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発明の名称 骨への固定用ピンとボルト
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−258895(P2001−258895A)
公開日 平成13年9月25日(2001.9.25)
出願番号 特願2000−73512(P2000−73512)
出願日 平成12年3月16日(2000.3.16)
代理人 【識別番号】100080746
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 武嗣
【テーマコード(参考)】
4C060
4C097
【Fターム(参考)】
4C060 LL15 
4C097 AA01 BB01 CC01 CC04 DD07 SC10
発明者 越智 隆弘 / 米延 策雄
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 複数のピン部3…を平行に有し、該ピン部3,3間の間隔ピッチDを、骨にねじ込まれるボルト1の螺子山11のピッチPに相等しく設定して、上記ボルト1の軸心方向Lに対して垂直な方向から上記複数のピン部3…が骨に打ち込まれるように構成されたことを特徴とする骨への固定用ピン。
【請求項2】 ピン部3…を、一列または二列に配列した請求項1記載の骨への固定用ピン。
【請求項3】 ピン部3…を、千鳥状またはランダムに配列した請求項1記載の骨への固定用ピン。
【請求項4】 ピン部3…が、基部で一体化されている請求項1,2又は3記載の骨への固定用ピン。
【請求項5】 ピン部3…の基部が、基材4によって着脱自在に連結されている請求項1,2又は3記載の骨への固定用ピン。
【請求項6】 ピン部3…が、緻密質アパタイトから成る請求項1,2,3,4又は5記載の骨への固定用ピン。
【請求項7】 ピン部3…の表面が、アパタイトから成る請求項1,2,3,4又は5記載の骨への固定用ピン。
【請求項8】 ピン部3…に、骨形成因子が導入されている請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の骨への固定用ピン。
【請求項9】 ボルト軸心方向Lに対して垂直な方向から骨に打ち込まれる固定用ピン2のピン部3の外径dよりも、螺子山11のピッチPを十分大に設定されていることを特徴とする骨への固定用ボルト。
【請求項10】 緻密質アパタイトから成る請求項9記載の骨への固定用ボルト。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、骨への固定用ピンとボルトに関する。
【0002】
【従来の技術】骨折や骨変形等を治療する場合に、患者の骨にボルト(螺子、スクリュー)等を打ち込み固定することがある。ところが、症状の重い骨粗鬆症の患者の場合には、骨密度の低下が著しく骨自体が脆くなっているため、このような骨にボルト等を打ち込んでも、容易に脱落してしまい、骨折の治療等において不都合があった。
【0003】このような問題を解決しようとして、特公平4-14031号公報には、骨に打ち込むピン状の骨生成誘起材が提案されている。また、特開平8-322850 号公報には、骨にスクリューをねじ込み固定する際に使用する素子、及び該素子を用いた骨へのスクリュー固定方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者では、施術直後から効果が得られるものではなく、特に、症状が重い患者の場合には、その最終的な効果の確実性も疑問であった。また、後者では、スクリュー挿入時にスクリュー固定用素子がうまく砕けるか疑問であり、かつ、予め、骨に下穴を設けなければならないという煩わしさもあった。
【0005】そこで、本発明は、骨密度が低く、骨が脆くなっている場合にも、骨に対してしっかりと固定することができる固定用ピンとボルト(ピン・ボルト結合構造体)を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するために、本発明は、複数のピン部を平行に有し、該ピン部間の間隔ピッチを、骨にねじ込まれるボルトの螺子山のピッチに相等しく設定して、上記ボルトの軸心方向に対して垂直な方向から上記複数のピン部が骨に打ち込まれるように構成されている。
