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発明の名称 メタルハニカム体、熱交換器用蓄熱体、蓄熱式バーナー及びメタル担体
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−138417(P2001−138417A)
公開日 平成13年5月22日(2001.5.22)
出願番号 特願平11−325385
出願日 平成11年11月16日(1999.11.16)
代理人 【識別番号】100067541
【弁理士】
【氏名又は名称】岸田 正行 (外2名)
【テーマコード(参考)】
3G091
3K017
4D048
4F100
4G069
4K044
【Fターム(参考)】
3G091 AA02 AB01 BA03 BA08 BA10 BA39 CA02 CA07 CA10 FA02 FA04 FA06 FB02 FB03 FC05 FC07 FC08 GA06 GA08 GA16 GB01X GB01Z GB10X GB17X 
3K017 DC03 DC04
4D048 AB05 BA10X BA39X BB02 BD01 CA07 CB05 CC39 CC42 EA08
4F100 AA19 AA20 AB04A AB33A AD08 AP00A BA01 DC01A DC04A EJ48A GB51 GB90 JJ03
4G069 AA01 AA03 AA08 BA02B BA13A BA13B BA18 CA02 CA10 DA06 EA24 EB12Y EB15Y ED03 ED06 FA02 FA04
4K044 AA03 AB02 AB08 AB09 AB10 BA12 BA13 BA18 BB01 BC12
発明者 加古 卓三 / 糟谷 雅幸 / 太田 勝博 / 大河内 敏博 / 坂場 則男 / 岩見 和俊
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 金属製平箔と波箔とを積層して多数の通気孔を有するハニカム体とし、該ハニカム体の通気孔の壁面を構成する金属箔表面にセラミック層をコーティングしてなることを特徴とするメタルハニカム体。
【請求項2】 請求項1に記載のメタルハニカム体を蓄熱体として用いたことを特徴とする熱交換器用蓄熱体。
【請求項3】 ハニカム体を構成する金属箔がステンレス鋼箔であり、該ステンレス鋼箔の厚みが50μm〜200μmであり、セラミック層厚みが30μm〜100μmであることを特徴とする請求項2に記載の熱交換器用蓄熱体。
【請求項4】 前記金属製平箔と波箔とをスパイラル状に巻き回して積層し、蓄熱体中心部に中空部を有する回転体状の形状であることを特徴とする請求項2又は3に記載の熱交換器用蓄熱体。
【請求項5】 燃料供給パイプと、該燃料供給パイプ先端の燃料ノズルと、前記燃料供給パイプの外側に請求項4に記載の熱交換器用蓄熱体を回転可能に配置した熱交換器とを有し、燃焼室内の高温の燃焼排ガスは前記熱交換器の一部分において前記蓄熱体の通気孔を経由して排出し、燃焼用空気は前記熱交換器の他の部分において前記蓄熱体の通気孔を経由して燃焼室内に導入し、前記燃料ノズルから供給した燃料を燃焼することを特徴とする蓄熱式バーナー。
【請求項6】 請求項1に記載のメタルハニカム体を触媒担体として用いたことを特徴とする排気ガス浄化用メタル担体。
【請求項7】 ステンレス鋼製平箔と波箔とを積層して多数の通気孔を有するハニカム体とし、該ハニカム体の外周側に配置された通気孔の壁面を構成するステンレス箔表面にセラミック層をコーティングしてなることを特徴とする請求項6に記載の排気ガス浄化用メタル担体。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属箔を用いてなるメタルハニカム体、該メタルハニカム体を用いてなる高温の排気ガスが有する熱を低温の吸入ガスに熱交換するための熱交換器用蓄熱体、該蓄熱体を用いた燃焼用バーナー、及び該メタルハニカム体を用いてなる排気ガス浄化用メタル担体に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料を燃焼することによって高温のガスを発生し、燃焼室そのもの及び燃焼室内に配置した製品を加熱したり、あるいは耐火物を内張りした溶湯容器を乾燥・予熱する方法が知られている。