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発明の名称 逆流防止装置及び射出装置の運転方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−138372(P2001−138372A)
公開日 平成13年5月22日(2001.5.22)
出願番号 特願平11−322375
出願日 平成11年11月12日(1999.11.12)
代理人 【識別番号】100096426
【弁理士】
【氏名又は名称】川合 誠 (外1名)
【テーマコード(参考)】
4F206
【Fターム(参考)】
4F206 AM03 AM32 AR032 AR11 JA07 JD03 JL02 JM01 JM04 JM12 JN03 JN11 JQ12 JQ14 JQ27 JT02 
発明者 今野 政昭
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 (a)メータリング部と、(b)該メータリング部にねじ止めされたスクリューヘッドと、(c)前記メータリング部とスクリューヘッドとの間に配設された第1のリングに形成された第1の樹脂流路と、(d)前記メータリング部とスクリューヘッドとの間に前記第1のリングと隣接させて相対的に揺動自在に配設された第2のリングに形成された第2の樹脂流路と、(e)スクリューを選択的に一方の方向及び他方の方向に回転させる駆動手段と、(f)制御装置とを有するとともに、(g)前記第1、第2のリング間には、前記スクリューを一方の方向に回転させたときに前記第1、第2の樹脂流路を連通させ、また、前記スクリューを他方の方向に回転させたときに前記第1、第2の樹脂流路を非連通にしてシールを行う揺動規制手段が形成され、(h)前記制御装置は、計量工程が完了した後、シールが開始される前に、スクリューヘッドの前方の樹脂の圧力を低下させるための樹脂圧力低下処理手段を備えることを特徴とする逆流防止装置。
【請求項2】 (a)メータリング部と、(b)該メータリング部にねじ止めされたスクリューヘッドと、(c)前記メータリング部とスクリューヘッドとの間に配設されたリングに形成された第1の樹脂流路と、(d)前記スクリューヘッドに形成された第2の樹脂流路と、(e)スクリューを選択的に一方の方向及び他方の方向に回転させる駆動手段と、(f)制御装置とを有するとともに、(g)前記リングとスクリューヘッドとの間には、前記スクリューを一方の方向に回転させたときに前記第1、第2の樹脂流路を連通させ、また、前記スクリューを他方の方向に回転させたときに前記第1、第2の樹脂流路を非連通にしてシールを行う揺動規制手段が形成され、(h)前記制御装置は、計量工程が完了した後、シールが開始される前に、スクリューヘッドの前方の樹脂の圧力を低下させるための樹脂圧力低下処理手段を備えることを特徴とする逆流防止装置。
【請求項3】 前記樹脂圧力低下処理手段は、計量工程が完了した後、シールが開始される前に遅延時間を置く請求項1又は2に記載の逆流防止装置。
【請求項4】 前記樹脂圧力低下処理手段は、計量工程が完了した後、シールが開始される前にサックバックを行う請求項1又は2に記載の逆流防止装置。
【請求項5】 前記第1、第2のリングは、いずれもスクリューに対して回転自在に配設される請求項1に記載の逆流防止装置。
【請求項6】 前記第1のリングは、前記メータリング部に固定される請求項1に記載の逆流防止装置。
【請求項7】 前記第1のリングは、前記メータリング部と一体にされる請求項1に記載の逆流防止装置。
【請求項8】 前記駆動手段は、計量工程時に前記スクリューを一方の方向に回転させるとともに、計量工程が完了した後に前記スクリューを他方の方向に回転させ、その間、スクリューを計量工程完了位置に保持する請求項1又は2に記載の逆流防止装置。
【請求項9】 (a)計量工程において、スクリューを一方の方向に回転させ、メータリング部とスクリューヘッドとの間に配設された第1、第2のリングを相対的に回転させ、各第1、第2のリングに形成された第1、第2の樹脂流路を連通させ、(b)前記計量工程が完了した後に遅延時間が経過するのを待機し、(c)該遅延時間が経過したときに、スクリューを他方の方向に回転させ、前記第1、第2のリングを相対的に回転させ、第1、第2の樹脂流路を非連通にしてシールを行うことを特徴とする射出装置の運転方法。
【請求項10】 (a)計量工程において、スクリューを一方の方向に回転させ、メータリング部とスクリューヘッドとの間に配設されたリングを回転させ、該リング及びスクリューヘッドに形成された第1、第2の樹脂流路を連通させ、(b)前記計量工程が完了した後に遅延時間が経過するのを待機し、(c)該遅延時間が経過したときに、スクリューを他方の方向に回転させ、前記リングを回転させ、第1、第2の樹脂流路を非連通にしてシールを行うことを特徴とする射出装置の運転方法。
【請求項11】 (a)計量工程において、スクリューを一方の方向に回転させ、メータリング部とスクリューヘッドとの間に配設された第1、第2のリングを相対的に回転させ、各第1、第2のリングに形成された第1、第2の樹脂流路を連通させ、(b)前記計量工程が完了した後にサックバックを行い、(c)該サックバックを行った後に、スクリューを他方の方向に回転させ、前記第1、第2のリングを相対的に回転させ、第1、第2の樹脂流路を非連通にしてシールを行うことを特徴とする射出装置の運転方法。
【請求項12】 (a)計量工程において、スクリューを一方の方向に回転させ、メータリング部とスクリューヘッドとの間に配設されたリングを回転させ、該リング及びスクリューヘッドに形成された第1、第2の樹脂流路を連通させ、(b)前記計量工程が完了した後にサックバックを行い、(c)該サックバックを行った後に、スクリューを他方の方向に回転させ、前記リングを回転させ、第1、第2の樹脂流路を非連通にしてシールを行うことを特徴とする射出装置の運転方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、逆流防止装置及び射出装置の運転方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、射出成形機は射出装置を有し、該射出装置の加熱シリンダ内にスクリューが回転自在に、かつ、進退自在に配設され、該スクリューを駆動手段によって回転させたり、進退させたりすることができるようになっている。そして、計量工程時に、スクリューを一方の方向に回転、すなわち、正回転させながら後退させ、ホッパから落下した樹脂を溶融させてスクリューヘッドの前方に蓄え、射出工程時に、スクリューを前進させ、スクリューヘッドの前方に蓄えられた樹脂を射出ノズルから射出するようにしている。
【0003】図2は従来の射出装置の要部断面図である。
【0004】図において、11は前端(図における左端)に射出ノズル13を備えた加熱シリンダであり、該加熱シリンダ11内には、スクリュー12が回転自在に、かつ、進退(図における左右方向に移動)自在に配設され、該スクリュー12を図示されない駆動手段によって回転させたり、進退させたりすることができるようになっている。なお、この場合、前記駆動手段として、射出シリンダ、電動機等が使用される。
