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発明の名称 軸押し加工用金型及びこれを用いた軸押し加工法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−150049(P2001−150049A)
公開日 平成13年6月5日(2001.6.5)
出願番号 特願平11−340162
出願日 平成11年11月30日(1999.11.30)
代理人 【識別番号】100059096
【弁理士】
【氏名又は名称】名嶋 明郎 (外2名)
発明者 菱田 博俊 / 弘重 逸朗
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 金型の内部にセットされた金属管の端面を、金属管の内部に液体圧を加えながら軸押しする軸押し加工用金型であって、その内表面に潤滑液体の供給孔が付与されており、該供給孔から部位によって異なる摩擦分布を発生させるように潤滑液体を供給することを特徴とする軸押し加工用金型。
【請求項2】 供給孔の部位によって、潤滑液体の供給量、潤滑液体の供給タイミング、潤滑液体の種類の何れかを変えた請求項1記載の軸押し加工用金型。
【請求項3】 請求項1または2記載の軸押し加工用金型を用いることを特徴とする軸押し加工法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハイドロフォーミング、液圧バルジ加工とも呼ばれる金属管の塑性加工のための軸押し加工用金型及びこれを用いた軸押し加工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属管を素材として、素材長手方向の中間に膨出部を持つト型、人型、Y型等の形状の部品を製造するために、従来からハイドロフォーミング、液圧バルジ加工等と呼ばれる軸押し加工法が知られている。この方法は、例えば図2に示すように人型の空洞部1を持つ金型2の内部に素材となる金属管Pをセットし、その両端を液圧供給孔3を備えた軸押し金具4により軸押しする方法である。金属管Pは内部に液圧が加えられた状態で端面を軸押しされ、金型2の空洞部1の形状に沿って塑性変形する。
【0003】この軸押し加工法では、加工すべき金属管Pと金型2とが接触しているので、そこに摩擦力が発生する。この摩擦力の発生場所やその大きさ、あるいはその加工に対する作用は複雑で一般化することは困難であるが、例えば最も単純な中央直角枝膨出成形の軸押し加工体系では、金属管Pと金型2との間の摩擦力が大きいと、図3に示す通り金属管Pの端部が提灯座屈する。このとき、金属管Pの個々の位置Xに作用する軸力Fは、図3中のグラフに示す如く管端が最大であり、中央に向かうに従い摩擦力によって減少している。この軸力分布の場合には、金属管Pの変形量dXは同様に管端部で極めて大きくなり、中央部ではゼロに等しい。すなわちこの場合には、中央直角枝膨出成形は不可能である。
【0004】また逆に金属管Pと金型2との間の摩擦力が小さすぎると、図4に示す通り金属管Pの中央部が非対称座屈する。このとき、金属管Pの個々の位置Xに作用する軸力Fは、摩擦力による減衰がないため図4中のグラフに示す如く全長にわたってほぼ均一である。この軸力分布の場合には、金属管Pの変形量dXは中央部で極めて大きくなるために非対称座屈を発生させる。すなわちこの場合にも、中央直角枝膨出成形は不可能である。
【0005】上記した最も単純な中央直角枝膨出成形の場合には、摩擦力と座屈との関係をある程度まで推測することができるが、複雑な形状を成形するほど摩擦力の分布も複雑となり、金属管のどの箇所でどのような座屈が発生するかを推測したり、その座屈とともに割れを回避してどの程度の成形加工が可能であるかを推測することはほとんど不可能となる。
【0006】このため、従来は多くのコストをかけて試行錯誤を繰り返しながら最終加工形状の設計や、金型設計等を行わざるを得なかったのであるが、最近では金型の材質を改善したり、金属管に摩擦係数が小さい皮膜を塗布したり、軸押し量と内圧の履歴を適正化することにより、比較的単純な形状については成形が可能な程度にまで経験や技術ノウハウが蓄積されてきた。それでもより複雑な形状になると唯1回の軸押し加工では成形しきれず、2回以上の工程を連続して行うか、あるいは溶接等の別の加工法を組み合わせる必要があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来の問題点を解決し、従来は成形できなかったような複雑形状をも、1回の軸押し加工で成形することができるようにした軸押し加工用金型及びこれを用いた軸押し加工法を提供するためになされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するためになされた本発明の軸押し加工用金型は、金型の内部にセットされた金属管の端面を、金属管の内部に液体圧を加えながら軸押しする軸押し加工用金型であって、その内表面に潤滑液体の供給孔が付与されており、該供給孔から部位によって異なる摩擦分布を発生させるように潤滑液体を供給することを特徴とするものである。なお供給孔の部位によって、潤滑液体の供給量、潤滑液体の供給タイミング、潤滑液体の種類の何れかを変えることが好ましい。また本発明の軸押し加工法は、上記の軸押し加工用金型を用いることを特徴とするものである。