【0007】ピン部を、一列または二列に配列してもよい。また、ピン部を、千鳥状またはランダムに配列してもよい。あるいは、ピン部が、基部で一体化されていてもよい。また、ピン部の基部が、基材によって着脱自在に連結されていてもよい。
【0008】ピン部が、緻密質アパタイトから成るもよい。また、ピン部の表面が、アパタイトから成るもよい。あるいは、ピン部に、骨形成因子が導入されているのもよい。
【0009】ボルト軸心方向に対して垂直な方向から骨に打ち込まれる固定用ピンのピン部の外径よりも、ボルトの螺子山のピッチを十分大に設定されてもよい。また、ボルトが緻密質アパタイトから成るもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態を示す図面に基づき、本発明の骨への固定用ピンとボルト───骨固定用ピン・ボルト結合構造体───を詳説する。
【0011】図1は骨に固定されるピン・ボルト結合構造体の斜視図、図2はその断面図で、これらの図において、符号1は骨(図示省略)にねじ込まれるボルト、2は、ボルト1を固定するために骨に打ち込まれる固定用ピンで、二列直線状に配列された(相互に平行な)ピン部3…と、各ピン部3…の基部を固定状態に取り付けた基材4と、から成る。特に、ボルト1の軸心方向Lに対して垂直な方向から一度に複数のピン部3…が骨に打ち込まれて、ボルト1が引き抜けないように、ピン部3…の一部又は全体がボルト1の螺子山11…に係止する構成である。
【0012】上述の各ピン部3,3間の間隔ピッチDは、ボルト1への係合を確実にするために、ボルト1の螺子山11のピッチPに相等しく設定され、かつ、各ピン部3を打ち込み易くするために、ボルト1の螺子山11のピッチPを、各ピン部3の外径dよりも十分大(P>>d)に設定するのが好ましい。また、ボルト1の螺子山11の高さHを大に設定した方が、ピン部3…を係合させやすくなる。
【0013】強度の必要なボルト1は、全体が金属であってもよいが、少なくとも、表面がアパタイトで形成されているのが好ましく、金属材の表面にアパタイトをコーティングしたものでもよいが、金属材を用いることなく、骨との親和性が良好で強度のある緻密質アパタイトのみで形成したもの、または、緻密質アパタイトの表面に多孔質アパタイトをコーティングしたもの等が好ましい。また、その内部に、骨形成因子(骨誘導因子)を導入して骨置換を促進させるようにするのも好ましい。
【0014】また、ボルト1を固定するための各ピン部3についても、強度が要求され、少なくとも、その表面がアパタイトで形成されていればよく、金属材の表面にアパタイトをコーティングしたものであってもよいが、ボルト1と同様に、緻密質アパタイトのみで形成したもの、または、緻密質アパタイトの表面に多孔質アパタイトをコーティングしたもの等が好ましく、また、その内部に、骨形成因子を導入してもよい。
【0015】ところで、本発明に於て、アパタイトとは、広義でのリン酸カルシウム系焼結体を言うものと定義する。なお、その中、ハイドロキシアパタイトが強度的に優れ、最も好ましい素材である。その緻密質体は、気孔率が0〜20%のものであり、多孔質体は、気孔率が60〜80%である。
【0016】緻密質体の気孔率が20%を越えると、強度の低下が甚だしくなるため好ましくない。また、多孔質体の気孔率が60%未満になると、骨に置換される時間が長くかかり過ぎる。気孔率が80%を越えると、強度が低下するため、損壊する虞がある。
【0017】上述のように構成されるボルト1および固定用ピン2から成るピン・ボルト結合構造体を用いた治療では、ピン部3…をボルト1の螺子山11…に(ボルト軸心方向Lに対して垂直方向から一度にまとめて打ち込んで)係合させることにより、ボルト1が脱落方向に移動するのを阻止することができ、ボルト1を骨に安定して強固に固定することができる。
