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射出装置 - 住友重機械工業株式会社
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発明の名称 射出装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−121578(P2001−121578A)
公開日 平成13年5月8日(2001.5.8)
出願番号 特願平11−303231
出願日 平成11年10月26日(1999.10.26)
代理人 【識別番号】100096426
【弁理士】
【氏名又は名称】川合 誠 (外1名)
【テーマコード(参考)】
4F206
【Fターム(参考)】
4F206 JA07 JF01 JF12 JQ41 
発明者 今冨 芳幸
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 (a)所定の位置に樹脂供給口が形成された加熱シリンダと、(b)スクリュー本体の外周面にフライト及び溝が形成されたフライト部、及び該フライト部の前端に配設されたスクリューヘッドを備え、前記加熱シリンダ内において回転自在に、かつ、進退自在に配設されたスクリューと、(c)前記樹脂供給口を介して加熱シリンダ内に樹脂を供給する樹脂供給装置とを有するとともに、(d)前記樹脂供給口は加熱シリンダの真横位置以下に形成されることを特徴とする射出装置。
【請求項2】 (a)前記樹脂供給口は加熱シリンダの最下部に形成され、(b)前記樹脂供給装置は加熱シリンダの下方から樹脂を供給する請求項1に記載の射出装置。
【請求項3】 前記樹脂供給装置は計量工程時に樹脂を供給する請求項1に記載の射出装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、射出成形機においては、射出装置が配設され、該射出装置の加熱シリンダ内にスクリューが回転自在に、かつ、進退自在に配設され、該スクリューを計量用モータ及び射出用モータによって回転及び進退させることができるようになっている。また、前記スクリューの本体、すなわち、スクリュー本体の外周面には、螺(ら)旋状のフライトが形成され、該フライトによって溝が形成される。そして、計量工程時に、スクリューを正方向に回転させると、加熱シリンダの上部に取り付けられたホッパから落下した樹脂は、溶融させられながら前記溝に沿って前進させられ、スクリューヘッドの前方に蓄えられ、それに伴ってスクリューは後退させられる。また、射出工程時に、スクリューを前進させると、スクリューヘッドの前方に蓄えられた樹脂は、射出ノズルから射出され、金型装置のキャビティ空間に充填(てん)される。
【0003】そのために、前記加熱シリンダの所定の位置に樹脂供給口が形成され、ホッパから落下した樹脂は、前記樹脂供給口を介して加熱シリンダ内に供給される。また、前記フライトが形成されたフライト部においては、後方から前方にかけて順に、樹脂が供給される樹脂供給部、供給された樹脂を圧縮しながら溶融させる圧縮部、及び溶融させられた樹脂を一定量ずつ計量する計量部が形成される。なお、前記溝内の樹脂は、前記樹脂供給部においてペレット状の形状を有し、圧縮部において半溶融状態になり、計量部において完全に溶融させられて液状になる。
【0004】ところで、前記スクリューの外周面及び加熱シリンダの内周面の粗さが互いに等しいと、計量工程時にスクリューを回転させても、溝内の樹脂は、スクリューと一体的に回転させられ、前進しない。そこで、通常は、加熱シリンダの内周面がスクリューの外周面より粗くされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従来の射出装置においては、加熱シリンダ内に供給された樹脂が、ホッパ側からの樹脂の荷重により押圧され、押圧された状態でフライトと加熱シリンダとの間に挟まれてしまうので、射出工程において、スクリューを前進させる際に、加熱シリンダの内周面の近傍の樹脂に大きな摩擦抵抗が加わってしまう。
【0006】したがって、後方からスクリューに加えられる射出力と、スクリューヘッドの前端に加わる射出圧力とが対応せず、十分な射出圧力で樹脂を射出することができない。その結果、前記キャビティ空間内の樹脂圧力、すなわち、型内圧にばらつきが生じ、成形品の品質を低下させてしまう。
