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発明の名称 体から排出される物質を溜めるための袋
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−61878(P2001−61878A)
公開日 平成13年3月13日(2001.3.13)
出願番号 特願2000−212840(P2000−212840)
出願日 平成12年7月13日(2000.7.13)
代理人 【識別番号】100062144
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 葆 (外1名)
発明者 マルコム・アイ・ファルコナー
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 体から排出される流体を溜めるための袋であって、袋のエンベロープを形成する第1壁と、該エンベロープを形成する第2壁と、エンベロープ内に第1チャンバと第2チャンバとを形成するための第3壁であって、装着される垂直な方向に位置するときに一方のチャンバの部分が他方のチャンバの前に大略水平になるように配置された第3壁と、第1チャンバに対して直接的若しくは間接的に連通する入口開口と、第2チャンバ内に設けられ該第2チャンバ内の流体状内容物をゲル化するための部材であって、該第2チャンバ内に流体をゲルとして蓄えるための部材とを備え、上記装着される垂直な方向に位置するときに、上記部材は、入口開口の下部より上に延在し、これにより、上記部材は、流体をゲルとして、入口開口の下部よりも上に位置する第2チャンバの上部領域に蓄えることができるようにしたことを特徴とする袋。
【請求項2】 排出口を備えていないことを特徴とする請求項1記載の袋。
【請求項3】 尿袋であることを特徴とする請求項2記載の袋。
【請求項4】 人工的開口部用尿袋であることを特徴とする請求項3記載の袋。
【請求項5】 失禁用尿袋であることを特徴とする請求項3記載の袋。
【請求項6】 上記第3壁は、上記流体を上記第1チャンバから上記第2チャンバに流動させることを許容すると共に、上記ゲルの第2チャンバからの逃げを防止するように構成されたことを特徴とする請求1〜5のいずれかに記載の袋。
【請求項7】 上記第3壁は、上記流体を上記第1チャンバから上記第2チャンバに流動させることを許容する流動方向性を有する少なくとも一部分であって、流体を第2チャンバから第1チャンバに流動させることを防止する一部分を備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の袋。
【請求項8】 上記第3壁は、上記流体に対して透過性を有する材料からなる少なくとも一部分を備えたことを特徴とする請求項6又は7記載の袋。
【請求項9】 上記部材は、上記流体を保持する効果により、流体を上方に吸引することができる保持特性を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の袋。
【請求項10】 上記部材は、高吸収材からなることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の袋。
【請求項11】 上記高吸収材は、アルカリ金属ポリアクリレートからなることを特徴とする請求項10記載の袋。
【請求項12】 上記高吸収材は、ポリアクリル酸ソーダからなることを特徴とする請求項11記載の袋。
【請求項13】 上記高吸収材は、グリセロールを含む組成の一部をなすことを特徴とする請求項10,11又は12記載の袋。
【請求項14】 上記部材は、流体を透過させない材料からなる壁又は壁部によって、上記入口開口から仕切られていることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の袋。
【請求項15】 上記流体は、上記入口開口から上記第1チャンバに流入して下方に案内され、該下方に案内された流体は、入口開口の高さよりも低い位置においてのみ、上記第2チャンバに許容されることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の袋。
【請求項16】 上記第3壁は、流体を透過させない部分と、流体を透過させることができる部分とを備えたことを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の袋。
【請求項17】 上記第3壁は、第1の層と、第2の層とを備え、第1の層は、流体非透過性材料から形成され、第2の層は、流体透過性材料から形成されたことを特徴とする請求項16記載の袋。
