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発明の名称 レーザ穴あけ加工方法及び加工装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−105164(P2001−105164A)
公開日 平成13年4月17日(2001.4.17)
出願番号 特願平11−286304
出願日 平成11年10月7日(1999.10.7)
代理人 【識別番号】100071272
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 洋介 (外1名)
【テーマコード(参考)】
4E068
【Fターム(参考)】
4E068 AF01 CB05 CD06 CD10 CE03 DA11 
発明者 浜田 史郎
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 レーザ発振器からのレーザ光を被加工部材に照射して穴あけを行うレーザ穴あけ加工方法において、前記レーザ光を、ポリゴンミラー、加工パターンを規定する複数の穴をマスクパターンとして持つマスク、少なくとも1つのガルバノミラー、加工レンズを経由して照射するようにし、前記ポリゴンミラーは、前記マスクの複数の穴をスキャンするように前記レーザ光を振らせることにより、前記被加工部材に前記複数の穴が一括して形成されるようにし、前記少なくとも1つのガルバノミラーにより、前記被加工部材に対する前記レーザ光の照射域を一軸方向にシフトさせることを特徴とするレーザ穴あけ加工方法。
【請求項2】 請求項1記載のレーザ穴あけ加工方法において、前記ガルバノミラーを2つ備え、一方のガルバノミラーにより前記被加工部材に対する前記レーザ光の照射域を一軸方向にシフトさせ、他方のガルバノミラーにより前記被加工部材に対する前記レーザ光の照射域を前記一軸方向に直角な方向にシフトさせることを特徴とするレーザ穴あけ加工方法。
【請求項3】 レーザ発振器からのレーザ光を被加工部材に照射して穴あけを行うレーザ穴あけ加工方法において、前記レーザ光を線状あるいは矩形状のレーザビームに整形する整形光学系、ポリゴンミラー、加工パターンを規定する複数の穴をマスクパターンとして持つマスク、少なくとも1つのガルバノミラー、加工レンズを経由して照射するようにし、前記ポリゴンミラーは、前記マスクの複数の穴をスキャンするように前記レーザ光を振らせることにより、前記被加工部材に前記複数の穴が一括して形成されるようにし、前記少なくとも1つのガルバノミラーにより、前記被加工部材に対する前記レーザ光の照射域を一軸方向にシフトさせることを特徴とするレーザ穴あけ加工方法。
【請求項4】 請求項3記載のレーザ穴あけ加工方法において、前記ガルバノミラーを2つ備え、一方のガルバノミラーにより前記被加工部材に対する前記レーザ光の照射域を一軸方向にシフトさせ、他方のガルバノミラーにより前記被加工部材に対する前記レーザ光の照射域を前記一軸方向に直角な方向にシフトさせることを特徴とするレーザ穴あけ加工方法。
【請求項5】 請求項3あるいは4記載のレーザ穴あけ加工方法において、前記レーザ発振器と前記マスクとの間の光路にマスキング機構を配置することにより、前記レーザ光の照射域をシフトさせる間の前記レーザ光の照射を回避することを特徴とするレーザ穴あけ加工方法。
【請求項6】 レーザ発振器からのレーザ光を被加工部材に照射して穴あけを行うレーザ穴あけ加工装置において、前記レーザ発振器と前記被加工部材との間に、ポリゴンミラー、加工パターンを規定する複数の穴をマスクパターンとして持つマスク、少なくとも1つのガルバノミラー、加工レンズを配置して、前記レーザ発振器からのレーザ光が前記各要素を経由して前記被加工部材に照射されるようにし、前記ポリゴンミラーは、前記マスクの複数の穴をスキャンするように前記レーザ光を振らせることにより、前記被加工部材に前記複数の穴が一括して形成されるようにし、前記少なくとも1つのガルバノミラーにより、前記被加工部材に対する前記レーザ光の照射域を一軸方向にシフトさせることを特徴とするレーザ穴あけ加工装置。