【0005】前記スクリュー12は、前記加熱シリンダ11内を後方(図における右方)に延び、前端にスクリューヘッド14を備え、後端において前記駆動手段と連結される。また、前記スクリュー12のメータリング部18の表面には、螺(ら)旋状のフライト15が形成され、フライト15間に溝16が形成される。
【0006】そして、前記加熱シリンダ11の後方の所定箇所に図示されないホッパが配設され、該ホッパにペレット状の樹脂が投入される。
【0007】前記構成の射出装置において、計量工程時に、前記駆動手段を駆動して前記スクリュー12を正回転させると、前記ホッパ内の樹脂が加熱シリンダ11内に進入し、溝16内を前進(図における左方向に移動)させられ、それに伴ってスクリュー12が後退(図における右方向に移動)させられる。
【0008】また、前記加熱シリンダ11の外周には図示されないヒータが配設され、該ヒータによって加熱シリンダ11が加熱され、前記溝16内の樹脂が溶融させられる。したがって、スクリュー12を正回転させながら所定量だけ後退させると、スクリューヘッド14の前方に1ショット分の溶融させられた樹脂が蓄えられる。
【0009】このようにして、計量工程が完了すると、射出ノズル13の前端から樹脂が垂れ落ちることがないようにサックバックが行われ、スクリュー12は回転させられることなくわずかな量だけ後退させられる。
【0010】次に、射出工程時に、前記駆動手段を駆動してスクリュー12を前進させると、前記スクリューヘッド14の前方に蓄えられた樹脂は、射出ノズル13から射出され、図示されない金型装置のキャビティ空間に充填(てん)される。
【0011】ところで、射出工程時に、前記スクリューヘッド14の前方に蓄えられた樹脂が逆流しないように、逆流防止装置が配設される。
【0012】そのために、前記スクリューヘッド14は、前部(図における左部)に円錐(すい)形のヘッド本体部21を、後部(図における右部)に小径部19を有する。そして、該小径部19の外周に環状の逆止リング20が配設され、小径部19と逆止リング20との間に樹脂流路24が形成される。また、前記メータリング部18の前端に、前記逆止リング20の後端と接離自在にシールリング22が配設される。
【0013】したがって、前記射出工程時に、スクリュー12を前進させると、前記スクリューヘッド14の前方に蓄えられた樹脂が後方に逆流しようとするが、逆止リング20が樹脂の圧力によってスクリュー12に対して相対的に後方に移動し、前記逆止リング20の後端がシールリング22に当接する。これにより、シールリング22の前方と後方との間が非連通にされ、シールが行われる。その結果、前記スクリューヘッド14の前方に蓄えられた樹脂が後方に逆流するのを防止することができる。
【0014】一方、計量工程時に、スクリュー12を正回転させると、スクリュー12は後退させられるが、逆止リング20が樹脂の圧力によってスクリュー12に対して相対的に前方に移動し、前記逆止リング20の前端がヘッド本体部21の後端に当接する。これにより、シールリング22の前方と後方との間が連通させられる。このとき、ヘッド本体部21の周囲の複数箇所には、軸方向に延びる切欠25が形成されているので、樹脂の移動は妨げられない。
【0015】ところが、前記構成の射出装置においては、前記サックバックが行われるときに、メータリング部18の樹脂がスクリューヘッド14の前方に移動させられるので、前記スクリューヘッド14の前方に蓄えられる樹脂の量が変動してしまう。
【0016】また、スクリュー12を前進させることによって逆止リング20を後方に移動させてシールを行うようにしているので、樹脂の混練分散状態、粘度、温度等、及び射出工程を開始したときのスクリュー速度の立上がり度によってシールを行うタイミングが変動してしまい、樹脂が逆流する量も変動してしまう。
【0017】したがって、各ショットごとのスクリュー12の射出ストロークが正確であっても、射出される樹脂の量にばらつきが生じてしまう。また、サックバックによって移動する樹脂の量が少なかったり、シールを行うタイミングが遅れたりすると、成形品にショートショット等の成形不良が発生し、一方、サックバックによって移動する樹脂の量が多かったり、シールを行うタイミングが早すぎたりすると、成形品にバリ等の成形不良が発生してしまう。
【0018】そこで、スクリューヘッドの後方に、第1、第2のリングを配設し、スクリューを正回転させたときに第1、第2のリングにそれぞれ形成された第1、第2の樹脂流路を互いに連通させ、スクリューを他方の方向に回転、すなわち、逆回転させたときに第1、第2の樹脂流路を非連通にしてシールを行うようにした逆流防止装置が提供されている。
【0019】この場合、サックバックを行う前にシールを行うことによって、メータリング部の樹脂がスクリューヘッドの前方に移動させられるのを防止することができる。したがって、前記スクリューヘッドの前方に蓄えられる樹脂の量を安定させることができる。
【0020】また、スクリューを前進させることなくシールを行うことができるので、シールを行うタイミングを安定させることができる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従来の逆流防止装置においては、スクリューを逆回転させたときに第1、第2の樹脂流路を非連通にすることができず、シールを行うことができなくなることがある。
【0022】その場合、射出工程において、前記スクリューヘッド14の前方の樹脂が後方に逆流してしまうので、正常なクッション量を確保することができなくなってしまう。したがって、金型装置のキャビティ空間への樹脂の充填量が不足し、成形不良を発生させてしまう。
【0023】本発明は、前記従来の逆流防止装置の問題点を解決して、サックバックによって樹脂が移動するのを防止することができ、確実にシールを行うことができる逆流防止装置及び射出装置の運転方法を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の逆流防止装置においては、メータリング部と、該メータリング部にねじ止めされたスクリューヘッドと、前記メータリング部とスクリューヘッドとの間に配設された第1のリングに形成された第1の樹脂流路と、前記メータリング部とスクリューヘッドとの間に前記第1のリングと隣接させて相対的に揺動自在に配設された第2のリングに形成された第2の樹脂流路と、スクリューを選択的に一方の方向及び他方の方向に回転させる駆動手段と、制御装置とを有する。
【0025】そして、前記第1、第2のリング間には、前記スクリューを一方の方向に回転させたときに前記第1、第2の樹脂流路を連通させ、また、前記スクリューを他方の方向に回転させたときに前記第1、第2の樹脂流路を非連通にしてシールを行う揺動規制手段が形成される。
【0026】また、前記制御装置は、計量工程が完了した後、シールが開始される前に、スクリューヘッドの前方の樹脂の圧力を低下させるための樹脂圧力低下処理手段を備える。