【請求項18】 実質的に上弓形部と下弓形部とからなる外形若しくは溶接シームを備え、上弓形部と下弓形部の少なくとも一方の横方向の最大寸法は、上弓形部と下弓形部とが接続する箇所における横方向の寸法よりも大きいことを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の袋。
【請求項19】 体から排出される物質を溜めるための袋であって、実質的に上弓形部と下弓形部とからなる外形若しくは溶接シームを備え、上弓形部と下弓形部の少なくとも一方の横方向の最大寸法は、上弓形部と下弓形部とが接続する箇所における横方向の寸法よりも大きいことを特徴とする袋。
【請求項20】 上記外形若しくは上記溶接シームは、8の字形状であることを特徴とする請求項18又は19記載の袋。
【請求項21】 上記上弓形部と上記下弓形部の一方の最大寸法は、他方の最大寸法よりも大きいことを特徴とする請求項18、19又は20記載の袋。
【請求項22】 上記外形若しくは上記溶接シームは、上記上弓形部と上記下弓形部とが接続する上記箇所において腰部を備えたことを特徴とする請求項18〜21のいずれかに記載の袋。
【請求項23】 上記上弓形部と上記下弓形部の少なくとも一方は、円の弧に対応することを特徴とする請求項18〜22のいずれかに記載の袋。
【請求項24】 上記入口開口は、上記上弓形部と上記下弓形部の一方の曲率中心に略対応する位置に設けられたことを特徴とする請求項18〜23のいずれかに記載の袋。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、体から排出(排泄)される物質を溜める(集める、収集する)ための袋に関し、より詳しくは、排出(排泄)された流体を溜めるための袋に関する。1つの観点において、本願発明は、尿を溜める袋に関し、例えば、人工的開口部(外科的開口部)に係る尿袋(urostomy pouch)や、脚バッグ等の尿失禁症(尿失調症)用袋に関する。1つの形態において、その袋は、所謂、孔無し(開口を備えない)袋(つまり、放屁ガス等のガスを排出するための専用開口を有していない袋)である。
【0002】
【従来の技術】人工的開口部(外科的開口部)に係る尿袋(urostomy pouch)には、多数の異なった構成が知られている。図1は、一般に用いられている周知の尿袋10の一例を大略的に示している。この尿袋は、前壁11と後壁12とをなす材料から形成されており、該前壁11と後壁12とは、それらの共通する外周の少なくとも一部の周囲において互いに溶接されている。入口開口13は、尿袋10の上方領域に向けて、後壁12に形成されている。そして、袋側カプリング部材14は、身体に装着される不図示の身体側パッド若しくはウェーハー(wafer)に取り外し自在に固定されるように、入口開口13の周囲に溶接されている。
【0003】上記人工的開口部(外科的開口部)に係る尿袋(以下の記載において、人工的開口部用尿袋とも称す)は、一般に、ガスを排出する孔(口、vent)を必要としない。なぜなら、袋に入る物質(matter)は、スラリー(液中に薄い半液体状の固体が懸濁しているもの)とガス(放屁)との混合物というよりは、純粋に、液体(つまり、尿)であるからである。従って、そのような袋は、フィルターを備えず、しかも孔(口)無しである。そして、そのような袋は、ガスフィルター(flatus filter)や孔(口)若しくは流体/ガス分離部材の付加的な複雑な構成(複雑性、complexity)や、出費を必要としない。
【0004】使用時に、尿は、入口開口13を通して袋内に入る。そして、この尿は、袋の底に集められる(溜まる)。尿がさらに溜まると、袋内において、流体のレベルが上昇し、当該レベルは、入口開口13の下部エッジ若しくは下部ポイント15に接近する。袋の理論的容量は、この下部エッジ若しくは下部ポイント15のレベルによって決まる。つまり、一旦、流体が当該レベルを超えると、着用者の小孔(人工的開口部、stoma)に対して、入口開口13から後方に溢れ出るであろう。実際には、通常、逆止弁(non-return valve)16が入口開口13の真下に用いられる(例えば、英国特許出願第2145334号参照)。これは、着用者が動き回ったり、座ったり、もたれた姿勢で横になったときに、袋内の尿が入口開口13を通して外側に跳ね出たり漏れ出たりすることを防止するように機能するものである。このとき、袋の使用可能な容量は、さらに、逆止弁(non-returnvalve)のレベル16aに限定(制限)されることになる。
