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発明の名称 蒸気滅菌器における給蒸方法およびその装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−511(P2001−511A)
公開日 平成13年1月9日(2001.1.9)
出願番号 特願平11−178319
出願日 平成11年6月24日(1999.6.24)
代理人
発明者 中井 哲志 / 松永 勝利
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 滅菌槽1に蒸気加熱手段2を設けた蒸気滅菌器における給蒸方法であって、滅菌工程時、前記蒸気加熱手段2への蒸気の圧力を前記滅菌槽1への蒸気の圧力と同圧力にすることを特徴とする蒸気滅菌器における給蒸方法。
【請求項2】 前記滅菌槽1へ清浄蒸気を供給し、前記蒸気加熱手段2へ一般蒸気を供給することを特徴とする請求項1に記載の蒸気滅菌器における給蒸方法。
【請求項3】 滅菌槽1に第一給蒸ライン5を接続するとともに、前記滅菌槽1に設けた蒸気加熱手段2に第二給蒸ライン6を接続し、滅菌工程時、前記第二給蒸ライン6の蒸気の圧力を前記第一給蒸ライン5の蒸気の圧力と同圧力にする調圧手段12を設けたことを特徴とする蒸気滅菌器における給蒸装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、滅菌槽に蒸気加熱手段を設けてなる蒸気滅菌器における給蒸方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】蒸気滅菌器は、病院のような医療施設や製薬工場などで、医療用機器や薬品容器などの被滅菌物を滅菌するために用いられている。この蒸気滅菌器は、被滅菌物を収容する滅菌槽と、この滅菌槽を所定の温度に加熱するための蒸気加熱手段とを備えている。この蒸気加熱手段としては、たとえば滅菌槽を取り囲むように設けた蒸気ジャケットが用いられる。
【0003】前記蒸気滅菌器における滅菌作業では、一般に、つぎの各工程を順に行っている。すなわち、蒸気ジャケット内へ蒸気を供給して滅菌槽および被滅菌物を所定の温度に加熱する予熱工程,滅菌槽内の空気を排除する空気排除工程,蒸気(飽和蒸気)を滅菌槽内へ供給する給蒸工程,滅菌槽内を所定の滅菌温度に維持して被滅菌物の滅菌を行う滅菌工程,滅菌槽内の蒸気を排出する排気工程および滅菌工程時に被滅菌物に付着した凝縮水を除去する乾燥工程である。
【0004】また、近年では、滅菌後の被滅菌物を極力清浄に保つために、不純物をほとんど含まない清浄蒸気を蒸気滅菌器へ供給して滅菌することが行われている。この清浄蒸気の発生装置としては、リボイラが一般的に用いられる。このリボイラは、熱源としてボイラからの蒸気を使用し、この蒸気で純水(または軟水)を加熱することにより、清浄蒸気を発生する。
【0005】ところで、前記のような蒸気滅菌器においては、確実な滅菌を行うためには、滅菌工程において滅菌槽内へ供給した蒸気が過熱蒸気とならないように、滅菌槽および滅菌槽内を滅菌温度に保つ必要がある。この理由は、蒸気滅菌では、飽和蒸気が凝縮する際に放出される熱を利用して滅菌を行うため、飽和蒸気に比べて凝縮し難い過熱蒸気では、滅菌効果が損なわれるためである。
【0006】また、前記のような蒸気滅菌器においては、確実な滅菌を行うためにも、予熱工程において滅菌槽および被滅菌物を十分に加熱し、空気排除工程において滅菌槽から十分に空気を排除しておく必要がある。とくに、予熱工程における滅菌槽および被滅菌物の十分な加熱は、乾燥工程の時間を短縮させる効果を有している。しかし、近年では、滅菌作業時間の一層の短縮が要求されており、とくにこれらの予熱工程,空気排除工程および乾燥工程の時間の短縮が要求されている。
