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発明の名称 粗バーの接合用クランプ方法及びその設備
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−96388(P2001−96388A)
公開日 平成13年4月10日(2001.4.10)
出願番号 特願平11−275991
出願日 平成11年9月29日(1999.9.29)
代理人 【識別番号】100090697
【弁理士】
【氏名又は名称】中前 富士男
【テーマコード(参考)】
4E002
4E068
【Fターム(参考)】
4E002 AD04 BD05 BD20 CB05 
4E068 CE09 CE11
発明者 麻生 洋祐
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ホットストリップミルの仕上げ連続圧延機群の入り側において、先行材クランプによりクランプされた先行粗バーの後端部と後行材クランプによりクランプされた後行粗バーの先端部とを突き合わせたときに、該後行材クランプに対して該先行材クランプの上下位置を調整することにより、前記先行粗バーの後端部と前記後行粗バーの先端部との間に生じる粗バーの幅方向の段差を、予め設定した段差設定値内に制御することを特徴とする粗バーの接合用クランプ方法。
【請求項2】 請求項1記載の粗バーの接合用クランプ方法において、前記先行粗バーの後端部と前記後行粗バーの先端部との突き合わせ位置に生じた粗バーの幅方向の段差を、粗バーの幅方向に配置された複数の高さセンサーにより計測して、前記後行材クランプに対する前記先行材クランプの上下位置を調整する移動量を求めることにより、前記粗バーの幅方向の段差を、予め設定した段差設定値内に制御することを特徴とする粗バーの接合用クランプ方法。
【請求項3】 後行粗バーの先端部の上下位置を固定する後行材クランプと、先行粗バーの後端部をクランプして、しかも、該後行材クランプにより固定された該後行粗バーの先端部に対して、該先行粗バーの後端部の上下位置を調整する昇降機構が備えられた先行材クランプと、該先行粗バーの後端部と前記後行粗バーの先端部との突き合わせ位置に生じた粗バーの幅方向の段差を計測する、粗バーの幅方向に複数設けられた高さセンサーと、該高さセンサーにより計測された段差と予め設定した段差設定値との比較から、前記先行材クランプの上下位置の移動により、前記粗バーの幅方向に生じた段差を、前記予め設定した段差設定値内に制御する前記先行材クランプの移動量を演算する演算部と、該演算部で演算した前記先行材クランプの移動量に基づいて、前記先行材クランプの昇降機構を制御する昇降制御部とを有することを特徴とする粗バーの接合用クランプ設備。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホットストリップミルにおいて、先行して走行する粗バーの後端部と、後行して走行する粗バーの先端部とを接合するために、後行粗バーの先端部に対して先行粗バーの後端部の上下位置を調整して突き合わせるための粗バーのクランプ方法及びその設備に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、粗バーをクランプする方法としては、例えば図5に示すように、上部クランプ体51と下部クランプ体52を一体に形成した枠体53で粗バー50を支持して、油圧シリンダー54によるクランプ力を、同一枠内において内力化し、この枠体53の上下位置を、この枠体53の外部の支持体55に設けた油圧シリンダー56で制御する方法が採られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の方法では、上部クランプ体51を進退させる2個の油圧シリンダー54と下部クランプ体52を昇降させる2個の油圧シリンダー56は、それぞれ独立に駆動することができなかった。そのため、先行粗バーが後行粗バーに対して相対的に傾いていると、傾いた状態のままで先行粗バーの後端部と後行粗バーの先端部とが突き合わされるため、先行粗バーの後端部と後行粗バーの先端部との間に生じる粗バーの幅方向の段差が、粗バーの幅方向で変化し、段差が消失してしまう場合が存在することもある。