【請求項7】 請求項6記載のレーザ穴あけ加工装置において、前記ガルバノミラーを2つ備え、一方のガルバノミラーにより前記被加工部材に対する前記レーザ光の照射域を一軸方向にシフトさせ、他方のガルバノミラーにより前記被加工部材に対する前記レーザ光の照射域を前記一軸方向に直角な方向にシフトさせることを特徴とするレーザ穴あけ加工装置。
【請求項8】 レーザ発振器からのレーザ光を被加工部材に照射して穴あけを行うレーザ穴あけ加工装置において、前記レーザ発振器と前記被加工部材との間に、前記レーザ光を線状あるいは矩形状のレーザビームに整形する整形光学系、ポリゴンミラー、加工パターンを規定する複数の穴をマスクパターンとして持つマスク、少なくとも1つのガルバノミラー、加工レンズを配置して、前記レーザ発振器からのレーザ光が前記各要素を経由して前記被加工部材に照射されるようにし、前記ポリゴンミラーは、前記マスクの複数の穴をスキャンするように前記レーザ光を振らせることにより、前記被加工部材に前記複数の穴が一括して形成されるようにし、前記少なくとも1つのガルバノミラーにより、前記被加工部材に対する前記レーザ光の照射域を一軸方向にシフトさせることを特徴とするレーザ穴あけ加工装置。
【請求項9】 請求項8記載のレーザ穴あけ加工装置において、前記ガルバノミラーを2つ備え、一方のガルバノミラーにより前記被加工部材に対する前記レーザ光の照射域を一軸方向にシフトさせ、他方のガルバノミラーにより前記被加工部材に対する前記レーザ光の照射域を前記一軸方向に直角な方向にシフトさせることを特徴とするレーザ穴あけ加工装置。
【請求項10】 請求項8あるいは9記載のレーザ穴あけ加工装置において、前記レーザ発振器と前記マスクとの間の光路に更に、前記レーザ光の照射域をシフトさせる間の前記レーザ光の照射を回避するマスキング機構を設けたことを特徴とするレーザ穴あけ加工装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ発振器からのレーザ光をプリント配線基板やセラミック基板等の被加工部材に照射して穴あけを行うレーザ穴あけ加工方法及び加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型化、高密度実装化に伴い、プリント配線基板には高密度化が要求されている。例えば、LSIチップを実装してパッケージ化するためのプリント配線基板としてインターポーザと呼ばれるものが知られている。このようなLSIチップとインターポーザとの接続は、これまでワイヤボンディング法が主流であったが、フリップチップ実装と呼ばれる方法が増加する傾向にあり、パッケージの多ピン化も進んでいる。
【0003】このような傾向に伴い、インターポーザには、多数のビアホールと呼ばれる穴あけを小径かつ微小ピッチで行うことが必要となる。
【0004】このような穴あけ加工は、機械的な微細ドリルを用いる機械加工や露光(フォトビア)方式が主流であったが、最近ではレーザ光が利用されはじめている。レーザ光を利用した穴あけ加工装置は、微細ドリルを用いる機械加工に比べて加工速度や、穴の径の微細化に対応できる点で優れている。レーザ光としては、レーザ発振器の価格、ランニングコストが低いという点からCO2 レーザや高調波固体レーザが一般に利用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これまでのレーザ穴あけ加工装置では、レーザ発振器からのレーザビームを反射ミラー等を含む光学経路を経由させてX−Yスキャナあるいはガルバノスキャナと呼ばれる2軸のガルバノミラーを備えたスキャン光学系に導き、このスキャン光学系によりレーザビームを振らせて加工レンズを通してプリント配線基板に照射することにより穴あけを行っている(例えば、特開平10−58178号公報参照)。すなわち、プリント配線基板にあけられるべき穴の位置はあらかじめ決まっているので、これらの穴の位置情報に基づいてスキャン光学系を制御することで穴あけが1個ずつ行われている。
