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発明の名称 滅菌システム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−327580(P2001−327580A)
公開日 平成13年11月27日(2001.11.27)
出願番号 特願2000−154012(P2000−154012)
出願日 平成12年5月25日(2000.5.25)
代理人
発明者 牧 岳彦 / 中井 哲志
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 滅菌手段2と滅菌材供給手段3とを備え、前記滅菌材供給手段3の運転状態に応じて前記滅菌手段2を制御することを特徴とする滅菌システム。
【請求項2】 前記滅菌手段2の制御が、滅菌作業の各工程の調整によって行われることを特徴とする請求項1に記載の滅菌システム。
【請求項3】 前記滅菌手段2の制御が、滅菌作業の所定の工程における処理内容を切り替えることによって行われることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の滅菌システム。
【請求項4】 前記滅菌手段2の制御が、滅菌作業の所定の工程における各処理操作の調整によって行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の滅菌システム。
【請求項5】 前記所定の工程が、空気排除工程であることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の滅菌システム。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、蒸気滅菌器やガス滅菌器のような滅菌手段と、この滅菌手段への滅菌材供給手段とを備えた滅菌システムに関し、とくに前記滅菌手段と前記滅菌材供給手段とを有機的に制御する滅菌システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】病院や各種研究施設などにおいては、手術衣や患者の使用した衣服,手術用機器などを滅菌処理している。この滅菌処理を行う滅菌手段としては、たとえば蒸気滅菌器が用いられる。この蒸気滅菌器には、滅菌材としての蒸気を供給するための蒸気供給手段,たとえばボイラが接続されており、前記蒸気滅菌器と前記ボイラとで蒸気滅菌システムとして構成されている。
【0003】ところで、前記蒸気滅菌システムにおいて、前記蒸気滅菌器の制御と前記ボイラの制御とは独立した構成となっている。そのため、前記蒸気滅菌器の運転は、前記ボイラにおける蒸気圧が前記蒸気滅菌器における最高運転圧力以上であり、かつ前記ボイラにおける蒸気発生量が前記蒸気滅菌器における必要量以上確保されているという前提で行われている。
【0004】そのため、前記蒸気滅菌システムにおいて、前記ボイラにおける蒸気圧や蒸気発生量が低下すると、前記蒸気滅菌器の運転に支障を来す。たとえば、被滅菌物を蒸気滅菌するための滅菌槽内を所定の滅菌温度まで昇温することができなかったり、前記滅菌槽内を所定の滅菌温度まで昇温することができたとしても、この滅菌温度を維持することができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しようとする課題は、滅菌手段と滅菌材供給手段とを有機的に制御し、前記滅菌材供給手段の運転状況に拘わらず、前記滅菌手段において確実な滅菌作業を行うことができるようにした滅菌システムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、滅菌手段と滅菌材供給手段とを備え、前記滅菌材供給手段の運転状態に応じて前記滅菌手段を制御することを特徴としている。
【0007】請求項2に記載の発明は、前記滅菌手段の制御が、滅菌作業の各工程の調整によって行われることを特徴としている。
【0008】請求項3に記載の発明は、前記滅菌手段の制御が、滅菌作業の所定の工程における処理内容を切り替えることによって行われることを特徴としている。
