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発明の名称 平面研削盤
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−138190(P2001−138190A)
公開日 平成13年5月22日(2001.5.22)
出願番号 特願平11−319740
出願日 平成11年11月10日(1999.11.10)
代理人 【識別番号】100089222
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 康伸
【テーマコード(参考)】
3C034
3C043
【Fターム(参考)】
3C034 BB32 BB53 
3C043 BA01 BA12
発明者 流尾 敬二
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】ベッドと、該ベッドの上方に設けられたクロスレールと、該クロスレールで案内されて前後移動するサドルと、該サドルで案内されて上下移動する摺動台と、加工物を載せ前記ベッド上で左右移動するテーブルと、前記摺動台に取付けられ、垂直な駆動軸と駆動モータを備えた工具頭と、該工具頭の下端に取付けられた旋回割出機構と、該旋回割出機構を介して、前記工具頭に連結され、前記駆動軸に噛み合い、工具が先端に取付けられる水平な主軸を備えているアングルヘッドと、前記主軸を軸方向に移動させる切込み機構とからなることを特徴とする平面研削盤。
【請求項2】前記主軸に、工具を着脱自在に取付ける工具着脱機構が内蔵されていることを特徴とする請求項1記載の平面研削盤。
【請求項3】前記旋回割出機構が、上カップリングと下カップリングとを備え、任意の割出角で噛合せが可能で、クランプすると噛合い、アンクランプすると噛合いが外れるインデックスカップリングと、前記インデックスカップリングをクランプ・アンクランプするインデックスクランプとからなり、前記上カップリングが、前記工具頭の下端に取付けられ、前記下カップリングが前記アングルヘッドの上端に取付けられており、前記インデックスクランプは、前記アングルヘッドの外周に取付けられた係合ブロックと、前記工具頭に取付けられ、前記係合ブロックに係合離脱自在なピストンロッドを備えたロック用シリンダとからなることを特徴とする請求項1記載の平面研削盤。
【請求項4】前記切込み機構が、前記アングルヘッドに取付けられた切込み用モータと、該モータで回転されるギヤと、前記主軸と前記アングルヘッドのケーシング間に軸方向移動自在に挿入され、前記主軸を回転自在に支持するクイルと、該クイルの側部に取付けられ、前記ギヤに噛み合わされたラックとからなることを特徴とする請求項1記載の平面研削盤。
【請求項5】前記アングルヘッドが、前記クイルを前記アングルヘッドのケーシング内での軸方向移動を拘束したり許容したりするクイルクランプを備えていることを特徴とする請求項1記載の平面研削盤。
【請求項6】前記工具着脱機構が、軸方向に貫通孔が形成され、先端側にテーパー孔が形成された主軸と、前記テーパー孔に嵌合されるテーパー筒部を有し、該テーパー筒部に後端から内部に向けて雌ネジが形成された工具と、前記貫通孔に挿入され、前記工具の雌ネジに螺合する雄ネジが形成された締付ボルトとからなることを特徴とする請求項2記載の平面研削盤。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平面研削盤に関する。
【0002】
【従来の技術】平面研削盤は、基本的に、前後送りするサドル上に左右送りするテーブルが載せられており、テーブル上のチャックに工作物が取付けられる。コラムには昇降動作する砥石ヘッドが設けられ、この砥石ヘッドの下方への微少送りによって加工物への切込みが与えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き基本構造の平面研削盤では、テーブルの長手方向送りで加工物を移動させるので、その加工個所は加工物の上面と側面に限定されている。つまり、加工物の長手方向両端の端面を加工することは不可能であった。なぜなら、端面加工は微少送りをしなければならないが、テーブルによる微少送りは、特別な精密加工構造、例えばテーブル駆動をボールネジとサーボモータによる精密駆動方式にし、テーブル摺動面を油静圧潤滑方式にしなけらばならず、多大なコストがかかり、特別な用途以外には採用できないからである。
