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発明の名称 耐火物用高気密性パッキング材およびそれを用いた連続鋳造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−105107(P2001−105107A)
公開日 平成13年4月17日(2001.4.17)
出願番号 特願平11−284550
出願日 平成11年10月5日(1999.10.5)
代理人 【識別番号】100067541
【弁理士】
【氏名又は名称】岸田 正行 (外2名)
【テーマコード(参考)】
4E004
4E014
【Fターム(参考)】
4E004 MB20 
4E014 MA23
発明者 笹井 勝浩 / 長谷川 一
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 耐火物用高気密性パッキング材において耐火物粉末の少なくとも1種類以上および繊維からなり、これにMgOとC、Al、Ti、Zrの内1種類以上の還元材を含有させたことを特徴とする耐火物用高気密性パッキング材。
【請求項2】 耐火物用高気密性パッキング材において耐火物粉末の少なくとも1種類以上および繊維からなり、これにMgOを1〜50重量%とC、Al、Ti、Zrの内1種類以上の還元材を総重量%で1〜50重量%含有させたことを特徴とする耐火物用高気密性パッキング材。
【請求項3】 鋼の連続鋳造方法において請求項1または請求2記載の耐火物用高気密パッキング材を用いたことを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐火物と耐火物の接合部に介在させ、溶融金属中への空気の侵入を防止するためのパッキング材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼の連続鋳造において、タンディッシュから鋳型内への溶鋼供給はストッパー方式から流量制御性の高いスライディングノズル方式に移行しつつある。スライディングノズル方式の場合、タンディッシュ−鋳型間はタンディッシュ上ノズル、スライディングノズル、中間ノズル及び浸漬ノズルから構成されており、各ノズル間の接合部には空気の侵入を防止するためにパッキング材が使用されている。各ノズルを接合し、一つのシステムとして機能させる際、パッキング材の役割は極めて重要であり、十分なシール効果が得られなければ、ノズル間から空気が侵入し、溶鋼を酸化させるといった問題が生じる。このため、パッキング材のシール性を高めることを目的として、特公昭60−15592号公報に記載されているように、Al等の低融点金属を添加したパッキング材が開発され、溶鋼の酸化防止にある程度の効果を発揮している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】パッキング材に低融点金属を添加すると、使用中に金属が溶融し、パッキング材を浸透してきた空気中の酸素と反応するため、パッキング材のシール性は向上する。しかしながら、低融点金属として、例えばAlを用いれば、鋳造時間の経過と共にAlの表面に強固なAl23酸化膜が形成され、酸素の拡散が阻害されるため、酸化反応は停止する。このため、鋳造開始初期にはパッキング材のシール性は高いが、鋳造時間が経過するとAl添加の効果はなくなり、シール性は低下する。
【0004】これらの問題を鑑み、本発明は、ノズル接合部のシール性を向上させ、鋳造全体にわたって空気の侵入を防止できるパッキング材および鋳造方法を提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明は以下に構成を要旨とする。即ち、(1)耐火物用高気密性パッキング材において耐火物粉末の少なくとも1種類以上および繊維からなり、これにMgOとC、Al、Ti、Zrの内1種類以上の還元材を含有させたことを特徴とする耐火物用高気密性パッキング材である。また、(2)耐火物用高気密性パッキング材において耐火物粉末の少なくとも1種類以上および繊維からなり、これにMgOを1〜50重量%とC、Al、Ti、Zrの内1種類以上の還元材を総重量%で1〜50重量%含有させたことを特徴とする耐火物用高気密性パッキング材である。