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発明の名称 耐候性に優れた建材用溶融アルミめっき鋼板
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−157874(P2001−157874A)
公開日 平成13年6月12日(2001.6.12)
出願番号 特願平11−345576
出願日 平成11年12月6日(1999.12.6)
代理人 【識別番号】100074790
【弁理士】
【氏名又は名称】椎名 彊
【テーマコード(参考)】
4D075
4F100
4K027
4K044
【Fターム(参考)】
4D075 BB72X CA32 DB02 DB07 DC03 EA37 EA43 EB56 EC10 EC54 
4F100 AB04A AB10A AB10B AB11 AJ11B AK01B BA02 BA25B CA23B DE01B EH462 EH71A EJ68A EJ69A EJ862 GB07 JL09 JN01B YY00B
4K027 AA05 AA22 AB06 AB48 AC52
4K044 AA02 BA10 BA15 BA17 BA21 BB04 BC02 CA11 CA16 CA22
発明者 真木 純 / 福里 哲次 / 伊崎 輝明
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 溶融アルミ系めっき鋼板の最表面に、乾燥後塗膜質量比でワックス成分を0.1〜20%、金属Al粉を0.3〜20%含有し、かつワックス質量/金属Al粉質量=0.1以上の関係を満たし、残部が透明樹脂よりなる有機樹脂皮膜層を0.5〜10μm有することを特徴とする耐候性に優れた建材用溶融アルミめっき鋼板。
【請求項2】 有機樹脂皮膜層とアルミめっき層の界面に、Cr,Si,P,Cの1以上を含有する化成処理皮膜を有することを特徴とする請求項1に記載の耐候性に優れた建材用溶融アルミめっき鋼板。
【請求項3】 母材鋼板中に、Cr:7〜25質量%を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の耐候性に優れた建材用溶融アルミめっき鋼板。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に屋根、壁等の金属建材として使用され、長期にわたって安定した色調を有する、耐候性に優れた溶融アルミめっき鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】屋根、壁等の金属建材としては、溶融亜鉛めっき鋼板、いわゆるトタンが広く使用されている。裸のままでは、耐久性、意匠性に劣るため、有機樹脂で被覆した、カラートタンとして、一般に使用に供されている。最近では、より耐候性に優れた金属建材として、Zn−5%Al系めっき鋼板や、Zn−55%Al系めっき鋼板の使用も増大しつつある。更に、耐候性に優れた素材として、アルミめっき鋼板がある。アルミめっき鋼板は、耐候性以外にも、熱反射特性、美しい銀白色の外観を有することから、高級建材としてやはり使用が増大傾向にある。アルミめっき鋼板はその意匠性を活かすために、一般にクリア塗装と呼ばれる透明樹脂で被覆して使用されることが多い。この透明樹脂に関する従来技術としては、成型機ロールへのアルミのピックアップ防止(特開昭58−189376号公報)や、成形性向上(特開平5−154447号公報)などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが最近、このクリア塗装を施したアルミめっき鋼板の長期に亘る暴露試験を行ううち、経時により建造物の部位による色調変化が起こりやすいという更なる問題点が明らかとなってきた。これは太陽光中の紫外線等により次第に透明塗膜が分解していくが、分解過程により、色調が微妙に異なることが原因と思われる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のような課題に対処すべく種々検討し、分解過程における色調差を最小にすることにより、経時における色調変化が起こりにくい塗膜構成を発明したものである。本発明の要旨とするところは以下の通りである。尚、以下の%は総て質量%を指す。
(1)溶融アルミ系めっき鋼板の最表面に、乾燥後塗膜質量比でワックス成分を0.1〜20%、金属Al粉を0.3〜20%含有し、かつワックス質量/金属Al粉質量=0.1以上の関係を満たし、残部が透明樹脂よりなる有機樹脂皮膜層を0.5〜10μm有することを特徴とする耐候性に優れた建材用溶融アルミめっき鋼板。
(2)有機樹脂皮膜層とアルミめっき層の界面に、Cr,Si,P,Cの1以上を含有する化成処理皮膜を有することを特徴とする前記(1)に記載の耐候性に優れた建材用溶融アルミめっき鋼板。
(3)母材鋼板中に、Cr:7〜25質量%を含有することを特徴とする前記(1)または(2)記載の耐候性に優れた建材用溶融アルミめっき鋼板にある。
