直な方向へ変位可能に係合された変位テーブルを有し、前記第1の回転手段は、前記変位テーブル上に前記第1の回転軸を中心として回転可能に係合された回転テーブルと、この回転テーブルから前記第2の回転軸に対して平行に突出した連結部材とを有し、前記第2の回転手段は、前記連結部材の先端部に固定された基部と、前記第2の回転軸を中心として回転可能に前記基部に係合された支持部とを有し、前記ワークホルダは、前記支持部に、前記第1の回転軸及び第2の回転軸に対して垂直な第3の回転軸を中心として回転可能に係合されたことを特徴とする請求項3記載のワーク保持装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコンウエハやガラスディスク等の円板状のワークを加工する加工装置に適用され、このワークを自転させた状態で保持するワーク保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、円板状の薄型ワークを加工するための装置として、両頭研削盤が知られている。この両頭研削盤は、一対のスピンドル装置7,7,及びワーク保持装置8を、備えている。図8は、従来の両頭研削盤を示す説明図である。なお、両スピンドル装置7,7は互いに同様の構成になっているが、図8には、その一方のみが示されている。
【0003】このスピンドル装置7は、カップ形砥石71,及びこの砥石71を高速回転させる外輪部72を、有している。このカップ形砥石71は、その先端面がリング状の平坦面に形成されており、この平坦面が研削作用面になっている。そして、一方のスピンドル装置7,及び他方のスピンドル装置7は、それらの砥石71,71を同軸に相対向させた状態で、夫々ベッド4上に配置されている。
【0004】これら両スピンドル装置7,7は、図示せぬ駆動機構により、各外輪部72,72を高速回転させることにより、各砥石71,71を同軸に高速回転させる。さらに、両スピンドル装置7,7は、図示せぬ駆動機構により、各外輪部72,72の間隔を調節することができる。このため、各砥石71,71は、同軸に高速回転した状態で、その研削作用面を互いに近接/離反させることができる。
【0005】ワーク保持装置8は、これら両砥石71,71間に、ワークWを挿入するための装置である。このワーク保持装置8は、ワークWを格納可能な切欠が形成された略「コ」の字状のフレーム81を有する。このフレーム81は、図8の紙面内(X−Y平面内)においてX方向にスライド移動可能に、ベッド4上に配置されている。なお、両砥石71,71の中心軸に平行な方向がZ方向である。また、このZ方向に垂直な平面内において、床面に水平な方向がX方向であり、床面に垂直な方向がY方向である。
【0006】また、このワーク保持装置8は、フレーム81の切欠内に配置されたワークWをその両側から挟持する図示せぬ一対のパッドを、有する。これら各パッドは、ローラや流体静圧によって当該ワークWを自転させた状態で保持することができる。
【0007】そして、ワーク保持装置8は、このようにワークWを保持した状態でX方向にスライド移動し、ワークWを両砥石71,71間に挿入する。この状態において各スピンドル装置7,7は、その砥石71,71を夫々回転させた状態で、該砥石71,71を相近接させてゆく。
【0008】すると、ワークWは、それ自身回転した状態でその各面が各砥石71,71により夫々研削されてゆくので、その両面における全領域が研削される。なお、作業者は、両砥石71,71の間隔が所定の間隔になったところで、研削を終了させる。この状態において、ワークWは、所定の厚さ(両砥石71,71の間隔)に加工されることになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の両頭研削盤において、各スピンドル装置7,7は、その砥石の中心軸同士が高精度で一致するように、配置されている。従って、各砥石71,71の研削作用面間は、高精度で平行になっている。そして、ワーク保持装置8は、これら各砥石71,71間へ、その各研削作用面に対してできるだけ平行を保つようにワークWを挿入しなければならない。