【0007】本発明は、前記従来の射出装置の問題点を解決して、射出工程において樹脂に加わる摩擦抵抗を小さくすることができるとともに、成形品の品質を向上させることができ、しかも、成形品の品質を安定させることができる射出装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の射出装置においては、所定の位置に樹脂供給口が形成された加熱シリンダと、スクリュー本体の外周面にフライト及び溝が形成されたフライト部、及び該フライト部の前端に配設されたスクリューヘッドを備え、前記加熱シリンダ内において回転自在に、かつ、進退自在に配設されたスクリューと、前記樹脂供給口を介して加熱シリンダ内に樹脂を供給する樹脂供給装置とを有する。
【0009】そして、前記樹脂供給口は加熱シリンダの真横位置以下に形成される。
【0010】本発明の他の射出装置においては、さらに、前記樹脂供給口は加熱シリンダの最下部に形成される。そして、前記樹脂供給装置は加熱シリンダの下方から樹脂を供給する。
【0011】本発明の更に他の射出装置においては、さらに、前記樹脂供給装置は計量工程時に樹脂を供給する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0013】図1は本発明の実施の形態における射出装置の要部拡大図、図2は本発明の実施の形態における樹脂供給装置の配設状態図、図3は本発明の実施の形態における射出装置の概念図である。
【0014】図において、11はシリンダ部材としての加熱シリンダ、12は該加熱シリンダ11内において回転自在に、かつ、進退自在に配設された射出部材としてのスクリュー、13は前記加熱シリンダ11の前端(図2における左端)に形成された射出ノズル、14は該射出ノズル13に形成されたノズル口、15は前記加熱シリンダ11の後端(図2における右端)の近傍の所定の位置に形成された樹脂供給口、16は該樹脂供給口15に取り付けられ、樹脂供給口15を介して加熱シリンダ11内に樹脂を供給する樹脂供給装置である。
【0015】前記スクリュー12は、フライト部21、及び該フライト部21の前端に配設されたスクリューヘッド27から成る。そして、前記フライト部21は、スクリュー本体の外周面に螺旋状に形成されたフライト23を備え、該フライト23によって螺旋状の溝24が形成される。また、フライト部21には、後方(図2における右方)から前方(図2における左方)にかけて順に、樹脂供給装置16によって樹脂が供給される樹脂供給部P1、供給された樹脂を圧縮しながら溶融させる圧縮部P2、及び溶融させられた樹脂を一定量ずつ計量する計量部P3が形成される。前記溝24の底、すなわち、溝底の外径は、樹脂供給部P1において比較的小さくされ、圧縮部P2において後方から前方にかけて徐々に大きくされ、計量部P3において比較的大きくされる。したがって、加熱シリンダ11の内周面とスクリュー12の軸部の外周面との間の間隙(げき)は、前記樹脂供給部P1において比較的大きくされ、圧縮部P2において後方から前方にかけて徐々に小さくされ、計量部P3において比較的小さくされる。
【0016】計量工程時に、前記スクリュー12を正方向に回転させると、樹脂供給装置16によって樹脂供給口15を介して加熱シリンダ11内に供給された樹脂は、溶融させられながら溝24に沿って前進(図2における左方に移動)させられ、スクリューヘッド27の前方に蓄えられ、それに伴ってスクリュー12が後退(図2における右方に移動)させられる。なお、前記溝24内の樹脂は、前記樹脂供給部P1において図2に示されるようにペレット状の形状を有し、圧縮部P2において半溶融状態になり、計量部P3において完全に溶融させられて液状になる。
【0017】また、射出工程時に、前記スクリュー12を前進させると、スクリューヘッド27の前方に蓄えられた樹脂は、射出ノズル13から射出され、図示されない金型装置のキャビティ空間に充填される。このとき、スクリューヘッド27の前方に蓄えられた樹脂が逆流しないように、スクリューヘッド27の周囲に逆流防止装置が配設される。
【0018】そのために、前記スクリューヘッド27は、前半部(図2における左半部)に円錐(すい)形のヘッド本体部25を、後半部(図2における右半部)に円柱部26を有する。そして、該円柱部26の外周に環状の逆止リング28が回動自在に配設され、前記フライト部21の前端に押金29が固定される。