【0005】以下、本発明について、詳細に説明する。本発明は、溶融アルミめっき鋼板の表面皮膜の組成を規定したもので、従来の透明塗膜ではなく、透明のベース樹脂にワックス成分と金属Alの添加を行う。本発明において、塗膜中への金属Alの添加が、経時した際の塗膜の色調変化を小さくする効果があるとの知見を得たものである。この効果を得るには、金属Al量は0.3%以上必要であり、また必要量以上の添加は塗膜を脆くし、加工性を著しく減じるために添加の上限値を20%とする。
【0006】一方、ワックス成分は、塗膜の加工性、潤滑性を向上させるものである。0.3%未満の添加量では、所定の効果を発揮せず、必要量以上の添加は塗料の安定性を損ない、塗料がゲル化しやすくなる。この上限値が20%である。ワックスとしては通常使用されている系が適用可能で、例えばポリオレフィン系などが好適である。また、金属Alが塗膜の加工性を劣化させるため、ワックス成分は金属Alの添加量に応じた量を配合する必要がある。ポリオレフィン/金属Alの比率が0.1未満であると、金属Alの影響で塗膜の加工性が劣化するため、好ましくない。
【0007】次に塗膜厚については、0.5〜10μmに限定する。塗膜厚が薄すぎると、健全な膜として塗布することが困難であり、一方、塗膜が厚すぎると、紫外線劣化時に分解して剥離する塗膜が目に見えるようになり、経時により白化する傾向がある。これらの理由から、塗膜厚は前記の値に限定する。透明塗膜のベース成分となる樹脂の種類については、特に限定しない。溶剤系、水系どちらでも構わないし、通常使用されるアクリル系、ポリエステル系、ポリエチレン系、エポキシ系、ウレタン系、メラミン系、アルキッド系、シリコン変性系、フッ素系等の樹脂が使用可能である。また塗膜は原則的にベース樹脂、金属Al、ワックス成分からなるものとする。
【0008】通常、溶融アルミめっき鋼板に透明樹脂被覆をする場合、塗装に先立ってクロメート等の化成処理を行うことが多い。本発明においても、塗装の密着性等の観点から、これらの化成処理をすることが望ましい。化成処理の種類、量については、特に限定するものではないが、外観を重視する用途のため、クロム酸にリン酸を添加してCrの還元比率を増した白色系のクロメートが望ましく、これにシリカ、樹脂等の成分を添加してもよい。付着量は通常20mg/m2 程度処理されることが多く、本発明でもこの程度が望ましい。但し、最近では環境上の問題からCrフリー化成処理を要望されることも多く、シリカ、シランカップリング剤等を含有する化成処理皮膜等も、その他のCrフリー後処理も適用可能である。これらの化成処理皮膜中にはSi,P,Cの1以上を含有させることが有機樹脂皮膜と鋼板の密着性を確保するうえで望ましい。含有量は、それぞれの元素1%以上含有させることが望ましい。
【0009】めっきの組成と付着量も特に限定しない。通常のアルミめっき鋼板は、AlにSiを10%程度添加したAl−Siめっきで、建材用途においては、付着量は片面100g/m2 程度である。本発明においても、この通常の条件に近いところが望ましい。より耐食性、端面耐食性に優れるめっき種として、例えばAl−8%Si−6%Mgめっき等もありえ、この適用も有効である。付着量については、後述するように、Cr含有鋼を原板とする場合、あるいは高耐食性めっき種を適用する場合には、片面60g/m2 程度に減らしても問題はない。
【0010】本発明において、原板の鋼中にCrを添加することで、更に優れた耐候性が得られる。これは鋼中Crからめっき時に拡散してめっき層に含有されるCrが、めっき層の耐候性を高め、めっき自体の色調変化が小さくなるためと推定される。この効果を得るには鋼中Cr量は7%以上が望ましく、25%以上のCr添加は加工性を阻害し、まためっき自体が困難になる。以上から鋼中Cr量は7〜25%が望ましい。めっきの後処理として、クロメート、塗装以外に、ゼロスパングル処理、焼鈍、調質圧延等が付与されることがあるが、これらについては特に限定せず、適用することも可能である。
【0011】次に実施例で本発明をより詳細に説明する。
【実施例】(実施例1)通常の熱延、冷延工程を経た、表1に示すようなAl−k鋼の冷延鋼板(板厚0.8mm)を材料として、溶融アルミめっきを行った。溶融アルミめっきは無酸化炉−還元炉タイプのラインを使用し、めっき後ガスワイピング法でめっき付着量を片面100g/m2 に調節し、その後冷却し、ゼロスパングル処理を施した。この際のめっき浴組成はAl−10%Si−2%Feであった。Feは浴中のめっき機器やストリップ等から供給される不可避成分である。めっき付着量は両面ほぼ均一であった。こうして製造した溶融アルミめっき鋼板に、クロム酸−シリカ−リン酸系のクロメートを片面当たり金属Cr換算で20mg/m2 処理した。その後種々の組成を持つ塗装を施した。この時の塗装系、含有される金属Al量、ワックス量と性能を表2にまとめる。なお、評価は下に示した方法による。
【0012】
【表1】