【0027】本発明の他の逆流防止装置においては、メータリング部と、該メータリング部にねじ止めされたスクリューヘッドと、前記メータリング部とスクリューヘッドとの間に配設されたリングに形成された第1の樹脂流路と、前記スクリューヘッドに形成された第2の樹脂流路と、スクリューを選択的に一方の方向及び他方の方向に回転させる駆動手段と、制御装置とを有する。
【0028】そして、前記リングとスクリューヘッドとの間には、前記スクリューを一方の方向に回転させたときに前記第1、第2の樹脂流路を連通させ、また、前記スクリューを他方の方向に回転させたときに前記第1、第2の樹脂流路を非連通にしてシールを行う揺動規制手段が形成される。
【0029】また、前記制御装置は、計量工程が完了した後、シールが開始される前に、スクリューヘッドの前方の樹脂の圧力を低下させるための樹脂圧力低下処理手段を備える。
【0030】本発明の更に他の逆流防止装置においては、さらに、前記樹脂圧力低下処理手段は、計量工程が完了した後、シールが開始される前に遅延時間を置く。
【0031】本発明の更に他の逆流防止装置においては、さらに、前記樹脂圧力低下処理手段は、計量工程が完了した後、シールが開始される前にサックバックを行う。
【0032】本発明の更に他の逆流防止装置においては、さらに、前記第1、第2のリングは、いずれもスクリューに対して回転自在に配設される。
【0033】本発明の更に他の逆流防止装置においては、さらに、前記第1のリングは、前記メータリング部に固定される。
【0034】本発明の更に他の逆流防止装置においては、さらに、前記第1のリングは、前記メータリング部と一体にされる。
【0035】本発明の更に他の逆流防止装置においては、さらに、前記駆動手段は、計量工程時に前記スクリューを一方の方向に回転させるとともに、計量工程が完了した後に前記スクリューを他方の方向に回転させ、その間、スクリューを計量工程完了位置に保持する。
【0036】本発明の射出装置の運転方法においては、計量工程において、スクリューを一方の方向に回転させ、メータリング部とスクリューヘッドとの間に配設された第1、第2のリングを相対的に回転させ、各第1、第2のリングに形成された第1、第2の樹脂流路を連通させる。
【0037】そして、前記計量工程が完了した後に遅延時間が経過するのを待機する。続いて、該遅延時間が経過したときに、スクリューを他方の方向に回転させ、前記第1、第2のリングを相対的に回転させ、第1、第2の樹脂流路を非連通にしてシールを行う。
【0038】本発明の他の射出装置の運転方法においては、計量工程において、スクリューを一方の方向に回転させ、メータリング部とスクリューヘッドとの間に配設されたリングを回転させ、該リング及びスクリューヘッドに形成された第1、第2の樹脂流路を連通させる。
【0039】そして、前記計量工程が完了した後に遅延時間が経過するのを待機する。続いて、該遅延時間が経過したときに、スクリューを他方の方向に回転させ、前記リングを回転させ、第1、第2の樹脂流路を非連通にしてシールを行う。
【0040】本発明の更に他の射出装置の運転方法においては、計量工程において、スクリューを一方の方向に回転させ、メータリング部とスクリューヘッドとの間に配設された第1、第2のリングを相対的に回転させ、各第1、第2のリングに形成された第1、第2の樹脂流路を連通させる。
【0041】そして、前記計量工程が完了した後にサックバックを行う。続いて、該サックバックを行った後に、スクリューを他方の方向に回転させ、前記第1、第2のリングを相対的に回転させ、第1、第2の樹脂流路を非連通にしてシールを行う。
【0042】本発明の更に他の射出装置の運転方法においては、計量工程において、スクリューを一方の方向に回転させ、メータリング部とスクリューヘッドとの間に配設されたリングを回転させ、該リング及びスクリューヘッドに形成された第1、第2の樹脂流路を連通させる。
【0043】そして、前記計量工程が完了した後にサックバックを行う。続いて、該サックバックを行った後に、スクリューを他方の方向に回転させ、前記リングを回転させ、第1、第2の樹脂流路を非連通にしてシールを行う。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0045】図3は本発明の第1の実施の形態における射出装置の要部断面図、図4は本発明の第1の実施の形態における第1のリングの正面図、図5は本発明の第1の実施の形態における第1のリングの断面図、図6は本発明の第1の実施の形態における第2のリングの背面図、図7は本発明の第1の実施の形態における第2のリングの断面図である。
【0046】図3において、11は前端(図3における左端)に射出ノズル13を備えた加熱部材としての加熱シリンダであり、該加熱シリンダ11内には、射出部材としてのスクリュー12が回転自在に、かつ、進退(図3における左右方向に移動)自在に配設され、該スクリュー12は、第1の駆動手段としての図示されないオイルモータを駆動することによって回転させたり、第2の駆動手段としての図示されない射出シリンダを駆動することによって進退させたりすることができるようになっている。本実施の形態において、前記第1、第2の駆動手段として、オイルモータ及び射出シリンダが使用されるが、電動機等を使用することもできる。
【0047】前記スクリュー12は、前記加熱シリンダ11内を後方(図3における右方)に延び、前端にスクリューヘッド14を備え、後端において前記オイルモータ及び射出シリンダと連結される。また、前記スクリュー12のメータリング部18の表面には、螺旋状のフライト15が形成され、フライト15間に溝16が形成される。
【0048】そして、前記加熱シリンダ11の後方の所定箇所に図示されないホッパが配設され、該ホッパにペレット状の樹脂が投入される。
【0049】前記構成の射出装置において、計量工程時に、前記オイルモータを駆動して前記スクリュー12を一方の方向(矢印A方向)に回転、すなわち、正回転させると、前記ホッパ内の樹脂が加熱シリンダ11内に進入し、溝16内を前進(図3における左方向に移動)させられ、それに伴って、前記スクリュー12が後退(図3における右方向に移動)させられる。
【0050】また、前記加熱シリンダ11の外周には図示されないヒータが配設され、該ヒータによって加熱シリンダ11が加熱され、前記溝16内の樹脂が溶融させられる。したがって、スクリュー12が所定量だけ後退させられると、スクリューヘッド14の前方に1ショット分の溶融させられた樹脂が蓄えられる。
【0051】また、射出工程時に、前記射出シリンダを駆動してスクリュー12を前進させると、前記スクリューヘッド14の前方に蓄えられた樹脂は、射出ノズル13から射出され、図示されない金型装置のキャビティ空間に充填される。
【0052】ところで、射出工程時に、前記スクリューヘッド14の前方に蓄えられた樹脂が逆流しないように、逆流防止装置が配設される。
