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発明の名称 冷却ドラムのブラッシング方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−58245(P2001−58245A)
公開日 平成13年3月6日(2001.3.6)
出願番号 特願平11−235703
出願日 平成11年8月23日(1999.8.23)
代理人 【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬 (外3名)
【テーマコード(参考)】
4E004
【Fターム(参考)】
4E004 DA13 SB02 SC01 SC04 SC05 
発明者 新井 貴士 / 伊豆 忠浩 / 小林 英明
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 互いに反対方向へ回転する一対の冷却ドラムにより薄帯鋳片を製造する双ドラム式連続鋳造機の操業中、該一対の冷却ドラムの周面にブラシロールを押し付け、該周面をブラッシングする方法において、前記一対の冷却ドラムの反力が目標値となるようにドラムギャップを制御し、該ドラムギャップが目標値となるようにドラム速度を制御し、そして、該ドラム速度に応じ、前記ブラシロールのブラッシング力を制御することを特徴とする冷却ドラムのブラッシング方法。
【請求項2】 前記ドラム速度の低下率が15%を超えたとき、前記ブラシロールのブラッシング力を制御することを特徴とする請求項1記載の冷却ドラムのブラッシング方法。
【請求項3】 前記ドラム速度に応じ、前記ブラシロールの回転速度と、ブラシ押力またはブラシ喰込量の一方または双方を制御して、前記ブラシロールのブラッシング力を制御することを特徴とする請求項1または2記載の冷却ドラムのブラッシング方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、双ドラム式連続鋳造機の操業中において、冷却ドラムの周面に付着する異物を、過不足なく的確に除去する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】双ドラム式連続鋳造機は、互いに反対方向へ回転する一対の冷却ドラムの両端面に一対のサイド堰を押し付けて湯溜まり部を形成し、湯溜まり部に溶融金属を供給しながら一対の冷却ドラムを回転させることにより、該冷却ドラムの周面に生成した一対の凝固シェルをドラム最狭部で圧着して鋳片とし、下方へ送り出す鋳造装置である。そして、前記冷却ドラムの周面には、鋳片の表面割れ防止のために粗面(ドラムディンプル)が形成され、湯溜まり部には、溶融金属の酸化によるスカム(酸化物等)の発生を防止するためにシールチャンバーが設けられる場合が多い。
【0003】双ドラム式連続鋳造機においては、湯溜まり部から発生した蒸発物や、湯面に発生したスカム(酸化物等)が、冷却ドラムの周面に付着する。特に、鋳造開始直後は湯溜まり部の湯面レベルが低く、浸漬ノズル(図示しない)が溶融金属に浸漬されていないため、スプラッシュが発生し易く、このスプラッシュも、冷却ドラムの周面に付着する。付着した異物が除去されずに一周して溶融金属に触れると、鋳片表面には、異物に対応した凹疵が発生すると共に、冷却ドラムの周面においては、異物が付着した部分と付着しない部分とで熱伝導率が異なることとなり、これが原因でシェルの冷却にむらが生じ、このむらに起因する収縮応力により、鋳片表面には、割れを伴った汚れが発生する。
【0004】スカムの発生を防止する技術として、湯溜まり部の上方をシールケースによって覆う方法(特開平1−271037号公報)や、湯面に耐火物性断熱板を載置する方法(特開平2−20648号公報)が知られている。また、発生したスカムのドラム周面への付着を防止する技術として、スカムの粘度を調整する方法(特開平2−207947号)、付着を阻止する仕切板を設ける方法(特開平3−66452号公報)、湯溜まり部に電磁誘導機構を設ける方法(特開昭63−313636号公報)等が知られている。
【0005】しかし、これらの方法は、いずれも、長時間の連続鋳造においては十分な効果を奏しない。また、スカムをドラム周面に接触させない技術として、ドラムに箱型堰を載置して湯面をドラム周面より上方に位置させる方法(特開平3−291138号公報)が知られているが、この方法においては、箱型堰と摺動接触するドラム周面が磨耗すると共に、摺動面のシール性にも問題がある。
【0006】さらには、スカムを除去する技術として、スカムを回転するエンドレスベルトに付着させて除去する方法(特開平2−207946公報)や、スカムをサイド堰に設けた排出口から排出する方法(特開平8−155592号公報)が知られ、一方、スプラッシュによる問題を防止する技術として、ノズルノ吐出口を覆う保護ケースを設ける方法(特開平5−318042号)が知られている。
