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発明の名称 異種金属の半溶融鍛造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−113356(P2001−113356A)
公開日 平成13年4月24日(2001.4.24)
出願番号 特願平11−298321
出願日 平成11年10月20日(1999.10.20)
代理人 【識別番号】100094972
【弁理士】
【氏名又は名称】萩原 康弘
発明者 加田 修 / 戸田 正弘 / 三木 武司
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 2種類以上の金属からなる鍛造部品の製造方法において、それぞれの金属の固相率fsが0.3以上0.9未満となる温度域T0.3-0.9 が重複する金属を用い、各金属素材をそれぞれの固相率fsが0.3以上0.9未満となる温度域T0.3-0.9 の重複する範囲の温度に加熱した後、鍛造型内に挿入し鍛造、一体化することを特徴とする半溶融鍛造方法。
【請求項2】 2種類以上の金属素材の形状が異形状であることを特徴とする請求項1記載の半溶融鍛造方法。
【請求項3】 2種類以上の金属素材の形状が同径であることを特徴とする請求項1記載の半溶融鍛造方法。
【請求項4】 2種類以上の金属素材の形状が円筒状及び円柱状であり、円筒内径と円柱外径が実質的に同径であることを特徴とする請求項1記載の半溶融鍛造方法。
【請求項5】 各金属素材の初期高さh0と各金属素材の鍛造後高さhとの関係が、各金属素材を加熱した際の固相率fsのうち一番小さいfsminとの関係において、ln(h0/h)≧1.5×fsmin2を満たすような形状の金属素材を用いることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の半溶融鍛造方法。
【請求項6】 平均500mm/s以上の加工速度で成形することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の半溶融鍛造方法。
【請求項7】 予め200℃以上に加熱された鍛造型を用いて、平均200mm/s以上の加工速度で成形することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の半溶融鍛造方法。
【請求項8】 成形終了後固相線温度以下となるまで最大鍛造荷重の50%以上の荷重を保持することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の半溶融鍛造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は異種金属からなる部品の製造法、特に複雑な形状を有する部品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまで、異種金属同士を接合、一体化する方法は、固相温度域、液相温度域あるいは固液共存温度域での接合法などが開示されている。例えば固相温度域では特開昭56−128688号公報において、接合する金属表面に微細な凹凸を形成した後、熱間静水圧処理を行い接合面強度を高める方法が開示されている。また、液相温度域では特開昭63−295077号公報において、接合する金属の一方の表面を溶融させた後、もう一方の金属を押しつけ冷却する方法が開示されている。さらに固液共存温度域では、文献(塑性加工連合講演会講演論文集VOL.48th PAGE.407‐408 1997)において、接合する一方の金属を固液共存温度域に加熱し、もう一方の金属を挿入後冷却する方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭56−128688号公報及び特開昭63−295077号公報では、複雑形状部品を異種金属を接合、一体化して製造する場合、予めそれぞれの金属体を最終形状を構成する形状に仕上げておく必要があり、その後異種金属を接合する方法を採らざるを得ず、製造コストの上昇につながる。また、文献ではフィン付き部品等ある特定形状の部品においては低コストでの製造が可能であるが、積極的に部品形状を創製するものではなく、他形状の部品に適用することは困難であり、また接合強度も不十分である。