高温ガスの発生に際しては、燃料と燃焼用空気を混合して燃料を燃焼させる。この燃焼用空気を予め高温に熱しておけばより温度の高い高温ガスを発生させることができる。そして、燃焼室から排出する高温の排気ガスの顕熱を燃焼用空気に熱交換することにより、燃焼用空気を予熱することができる。
【0003】蓄熱室内に煉瓦等の蓄熱体を通気可能に積み上げ、該蓄熱室内に高温の排気ガスを通過させて蓄熱体を熱し、次いで該蓄熱室内に燃焼用空気を通過させて燃焼用空気を熱する方法が知られている。室炉式コークス炉や蓄熱式バーナーにおいては、2組の蓄熱室(蓄熱体)を準備して、排気ガスによる蓄熱体の予熱と蓄熱体による燃焼用空気の予熱とを交互に繰り返し、燃焼用空気と排気ガスとの間で熱交換を行なっている。
【0004】2組の蓄熱体を使用する蓄熱式バーナー用蓄熱体として、特開平6−201276号公報には、セラミックボールやセラミックペレット、更にはセラミックス又は金属に多数の通気孔を開口したハニカム体を用いる方法が開示されている。また、蓄熱式ラジアントチューブバーナーや蓄熱式オープンフレームバーナー用の蓄熱体として、特公平7−39913号公報には、同じくセラミックスに多数のハニカム状の通気孔を有する蓄熱体を用いる方法が開示されている。
【0005】ガスタービンエンジンにおいては、排気ガスの熱を吸入空気に熱交換するために、回転体状の蓄熱体が用いられる。該蓄熱体は円筒形状をなし、円筒形の軸方向に多数の通気孔を有し、円筒形の中心軸のまわりに回転する。蓄熱体の約半分の領域の通気孔を高温の排気ガスが通過することによって排気ガスの熱を蓄熱体に蓄熱しする。蓄熱体の残り半分の領域の通気孔を吸入空気が通過する。蓄熱体は回転しているので、排気ガスによって高温に熱せられた蓄熱体の部分が順次吸入空気が通過する部分に移動し、これによって熱が吸入空気に移動する。加熱炉等におけるバーナーについても、炉室から排出される高温の排気ガスの熱を燃焼用空気に熱交換するために、回転体式の蓄熱体を用いることができる。
【0006】上記ガスタービンエンジンの回転体状蓄熱体に使用することのできる構造物の製造方法として、米国特許第3479731号公報には、コルゲート状の金属板(波板)と平坦な金属板(平板)とを巻き回して積層した上で両金属板の接触部をロウ付けし、多数の通気孔を有するハニカム体を製造する方法が開示されている。
【0007】自動車エンジン等の排気ガスを浄化するための触媒担体として、ステンレス鋼製平箔と波箔とを積層し、多数の通気孔を有するメタルハニカム体としたメタル担体が用いられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】セラミックボールやペレットを用いた蓄熱体では、蓄熱体を構成する該ボールやペレット自体は蓄熱体の強度部材となり得ないので、回転体のような蓄熱体そのもので強度を保有する必要のある用途に用いることはできなかった。
【0009】セラミックスのブロックに多数の通気孔を開口してなる蓄熱体は、熱衝撃に対して弱く、大型の蓄熱体を製造することが困難であるという問題点を有していた。回転体式の蓄熱体を用いるバーナー、特に燃焼熱量の大きい加熱炉に用いるバーナー等においては、蓄熱体として大きな回転体状の構造物を用いる必要があるが、従来のセラミックス製蓄熱体においては、いくつかのブロックに分割して製造した上で組み合わせて用いていた。これでは機械的に十分な強度を有する蓄熱体を製造することはできない。
【0010】金属のブロックに多数の通気孔を開口してなる蓄熱体は、重量が過大となり回転機構が大型となるため、バーナーには実用的でないという問題点を有していた。