【0018】その固定用ピン2は、例えば、ボルト1を骨にねじ込んだ後、ボルト1の螺子山11のピッチPに、各ピン部3を対応させた状態として、ボルト1の軸心Lに対して垂直の方向から押圧し挿入する。あるいは、ボルト1のねじ込み前に、予め、固定用ピン2を骨に挿入しておき、後から、ボルト1をねじ込んでもよい。
【0019】骨粗鬆症の患者の場合には、ボルト1および各ピン部3…は、予めドリル等で孔を明けるまでもなく、単に、外部からねじ込み又は押圧するだけで、骨内に容易に挿入することができ、短時間で手際よく処置を済ませることができる。
【0020】なお、ボルト1に関しては、予め、ドリルで小孔を明けてもよい。また、ピン2…は、ボルト1に対して、ボルト軸心方向Lに対して垂直である同一方向から全てを打ち込んでもよいが、異なる複数の方向からピン2…を打ち込む方が、より確実にボルト1を固定することができる場合もある。
【0021】ピン部3…の配列については、図1と図2に示すような二列直線状かつ千鳥状の他、図3に示すような一列直線状に配列してもよく、また、図示は省略するが、三列以上に配列してもよく、直線状に限らず、蛇行させて配列してもよい。
【0022】また、ピン部3…がボルト1の螺子山11…に対して係合する蓋然性が高い場合には、ピン部3…をランダムに配列してもよい。あるいは、図4及び図5に示すように、各ピン部3…を剣山のように基材4に配設してもよい。また、図6に示すように、基材4を弯曲させてこの基材4からピン部3…を櫛状に配列してもよい。この場合、例えば、椎体の周面に打ち込む場合等に好適である。
【0023】このような固定用ピン2を、ボルト1を挿入した(ねじ込んだ)後で、打ち込む場合には、一部のピン部3…が、ボルト1に突き当たって、多少折れるようなことも考えられるが、そのような場合にも、その他のピン部3…により、ボルト1の脱落防止効果を十分に発揮することができる。
【0024】各ピン部3の形状は、円柱状であってもよいが、ボルト1の脱落方向に対する表面積が大である方が抵抗が大となるので好ましく、例えば、角柱状または板状等であってもよく、その先端部を尖らせてもよく、また、側部を、抜け止め方向に係止するようなギザギザ状ないしは凹凸状等の係止可能な形状としてもよい。
【0025】以上のようにボルト1と固定用ピン2から成るピン・ボルト結合構造体を使用した治療では、ボルトの螺子山だけでは、容易に脱落してしまうような重度の骨粗鬆症患者であっても、骨セメント等を使用することなく(または僅かに使用するのみで)、ボルト1を骨に対して確実かつ安定して強固に固定することができる。
【0026】すなわち、施術後、時間の経過と共に、骨とアパタイトとの間で、骨置換がおこなわれ、最終的には、ボルト1と各ピン部3…は、骨と一体化されるため、ボルト1が骨に定着するが、骨置換が完了しなくても、施術後には直ちに、各ピン部3…によってボルト1の脱落が確実に阻止され、ボルト1が骨に安定に固定された状態となるので、特に、重症の患者にとって好適である。
【0027】また、固定用ピン2には、金属ボルトや針金等の金属材料を使用せず、アパタイトを主材とするため、劣化や毒性(金属イオンの溶出が骨細胞毒として作用する)を懸念するに及ばず、耐久性が良好となり、しかも、再手術の必要もない。
【0028】なお、固定用ピン2の基材4が、上述のように各ピン部3…と一体固定(一体状)の場合には、施術後そのまま残してもよいが、基材4を、各ピン部3…に対して着脱自在に構成(例えば、スライドさせて係脱自在に係合させるように)し、各ピン部3…の挿入が終了した後、適当な時期に、その基材4を取り除くようにしてもよい(図示省略)。
【0029】以下に、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
【0030】(実施例)図7は、重度の骨粗鬆症患者の椎体の一つを人工骨に置き換えた場合の例を示し、この場合、プレート(またはロッド)6とボルト1a,1bにより、上下の椎体7,8を一体化することにより、両椎体7,8間に挟まれた人工骨9への負荷を軽減するようにしている。