【0005】また、高吸収材(高吸収剤)シートを入口開口及び逆止弁を通して挿入する、そのような袋や方法が、たとえば、英国特許出願第2268882号に開示されている。
【0006】また、米国特許第5549587号公報を参照すると、当該公報には、ガスフィルターを備えた小孔袋(小孔バッグ、ostomy bag)であって、袋内に設けられた流体/ガス分離装置を備えた小孔袋が記載されている。この分離装置は、吸収材から形成されており、小孔(stomal aperture)を通して、流体が集められると共に、これらのコンポーネントが袋に入るガスから分離されるようになっている。この分離装置は、袋のフィルターから隔てられており、これにより、流体/ガス分離機能がさらに高められている。この分離装置は、袋内に、取り付け状態若しくは非取り付け状態で、設けられることが可能である。孔が形成された壁部(perforated wall)は、袋内に設けられることが可能である。これによって、固体による分離装置の詰まりが最小限にされ、ガス/流体の分離機能が改善される。この特許のエッセンス(ポイント、本質)は、ガス用小孔/フィルターを備えた袋内に吸収剤を用いる点にある。これにより、袋内の内容物のガスコンポーネントと流体コンポーネントとが分離されると共に、フィルターが保護される。しかしながら、この教示内容は、ガスフィルターや開口(vent)を必要としない尿袋(urostomy pouch)等の袋とは関係がない。すなわち、この分離装置の唯一の動機付けは、フィルターが備えられているか否かに拘わらず、開口(vent)に対する流体とガスの分離の問題に向けられている点にある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本願発明の解決すべき技術的課題は、1つの観点において、袋、特に流体を集める袋、の内容量(内容積)に対して、袋の使用可能な容量(容積)を増大させることである。
【0008】
【課題を解決するための手段・作用・効果】上記従来技術に対して、本願発明の第1の観点に依れば、以下の袋が提供される。
【0009】すなわち、この袋は、第1壁と、第2壁と、第1壁に設けられた入口開口と、入口開口の下部(lower level)の上に延在する手段であって該入口開口の下部の上方に位置する袋の上部領域の少なくとも一部分において流体を溜める(集める)ための手段とを備える。
【0010】従って、本願発明に依れば、利用されていない(入口開口の下部より上方に位置する)袋上部の容積(容量)を利用することにより、袋の尿の収容容積(容量)を増大させることが可能となる。
【0011】好ましくは、入口開口の下部より上方に延在する手段は、保持効果(wickingeffect)によって流体(液体)を上方向に吸引することができる1つ若しくはそれ以上の保持部材(wicking member)を備える。
【0012】好ましくは、上記入口開口の下部より上方に延在する手段は、流体をゲル化する部材(材料、物質、material)を含む。
【0013】好ましくは、この部材は、所謂、高吸収材(高吸収剤、super-absorbent material)である。適切な高吸収材は、ポリアクリル酸ソーダである。若しくは、当該適切な高吸収材は、ポリアクリル酸ソーダを含む。
【0014】好ましい実施形態いおいて、この高吸収材は、積層体(ラミネート)の形態を取る。この形態において、高吸収材パウダー(高吸収材粉末)は、2枚の紙の間で圧縮されるか若しくは接着される。当該紙として、テッシュペーパや、溶接(溶着、溶結)可能な紙等が挙げられる。そのような積層体により、高吸収材パウダーは、互いに保持され、これにより、製造時に、その取り扱いと切断が可能となる。また、それにより、使用時に、高吸収材が、袋内で分解する(ばらばらになる)ことが防止される。これは、薄いパッドが袋内で使用される場合には、特に重要である。さらなる利点は、もし、溶接(溶着、溶結)可能な紙シートが積層体のウェブの1つとして用いられる場合には、その積層体は、袋壁に溶接(溶着、溶結)されることができ、これによって、積層体を所定位置に確保することができる。
【0015】好ましくは、上記高吸収材からなる積層体材料は、グリセロールを含む組成(composition)の一部であるか、若しくは該一部を含む。このグリセロールは、ヒューメクタント(吸湿性物質)として作用することができる。これにより、上記部材における保持作用(wicking effect)が改善されると共に、ゲルロッキング(gel-locking)が防止される。この組成は、好ましくは、英国特許出願第2301350号、若しくは英国特許出願第2325432号に記載されている。
