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発明の名称 柱梁接合構造における楔リングの取付け工具及び取外し工具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−105341(P2001−105341A)
公開日 平成13年4月17日(2001.4.17)
出願番号 特願平11−282640
出願日 平成11年10月4日(1999.10.4)
代理人 【識別番号】100107250
【弁理士】
【氏名又は名称】林 信之
【テーマコード(参考)】
3C031
【Fターム(参考)】
3C031 DD36 EE73 
発明者 矢崎 光彦
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 外面側に梁の端部が固定され、上下端部の外面に楔斜面を有する横断面円弧状の梁接合金具の複数を、上下端部にそれぞれ柱の端部が固定され、横断面外形が円形をなす梁受金具の外周面に当接させ、内面に前記梁接合金具の楔斜面に対応する楔斜面を有する楔リングの一対を、前記複数の梁接合金具の上下端部の楔斜面に嵌め込んで構成される柱梁接合構造の組み付けのために用いられる楔リングの取付け工具であって、前記の梁受金具に複数の梁接合金具を当接させた状態でそれら梁接合金具に仮嵌めした上下一対の楔リングに対し着脱可能に係止される上下一対の反力ブロックと、一対の反力ブロックの一方に軸線方向の外方から装着させると共に、ピストンロッドを一対の反力ブロックに垂直方向に摺動可能に挿通させた液圧ピストンシリンダ装置と、他方の反力ブロックから前記ピストンロッドが抜けないようにするため該ピストンロッドの先端部に着脱可能に設けたストッパ片とから成る取付け工具の複数組を用い、各液圧ピストンシリンダ装置の作動時ピストンロッドを引込み側に作動させ、ピストンロッドに作用する引張り力を通じて一対の楔リングを呼び付けて梁接合金具を梁受金具に固定するようにしたことを特徴とする柱梁接合構造における楔リングの取付け工具。
【請求項2】 前記液圧ピストンシリンダ装置がセンターホールジャッキであることを特徴とする請求項1記載の柱梁接合構造における楔リングの取付け工具。
【請求項3】 外面側に梁の端部が固定され、上下端部の外面に楔斜面を有する横断面円弧状の梁接合金具の複数を、上下端部にそれぞれ柱の端部が固定され、横断面外形が円形をなす梁受金具の外周面に当接させ、内面に前記梁接合金具の楔斜面に対応する楔斜面を有する楔リングの一対を、前記複数の梁接合金具の上下端部の楔斜面に嵌め込んで構成される柱梁接合構造の分解のために用いられる楔リングの取外し工具であって、柱の回りに着脱可能に嵌め込まれ、脚部を梁接合金具の端面及び/又は梁受金具の端面に当接させるようにしたベースリングと、ベースリングに近接している側の楔リングに適当な角度間隔を隔てて着脱可能に係止される複数の反力ブロックと、前記ベースリングの外周部及び各反力ブロックの垂直方向に摺動可能に挿通される螺杆と、各螺杆の各反力ブロック側の先端部に設けたストッパ片と、各螺杆のベースリング側の基端部に螺合させた操作ナットとから成り、複数の螺杆の各操作ナットをスパナその他の工具でねじ込むことにより、螺杆に作用する引張り力を通じてベースリングに楔リングを呼び付けて梁接合金具から該楔リングを抜き出すようにしたことを特徴とする柱梁接合構造における楔リングの取外し工具。
【請求項4】 外面側に梁の端部が固定され、上下端部の外面に楔斜面を有する横断面円弧状の梁接合金具の複数を、上下端部にそれぞれ柱の端部が固定され、横断面外形が円形をなす梁受金具の外周面に当接させ、内面に前記梁接合金具の楔斜面に対応する楔斜面を有する楔リングの一対を、前記複数の梁接合金具の上下端部の楔斜面に嵌め込んで構成される柱梁接合構造の分解のために用いられる楔リングの取外し工具であって、柱の回りに着脱可能に嵌め込まれ、脚部を梁接合金具の端面及び/又は梁受金具の端面に当接させるようにしたベースリングと、ベースリングに近接している側の楔リングに適当な角度間隔を隔てて着脱可能に係止される複数の反力ブロックと、前記ベースリングの外周部における軸線方向の外面側に適当な角度間隔を隔てて装着させると共に、各ピストンロッドを該ベースリングの外周部及び対応する反力ブロックの垂直方向に摺動可能に挿通させた複数の液圧ピストンシリンダ装置と、前記反力ブロックから前記ピストンロッドが抜けないようにするため該ピストンロッドの先端部に着脱自在に設けたストッパ片とから成り、各液圧ピストンシリンダ装置の作動時ピストンロッドを引込み側に作動させ、ピストンロッドに作用する引張り力を通じてベースリングに楔リングを呼び付けた梁接合金具から該楔リングを抜き出すようにしたことを特徴とする柱梁接合構造における楔リングの取外し工具。