【0004】本発明は上記事情に鑑み、加工物の端面加工が可能で、しかも切削加工も可能であり、低コストで製造できる平面研削盤を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の平面研削盤は、ベッドと、該ベッドの上方に設けられたクロスレールと、該クロスレールで案内されて前後移動するサドルと、該サドルで案内されて上下移動する摺動台と、加工物を載せ前記ベッド上で左右移動するテーブルと、前記摺動台に取付けられ、垂直な駆動軸と駆動モータを備えた工具頭と、該工具頭の下端に取付けられた旋回割出機構と、該旋回割出機構を介して、前記工具頭に連結され、前記駆動軸に噛み合い、工具が先端に取付けられる水平な主軸を備えているアングルヘッドと、前記主軸を軸方向に移動させる切込み機構とからなることを特徴とする。請求項2の平面研削盤は、請求項1記載の発明において、前記主軸に、工具を着脱自在に取付ける工具着脱機構が内蔵されていることを特徴とする。請求項3の平面研削盤は、請求項1記載の発明において、前記旋回割出機構が、上カップリングと下カップリングとを備え、任意の割出角で噛合せが可能で、クランプすると噛合い、アンクランプすると噛合いが外れるインデックスカップリングと、前記インデックスカップリングをクランプ・アンクランプするインデックスクランプとからなり、前記上カップリングが、前記工具頭の下端に取付けられ、前記下カップリングが前記アングルヘッドの上端に取付けられており、前記インデックスクランプは、前記アングルヘッドの外周に取付けられた係合ブロックと、前記工具頭に取付けられ、前記係合ブロックに係合離脱自在なピストンロッドを備えたロック用シリンダとからなることを特徴とする。請求項4の平面研削盤は、請求項1記載の発明において、前記切込み機構が、前記アングルヘッドに取付けられた切込み用モータと、該モータで回転されるギヤと、前記主軸と前記アングルヘッドのケーシング間に軸方向移動自在に挿入され、前記主軸を回転自在に支持するクイルと、該クイルの側部に取付けられ、前記ギヤに噛み合わされたラックとからなることを特徴とする。請求項5の平面研削盤は、請求項1記載の発明において、前記アングルヘッドが、前記クイルを前記アングルヘッドのケーシング内での軸方向移動を拘束したり許容するクイルクランプを備えていることを特徴とする。請求項6の平面研削盤は、請求項2記載の発明において、前記工具着脱機構が、軸方向に貫通孔が形成され、先端側にテーパー孔が形成された主軸と、前記テーパー孔に嵌合されるテーパー筒部を有し、該テーパー筒部に後端から内部に向けて雌ネジが形成された工具と、前記貫通孔に挿入され、前記工具の雌ネジに螺合する雄ネジが形成された締付ボルトとからなることを特徴とする。
【0006】請求項1の発明によれば、アングルヘッドの向きを旋回割出機構で正確に変えることができ、切込み機構で工具の微少切込みができる。このため、テーブル上の加工物の側面はテーブルの左右移動と工具頭の上下動で加工でき、その側面の加工量は工具の切込みで加減できる。また、テーブル上の加工物の端面は、サドルの前後移動と工具頭の上下動で加工でき、その端面の加工量は工具の切込みで加減できる。このように、本発明では一台の研削盤上で加工物の側面と端面の両方の加工ができる。そして、質量の小さな主軸を切込みするので、切込み精度が高くなり、テーブルを切込み動作させる場合のような精密駆動方式を採用しなくてよいので、低コストで製造できる。請求項2の発明によれば、工具脱着機構で種々の工具を主軸に取付けることができるので、研磨、研削、切削等の種々の加工が可能であり、自動交換機と組合わせると、工具の変更が容易に行え、作業能率をより高めることができる。請求項3の発明によれば、クランプ装置でインデックスカップリングの上カップリングと下カップリングをアンクランプすると自在に割出角を変えられ、アングルヘッドの向きを変えることができ、インデックスクランプでインデックスカップリングをクランプすると、変更後の割出角でアングルヘッドを工具頭に固定することができる。このように、アングルヘッドの向きを正確かつ容易に割り出すことができるので、加工物の側面加工と端面加工の切換えが迅速に行え、作業能率が向上する。請求項4の発明によれば、クイルがアングルヘッド内で軸方向移動自在に保持され、そのクイルを、モータで回転されるギヤの回転トルクをラックで受けて軸方向に移動させるので、主軸の回転を阻害することなく、切込み動作を行い得る。また、ギヤとラックの組合せは、大きな回転トルクを切込み力に変換できるので、加工物への工具の切込みが円滑に行え仕上げ精度が高くなり、さらに、切込み動作するのは、クイルと主軸で足り、これらはテーブルに比べ質量が小さいので、正確な微少送りを可能にできる。