【0006】しかしながら、X−Yスキャナあるいはガルバノスキャナによるスキャン光学系を使用した1個ずつの穴あけ加工では、プリント配線基板における穴の数の増加に比例して加工時間が長くなる。因みに、ガルバノスキャナの応答性は500pps程度であるため、毎秒500穴以上の穴あけは困難である。また、例えば、一辺が10mmの正方形のパッケージ基板に、50μm径の穴が0.2mmのピッチで配列されるとすると、2500個の穴が存在する。この場合、毎秒500穴の穴あけを行ったとしても、2500/500=5secの加工時間を必要とする。
【0007】そこで、本発明の課題は、これまでのレーザ穴あけ加工方法に比べて短い時間で多数の穴あけ加工を行うことのできるレーザ穴あけ加工方法を提供することにある。
【0008】本発明の他の課題は、上記の加工方法に適したレーザ穴あけ加工装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、レーザ発振器からのレーザ光を被加工部材に照射して穴あけを行うレーザ穴あけ加工方法であり、前記レーザ光を、ポリゴンミラー、加工パターンを規定する複数の穴をマスクパターンとして持つマスク、少なくとも1つのガルバノミラー、加工レンズを経由して照射するようにし、前記ポリゴンミラーは、前記マスクの複数の穴をスキャンするように前記レーザ光を振らせることにより、前記被加工部材に前記複数の穴が一括して形成されるようにし、前記少なくとも1つのガルバノミラーにより、前記被加工部材に対する前記レーザ光の照射域を一軸方向にシフトさせることを特徴とする。
【0010】本発明の別の態様によるレーザ穴あけ加工方法は、前記レーザ光を線状あるいは矩形状のレーザビームに整形する整形光学系、ポリゴンミラー、加工パターンを規定する複数の穴をマスクパターンとして持つマスク、少なくとも1つのガルバノミラー、加工レンズを経由して照射するようにし、前記ポリゴンミラーは、前記マスクの複数の穴をスキャンするように前記レーザ光を振らせることにより、前記被加工部材に前記複数の穴が一括して形成されるようにし、前記少なくとも1つのガルバノミラーにより、前記被加工部材に対する前記レーザ光の照射域を一軸方向にシフトさせることを特徴とする。
【0011】本発明によればまた、レーザ発振器からのレーザ光を被加工部材に照射して穴あけを行うレーザ穴あけ加工装置において、前記レーザ発振器と前記被加工部材との間に、ポリゴンミラー、加工パターンを規定する複数の穴をマスクパターンとして持つマスク、少なくとも1つのガルバノミラー、加工レンズを配置して、前記レーザ発振器からのレーザ光が前記各要素を経由して前記被加工部材に照射されるようにし、前記ポリゴンミラーは、前記マスクの複数の穴をスキャンするように前記レーザ光を振らせることにより、前記被加工部材に前記複数の穴が一括して形成されるようにし、前記少なくとも1つのガルバノミラーにより、前記被加工部材に対する前記レーザ光の照射域を一軸方向にシフトさせることを特徴とするレーザ穴あけ加工装置が提供される。
【0012】本発明の他の態様によるレーザ穴あけ加工装置は、前記レーザ発振器と前記被加工部材との間に、前記レーザ光を線状あるいは矩形状のレーザビームに整形する整形光学系、ポリゴンミラー、加工パターンを規定する複数の穴をマスクパターンとして持つマスク、少なくとも1つのガルバノミラー、加工レンズを配置して、前記レーザ発振器からのレーザ光が前記各要素を経由して前記被加工部材に照射されるようにし、前記ポリゴンミラーは、その一面のミラー毎に前記マスクの複数の穴をスキャンするように前記レーザ光を振らせることにより、前記被加工部材に前記複数列状の複数の穴が一括して形成されるようにし、前記少なくとも1つのガルバノミラーにより、前記被加工部材に対する前記レーザ光の照射域を一軸方向にシフトさせることを特徴とする。
【0013】上記のいずれのレーザ穴あけ加工装置においても、前記ガルバノミラーを2つ備える場合には、一方のガルバノミラーにより前記被加工部材に対する前記レーザ光の照射域を一軸方向にシフトさせ、他方のガルバノミラーにより前記被加工部材に対する前記レーザ光の照射域を前記一軸方向に直角な方向にシフトさせることを特徴とする。