【請求項5】 前記ベースリングを円周方向で少なくも2つ割りにした複数のセグメントとして構成し、柱梁接合構造の柱に装着する使用時にボルトその他の結合手段でそれらセグメントを着脱可能に結合し、ベースリングを環状の組立体とすることを特徴とする請求項3又は4記載の柱梁接合構造における楔リングの取外し工具。
【請求項6】 前記液圧ピストンシリンダ装置がセンターホールジャッキであることを特徴とする請求項4記載の柱梁接合構造における楔リングの取外し工具。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、建造物の柱と梁とを楔リングの嵌め込みにより接合して構成される柱梁接合構造における楔リングの取付け工具及び取外し工具に関する。本発明に係る楔リングの取付け工具及び取外し工具が使用の対象とする、楔リング嵌込み式柱梁接合構造の例を示すと、本願人によって以前に出願され特公平7−116752号として公告されたもの、あるいは、図1及び図2に示したものを挙げることができる。そして、このような柱梁接合構造によれば、建設現場における例えば鋼製の柱と梁との結合作業を極めて容易かつ効率的に行えるものとする。
【0002】前記の楔リング嵌込み式柱梁接合構造の概要を図1及び図2において具体的に説明すると、その柱梁接合構造は、外面側に梁1の端部が梁連結用突出部2bを介して溶接等で固定され、上下端部の外面に楔斜面2a,2aを有する横断面円弧状の梁接合金具2の複数(図では4個)を、上下端部にそれぞれ上下柱3,3の端部が溶接等で固定され、横断面外形が円形をなす例えば円筒状の梁受金具4の外周面に当接させ、内面に前記梁接合金具2の楔斜面2aに対応する楔斜面5aを有する金属製の楔リング5,5の一対を、前記複数の梁接合金具2の上下端部の楔斜面2aに嵌め込んで構成されている。
【0003】図1及び図2で符号4aは、梁接合金具2の下端部を所定位置に定着させるため、梁受金具4の下端部の周りに一体に設けた環状の突条である。また、この例では、上下柱3,3が筒状の梁受金具4に溶接等で固定された状態でも楔リング5,5の上下柱3,3への嵌め外しが容易にできるように、梁受金具4は軸線方向で2つ割りにしてあり、その2つの分割部材間には、下方の分割部材の内面に固定され、上方の分割部材の内面に嵌め合わされる複数の連結片から成る着脱可能な接合手段4bが設けてある。
【0004】
【従来の技術】上記のような柱梁接合構造の組み付け過程で使用され得る従来の楔リングの取付け工具としては、例えば図10に示したものを挙げることができる。(なお、その取付け工具は、前出の特公平7−116752号公報にも開示されている。)
【0005】同図の楔リングの取付け工具9は、先端側を一対の楔リングの一方5に係合させる係合部92としたコ字状の枠体91と、枠体91の基端部の外側に固定した液圧ピストンシリンダ装置93と、そのピストンロッド94の先端に固定され、かつ枠体91の案内溝95に沿って案内されるようにした、一対の楔リングの他方5に係合させるための係合片96とから成る。
【0006】そして、楔リング5,5の嵌め込みにおいてはその取付け工具9を複数用いる。すなわち、梁受金具4の回りに当接させた複数の梁接合金具2の両端に楔リング5をそれぞれ仮嵌めした後、枠体91の先端部に形成した係合部92及び係合片96を、仮嵌めした一対の楔リング5,5に上下から挟むようにして当てがう。そこで、ピストンシリンダ装置93に液圧を導入しピストンロッド94を突出方向に作動させ、両楔リング5,5を梁接合金具2の中央側にそれぞれ押し込み該梁接合金具2を梁受金具4に対し強固に固定するものである。