請求項5の発明によれば、クイルクランプをアンクランプすれば、クイルが自由に移動するので切込み動作が円滑に行える。また、クイルクランプをクランプすれば、クイルは移動しないので、加工物から、反力に影響されず工具による加工を正確に行える。請求項6の発明によれば、主軸のテーパー孔に挿入された工具のテーパー筒部の雌ネジに、主軸の後端から挿入された締付ボルトの雄ネジを螺合し締付けると、各種の工具を主軸に固定でき、締付ボルトを緩めると工具を主軸から取り外すことができる。このため、工具の交換が容易に行える。また、テーパー孔とテーパー筒部はしっくりと嵌合するので、取付状態で、主軸と工具は完全に一体化し、加工中にビビリが発生することもない。
【0007】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。図1は本実施形態の平面研削盤の概略側面図である。図2は本実施形態の平面研削盤の概略正面図である。図3は本実施形態の平面研削盤の平面図である。図1〜3に示すように、本実施形態の平面研削盤は、基本的な構成として、ベッド1、テーブル2、クロスレール3、サドル4、摺動台5、工具頭10、旋回割出機構20、アングルヘッド30および切込み機構50を有するものである。
【0008】符号1は、上面が案内面として平滑に形成されたベッドである。ベッド1の上面には、テーブル2が前後方向に移動自在に設けられている。テーブル2の上面には、例えば、平削り盤等に用いられるベッドやテーブル、サドル等の研削すべき加工物WPが載せられる。ベッド1およびテーブル2の上方には、クロスレール3が水平に設けられている。このクロスレール3は、例えばコラムによって固定されている。クロスレール3には、サドル4が左右に移動自在に取り付けられている。サドル4には、摺動台5が上下昇降自在に取り付けられている。
【0009】つぎに、工具頭10を説明する。摺動台5の前面下部には、工具頭10が取り付けられている。このため、サドル4および摺動台5の動きを組み合わせることにより、工具頭10は、上下左右に自在に動くことができる。
【0010】工具頭10は、固定台11、駆動モータ12および駆動軸13から構成されたものである。図4は、本実施形態の平面研削盤の要部概略縦断面図である。図5はインデックスクランプ22の作動説明図である。図1に示すように、前記摺動台5には、固定台11が固定されており、固定台11の上端には、駆動モータ12が取り付けられている。図4に示すように、固定台11は、その内部が中空になっており、駆動モータ12の主軸が固定台11の中空部分に垂直下向きに挿入されている。駆動モータ12は、その主軸の回転角度を割り出すオリエント機能を備えているが、その理由は後述する。駆動モータ12の主軸には、駆動軸13の上端が取り付けられている。駆動軸13は、固定台11の中空部分に垂直に挿入されており、駆動軸13の上端は、駆動モータ12の下端に駆動軸13の下端には、アングルヘッド30のドライブ軸32の上端が着脱自在に取り付けられている。
【0011】つぎに、旋回割出機構20を説明する。図1に示すように、工具頭10の固定台11の下端には、旋回割出機構20が取り付けられている。旋回割出機構20は、インデックスカップリング21とインデックスクランプ22とから構成されたものである。
【0012】図4に示すように、前者のインデックスカップリング21は、上カップリング21a と下カップリング21b とから構成されたものである。上カップリング21a と下カップリング21b とは、クランプすると噛み合い、アンクランプすると噛み合いが外れるものである。工具頭10の固定台11の下端には、上カップリング21a の上面が取り付けられている。上カップリング21a は、その下面の外周に沿って一定の角度毎に歯が設けられたものである。上カップリング21aの下面に設けられた歯には、下カップリング21b の上面に設けられた歯が噛み合う。その歯は、下カップリング21b の上面の外周に沿って、上カップリング21a と同じ角度毎に設けられている。下カップリング21b の下面には、後述するアングルヘッド30のケーシング31の上端が取り付けられている。
【0013】後者のインデックスクランプ22は、インデックスカップリング21をクランプ・アンクランプするものである。インデックスクランプ22は、ロック用シリンダ23と係合ブロック24とから構成されている。