【0016】好ましくは、高吸収材は、1つ若しくはそれ以上のパッドの形態、或は他の部材の形態、で配置される。これにより、高吸収材が尿によって濡れたとき、実質的に、それらの元の状態(integrity)が保持される。そして、これにより、高吸収材積層体、若しくは濡れたときに形成されるゲル、が袋の底に落下することが防止され得る。もし、落下した場合には、収集容量(収集容積)としての袋の上部領域を用いることができる利点が減じられるかも知れない。所望される場合には、パッドは、例えば、接着剤や溶接(溶着、溶結)により、袋の壁に取り付けられることができる。これによって、パッドが袋内下方向に落下することが防止される。また、これは、パッド製造時に、パッドを積極的に位置決めするように機能する。
【0017】特に、この袋が、人工的開口部用尿袋(urostomy pouch)である場合には、中間壁が、上記手段(たとえば、吸収部材)と入口開口との間に備えられることが好ましい。この中間壁は、入口開口と上記手段との直接的な連通を仕切るように機能することができる。従って、着用者の敏感な小孔(人工的開口部、stoma)が、たとえば、高吸収材剤積層体材料に直接接することから保護される。もし、長い間、直接接した場合には、上記小孔(人工的開口部)は、刺激され得る。この中間壁は、袋の長さ方向に、或る程度延在しても良い。
【0018】好ましくは、流体を入口開口から吸収材の方向に流動させることを許容すると共に、入口開口の方向への物質の戻りを防止するべく、逆止装置(non-return system)が用いられる。この逆止装置は、もし、所望される場合には、流動方向特性を有する部材(材料)から形成されても良い。また/或は、この逆止装置は、ゲル化される流体をあてにしても良い。
【0019】第2の広い観点において、本願発明により、以下の袋が提供される。
【0020】すなわち、この袋は、第1チャンバと第2チャンバを形成する壁であって一方のチャンバの部分が他方のチャンバの部分の前に略水平に位置する状態で配置される壁と、第1チャンバと連通(接続)する入口開口とを備える。この構成において、使用時に、入口開口を通して袋に流入する流体(液体)は、第1チャンバ内に流入し、そして第1チャンバから間接的/非間接的に第2チャンバ内に流入する。この第1チャンバは、流体用中間チャンバとして機能し、第2チャンバは、溜めチャンバとして機能する。
【0021】好ましくは、この袋は、その外面に入口開口を備える。
【0022】好ましくは、第1チャンバと第2チャンバは、第1チャンバ内の流体が第2チャンバに流入することを許容すると共に第2チャンバ内の物質が第1チャンバ内に流入することを防止する逆止装置(non-return system)として機能する1つ又はそれ以上の壁によって、分離される。
【0023】好ましくは、この逆止装置は、第2チャンバ内の流体が第1チャンバに戻ることを防止するのに効果的である。
【0024】好ましくは、上記1つ若しくはそれ以上の壁は、一方向に流体を透過(浸透)させることができると共にその反対方向には流体を通過させることを防止する材料から形成される。そのような材料(部材)は、たとえば、方向性を有する細孔(小孔)を備えることができる。
【0025】好ましくは、第2チャンバは、該第2チャンバ内の流体をゲル化するための部材(材料)を含む。好ましくは、この部材(材料)は、高吸収材(高吸収剤)等の吸収材(吸収剤)である。
【0026】好ましくは、この袋は、人工的開口部(外科的開口部)用尿袋(urostomy pouch)若しくは失禁用尿袋(incontinence pouch)である。
【0027】第3の広い観点おいて、本願発明により、以下の袋が提供される。
【0028】すなわち、この袋は、体(身体)によって排出される物質を溜めるための袋であって、実質的に、上弓形部と下弓形部とからなる外形(輪郭)を備える。この構成において、上弓形部と下弓形部の少なくとも一方の横方向の最大寸法は、上弓形部と下弓形部とが接続する箇所における横方向の寸法よりも大きい。
【0029】このような袋の輪郭(外形)は、例えば、8の字形状をなす。上弓形部の横方向の寸法と、下弓形部の横方向の寸法は、類似していても良い。或は、上弓形部と下弓形部の一方(たとえば、下弓形部)の横方向の寸法は、他方の横方向の寸法よりも大きい。
