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発明の名称 最適加工履歴を採用したハイドロフォーム加工法およびその最適加工履歴の推定手法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−150051(P2001−150051A)
公開日 平成13年6月5日(2001.6.5)
出願番号 特願平11−342211
出願日 平成11年12月1日(1999.12.1)
代理人 【識別番号】100059096
【弁理士】
【氏名又は名称】名嶋 明郎 (外2名)
発明者 菱田 博俊 / 弘重 逸朗
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ハイドロフォーム加工における重要な制御パラメータである内圧と軸押し量のうち、軸押し量を常に限界付近まで大きくする一方、内圧はできる限り小さくする内圧軸押し量履歴を採用することにより、ハイドロフォーム加工の二種類の破損形態のうちの割れを完全に回避しつつ、座屈を限界手前のところで回避してハイドロフォーム加工を進行させることを特徴とする最適加工履歴を採用したハイドロフォーム加工法。
【請求項2】 ハイドロフォーム加工における重要な制御パラメータである内圧と軸押し量をいずれも0から時間と共に線形に上昇させ、割れるかまたは座屈するかのいずれかの破損によりそれ以上のハイドロフォーム加工続行が不能となった時点でその点を内圧と軸押し量に関するグラフに記入していき、幾つかの異なる内圧と軸押し量の上昇率に対応する点から最終的に得られるグラフ上の非破損領域より内圧軸押し量の最適加工履歴を求めることを特徴とする最適加工履歴の推定手法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属管のハイドロフォーム加工技術の分野における最適加工履歴を採用したハイドロフォーム加工法およびその最適加工履歴の推定手法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハイドロフォームとは、例えば図1に示す様に人型の空洞部1を持つ金型2の内部に素材となる金属管Mをセットし、その両端を液圧供給孔3を備えた軸押し金具4により軸押しする方法である。言い換えると、金属管(ハイドロフォームの構成要素1)を、金型(ハイドロフォームの構成要素2)内部に配置して金型の形状的拘束を与え、金属管両端または片端を軸押し(ハイドロフォームの構成要素3)しながら、金属管内部に静水圧(ハイドロフォームの構成要素4)を加えて為す加工法であると言える。金属管Mはハイドロフォームにより、金型2の空洞部1の形状に沿って塑性変形する。
【0003】ハイドロフォームは、従来のバルジ加工法(金属管を金型内部に配置して金型の形状的拘束を与え、金属管内部に静水圧を加えて為す加工法)の発展した加工法であり、軸押しを加える分だけ変形能が増大する事が利点である。しかしながらそれゆえ現像は非常に複雑であり単純な論理計算式や経験則だけでは説明しきれないのが現状である。
【0004】ハイドロフォームにおいては、図2に示す軸押し量δと内圧Pとのバランスが重要である。これは、軸押し過剰の場合には座屈し(図2の直線b)、内圧過剰の場合には割れる(図2の直線a)からである。この二種類の破損形態を回避できる適切な軸押し量と内圧のバランスを設定する事が、良好なハイドロフォームの実現に必要不可欠である。
【0005】従来は、この適切な軸押し量と内圧のバランスが推定しきれず、試行錯誤で取りあえず所定の目標を達成する内圧軸押し量履歴を策定していた。このような加工履歴決定法では、それが最適履歴でないので装置制御や金属管材質のばらつき等により不良加工品が発生し易かった事や、その為のコストパフォーマンスが良くない事等の欠点があった。この結果、ハイドロフォーム加工法の適用範囲が極めて狭く限定されているのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来の問題点を解決し、最適加工履歴により割れと座屈とを回避しながら良好なハイドロフォームを実施する方法と、その最適加工履歴を比較的容易に精度良く求める為の手法を与える方法とを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する為になされた本発明の最適加工履歴を用いたハイドロフォーム加工法は、ハイドロフォーム加工における重要な制御パラメータである内圧と軸押し量のうち、軸押し量を常に限界付近まで大きくする一方、内圧はできる限り小さくする内圧軸押し量履歴を採用することにより、ハイドロフォーム加工の二種類の破損形態のうちの割れを完全に回避しつつ、座屈を限界手前のところで回避してハイドロフォーム加工を進行させることを特徴とするものである。また、上記の課題を解決する為になされた本発明の最適加工履歴推定手法は、ハイドロフォーム加工における重要な制御パラメータである内圧と軸押し量をいずれも0から時間と共に線形に上昇させ、割れるかまたは座屈するかのいずれかの破損によりそれ以上のハイドロフォーム加工続行が不能となった時点でその点を内圧と軸押し量に関するグラフに記入していき、幾つかの異なる内圧と軸押し量の上昇率に対応する点から最終的に得られるグラフ上の非破損領域より内圧軸押し量の最適加工履歴を求めることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の最適加工履歴を用いたハイドロフォーム加工法では、軸押し量を常に限界付近まで大きくする一方、内圧はできる限り小さくする内圧軸押し量履歴を採用する。