【0009】請求項4に記載の発明は、前記滅菌手段の制御が、滅菌作業の所定の工程における各処理操作の調整によって行われることを特徴としている。
【0010】さらに、請求項5に記載の発明は、前記所定の工程が、空気排除工程であることを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施の形態について説明する。この発明は、滅菌手段と、この滅菌手段への滅菌材供給手段とを備えた滅菌システムにおいて好適に実施することができる。ここで、前記滅菌システムは、前記滅菌手段と前記滅菌材供給手段とが別個に構成されている場合および前記滅菌手段と前記滅菌材供給手段とが一体的に構成されている場合がある。
【0012】前記滅菌手段は、蒸気滅菌器やガス滅菌器である。前記蒸気滅菌器は、蒸気のみで滅菌を行う通常の蒸気滅菌器のほか、温水(または熱水)や蒸気で被滅菌物を洗浄した後、蒸気で滅菌を行う洗浄滅菌器を含んでいる。
【0013】前記滅菌材は、前記蒸気滅菌器の場合には、蒸気または清浄蒸気であり、また前記滅菌手段がガス滅菌器の場合には、滅菌ガスである。この滅菌ガスとしては、酸化エチレンがあり、またホルムアルデヒドと水蒸気との混合ガスがある。ここにおいて、前記滅菌材は、前記滅菌手段において被滅菌物を滅菌するために供給される材料全てを含む。すなわち、滅菌ガスとして酸化エチレンを使用するガス滅菌器の場合、酸化エチレンによる滅菌作用を促進するために補助的に供給される蒸気も滅菌材である。
【0014】前記滅菌材供給手段は、前記滅菌手段が蒸気滅菌器の場合は、蒸気供給手段または清浄蒸気供給手段である。また、前記滅菌手段がガス滅菌器の場合は、滅菌ガス供給手段である。さらに、前記滅菌手段がガス滅菌器の場合は、前記蒸気供給手段または前記清浄蒸気供給手段を含む場合がある。
【0015】さて、この発明に係る滅菌システムは、前記滅菌材供給手段の運転状態に応じて前記滅菌手段を制御する構成である。すなわち、前記滅菌材供給手段の運転状態に基づいて、滅菌材の供給能力または滅菌材の供給状態を検出し、この検出値に応じて、前記滅菌手段を適切に制御することができる。そのため、前記滅菌システムにおいては、滅菌材の供給状態の変化によって滅菌作業に支障が生じたり、不適切な状態の滅菌材を用いて不完全な滅菌作業を行うことが防止でき、確実な滅菌作業を行うことができる。
【0016】前記滅菌材供給手段の運転状態の検出は、前記滅菌材供給手段内における滅菌材の温度や圧力などを検出することによって行う。ここで、前記滅菌材供給手段の運転状況の検出は、前記滅菌材供給手段から前記滅菌手段への滅菌材の供給ラインにおいて行うこともできる。
【0017】前記滅菌手段の制御は、滅菌作業の各工程の調整によって行う。前記各工程の調整は、前記各工程の所要時間を調整することによって行うことができる。また、前記滅菌手段の制御は、前記各工程のうち所定の工程における処理内容を切り替えることによって行うことができる。すなわち、前記滅菌材供給手段の運転状況に応じて、前記所定の工程における一連の処理操作を別の制御手法による処理操作に切り替えることによって行う。
【0018】また、前記滅菌手段の制御は、前記所定の工程における各処理操作を調整することによって行うことができる。すなわち、前記各処理操作の回数または前記各処理操作の所要時間を調整したり、前記各処理操作の順番を変更する制御を行う。
【0019】前記所定の工程は、空気排除工程とするのが好ましい。とくに、この空気排除工程が、前記滅菌槽内へ加圧状態の蒸気を供給する蒸気供給操作と前記滅菌槽内から蒸気とともに空気を排出する蒸気排出操作とを所定回数繰り返すような制御を行っている場合が好ましい。すなわち、前記空気排除工程は、滅菌工程における滅菌を確実に行うための工程であり、通常、前記滅菌工程よりも滅菌材(とくに蒸気)の消費量が多い工程である。そのため、前記滅菌材供給手段における滅菌材供給能力に応じて、前記滅菌手段を制御することにより、確実な空気の排除を行うことができ、さらに前記滅菌工程において確実な滅菌作用を得ることができる。
【0020】