【0014】上記の他の態様によるレーザ穴あけ加工装置においては、前記レーザ発振器と前記マスクとの間の光路に更に、前記レーザ光の照射域をシフトさせる間の前記レーザ光の照射を回避するマスキング機構を設けることが望ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】図1〜図3を参照して、本発明によるレーザ穴あけ加工装置の第1の実施の形態を、プリント配線基板の樹脂層に穴あけ加工を行う場合について説明する。本装置は、レーザ発振器10と、ポリゴンミラー11と、マスク12と、光学レンズ13と、反射ミラー14、15と、ガルバノミラー16と、fθレンズとも呼ばれる加工レンズ17とを順に配置して成る。そして、レーザ発振器10からのレーザ光が上記の各要素を順に経由して被加工部材、すなわちプリント配線基板20に照射されるように構成されている。
【0016】ポリゴンミラー11は、良く知られているように、正多角形の各辺に対応する部分に反射ミラーを持ち、中心軸を中心として回転可能な多面反射ミラーであり、ある面の反射ミラーに入射したレーザ光を高速である範囲に振らせることができる。マスク12は、図2(b)に示されるように、プリント配線基板20に対する加工パターンを規定する一列状の複数の穴12aをマスクパターンとして持つ。図2(a)はポリゴンミラー11に入射するレーザ光の断面形状を示している。ポリゴンミラー11は、その一面当たりのミラー毎にマスク12の複数の穴12aをスキャンするように入射レーザ光を振らせる。この時、ガルバノミラー16は停止状態におかれる。その結果、プリント配線基板20には、マスク12の複数の穴12aに対応する形状の複数の穴が一括して形成される。
【0017】図3は、プリント配線基板20に形成される穴の加工パターンを示しており、ポリゴンミラー11の一面につき、破線で示す照射領域内に複数の穴20aが一括して形成される。
【0018】ガルバノミラー16は、これも良く知られているように、反射ミラーをモータ等の回転駆動機構により回転可能にしたものであり、反射ミラーに入射したレーザ光を所望の位置に照射することができる。本形態では、ガルバノミラー16により、プリント配線基板20に対するレーザ光の照射域(1回当たりの加工域)を一軸方向にシフトさせるために使用している。ここでは、ガルバノミラー16は、図3に実線で示すポリゴンミラー11によるスキャン方向に対して直角な方向に照射域をシフトするために使用している。
【0019】穴あけ加工について説明すると、レーザ発振器10からのレーザ光がポリゴンミラー11のある反射ミラーに入射すると、入射レーザ光はこの反射ミラーの回転によって振られることによりマスク12をスキャンする。マスク12の各穴12aを通過したレーザ光は反射ミラー14、15、固定状態にあるガルバノミラー16、加工レンズ17を経由してプリント配線基板20上の所定の照射域に連続して照射される。その結果、マスク12の複数の穴12aで規定される形状及び数の穴20aがプリント配線基板20に形成される。
【0020】続いて、ガルバノミラー16がわずかに回動し、レーザ光の照射域のシフトが行われる。その結果、ポリゴンミラー11の次の反射ミラーに入射したレーザ光が前述同様に振られることにより、マスク12をスキャンする。そして、マスク12の各穴12aを通過したレーザ光は反射ミラー14、15、ガルバノミラー16、加工レンズ17を経由してプリント配線基板20上の次の照射域に連続して照射される。その結果、プリント配線基板20上の前回の照射域に隣接した領域にマスク12の複数の穴12aで規定される形状及び数の穴20aが形成される。以下、上記の動作を繰り返すことにより、プリント配線基板20には、図3に示されるように、マスク12の複数の穴12aで規定される数の穴20aを一列とする複数列の穴が連続して形成される。