【0009】好ましくは上記の供給孔は部位ごとに幾つかの組になっており、同一組の供給孔は同一の潤滑液体供給機構で制御される潤滑液体を供給するが、異なる組どうしでは供給機構が異なり、異なる摩擦係数の潤滑液体を、異なるタイミングで、異なる量で供給することができるようになっている。これにより軸押し加工中の金属管の肉流れを制御し、金属管に作用する軸力分布を希望の変形に最も都合のよいように制御することが可能となる。
【0010】この場合、異なる潤滑液体が3種類以上あることが好ましいが、供給のタイミングや供給量を制御することにより、潤滑液体の種類がそれ以下であっても、それなりの効果が期待できる。つまり、1種類の潤滑液体のみを使用してもその供給のタイミングや供給量を変化させることにより、摩擦力の分布をかなり任意に制御することが可能である。極端な例では、潤滑液体供給機構が唯1組しかなく、潤滑液体が唯1種類であったとしても、潤滑液体の供給孔がない金型を用いた場合に比較して非常に変化に富む摩擦力の分布を発生させることが可能である。この結果、本発明によれば従来は座屈や割れ等によって成形できなかった複雑形状をも、軸押し加工することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好ましい実施形態を示す。図1は本発明を中央直角膨出軸押し加工に適用した例を示す図であり、空洞部1を持つ金型2の内表面に、潤滑液体の供給孔5、6が付与されている。この例では供給孔5は中央直角膨出部の近傍に形成されており、供給孔6は両端部の近傍に形成されている。供給孔5、6はそれぞれ異なる潤滑液体供給機構7、8により制御されている。
【0012】この例では、供給孔6が存在する範囲では提灯座屈の発生を抑制するために摩擦力を下げておくことが望ましい。ただし下げ過ぎると中央部の非対称座屈が助長されるので、潤滑液体供給機構8によって下げ方を制御する。一方、供給孔5が存在する範囲では肉流れを良くして割れの発生を抑制することが望ましく、摩擦力を下げすぎても悪い影響は生じない。そこで供給孔5には潤滑液体供給機構7から更に摩擦係数の小さい潤滑液体を供給すればよい。
【0013】軸押し加工の体系は無限に存在するため、個々の体系に応じて潤滑液体の供給孔の配置や潤滑液体の供給方法は千差万別である。しかし一般的には、■摩擦係数をある程度まで下げるべき範囲、■できるだけ下げるべき範囲、■下げてはいけない範囲の3つに大別できるので、これに応じて潤滑液体の供給孔の配置や潤滑液体の供給方法を設計すればよい。なお、軸押し加工の最初に潤滑材を供給するだけでは素材の変形に伴いその分布が変動してしまうが、本発明によれば金型2の部位に応じた摩擦力を、軸押し加工の全工程にわたり安定して付与することができる。
【0014】
【実施例】図1に示した軸押し加工用の金型1を用いて、金属管Pの中央直角膨出軸押し加工を行った。素材は表面処理を施していないステンレス系鋼管であり、その直径は60.5mm、肉厚1.5mm、元全長500mmである。また中央直角膨出部の直径は30mm、予定膨出高さを30.0mmである。この体系に関して従来の金型を用いた場合と本発明の金型を用いた場合との加工性を比較した。本発明の金型では、供給孔5には潤滑液体供給機構7からモリブデン系の潤滑性の高い潤滑液体を供給し、供給孔6には潤滑液体供給機構8から一般的な潤滑液体を供給した。いずれも適当量を供給し続けた。
【0015】従来の金型を用いた場合には、軸押し量と内圧のバランスを最適化することにより、膨出高さを18.0mmとするのが限界であった。これに対して本発明の金型を用いた場合には、特に軸押し量と内圧のバランスを考慮せずに最も単純に時間と共に内圧を増加させていく履歴を採用しても、膨出高さを最初から30.0mmとすることができた。
【0016】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれば金型に適切な該供給孔と潤滑液体供給機構を設けることにより摩擦力の分布を制御し、それにより金属管に作用する軸力の分布を制御して、良好な変形を発生させることが可能となる。従って本発明によれば、従来は成形できなかったような複雑形状をも単純な1回の軸押し加工で成形することができるようになり、ローコストでの精密加工を実現することができる。




 

 


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