【0007】さらに、清浄蒸気を用いて滅菌を行う場合、滅菌槽および蒸気加熱手段へ清浄蒸気を供給するようにすると、リボイラを大容量化する必要があり、またリボイラへ蒸気を供給するための蒸気発生手段も大容量化するため、これらの設置場所やコストの上昇が問題となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しようとする課題は、清浄蒸気を使用する場合においても、確実な滅菌を行うことができ、しかも滅菌作業時間を短縮することができる蒸気滅菌器における給蒸方法およびその装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、滅菌槽に蒸気加熱手段を設けた蒸気滅菌器における給蒸方法であって、滅菌工程時、前記蒸気加熱手段への蒸気の圧力を前記滅菌槽への蒸気の圧力と同圧力にすることを特徴としている。
【0010】請求項2に記載の発明は、前記滅菌槽へ清浄蒸気を供給し、前記蒸気加熱手段へ一般蒸気を供給することを特徴としている。
【0011】さらに、請求項3に記載の発明は、滅菌槽に第一給蒸ラインを接続するとともに、前記滅菌槽に設けた蒸気加熱手段に第二給蒸ラインを接続し、滅菌工程時、前記第二給蒸ラインの蒸気の圧力を前記第一給蒸ラインの蒸気の圧力と同圧力にする調圧手段を設けたことを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】この発明は、滅菌槽に蒸気加熱手段を設けてなる蒸気滅菌器における給蒸方法およびその装置として実施される。蒸気加熱手段としては、滅菌槽を取り囲むように取り付けた加熱管や蒸気ジャケットを用いることができる。蒸気加熱手段として加熱管を用いる場合は、蒸気ジャケットとする場合よりも耐圧性を容易に増加させることができるため、供給する蒸気の圧力を高めて滅菌槽の加熱温度を容易に高くすることができる。
【0013】前記滅菌槽には、第一給蒸ラインを接続し、蒸気加熱手段には、第二給蒸ラインを接続する。そして、第二給蒸ラインから蒸気加熱手段への蒸気の圧力は、第一給蒸ラインから滅菌槽への蒸気の圧力よりも高く設定するが、滅菌工程時には第一給蒸ラインから滅菌槽への蒸気の圧力と同圧力まで減圧することができるようにしてある。ここで、滅菌工程時における第一給蒸ラインから滅菌槽への蒸気の圧力は、所定の滅菌温度に対応する飽和蒸気圧力である。以下の説明においては、この所定の滅菌温度に対応する飽和蒸気圧力を「滅菌圧力」という。
【0014】第二給蒸ラインから蒸気加熱手段への蒸気の圧力を減圧するための調圧手段は、少なくとも2つの圧力に調整する機能を有する。すなわち、滅菌圧力と、この滅菌圧力よりも高い圧力である。この調圧手段は、第二給蒸ラインの途中に設けて、第二給蒸ライン中で蒸気の圧力を調整する構成とすることもできるし、また第二給蒸ラインよりも上流側に設け、調圧手段で蒸気の圧力を調整した後、第二給蒸ラインへ蒸気を供給する構成とすることもできる。
【0015】前記調圧手段は、たとえば減圧弁とバイパスラインとを並列に設け、減圧弁またはバイパスラインへ蒸気を流通させることによって蒸気の圧力を調整する構成とする。また、調圧手段は、異なった圧力を設定した複数の減圧弁を並列に接続し、これらの減圧弁へ選択的に蒸気を流通させることによって、圧力を複数段階に調整する構成とすることもできるし、また1つの圧力調整弁を制御することによって圧力を連続的にまたは段階的に調整する構成とすることもできる。