【0021】上記の動作は、レーザ発振器10が連続状のレーザ光を発生する場合を前提としている。ここで、プリント配線基板20はその樹脂層の厚さにより、1回のレーザ光の照射では所定の穴あけが完了しない場合がある。この場合には、同じ照射域に所定回数のレーザ光照射が繰り返される。これは、ポリゴンミラー11によるマスク12のスキャン動作が、上記の所定回数と同じ枚数の反射ミラーの分だけ繰り返されるまでガルバノミラー16を固定状態におけば良い。一方、レーザ発振器10がパルス状のレーザ光を発生する場合、パルス上のレーザ光の発生周期がマスク12における各穴12aに対するスキャン周期と一致するように制御される。そして、ガルバノミラー16の回動周期を上記と同様に設定することにより、1穴当たり複数個のパルス状レーザ光を照射することができる。このような動作は、以降で説明される第2〜第4の実施の形態においても同様に適用される。
【0022】ここで、ポリゴンミラー11によるレーザ光のスキャン速度は、ガルバノミラー16のスキャン速度に比べて十分に高いので、本装置による穴あけ加工速度は、X−Yスキャナあるいはガルバノスキャナによる1穴毎の加工方式に比べて十分に高い値が得られる。前に述べたように、ガルバノミラーは500Hz程度の追従動作しかできないので、1穴ずつ穴あけを行うと、500穴/秒程度が限界である。これに対し、ポリゴンミラーによるスキャン速度は非常に高いので、レーザ発振器10の発振周波数が加工速度の限界を与えるようになる。レーザ発振器10の発振周波数を2kHzとすると、2000穴/秒程度の加工速度を期待できる。この場合、例えば、一辺が10mmの正方形のパッケージ基板に、50μm径の穴が0.2mmのピッチで2500個形成するものとすると、2500/2000=1.25sec程度の加工時間で済む。
【0023】なお、加工レンズ17の大きさには制限があるので、上記の動作によりプリント配線基板20に多数の穴を形成することのできる領域には制限がある。通常、この領域は一辺が数cm程度の正方形のエリアである。これに対し、本形態による穴あけ加工は、通常、図4に示すように、複数の加工領域21が区画されている多面取り用のプリント配線基板20に対して加工領域毎に行われる。1つの加工領域21に対しては上記の動作により穴あけ加工が行われるが、プリント配線基板20を移動させないと、次の加工領域に対する加工を行うことができない。このため、プリント配線基板20は、X−Yステージ機構と呼ばれる駆動機構により駆動されてX軸方向及びY軸方向に可動のテーブル30上に搭載される。テーブル30は、プリント配線基板20のチャッキング機構を有し、1つの加工領域21に対する穴あけ加工が終了すると、次の加工領域を加工レンズ17の直下に移動させる。このような制御は、図示しない制御装置により行われる。そして、このようなX−Yステージ機構、テーブル及び制御装置は周知であるので、詳しい説明は省略する。
【0024】図5、図6を参照して、本発明によるレーザ穴あけ加工装置の第2の実施の形態を、プリント配線基板の樹脂層に穴あけ加工を行う場合について説明する。本装置は、図1に示された反射ミラー15をガルバノミラー16Aに置き換えたものであり、他の構成要素は図1の形態とまったく同じである。前に述べたように、ガルバノミラー16は、プリント配線基板20に対するレーザ光の照射域を一軸方向(以下、これをX軸方向と呼ぶ)にシフトさせるために使用されるが、ガルバノミラー16Aは、プリント配線基板20に対するレーザ光の照射域を前記一軸方向に直角な方向(以下、これをY軸方向と呼ぶ)にシフトさせるために使用される。
【0025】穴あけ加工について説明すると、レーザ発振器10からのレーザ光がポリゴンミラー11のある反射ミラーに入射すると、入射レーザ光はこの反射ミラーの回転によって振られることによりマスク12をスキャンする。マスク12の各穴12aを通過したレーザ光は反射ミラー14、15、固定状態にあるガルバノミラー16A、16を経由してプリント配線基板20上の所定の照射域に連続して照射される。その結果、マスク12の複数の穴12aで規定される形状及び数の穴20aがプリント配線基板20に形成される。