【0011】金属製の平箔と波箔とを積層し、金属箔の接触部を接合して多数の通気孔を有するハニカム体としてなる蓄熱体は、軽量、かつ、熱衝撃に対する強度は十分に有しており、大型の構造物とすることも可能である。一方、金属箔を用いるために耐熱性はセラミックスに比べて低く、耐熱性ステンレス鋼箔を用いた場合でも耐熱温度は1000℃程度である。また、蓄熱体として用いるには金属箔の熱容量が小さいという問題があった。
【0012】排気ガス浄化用の触媒担体として、ステンレス鋼製平箔と波箔とを積層してハニカム体としたメタル担体を用いた場合、エンジン始動初期において速やかに担体の温度が上昇して触媒反応が開始するというメリットがある反面、エンジンを停止するとメタル担体の温度が低下する速度も速く、再度エンジンを始動したときは温度の低いメタル担体の昇温を待つ必要があるという課題を有していた。
【0013】本発明は、蓄熱体として十分な熱衝撃性を有し、かつ耐熱性と熱容量とを備えた熱交換器用の蓄熱体を提供することを第1の目的とする。
【0014】本発明はまた、排気ガス浄化用のメタル担体として、エンジン始動時における温度上昇特性は確保しつつ、エンジン停止時においてもメタル担体の温度低下速度が低いメタル担体を提供することを第2の目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨とするところは、以下の通りである。
(1)金属製平箔2と波箔3とを積層して多数の通気孔5を有するハニカム体とし、該ハニカム体の通気孔5の壁面を構成する金属箔表面にセラミック層4をコーティングしてなることを特徴とするメタルハニカム体。
(2)上記(1)に記載のメタルハニカム体を蓄熱体8として用いたことを特徴とする熱交換器用蓄熱体。
(3)ハニカム体を構成する金属箔がステンレス鋼箔であり、該ステンレス鋼箔の厚みが50μm〜200μmであり、セラミック層厚みが30μm〜100μmであることを特徴とする上記(2)に記載の熱交換器用蓄熱体。
(4)前記金属製平箔2と波箔3とをスパイラル状に巻き回して積層し、蓄熱体中心部に中空部9を有する回転体状の形状であることを特徴とする上記(2)又は(3)に記載の熱交換器用蓄熱体。
(5)燃料供給パイプ11と、該燃料供給パイプ11先端の燃料ノズル12と、前記燃料供給パイプ11の外側に上記(4)に記載の熱交換器用蓄熱体8を回転可能に配置した熱交換器とを有し、燃焼室10内の高温の燃焼排ガス25は前記熱交換器の一部分において前記蓄熱体8の通気孔5を経由して排出し、燃焼用空気24は前記熱交換器の他の部分において前記蓄熱体8の通気孔5を経由して燃焼室10内に導入し、前記燃料ノズル12から供給した燃料21を燃焼することを特徴とする蓄熱式バーナー。
(6)上記(1)に記載のメタルハニカム体1を触媒担体として用いたことを特徴とする排気ガス浄化用メタル担体17。
(7)ステンレス鋼製平箔2と波箔3とを積層して多数の通気孔5を有するハニカム体とし、該ハニカム体の外周側(18)に配置された通気孔の壁面を構成するステンレス箔表面にセラミック層4をコーティングしてなることを特徴とする上記(6)に記載の排気ガス浄化用メタル担体。
【0016】本発明のメタルハニカム体1は、図1(b)に示すように、金属製平箔2と波箔3とを積層して多数の通気孔5を有するハニカム体とし、該ハニカム体の通気孔5の壁面を構成する金属箔表面にセラミック層4をコーティングすることを特徴とする。
【0017】金属製の平箔2と波箔3とを積層してハニカム体を構成しているので、耐熱衝撃性を十分に保有し、大型の蓄熱体8を構成する上でも十分な強度を有している。蓄熱体8、特に各通気孔5の加熱と冷却が短時間で繰り返される蓄熱体においては、通気孔の表面は加熱時に高温に熱せられるものの、通気孔壁面の内部の温度は表面ほどには上昇しない。また本発明のメタルハニカム体1の金属箔表面はセラミック層4でコーティングされているので、酸化性のある排ガスや空気に直接接触することがないため、内部の金属箔(2、3)の酸化を防止することが可能である。そのため、従来のメタルハニカム体の耐熱温度を超えた1200℃程度の高温の環境において蓄熱体として使用することが可能になる。また、従来のメタルハニカム体による蓄熱体に比較して熱容量が増大し、蓄熱体体積当たりの蓄熱容量が増大するという効果も有する。