【0010】しかしながら、ワーク保持装置8の組み立てや設置の際の誤差により、実際の加工時におけるワークWの位置は、所定の位置からどうしてもずれてしまう。このように、両スピンドル装置7,7に対してワークWが正しく配置されなければ、このワークWを均一な厚さの平坦な円板状に研削することは困難である。
【0011】そこで、所定の位置に正確にワークWを配置させることが可能なワーク保持装置を提供することを、本発明の課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によるワーク保持装置及び両頭研削盤は、上記課題を解決するために、以下のような構成を採用した。
【0013】即ち、このワーク保持装置は、互いに平行に対向して同軸に回転する一対の作用面を有する加工装置におけるこれら両作用面間に、加工対象である円板状のワークを挿入するワーク保持装置であって、ワークを自転させた状態で保持するワークホルダと、前記ワークホルダを、前記加工装置の両作用面に対して平行な平面における所定のスライド方向(X方向)に移動させるスライド手段と、前記ワークホルダを、前記加工装置の両作用面に対して平行な平面において前記スライド方向に垂直な方向に向いた第1の回転軸(B軸)を中心に回転させる第1の回転手段と、前記ワークホルダを、前記第1の回転軸に垂直な第2の回転軸(A軸)を中心に回転させる第2の回転手段とを、備えたことを特徴とする。
【0014】さらに、このワーク保持装置は、前記ワークホルダを、前記第1の回転軸及び第2の回転軸に対して垂直な第3の回転軸(C軸)を中心に回転させる第3の回転手段とを、備えたことを特徴とする。
【0015】このように構成されると、ワーク保持装置により保持されたワークは、スライド方向に移動可能であるだけでなく、第1乃至第3の回転軸に関して夫々回転変位可能である。このため、ワークは、両作用面間の所定の位置に配置される。
【0016】さらに、このワーク保持装置は、前記ワークホルダを、前記加工装置の両作用面に対して垂直な方向へ変位させる変位手段を備えていてもよい。このように構成されると、ワークは、さらに高精度で所定の位置に配置されることになる。
【0017】なお、前記スライド手段は、前記スライド方向に移動可能なスライドテーブルを有し、前記変位手段は、前記スライドテーブル上に前記加工装置の両作用面に垂直な方向へ変位可能に係合された変位テーブルを有し、前記第1の回転手段は、前記変位テーブル上に前記第1の回転軸を中心として回転可能に係合された回転テーブルと、この回転テーブルから前記第2の回転軸に対して平行に突出した連結部材とを有し、前記第2の回転手段は、前記連結部材の先端部に固定された基部と、前記第2の回転軸を中心として回転可能に前記基部に係合された支持部とを有し、前記ワークホルダは、前記支持部に、前記第3の回転軸を中心として回転可能に係合されていてもよい。
【0018】そして、このワークホルダは、前記ワークの縁辺に回転可能に当接する複数のローラと、前記ワークの各面における所定領域に夫々対向し、このワークの中心軸方向の変位を規制する一対の支持パッドと、前記複数のローラから選択された所定の各ローラを夫々同方向に回転させて、ワークを自転させるワーク駆動部とを有していてもよい。さらに、このワークホルダの各支持パッドが、前記ワークに対して流体を噴出させて該ワークを流体静圧により支持することとしてもよい。なお、各支持パッドは、ワークの各面に夫々当接する複数のローラにより当該ワークを支持してもよい。
【0019】また、本発明のワーク保持装置を一対のスピンドル装置とともに用いて両頭研削盤を構成してもよい。即ち、この両頭研削盤は、前記のワーク保持装置と、回転対称に形成されてその中心軸方向に変位可能な内輪部,この内輪部に対してその外側に嵌合するとともに、この内輪部が回転しない状態において該内輪部の中心軸を中心として回転可能な外輪部,及び,平坦な作用面が形成されて前記外輪部に対して同軸に固定されたカップ形砥石を有する第1のスピンドル装置と、この第1のスピンドル装置と同様の構成を有するとともに、そのカップ形砥石の作用面を前記第1のスピンドル装置におけるカップ形砥石の作用面に対して平行かつ同軸に対向させて配置された第2のスピンドル装置と、前記両スピンドル装置におけるいずれかの内輪部に対して固定されるとともに、前記ワーク保持装置の前記ワークホルダが前記ワークを前記両カップ形砥石の作用面間に挿入した状態で、このワークの縁辺に回転可能に当接することにより該ワークを前記ワークホルダにおける前記ローラに対して押し付ける支持ローラを有する支持機構とを備えたことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。図1は、両頭研削盤を示す概略構成図である。この両頭研削盤は、第1のスピンドル装置1及び第2のスピンドル装置2,並びに,ワーク保持装置5を、備えている。