【0026】続いて、ガルバノミラー16がわずかに回動し、X軸方向に関するレーザ光の照射域のシフトが行われる。その結果、ポリゴンミラー11の次の反射ミラーに入射したレーザ光が前述同様に振られることにより、マスク12をスキャンする。そして、マスク12の各穴12aを通過したレーザ光は反射ミラー14、15、ガルバノミラー16A、16、加工レンズ17を経由してプリント配線基板20上の次の照射域に連続して照射される。その結果、プリント配線基板20上の前回の照射域に隣接した領域にマスク12の複数の穴12aで規定される形状及び数の穴20aが形成される。以下、上記の動作を繰り返すことにより、プリント配線基板20には、図6に示されるように、マスク12の複数の穴12aで規定される数の穴20aを一列とする複数列の穴がX軸方向に連続して形成される。このX軸方向に関する加工領域の範囲XL は、加工レンズ17の大きさで決まる。
【0027】次に、ガルバノミラー16Aがわずかに回動して、レーザ光の照射域がY軸方向にシフトされる。このシフト量は、レーザ光の照射域の長手方向の寸法分である。この後、上記と同様の動作を繰り返すが、ガルバノミラー16によるレーザ光の照射域のシフト方向は、上記の動作とは逆方向となる。これは、ガルバノミラー16の回動を、上記の場合とは反対方向、すなわち上記の動作によりある角度だけ回動したものを戻す方向に行うことを意味する。勿論、Y軸方向に関する加工領域の範囲も加工レンズ17の大きさにより決まる。
【0028】このように、Y軸方向へのシフト用のガルバノミラー16Aを備えることにより、プリント配線基板20には、図6に示されるように、マスク12の複数の穴12aで規定される数の穴20aを一列とする複数列の穴が、互いに隣接した複数の領域に連続して形成される。
【0029】図7〜図9を参照して、本発明によるレーザ穴あけ加工装置の第3の実施の形態を、プリント配線基板の樹脂層に穴あけ加工を行う場合について説明する。本装置は、図1に示されたマスク12を別のマスク41に置き換えると共に、レーザ発振器10とポリゴンミラー11との間の光路に、整形光学系42とマスキング機構43とを配置したものであり、他の構成要素は図1の形態とまったく同じである。
【0030】マスク41は、図8(b)に示されるように、四角形状のエリアに同形状の多数の穴41aを等ピッチでマトリクス状に形成したマスクパターンを持つが、これは一例であり、このようなマスクパターンに限定されるものではない。整形光学系42は後で説明するように、レーザ発振器10からのレーザ光の断面形状を線状あるいは矩形状のレーザ光に整形するものである。マスキング機構43は、整形光学系42からのレーザ光を別の経路にそらすためのものであり、これについても後で説明する。
【0031】図10を参照して、レーザ発振器10からのレーザ光は、例えば図10(a)に示すようなビームプロファイルを持つ。ビームプロファイルというのは、レーザビームをその断面形状に関して観察した場合に、一定のエネルギー値が持続する台形状波形のことである。この場合、整形光学系42としてシリンドリカルレンズを用いることにより、ビームプロファイルを持つ断面円形状のレーザビームを、図10(b)に示すような線状の断面形状を持つ線状ビームに整形することができる。シリンドリカルレンズによれば、線状ビームのサイズを、幅1/10(mm)〜数(mm)、長さ数(cm)に整形することができる。一方、シリンドリカルレンズに代えて、フライアイレンズを用いることにより、図10(c)に示すような矩形の断面形状を持つ矩形状ビームに整形することができる。この場合、ビームサイズは、一辺が数(mm)程度である。
【0032】図8(a)は線状に整形されたレーザ光の断面形状を示し、その長手方向のサイズは、図8(b)に示すマスク41の縦幅方向のサイズよりやや大きくなるようにされる。以下では、線状のレーザビームにより穴あけ加工を行う場合について説明する。