【0019】また、前記逆止リング28には、円周方向における複数箇所に、軸方向に延びる穴28aが、前端に所定の角度にわたって切欠28bがそれぞれ形成される。そして、前記ヘッド本体部25に係止突起25aが形成され、該係止突起25aが前記切欠28b内に置かれる。この場合、前記逆止リング28はスクリュー12の回転に伴ってスクリューヘッド27に対して所定の角度θだけ回動させられ、それ以上の回動が規制される。
【0020】一方、前記押金29には、円周方向における複数箇所に、前記穴28aと対応させて軸方向に延びる穴29aが形成され、逆止リング28がスクリューヘッド27に対して回動させられることによって、前記穴28a、29aが選択的に連通させられる。したがって、逆止リング28は、前記スクリューヘッド27の前方とフライト部21とを連通させる連通位置、及び前記スクリューヘッド27の前方とフライト部21とを遮断する遮断位置を採る。なお、前記逆流防止装置は、逆止リング28及び押金29から成る。
【0021】ところで、前記加熱シリンダ11の後端(図3における右端)は前方射出サポート31に取り付けられ、該前方射出サポート31と所定の距離を置いて後方射出サポート32が配設される。そして、前記前方射出サポート31と後方射出サポート32との間にガイドバー33が架設され、該ガイドバー33に沿ってプレッシャプレート34が進退自在に配設される。なお、前記前方射出サポート31及び後方射出サポート32は、図示されないボルトによって図示されないスライドベースに固定される。
【0022】また、前記スクリュー12の後端にドライブシャフト35が連結され、該ドライブシャフト35は、ベアリング36、37によってプレッシャプレート34に対して回転自在に支持される。そして、第1の駆動手段として電動の計量用モータ41が配設され、該計量用モータ41とドライブシャフト35との間に、プーリ42、43及びタイミングベルト44から成る第1の回転伝動手段が配設されるので、前記計量用モータ41を駆動することによって、スクリュー12を正方向又は逆方向に回転させることができる。なお、本実施の形態においては、前記第1の駆動手段として電動の計量用モータ41を使用しているが、該電動の計量用モータ41に代えて油圧式のモータを使用することもできる。
【0023】また、前記プレッシャプレート34より後方(図3における右方)に、互いに螺合させられたボールねじ軸45及びボールナット46から成るボールねじ47が配設され、該ボールねじ47によって回転運動を直線運動に変換する運動方向変換手段が構成される。そして、前記ボールねじ軸45はベアリング48によって後方射出サポート32に対して回転自在に支持され、前記ボールナット46はプレート51及びロードセル52を介してプレッシャプレート34に固定される。
【0024】さらに、第2の駆動手段としての射出用モータ53が配設され、該射出用モータ53とボールねじ軸45との間に、プーリ54、55及びタイミングベルト56から成る第2の回転伝動手段が配設されるので、前記射出用モータ53を駆動し、ボールねじ軸45を回転させることによってボールナット46を移動させ、スクリュー12を前進(図3における左方に移動)又は後退(図3における右方に移動)させることができる。なお、本実施の形態においては、前記プレッシャプレート34を移動させる手段として射出用モータ53を使用しているが、該射出用モータ53に代えて射出用シリンダを使用することもできる。
【0025】ところで、樹脂供給口15を介して加熱シリンダ11内に供給された樹脂が、フライト23と加熱シリンダ11との間に挟まれてしまうと、射出工程において、スクリュー12を前進させる際に、加熱シリンダ12の内周面の近傍の樹脂に大きな摩擦抵抗が加わってしまう。
【0026】その場合、後方からスクリュー12に加えられる射出力と、スクリューヘッド27の前端に加わる射出圧力とが対応せず、十分な射出圧力で樹脂を射出することができない。その結果、型内圧にばらつきが生じ、成形品の品質を低下させてしまう。
【0027】そこで、樹脂供給口15を介して加熱シリンダ11内に供給された樹脂に、樹脂供給口15側から加熱シリンダ11側に向かって荷重が加わらないように、前記樹脂供給装置16は加熱シリンダ11の最下部に形成され、樹脂供給装置16は加熱シリンダ11の下方から樹脂を供給する。