【0053】そのために、前記スクリューヘッド14は、前部(図3における左部)に円錐形のヘッド本体部21を、後部(図3における右部)に小径部19を有し、該小径部19の後端が前記メータリング部18にねじ止めされる。そして、前記小径部19の外周に環状の第1、第2のリング31、32が互いに隣接させて、かつ、スクリュー12に対して回転自在に配設される。また、ヘッド本体部21の周囲の複数箇所には、軸方向に延びる切欠25が形成される。
【0054】この場合、第1のリング31の厚さをw1とし、外径をr1とし、内径をr2とし、第2のリング32の厚さをw2とし、外径をr3とし、内径をr4としたとき、厚さw1、w2、外径r1、r3及び内径r2、r4は、w1=w2r1=r3r2=r4とされる。なお、厚さw1、w2は、w1≠w2とすることもできる。
【0055】そして、第1、第2のリング31、32とスクリューヘッド14とが共回りしないように、厚さw1と厚さw2との和は、前記ヘッド本体部21の後端と前記メータリング部18の前端との間の距離よりわずかに小さくされ、第1のリング31の後端とメータリング部18の前端との間、又は第2のリング32の前端とヘッド本体部21の後端との間に、0.1〜0.2〔mm〕程度のクリアランスが形成される。なお、射出と計量との切換えによって第1、第2のリング31、32が軸方向に移動することはない。
【0056】さらに、第1、第2のリング31、32とスクリューヘッド14とが共回りしないように、外径r1、r3は加熱シリンダ11の内径よりわずかに小さく、内径r2、r4は小径部19の外径よりわずかに大きくされる。
【0057】前記第1のリング31は、中央に前記小径部19が貫通する開口35を有するとともに、外周縁の円周方向における複数箇所(本実施の形態において4箇所)に、角度θ1にわたって形成された山部36、及び各山部36間において角度θ2にわたって形成された第1の樹脂流路としての谷部37を有する。そして、所定の山部36における第2のリング32と対向する面S1の一端に、ピン39が突出させて形成される。
【0058】一方、前記第2のリング32は、中央に前記小径部19が貫通する開口45を有するとともに、外周縁の円周方向における複数箇所(本実施の形態において4箇所)に、角度θ1にわたって形成された山部46、及び各山部46間において角度θ2にわたって形成された第2の樹脂流路としての谷部47を有する。そして、前記ピン39が形成された山部36に対応させて、所定の山部46における第1のリング31と対向する面S2に、前記ピン39を係止させるための弧状の規制長溝49が形成される。なお、該規制長溝49は、両端にそれぞれ第1規制端P1及び第2規制端P2を有する。
【0059】そして、第1、第2のリング31、32は、互いに面S1と面S2とを合わせて隣接させ、かつ、前記ピン39を規制長溝49に挿入した状態でスクリュー12にセットされる。
【0060】したがって、前記第1、第2のリング31、32は、相対的に揺動自在に支持されるとともに、前記ピン39と規制長溝49とから成る揺動規制手段によって揺動範囲が規制される。
【0061】次に、前記構成の逆流防止装置の動作について説明する。
【0062】図1は本発明の第1の実施の形態における逆流防止装置の動作を示すタイムチャート、図8は本発明の第1の実施の形態における第1、第2のリングの計量工程時の状態を示す正面図、図9は図8のX−X断面図、図10は本発明の第1の実施の形態における第1、第2のリングの射出工程時の状態を示す正面図、図11は図10のY−Y断面図である。
【0063】計量工程時に、図示されない制御装置の計量処理手段によって、前記オイルモータを駆動してスクリュー12(図3)を正回転させると、第1のリング31は、スクリュー12との間に発生させられる摩擦力、スクリュー12の回転に伴って発生させられる樹脂の流れ等によって、図4における時計回りに回転させられる。続いて、第2のリング32は、第1のリング31との間に発生させられる摩擦力、第1のリング31の回転に伴って発生させられる樹脂の流れ等によって、図6における反時計回りに回転させられる。
【0064】この場合、最初は、第1のリング31が先行して回転させられるので、第1、第2のリング31、32間に相対的な回転が生じるが、その後、ピン39が規制長溝49の第1規制端P1に当接すると、第1、第2のリング31、32は図8における時計回りに一体的に回転させられる。
【0065】このとき、第1のリング31の谷部37(図4)と第2のリング32の谷部47とは円周方向における同位置に置かれ、連通させられるので、スクリュー12の正回転に伴ってメータリング部18の樹脂は谷部37、47を通って前方に移動し、スクリューヘッド14の前方に蓄えられる。なお、ヘッド本体部21の周囲の複数箇所には前記切欠25が形成されているので、樹脂の移動は妨げられない。
【0066】このようにして、計量工程が完了すると、遅延時間を置いた後、シールが行われる。そのために、前記オイルモータを逆方向に駆動することによって、前記スクリュー12は、回転速度N〔rpm〕で時間tだけ、他方の方向に回転、すなわち、逆回転させられる。
【0067】そして、前記第1のリング31は、スクリュー12との間に発生させられる摩擦力、スクリュー12の逆回転に伴って発生させられる樹脂の流れ等によって、図4における反時計回りに回転させられる。続いて、第2のリング32は、第1のリング31との間に発生させられる摩擦力、第1のリング31の回転に伴って発生させられる樹脂の流れ等によって、図6における時計回りに回転させられる。
【0068】この場合、最初は、第1のリング31が先行して回転させられるので、第1、第2のリング31、32間に相対的な回転が生じるが、その後、ピン39が規制長溝49の第2規制端P2に当接すると、第1、第2のリング31、32は図10における反時計回りに一体的に回転させられる。
【0069】このようにして、谷部37、47は円周方向における互いに異なる位置に置かれ、非連通にされ、第1、第2のリング31、32の前方と後方との間が遮断され、シールが行われる。
【0070】なお、前記スクリュー12を逆回転させると、該スクリュー12はねじ効果によって前進しようとするが、これを防止するために、前記制御装置は射出シリンダを駆動し、計量工程が完了した位置、すなわち、計量工程完了位置にスクリュー12を保持する。
【0071】ところで、前記計量が行われている間において、スクリュー12には前記オイルモータによって背圧が加えられるようになっている。そして、該背圧が高い場合、スクリューヘッド14の前方に蓄えられた樹脂の圧力がその分高くなるとともに、計量工程が完了した直後においてもその圧力が保持される。したがって、前記第2のリング32が第1のリング31に大きな力で押し付けられる。
【0072】この場合、前記シールを行うために、計量工程が完了した直後において直ちにオイルモータを駆動してスクリュー12を逆方向に回転させ、第1のリング31を先行して回転させようとすると、スクリュー12の回転に伴ってスクリューヘッド14の前方の樹脂も逆方向に回転流動させられ、第2のリング32を第1のリング31とほぼ同時に回転させてしまう。