【0033】ポリゴンミラー11は、その一面のミラー毎にマスク41の複数列状の複数の穴41aから成るマスクパターン全面をスキャンするように線状のレーザビームを振らせる。この間、ガルバノミラー16は停止状態におかれている。その結果、プリント配線基板20には、マスク41のマスクパターンで規定される複数列状の複数の穴が図9に破線で示す照射領域に一括して形成される。
【0034】ガルバノミラー16は、プリント配線基板20に対するレーザ光の照射域を一軸方向にシフトさせるためのものである。このシフト量は、プリント配線基板20における1回の照射領域の縦幅方向の寸法以上の値である。
【0035】穴あけ加工について説明すると、整形光学系42からの線状のレーザ光がポリゴンミラー11のある反射ミラーに入射すると、入射レーザ光はこの反射ミラーの回転によって振られることによりマスク41の全面をスキャンする。マスク41の各穴41aを通過したレーザ光は反射ミラー14、15、固定状態にあるガルバノミラー16、加工レンズ17を経由してプリント配線基板20上の所定の照射域に連続して照射される。その結果、マスク41のマスクパターンで規定される複数の穴20aがプリント配線基板20に一括して形成される。
【0036】続いて、ガルバノミラー16がわずかに回動し、レーザ光の照射域のシフトが行われる。その結果、ポリゴンミラー11の次の反射ミラーに入射したレーザ光が前述同様に振られることにより、マスク41全面をスキャンする。そして、マスク41の各穴41aを通過したレーザ光は反射ミラー14、15、ガルバノミラー16、加工レンズ17を経由してプリント配線基板20上の次の照射域に連続して照射される。その結果、プリント配線基板20上の前回の照射域に隣接した領域にマスク41のマスクパターンで規定される複数の穴20aが形成される。以下、上記の動作を繰り返すことにより、プリント配線基板20には、図9に示されるように、マスク41のマスクパターンで規定される複数列の穴20aが連続して形成される。
【0037】次に、線状のレーザ光に代えて、矩形状のレーザ光を用いて穴あけ加工を行う場合について説明する。この場合のレーザ穴あけ加工装置は、矩形状のレーザ光の断面サイズが一辺数mmと小さいので、マスクのサイズもこれに合わせて小さくする。
【0038】例えば、加工領域21のサイズが一辺10mmの正方形であり、矩形状のレーザ光の断面サイズが一辺5mmの正方形である場合、図11(a)に示すように、マスク41´のサイズを5mm×10mmとし、図11(b)に示すように、加工領域21は2つの領域21−1、21−2に等分される。そして、最初に領域21−1に矩形状のレーザ光が照射されて、領域21−1に一括してマスク41´のマスクパターンで決まる数の穴あけが行われる。次に、ガルバノミラー16により矩形状のレーザ光の照射域を一軸方向にシフトさせて領域21−2に対する穴あけが行われる。
【0039】なお、図2(b)、図8(b)に示したマスクパターンは作図上、穴の数を少なくしてあるが、実際には微小な穴が微小なピッチで多数設けられているものである。
【0040】ところで、この第3の形態においては、図9で説明したガルバノミラー16による照射域のシフト及び図11で説明した照射域のシフトには非常に短い時間ではあるがある時間を必要とする。これに対し、レーザ発振器10の発振は続いているので、上記のシフトの間に発生されるレーザ光をポリゴンミラー11に入射させると、プリント配線基板20の予期しない領域にマスク41、41´のマスクパターンによる複数の穴あけが行われてしまうおそれがある。
【0041】マスキング機構43は、これを防ぐためのものであり、上記のシフトが行われている間、整形光学系42からのレーザ光をポリゴンミラー11への入射経路から外すように作用する。マスキング機構43の簡単な例を言えば、回動可能な反射ミラーとターゲット部材との組合わせで実現できる。すなわち、反射ミラーは通常は整形光学系42からのレーザ光をポリゴンミラー11に入射させるようにし、上記のシフトの間はわずかに回動させて整形光学系42からのレーザ光をターゲット部材に入射させるようにする。このような制御も、図示しない制御装置により行われる。なお、ターゲット部材には、レーザ光の入射による発熱を抑制するために水冷等の冷却手段を組合わせることが必要となる。このようなマスキング機構は、図1、図5において説明した第1、第2の形態でも、シフト時間が無視できない長さである場合には設置される必要がある。