【0021】第1のスピンドル装置1は、カップ形砥石11,及びこの砥石11を高速回転させる外輪部12を有している。このカップ形砥石11は、その先端面がリング状の平坦面に形成されており、この平坦面が研削作用面になっている。また、スピンドル装置1は、先端が円柱状に突出した回転対称な外形の内輪部13を、有している。外輪部12は、この内輪部13の外側にその中心軸を中心として高速回転可能に嵌合している。なお、砥石11は、その中心軸を外輪部12の回転軸に一致させて、該外輪部12の先端に固定されている。
【0022】そして、外輪部12は、図示せぬモータに駆動されて高速回転することにより、砥石11を高速回転させる。なお、内輪部13は、図示せぬ駆動機構により駆動されて、その中心軸方向に移動することができる。この内輪部13が移動すると、外輪部12は高速回転した状態で該内輪部13とともに移動する。このため、砥石11も高速回転した状態でその回転軸方向に移動することができるのである。
【0023】第2のスピンドル装置2は、第1のスピンドル装置1と同様の構成になっている。即ち、このスピンドル装置2は、カップ形砥石21,外輪部22,及び内輪部23を有する。
【0024】これら各スピンドル装置1,2は、その砥石11,21を同軸に相対向させた状態で、夫々ベッド4上に配置されている。なお、図1に示されるように、両砥石11,21の中心軸に平行な方向をZ方向とする。そして、各スピンドル装置1,2は、図示せぬ駆動機構により内輪部13,23を夫々Z方向に移動させることができる。内輪部13,23がZ方向に移動すると、外輪部12,22もZ方向に移動する。このため、各外輪部12,22に砥石11,21が夫々固定された状態において、作業者は、これら両砥石11,21の間隔を自在に調整することができるのである。
【0025】図1において、模式的にのみ示されたワーク保持装置5は、これら両砥石11,12間にワークWを挿入するための装置である。以下、図2を参照して、このワーク保持装置5の構成について説明する。このワーク保持装置5は、ワークWを保持するワークホルダ51,並びに,該ワークホルダ51を所定の位置に移動させるX軸駆動部52,Z軸駆動部53,A軸駆動部54,B軸駆動部55,及びC軸駆動部56を、有する。
【0026】スライド手段としてのX軸駆動部52は、X軸モータ521,ボールネジ522,ボールナット523,及びスライドテーブル524を有している。スライドテーブル524は、平板状に形成されており、両スピンドル装置1,2の相対向する外輪部12,22の下方におけるベッド4上に、床面に対して平行な平面内でX方向(スライド方向)にスライド移動可能に、配置されている。ボールナット523は、このスライドテーブル524の下面に取り付けられているとともに、ボールネジ522に螺合している。このボールネジ522は、その長手方向をX方向に向け、その一端がX軸モータ521の駆動軸に連結されるとともにその他端がベッド4に固定された軸受により軸支されている。
【0027】そして、X軸モータ521がボールネジ522を回転させると、このボールネジ522はボールナット523をX方向に移動させる。このため、スライドテーブル524はX方向へ移動することになる。なお、スライドテーブル524は、X軸モータ521の回転方向に応じて、X方向における双方の向きへ移動可能である。
【0028】変位手段としてのZ軸駆動部53は、スライドテーブル524上に配置された平板状の変位テーブル531,並びに,図示せぬZ軸モータ,ボールネジ及びボールナットを、有する。そして、変位テーブル531は、スライドテーブル上524上においてZ方向(変位方向)に変位可能であり、Z軸モータの回転方向に応じてZ方向における双方の向きへ変位する。