【0014】ロック用シリンダ23は、シリンダボディ25、ピストンロッド26およびロックロッド27から構成されたものである。図3に示すように、工具頭10の外周には、シリンダボディ25が設けられている。図4に示すように、シリンダボディ25の内部には、ピストンロッド26が昇降自在に設けられている。ピストンロッド26は、その先端に、係合ブロック24と係合する係合部26aを有している。係合部26aには、その先端から軸の長手方向に沿って、スリット26bが形成されている。しかも図5のX-X線矢視図に示すように、このスリット26bは、底面視で十文字、すなわち等角度で4ヶ所形成されている。シリンダボディ25の中心部には、ロックロッド27が昇降自在に取り付けられている。ロックロッド27は、シリンダボディ25、ピストンロッド26及びピストンロッド26の先端に設けられた係合部26aの中心を貫通している。
【0015】前記係合ブロック24は、後述するアングルヘッド30のケーシング31の外周に取り付けられている。
【0016】インデックスクランプ22のクランプ・アンクランプの動作を説明する。図5の(I) は、インデックスクランプ22がアンクランプした状態である。この状態では、ロック用シリンダ23の、シリンダボディ25の内壁とピストンロッド26の下面との間に形成された第一油室28には油圧がかかっており、ピストンロッド26は持ち上げられている。また、ロックロッド27も図示しない油圧シリンダにより、持ち上げられている。
【0017】つづいて、図5の(II)に示すように、ロック用シリンダ23の、シリンダボディ25の内壁とピストンロッド26の上面との間に形成されていた第二油室29に油圧が加わることにより、ピストンロッド26は下降し、その係合部が係合ブロック24の内部に侵入する。図5の(III) に示すように、ピストンロッド26が係合ブロック24に侵入した状態で油圧シリンダによりロックロッド27が押し下げられると、ピストンロッド26の係合部の内部に、ロックロッド27が侵入する。このため、ピストンロッド26の係合部は、外径が広がり、係合ブロック24と係合する。さらに、第一油室28に油圧が加わり、ピストンロッド26が上昇することにより、係合ブロック24が持ち上げられ、インデックスクランプ22はクランプする。このとき、図4に示すように、係合ブロック24が取り付けられたアングルヘッド30のケーシング31も、ピストンロッド26によって持ち上げられることになる。
【0018】したがって、工具頭10の固定台11とアングルヘッド30のケーシング31とが接近し、工具頭10の固定台11の下端に取り付けられた上カップリング21a とアングルヘッド30のケーシング31の上端に取り付けられた下カップリング21b とがクランプするのである。
【0019】インデックスクランプ22をアンクランプするときは、まず、ロックロッド27を油圧シリンダにより上昇させる。これにより、ピストンロッド26の係合部からロックロッド27が抜け、ピストンロッド26の係合部の外径が縮まり、ピストンロッド26は、係合ブロック24との係合から解放される。このとき、ピストンロッド26により持ち上げられていたアングルヘッド30のケーシング31は、自重により下降する。したがって、工具頭10の固定台11に取り付けられているロック用シリンダ23とアングルヘッド30のケーシング31に取り付けられている係合ブロック24との係合が外れる。よって、インデックスクランプ22はアンクランプし、上カップリング21a と下カップリング21b とがアンクランプするのである。
【0020】つぎに、アングルヘッド30を説明する。図4に示すように、アングルヘッド30は、旋回割出機構20のインデックスカップリング21を介して工具頭10の固定台11に取り付けられている。
【0021】図6は、アングルヘッド30上部の概略縦断面図である。同図に示すように、前記旋回割出機構20の下カップリング21b の下面には、ケーシング31の上端が取り付けられている。ケーシング31の上部には、その内部にドライブ軸32が、垂直に配設され、回転自在に支持されている。ドライブ軸32の上端は、駆動軸13の下端に着脱自在に取り付けられている。このため、ドライブ軸32には、駆動軸13を介して、駆動モータ12の回転が伝達される。
【0022】図7は、アングルヘッド30下部の概略縦断面図である。図6および図7に示すように、ドライブ軸32の下端には、ドライブ側かさ歯車33a が取り付けられている。ドライブ側かさ歯車33a には、ドリブン側かさ歯車33b が噛合っている。ドリブン側かさ歯車33b は、その回転軸が水平に配設されている。したがって、ドライブ側かさ歯車33a とドリブン側かさ歯車33b との組み合わせにより、水平回転を、垂直回転に変換するかさ歯車機構33が構成されている。