【0018】本発明のメタルハニカム体1を排気ガス浄化用の触媒担体として使用すると、従来のメタルハニカム体を使用した場合と比較して触媒担体の熱容量を増大することができる。特に、図4に示すようにハニカム体の外周側(18)に配置された通気孔の壁面を構成するステンレス箔表面にセラミック層をコーティングすると有利である。
【0019】排気ガス浄化用メタル担体17において、排気ガス30の流速はメタル担体の半径方向に分布を有し、ハニカム体の中心部は外周側に比較して流速が大きい。エンジン始動時には排気ガスは主にハニカム体の中心部の通気孔に流入し、本発明においては、ハニカム体の中心部(19)に配置された通気孔5は金属製平箔2と波箔3のみで構成されているので熱容量が小さく、該中心部の通気孔は急速に温度が上昇して触媒に着火し排気ガスの浄化が開始される。着火後は外周部(18)の通気孔の温度も上昇し、外周部を含めて排気ガスの浄化が行われる。
【0020】エンジンの運転をアイドリングに変更後あるいは停止後は、中心部(19)の通気孔は熱容量が小さいので温度は急速に低下するものの、外周部(18)の通気孔5は金属箔表面にセラミック層4がコーティングされていて熱容量が大きいので温度低下の速度は低い。そのため、エンジンの回転を再度上昇あるいはエンジンを再始動した時点において外周部の通気孔は高温を保っており、速やかに触媒を着火することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明のメタルハニカム体1を熱交換器用の蓄熱体8として用いる場合の実施の形態について図1に基づいて説明する。
【0022】メタルハニカム体1を構成する金属箔としては、耐熱性を有するステンレス鋼を用いることが好ましい。ステンレス鋼製の平箔にコルゲート加工を加えて波箔3とし、該波箔3と平箔2とを積層してハニカム体とする。波箔3と平箔2とを重ね合わせて巻き回すことにより積層することができる。ガスタービンエンジン用の蓄熱体のように該蓄熱体8の回転中心にガス管等が存在しない場合には、円盤状のハブ7の外周に波箔3と平箔2とを巻き回すことによってメタルハニカム体1を形成する。蓄熱体8の中心に燃料ガスの配管15を通過させる場合には、図1(a)に示すように前記ハブ7として中空部9を有するハブを用いる。巻き回しを完了したハニカム体の外周部にステンレス鋼製の外筒6を配置し、ハニカム体の平箔2と波箔3との接触部、ハブ7と箔との接触部、外筒6と箔との接触部についてロウ付け又は拡散接合によって接合する。
【0023】ハニカム体を構成するステンレス箔の厚みは、50μm〜200μmの範囲が好ましい。箔の厚みが50μm以上であれば、蓄熱容量を確保するとともに、大型構造物としての強度を確保することが可能である。また200μm以下であれば通気抵抗(圧力損失)が小さく、燃焼用空気ブロアーのエネルギーロスが少ないからである。
【0024】通気孔5の密度は、平方インチ当たり50セル〜600セルの範囲が好ましい。50セルより少ないと蓄熱容量が低いため蓄熱体を大型にせざるを得なくなり、不経済である。600セルより多いと、圧力損失が過大となったり通気孔が小さくなりすぎて目詰まりを起こしやすい問題がある。
【0025】次いで、ハニカム体の通気孔の壁面を構成する金属箔表面にセラミック層4をコーティングする。コーティングするセラミックとしては、高温の耐熱性に優れる材質であればよい。具体的にはシリカ、アルミナ、SiC等を主成分としたものが耐熱性に優れ好ましい。セラミック層4のコーティング厚みは片側で30μm〜100μmの範囲が好ましい。コーティング厚みが30μm以上であれば、通気孔5を通過する高温ガスが酸化性ガスであっても金属箔が酸化されることがない。また、コーティング厚みが100μm以下であれば、製造コストを安価に保ち、かつセラミック層4のひび割れの発生がなく、通気孔5の通気抵抗を低く保つことができる。