【0029】B軸駆動部55は、B軸モータ551,及び,平板状に形成された回転テーブル552を有している。この回転テーブル552は、変位テーブル531上に回転可能に配置されている。B軸モータ551は、図示せぬギアを介して回転テーブル552に連結されている。そして、回転テーブル552は、B軸モータ551の回転方向に応じて双方向に回転する。なお、この回転テーブル542の回転軸をB軸(第1の回転軸)とすると、このB軸は、Y方向に対して平行になっている。また、回転テーブル552には、その上面におけるB軸近傍から上方へ向けてこのB軸に対して平行に伸びた連結部材553が、固定されている。
【0030】A軸駆動部54は、この連結部材553の上端に固定された基部541,A軸モータ542,及び支持部543を、有する。このA軸モータ542は、その駆動軸をB軸に直交させて、基部541に固定されている。この基部541内には、A軸モータ542の駆動軸に連結された減速器が格納されている。また、この減速器は、支持部543に連結されている。そして、A軸モータ542が減速器を駆動すると、この減速器は、支持部543をA軸モータの駆動軸と同軸に回転させる。なお、このA軸モータ542の駆動軸及び支持部543の回転軸を、A軸(第2の回転軸)とする。
【0031】C軸駆動部56は、支持部543に取り付けられたC軸モータ561及び図示せぬギアを、有する。なお、後において説明するが、ワークホルダ51は、支持部543に対して回転変位可能に取り付けられている。そして、C軸駆動部56は、このワークホルダ51に連結されており、該ワークホルダ51を、A軸及びB軸に垂直なC軸(第3の回転軸)を中心に回転させる。即ち、ワークホルダ51は、C軸駆動部56により駆動されて、図2に示される姿勢,又は,この状態から図2の紙面内(A軸及びB軸によりなる平面内)において時計方向に90°回転した姿勢をとることができる。なお、図2に示されるワークホルダ51の姿勢を研削姿勢といい、もう一方の姿勢を退避姿勢という。
【0032】次に、ワークホルダ51の構成につき、図3を参照して説明する。このワークホルダ51は、フレーム511,一対の支持パッド512,512,及び,ワーク駆動部513を、有する。フレーム511は、ワークWをその外周の略半周に渡って収容可能な切欠が形成された略C字状の保持部511aと、この保持部511aの外周中央部分から外方へ突出した取付部511bとによりなる。
【0033】また、このフレーム511の保持部511aには、その切欠内にワークWが格納された状態において該ワークWの縁辺に当接する複数のローラR1,R2,R3,R4が、取り付けられている。ローラR1とローラR4とは、保持部511aの中心軸(A軸)に対して相対称に、夫々配置されている。また、ローラR2とローラR3とは、各ローラR1,R4の内側において、保持部511aの中心軸(A軸)に対して相対称に、夫々配置されている。
【0034】さらに、この保持部511aの一端には、第1のワーク支持機構H1が取り付けられている。第1のワーク支持機構H1は、略「く」の字状のリンク部材H11,ローラH12,及びエアシリンダH13を、有する。リンク部材H11は、その屈曲した部分において、保持部511aの先端に回転可能に軸支されている。なお、リンク部材H11は、その屈曲した部分を保持部511aの内側へ向けて、配置されている。また、リンク部材H11は、図3の紙面内(A軸及びB軸に平行な平面内)において回転変位可能である。
【0035】ローラH12は、リンク部材H11のA軸に近接した側の端部に、その中心軸をC軸に対して平行に向けて軸支されている。また、リンク部材H11におけるローラH12が取り付けられていない方の端部は、エアシリンダH13に連結されており、このエアシリンダH13に駆動されてA軸に対して略平行な方向に変位し、当該リンク部材H11を回転変位させる。そして、このリンク部材H11が回転変位することにより、ローラH12は、保持部511a内に格納されたワークWの縁辺に回転可能に当接した保持位置,又は,ワークWから離反した開放位置のいずれかをとることになる。
【0036】同様に、第2のワーク支持機構H2は、リンク部材H21,ローラH22,及びエアシリンダH23を有し、保持部511aの他端に取り付けられている。そして、各エアシリンダH13,H23が、夫々、リンク部材H11,H21を介してローラH13,H23を開放位置に配置した状態において、ワークWは、フレーム511の保持部511aに対して挿抜される。