【0073】そこで、スクリュー12の回転に伴って第2のリング32が回転するのを防止するために、前述されたように、計量工程が完了すると、遅延時間を置いた後にシールが行われる。そのために、前記制御装置の樹脂圧力低下処理手段としての遅延時間設定処理手段は、計量工程が完了するタイミングで図示されないタイマによる計時を開始し、あらかじめ設定された遅延時間が経過すると、前記制御装置のシール処理手段は、前記オイルモータを駆動し、シールを開始する。本実施の形態において、前記遅延時間は、成形品の寸法、樹脂の種類等によって異なり、少なくとも0.2〔秒〕以上、好ましくは0.5〔秒〕以上の所定の時間とする。なお、計量は冷却工程中に行われ、成形品を冷却するのに必要な時間は成形品によって決まるので、成形品を冷却するのに必要な時間から計量を行うのに必要な時間を除いた残りの時間を遅延時間として利用することができる。
【0074】ところで、前記計量工程が完了した時点において、第1、第2のリング31、32の前方と後方とが谷部37、47を介して連通させられているので、シールが開始されるのが遅延されると、その間に第1、第2のリング31、32の前方の樹脂の圧力と後方の樹脂の圧力とが平均化され、前記スクリューヘッド14の前方の樹脂の圧力が低下する。
【0075】したがって、第1のリング31を先行して回転させようとするときに、スクリュー12の回転に伴ってスクリューヘッド14の前方の樹脂が逆方向に回転流動させられるのを防止することができるので、第2のリング32が第1のリング31とほぼ同時に回転させられることがなくなり、確実に前記谷部37、47が非連通にされる。その結果、確実にシールを行うことができる。なお、前記遅延時間を長くするほど、スクリューヘッド14の前方の樹脂の圧力が低下し、安定させられる。
【0076】続いて、前記制御装置のサックバック処理手段は、射出シリンダを駆動してスクリュー12を回転させることなく所定距離だけ後退させることによって、サックバックを行う。したがって、スクリューヘッド14の前方の樹脂の圧力が更に低くされて、射出ノズル13の前端から樹脂が垂れ落ちるのが防止される。
【0077】この場合、スクリュー12が後退させられても、谷部37、47が非連通にされているので、メータリング部18の樹脂がスクリューヘッド14の前方に移動することはない。したがって、前記スクリューヘッド14の前方に蓄えられる樹脂の量が変動するのを防止することができる。
【0078】続いて、前記射出工程時に、前記制御装置の射出処理手段によって、射出シリンダを駆動してスクリュー12を前進させると、前記スクリューヘッド14の前方の樹脂は射出ノズル13から射出され、図示されない金型装置のキャビティ空間に充填される。
【0079】このとき、前記スクリューヘッド14の前方の樹脂が後方に逆流しようとするが、前記第1、第2のリング31、32はサックバック時と同じ状態に置かれ、前記谷部37、47が非連通にされているので、前記スクリューヘッド14の前方の樹脂が後方に逆流することはない。なお、36、46は山部、35、45は開口である。
【0080】このように、射出工程が開始される前に確実にシールが行われるので、正常なクッション量を確保することができ、射出される樹脂の量が少なくなることがない。したがって、前記キャビティ空間への樹脂の充填量が不足することがなくなるので、ショートショット等の成形不良が発生するのを防止することができる。
【0081】また、スクリュー12を回転させることによってシールが行われるので、シールを行う際に谷部37、47を介して樹脂が移動することがない。しかも、スクリュー12を計量工程完了位置に置いたままシールが行われるので、常に計量工程完了位置においてサックバックが行われ、かつ、射出工程が開始されることになる。したがって、各ショットごとに射出される樹脂の量にばらつきが生じるのを防止することができ、前記充填量を安定させることができるので、ショートショット、バリ等の成形不良が発生するのを防止することができる。
【0082】また、射出工程において、スクリュー12の前進が開始されるのと同時に樹脂を前記キャビティ空間に送り込むことができるので、メルトフロントへの応答性を高くすることができる。
【0083】さらに、樹脂の混練分散状態、粘度、温度等、及び射出工程を開始したときのスクリュー速度の立上がり度によってシールを行うタイミングが変動することがなくなる。
【0084】本実施の形態において、逆流防止装置は図1に示されるようなタイムチャートで作動させられる。
【0085】すなわち、図示されない型締装置によって型締めが行われると、射出工程が開始され、射出工程が完了すると、一定時間だけ保圧工程が行われる。そして、金型装置においては、冷却工程が開始され、該冷却工程の間に、射出装置において計量工程、遅延、シール及びサックバックが行われる。また、金型装置においては、冷却工程が完了すると、前記型締装置によって型開き及び突出しが行われる。
【0086】次に、前記スクリュー12の駆動手段について説明する。
【0087】図12は本発明の第1の実施の形態における駆動手段の油圧回路図、図13は本発明の第1の実施の形態における油圧回路の制御ブロック図、図14は本発明の第1の実施の形態における駆動手段の作動表を示す図である。
【0088】図12において、141は射出工程においてスクリュー12(図3)を進退させるための射出シリンダであり、該射出シリンダ141は、シリンダ本体142、及び該シリンダ本体142内において進退(図12における左右方向に移動)自在に配設されたピストン143から成り、該ピストン143の前方(図12における左方)のピストンロッド146が前記スクリュー12に連結される。そして、前記ピストン143より前方に第1油室144が、後方(図12における右方)に第2油室145がそれぞれ形成される。したがって、前記第1油室144に油を供給し、第2油室145から油をドレーンすることによって前記ピストン143を後退(図12における右方向に移動)させ、前記第2油室145に油を供給し、第1油室144から油をドレーンすることによって前記ピストン143を前進(図12における左方向に移動)させることができる。
【0089】また、148は前記スクリュー12を正回転させたり、逆回転させたりするためのオイルモータであり、計量工程において、オイルモータ148を正方向に駆動することによってスクリュー12を正回転させたり、計量工程が完了してから射出工程を開始するまでの設定期間に、前記オイルモータ148を逆方向に駆動することによってスクリュー12を逆回転させたりすることができる。
【0090】そして、149は油圧源であり、該油圧源149は、油路L−1を介して切換弁151に、油路L−2を介して開閉弁153に、油路L−3を介して減圧弁154に、油路L−4を介して切換弁155にそれぞれ接続される。
【0091】また、前記切換弁151は、油路L−6を介して切換弁152に、油路L−7を介して第2油室145にそれぞれ接続される。
【0092】さらに、前記開閉弁153は油路L−8を介して、切換弁155は油路L−9を介して第1油室144にそれぞれ接続される。なお、油路L−9には逆止弁162が配設される。