【0023】ドリブン側かさ歯車33b の中心には、アングルヘッド30の主軸40が、水平に取り付けられている。ドリブン側かさ歯車33b の中心にボスを形成し、アングルヘッド30の主軸40の後端にスプラインを形成して、前記ボスにスプラインを進退自在に係合している。このため、ドリブン側かさ歯車33b の回転に伴い、主軸40も回転するのである。
【0024】アングルヘッド30の主軸40は、ケーシング31の内部に、水平に配設されている。主軸40には、工具脱着機構41が内蔵されており、工具45を着脱自在に取り付けることができる。以下に、工具脱着機構41を説明する。
【0025】図8(a) は主軸40と締付ボルト48の概略図であり、図8(b) は工具45の概略図である。工具脱着機構41は、主軸40、工具45および締付ボルト48から構成されている。図8(a)に示すように、主軸40には、軸方向に貫通孔42h が設けられ、その先端には、テーパ孔43T が形成されている。主軸40の貫通孔42h には、主軸40の後端から、締付ボルト48が挿入されている。締付ボルト48は、その先端に雄ネジ49S が形成されたものである。
【0026】主軸40のテーパー孔43T には、工具45が嵌合される。図8(b) に示すように、工具45は、例えば、砥石やフライスカッタ、エンドミルカッタ等である。工具45の後端には、テーパ筒部46T が形成され、その後端面には、雌ネジ47S が形成されている。
【0027】工具45のテーパ筒部46T を、主軸40のテーパ孔43T に嵌合する。ついで、主軸40の後端から貫通孔42h に挿入された締付ボルト48の雄ネジ49S を工具45の雌ネジ47S に螺合し、締付ボルト48を締め付けることにより、工具45は主軸40に固定される。また、工具45は、締付ボルト48を緩めることで、簡単に主軸40から取り外すことができる。
【0028】よって、本実施形態の平面研削盤は、工具脱着機構41により、例えば、砥石やフライスカッター、エンドミルカッター等の種々の工具45を主軸40に取り付けることができるので、研磨、研削、切削等の種々の加工が可能である。さらに、主軸40のテーパ孔43T と工具45のテーパ筒部46T とが、しっくり嵌合するので、取付状態で主軸40と工具45とは完全に一体化し、加工中にビビリが発生することもない。
【0029】つぎに、切込み機構50について説明する。図9は図4のVI−VI線断面矢視図である。図10は図4のVII−VII線断面矢視図である。図11は図4のVIII−VIII線断面矢視図である。図9〜11に示すように、切込み機構50は、切込み用モータ51、ギア52、クイル53,ラック54および原点位置検出センサ55から構成されたものである。
【0030】図10に示すように、アングルヘッド30のケーシング31の側面には、切込み用モータ51がその主軸を垂直下向きに、取り付けられている。切込み用モータ51の主軸の下端には、ドライブギア52a が取り付けられている。図9に示すように、ドライブギア52a には、ドリブンギア52b が噛み合っている。
【0031】前記アングルヘッド30のケーシング31と前記主軸40との間には、クイル53が、軸方向に進退自在に挿入されている。クイル53は、主軸40を回転自在に支持するものである。クイル53は、主軸40の回転の影響を受けて回転しないように、ケーシング31の下部に取り付けられたキーにより、回転が防止されている。
【0032】図9および図11に示すように、クイル53の側面には、ラック54が取り付けられている。このラック54は、前記ドリブンギア52b と噛み合っている。クイル53の後方において、アングルヘッド30のケーシング31の側方には、原点位置検出センサ55が取り付けられている。
【0033】したがって、切込み用モータ51が回転すると、ドライブギア52a を介して、ドリブンギア52b が回転される。さらに、ドリブンギア52b の回転トルクをラック54で受けるので、クイル53が前進・後退する。よって、クイル53と一緒に、主軸40も、前進・後退し、主軸40の先端に取り付けられた工具45は、加工物WPへの切込みを行うことができる。また、クイル53が後退する際には、クイル53の後端が原点位置検出センサ55により検出されるので、クイル53は、常に一定の位置で停止する。
【0034】よって、切込み機構50は、テーブル2より質量の小さい主軸40およびクイル53を前進・後退させることにより、加工物WPへの切込みを行うので、正確な微小送りができる。したがって、加工物WPへの工具45の切込みが円滑に行えるので、仕上げ精度が高くなる。なお、切込み機構50は、ラック・ピニオン機構でなくてもよく、ネジ機構やウォーム歯車機構等を採択しうる。