【0037】各支持パッド512,512は、平板状に形成されるとともに、フレーム511の保持部511a内にワークWが格納された状態において、該ワークWの表裏両面における支持部511bに近接した側の略半円状の各領域に対向可能である。図3には、一対の支持パッド512,512のうちの片方のみが示されている。
【0038】さらに、各支持パッド512,512は、フレーム511の外方へ向けて突出した各3つの突出部を有する。これら各突出部は、夫々、フレーム511の保持部511aにおける中心部分及び両端近傍に、3本のガイドピンGによって取り付けられている。そして、各支持パッド512,512における突出部は、他の部分よりも薄く形成されている。このため、各支持パッド512,512は、その各突出部によりフレーム511に取り付けられた状態において、ワークWに対して僅かの間隙をあけて対向することができる。
【0039】なお、各支持パッド512,512は、保持部511a内に格納されたワークWの中心部分に干渉しないように、その先端(図3における左端)が緩い弧状に切り欠かかれた形状を有する。
【0040】さらに、各支持パッド512,512は、その相対向する面に夫々形成された複数のポケットPを有する。各ポケットPは、浅く平坦に形成された溝であり、その中央部分には加圧された流体を噴出させるための供給孔が開口している。
【0041】そして、保持部511a内にワークWが保持された状態において、各支持パッド512,512は、夫々、このワークWに対して僅かな間隙をあけて対向する。この状態において、各ポケットPには供給孔を通じて流体が供給される。すると、この流体は、各ポケットP内に満たされるとともに、各支持パッド512,512とワークWとの間隙を通じて流れてゆく。即ち、ワークWは、両支持パッド512,512間において、流体静圧により保持されることになる。なお、この流体は、水やその他の研削液であってもよい。
【0042】ワーク駆動部513は、駆動ベルト513a,並びに,図示せぬワーク駆動モータ及び減速器を、有する。駆動ベルト513aは、減速器の出力軸に固定されたプーリ(図示略),及び各ローラR2,R3に夫々掛け回されている。そして、この減速器がワーク駆動モータにより駆動されると、各ローラR2,R3は、夫々、駆動ベルト513aを介して駆動されて同方向(図3における反時計方向)に回転する。
【0043】このように構成されたワークホルダ51は、ワークWを保持した場合に該ワークWが両砥石11,21の研削作用面に対して平行になるように、その取付部511bにおいて支持部543に軸支されている。なお、上記のように、C軸駆動部56は、このワークホルダ51をC軸を中心としてA軸及びB軸に平行な平面内で、回転させることができる。
【0044】また、上記のように、X軸駆動部52は、ワークホルダ51を図2(及び図3)におけるX方向にスライド移動させることができる。即ち、ワークホルダ51は、ワークWを保持した状態において、図2における左右方向に移動可能である。
【0045】そして、ワークホルダ51が図2においてαとして示される位置に移動した状態(図3に示された状態)において、このワークホルダ51内に保持されたワークWは、その図2及び図3における最も左側の端部が各スピンドル装置1,2の内輪部13,23の中央近傍に達するように、配置される。この状態において、ワークWの中央部は、各砥石11,21の研削作用面に対向する位置に配置される。なお、この状態におけるワークホルダ51の位置を研削位置という。また、図2においてβとして示される位置に移動した場合のワークホルダ51の位置を退避位置という。
【0046】さらに、スピンドル装置1の内輪部13には、第3のワーク支持機構H3が取り付けられている。このワーク支持機構H3は、一対の支持ローラH31,H32を有する。これら各ローラH31,H32は、夫々、その回転軸をC軸に平行に向けて軸支されている。そして、各ローラH31,H32は、ワークホルダ51が研削位置に配置された状態において、該ワークホルダ51に保持されたワークWの図3における左側の端部に夫々当接するように、配置されている。