【0093】そして、前記切換弁152は油路L−10、L−11を介してオイルモータ148に、前記減圧弁154は油路L−12を介して切換弁156にそれぞれ接続され、該切換弁156はパイロット油路L−13を介して開閉弁153に接続される。なお、前記油圧源149と第1油室144とは油路L−14を介して接続され、該油路L−14に逆止弁161が配設される。
【0094】前記切換弁151はソレノイドa、bを備え、ソレノイドaをオンに、ソレノイドbをオフにすると位置Aを、ソレノイドa、bをオンにすると位置Bを、ソレノイドaをオフに、ソレノイドbをオンにすると位置Cをそれぞれ採る。そして、位置Aにおいて油路L−1と油路L−7とが連通させられ、油圧源149からの油が第2油室145に供給される。このとき、油路L−6とオイルタンク160とは遮断される。また、位置Bにおいて油路L−7とオイルタンク160とが連通させられ、前記第2油室145内の油がドレーンされる。そして、位置Cにおいて油路L−1と油路L−6、L−7とが連通させられる。
【0095】前記切換弁152はソレノイドbを備え、ソレノイドbをオフにすると位置Aを、ソレノイドbをオンにすると位置Bを採る。そして、位置Aにおいて油路L−6と油路L−10とが連通させられ、オイルモータ148が正方向に駆動される。また、位置Bにおいて油路L−6と油路L−11とが連通させられ、オイルモータ148が逆方向に駆動される。
【0096】前記切換弁156はソレノイドbを備え、ソレノイドbをオフにすると位置Aを、ソレノイドbをオンにすると位置Bを採る。そして、位置Aにおいてパイロット油路L−13とオイルタンク160とが連通させられ、開閉弁153に加えられるパイロット圧がなくなる。また、位置Bにおいて油路L−12とパイロット油路L−13とが連通させられ、開閉弁153にパイロット圧が加えられる。
【0097】前記開閉弁153は前記パイロット油路L−13を介してパイロット圧が加えられると位置Aを採り、パイロット圧が加えられないと位置Bを採る。そして、位置Aにおいて油路L−2と油路L−8とが遮断され、位置Bにおいて油路L−2と油路L−8とが連通させられ、油圧源149からの油が第1油室144に供給される。
【0098】前記切換弁155はソレノイドaを備え、ソレノイドaをオンにすると位置Aを、ソレノイドaをオフにすると位置Bを採る。そして、位置Aにおいて油路L−4と油路L−9とが連通させられ、油圧源149からの油が第1油室144に供給される。また、位置Bにおいて油路L−9とオイルタンク160とが連通させられ、前記第1油室144内の油がドレーンされる。
【0099】次に、各切換弁151、152、155、156の作動について説明する。
【0100】図13において、171は制御装置であり、該制御装置171と各切換弁151、152、155、156との間に、それぞれドライバ172〜175が配設され、該ドライバ172〜175によって切換弁151のソレノイドa、b(図12)、切換弁152のソレノイドb、切換弁155のソレノイドa、及び切換弁156のソレノイドbがそれぞれオン・オフさせられる。
【0101】そして、計量工程において、図14に示されるように、切換弁151が位置Cに、切換弁152が位置Aに置かれる。また、切換弁156が位置Aに置かれ、その結果、開閉弁153が位置Bに置かれる。したがって、オイルモータ148を正方向に駆動し、スクリュー12を正回転させることができる。なお、このとき、切換弁155は位置Bに置かれる。
【0102】計量工程が完了すると、前記遅延時間が経過するまで切換弁151が位置Bに、切換弁152が位置Aに置かれる。また、切換弁156が位置Bに置かれ、パイロット圧が開閉弁153に加えられ、該開閉弁153が位置Aに置かれる。したがって、オイルモータ148及び射出シリンダ141は停止させられる。なお、このとき、切換弁155は位置Bに置かれる。
【0103】そして、前記遅延時間が経過すると、切換弁151が位置Cに、切換弁152が位置Bに置かれる。また、切換弁156も位置Bに置かれ、パイロット圧が開閉弁153に加えられ、該開閉弁153が位置Aに置かれる。したがって、スクリュー12を逆回転させ、逆流防止装置によってシールを行うことができる。なお、切換弁155は位置Bに置かれる。
【0104】このとき、スクリュー12は前進しようとするが、射出シリンダ141のサックバック側、すなわち、第1油室144に油が残っているので、前記スクリュー12は移動することなく、計量工程完了位置に置かれる。このようにして、スクリュー位置が保持される。
【0105】その後、サックバックにおいて、切換弁151が位置Bに、切換弁152及び切換弁155が位置Aに置かれる。また、切換弁156が位置Bに置かれ、その結果、開閉弁153が位置Aに置かれる。したがって、スクリュー12を後退させ、サックバックを行うことができる。
【0106】次に、射出工程において、切換弁151及び切換弁152が位置Aに置かれる。また、切換弁156が位置Aに置かれ、その結果、開閉弁153が位置Bに置かれる。したがって、スクリュー12を前進させることができる。なお、このとき、切換弁155は位置Bに置かれる。
【0107】次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0108】図15は本発明の第2の実施の形態におけるスクリューの要部分解斜視図である。
【0109】図において、52は射出部材としてのスクリューであり、該スクリュー52は、前方(図における左方)にスクリューヘッド54を、後方(図における右方)にメータリング部55を備え、該メータリング部55の表面には螺旋状のフライト15が形成され、フライト15間に溝16が形成される。
【0110】また、前記スクリューヘッド54は、前部(図における左部)に円錐形のヘッド本体部57を、後部(図における右部)に小径部58を有し、該小径部58の前端(図における左端)に規制突起64a、64bが複数対(本実施の形態においては2対(図においては、1対の規制突起64a、64bだけを示す。))形成される。そして、前記スクリューヘッド54をヘッドボルト74が貫通し、該ヘッドボルト74の後端(図における右端)に形成されたねじ部65によって前記スクリューヘッド54が前記メータリング部55にねじ止めされる。
【0111】また、該メータリング部55の前端に環状の第1のリング61が固定され、前記小径部58の外周に、前記第1のリング61と隣接させて環状の第2のリング62が配設される。なお、前記第1のリングとメータリング部とを一体に形成することもできる。
【0112】そして、第2のリング62がスクリューヘッド54と共回りしないように、第2のリング62の厚さは、前記規制突起64a、64bの後端と前記第1のリング61の前端との間の距離よりわずかに小さくされ、第2のリング62の後端と第1のリング61の前端との間、又は規制突起64a、64bの後端と第2のリング62の前端との間に、0.1〜0.2〔mm〕程度のクリアランスが形成される。なお、射出と計量との切換えによって第2のリング62が軸方向に移動することはない。