【0028】そのために、前記樹脂供給装置16は、樹脂供給口15と連通させて垂直に延在させられた筒状の第1の樹脂案内部61、該第1の樹脂案内部61の下端に配設され、樹脂を前記樹脂供給口15に向けて押し上げる樹脂押上機63、前記第1の樹脂案内部61と連通させて水平に延在させられ、図示されない樹脂供給源に接続された筒状の第2の樹脂案内部67、及び該第2の樹脂案内部67内において回転自在に配設されたフィードスクリュー68を備える。前記樹脂押上機63は、第1の樹脂供給駆動手段としてのシリンダ64、及び該シリンダ64を駆動することによって進退させられるプッシャ65を備え、前記シリンダ64は図示されない制御装置によって駆動される。また、前記フィードスクリュー68は図示されない第2の樹脂供給駆動手段としての樹脂供給モータと連結され、該樹脂供給モータは前記制御装置によって駆動される。
【0029】そして、計量工程時に、前記制御装置は、前記樹脂供給モータを駆動してフィードスクリュー68を回転させ、前記樹脂供給源から樹脂を搬送して第1の樹脂案内部61内に供給する。続いて、前記制御装置は、シリンダ64を駆動してプッシャ65を前進(図1における上方に移動)させ、第1の樹脂案内部61内に供給された樹脂を押し上げて下方から加熱シリンダ11内に供給する。なお、射出工程時に、前記樹脂供給モータ及びシリンダ64は駆動されない。
【0030】この場合、加熱シリンダ11内に供給された樹脂に、樹脂供給口15側から加熱シリンダ11側に向かって荷重が加わらないので、樹脂が、フライト23と加熱シリンダ11との間に挟まれるのを防止することができる。したがって、射出工程において、スクリュー12を前進させる際に、加熱シリンダ12の内周面の近傍の樹脂に加わる摩擦抵抗を小さくすることができる。その結果、射出力と射出圧力とが対応するので、十分な射出圧力で樹脂を射出することができる。そして、型内圧にばらつきが生じるのを防止することができるので、成形品の品質を向上させることができる。
【0031】本実施の形態においては、フィードスクリュー68によって樹脂を搬送した後、プッシャ65を前進させることによって加熱シリンダ11の下方から樹脂を供給するようにしているが、プッシャ65に代えてフィードスクリューを使用し、フィードスクリューによって加熱シリンダ11の下方から直接樹脂を供給することもできる。その場合、フィードスクリュー68は不要になる。
【0032】前記実施の形態では、樹脂供給口15を加熱シリンダ11の最下部に形成しているが、樹脂供給口を加熱シリンダ11の真横位置以下に形成することもできる。また、逆流防止装置に、軸方向に移動する逆止リングを使用することができる。
【0033】なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0034】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によれば、射出装置においては、所定の位置に樹脂供給口が形成された加熱シリンダと、スクリュー本体の外周面にフライト及び溝が形成されたフライト部、及び該フライト部の前端に配設されたスクリューヘッドを備え、前記加熱シリンダ内において回転自在に、かつ、進退自在に配設されたスクリューと、前記樹脂供給口を介して加熱シリンダ内に樹脂を供給する樹脂供給装置とを有する。
【0035】そして、前記樹脂供給口は加熱シリンダの真横位置以下に形成される。
【0036】この場合、加熱シリンダ内に供給された樹脂に、樹脂供給口側から加熱シリンダ側に向かって荷重が加わらないので、樹脂が、フライトと加熱シリンダとの間に挟まれるのを防止することができる。したがって、射出工程において、スクリューを前進させる際に、加熱シリンダの内周面の近傍の樹脂に加わる摩擦抵抗を小さくすることができる。その結果、射出力と射出圧力とが対応するので、十分な射出圧力で樹脂を射出することができる。そして、型内圧にばらつきが生じるのを防止することができるので、成形品の品質を向上させることができる。




 

 


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