【0047】このように構成されたワークホルダ51は、研削位置に配置されたワークWを回転させることができる。即ち、ワークWが研削位置に配置された状態で、ワークホルダ51のワーク駆動部513が各ローラR2,R3を回転させると、これら各ローラR2,R3に当接したワークWは回転することになる。なお、各ローラR2,R3は、図3における反時計方向に夫々回転する。このため、ワークWは、その縁辺を、各ローラR1〜R4,H12,H22,H31,H32に夫々当接させるとともにその中心軸を中心として、図3における時計方向に回転する。
【0048】なお、ワークホルダ51のワーク駆動部513は、図示せぬ制御装置に接続されている。また、X軸駆動部52,Z軸駆動部53,A軸駆動部54,B軸駆動部55,及びC軸駆動部56も、この制御装置に夫々接続されている。さらに、各スピンドル装置1,2も、この制御装置に夫々接続されている。
【0049】そして、作業者は、この制御装置を操作することにより、これら各スピンドル装置1,2及びワーク保持装置5を夫々動作させて、ワークWの研削を実行させることができる。以下、このワークの研削手順について説明する。
【0050】まず、この両頭研削盤のワーク保持装置5にワークWを装填するために、X軸駆動部52は、ワークホルダ51をその退避位置に配置する。そして、C軸駆動部56は、ワークホルダ51を退避姿勢に配置する。また、各エアシリンダH13,H23は、各ローラH12,H22を夫々開放位置に配置する。
【0051】この状態において、図示せぬロボットは、未加工のワークWをワークホルダ51に挿入する。そのうえで、各エアシリンダH13,H23は、各ローラH12,H22を夫々保持位置に移動する。そして、ワークホルダ51は、C軸駆動部56により研削姿勢に配置されるとともに、X軸駆動部52により研削位置に配置される。ここで、ワークWは、両支持パッド512,512間において流体静圧により支持された状態で、ワーク駆動部513に駆動されることにより自転する。
【0052】そして、各スピンドル装置1,2は、その砥石11,21を高速回転させた状態で相近接させることにより、ワークWを研削する。なお、ワークWは、上記のように自転しているので、その両面における全面が研削される。なお、各砥石11,21の研削作用面同士の間隔が所定間隔(例えば0.8mm)になると、ワークWは、その所定間隔と同じ厚さに研削されたことになる。
【0053】こうして、ワークWが所定の厚さに研削された後、各スピンドル装置1,2は互いに離反する。そして、加工済みのワークWは回収される。即ち、X軸駆動部52は、ワークホルダ51を退避位置に配置し、C軸駆動部56は、ワークホルダ51を退避姿勢に配置する。さらに、各エアシリンダH13,H23は、各ローラH12,H22を夫々開放位置に配置する。この状態において、図示せぬロボットは、加工済のワークWをワークホルダ51から回収する。
【0054】上記の研削工程において、ワーク保持装置5によって、両スピンドル装置1,2間に配置されたワークWは、各砥石11,21の研削作用面に対して高精度に平行になっていなければならない。また、このワークWは、両砥石11,21間の所定の位置に高精度に配置されなければならない。仮に、ワークWの位置がずれてしまうと、両スピンドル装置1,2は、このワークWを均一に研削することができなくなる。
【0055】以下、ワークの位置ずれに起因する各種の問題について説明する。図4は、両砥石11,12間に挿入されたワークWが、所定の位置に対してA軸回りにδAだけ回転変位した状態を示している。このような状態で、各スピンドル装置1,2が、砥石11,21を相近接させると、一方の砥石11はワークWの上側の縁辺近傍g1に当接し、他方の砥石21はワークWの下側の縁辺近傍g2に当接する。
【0056】図5は、両砥石11,12間に挿入されたワークWが、所定の位置に対してB軸回りにδBだけ回転変位した状態を示している。このような状態で、各スピンドル装置1,2が、砥石11,21を相近接させると、一方の砥石11はワークWの上側及び下側の各縁辺近傍g3,g4のみに当接し、他方の砥石21はワークWの中央部分g5のみに当接する。