【実施例】以下、この発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明に係る滅菌システムの一構成例の概略構成を示す説明図であり、図2は、この発明に係る滅菌システムの第一実施例における通常時の運転要領の説明図であり、また図3は、この発明に係る滅菌システムの第一実施例における滅菌材供給能力低下時の運転要領の説明図である。
【0021】まず、図1に基づいて、第一実施例における滅菌システムの構成例について説明する。図1に示す滅菌システムは、滅菌材として清浄蒸気を使用する蒸気滅菌システム1であって、この蒸気滅菌システム1は、滅菌手段としての蒸気滅菌器2と、滅菌材供給手段としての清浄蒸気発生手段,すなわちリボイラ3とで構成されている。
【0022】まず、前記蒸気滅菌器2の構成について説明する。前記蒸気滅菌器2は、被滅菌物(図示省略)を収容する滅菌槽4を備えている。前記滅菌槽4は、扉(図示省略)を備えた被滅菌物の出入口を備えており、この扉を閉じることで前記滅菌槽4を完全に密閉することができる。また、前記滅菌槽4の外壁には、蒸気ジャケットや加熱管のような滅菌槽加熱手段(図示省略)が設けられている。
【0023】前記滅菌槽4には、給蒸弁5および調圧弁6を備えた第一給蒸ライン7が接続されており、この第一給蒸ライン7には、前記リボイラ3が接続されている。また、前記滅菌槽4には、空気導入弁8およびフィルタ9を備えた清浄空気導入ライン10が接続されており、また第一排出弁11および真空ポンプ12を備えた第一排出ライン13が接続されている。さらに、前記第一排出ライン13における前記滅菌槽4と前記第一排出弁11との間には、第二排出弁14を備えた第二排出ライン15およびスチームトラップ16を備えた第一ドレン排出ライン17がそれぞれ接続されている。そして、前記各排出ライン13,15,17は、それぞれ下流位置で合流させてある。
【0024】つぎに、前記リボイラ3の構成について説明する。前記リボイラ3は、上部ヘッダ18,下部ヘッダ19,前記上部ヘッダ18と前記下部ヘッダ19との間に接続された所定本数(図1では、1本のみ図示)の伝熱管20およびこれらの伝熱管20を取り囲むように設けられた蒸気ジャケット21から構成されている。
【0025】前記上部ヘッダ18には、前記第一給蒸ライン7の上流端が接続されている。前記下部ヘッダ19には、給水ポンプ22を備えた純水供給ライン23が接続されており、この純水供給ライン23の上流端には、適宜の水質調整手段(図示省略)が接続されている。また、前記下部ヘッダ19には、ブロー制御弁(符号省略)および逆止弁(符号省略)を備えたブローライン24が接続されている。
【0026】前記蒸気ジャケット21には、第二給蒸ライン25および第二ドレン排出ライン26がそれぞれ接続されている。前記第二給蒸ライン25の上流端は、適宜の熱源蒸気発生手段(図示省略)に接続されている。また、前記第二ドレン排出ライン26は、前記第一ドレン排出ライン17と同様の構成となっている。
【0027】つぎに、前記蒸気滅菌システム1における制御構成について説明する。まず、前記蒸気滅菌システム1においては、前記蒸気滅菌器2および前記リボイラ3の自動運転を可能とするための各種検出手段が設けられている。すなわち、前記滅菌槽4には、前記滅菌槽4内の圧力を検出するために、第一圧力検出手段27が設けられている。また、前記リボイラ3には、第二圧力検出手段28および水位検出手段29が設けられている。前記第二圧力検出手段28は、前記リボイラ3における蒸気発生状況を検出するために、前記上部ヘッダ18に設けられている。また、前記水位検出手段29は、前記リボイラ3における水位制御を行うために、前記上部ヘッダ18と前記下部ヘッダ19との間に設けられている。
【0028】さて、前記各検出手段27〜29は、回線30を介してそれぞれ制御器31に接続されている。また、前記制御器31には、前記各弁5,8,11,14が回線30を介してそれぞれ接続されており、また前記真空ポンプ12および前記給水ポンプ22も回線30を介してそれぞれ接続されている。前記制御器31は、予め設定されたプログラムにしたがい、前記各検出手段27〜29からの検出値に基づいて、前記蒸気滅菌システム1を制御する。