【0007】しかしながら、前記のような従来の楔リングの取付け工具9においては、その作動時にコ字状の枠体91に大きな反力が作用するため、枠体91は強大にして重量も大きなものとしなければならない。従って、工具が全体として大型となり、工具の使用時に楔リングに対する取付け具合が不安定になるなど使い勝手が悪く、また、工具の建設現場への運搬が面倒となる他、保管においても場所を取るなどの問題がある。
【0008】また、楔リング嵌込み式柱梁接合構造が組み込まれた建造物を解体するに際し、その柱梁接合構造を構成する楔リング、梁接合金具、梁、梁受金具及び柱の全部又は一部を破壊せずに分解するために、梁接合金具の上下両端部に嵌め込まれた一対の楔リングを抜き外すことができる楔リングの取外し工具が存在すると、分解作業を行う上で便利であり、その上、柱梁接合構造の構成部材の全部又は一部について再利用が図れて有利であるが、前記のような取外し工具は存在していない。従って、現在のところ楔リング嵌込み式柱梁接合構造部分の分解は、バーナーや切断機を用いて、構成部材を溶断又は切断することによって行っているため、柱梁接合構造の構成部材の再利用はほとんど図られていないのが実情である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明に係る柱梁接合構造における楔リングの取付け工具及び取外し工具は、工具全体を簡単かつ小型に構成してあるに関わらず、柱梁接合構造における楔リングの嵌め外し機能が確実に発揮でき、しかも優れた耐久性を備えたものとすることを目的として提案されたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、この発明に係る請求項1の柱梁接合構造における楔リングの取付け工具は、外面側に梁の端部が固定され、上下端部の外面に楔斜面を有する横断面円弧状の梁接合金具の複数を、上下端部にそれぞれ柱の端部が固定され、横断面外形が円形をなす梁受金具の外周面に当接させ、内面に前記梁接合金具の楔斜面に対応する楔斜面を有する楔リングの一対を、前記複数の梁接合金具の上下端部の楔斜面に嵌め込んで構成される柱梁接合構造の組み付けのために用いられる楔リングの取付け工具であって、前記の梁受金具に複数の梁接合金具を当接させた状態でそれら梁接合金具に仮嵌めした上下一対の楔リングに対し着脱可能に係止される上下一対の反力ブロックと、一対の反力ブロックの一方に軸線方向の外方から装着させると共に、ピストンロッドを一対の反力ブロックに垂直方向に摺動可能に挿通させた液圧ピストンシリンダ装置と、他方の反力ブロックから前記ピストンロッドが抜けないようにするため該ピストンロッドの先端部に着脱可能に設けたストッパ片とから成る取付け工具の複数組を用い、各液圧ピストンシリンダ装置の作動時ピストンロッドを引込み側に作動させ、ピストンロッドに作用する引張り力を通じて一対の楔リングを呼び付けて梁接合金具を梁受金具に固定するようにしたことを特徴とする。また、請求項2の取付け工具は、請求項1の発明において、前記液圧ピストンシリンダ装置がセンターホールジャッキであることを特徴とする。
【0011】更に、この発明に係る請求項3の柱梁接合構造における楔リングの取外し工具は、外面側に梁の端部が固定され、上下端部の外面に楔斜面を有する横断面円弧状の梁接合金具の複数を、上下端部にそれぞれ柱の端部が固定され、横断面外形が円形をなす梁受金具の外周面に当接させ、内面に前記梁接合金具の楔斜面に対応する楔斜面を有する楔リングの一対を、前記複数の梁接合金具の上下端部の楔斜面に嵌め込んで構成される柱梁接合構造の分解のために用いられる楔リングの取外し工具であって、柱の回りに着脱可能に嵌め込まれ、脚部を梁接合金具の端面及び/又は梁受金具の端面に当接させるようにしたベースリングと、ベースリングに近接している側の楔リングに適当な角度間隔を隔てて着脱可能に係止される複数の反力ブロックと、前記ベースリングの外周部及び各反力ブロックの垂直方向に摺動可能に挿通される螺杆と、各螺杆の各反力ブロック側の先端部に設けたストッパ片と、各螺杆のベースリング側の基端部に螺合させた操作ナットとから成り、複数の螺杆の各操作ナットをスパナその他の工具でねじ込むことにより、螺杆に作用する引張り力を通じてベースリングに楔リングを呼び付けて梁接合金具から該楔リングを抜き出すようにしたことを特徴とする。