すなわち、金型内部に金属管をセットしたうえ、軸押し量と内圧が共に0である状態から、座屈が発生する限界ぎりぎりまで内圧0のまま軸押しを行う。次に最適加工履歴に従って内圧を必要最小限だけ上昇させながら、座屈しないぎりぎりのできるだけ大きい軸押し量を与えながら加工を進める。これにより、目的の形状をより安全に得る事ができる。但し、装置制御誤差範囲がある程度やむを得ない場合には、その誤差を考慮した履歴を選択すべきである。
【0009】この最適加工履歴を推定するには、金型内部に金属管をセットしたうえ、軸押し量と内圧が共に0である状態から予め設定した比で、ある最大(最終)軸押し量と最大(最終)内圧値に向かって時間に関して線形に増大させていく。この結果、ある場合は途中で割れ、ある場合には途中で座屈する。割れた時点または座屈した時点での軸押し量と内圧値を座標として持つ点を、内圧−軸押し量の二軸グラフの上に記入する。以上が一点を得るために必要な作業内容である。予め設定した最大(最終)軸押し量と最大(最終)内圧値の比を変動させ、グラフ上に点を充分数配置してそれらの点を結ぶと、割れ限界曲線と座屈限界曲線とが推定可能となってくる。そして本発明では座屈限界付近で加工を行うため、座屈限界曲線に殆ど隣接した曲線が最適加工履歴となる。
【0010】なお場合によっては、軸押し量と内圧を時間に関して線形に増大させていくのでは、割れ限界曲線または座屈限界曲線が途中で不明となる場合がある。その場合には、判明しているところまで上記の最適加工履歴を採り、そこから改めて軸押し量と内圧を線形に上昇させてグラフ上に点を記入していく方法を採る。万一再度同様な状況になれば、同様な対策を繰り返す。以上の最適加工履歴推定手法では、数値解析の代わりに実験を用いる事も可能で、その場合コストは上がるが精度も上がる。残念ながら限界曲線を求める理論式は発見されていないので、上記手法に理論解析は適用できない。
【0011】
【実施例】上記した、最適加工履歴を用いたハイドロフォーム加工法およびハイドロフォーム加工法における最適加工履歴の推定手法について、各々の実施例と適用対象を以下に説明する。図3は、本実施例によるハイドロフォーム成形部品を示す。材質はステンレス鋼管、本体直径21および膨出部直径23は42.7mm、元鋼管の肉厚は0.8mm、部品長さ22は150mmである。
【0012】図4は、実施例のハイドロフォーム加工体系に対応するPδ(内圧−軸押し量)のグラフである。グラフ中に記されたc1およびc2は座屈限界曲線であり、これらの曲線よりも右側が座屈領域Cである。またdは割れ限界曲線であり、こも曲線よりも上側が割れ領域Dである。座屈限界曲線は多くの場合、異なる複数の曲線の集合形になっており、割れ領域Dと比して座屈領域Cは複雑な形状となっている。
【0013】この場合の最適加工履歴は、線10である。線10は座屈限界曲線c1およびc2に近い程良いが、装置制御の誤差や金属管Pの材質に関する誤差を考えて、適当な安全距離eを設ける事が望ましい。安全距離eを内圧軸に関して5MPa、軸押し量軸に関して2mmとした場合、本実施例では膨出部高さ24は従来得られている最高到達値21mmを4mm超える25mmに達し、まだ材料は割れも座屈もない無傷であった。
【0014】図5は、上記図4のグラフを得る為の手法を模式的に示したものである。例として、P/δ=8の線形履歴f、P/δ=4の線形履歴g、P/δ=2の線形履歴h、P/δ=1の線形履歴iを掲げた。履歴fおよびgは途中で割れが発生し、履歴hおよびiは途中で座屈が発生した。履歴パターンを増加させていくと、やがて割れ限界曲線dと座屈限界曲線cが見えてくる。
【0015】ところで、図6の場合には線形履歴CCにより座屈限界点ccが判明し、ほぼ等しい線形履歴DDにより割れ限界点ddが判明している。この場合、座屈限界線cや割れ限界線dは座屈限界点ccおよび割れ限界点dd以降を描けない事になる。この場合には、その後に対応する安全を見越した点CCまで最適加工履歴10を経由し、その先において線形履歴j、kおよびl等を考慮して更に割れ点や座屈点を見つけていく。発見者等が経験したPδグラフには、図7に示す様なものもあった。ここでは、最適加工履歴10は極めて複雑な形状を示し、従来の経験に頼る手法によると領域30において割れまたは座屈のいずれかを発生させてここが加工限界であると誤認せざるを得なかった。しかし最適加工履歴10に沿って加工した場合には、従来限界と思われていた膨出高さ8mmに対して、2倍以上の18mmを達成することができた。
【0016】
【発明の効果】以上に説明した様に、本発明によれば割れや座屈を生ずることなく、従来考えていた加工限界を上回るハイドロフォーム加工が実現できる。即ち、従来の適用範囲より、より複雑形状またはより薄い(軽い)形状等の広範囲にわたりハイドロフォームが適用可能となる利点がある。




 

 


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