【0030】このような袋の輪郭により、袋の使用時に袋が満たされるにつれて袋が外方向に膨張する程度(範囲、限度)の制御が補助されることができる。従来技術において、これ迄、そのような制御は、キルティング構造をなすべく1つ若しくはそれ以上のスポット溶接を用いることによってのみ可能であった。しかしながら、そのようなスポット溶接の結果、溶接部(接合部)の周囲の袋材料、及び該溶接部(接合部)自体に、高いストレス(高圧力、高応力)が作用する。そのようなスポット溶接は、時として、失敗するものとして知られている。
【0031】一つの弓形領域が他方の弓形領域に接続する領域は、袋がいつ略一杯になったかを使用者に明確に指示するべく、1形式に係るマーカー若しくはインジケーターとして機能することができる。袋が略一杯になったときには、間もなく、袋の取り替えや、袋を空にすることが、必要になるであろう。
【0032】好ましくは、その輪郭は、上弓形部と下弓形部とが接続する箇所に、腰部領域を有する。袋の構造によっては、当該腰部は、圧縮されたシートであって2枚の近接して隔てられたシート(シート部材)により、袋内における逆止弁(non-return valve)を構成するべく用いられることができる。このシートによって、当該シート間での流体のしたたりが許容される一方、該流体の跳ね返りが防止されることができる。
【0033】好ましくは、上弓形部と下弓形部の少なくとも一方は、円の弧に対応する。
【0034】好ましくは、上記袋の入口開口は、上弓形部の曲率中心に略対応する中心を備える。
【0035】好ましくは、上記袋は、入り口開口に対応する袋壁に溶接(溶着、溶結)されたカップリング部材を支持する。
【0036】第4の広い観点おいて、本願発明により、以下の袋が提供される。
【0037】すなわち、この袋は、体(身体)によって排出される物質を溜めるための袋であって、溶接(溶着、溶結)されたシーム(合わせ目)を有する。このシームにより、実質的に、上弓形部と下弓形部とからなるところの袋の内輪郭が形成される。そして、この構成において、上弓形部と下弓形部の少なくとも一方の横方向の最大寸法は、上弓形部と下弓形部とが接続する箇所における横方向の寸法よりも大きい。
【0038】更なる広い観点おいて、本願発明により、以下の袋が提供される。
【0039】すなわち、この袋は、溜め袋(収集袋)であり、当該溜め袋は、一般に、前壁と後壁とを形成する部材を備え、該前壁と後壁の少なくとも一方は物質が袋に入ることを許容するための入口開口を備える。この袋は、一杯になったときに使い捨てにできる袋として意図されても良い。或は、この袋は、排出可能(drainable)であってもよい。
【0040】更なる広い観点おいて、本願発明により、以下の袋が提供される。
【0041】すなわち、この袋は、尿溜め袋(尿収集袋)であり、当該尿溜め袋は、第1壁と、第2壁と、第1壁に設けられ尿を袋内に許容するための入口開口とを備える。この袋は、第1内チャンバと、第2内チャンバとを備える。第1内チャンバは、入口開口に連通しており、第2内チャンバは、吸収材(剤)を有している。
【0042】好ましくは、第1チャンバは、中間チャンバとして機能する。すなわち、尿は、該中間チャンバから第2チャンバへ流動し、吸収材(剤)と相互に作用し合う。
【0043】好ましくは、この吸収材(剤)は、尿流体をゲルに変える。
【0044】好ましくは、この吸収材(剤)は、高吸収材(剤)である。
【0045】好ましくは、入口開口は、袋の外面に設けられる。
【0046】好ましくは、この袋は、人工的開口部用尿袋、若しくは失禁用尿袋である。
【0047】上記本願発明の観点は、いずれか1つが独立的に用いられても良く、或は、更なる利点を達成するべく、2つ若しくはそれ以上の観点が組み合わされても良い。
【0048】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を図2〜7に従って詳細に説明する。
【0049】先ず、本実施形態に係る人工的開口部用尿袋(urostomy pouch)を図2〜5に従って説明する。
【0050】この尿袋20は、一般に、前壁22と後壁24とから形成されている。これらの前壁22と後壁24とは、それらの共通の外周シーム(合わせ目)26の周囲で互いに溶接(溶着)されており、これにより、袋状エンベロープ(包み、覆い、外皮)が形成されている。前壁22と後壁24とは、典型的に、流体を透過(浸透)させないプラスチックフィルムの積層体から形成されている。当該積層体の幾つかの例は、熟練者にとっては周知のものである。前コンフォート層28と後コンフォート層30とは、柔らかい材料から形成されている。これらの前コンフォート層28と後コンフォート層30は、夫々、前壁22と後壁24の外側に位置しており、共通のシーム(合わせ目)26沿いに、それに対してシール(密閉)されている。なお、図面を煩雑にすることを避けるために、このコンフォート層は、図3のみに示している。