【0026】セラミック層4のコーティング方法としては、例えば、水とシリカ粉とを混合したスラリー中にメタルハニカム体1を浸漬し、メタルハニカム体1の通気孔壁面にスラリーが付着した状態でスラリー槽から引き上げ、通気孔中に向けてエアーブローを行なうことによって付着スラリーの厚みを調整する。次いでメタルハニカム体1を高温に保持することによってセラミック層4を金属箔に焼き付ける。
【0027】このようにして製造した蓄熱体8は、加熱と冷却のサイクルが60秒程度未満の短周期熱交換器として使用する場合には、高温ガスの温度が1300℃まで上昇しても使用可能であり、1000時間以上の耐久時間を有する。また、加熱冷却サイクルが60秒程度以上の場合においても、1200℃の高温ガス温度に耐えることができる。
【0028】本発明の蓄熱体を蓄熱式バーナーに用いる場合の実施の形態について図2、3に基づいて説明する。
【0029】蓄熱体8を2組用い、一方の蓄熱体に排気ガスを通過させて蓄熱体を加熱している間に他方の蓄熱体に燃焼用空気を通過させて燃焼用空気を加熱し、燃焼用空気と排気ガスとを通過させる蓄熱体を交互に切り替える方式の蓄熱式バーナーにおいても、もちろん本発明の蓄熱体を用いることができる。
【0030】本発明の蓄熱体は、1台の回転体式蓄熱体8を用いる熱交換器においてより効果を発揮する。回転体式蓄熱体8は、蓄熱体それ自体で十分な強度を有することが必要であり、大容量のバーナーであれば蓄熱体を大型化することも必要である。本発明により、これらの要求を満たす蓄熱体を構成することが可能である。
【0031】図2に示すように、回転する蓄熱体8の周方向一方の側において蓄熱体8に高温の燃焼排ガス25を通すことにより排ガス25の熱を蓄熱体8に熱交換し、蓄熱体8の周方向他方の側において蓄熱体8に燃焼用空気24を通すことによって蓄熱体8の熱を燃焼用空気24に熱交換する。蓄熱体8は回転しているので、排ガス25の熱を燃焼用空気24に熱交換することが可能である。
【0032】回転体式蓄熱体8の中心部を中空部9を有する形状とすることにより、図3に示すように該中空部9に燃料供給パイプ11を通過させることができる。該燃料供給パイプ11先端の燃料ノズル12から燃焼室10内に燃料を供給し、蓄熱体8を通過した高温の燃焼用空気24を同じく燃焼室内に供給することにより、燃焼室内で燃焼が行われて高温の燃焼ガスを発生させることができる。燃料供給パイプ11が蓄熱体8の中心部を貫通する形で配置されているので、燃料供給パイプ11と蓄熱体8とをコンパクトに構成することができ、一体化した安価な蓄熱式バーナーとすることができる。
【0033】本発明のメタルハニカム体を排気ガス浄化用の触媒担体(メタル担体17)として用いる場合の実施の形態について図4に基づいて説明する。
【0034】メタル担体17は、ステンレス鋼製平箔2と波箔3とを交互に巻き回してハニカム体とし、ステンレス鋼製の外筒6に収納し、平箔と波箔の接触部及びハニカム体と外筒との接触部をロウ付けや拡散接合によって接合することにより構成する。ステンレス箔の厚みは20μm〜50μmの範囲が好ましい。次いで、メタル担体の中心部(19)の通気孔5を除き、外周部(18)の通気孔5を構成する箔の表面にセラミック層4のコーティングを行なう。セラミック粉を含んだスラリーを用意し、中心部(19)の通気孔5の開口部を閉鎖した状態でメタル担体を該スラリー中に浸漬することにより、外周部(18)の通気孔5にのみセラミック層4をコーティングすることができる。コーティングするセラミックとしてはシリカ、アルミナ、SiC等を用いることができ、コーティング層厚みは30μm〜100μmが好ましい。コーティング層厚みが30μm以上であればセラミックコートによる蓄熱容量の点で好ましく、100μm以下であればセラミックコートのひび割れの発生が少なく、剥離しにくい点で好ましい。このメタル担体の各通気孔の壁面に触媒を担持させることによって触媒担体が完成する。