更にまた、請求項4の取外し工具は、外面側に梁の端部が固定され、上下端部の外面に楔斜面を有する横断面円弧状の梁接合金具の複数を、上下端部にそれぞれ柱の端部が固定され、横断面外形が円形をなす梁受金具の外周面に当接させ、内面に前記梁接合金具の楔斜面に対応する楔斜面を有する楔リングの一対を、前記複数の梁接合金具の上下端部の楔斜面に嵌め込んで構成される柱梁接合構造の分解のために用いられる楔リングの取外し工具であって、柱の回りに着脱可能に嵌め込まれ、脚部を梁接合金具の端面及び/又は梁受金具の端面に当接させるようにしたベースリングと、ベースリングに近接している側の楔リングに適当な角度間隔を隔てて着脱可能に係止される複数の反力ブロックと、前記ベースリングの外周部における軸線方向の外面側に適当な角度間隔を隔てて装着させると共に、各ピストンロッドを該ベースリングの外周部及び対応する反力ブロックの垂直方向に摺動可能に挿通させた複数の液圧ピストンシリンダ装置と、前記反力ブロックから前記ピストンロッドが抜けないようにするため該ピストンロッドの先端部に着脱自在に設けたストッパ片とから成り、各液圧ピストンシリンダ装置の作動時ピストンロッドを引込み側に作動させ、ピストンロッドに作用する引張り力を通じてベースリングに楔リングを呼び付けた梁接合金具から該楔リングを抜き出すようにしたことを特徴とする。
【0012】加えて、請求項5の取外し工具は、請求項3又は4の発明において、前記ベースリングを円周方向で少なくも2つ割りにした複数のセグメントとして構成し、柱梁接合構造の柱に装着する使用時にボルトその他の結合手段でそれらセグメントを着脱可能に結合し、ベースリングを環状の組立体とすることを特徴とする。また、請求項6の取外し工具は、請求項4の発明において、前記液圧ピストンシリンダ装置がセンターホールジャッキであることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す3つの実施形態に基づいてこの発明について詳述する。図において、図3及び図4はこの発明の第1実施形態を、図5及び図6は第2実施形態を、図7及び図8は第3実施形態をそれぞれ示している。
【0014】図3及び図4に表わされた第1実施形態の楔リングの取付け工具6は、前に述べたような楔リング嵌込み式柱梁接合構造の組み付け作業において用いられるものである。
【0015】この取付け工具6は、梁受金具4に複数(図では4個)の梁接合金具2を当接させた状態でそれら梁接合金具2の楔斜面2a部分に仮嵌めした上下一対の楔リング5,5に対し着脱可能に係止される上下一対の反力ブロック61,61と、一対の反力ブロックの一方61に軸線方向の外方から着脱可能に又は固定的に装着させると共に、ピストンロッド63を一対の反力ブロック61,61の垂直方向に摺動可能に挿通させたセンターホールジャッキその他の液圧ピストンシリンダ装置62と、他方の反力ブロック61から前記ピストンロッド63が抜けないようにするため該ピストンロッド63の先端部に着脱可能に設けたナットその他のストッパ片64とから成る。
【0016】前記の反力ブロック61、ピストンロッド63及びストッパ片64は鋼鉄等の強靱な金属材料で製作するのが普通である。
【0017】また、各反力ブロック61は、側面形をC字状に形成し、その一端部には縦断面がかぎ状をなす一体の係止突条61aを設け、また、他端部には梁接合金具2の外面に当接しそこを上下に摺動できるような案内面61bが設けてある。前記の係止突条61aは楔リング5の上下の端面の外周部に一体に形成した環状の突部5aに着脱可能に係止させるためのものである。換言すれば、楔リング5は、それへ反力ブロック61の係止突条61aに着脱可能に係止させるため横断面がT字状に形成してある。符号61cはピストンロッド63を摺動可能に挿通させるため反力ブロック61に設けた垂直方向の貫通孔である。