このような場合、突き合わせ位置で両粗バー間を自動溶接して一体化するとき、段差を検出して、この段差を溶接線とする自動溶接方式では、段差が消失する場合には溶接線を認識することができなくなり、自動溶接が不可能になるという問題があった。本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、先行粗バーの後端部と後行粗バーの先端部との間に、粗バーの幅方向に段差を生じさせ、段差を予め設定した段差設定値内、好ましくは段差設定値内で同一とするような、粗バーの接合用クランプ方法及びその設備を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明に係る粗バーの接合用クランプ方法は、ホットストリップミルの仕上げ連続圧延機群の入り側において、先行材クランプによりクランプされた先行粗バーの後端部と後行材クランプによりクランプされた後行粗バーの先端部とを突き合わせたときに、該後行材クランプに対して該先行材クランプの上下位置を調整することにより、前記先行粗バーの後端部と前記後行粗バーの先端部との間に生じる粗バーの幅方向の段差を、予め設定した段差設定値内に制御する。先行粗バーの後端部と後行粗バーの先端部とが突き合わされたときに、先行粗バーの後端部と後行粗バーの先端部の位置を調整することができるので、先行粗バーの後端部と後行粗バー先端部との間に、粗バーの幅方向に、確実に段差を設けることが可能となる。
【0005】また、本発明の粗バーの接合用クランプ方法において、前記先行粗バーの後端部と前記後行粗バーの先端部との突き合わせ位置に生じた粗バーの幅方向の段差を、粗バーの幅方向に配置された複数の高さセンサーにより計測して、前記後行材クランプに対する前記先行材クランプの上下位置を調整する移動量を求めることにより、前記粗バーの幅方向の段差を、予め設定した段差設定値内に制御することが好ましい。高さセンサーにより、先行材クランプによりクランプされた先行粗バーの後端部と後行材クランプによりクランプされた後行粗バーの先端部の高さ関係が定量的に判るので、先行材クランプによりクランプされた先行粗バーの後端部と後行材クランプによりクランプされた後行粗バーの先端部とを突き合わせたときに、先行粗バーと後行粗バーとの間に、粗バーの幅方向に、所定の段差を確実に設けることが可能となる。
【0006】前記目的に沿う本発明に係る粗バーの接合用クランプ設備は、後行粗バーの先端部の上下位置を固定する後行材クランプと、先行粗バーの後端部をクランプして、しかも、該後行材クランプにより固定された該後行粗バーの先端部に対して、該先行粗バーの後端部の上下位置を調整する昇降機構が備えられた先行材クランプと、該先行粗バーの後端部と前記後行粗バーの先端部との突き合わせ位置に生じた粗バーの幅方向の段差を計測する、粗バーの幅方向に複数設けられた高さセンサーと、該高さセンサーにより計測された段差と予め設定した段差設定値との比較から、前記先行材クランプの上下位置の移動により、前記粗バーの幅方向に生じた段差を、前記予め設定した段差設定値内に制御する前記先行材クランプの移動量を演算する演算部と、該演算部で演算した前記先行材クランプの移動量に基づいて、前記先行材クランプの昇降機構を制御する昇降制御部とを有している。先行粗バーの後端部と後行粗バーの先端部とが突き合わされたときに、粗バーの幅方向に生じた段差を、粗バーの幅方向に配置された複数の高さセンサーで計測して、先行材クランプの移動を定量的に制御することができるので、後行材クランプに対して先行材クランプの上下位置の調整を容易に、かつ、確実に行うことが可能となり、先行粗バーが後行粗バーに対して相対的に傾いていても、先行粗バーの後端部と後行粗バー先端部との間に、粗バーの幅方向に所定の段差を確実に設けるとが可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。ここに、図1は本発明の一実施の形態に係る粗バーの接合用クランプ設備における斜視概念図、図2は同クランプ設備における正断面概念図、図3は同クランプ設備におけるクランプの動作説明図、図4は同クランプ方法におけるクランプの動作説明図である。図1〜図3に示すように、本発明の一実施の形態に係る粗バーの接合用クランプ設備10は、先行して走行する先行粗バー11aの後端部をクランプする先行材クランプ12aと、後行して走行する後行粗バー11bの先端部をクランプする後行材クランプ12bと、高さセンサーの一例であるレーザー式距離計29、30と、先行材クランプ12aの移動量を演算する演算部33と、先行材クランプ12aの昇降機構を制御する昇降制御部34とを有している。以下、これらについて詳細に説明する。