【0035】中心部のセラミック層コーティングを行なわない部分19と外周部のセラミック沿うコーティングを行なう部分18との境界は、メタル担体中心からの距離がメタル担体の半径の0.5〜0.8倍の範囲が好ましい。0.5未満になると中心部の非コーティング部分の面積が小さくなり、始動時にメタル担体が暖まりにくくなる。0.8を超えると、ハニカム外周部のコーティング部分の半径方向長さが小さくなり、保温性が低下して降温時にメタル担体が冷えやすくなる。
【0036】本発明のセラミック層をコーティングしたメタルハニカム体の用途は、上記蓄熱体及び排気ガス浄化用触媒担体に限定されるものではなく、他の有用な用途に用いることができる。
【0037】
【実施例】製鋼工程において使用する溶鋼鍋を乾燥・予熱するためのバーナーに、図3に示す本発明の蓄熱式バーナーを用いた。蓄熱体8として中空部9を有する回転体式の蓄熱体を用い、該中空部9を燃料供給パイプ11が貫通する。溶鋼鍋の上面開口部を覆う蓋に蓄熱式バーナーを配置し、該蓋で溶鋼鍋を覆った上でバーナーを燃焼して溶鋼鍋内部の耐火物を乾燥・予熱する。
【0038】蓄熱体8は、外周直径800mm、厚さ250mm、中空部9の直径300mmであり、メタルハニカム体1の部分は厚み100μmのステンレス鋼製平箔2と波箔3とを交互に巻き回して構成する。通気孔5の密度は、平方インチ当たり100セルとした。箔の表面に厚み30μmのシリカによってセラミック層4をコーティングした。
【0039】蓄熱体8を毎分4回転で回転させながら、溶鋼鍋内部の高温の燃焼排ガス25を蓄熱体8の周方向一方の側から通過させて系外に排出し、蓄熱体8の周方向他方の側から燃焼用空気24を通過させて燃焼用空気24を予熱し、更に蓄熱体8の中空部9を貫通する燃料供給パイプ11から燃料を供給し、溶鋼鍋内に配置した燃料ノズル12から燃料を噴出し、燃焼用空気と混合して燃焼を行なった。燃料としてはコークス炉ガスを用いた。燃焼用空気の温度は、溶鋼鍋内部のガス温度より100℃低い温度まで上昇した。
【0040】従来の蓄熱体を用いないバーナーを用いた場合、溶鋼鍋内部のガス温度は10時間経過後に400℃までしか上昇せず、溶鋼鍋耐火物温度は100℃以下であった。本発明の上記蓄熱体を用いた蓄熱式バーナーを用いたところ、溶鋼鍋内部のガス温度は10時間経過後に800℃まで上昇し、溶鋼鍋耐火物温度は200℃を超える温度とすることができた。この結果、溶鋼鍋予熱・乾燥において、省エネルギー率が34%改善され、熱効率は49%改善され、排熱回収率は42%改善された。
【0041】本発明の蓄熱式バーナーは、2台の蓄熱体を用いて交互に切り替えながら加熱を行なう方式と比較し、蓄熱式でありながら非常にコンパクトな設備とすることができた。その結果、蓄熱式ではない従来の溶鋼鍋乾燥・予熱装置をそのまま用い、バーナー部分のみを取り換えることによって簡単に蓄熱式の予熱・乾燥装置に改造することができた。
【0042】
【発明の効果】本発明の蓄熱体は、金属製の平箔と波箔とを積層してハニカム体を構成しているので、耐熱衝撃性を十分に保有し、大型の蓄熱体を構成する上でも十分な強度を有している。また金属箔表面はセラミック層でコーティングされているので、従来のメタルハニカム体の耐熱温度を超えた高温の環境において蓄熱体として使用することが可能になるとともに、蓄熱体体積当たりの蓄熱容量が増大する。
【0043】本発明のメタルハニカム体を排気ガス浄化用の触媒担体として使用し、ハニカム体の外周側に配置された通気孔の壁面を構成するステンレス箔表面にセラミック層をコーティングすることにより、エンジン始動時には排気ガスは主にハニカム体の中心部の通気孔に流入し、ハニカム体の中心部に配置された通気孔は金属製平箔と波箔のみで構成されているので熱容量が小さく、該中心部の通気孔は急速に温度が上昇して触媒に着火し排気ガスの浄化が開始される。エンジンの運転をアイドリングに変更後あるいは停止後は、外周部の通気孔は金属箔表面にセラミックがコーティングされていて熱容量が大きいので温度低下の速度は低く、エンジンの回転を再度上昇あるいはエンジンを再始動した時点において外周部の通気孔は高温を保っており、速やかに触媒を着火することができる。




 

 


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