また、(3)鋼の連続鋳造方法において前記(1)または(2)記載の耐火物用高気密パッキング材を用いたことを特徴とする鋼の連続鋳造方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】一般に、スライディングノズル方式の場合、タンディッシュ−鋳型間はタンディッシュ上ノズル、スライディングノズル、中間ノズル及び浸漬ノズルから構成されており、各ノズル内には1〜2m/s程度の高流速の溶鋼が流れている。このため、ノズル接合部のシール性が悪いと、溶鋼流のエジェクター効果により空気が侵入し、(1)式のように溶鋼中のAlと反応することにより介在物を生成する。
4Al(溶鋼中)+3O2(空気中)
=2Al23(溶鋼中) (1)
【0007】このようにして生成したAl23介在物は溶鋼の清浄性を低下させるだけでなく、ノズル内壁に付着し、ノズル詰まりの原因にもなる。したがって、ノズル間のシール性を確保することは、鋳片の品質上及び操業上の両面から極めて重要な課題となっている。
【0008】本発明者らは、ノズル間のシール性を向上させるため、ノズル接合部に使用するパッキング材に蒸気圧の高い物質を添加し、この蒸気により空気中の酸素の侵入を防止する方法について詳細な検討を行ってきた。その結果、パッキング材に蒸気圧の高い金属からなる酸化物とこの酸化物を還元できる元素を同時に添加して、パッキング材から徐々に金属蒸気を生成させると、ノズル接合部のシール性が格段に向上することを見いだした。
【0009】蒸気圧の高い金属の酸化物としてはMgOが適正であり、この酸化物とC、Al、Ti、およびZrの内の1種類以上の還元材をパッキング材に添加すると、鋳造時に各々(2)〜(5)式の反応が生じMg蒸気が発生する。
MgO+C=Mg(蒸気)+CO (2)
3MgO+2Al =3Mg(蒸気)+Al23 (3)
2MgO+Ti=2Mg(蒸気)+TiO2 (4)
2MgO+Zr=2Mg(蒸気)+ZrO2 (5)
【0010】ノズル接合部に侵入してきた空気中の酸素はパッキング材中から発生してきたMg蒸気によりパッキング材中への侵入が抑制されると共に、一部パッキング材に侵入してきた酸素は(6)式によりMg蒸気と反応し、MgOとしてパッキング材に固定される。
2Mg(蒸気)+O2(空気中)
=2MgO(パッキング材中) (6)
【0011】このため、酸素は溶鋼中まで浸透せず、(1)式の反応で示される溶鋼の酸化は起こらない。また、MgOの還元反応は、C、Al、Ti、Zrを用いれば、パッキング材使用温度(1300℃程度)で十分に進行するため、パッキング材内部からは常に新しいMgガスが供給され、(6)式の反応が停滞することはない。しかし、純Mgを使用するとガス化反応は急激に進行するため、ノズル割れの原因になったり、鋳造後半までパッキング材中にMgが残留せず、シール効果が失われるといった問題が生じる。このため、MgOを還元してMg蒸気を発生させる本発明は、Mg蒸気の発生速度を制御できるため、パッキン材のシール効果は鋳造後半まで維持され、ノズル割れ等のトラブルもなく鋳造できる。
【0012】本発明におけるパッキング材の配合は、耐火性粉末の少なくとも1種類以上および繊維よりなり、これにMgOを1〜50重量%とC、Al、Ti、Zrの内1種類以上の還元材を総重量%で1〜50重量%含むものであれば良い。MgOが1重量%未満ではMg蒸気の生成量が少ないためシール性が低下し、MgOが50重量%超ではパッキング材を構成する耐火物粉末や繊維の量が相対的に少なくなりパッキング材の強度が低下する。また、C、Al、Ti、Zrの総含有率が1重量%未満であればMgOの還元が進み難く、反対に総含有率が50重量%超であればパッキング材を構成する耐火物粉末や繊維の量が相対的に少なくなりパッキング材の強度が低下する。
【0013】耐火性粉末としては、通常金属酸化物、金属炭化物、金属窒化物の内から任意に選んだ1種類以上のものを、また繊維としては通常の無機質、有機質、金属等を使用することが可能である。
【0014】本発明は、ここで述べたタンディッシュ−鋳型間のノズルだけに限られたものではなく、取鍋のノズル、RH等、全ての耐火物と耐火物の接合部に適用できるものである。