【0007】しかし、これらの方法においては、用いる装置・機器等の構造が複雑であるわりには効果が小さい。したがって、冷却ドラムの周面に付着した異物は、操業中に除去することが必要であるが、その方法のひとつとして、冷却ドラムの周面に、回転駆動するブラシロールを押し付け、ブラシロールの回転速度、喰込量、あるいは、押力等によるブラッシング力を、予め計画した範囲内に制御する方法が、例えば、特開平3−118944号公報により知られている。この方法の場合、ドラム汚れの程度が一定不変であれば問題はないが、ドラム汚れは、溶融金属の温度変化、シールチャンバー内の雰囲気変化(僅かな酸素の混入)等により変化(増加)するから、予め計画した条件でブラッシングを行ったのでは、ドラム汚れに応じたブラッシングを行えないこととなり、その結果、ブラッシングが不足した場合には、鋳片に割れ等の欠陥が発生することとなる。
【0008】一方、ドラム汚れの変化をカバーするように、ブラッシングを定常的に強化すると、冷却ドラムの周面(特にディンプル)及びブラシが損耗し、鋳造機の寿命が急激に低下するという問題が発生する。したがって、ドラム汚れに応じてブラッシングを行うことができる技術が求められ、そのような技術として、鋳造中においてドラム汚れを光学的に測定し、測定値に応じてブラッシングを行う方法が、例えば、特開平2−99243号公報により知られている。
【0009】しかしながら、ドラム汚れの程度(特に厚み)と光学的測定値とは必ずしも対応しないため、上記方法においては、測定精度が低いという問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、双ドラム式連続鋳造機の操業中において、冷却ドラムの周面に付着する異物を、過不足なく的確に除去することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、互いに反対方向へ回転する一対の冷却ドラムにより薄帯鋳片を製造する双ドラム式連続鋳造機の操業中、該一対の冷却ドラムの周面にブラシロールを押し付け、該周面をブラッシングする方法において、まず、前記一対の冷却ドラムの反力が目標値となるようにドラムギャップを制御し、該ドラムギャップが目標値となるようにドラム速度を制御する。
【0012】冷却ドラムの周面に異物が付着すると、冷却ドラムの冷却能が低下するので、該ドラムの周面に生成するシェル厚(鋳片厚)が薄くなる。そのため、制御系は、ドラムギャップ(鋳片厚)が目標値となるように、ドラム速度を低下させる。つまり、ドラム汚れはドラム速度の低下となって現れる。そこで、本発明は、上記課題を解決するため、次の(1)〜(3)を要旨とするものである。
【0013】(1)互いに反対方向へ回転する一対の冷却ドラムにより薄帯鋳片を製造する双ドラム式連続鋳造機の操業中、該一対の冷却ドラムの周面にブラシロールを押し付け、該周面をブラッシングする方法において、前記一対の冷却ドラムの反力が目標値となるようにドラムギャップを制御し、該ドラムギャップが目標値となるようにドラム速度を制御し、そして、該ドラム速度に応じ、前記ブラシロールのブラッシング力を制御することを特徴とする冷却ドラムのブラッシング方法。
【0014】(2)前記ドラム速度の低下率が15%を超えたとき、前記ブラシロールのブラッシング力を制御することを特徴とする前記(1)記載の冷却ドラムのブラッシング方法。
(3)前記ドラム速度に応じ、前記ブラシロールの回転速度と、ブラシ押力またはブラシ喰込量の一方または双方を制御して、前記ブラシロールのブラッシング力を制御することを特徴とする前記(1)または(2)記載の冷却ドラムのブラッシング方法。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本発明を実施するための鋳造制御のブロック図であり、図2は、同じくブラッシング制御のブロック図である。本発明を実施するための装置は、図1と図2を合わせたものであるが、図面を簡単にするため、図1と図2とに分けて図示している。
【0016】図1に示す鋳造制御のブロック図において、一対の冷却ドラム1a、1bは、内部を冷却されて互いに反対方向(矢印方向)へ回転し、該ドラム1a、1bの両端面には、一対のサイド堰2,2が押し付けられている。湯溜まり部3には連続して溶融金属Rが供給されて、冷却ドラム1a,1bの周面で凝固シェルgが生成する。一対の凝固シェルg,gは、ドラム最狭部で圧着されて薄帯鋳片sとなって下方へ送り出される。
【0017】なお、冷却ドラム1a,1bは、例えば、幅800mm 、直径1200mmで、その外筒部は銅製で、その周面にはNiメッキ等が施されている。メッキ面には、ショットブラスト加工やフォトエッチ加工等により、直径0.1 〜1.2mm 、平均深さ20〜200 μm 程度の窪みが、20%以上の面積率で形成されている。鋳造中において、反力制御装置4は、反力目標値の信号によって油圧制御弁5を制御し、油圧シリンダー6は、油圧制御弁5によって制御された圧油を受けて、冷却ドラム1aを冷却ドラム1b側に押し付ける。冷却ドラム1aの押付け力(ドラム反力)は、冷却ドラム1bの背面に設けられた反力検出器7によって検出される。検出された反力検出値は、反力制御装置4において反力目標値と比較され、差分に応じた信号により油圧制御弁5が制御される。油圧シリンダー6は、ドラム反力が目標値となるように、圧下位置(ドラムギャップ)を制御する。