【0016】前記蒸気滅菌器において、滅菌作業は、つぎのように行われる。まず、滅菌槽内へ被滅菌物を収容した後、予熱工程を行う。この予熱工程では、滅菌槽内への蒸気の供給を行わず、第二給蒸ラインから蒸気加熱手段内へ滅菌圧力よりも高圧の蒸気を供給する。すると、蒸気加熱手段は、滅菌温度よりも高い温度で滅菌槽を加熱するため、滅菌槽およびその内部の被滅菌物を短時間で所定の温度まで加熱することができ、予熱工程を短縮することができる。
【0017】つぎの空気排除工程では、第一給蒸ラインから滅菌槽内へ蒸気を供給し、この蒸気により滅菌槽内の空気を押し出すように排出する。この空気排除工程においては、滅菌槽が滅菌温度よりも高温であるため、滅菌槽内へ供給された蒸気が凝縮するのを抑制することができる。そのため、被滅菌物に凝縮水が付着することによる滅菌効果の低下を防止することができる。この空気排除工程は、滅菌槽内を真空排気する動作と滅菌槽内へ蒸気を供給する動作を数回繰り返して行うことにより、空気を排出することができ、この場合は、真空吸引によって滅菌槽内の蒸気の温度(飽和蒸気温度)が低下するが、滅菌槽を前記のように高温に保つことによって、被滅菌物の温度が低下するのを防止することができる。
【0018】つぎの給蒸工程では、第一給蒸ラインから滅菌槽内へ蒸気を滅菌圧力まで供給するとともに、第二給蒸ラインから蒸気加熱手段への蒸気の圧力を滅菌圧力と同圧力まで減圧する。
【0019】つぎの滅菌工程では、滅菌槽内の蒸気を所定の滅菌圧力で所定時間維持するとともに、第二給蒸ラインから蒸気加熱手段への蒸気の圧力を滅菌圧力に維持する。このように、滅菌工程時には、滅菌槽と蒸気加熱手段の両方へ供給する蒸気を同じ圧力とすることで、滅菌槽内の蒸気の温度(飽和蒸気温度)と、蒸気加熱手段による滅菌槽の加熱温度とが同じになるため、滅菌槽を滅菌温度に維持して、安定した蒸気滅菌を行うことができる。
【0020】ここで、仮に、第二給蒸ラインから蒸気加熱手段への蒸気の圧力を滅菌圧力よりも高くすると、滅菌槽の温度が滅菌槽内の蒸気の温度(飽和蒸気温度)よりも高くなり、滅菌槽内の蒸気が加熱されて過熱蒸気となるため、滅菌性能が低下する。この理由は、蒸気滅菌では、飽和蒸気が凝縮する際に放出される熱を利用して滅菌を行うため、飽和蒸気に比べて凝縮し難い過熱蒸気では、滅菌効果が損なわれるためである。逆に、第二給蒸ラインから蒸気加熱手段への蒸気の圧力を滅菌圧力よりも低くすると、滅菌槽の温度が滅菌槽内の蒸気の温度(飽和蒸気温度)より低くなり、滅菌槽内の蒸気の温度が低下するため、滅菌槽内の蒸気が必要以上に凝縮してしまう。蒸気が必要以上に凝縮すると、余計に蒸気が必要になるばかりでなく、乾燥工程における乾燥不良を引き起こす。
【0021】つぎの排気工程では、滅菌槽内の蒸気を排出する。そして、この排気工程に続く乾燥工程では、滅菌槽内を所定の圧力まで減圧した状態を維持するか、または滅菌槽内の減圧と滅菌槽内への清浄な空気の供給とを数回繰り返すことによって真空乾燥を行う。この乾燥工程では、第二給蒸ラインから蒸気加熱手段への蒸気の圧力を高圧に戻す。この乾燥工程では、所謂真空乾燥を行うため、滅菌槽の温度を高く維持することにより、水分の蒸発が促進され、乾燥を効率よく行うことができる。
【0022】この発明に係る蒸気滅菌器における給蒸方法およびその装置においては、第一給蒸ラインへ清浄蒸気を供給し、第二給蒸ラインへ一般蒸気を供給する。この構成により、清浄蒸気は、滅菌槽のみへ供給することになるため、清浄蒸気発生装置を小容量化することができる。しかも、清浄蒸気を滅菌槽のみへ供給するため、清浄蒸気発生装置を小容量化しても、安定した清浄蒸気の供給を行うことができる。
【0023】