【0008】先行材クランプ12aは、先行粗バー11aの後端部を下面より支持する下部クランプ体13aと、先行粗バー11aの後端部を上面より支持する上部クランプ体20aと、下部及び上部クランプ体13a、20aの上下位置を調整する昇降機構として、下部クランプ体13aを昇降させる昇降機構15a、及び上部クランプ体20aを昇降させる昇降機構22aとを有している。なお、下部クランプ体13aは、上部が開放され両上端の外側につばが設けられた枠体構造で、下部内面が先行粗バー11aの後端部のクランプ面となる昇降枠体14aを有し、上部クランプ体20aは昇降枠体14aの内部で、下面側を先行粗バー11aのクランプ面とする平板21aを有している。また、下部クランプ体13aを昇降させる昇降機構15aは、昇降枠体14aを先行粗バー11aに対して昇降自在とするための、支持体25に固定され、それぞれ独立して駆動可能な2個の油圧シリンダー16a、17a及び昇降枠体14aの両つば部に固定された油圧シリンダー16a、17aのシリンダーロッド18a、19aを有し、上部クランプ体20aを昇降させる昇降機構22aは、平板21aを先行粗バー11aの後端部に対して進退自在とするための、支持体26に固定され、油圧シリンダー23a、23cと平板21aの上面に固定された油圧シリンダー23a、23cのシリンダーロッド24a、24cを有している。
【0009】後行材クランプ12bは、上部が開放され両上端の外側につばが設けられた枠体構造で、下部内面を後行粗バー11bの先端部のクランプ面とする昇降枠体14bと、この昇降枠体14bを後行粗バー11bに対して昇降自在とするために、同一昇降する2個の油圧シリンダー16bと昇降枠体14bの両つば部に固定された油圧シリンダー16bのシリンダーロッド18bを備えた昇降機構15bが設けられている下部クランプ体13bと、昇降枠体14bの内部で、下面側を後行粗バー11bの先端部のクランプ面とする平板21bと、この平板21bを先行粗バー11bに対して進退自在とするために、同一昇降する2個の油圧シリンダー23bと平板21bの上面に固定された2本の油圧シリンダー23bのシリンダーロッド24bを備えた昇降機構22bが設けられている上部クランプ体20bとを有している。
【0010】次に、先行材クランプ12aと後行材クランプ12bのクランプ動作について説明する。先行材クランプ12aは、先行粗バー11aの後端部をクランプする場合、先行粗バー11aに対して、油圧シリンダー16a、17aが駆動してシリンダーロッド18a、19aの移動により、下部クランプ体13aが下方より上昇し、昇降枠体14aの下部内面で先行粗バー11aの後端部と接し、さらに後端部を持ち上げる作用を行う。また、同時に油圧シリンダー23a、23cも駆動してシリンダーロッド24a、24cの移動により、上部クランプ体20aの平板21aが上方より降下し、上部クランプ体20aの下面で先行粗バー11aの後端部と接し、さらに後端部を押し下げる作用を行う。
【0011】このような下部及び上部クランプ体13a、20aの連携した動きにより、先行粗バー11aの後端部が先行材クランプ12aによりクランプされるが、油圧シリンダー16a、17a、23a、23cはそれぞれ独立して駆動することが可能なので、シリンダーロッド18a、19a、24a、24cのストロークを任意に調整することが可能となる。そのため、下部クランプ体13aの油圧シリンダー16a、17aと上部クランプ体20aの油圧シリンダー23a、23cの駆動量を変えると、下部クランプ体13a、上部クランプ体20aを先行粗バー11aの幅方向に対して、任意の方向に傾斜させることが可能となる。したがって、先行粗バー11aをクランプした状態で、先行粗バー11aの後端部を先行粗バー11aの幅方向に対して任意の方向に傾けることが可能となる。