本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、極めて単純な形状である2種類以上の異種金属素材を用いて、異種金属からなる複雑形状部品を歩留まり良くかつ少数回の鍛造工程で成形し、しかも接合面の強度を向上させることを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明の要旨とするところは、1) 2種類以上の金属からなる鍛造部品の製造方法において、それぞれの金属の固相率fsが0.3以上0.9未満となる温度域T0.3-0.9 が重複する金属を用い、各金属素材をそれぞれの固相率fsが0.3以上0.9未満となる温度域T0.3-0.9 の重複する範囲の温度に加熱した後、鍛造型内に挿入し鍛造、一体化することを特徴とする半溶融鍛造方法2) 2種類以上の金属素材の形状が異形状であることを特徴とする上記1)記載の半溶融鍛造方法3) 2種類以上の金属素材の形状が同径であることを特徴とする上記1)記載の半溶融鍛造方法4) 2種類以上の金属素材の形状が円筒状及び円柱状であり、円筒内径と円柱外径が実質的に同径であることを特徴とする上記1)記載の半溶融鍛造方法5) 各金属素材の初期高さh0と各金属素材の鍛造後高さhとの関係が、各金属素材を加熱した際の固相率fsのうち一番小さいfsminとの関係において、ln(h0/h)≧1.5×fsmin2を満たすような形状の金属素材を用いることを特徴とする上記1)乃至4)の何れか1項に記載の半溶融鍛造方法6) 平均500mm/s以上の加工速度で成形することを特徴とする上記1)乃至5)の何れか1項に記載の半溶融鍛造方法7) 予め200℃以上に加熱された鍛造型を用いて、平均200mm/s以上の加工速度で成形することを特徴とする上記1)乃至6)の何れか1項に記載の半溶融鍛造方法8) 成形終了後固相線温度以下となるまで最大鍛造荷重の50%以上の荷重を保持することを特徴とする上記1)乃至7)の何れか1項に記載の半溶融鍛造方法にある。
【0005】
【発明の実施の形態】鍛造品の部位の必要特性に応じて2種類以上の異なる成分を有する金属素材を用いるが、2種類以上の異なる成分からなる各金属素材の固相率flが0.3以上0.9未満となる温度域T0.3-0.9 が各金属素材において重複するようにする。これは、図2のグラフに示すように、高融点金属素材Aの固相率が0.9になる温度TA0.9が低融点金属素材Bの固相率が0.3になる温度TB0.3より高い場合、高融点金属素材Aと低融点金属素材Bの両者を健全に一体化できる温度範囲が無いためである。ここでは2種類の金属素材についての詳細を説明したが、3種類以上の金属素材についてもあてはまる。金属は成分の異なる鋼同士でもよく、その他、鋳鉄、アルミニウム、マグネシウム、チタン等を使用することができる。
【0006】次に加熱温度範囲を限定する理由を述べる。図1のグラフにおいて、加熱温度が低融点金属素材Bの固相率が0.3になる温度TB0.3より高い場合、低融点金属素材Bが加熱炉内で自立出来ず、鍛造型内に搬送できない。また図1において、加熱温度が高融点金属素材Aの固相率が0.9になる温度TA0.9より低い場合、高融点金属Aの液相成分が少なく、複数個の金属素材が鍛造により健全に一体化しない。そのため各金属素材をそれぞれの固相率fsが0.3以上0.9未満となる温度域T0.3-0.9 の重複する範囲の温度に加熱する。ここでは2種類の金属素材についての詳細を説明したが、3種類以上の金属素材についてもあてはまる。2種類以上の金属の形状は、図3ないし図5(いずれも(a)は平面図、(b)は側面図)に示すように異形状1A、1Bであっても、同径形状2A、2Bであっても、円筒及び円柱3A、3Bであり円筒内径と円柱径が実質的に同径である場合でもよい。
【0007】前記各金属素材の初期高さh0と各金属素材の鍛造後高さhとの関係が、各金属素材を加熱した際の固相率fsのうち一番小さいfsminとの関係において、ln(h0/h)≧1.5×fsmin2を満たすような金属素材を用いるのは、各金属素材が十分な加工を受け、液相同士を十分に混合し一体化させるためである。
【0008】鍛造時に平均500mm/秒以上の加工速度で成形するのは、これより遅い加工速度では鍛造型との接触により加熱された金属素材の温度が低下し、金属素材同士が十分に一体化しないからである。加工速度の上限は、本発明の効果を得るためには特に制限する必要はなく、設備能力に依存する。
【0009】予め200℃以上に加熱された型を用いる場合には、鍛造型との接触による金属素材の温度低下が緩和されるため、鍛造時の加工速度は平均200mm/秒以上で十分である。加熱温度の上限は、本発明の効果を得るためには特に制限する必要はないが、金型の焼き戻し軟化を防止するため、500℃以下とすることが好ましい。
【0010】成形終了後固相線温度以下となるまで最大鍛造荷重の少なくとも50%以上の荷重を保持させるのは、凝固収縮による鋳巣の発生を防止し、鍛造後の材質特性を向上させるためである。最大鍛造荷重の50%未満の荷重ではその効果は十分ではない。保持荷重の上限は、本発明の効果を得るためには特に制限する必要はなく、最大鍛造荷重の100%でも構わない。
【0011】
【実施例】本発明の実施例として、図6((a)は平面図、(b)は側面図)に示すような形状をもつ2種類の金属4A、4Bで構成される鍛造品4の鍛造を実施した。素材には表1の化学成分を有する鋼A及びBを用いた。また示差熱分析により測定した固相線温度と液相線温度をそれぞれ表2に示した。
【0012】
【表1】