【0035】つぎに、クイルクランプ60を説明する。図7に示すように、アングルヘッド30のケーシング31の先端上部には、クイルクランプ60が設けられている。クイルクランプ60の押圧ユニット61は、皿バネと図示しない空気室63とを備えた伸縮自在の構造をしている。
【0036】押圧ユニット61の下端には、当金62が取り付けられている。当金62は、クイル53より軟かい黄銅板である。当金62は、クイル53の上部に形成された溝に侵入し、クイル53と接触する。当金62を用いることにより、クイル53との接触面を大きくしている。なお、当金62は、クイル53を傷付けないものであればよく、銅板やアルミ板等を採択しうる。
【0037】切込みを行うときには、図示しない空気室63に高圧空気が導入されることにより、押圧ユニット61の皿バネが縮み、当金62がクイル53から離れる。したがって、クイル53はアンクランプされ、進退が許容されるので、切込み機構50により、主軸40が前進・後退する。よって、主軸40の先端に取り付けられた工具45は、切込みを行うことができる。切削時には、空気室63から高圧空気が抜かれることにより、押圧ユニット61の皿バネが伸び、クイル53に当金62が押し付けられる。このため、クイル53はクランプされ、進退が拘束されるので、切削時の加工物WPからの反力を受けても、クイル53は移動しない。
【0038】よって、クイルクランプ60をアンクランプすれば、クイル53が軸方向に自由に移動できるので切込動作が円滑に行える。また、クイル53をクランプすれば、クイル53は移動しないので、加工物WPからの反力に影響されず、工具45による加工を正確に行える。なお、クイルクランプ60は、クイル53を拘束と許容ができるものであればよく、油圧クランプやネジクランプ等を採択しうる。
【0039】本実施形態の平面研削盤における作用と効果を図面に基づき説明する。図12は加工物WPの一例を示した図である。図13は加工時のアングルヘッド30の動きを示した概略平面図である。本実施形態の平面研削盤の周囲に、加工物WPA ,加工物WPB ,加工物WPC ,加工物WPD が、ベッド1上のテーブル2に置かれる。したがって、本実施形態の平面研削盤は、アングルヘッド30が回転することにより、その周囲に配設された加工物WPの側面SFまたは端面EFを順次加工することができる。よって、各加工物WPを一回配設するだけで、4工程分の作業を行うことができる。以下に、その加工作業を説明する。
【0040】図13の(I) の位置でアングルヘッド30が停止している。まず、工具頭10の駆動モータ12の回転が停止した状態で、工具45をアングルヘッド30の主軸40に取り付ける。このとき、公知の工具自動交換機(特許NO.1974330)を用いることにより、工具45の取付けや変更が容易に行え作業能率を高めることができる。
【0041】つぎに、加工物WPA の側面SFの加工工程を説明する。まず、摺動台5に取り付けられた工具頭10を、サドル4に沿って所望の量だけ上昇させ、停止させる。つぎに、テーブル2を移動し、加工物WPA を図13の下方に、所望の量だけ移動する。
【0042】クイルクランプ60をアンクランプし、切込み機構50のクイル53を進退自由にする。この状態で、切込み用モータ51を作動させ、クイル53を前進させる。それにより、主軸40も前進するので、主軸40の先端に取り付けられた工具45を所望の切込み量だけ前進させることができる。その後、クイルクランプ60で、クイル53をクランプし、クイル53を拘束する。なお、工具頭10は、サドル4を介してクロスレール3に左右方向へ移動自在に取り付けられているので、工具頭10をクロスレール3に沿って左右方向に移動させることによっても、工具45の切り込みを行うことができる。
【0043】工具頭10の駆動モータ12を回転させると、その回転が、駆動軸13、アングルヘッド30のドライブ軸32、かさ歯車機構33、主軸40の順で伝達し、工具45が回転する。そこで、テーブル2を図13の下から上へ移動させることにより、加工物WPA が工具45に接触し、加工物WPA の側面SFが研削され始める。
【0044】加工物WPA が、工具45により、図13の上端から下端まで研削されると、工具頭10をサドル4に沿って所望の量だけ下降させる。その後、図13の上から下へテーブル2を移動することにより、加工物WPA の側面SFのまだ加工していない部分が、工具45により、図13の下端から上端まで加工される。上記工程を繰り返すことで、加工物WPA の側面SFの全面が研削される。