【0031】具体的には、上方の椎体7に対して、図4に示すような固定用ピン2aを、下方から打ち込み、また、下方の椎体8に対しては、図5に示すような固定用ピン2bを、上方から2個打ち込み、各ピン部3…を、両ボルト1a,1bの螺子山11…に係合させ、ボルト1a,1bの脱落を防止すると共に、両ボルト1a,1bが、プレート6により一体的に固定されている。
【0032】このような構成により、施術直後から、上方の固定用ピン2aも、下方の両固定用ピン2b,2bも、人工骨9によって、外れが防止されるため、骨密度が甚だしく低下している場合でも、両ボルト1a,1bを確実に固定状態に保持することができ、かつ、上述のように、人工骨9への負荷を軽減することができる。
【0033】そして、術後時間の経過と共に、アパタイトで形成されたボルト1a,1b及び各ピン部3…が、骨に置換されてゆき、最終的には、両ボルト1a,1b及び各ピン部3…が椎体7,8と一体化され安定な固定状態となる。この場合にも、金属材料が不要のため、劣化や毒性の心配がなく、耐久性が良好で、再手術の必要もない。
【0034】なお、図示は省略するが、図6に示すような櫛状の固定用ピン2を、椎体7,8の周面から打ち込み、固定状態のさらなる安定化を図ることができる。
【0035】本発明のボルト1及び固定用ピン2は、椎体に限られることなく、その他の各部の骨にも適用することができ、また、本発明は、治療の方法を特定するものではなく、上述の実施例の他にも、患部の症状に応じて、適宜、適切な対応が採られてよい。
【0036】
【発明の効果】(請求項1によれば)各ピン部3,3間の間隔ピッチDを、ボルト1の螺子山11のピッチPに相等しく設定したので、骨にねじ込まれたボルト1の螺子山11に、各ピン部3…を一度の押込みで係合させることができる。なお、固定用ピン2は、ボルト1を骨に挿入した後から挿入してもよく、ボルト1を挿入する前に、固定用ピン2を骨に挿入しておくこともできる。そして、従来のボルトのみでは骨から容易に抜け出てしまうような骨の脆い患者に対しても、骨セメントを用いないで(又は僅かの使用で)、確実に強固な固定が可能となる。
【0037】(請求項2によれば)ピン部3…を一列または二列に配列するので、簡単な構成でボルト1に対して係合させやすくなる。また、製作容易でコスト安に提供することができる。
【0038】(請求項3によれば)ピン部3…を千鳥状またはランダムに配列することにより、適用範囲が拡大、患部の症状に応じてより広く対処することができる。
【0039】(請求項4によれば)ピン部3が基部で一体化されているので、骨への押込み時の強度が大きく押込み易く、かつ、部品点数が少なく、コスト安に提供することができる。また、品質管理及び在庫管理が容易となる。
【0040】(請求項5によれば)ピン部3が基材4に着脱自在であるので、骨に挿入した後、適当な時期に、その基材4を取り除くことができる。
【0041】(請求項6によれば)ピン部3が緻密質アパタイトから成るので、強度があり、かつ、耐久性も良好であり、ボルト1の抜けを長期間にわたり効果的に防止することができる。また、骨との親和性が良好であり、骨置換により、骨との安定な一体化を期待することができ、術後の健全な回復が約束される。
【0042】(請求項7によれば)ピン部3の表面がアパタイトから成るので、内部に金属材料等を使用しても、骨との親和性が良好となり、骨置換により、骨との安定な一体化を期待することができ、術後の健全な回復が約束される。
【0043】(請求項8によれば)ピン部3に骨形成因子を導入しているので、骨置換を促進させることができ、骨との安定な一体化を期待することができる。
【0044】(請求項9によれば)ボルト1の螺子山11のピッチPが、ピン部3の外径dよりも十分大であるので、ピン部3…を螺子山11…に係合させやすくなり、ボルト軸心方向Lに対して垂直な方向から迅速かつ容易にピン2を打ち込みできる。このようにして、施術が容易かつ確実となる。
【0045】(請求項10によれば)骨にねじ込まれるボルト1が、緻密質アパタイトから成るので、骨との親和性が良好であり、骨置換により、骨との一体化を期待することもでき、術後の健全な回復が約束される。




 

 


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