【0013】
【表2】

【0014】図6に示す鍛造品4の素材として、図7((a)は平面図、(b)は側面図)および図8((a)は平面図、(b)は側面図)に示すように、高さhA0、直径dA0である円柱素材5Aと、高さhB0、dB0である円柱素材5Bを機械加工により準備した。素材5A及び素材5Bを所定の固相率になるよう加熱した後、黒鉛潤滑剤を塗布した金型内に挿入し、所定の加工速度で鍛造を実施した。加熱時における金属素材の固相率は、金属素材を加熱後速やかに水冷することにより組織を凍結、光学顕微鏡にて観察し、固相部分の面積率を測定することにより求めた。表3および表4に実験条件を示した。
【0015】
【表3】

【0016】
【表4】

【0017】本発明法及び比較法による鍛造品の品質を評価するため、内部空孔の有無及び熱処理後の機械的性質を調査した。内部空孔に関しては、鍛造品4の素材4Aと素材4Bの境界部分を切断、研磨し、光学顕微鏡にて空孔の有無を観察した。熱処理は、850℃に10分間加熱した後水冷し、さらに600℃に1時間加熱後油冷した。熱処理後の鍛造品4の図9((a)は平面図、(b)は側面図)に示す位置からφ6のサンプル7を切り出し、ねじ部を圧接することによりJISA2号相当の引張試験片を作製した。鍛造品4の素材4Aと素材4Bの境界部分が引張試験片の中央にくるようにした。引張試験は常温で行った。表5に評価結果を示す。
【0018】
【表5】

【0019】本発明法では、いずれの場合も鍛造品に内部空孔は見られず完全に一体化しており、試験No.1〜8では、いずれも引張強さが500MPa以上、伸び20%以上を示した。また破断位置は強度の低い金属Bの位置であった。
【0020】加熱時の固相率fsを変化させた場合、固相率fsが1.0となる温度に加熱した試験No.7では、一体化が不十分であり、内部に空孔が見られた。また、素材Bの固相率fsが0.2となる温度に加熱した試験No.8では、加熱炉内で金属素材Bが部分的に熔け落ち、鍛造型への搬送が出来なかった。したがって、試験No.8は鍛造品の引張試験を実施できなかった。
【0021】鍛造時の対数ひずみが小さい試験No.9では、液相同士が十分に混合されず、一体化がやや不十分で、内部にわずかに空孔が見られた。鍛造時の加工速度が小さい試験No.10、11では、加工中に鍛造型との接触により温度低下が生じ、液相部分が減少したため、一体化がやや不十分であり、内部にわずかに空孔が見られた。
【0022】鍛造後の荷重保持が小さい試験No.12では、鍛造品内部に凝固収縮に伴う微細な鋳巣と思われる空孔が見られた。試験No.7、9〜12ではいずれの場合も引張試験時の伸びが10%以下と低く、破断位置はいずれも金属Aと金属Bの境界部であった。
【0023】
【発明の効果】本発明では、2種類以上の異種金属からなる素材を固液共存温度域に加熱して、鍛造、一体化させることにより、高歩留まりかつ少数回の鍛造工程で部位に応じた金属素材を用いた複雑形状部品を鍛造でき、自動車、機械用部品等を低コストで提供できる。




 

 


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