【0029】つぎに、前記制御器31の制御内容について、前記蒸気滅菌システム1の機能とともに、図1〜図3を参照しながら説明する。ここで、図2および図3においては、滅菌作業中における前記滅菌槽4内の圧力変化を実線で示すとともに、前記リボイラ3内の圧力変化を点線で示している。
【0030】さて、前記蒸気滅菌システム1の運転時には、前記熱源蒸気発生手段(図示省略)から前記滅菌槽加熱手段(図示省略)への熱源蒸気の供給が開始されており、この熱源蒸気によって前記滅菌槽4が加熱されている。また、前記運転開始時には、前記制御器31は、前記各弁5,8,11,14を閉じるとともに、前記真空ポンプ12を停止させている。
【0031】さらに、前記蒸気滅菌システム1の運転時には、前記リボイラ3においては、前記純水供給ライン23から純水(または軟水)が供給されるとともに、前記熱源蒸気発生手段から前記蒸気ジャケット21へ所定の蒸気圧,たとえば0.49MPa(5.0kg/cm2G)の熱源蒸気が供給され、清浄蒸気が発生している状態となっている。ここで、前記リボイラ3内における清浄蒸気の蒸気圧は、前記蒸気ジャケット21内における熱源蒸気の蒸気圧とほぼ同じとなっている。また、前記制御器31は、前記リボイラ3内の水位が所定の位置または範囲を維持するように、前記給水ポンプ22の運転を制御する。
【0032】さて、前記蒸気滅菌システム1において、前記蒸気滅菌器2における滅菌作業の各工程は、予熱工程,空気排除工程,給蒸工程,滅菌工程,排気工程および乾燥工程からなり、これらの工程を順番に実行している。
【0033】まず、前記滅菌槽4内へ被滅菌物(図示省略)を収容し、前記予熱工程を行う。この予熱工程では、予め加熱されている前記滅菌槽4の熱により、前記滅菌槽4内の被滅菌物を加熱する。そして、被滅菌物が充分に加熱されると、前記予熱工程を終了し、空気排除工程を開始する。
【0034】前記空気排除工程では、前記制御器31は、まず前記真空ポンプ12を作動させるとともに、前記第一排出弁11を開くことによって、前記滅菌槽4内を所定圧力,たとえば−0.9MPa(0.088kg/cm2G)となるまで減圧し、前記滅菌槽4内の空気の大半を除去する(減圧操作)。そして、前記制御器31は、前記第一圧力検出手段27からの検出値に基づいて、前記減圧操作が終了したと判断すると、前記第一排出弁11を閉じるとともに、前記真空ポンプ12を停止させる。
【0035】つぎに、前記制御器31は、前記給蒸弁5を開くことにより、前記滅菌槽4内へ加圧状態の清浄蒸気を供給する(蒸気供給操作)。そして、前記滅菌槽4内が所定圧力,たとえば0.206MPa(2.1kg/cm2G)となると、前記給蒸弁5を閉じるとともに、前記第二排出弁14を開くことにより、前記滅菌槽4内の清浄蒸気とともに空気を排出する(蒸気排出操作)。前記滅菌槽4内の圧力がほぼ大気圧,たとえば0.025MPa(0.25kg/cm2G)となると、前記制御器31は、前記第二排出弁14を閉じるとともに、前記給蒸弁5を開くことにより、ふたたび前記蒸気供給操作を行う。そして、前記蒸気供給操作および前記蒸気排出操作を交互に所定回数繰り返すことによって、前記滅菌槽4および被滅菌物内の空気を排除する。前記空気排除工程が終了すると、前記給蒸工程を開始する。
【0036】前記給蒸工程では、前記制御器31は、前記給蒸弁5を開き、前記滅菌槽4内が所定の滅菌温度(たとえば、135℃)に対応する飽和蒸気圧(0.216MPa)となるまで、前記滅菌槽4内へ清浄蒸気を供給する。そして、前記滅菌槽4内の圧力が前記飽和蒸気圧となると、前記給蒸工程を終了し、前記滅菌工程を開始する。
【0037】前記滅菌工程では、前記滅菌槽4内を前記所定の滅菌温度の清浄蒸気を充満させた状態を所定時間継続する。ここで、前記滅菌工程においては、前記制御器31は、前記第一圧力検出手段27からの検出値に基づいて、前記給蒸弁5を適宜開閉することにより、清浄蒸気の供給を制御し、前記滅菌槽4内を前記飽和蒸気圧に維持する。前記滅菌工程が終了すると、前記排気工程を開始する。
【0038】前記排気工程では、前記第二排出弁14を開いて、前記滅菌槽4内の清浄蒸気を排出する。そして、前記滅菌槽4内の圧力が大気圧近くになると、前記第二排出弁14を閉じて前記排気工程を終了し、前記乾燥工程を開始する。