【0018】そして、液圧ピストンシリンダ装置62のピストンロッド63には一対の反力ブロック61,61が上下で対称的になるように挿通させてある。すなわち、上側の反力ブロック61における係止突条61aが上方に位置し、下側の反力ブロック61における係止突条61aが下方に位置するようにしてピストンロッド63に挿通させるものとする。
【0019】柱梁接合構造の組み付けに際しては、複数組(図4では4組)の取付け工具6を用いて楔リング5,5の嵌め込み作業を行う。
【0020】その際、梁受金具4の周りに複数の梁接合金具2を当接させた状態でそれら梁接合金具2の上下端部の楔斜面2a,2aに上下一対の楔リング5,5を仮嵌めした後、それら楔リング5,5に対し上下の反力ブロック61,61をそれぞれ着脱可能に係止させることにより取付け工具6の複数組を装着する。
【0021】しかる後、各取付け工具6の液圧ピストンシリンダ装置62に圧液を導入してピストンロッド63を引込み側に作動さ、ピストンロッド63に作用する引張り力を通じて一対の楔リング5,5を梁接合金具2の中央側に呼び付けて複数の梁接合金具2を梁受金具4に固定する(図4参照)。ここに、柱3と梁1との組み付け、すなわち接合が達成される。なお、柱梁接合構造を構築する近傍の状況によっては、取付け工具6の全部又は一部を上下で反転させて装着させても上下一対の楔リング5,5の嵌め込みが行えることは言うまでもない。
【0022】次に、図5及び図6に表わされた第2実施形態の楔リングの取外し工具7について説明する。この楔リングの取外し工具7は、以前に建設された建造物における楔リング嵌込み式柱梁接合構造を分解するに際し用いられるものである。
【0023】この取外し工具7は、上柱3又は下柱3の回りに着脱可能に嵌め込まれ、脚部71aを梁接合金具2の端面及び/又は梁受金具4の端面に当接させるようにしたベースリング71と、ベースリング71に近接している側の楔リング5に適当な角度間隔を隔てて着脱可能に係止される複数(図では4個)の反力ブロック72と、前記ベースリング71の外周部に放射状に一体に設けた複数(図では4つ)の突片71b又はフランジ部(図示しない)及び各反力ブロック72の垂直方向に摺動可能に挿通される螺杆73と、各螺杆73の各反力ブロック72側の先端部に設けた螺合ナットその他のストッパ片74と、各螺杆73のベースリング71側の基端部に螺合させた操作ナット75とから成る。
【0024】前記のベースリング71、反力ブロック72、螺杆73、ストッパ片74及び操作ナット75は鋼鉄等の強靱な金属材料で製作するのが普通である。
【0025】また、各反力ブロック72は、第1実施形態の楔リングの取付け工具6の反力ブロック61とほぼ同形又は相似形に製作されている。第2実施形態の各反力ブロック72において、符号72aは楔リング5の環状突部5bに着脱可能に係止される係止突条であり、72bはベースリング71の胴部外面に当接しそこを上下に摺動できるようにした案内面であり、更に、72cは螺杆73を摺動可能に挿通させるため反力ブロック72の垂直方向に設けた貫通孔である。符号71cは螺杆73を摺動可能に挿通させるためベースリング71の外周部の垂直方向に設けた貫通孔である。
【0026】そして、この楔リングの取外し工具7を用いて柱梁接合構造から楔リング5を抜き外すには、図6(A)に示すように、先ずベースリング71の脚部71aを梁接合金具2及び/又は梁受金具4の端面に当接させると共に、複数の反力ブロック72をベースリング71に近接している側の楔リング5に梁接合金具2の中央側から着脱可能に係止させ、しかる後、各螺杆73の基端部に螺合させた操作ナット75をスパナその他の工具でねじ込むことにより、各螺杆73に作用する引張り力を通じてベースリング71に楔リング5を呼び付け該楔リング5による梁接合金具2の梁受金具4に対する結合を緩める。
【0027】そこで、図6(B)に示すように、楔リング5は取外し工具7と共に抜き外すことができることになる。そして、この作業を上下の楔リング5,5に対し各別に行うことにより、梁受金具4に対する複数の梁接合金具2の結合が解除され、柱梁接合構造の分解が達成される。
【0028】なお、第2実施形態の取外し工具7におけるベースリング71は一体の環状体であるが、その上柱3及び下柱3に対する嵌め込みは、上下柱3,3を事前に切断することにより、その切断端3a,3aを通じて行うことができる。