【0013】
【表2】

【0014】(1)耐食性寸法70×150mmの試料に対して、JIS Z 2371に準拠した塩水噴霧試験を30日行い、表面の変色、発錆状況を観察した。
〔評価基準〕
◎:変化無し○:変色面積10%未満△:変色面積10%以上×:白錆発生【0015】(2)色調安定性寸法70×150の試料に対して、JIS K 7350に準拠した紫外線蛍光灯照射試験を150hr行い、前後の光沢値(JIS Z 8741に規定する鏡面光沢値、測定角60°)変化を測定した。
〔評価基準〕
○:光沢値変化20未満×:光沢値変化20以上【0016】(3)加工性バウデン動摩擦係数を測定した。測定条件は、鋼球材質SUJ、鋼球径20mm、荷重500gfで10回連続測定し、初回値で判定した。
〔評価基準〕
○:0.08未満△:0.08〜0.15×:0.15超【0017】No10、11は共に金属Al粉量がワックス量に対して多すぎる例であり、このようなときには加工性が低下する。一方、No9は金属Al粉が添加されていない場合であり、このようなときには色調の安定性が低下する。No1〜8はいずれも本発明例であって、良好な特性を有している。但し、金属Al粉量が多く、かつワックス/Alが低いようなNo3においては、やや加工性が低下し、また膜厚が薄いNo7においては、やや耐食性が低下する傾向にある。
【0018】(実施例2)実施例1と同じ方法で溶融アルミめっきを行った。このときめっき原板として表3に示す鋼板を使用した。まためっき種として、Al−10%Si以外にAl−8%Si−6%Mgという系でも実施した。この場合も浴中にはこれ以外に不純物としてFeが1〜2%含有されていた。付着量はいずれも片面60g/m2とした。これにシランカップリング剤系の後処理をSiO2 換算で片面60mg/m2 塗布し、更に実施例1のNo2の塗膜を施し、その性能を評価した。評価方法は色調安定性、加工性については実施例1と同一であり、耐食性のみ下の方法によった。評価結果を表4にまとめる。
【0019】(1)耐食性評価方法寸法50×200mmに剪断し、南面30°にて屋外暴露試験を行った。3ヶ月経過後の端面からの赤錆発生率、表面の変色状況を観察した。
〔評価基準〕
○:端面からの赤錆発生率30%未満△:端面からの赤錆発生率30%以上【0020】
【表3】

【0021】
【表4】

【0022】No1のように普通鋼へのAl−Si系めっきの場合、端面、加工部、疵部等から錆が発生しやすいという欠点があるが、No2,3のようにCr鋼をめっき原板として使用することで改善可能である。また、No4のようにめっき種としてAl−Si−Mg系を適用することでもこの欠点を改善することができる。
【0023】
【発明の効果】本発明は、建材として使用するときの耐候性(色調安定性)、加工性を両立させたアルミめっき鋼板を提供するものである。本発明により、アルミめっき鋼板の用途が広がり、産業上の寄与は大きい。




 

 


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