【0057】これら図4及び図5に示されるように、A軸回り又はB軸回りにワークWがずれていると、このワークWは不均一に研削されてしまう。即ち、ワークWの厚さが不均一になったり、ワークWに反りが生じてしまうのである。
【0058】図6は、両砥石11,12間に挿入されたワークWが、所定の位置に対してZ方向にδZだけ変位した状態を示している。このような状態で、各スピンドル装置1,2が、砥石11,21を相近接させると、一方の砥石11がワークWに当接しないうちに、他方の砥石21がこのワークWに当接してしまう。このまま研削が続けられると、ワークWの片面のみが研削されることになる。また、ワークWにかかる両砥石11,21の力が異なるために、このワークWが割れてしまうこともある。
【0059】図7は、両砥石11,21間に挿入されたワークWが、所定の位置に対してX方向における矢印の向きと逆向きにずれて配置された状態を示している。この状態において、ワークWの中心は両砥石11,21の位置に達していないので、このワークWの中央近傍は、研削されずに残されてしまうのである。
【0060】また、ワークWのX方向における位置が正しくとも、このワークWがC軸回りに回転変位してしまうと、同様に、ワークWの中心は両砥石11,21の位置に達しないことになる。即ち、このような場合にも、ワークWの中央近傍は研削されずに残されてしまう。
【0061】以上のように、両砥石11,21に対するワークWの位置が正しくないと、当該ワークWは正しく研削されないことになる。ところが、従来のワーク保持装置8では、ワークWを所定の位置に高精度で配置することは困難であった。
【0062】これに対し、本実施の形態のワーク保持装置5は、そのA軸駆動部54及びB軸駆動部55によりワークホルダ51をA軸回り及びB軸回りに回転変位させることができる。また、このワーク保持装置5は、そのZ軸駆動部53によりワークホルダ51をZ方向に変位させることができる。さらに、このワーク保持装置51は、そのX軸駆動部52によりワークホルダ51をX方向に変位させることができるとともに、そのC軸駆動部56によりワークホルダ51をC軸回りに回転変位させることができるこのため、作業者は、制御装置を操作して、これらA軸駆動部54及びB軸駆動部55,Z軸駆動部53,並びに,X軸駆動部52及びC軸駆動部56により、ワークホルダ51に保持されたワークWを両スピンドル装置1,2間における所定の位置に高精度で配置することができる。
【0063】従って、ワークWは、A軸回り及びB軸回りに関して正しく配置されて、均一な所定の厚さに平坦に加工される。また、ワークWは、Z方向に関して正しく配置されて、その両面が均等に加工される。さらに、ワークWは、X方向及びC軸回りに関して正しく配置されて、その両面における全領域が均等に加工される。
【0064】そのうえ、このようなワーク保持装置を備えた両頭研削盤は、そのスピンドル装置1の内輪部13に取り付けられた支持機構H3の各ローラH31,H32が、ワークWを各ローラR2,R3へ向けて押し付けることになる。このため、ワークWの縁辺部と各ローラR2,R3との間に充分な摩擦力が発生し、当該ワークWは所定の速度で定常的に自転する状態で、確実に保持される。従って、ワークWの加工精度が向上する。
【0065】
【発明の効果】以上のように構成された本発明のワーク保持装置によると、ワーク保持装置により保持されたワークは、スライド方向に移動可能であるだけでなく、第1及び第2の回転軸に関して夫々回転変位可能となり、両作用面間の所定の位置に正確に配置される。従って、このワークは、所定の形状に高精度で加工される。
【0066】さらに、ワークホルダを第3の回転軸に関して回転変位させる第3の回転手段を備えることとすると、ワークは、さらに高精度で所定の位置に配置され、研削精度が向上する。
【0067】そのうえ、ワークホルダを加工装置の両作用面に対して垂直な方向へ変位させる変位手段を備えることとすると、ワークは、さらに高精度で所定の位置に配置されることになり、このワークの両面における全領域が正しく加工される。
【0068】従って、本発明のワーク保持装置を用いた両頭研削盤によると、ワークは、所定の形状に高精度で加工される。




 

 


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