【0012】後行材クランプ12bは、後行粗バー11bの先端部をクランプする場合、後行粗バー11bの先端部に対して、2個の油圧シリンダー16bが駆動して、2本のシリンダーロッド18bの移動により下部クランプ体13bが下方より上昇し、昇降枠体14bの下部内面で後行粗バー11bの先端部と接して、先端部を持ち上げ、同時に2個の油圧シリンダー23bが駆動して2本のシリンダーロッド24bの移動により上部クランプ体20bの平板21bが上方より降下し、平板21bの下面で後行粗バー11bの先端部と接して、先端部を押し下げることにより、後行粗バー11bの先端部をクランプする。このとき下部クランプ体13bの2個の油圧シリンダー16bと上部クランプ体20bの2個の油圧シリンダー23bはそれぞれ同一の駆動を行うので、後行粗バー11bの先端部は、各油圧シリンダー16b、23bの駆動量によって決まる一定の上下位置に固定されることになる。
【0013】次に、本発明の一実施の形態に係る粗バーの接合用クランプ方法について、図1、図2に基づき詳細に説明する。ホットストリップミルの仕上げ連続圧延機群の入り側において、先行材クランプ12aによりクランプされた先行粗バー11aの後端部と後行材クランプ12bによりクランプされた後行粗バー11bの先端部とを突き合わせる場合、先行粗バー11aの後端部と後行粗バー11bの先端部に関しては、粗バーの走行方向の位置調整と厚さ上下方向の位置調整をそれぞれ同時に行う必要がある。
【0014】しかし、先行粗バー11aの後端部と、後行粗バー11bの先端部の突き合わせを行う場合、先行粗バー11aの先端側は、すでに仕上げ連続圧延機群に挿入されているので、先行粗バー11aの後端部側については、先行粗バー11aの走行速度を変化させるような走行方向に関する位置調整は不可能で、厚さ方向の位置調整だけが可能となる。一方、後行粗バー11bの先端部側に関しては、先行粗バー11aにおけるような制約は存在しないので、走行方向の位置調整と厚さ方向の位置調整の両者が可能である。
【0015】そこで、先行粗バー11aの後端部と後行粗バー11bの先端部とを突き合わせて位置調整を行う場合、先行粗バー11aの後端部側については粗バーの厚さ方向の位置調整を行い、後行粗バー11bの先端部側については粗バーの走行方向の位置調整を行うというように先行粗バー11aと後行粗バー11bについて、それぞれ特化した位置調整を行うことが調整方法として好ましい。すなわち、先行粗バー11aと後行粗バー11bについてそれぞれ特化した位置調整方法を採用すると、先行粗バー11aの後端部と後行粗バー11bの先端部とが突き合わされたとき、先行粗バー11aの後端部に対する後行粗バー11bの先端部の相対的な走行速度は0となっているので、粗バーの厚さ方向の位置が固定されている後行粗バー11bの先端部に対して、先行粗バー11aの後端部の厚さ方向の位置を調整するだけとなり、位置調整の制御がやり易くなるという利点がある。
【0016】このため、後行粗バー11bの先端部をクランプする後行材クランプ12bは、先端部を粗バーの厚さ方向に関して一定位置となるように固定できる機能を有すれば十分である。したがって、後行材クランプ12bによる後行粗バー11bの先端部のクランプ方法は、後行粗バー11bに対して、2個の油圧シリンダー16bが同一の駆動をして、2本のシリンダーロッド18bの移動により、下部クランプ体13bが下方より上昇し、昇降枠体14bの下部内面で後行粗バー11bの先端部と接して、先端部を持ち上げ、同時に2個の油圧シリンダー23bが同一の駆動をして、2本のシリンダーロッド24bの移動により上部クランプ体20bの平板21bが上方より降下し、上部クランプ体20bの平板21bの下面で後行粗バー11bの先端部と接して、先端部を押し下げることにより行う。
【0017】また、先行粗バー11aの後端部をクランプする先行材クランプ12aは、後行粗バー11bの先端部に対して、粗バーの厚さ方向に関して、先行粗バー11aの後端部の位置を調整(上下位置の調整)することができる機能を有する必要がある。したがって、先行材クランプ12aによる先行粗バー11aの後端部のクランプ方法は、先行粗バー11aに対して、2個の油圧シリンダー16a、17a、をそれぞれ独立に駆動してシリンダーロッド18a、19a、の移動量を調整しながら下部クランプ体13aを下方より上昇させ、昇降枠体14aの下部内面で先行粗バー11aの後端部と接して後端部を持ち上げ、同時に2個の油圧シリンダー23a、23cを駆動してシリンダーロッド24a、24cの移動により上部クランプ体20aの平板21aを上方より降下させて、上部クランプ20aの平板21aの下面で先行粗バー11aの後端部と接して後端部を押し下げる作用をすることで、先行粗バー11aの後端部を先行粗バー11aの幅方向に対して、任意の方向に傾斜させた状態でクランプすることが可能となる。