【0045】さらに深い切込みを行う場合には、クイルクランプ60をアンクランプし、切込み機構50により、所望の切込み量だけ、工具45を前進させる。このとき、工具45が取り付けられた主軸40は、クイル53に回転自在に支持されている。このため、クイル53の移動は主軸40の回転を阻害しないので、工具頭10の駆動モータ12を停止することなく、切込みが行える。そして、クイルクランプ60でクイル53をクランプし、上記の加工手順を繰り返すことにより、加工物WPA の側面SFを深く切込み、研削をすることができる。
【0046】加工物WPA の側面SFの研削が終了したら、クイルクランプ60でクイル53をアンクランプし、切込み機構50により、クイル53を後退させる。このとき、原点位置検出センサ55により、クイル53の後端の位置が検出されているので、常に一定の位置で、クイル53が停止する。
【0047】つぎに、加工物WPB の端面EFの加工を行うために、アングルヘッド30を回転し、工具45と加工物WPB の端面EFとを正対させる。以下に、アングルヘッド30を回転し、工具45と加工物WPB の端面EFとを正対させる手順を説明する。
【0048】まず、工具頭10の駆動モータ12の回転を停止する。旋回割出機構20のインデックスクランプ22をアンクランプすることにより、インデックスカップリング21の上カップリング21a と下カップリング21b との噛合いが外れる。これによって、アングルヘッド30と工具頭10とは、工具頭10の駆動軸13とドライブ軸32だけで接続していることになるので、アングルヘッド30は、工具頭10の固定台11に対して回転自在となる。
【0049】つぎに、位置決めピンをドライブ軸32に係合することにより、ドライブ軸32をケーシング31に固定する。その状態で、工具頭10の駆動モータ12の主軸を左に90°回転させる。工具頭10の駆動モータ12は、その主軸の回転角度を割り出すことができるオリエント機能を備えている。したがって、ドライブ軸32に固定されたケーシング31も左へ回転し、アングルヘッド30の主軸40の先端に取り付けられた工具45は、被加工物WPBの端面EFと正対する。
【0050】その後、位置決めピンとドライブ軸32との係合を解放し、ドライブ軸32をケーシング31に対して、回転自在にする。そして、インデックスクランプ22をクランプすることにより、インデックスカップリング21の上カップリング21a と下カップリング21b とを噛み合わせる。上カップリング21a には、一定の角度ごとに歯が切られている。下カップリング21b にも、上カップリング21a と同じ角度ごとに歯が切られている。このため、上カップリング21a と下カップリング21b とが噛み合うことにより、アングルヘッド30は、(I) の状態から正確に左へ90°回転した(II)の状態で、加工物WPB の端面EFと正対し、工具頭10に固定される。
【0051】よって、本実施形態の平面研削盤は、アングルヘッドの向きを正確かつ容易に割出すことができるので、加工物WPの側面加工と端面加工の切換えが迅速に行え、作業能率が向上する。
【0052】つぎに、加工物WPB の端面EFの加工工程を説明する。工具頭10を、サドル4に沿って所望の量だけ上昇させ、停止させる。つぎに、サドル4をクロスレール3に沿って移動させることにより、工具頭10を図13の左から右へ所望の量だけ移動させ、停止させる。
【0053】クイルクランプ60をアンクランプし、クイル53の移動を自由にする。この状態で、切込み用モータ51を作動させ、ドライブギア52a 、ドリブンギア52b、ラック54を介して、クイル53を前進させる。それにより、主軸40も前進するので、主軸40の先端に取り付けられた工具45を所望の切込み量だけ前進させる。その後、クイルクランプ60をクランプすることにより、クイル53を拘束する。
【0054】したがって、本発明の平面研削盤では、加工物WPの端面加工においても、主軸40の前進により切込みができる。したがって、テーブル2に、精密駆動方式等を採用しなくてよいので、低コストで製造できる。さらに、質量の小さな主軸40を移動させて切込みをするので、切込み精度が高くなる。
【0055】工具頭10の駆動モータ12を回転させると、駆動軸13、ドライブ軸32、かさ歯車33、主軸40の順で伝達し、工具45が回転する。そこで、工具頭10を、クロスレール3に沿って図13の右から左へ移動させることにより工具45が、加工物WPB に接触し、加工物WPB の端面EFの研削が始まる。