【0113】さらに、第2のリング62がスクリューヘッド54と共回りしないように、第2のリング62の外径は加熱部材としての図示されない加熱シリンダの内径よりわずかに小さく、内径は小径部58の外径よりわずかに大きくされる。
【0114】前記第1のリング61は、外周縁の円周方向における複数箇所に、山部67、及び各山部67間に形成された第1の樹脂流路としての谷部68を有する。
【0115】一方、前記第2のリング62は、中央に前記小径部58が貫通する開口69を有するとともに、外周縁の内側の円周方向における複数箇所に、前記谷部68に対応させて第2の樹脂流路としての貫通孔70が形成される。また、前記第2のリング62におけるスクリューヘッド54側の面に、規制突起64a、64bの各対に対応させて係止爪71、72が突出させて形成され、それぞれ規制突起64a、64b間に配設される。
【0116】したがって、前記第1、第2のリング61、62は、相対的に揺動自在になるとともに、係止爪71、72及び規制突起64a、64bから成る揺動規制手段によって揺動範囲が規制される。
【0117】そして、計量工程において、スクリュー52を矢印A方向に正回転させると、前記第1のリング61はスクリュー52と同じ方向に回転させられる。続いて、第2のリング62が、第1のリング61との間に発生させられる摩擦力、第1のリング61の回転に伴って発生させられる樹脂の流れ等によって、スクリュー52と同じ方向に回転させられる。
【0118】この場合、最初は、スクリュー52が正回転させられるのに伴って第1のリング61が先行して回転させられるので、第1、第2のリング61、62は相対的に回転させられるが、係止爪72が規制突起64aに当接すると、その後、第1、第2のリング61、62は一体的に回転させられる。
【0119】このとき、谷部68と貫通孔70とは円周方向における同位置に置かれ、連通させられるので、スクリュー52の正回転に伴ってメータリング部55の樹脂は谷部68及び貫通孔70を通って前方に移動し、スクリューヘッド54の前方に蓄えられる。
【0120】このようにして、計量工程が完了すると、遅延時間を置いた後、シールが行われる。そのために、前記スクリュー52は、矢印A方向に対して逆方向に、回転速度N〔rpm〕で時間tだけ逆回転させられる。
【0121】そして、前記第1のリング61はスクリュー52と同じ方向に回転させられ、続いて、第2のリング62は、第1のリング61との間に発生させられる摩擦力、第1のリング61の回転に伴って発生させられる樹脂の流れ等によって、スクリュー52と同じ方向に回転させられる。
【0122】この場合、最初は、第1のリング61が先行して回転させられるので、第1、第2のリング61、62は相対的に回転させられるが、係止爪71、72が規制突起64bに当接すると、その後、第1、第2のリング61、62は一体的に回転させられる。
【0123】このとき、谷部68と貫通孔70とは円周方向における異なる位置に置かれ、非連通にされ、シールが行われる。
【0124】ところで、前記計量工程が完了した時点において、第1、第2のリング61、62の前方と後方とが谷部68及び貫通孔70を介して連通させられているので、シールが開始されるのが遅延されると、その間に第1、第2のリング61、62の前方の樹脂の圧力と後方の樹脂の圧力とが平均化され、前記スクリューヘッド54の前方の樹脂の圧力が低下する。
【0125】したがって、第1のリング61を先行して回転させようとするときに、スクリュー52の回転に伴ってスクリューヘッド54の前方の樹脂が逆方向に回転流動させられるのを防止することができるので、第2のリング62が第1のリング61とほぼ同時に回転させられることがなくなり、確実に前記谷部68と貫通孔70とが非連通にされる。その結果、確実にシールを行うことができる。なお、前記遅延時間を長くするほど、スクリューヘッド54の前方の樹脂の圧力が低下し、安定させられる。
【0126】その後、サックバックが行われ、スクリューヘッド54の前方に蓄えられた樹脂の圧力が低くされ、図示されない射出ノズルの前端から樹脂が垂れ落ちるのが防止される。このとき、スクリュー52が後退(図における右方に移動)させられても、メータリング部55の樹脂は前方に移動しないので、前記スクリューヘッド54の前方に蓄えられる樹脂の量が変動するのを防止することができる。
【0127】その結果、射出される樹脂の量が一定になり、成形品にショートショット、バリ等の成形不良が発生するのを防止することができる。
【0128】なお、前記スクリュー52を逆回転させると、該スクリュー52はねじ効果によって前進しようとするが、これを防止するために、図示されない射出シリンダは、スクリュー52を加熱シリンダ内における計量工程完了位置に保持する。
【0129】続いて、前記射出工程時に、スクリュー52が前進(図における左方に移動)させられると、前記スクリューヘッド54の前方に蓄えられた樹脂が後方に逆流しようとするが、前記第1、第2のリング61、62はサックバック時と同じ状態に置かれ、シールが行われる。
【0130】その結果、前記スクリューヘッド54の前方に蓄えられた樹脂が逆流するのを防止することができるので、射出される樹脂の量が一定になり、成形品にショートショット、バリ等の成形不良が発生するのを防止することができる。
【0131】また、射出工程において、スクリュー52の前進が開始されるのと同時に樹脂を図示されない金型装置のキャビティ空間に送り込むことができるので、メルトフロントへの応答性を高くすることができる。
【0132】さらに、樹脂の混練分散状態、粘度、温度等、及び射出工程を開始したときのスクリュー速度の立上がり度によってシールを行うタイミングが変動することがなくなる。
【0133】次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
【0134】図16は本発明の第3の実施の形態におけるスクリューの要部分解斜視図である。
【0135】この場合、スクリューヘッド83の前端(図における左端)に、規制ピン84、85が横方向に突出させて形成される。また、第2のリング82は、中央に前記スクリューヘッド83が貫通する開口87を有するとともに、外周縁の内側の円周方向における複数箇所に、第1のリング61の第1の樹脂流路としての谷部68に対応させて第2の樹脂流路としての貫通孔70が形成される。なお、前記第1のリング61はメータリング部55の前端に固定される。また、前記第2のリング82におけるスクリューヘッド83の先端側の面に、各規制ピン84、85に対応させて係止爪88a、88bの対が突出させて形成される。したがって、前記第1、第2のリング61、82は、相対的に揺動自在になるとともに、係止爪88a、88b及び規制ピン84、85から成る揺動規制手段によって揺動範囲が規制される。
【0136】この場合、スクリューヘッド83に規制突起64a(図15)、64bを形成する必要がないので、逆流防止装置の構造を簡素化することができる。
【0137】次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