【0018】本発明に係る一実施の形態に係る粗バーの接合用クランプ方法においては、図3に示すように、先行粗バー11aの後端部と後行粗バー11bの先端部との突き合わせ位置に生じた段差を、レーザー式距離計29、30により粗バーの幅方向に2箇所計測し、2箇所の段差が予め設定した段差設定値内に入るように、好ましくは段差設定値内で同一となるように、後行材クランプ12bに対して先行材クランプ12aの上下位置を調整することができる。ここで、予め設定した段差設定値は、3mm以上で、5mm以下の範囲であればよいことが、種々の試験結果より判明している。以下、上記のことに関して、図3、図4に基づいて詳しく説明する。
【0019】先行粗バー11aの後端部と後行粗バー11bの先端部とを突き合わせたときに、突き合わせ位置に生じた段差を調整するには、先ず形成された段差を計測する必要がある。このとき、先行及び後行粗バー11a、11bは、いずれも粗バーの幅方向に対して平坦であると考えられるので、段差の調整のためには、互いに離れた少なくとも2箇所の位置において段差を計測すればよい。したがって、段差の計測には、溶接トーチ31、32の下端に設けられている加工ヘッド27、28にそれぞれレーザー式距離計29、30を設置して、加工ヘッド27、28の各初期位置を段差の計測点とすることができる。
【0020】この2箇所の計測点において求めた段差と、先行粗バー11aの後端部と後行粗バー11bの先端部との突き合わせ位置に形成させる目標段差とを比較することで、2箇所の段差の、計測点における段差の調整方向と調整量を決定する。具体的には、演算部33で下記の各演算処理を行い、段差の調整指示値を決定し、この指示値を油圧シリンダー16a、17a、23a、23cの昇降制御部34に伝送して、油圧シリンダー16a、17a、23a、23cの各ストロークの調整を行うことになる。
【0021】演算処理1先行粗バー11aの後端部と後行粗バー11bの先端部との突き合わせたときに、レーザー式距離計29、30により計測された先行粗バー11aの後端部表面高さと後行粗バー11b先端部の表面高さの各計測値から、計測点における段差A29、A30を求める。
演算処理2各計測点において得られた段差A29及びA30と、予め設定した目標段差A0 との差であるΔZ29=A0 −A29及びΔZ30=A0 −A30を求める。
【0022】演算処理3各計測点において得られたΔZ29及びΔZ30が、予め設定した段差設定値(3〜5mm)内に、好ましくは段差設定値内で同一高さ(例えば、4mm)になるように、下記(1)、(2)式を用いて油圧シリンダー16a、17a、23a、23cのストローク調整量ΔZ’29及びΔZ’30を求める。ここで、下部クランプ体13aの位置を変化させる、油圧シリンダー16a、17aのシリンダーロッド18a、19aがそれぞれ固定されている昇降枠体14aの両つば部の固定点間の距離を2Lとし、この固定点間の中心位置とレーザー式距離計29及びレーザー式距離計30の各段差計測点までの距離をそれぞれX29、X30とする。なお、油圧シリンダー16a、17a、23a、23cのストローク調整量ΔZ’29及びΔZ’30は、油圧シリンダー16aと17a、油圧シリンダー23aと23cがそれぞれ逆方向の動きとなる値である。
【0023】
【数1】

【0024】演算処理4先行粗バー11aと後行粗バー11bの段差A29、A30が、段差設定値内になるような補正量の指示値ΔZ’29、ΔZ’30を、先行材クランプ12aの駆動機構である油圧シリンダー16a、17a、23a、23cの昇降制御部34に伝送する。