【0051】後壁24の上部領域には、入口開口32が設けられている。そして、カプリング部材(接続部材)34が、入口開口32に合致した状態で、袋に溶接(溶着)されている。本実施形態において、このカプリング部材34は、身体に装着された不図示の相補形状のカプリング部材に機械的に係合(連動)するように形成されている。しかしながら、他の実施形態において、このカプリング部材は、身体若しくは身体側カプリング部材に直接接着して取りつけるための接着剤ウェーハー(wafer)を有していても良い。
【0052】袋20の内部は、隔壁(隔膜)36によってエントランスチャンバ(入口チャンバ)38とコレクションチャンバ(溜めチャンバ)とに分割されている。このエントランスチャンバ38は、入口開口32と、コレクションチャンバ40に連通している。このコレクションチャンバ40内には、高吸収材(superabsorbentmaterial)のパッド、若しくは高吸収材を含むパッド42が収容されている。このパッド42は、入口開口32の最も低いレベル(位置)若しくは点(図中、参照符合44で示している)の上方にも延在している。図に示すように、このパッド42は、袋の内部の高さと略同一の高さを有している。
【0053】上記パッド42を形成するための好ましい構成(組成)は、英国特許出願第2301350号に記載されている。すなわち、当該好ましい構成は、(たとえば、ソーディアム・ポリアクリレート(ポリアクリル酸ソーダ、sodium polyacrylate))、グリセロール(glycerol)及び水からなる。これらの材料は、重量割合(pbw)で、次のようになっている。
【0054】
高吸収材(剤):100pbw水 :0.6〜6pbwグリセロール :5〜30pbw上記グリセロールは、有意な利点を有する。すなわち、グリセロールは、ヒューメクタント(吸湿性物質)として機能し、これにより、保持効果(wicking effect)が増大し、しかも、尿が高吸収材に接したときに生じるゲルロッキング(gel-locking)が回避される。また、グリセロールにより、組成は、たとえば紙シート等の上部シートと下部シートとの間の材料を単純に押圧してそれを構成的に融合することによって、自立積層体(self-supporting laminate)パッドに形成されることができる。当該シートは、たとえば、テッシュペーパであることができる。シートの一方は、プラスチックに溶接(溶着)可能なペーパ(紙)であっても良い。これにより、積層体は、溶接(溶着)による製造時に、袋内の所定位置に固定されることができる。
【0055】英国特許出願第2301350号に記載されているように、上記組成(構成)は、また、食物防腐剤や、悪臭中和剤を含んでいても良い。これにより、袋内に集められた尿に形成されたり尿から逃げる、不愉快な匂いの機会が減じられる。
【0056】本願実施形態において、隔壁(隔膜)36は、流体を浸透(透過)させないプラスチックフィルムからなる第1中間壁46と、流体を浸透(透過)させることができる材料からなる第2中間壁48とを有する。第1,2中間壁46,48は、一方が他方の後方にくるように位置しており、該第1,2中間壁46,48は、上記共通の溶接(溶着)シーム26の位置において、袋の前壁22と後壁24とに接続されている。この第1中間壁46は、袋の長さに対して部分的に延在しており、該第1中間壁46は、袋の使用時に、高吸収材を有しているパッド42に直接尿を通すというよりもむしろ、流入する尿を袋内部下方向に案内するように機能する。第2中間壁48は、実質的に、袋の全長に亘って延在している。これらの中間壁46,48は、共に、高吸収材を有するパッド42が着用者の敏感な小孔(人工的開口部、stoma)に直接接することを防止する。これにより、高吸収材を含む材料が着用者の小孔に長く接して該小孔を刺激する場合、或る程度の安全性と保護が実現される。
【0057】上記中間壁は、従って、流体不透過(不浸透)上部保護領域50と、流体透過(浸透)下部領域とを備えた隔壁36とを形成することが理解されるであろう。上記の如く、これらの2つの中間壁46,48の使用により、上記隔壁(隔膜)の便利な構成(作成)方法が提供されることが、見い出されている。この2つの中間壁46,48は、大量生産技術を用いて比較的容易に製造される。第1,2中間壁46,48の位置は、置換可能であることが理解されるであろう。或は、本実施形態における隔壁(隔膜)と同様の隔壁(隔膜)を形成するべく、他の構成を用いることも可能であることが理解されるであろう。