【0039】前記乾燥工程では、前記制御器31は、前記真空ポンプ12を作動させるとともに、前記第一排出弁11を開いて前記滅菌槽4内を減圧し、この減圧状態を所定時間維持することにより、前記滅菌槽4内の被滅菌物を真空乾燥する。そして、所定時間経過後、前記制御器31は、前記第一排出弁11を閉じるとともに、前記真空ポンプ12を停止させ、前記空気導入弁8を開くことにより、前記フィルタ9を介して雑菌などを除去した清浄空気を前記滅菌槽4内へ導入する。そして、前記滅菌槽4内が大気圧となれば、前記乾燥工程を終了する。この後は、前記滅菌槽4の扉を開き、前記滅菌槽4から被滅菌物を取り出す。
【0040】つぎに、前記蒸気滅菌器2の運転状態に応じた前記リボイラ3の制御について説明する。ここで、前記制御器31は、前記各工程の開始からの経過時間と、前記第一圧力検出手段27からの検出値に基づいて、前記各工程および前記各処理操作を制御し、また前記第二圧力検出手段28からの検出値に基づいて、前記リボイラ3の運転状況を制御する。
【0041】まず、前記空気排除工程において、前記第二圧力検出手段28からの検出値が0.49MPaとなっているとき、前記制御器31は、前記リボイラ3における蒸気供給能力が充分であると判断し、図2に示す制御内容を実行する。すなわち、前記制御器31は、前記減圧操作の後、前記蒸気供給操作および前記蒸気排出操作を所定回数繰り返し行う。ここで、前記リボイラ3内の蒸気圧は、前記蒸気供給操作を行うことによって低下する。しかし、前記蒸気排出操作を行っている間に、前記リボイラ3内の蒸気圧は、0.49MPaまで上昇する。したがって、前記蒸気排出操作の終了時には、前記リボイラ3の蒸気供給能力が充分なものとなっているため、前記蒸気排出操作の終了後、すぐに前記蒸気供給操作を行うことができる。
【0042】一方、前記空気排除工程において、前記第二圧力検出手段28からの検出値が0.49MPaに満たないとき、前記制御器31は、前記リボイラ3の蒸気供給能力が不十分であると判断する。すなわち、前記リボイラ3の連続使用によって前記リボイラ3内の蒸気圧が低下していたり、また前記熱源蒸気発生手段からの熱源蒸気の圧力低下により前記リボイラ3内の蒸気圧の上昇が遅い場合や、前記リボイラ3内への給水量が不足している場合などである。このように、前記リボイラ3の蒸気供給能力が不十分であると判断した場合、前記制御器31は、図3に示す制御内容を実行する。
【0043】すなわち、前記制御器31は、まず前記減圧操作を行う。このとき、前記制御器31は、前記滅菌槽4内の圧力が−0.9MPaとなっても、前記第二圧力検出手段28からの検出値,すなわち前記リボイラ3内の蒸気圧が0.49MPaとなるまで前記真空ポンプ12を作動させ、前記減圧操作を継続する。
【0044】そして、前記リボイラ3内の蒸気圧が0.49MPaとなると、前記制御器31は、前記と同様に、前記蒸気供給操作を行う。前記蒸気排出操作により、前記滅菌槽4内の蒸気圧が0.206MPaとなると、前記と同様に、前記蒸気排出操作を行う。このとき、前記制御器31は、前記滅菌槽4内の圧力が−0.025MPaとなっても、前記リボイラ3内の蒸気圧が0.49MPaとなるまでは、前記第二排出弁14が開かれた状態を維持し、前記蒸気排出操作を継続する。前記リボイラ3内の蒸気圧が0.49MPaとなると、前記制御器31は、ふたたび前記蒸気供給操作を行った後、前記蒸気排出操作を行う。この後は、前記と同様、前記蒸気供給操作および前記蒸気排出操作を交互に所定回数繰り返すことによって、前記滅菌槽4および被滅菌物内の空気を排除する。
【0045】ここで、前記リボイラ3内の蒸気圧は、前記蒸気供給操作を行うことによって低下する。しかし、前記リボイラ3内の蒸気圧が0.49MPaとなるまで前記蒸気排出操作を継続することにより、前記リボイラ3の蒸気供給能力が充分なものとなっている。そのため、前記蒸気排出操作の終了後、すぐに前記蒸気供給操作を行うことができる。
【0046】以上のように、この第一実施例においては、前記リボイラ3の蒸気供給能力に応じて、前記蒸気供給操作および前記蒸気排出操作を制御することにより、前記滅菌槽4および被滅菌物内の空気を確実に排除することができるため、前記滅菌工程において所定の滅菌作用を確実に得ることができる。