【0018】圧下位置(ドラムギャップ)は位置検出器8によって検出され、ドラムギャップ検出値は、圧下位置制御装置9においてドラムギャップ目標値(鋳造板厚に相当する値)と比較され、差分に応じた信号により、ドラム速度制御装置10がドラムモータ11を制御して、ドラムギャップが目標値となるようにドラム回転速度を制御する。この制御により、所定板厚の薄帯鋳片sを得ることができる。
【0019】鋳造開始直後は、ドラム汚れが比較的に少なく熱抵抗が小さいため、シェル厚みが厚くなる。反力制御装置4は、反力検出器7の信号を受けて、ドラム反力が目標値となるように圧下位置(ドラムギャップ)を大きくする方向に制御し、ドラム速度制御装置10は、ドラムギャップが目標値となるようにドラム速度を大きくする方向でドラムモーター11を制御する。
【0020】鋳造の経過に伴ってドラム汚れが増すと熱抵抗が大きくなり、シェル厚みが薄くなる。反力制御装置4は、反力検出器7の信号を受けて、ドラム反力が目標値となるように圧下位置(ドラムギャップ)を小さくする方向に制御し、ドラム速度制御装置10は、ドラムギャップが目標値となるようにドラム速度を小さくする方向でドラムモーター11を制御する。
【0021】前記のように、ドラム汚れの変化に伴ってドラム速度が変化し、ドラム汚れが少ないとドラム速度が増加し、ドラム汚れが多いとドラム速度が減少する。つまり、ドラム汚れとドラム速度は相関があるため、ドラム速度に応じてブラッシングを行えば、ドラム汚れに応じたブラッシングを行うことができる。図2は、ドラム速度に応じてブラッシングを行うブラッシング制御のブロック図である。図2において、ブラシロール12は、冷却ドラム1aの軸と平行に向けられて設置されてブラシモータ13によって回転駆動され、その回転速度は、ブラッシング制御装置14によって制御される。また、ブラシロール12は、油圧シリンダー15によって冷却ドラム1aに押し付けられるが、ブラシ押力またはブラシ喰込量(素線先端とドラム周面とのラップ代であり、素線の撓み量に相当する)が、油圧制御弁16及び油圧シリンダー15によって制御される。
【0022】なお、ブラシロール12は、例えば、素線長さ 20 〜 200mm程度、直径0.05〜0.30mm程度の硬鋼線やステンレス鋼線が植設されて形成されている。冷却ドラム1bにもブラシロールが設けられているが、このブラシロール及びそれに付随する構成は薄帯鋳片sを挟んで左右同じであるので、図2では片側(右側)のみを示した。
【0023】ドラムモータ11(図1のドラムモータ11を示す)の回転数は、回転数検出器17によって計測され、その信号はブラッシング制御装置14に取り込まれる。ブラッシング制御装置14では、ドラム汚れが生じていないときのドラム速度が基準値として設定されており、このドラム速度基準値とドラム速度検出値が比較されて、ドラム速度低下率が演算される。
【0024】図3に、鋼中の硫黄濃度(s)別に、ドラム速度低下率と鋳片割れ発生量との関係を示す。この図から、速度低下率が15%を超えると鋳片割れが急激に発生することがわかる。なお、図3において速度低下率(%)は、下記(1)式によって求めたものであり、Vmax は鋳造開始後、3分以内におけるドラム速度の最大値とした。
【0025】
速度低下率(%)=(Vmax −V)/Vmax ×100・・・・(1)式 但し、Vmax ;ドラム汚れが生じていないときのドラム速度V ;ドラム汚れが生じたときのドラム速度ブラッシング制御装置14は、ドラム速度低下率が15%を超えたとき制御信号を出力し、ブラシモータ13を制御してブラシロール12の回転速度を増加し、油圧制御弁16を制御してブラシ押力またはブラシ喰込量を増加する。
【0026】また、ブラッシング制御装置14は、回転数検出器17によるドラム速度検出値の信号を引き続いて入力し、この入力値とドラム速度基準値とを比較して速度低下率を演算し、速度低下率が15%以下になったとき、切替弁18を開いてブラッシングを止めるか、あるいは、回転数を低減するかして、ブラシ押力またはブラシ喰込量を低減する。
【0027】ブラッシング力の制御は、ブラシロール12の回転速度と、ブラシ押力またはブラシ喰込量の一方または双方を制御することで行うが、ブラシ押力またはブラシ喰込量を増加させると、毛先が倒れ込んでしまい、汚れ除去能力のアップには効果的でない。そのため、ブラッシング力の制御としては、ブラシ押力またはブラシ喰込量を一定とし、ブラシロール12の回転速度のみを制御することが望ましい。
【0028】なお、この回転速度の上限は、通常、遠心力によって機械的振動の不具合が起こらない2000ppm程度が望ましいが、連続鋳造の操業態様やブラシロールの形態によっては2000ppmを超えて適宜選択できる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、双ドラム式連続鋳造機における冷却ドラムの周面に付着した異物を、回転駆動するブラシロールによって除去する方法において、冷却ドラムの周面上の汚れに伴って変化するドラム回転速度に応じてブラッシング力を制御するので、冷却ドラムの周面を過不足なくブラッシングして、異物を的確に除去することができる。その結果、冷却ドラムの周面への異物付着に起因する鋳片割れ、及び、過剰なブラッシングによるドラム周面およびブラシの損耗を防止することができる。




 

 


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