【0058】使用に際して、尿は、図3中、矢印60で示す通路を通って袋に入る。尿は、第1中間壁46を通過しない。尿は、入口チャンバ38内の袋の底に向けて流れ下る。一旦、尿が、第1中間壁46の下に達すると、尿は、第2中間壁48を通って、溜めチャンバ40内に流動する。該溜めチャンバ40内において、尿は、高吸収材パッド42によって吸収され吸い上げられる。
【0059】この高吸収材の性質は、次のようなものである。すなわち、もし、パッド42が、隔壁36に接している場合には、高吸収材により、入口チャンバ38内のあらゆる尿は、第2中間壁を通してパッド42内に引き入れられる(吸収される)。尿は、それがパッド42に吸収されたとき、パッド42に保持される。そして、高吸収材は、尿と相互に作用して、ゲルを形成する。この高吸収材は、ゲルを形成するとき、拡張する。
【0060】尿が溜めチャンバ40に流動する前に尿を入口チャンバ38内の下方向に注ぐことにより、すべての尿が隔壁36を通過することができる前に小孔(stoma)に対する尿の余分な跳ね返りの機会が減じられる。また、尿は、パッド42内において、底から上方に向かってゲル化する。これにより、入口開口32の領域におけるパッド42の初期の不必要な(所望されない)膨張が防止される。入口開口のちょうど反対側のパッド42のそのような膨張は、開口を閉塞する可能性のあることが理解されるであろう。
【0061】上記第2中間壁に形成される小孔(細孔、pore)は、次のようになっている。すなわち、流体は、第2中間壁に形成される小孔を通過することができるものの、ゲル化した尿は、小孔を通過して戻ることができない。従って、ゲル化した尿は、溜めチャンバ40内に捕らえられた状態になる。本願の実施形態において、この第2中間壁48は、方向性を有する小孔(細孔、pore)を備えた材料から形成される。この方向性を有する小孔により、流体は、1方向に流動せしめられるが、逆方向への流動は防止される。これは、好ましいことである。何故なら、特に、もし、尿が袋内に比較的多量に放出された場合、高吸収材を含む積層体材料は、数秒で尿を吸収することができる。
【0062】その結果、たとえ着用者の物理的な動作によって袋が揺り動かされたとしても、あるいは、たとえ着用者が座ったり横になったり(もたれかかったり)して袋がその側にひっくり返ったとしても、ゲル化した尿は、入口チャンバ内に戻って該入口チャンバ内に漏洩し、入口開口32を通して逃げることはないであろう。この袋20は、従って、着用者に最大限の保護を提供することができる。
【0063】さらに、尿が集められてパッド42に吸収されると(図3,4参照)、尿は、パッド42の上方向に保持(wick)されるであろう。パッド42は、入口開口32の最下点より上にも延在しているため、この実施形態により、袋の全高に亘って、袋は、流体を集めるのに用いられることができる。換言すれば、従来の尿袋において使用されずに無駄になっていた容積(容量)に対応する、レベル(水準)44の上方に位置する領域は、流体を集める(溜める)ための容積(容量)として用いられることができる。
【0064】本実施形態において、溜めチャンバ40内の高吸収材の量は、溜めチャンバの容積をゲルで完全に満たすのに必要とされる高吸収材の量より多い。従って、たとえ、袋が一杯になったとしても(充満したとしても)、溜めチャンバ40内の物質は、チャンバを完全に満たすゲルとして保持されることになる。
【0065】明確化する目的で、すなわち、袋を明確に示すために、図面には、袋の壁が(殆ど膨張して)互いに分離した状態で示されていることが理解されるであろう。しかしながら、この袋の使用時には、袋は、初期において、平らな状態に維持されるであろう。尿が溜めチャンバ40内に溜められる(収集される)と、この溜めチャンバ40は、袋の容積の大部分を占めるようになるであろう。この入口チャンバ38は、大略的に平らな状態に維持されるであろう。つまり、入口チャンバ38を設けることは、主たる溜めチャンバ40の有効な容量(容積)を減じることにはならない。
【0066】図2に示されるように、この袋は、上部弓形プロフィール領域62と、下部弓形プロフィール領域64とによって形成され、上部弓形プロフィール領域62と下部弓形プロフィール領域64とが僅かにくびれた腰部66で接続された8の字形状をしている。使用に際して、たとえ、溜めチャンバ40がゲルによって完全に満たされたとしても、この腰部66は、袋が膨らむことができる限度(程度、限界)を制御するように機能し、比較的低い(平らな)袋プロフィールを維持することを補助する。つまり、この腰部は、パッド42を隔壁36に付勢して平らな状態に保持することを助け、従って、尿は、入口チャンバ38から溜めチャンバ40内に効果的に吸引されるであろう。