【0047】ここで、この第一実施例において、前記空気排除工程の途中で、熱源蒸気の圧力低下により、前記リボイラ3の蒸気供給能力が低下した場合には、前記リボイラ3内の蒸気圧が0.49MPaとなるまでは、前記蒸気排出操作を継続するように制御される。
【0048】また、この第一実施例においては、前記リボイラ3内の蒸気圧に基づいて、前記リボイラ3の蒸気供給能力を判断しているが、蒸気圧の変化率を加味することによって蒸気供給能力を判断することができる。すなわち、前記蒸気滅菌器2へ清浄蒸気が供給されている場合において、前記リボイラ3内の蒸気圧の変化率(低下率)が大きければ、蒸気供給能力が不十分と判断し、また前記蒸気滅菌器2へ清浄蒸気が供給されていない場合において、前記リボイラ3内の蒸気圧の変化率(上昇率)が小さければ、蒸気供給能力が不十分と判断する。
【0049】また、この第一実施例においては、前記リボイラ3の蒸気供給能力が不十分な場合、蒸気供給能力が回復するまで前記蒸気排出操作を継続しているが、前記蒸気排出操作を所定時間延長するように制御することができる。
【0050】さらに、この第一実施例において、前記リボイラ3の蒸気供給能力が低下した場合には、前記蒸気供給操作の終了時点での前記滅菌槽4内の圧力を前記所定圧力,すなわち0.206MPaより低くすることができるし、また前記蒸気導入処理および前記蒸気排出処理の繰り返し回数を増加させることができる。
【0051】さらに、前記蒸気滅菌システム1においては、前記リボイラ3の蒸気供給能力が不十分な場合、前記空気排除工程における空気排除方法を別の空気排除方法に切り替えて制御することができる。この場合の第二実施例について、図4を参照しながら説明する。この第二実施例においては、前記リボイラ3の蒸気供給能力が不十分な場合、前記蒸気供給操作および前記蒸気排出操作を所定回数繰り返す制御(図2参照)から、減圧操作および蒸気供給操作を所定回数繰り返す制御へ切り替えており、つぎに詳細に説明する。
【0052】この第二実施例においては、前記リボイラ3の蒸気供給能力が不十分な場合には、前記第一排出弁11を開くとともに、前記真空ポンプ12を継続して作動させ、前記滅菌槽4内を減圧下に保った状態で、前記給蒸弁5を短時間開いて大気圧以下の所定圧力まで前記滅菌槽4内へ清浄蒸気を供給する(蒸気供給操作)。したがって、この第二実施例においては、前記滅菌槽4内が大気圧以上とならないように、清浄蒸気を供給しているため、清浄蒸気の消費量はわずかであり、そのため、前記リボイラ3の蒸気供給能力が低下していたとしても、前記蒸気供給操作を繰り返し行うことができる。
【0053】このように、前記リボイラ3の蒸気供給能力が低下しているときは、前記蒸気滅菌器2における蒸気消費量を少なくした制御に切り替えることで、前記滅菌槽4および被滅菌物内の空気を確実に排除することができるため、前記滅菌工程において所定の滅菌作用を確実に得ることができる。
【0054】ここで、この第二実施例において、前記空気排除工程における清浄蒸気の供給は、前記滅菌槽4内の減圧状態が保たれるように行っているが、前記第一実施例における前記蒸気供給操作時の所定圧力,すなわち0.206MPaより低い圧力とすることができる。
【0055】さらに、前記蒸気滅菌システム1の構成例においては、蒸気供給手段としてリボイラを用いているが、前記蒸気供給手段はリボイラに限らず、通常のボイラ給水を使用するボイラとすることができる。また、前記蒸気滅菌システム1において、リボイラまたはボイラのような蒸気供給手段は、前記蒸気滅菌器2と一体的に構成することができるし、また前記蒸気滅菌器2と別個に構成することができる。
【0056】
【発明の効果】この発明によれば、滅菌手段と滅菌材供給手段とを有機的に制御することができるため、前記滅菌材供給手段の運転状況に拘わらず、前記滅菌手段において確実な滅菌作業を行うことができる。




 

 


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