【0015】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明について説明する。
(実施例1)タンディッシュ−鋳型間がタンディッシュ上ノズル、スライディングノズル、中間ノズル及び浸漬ノズルから構成されている連続鋳造設備において、各ノズル間の接合部に、焼結アルミナ60重量%、粘土17重量%、MgO10重量%、金属Al5重量%、C粉末5重量%、セラミックファイバー3重量%からなる配合の2mm厚みのパッキング材を使用し、鋳造速度1.6m/minで、成分C:30ppm、Si:0.015%、Mn:0.25%、P:0.02%、S:0.01%、Al:0.04%の溶鋼1250tを鋳造した。タンディッシュ−鋳型間のノズル接合部における空気酸化量を評価するために、タンディッシュ出側と鋳型間の溶鋼中Al濃度の減少量を鋳造初期と、鋳造中期及び鋳造末期で測定した。その結果、タンディッシュ−鋳型間の溶鋼中Al濃度の減少量は、鋳造初期と、鋳造中期及び鋳造末期の全てで4ppm以下に抑えられた。これにより、ノズル詰まり及び介在物欠陥は全く発生しなかった。
【0016】(実施例2)タンディッシュ−鋳型間がタンディッシュ上ノズル、スライディングノズル、中間ノズル及び浸漬ノズルから構成されている連続鋳造設備において、各ノズル間の接合部に、焼結アルミナ57重量%、粘土15重量%、MgO10重量%、金属Ti10重量%、金属Zr5重量%、セラミックファイバー3重量%からなる配合の2mm厚みのパッキング材を使用し、鋳造速度1.6m/minで、成分C:30ppm、Si:0.015%、Mn:0.25%、P:0.02%、S:0.01%、Al:0.04%の溶鋼1250tを鋳造した。その結果、タンディッシュ−鋳型間の溶鋼中Al濃度の減少量は、鋳造初期と、鋳造中期及び鋳造末期の全てで4ppm以下に抑えられた。これにより、ノズル詰まり及び介在物欠陥は全く発生しなかった。
【0017】(比較例1)タンディッシュ−鋳型間がタンディッシュ上ノズル、スライディングノズル、中間ノズル及び浸漬ノズルから構成されている連続鋳造設備において、各ノズル間の接合部に、焼結アルミナ70重量%、粘土27重量%、セラミックファイバー3重量%からなる配合の2mm厚みのパッキング材を使用し、鋳造速度1.6m/minで、成分C:30ppm、Si:0.015%、Mn:0.25%、P:0.02%、S:0.01%、Al:0.04%の溶鋼1250tを鋳造した。パッキング材中にMgOと還元材が含まれていなかったため、パッキング材を通して溶鋼中に酸素が侵入し、鋳造初期から鋳造末期までタンディッシュ−鋳型間で溶鋼中のAl濃度が19ppm低下した。その結果、鋳造全体にわたって介在物性欠陥が発生すると共に、鋳造中期からはノズル詰まりも発生した。
【0018】(比較例2)タンディッシュ−鋳型間がタンディッシュ上ノズル、スライディングノズル、中間ノズル及び浸漬ノズルから構成されている連続鋳造設備において、各ノズル間の接合部に、焼結アルミナ60重量%、粘土27重量%、セラミックファイバー3重量%、金属Al10重量%からなる配合の2mm厚みのパッキング材を使用し、鋳造速度1.6m/minで、成分C:30ppm、Si:0.015%、Mn:0.25%、P:0.02%、S:0.01%、Al:0.04%の溶鋼1250tを鋳造した。パッキング材中に還元材となる金属Alが含まれていたため、鋳造初期にタンディッシュ−鋳型間の溶鋼中Al濃度の減少量は4ppm以下に抑えられたが、MgOがパッキング材中に含有されていなかったため鋳造中期及び末期で、タンディッシュ−鋳型間の溶鋼中Al濃度が20ppmまで大幅に減少した。その結果、鋳造中期以降で介在物性欠陥が発生し、鋳造末期にはノズル詰まりが発生した。
【0019】
【発明の効果】以上の如く、本発明の耐火物用高気密性パッキング材を使用することにより、タンディッシュ−鋳型間のノズル接合部における酸化を防止できるため、鋳片の品質は向上し、歩留まりも格段に良くなる。また、ノズル詰まりに起因する種々の非定常作業を省略することができ、操業性も大きく改善される。




 

 


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