【0025】昇降制御部34では、演算部33より伝送された指示値に基づいて、4個の油圧シリンダー16a、17a、23a、23cそれぞれに対して、所定方向へ、所定量だけ駆動するように駆動用信号を送る。その結果、油圧シリンダー16a、17a、23a、23cはそれぞれ独立に駆動して、シリンダーロッド18a、19a、24a、24cのストロークを調整し、先行粗バー11aをクランプした状態で、先行粗バー11aの後端部と後行粗バー11bの先端部とを突き合わせたときに生じる段差を、予め設定した段差設定値内に、好ましくは段差設定値内で同一高さになるようにすることができる。
【0026】以上、本発明の一実施の形態を説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではなく、例えば、本発明の実施の形態においては、粗バーの厚さ方向の位置調整を下部クランプ体13aの油圧シリンダー16a、17a及び上部クランプ体20aの油圧シリンダー23a、23cの各駆動量の調整で行うこととしたが、下部クランプ体13aの油圧シリンダー16a、17aだけ、又は上部クランプ体20aの油圧シリンダー23a、23cだけを、それぞれ独立に駆動させることにより行ってもよい。また、先行粗バー11aの後端部と後行粗バー11bの先端部とを突き合わせる場合、先行粗バー11aの後端部側については粗バーの厚さ方向の位置調整を行い、後行粗バー11bの先端部側については粗バーの走行方向の位置調整を行うことにそれぞれ特化した位置調整を行うことが方法として好ましいとしたが、後行粗バー11bの先端部側に粗バーの走行方向の位置調整の機能と共に、下部クランプ体13bの2個の油圧シリンダー16b、あるいは上部クランプ体20bの2個の油圧シリンダー23bに粗バーの厚さ方向の位置調整とを行わせる機能を付与してもよい。
【0027】
【発明の効果】請求項1及び2記載の粗バーの接合用クランプ方法においては、ホットストリップミルの仕上げ連続圧延機群の入り側において、先行材クランプによりクランプされた先行粗バーの後端部と後行材クランプによりクランプされた後行粗バーの先端部とを突き合わせたときに、後行材クランプに対して先行材クランプの上下位置を調整することにより、先行粗バーの後端部と後行粗バーの先端部との間に生じる粗バーの幅方向の段差を、予め設定した段差設定値内に制御するので、溶接線の認識が容易となり、粗バー間の自動溶接を確実に実施することができる。
【0028】特に、請求項2記載の粗バーの接合用クランプ方法において、先行粗バーの後端部と後行粗バーの先端部との突き合わせ位置に生じた粗バーの幅方向の段差を、粗バーの幅方向に配置された複数の高さセンサーにより計測して、後行材クランプに対する先行材クランプの上下位置を調整する移動量を求めることにより、粗バーの幅方向の段差を、予め設定した段差設定値内に制御するので、常に一定の段差を先行粗バーと後行粗バーとの間に、粗バーの幅方向に形成させることが可能である。
【0029】請求項3記載の粗バーの接合用クランプ設備においては、後行粗バーの先端部の上下位置を固定する後行材クランプと、先行粗バーの後端部をクランプして、しかも、該後行材クランプにより固定された該後行粗バーの先端部に対して、先行粗バーの後端部の上下位置を調整する昇降機構が備えられた先行材クランプと、該先行粗バーの後端部と前記後行粗バーの先端部との突き合わせ位置に生じた粗バーの幅方向の段差を計測する、粗バーの幅方向に複数設けられた高さセンサーと、該高さセンサーにより計測された段差と予め設定した段差設定値との比較から、前記先行材クランプの上下位置の移動により、粗バーの幅方向に生じた段差を、予め設定した段差設定値内に制御する前記先行材クランプの移動量を演算する演算部と、演算部で演算した前記先行材クランプの移動量に基づいて、前記先行材クランプの昇降機構を制御する昇降制御部とを有するので、先行粗バーが後行粗バーに対して相対的に傾いていても、先行粗バーの後端部と後行粗バーの先端部とが突き合わされたときに、先行粗バーと後行粗バーとの間に、粗バーの幅方向に、確実に段差を設けるとが可能となり、突き合わせ位置で粗バー間を自動溶接して一体化する場合、溶接線が不明になることがなく、自動溶接により粗バー間の安定した接合を行うことが可能となる。また、後行材クランプに対して先行材クランプの上下位置の調整を自動的に行うことができ、生産性の向上が図れる。




 

 


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