【0067】上部弓形プロフィール領域62と下部弓形プロフィール領域64とは、大略、円弧形状であり、下部弓形プロフィール領域64の側面の寸法構成(直径)は、上部弓形プロフィール領域62のそれよりも僅かに大きい。入口領域32は、上部弓形プロフィール領域62の曲率中心に略合致するように設けられている。
【0068】本実施形態において、独立した逆止弁(non-return valve)を適合させることは、不必要であることが見出されている。なぜなら、第2中間壁48の一方向性(一方向の特徴)、及び溜めチャンバ40内における尿のゲル化は、入口開口32を通しての尿の跳ね返りや尿の漏れを防止するのに十分であるからである。しかし、必要ならば、一方向バルブ(one-way valve)は、入口チャンバ38内の入口開口32直下に設けることができる。そのような弁(バルブ)を取り付けることによる(従来技術で問題となっていた)袋の容量(容積)の減少、は生じないであろうことが、理解されるであろう。なぜなら、袋は、全高に亘って、溜めチャンバ40内に流体を収集する(溜める)ために利用されることができるからである。もし、必要ならば、腰部66は、入口開口32の下に逆止タイプのくびれを形成するべく、下方向に(狭められるように)延在させることが可能である。
【0069】本実施形態は、使い捨てで、短時間(短期間)使用される人工的開口部用尿袋(short duration urostomy pouch)として意図されているものである。この袋は、通常のものよりも僅かに小さい。具体的には、全高は、約16cmであり、全幅は、約13cmである。このような小さいサイズの袋は、スポーツ用衣服(衣類)の下に装着されることができる。このようにスポーツ用衣服(衣類)の下に装着されても、戸惑う程に目立つということはない。この小さい寸法構成(サイズ)は、袋の上部領域の少なくとも一部分が流体を集めるための容積(容量)として用いられていることによって、実現可能となっている。また、高吸収材を有する積層体材料は、尿をゲル化するように機能するので、袋内で尿が跳ね返ることはない。これによって、この袋は、活動用尿袋若しくはスポーツ用尿袋として適切に用いられることができ、また、これによって、装着者(ostomate)は、個人的な困惑(当惑、きまり悪さ)を殆ど感じない状態で、活動(activities)に関わることが可能になる。
【0070】上記実施形態は、小型の尿袋について言及しているが、同一の原理は、あらゆる適切な使用に向けて、より大きい袋の特性(特徴)を改良するべく用いられることが可能である。
【0071】たとえば、図6は、失調症(失禁症)用のレグバッグポーチ(leg-bag pouch)70を示している。このレグバッグポーチ70は、前記した尿袋と大変良く似た構成を有している。しかしながら、図6において、前記身体開口用カプリング部材34は、カテーテルコネクタ74と面で当接させるための入口コネクタ(インレットコネクタ)72によって置換されている。図7は、他の実施形態に係る失調症(失禁症)用のレグバッグポーチ(leg-bag pouch)76を示している。このレグバッグポーチ76は、入口コネクタ(インレットコネクタ)72に代わって、固定された入口チューブ(インレットチューブ)78を有している。
【0072】また、本願発明により、袋が失調症(失禁症)用袋(incontinence pouch)であるか人工的開口部用尿袋であるかを問わず、尿を吸収する保持作用(wicking effect)に鑑みて、設計の自由度がより大きくなり、また、袋の位置決めの自由度がより大きくなる。この袋は、該袋に対する入口のレベルよりも上の領域に尿を集めることが可能である。そのような効果は、あらゆる従来技術において可能なものではなかった。たとえば、もし、所望されるならば、入口チューブ78は、図7に示した失調症(失禁症)用袋のより低い位置(図中、参照符合78aで示す位置)に設けることも可能である。
【0073】上記記載は、本願発明の好ましい態様に関する単なる例示に過ぎず、上記記載の原理を用いる種々の変形形態が可能であることが理解されるであろう。
【0074】また、図示した実施形態においては、チャンバの数は、2つだけであるが、必要ならば、より多くのチャンバを用いても良いことが理解されるであろう。たとえば、入口開口は、1つ以上の付加的な上流側チャンバによって、中間チャンバと間接的に接続することができる。




 

 


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