【0138】図17は本発明の第4の実施の形態における逆流防止装置の動作を示すタイムチャートである。
【0139】この場合、型締装置によって型締めが行われると、射出工程が開始され、射出工程が完了すると、一定時間だけ保圧工程が行われる。そして、金型装置においては、冷却工程が開始され、該冷却工程の間に、射出装置において計量工程、サックバック及びシールが行われる。また、前記金型装置においては、冷却工程が完了すると、前記型締装置によって型開き及び突出しが行われる。
【0140】すなわち、計量工程が完了すると、制御装置171(図13)の樹脂圧力低下処理手段としての図示されないサックバック処理手段は、射出シリンダ141(図12)を駆動してスクリュー12(図3)を回転させることなく所定距離だけ後退させることによって、サックバックを行う。したがって、スクリューヘッド14の前方の樹脂の圧力が低くされて、射出ノズル13の先端から樹脂が垂れ落ちるのが防止される。
【0141】続いて、前記制御装置171の図示されないシール処理手段は、前記オイルモータ148を駆動し、シールを開始する。
【0142】このとき、前記スクリューヘッド14の前方の樹脂の圧力がサックバックによって低くされているので、第1のリング31を先行して回転させようとするときに、スクリュー12の回転に伴ってスクリューヘッド14の前方の樹脂が逆方向に回転流動させられるのを防止することができる。したがって、第2のリング32が第1のリング31とほぼ同時に回転させられることがなくなり、確実に前記谷部37(図4)、47(図6)が非連通にされる。その結果、確実にシールを行うことができる。なお、前記遅延時間を長くするほど、スクリューヘッド14の前方の樹脂の圧力が低下し、安定させられる。
【0143】本実施の形態においては、第1の実施の形態において説明した射出装置に本発明が適用されているが、第2、第3の実施の形態において説明した射出装置に適用することもできる。
【0144】次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
【0145】図18は本発明の第5の実施の形態におけるスクリューの要部斜視図、図19は本発明の第5の実施の形態におけるスクリューの要部分解斜視図である。
【0146】この場合、スクリューヘッド90の小径部92にリング93が回転自在に配設され、該リング93の外周の複数箇所に第1の樹脂流路94が形成されるとともに、スクリューヘッド90の外周の複数箇所に第2の樹脂流路91が形成される。そして、前記小径部92の外周には、所定の間隔を置いて係止爪95a、95bが形成され、リング93の内周面に、前記係止爪95a、95b間に対応させて係止爪96が形成される。したがって、リング93は、前記係止爪95a、95b、96から成る揺動規制手段によって揺動範囲が規制される。
【0147】この場合、一つのリング93を配設するだけでよいので、射出装置のコストを低くすることができる。
【0148】なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0149】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によれば、逆流防止装置においては、メータリング部と、該メータリング部にねじ止めされたスクリューヘッドと、前記メータリング部とスクリューヘッドとの間に配設された第1のリングに形成された第1の樹脂流路と、前記メータリング部とスクリューヘッドとの間に前記第1のリングと隣接させて相対的に揺動自在に配設された第2のリングに形成された第2の樹脂流路と、スクリューを選択的に一方の方向及び他方の方向に回転させる駆動手段と、制御装置とを有する。
【0150】そして、前記第1、第2のリング間には、前記スクリューを一方の方向に回転させたときに前記第1、第2の樹脂流路を連通させ、また、前記スクリューを他方の方向に回転させたときに前記第1、第2の樹脂流路を非連通にしてシールを行う揺動規制手段が形成される。
【0151】また、前記制御装置は、計量工程が完了した後、シールが開始される前に、スクリューヘッドの前方の樹脂の圧力を低下させるための樹脂圧力低下処理手段を備える。
【0152】この場合、計量工程において、前記スクリューを一方の方向に回転させると、前記第1、第2の樹脂流路が連通させられ、メータリング部の樹脂は前記第1、第2の樹脂流路を通って前方に移動し、スクリューヘッドの前方に蓄えられる。
【0153】また、計量工程が完了すると、樹脂圧力低下処理手段によって、スクリューヘッドの前方の樹脂の圧力が低下させられる。
【0154】続いて、前記スクリューが他方の方向に回転させられてシールが行われる。このとき、スクリューヘッドの前方の樹脂の圧力が低下させられているので、スクリューの回転に伴ってスクリューヘッドの前方の樹脂が逆方向に回転流動させられるのを防止することができる。
【0155】したがって、第2のリングが第1のリングとほぼ同時に回転させられることがなくなり、確実に前記第1、第2の樹脂流路が非連通にされ、確実にシールが行われる。
【0156】また、正常なクッション量を確保することができ、射出される樹脂の量が少なくなることがない。その結果、金型装置のキャビティ空間への樹脂の充填量が不足することがなくなるので、ショートショット等の成形不良が発生するのを防止することができる。
【0157】本発明の他の逆流防止装置においては、メータリング部と、該メータリング部にねじ止めされたスクリューヘッドと、前記メータリング部とスクリューヘッドとの間に配設されたリングに形成された第1の樹脂流路と、前記スクリューヘッドに形成された第2の樹脂流路と、スクリューを選択的に一方の方向及び他方の方向に回転させる駆動手段と、制御装置とを有する。
【0158】そして、前記リングとスクリューヘッドとの間には、前記スクリューを一方の方向に回転させたときに前記第1、第2の樹脂流路を連通させ、また、前記スクリューを他方の方向に回転させたときに前記第1、第2の樹脂流路を非連通にしてシールを行う揺動規制手段が形成される。
【0159】また、前記制御装置は、計量工程が完了した後、シールが開始される前に、スクリューヘッドの前方の樹脂の圧力を低下させるための樹脂圧力低下処理手段を備える。
【0160】この場合、一つのリングを配設するだけでよいので、射出装置のコストを低くすることができる。
【0161】本発明の更に他の逆流防止装置においては、さらに、前記駆動手段は、計量工程時に前記スクリューを一方の方向に回転させるとともに、計量工程が完了した後に前記スクリューを他方の方向に回転させ、その間、スクリューを計量工程完了位置に保持する。
【0162】この場合、常に計量工程完了位置において、サックバックを行うことができ、また、射出工程を開始することができるので、各ショットごとに射出される樹脂の量にばらつきが生じるのを防止することができる。




 

 


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