【0029】但し、図9に示すように、ベースリング71を円周方向について少なくも2つ割りにした複数のセグメント76として構成し、柱梁接合構造の柱3に装着する使用時にボルトその他の結合手段77でそれらセグメント76を着脱可能に結合し、ベースリング71を環状の組立体とすることにより、上下柱3,3に対するベースリング71の嵌め込みは、それら上下柱3,3を切断しなくても行うことができることになる。このことは、後記の第3実施形態の楔リングの取外し工具70についても同様である。
【0030】次に、図7及び図8に表わされた第3実施形態の楔リングの取外し工具70について説明する。第3実施形態において、図5及び図6の第2実施形態と同一の符号で指し示す部材ないし部位は、相互にほぼ等効の部材ないし部位を表わしているので、ここでは記載の重複を避け、主として第2実施形態と相違している部分について説明する。
【0031】第3実施形態の取外し工具70では、第2実施形態の操作ナット75及び螺杆73に代えてセンターホールジャッキその他の液圧ピストンシリンダ装置78及びピストンロッド79が備えられている点が相違している。
【0032】この実施形態においては、複数の液圧ピストンシリンダ装置78がベースリング71の外周部における複数の突片71b又はフランジ部(図示しない)の軸線方向の外面側に適当な角度間隔を隔てて着脱可能に又は固定的に装着させ、その各ピストンロッド79を各突片71b及び各反力ブロック72に対し垂直方向に摺動可能に挿通させてある。そして、前記反力ブロック72から前記ピストンロッド79が抜けないようにするため該ピストンロッド79の先端部は螺合ナットその他の着脱可能なストッパ片74が設けられている。
【0033】前記の楔リングの取外し工具70を用いて柱梁接合構造から楔リング5を抜き外すには、図8に示すように、先ずベースリング71の脚部71aを梁接合金具2及び/又は梁受金具4の端面に当接させると共に、複数の反力ブロック72をベースリング71に近接している側の楔リング5に梁接合金具2の中央側から着脱可能に係止させ、しかる後、各液圧ピストンシリンダ装置78に圧液を導入してピストンロッド79を引込み側に作動させ、ピストンロッド63に作用する引張り力を通じてベースリング71に楔リング5を呼び付け該リング5による梁接合金具2の梁受金具4に対する結合を緩める。
【0034】そこで、楔リング5は取外し工具70と共に抜き外すことができることになる。そして、この作業を上下の楔リング5,5に対し各別に行うことにより、梁受金具4に対する複数の梁接合金具2の結合が解除され、柱梁接合構造の分解が達成される。
【0035】この第3実施形態の楔リングの取外し工具70における他の作用については、上述した第3実施形態の楔リングの取外し工具7におけるそれに準ずる。
【0036】
【発明の効果】以上に説明したこの発明の柱梁接合構造における楔リングの取付け工具及び取外し工具よれば、次に示すような効果を奏する。
■ 楔リングの取付け工具及び取外し工具はいずれも構造が簡単であり、小型化されているので、使用時の使い勝手がよく、また、運搬や保管の面でも有利である。
■ 柱梁接合構造の組み付け時並びに分解時において、楔リングに対する工具の装着具合が安定しているので、楔リングの嵌め外し機能が確実に発揮される。
■ 液圧ピストンシリンダ装置又は操作ナットの大きな作動力は楔リングに係止された反力ブロックに対しピストンロッド又は螺杆の引張り力を通じて伝達されるので、ピストンロッド又は螺杆が弯曲したり座屈したりして損傷することがなく、工具全体としての耐久性の点で優れている。
■ 楔リングの取外し工具の使用により、柱梁接合構造の分解においてその構成部材の全部又は一部を破壊することなく取り外すことができるので、それら構成部材の再利用が図れる。
■ 楔リングの取外し工具においてベースリングを複数のセグメントで構成し、ベースリングを組立式としたものは、柱梁接合構造の上柱及び下柱を切断することなく、ベースリングをそれらの柱に装着できるので、上柱及び下柱の再利用において有効である。




 

 


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