【0056】加工物WPB の端面EFが、図13の右端から左端まで研削されると、工具頭10がサドル4に案内されて、所定の位置まで下降する。その後、工具頭10がクロスレール3に案内されて図13の左から右へ移動するので、まだ研削されていない加工物WPB の端面EFが左から右へ研削される。
【0057】上記加工を繰り返すことで、加工物WPB の端面EFの全面が研削される。加工物WPB の端面EFの研削が終了したら、クイルクランプ60をアンクランプし、切込み機構50により、工具45を後退させる。このとき、原点位置検出センサ55により、クイル53の後端の位置が検出されているので、常に一定の位置で、クイル53が停止する。
【0058】加工物WPC の側面SFは、アングルヘッド30を図13の(II)の状態から図13の(III) の位置まで回転させ、加工物WPC の側面SFと正対させた後、加工物WPA の側面SFと同様の手順で加工される。また、加工物WPD の端面EFは、アングルヘッド30を図13の(III) の状態から図13の(IV)の位置まで回転させ、加工物WPD の端面EFと正対させた後、加工物WPB の端面EFと同様の手順で加工される。
【0059】よって、本実施形態の平面研削盤は、本発明では一台の研削盤上で加工物WPの側面SFと加工物WPの端面EFの両方の加工ができる。そして、側面加工の切込みおよび端面加工の切込みを、どちらも質量の小さな主軸40を移動させて切込みするので、切込み精度が高くなる。また、テーブル2を切込み動作させる場合のような精密駆動方式を採用しなくてよいので、低コストで製造できる。さらに、旋回割出し機構20によりアングルヘッド30の向きを正確かつ容易に割出すことができるので、加工物WPの側面加工と端面加工の切換えが迅速に行え、作業能率が向上する。
【0060】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、アングルヘッドの向きを旋回割出機構で正確に変えることができ切込み機構で工具の微少切込みができる。このため、テーブル上の加工物の側面はテーブルの左右移動と工具頭の上下動で加工でき、その側面の加工量は工具の切込みで加減できる。また、テーブル上の加工物の端面は、サドルの前後移動と工具頭の上下動で加工でき、その端面の加工量は工具の切込みで加減できる。このように、本発明では一台の研削盤上で加工物の側面と端面の両方の加工ができる。そして、質量の小さな主軸を切込みするので、切込み精度が高くなり、テーブルを切込み動作させる場合のような精密駆動方式を採用しなくてよいので、低コストで製造できる。請求項2の発明によれば、工具脱着機構で種々の工具を主軸に取付けることができるので、研磨、研削、切削等の種々の加工が可能であり、自動交換機と組合わせると、工具の変更が容易に行え、作業能率をより高めることができる。請求項3の発明によれば、クランプ装置でインデックスカップリングの上カップリングと下カップリングをアンクランプすると自在に割出角を変えられ、アングルヘッドの向きを変えることができ、クランプ装置でインデックスカップリングをクランプすると、変更後の割出角でアングルヘッドを工具頭に固定することができる。このように、アングルヘッドの向きを正確かつ容易に割出すことができるので、加工物の側面加工と端面加工の切換えが迅速に行え、作業能率が向上する。請求項4の発明によれば、クイルがアングルヘッド内で軸方向移動自在に保持され、そのクイルを、モータで回転されるギヤの回転トルクをラックで受けて軸方向に移動させるので、主軸の回転を阻害することなく、切込み動作を行い得る。また、ギヤとラックの組合せは、大きな回転トルクを切込み力に変換できるので、加工物への工具の切込みが円滑に行え仕上げ精度が高くなり、さらに、切込み動作するのは、クイルと主軸で足り、これらはテーブルに比べ質量が小さいので、正確な微少送りを可能にできる。請求項5の発明によれば、クイルクランプをアンクランプすれば、クイルが自由に移動するので切込み動作が円滑に行える。また、クイルクランプをクランプすれば、クイルは移動しないので、加工物から、反力に影響されず工具による加工を正確に行える。請求項6の発明によれば、主軸のテーパー孔に挿入された工具のテーパー筒部の雌ネジに、主軸の後端から挿入された締付ボルトの雄ネジを螺合し締付けると、各種の工具を主軸に固定でき、締付ボルトを緩めると工具を主軸から取り外すことができる。このため、工具の交換が容易に行える。また、テーパー孔とテーパー筒部はしっくりと嵌合するので、取付状態で、主軸と工具は完全に一体化し、加工中にビビリが発生することもない。




 

 


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