【0042】図12、図13を参照して、本発明によるレーザ穴あけ加工装置の第4の実施の形態を、プリント配線基板の樹脂層に穴あけ加工を行う場合について説明する。本装置は、図7に示された反射ミラー15をガルバノミラー16Aに置き換えたものであり、他の構成要素は図7の形態とまったく同じである。前に述べたように、ガルバノミラー16は、プリント配線基板20に対するレーザ光の照射域をX軸方向にシフトさせるために使用されるが、ガルバノミラー16Aは、プリント配線基板20に対するレーザ光の照射域をY軸方向にシフトさせるために使用される。
【0043】線状のレーザ光による穴あけ加工について説明すると、整形光学系42からの線状のレーザ光がポリゴンミラー11のある反射ミラーに入射すると、入射レーザ光はこの反射ミラーの回転によって振られることによりマスク41の全面をスキャンする。マスク41の各穴41aを通過したレーザ光は反射ミラー14、15、固定状態にあるガルバノミラー16、加工レンズ17を経由してプリント配線基板20上の所定の照射域20Aに連続して照射される。その結果、マスク41のマスクパターンで規定される複数の穴20aがプリント配線基板20に一括して形成される。
【0044】続いて、ガルバノミラー16がわずかに回動し、レーザ光の照射域のシフトが行われる。その結果、ポリゴンミラー11の次の反射ミラーに入射したレーザ光が前述同様に振られることにより、マスク41全面をスキャンする。そして、マスク41の各穴41aを通過したレーザ光は反射ミラー14、15、ガルバノミラー16、加工レンズ17を経由してプリント配線基板20上の次の照射域20Bに連続して照射される。その結果、プリント配線基板20上の前回の照射域20Aに隣接した領域20Bにマスク41のマスクパターンで規定される複数の穴20aが形成される。このX軸方向に関する加工領域の範囲XL は、加工レンズ17の大きさで決まる。
【0045】次に、ガルバノミラー16Aがわずかに回動して、レーザ光の照射域がY軸方向にシフトされる。このシフト量は、レーザ光の照射域の幅方向の寸法分である。この後、上記と同様の動作を繰り返すが、ガルバノミラー16によるレーザ光の照射域のシフト方向は、上記の動作とは逆方向となる。これは、ガルバノミラー16の回動を、上記の場合とは反対方向、すなわち上記の動作によりある角度だけ回動したものを戻す方向に行うことを意味する。勿論、Y軸方向に関する加工領域の範囲も加工レンズ17の大きさにより決まる。
【0046】このように、Y軸方向へのシフト用のガルバノミラー16Aを備えることにより、プリント配線基板20には、図13に示されるように、マスク41のマスクパターンで規定される複数列の穴20aが、互いに隣接した複数の領域に連続して形成される。
【0047】なお、この第4の実施の形態においては、矩形状のレーザ光を使用して穴あけを行う場合、各照射域20A、20B、20Cに対する穴あけ加工が図11で説明した方法と同様の方法で行われる。マスキング機構43は、第3の実施の形態で説明した動作と同様に動作する。
【0048】レーザ発振器10としては、YAGレーザ発振器、CO2 レーザ発振器、その第2高調波(2ω)、第3高調波(3ω)、第4高調波(4ω)を用いたり、更にはエキシマレーザ発振器を用いることができる。また、被加工部材はプリント配線基板のような樹脂材料に限らず、セラミックのような基板材料にも穴あけ加工を行うことができる。
【0049】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれば、これまでのレーザ穴あけ加工装置に比べて短い時間で多数の穴あけ加工を行うことのできるレーザ穴あけ加工方法及び加工装置を提供することができる。




 

 


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