【実施例】以下、この発明に係る蒸気滅菌器における給蒸方法およびその装置について、図1および図2を参照しながら説明する。図1は、この発明の一実施例の概略的な説明図であり、また図2は、この発明の一実施例における滅菌作業の各工程の説明図である。
【0024】図1において、滅菌槽1は、扉(図示省略)を備えた被滅菌物の出入口があり、この扉を閉じることで前記滅菌槽1内を完全に密閉することができるようになっている。前記滅菌槽1の周囲には、前記滅菌槽1を外側から加熱する蒸気加熱手段としての加熱管2を固着してある。
【0025】前記加熱管2は、前記滅菌槽1の外壁に溶接などによって固着してある。前記加熱管2は、図1に示す実施例においては、前記滅菌槽1の一側壁(図1における右側の側壁)に沿って配置した複数本の組と、前記滅菌槽1の頂壁から左側壁(図1における左側の側壁)および底壁に沿って配置した複数本の組とからなり、それらの上端のそれぞれを上部ヘッダ3に接続し、またそれらの下端のそれぞれを下部ヘッダ4に接続してある。したがって、前記加熱管2は、前記滅菌槽1の壁面のほぼ全体を覆っている。
【0026】前記滅菌槽1には、第一給蒸ライン5を接続してあり、また前記上部ヘッダ3には、第二給蒸ライン6を接続してある。前記第一給蒸ライン5には、前記滅菌槽1の側から給蒸弁7,第一調圧弁8をこの順に設け、前記第一給蒸ライン5の上流端には、清浄蒸気発生装置としてのリボイラ9を設けてある。前記リボイラ9には、前記第二給蒸ライン6からの分岐ライン10と、給水ライン11とを接続してある。
【0027】前記第二給蒸ライン6には、調圧手段12を設けてあり、前記第二給蒸ライン6の上流端には、一般蒸気の発生手段としてボイラ(図示省略)を接続してある。前記調圧手段12は、この実施例においては、前記第二給蒸ライン6に並列に接続した2つの調圧弁,すなわち第二調圧弁13および第三調圧弁14と、各調圧弁13,14への蒸気の流れを切り替える流路切替弁15とで構成してある。
【0028】前記滅菌槽1には、空気導入ライン16を接続してある。この空気導入ライン16には、前記滅菌槽1側から順に、第一逆止弁17,空気導入弁18およびフィルタ19を設けてある。
【0029】また、前記滅菌槽1には、前記滅菌槽1の側から第一排出弁20,第二逆止弁21,真空ポンプ22および第三逆止弁23をこの順に設けた第一排出ライン24を接続してある。前記第一排出ライン24からは、第二排出ライン25および第三排出ライン26を分岐させてある。前記第二排出ライン25には、第一スチームトラップ27および第四逆止弁28を設けてある。前記第三排出ライン26には、第二排出弁29および第五逆止弁30を設けてある。前記下部ヘッダ4には、前記下部ヘッダ4の側から第二スチームトラップ31および第六逆止弁32をこの順に設けた第四排出ライン33を接続してある。これらの前記第一排出ライン24,前記第二排出ライン25,前記第三排出ライン26および前記第四排出ライン33は、下流位置で合流している。
【0030】前記給蒸弁7,前記流路切替弁15,前記空気導入弁18,前記第一排出弁20,前記真空ポンプ22および前記第二排出弁29は、回線34を介してそれぞれ制御器35に接続してある。また、前記滅菌槽1に設けた圧力検出手段36および温度検出手段37も、前記回線34を介してそれぞれ前記制御器35に接続してある。前記制御器35は、前記圧力検出手段36からの前記滅菌槽1内の圧力の検出値に基づいて、または前記温度検出手段37からの前記滅菌槽1内の温度の検出値に基づいて、前記給蒸弁7を開閉制御することにより、前記滅菌槽1内へ供給される蒸気の圧力を所定の圧力に制御する。
【0031】つぎに、前記制御器35の制御内容を前記蒸気滅菌器の機能とともに、図1および図2を参照しながら説明する。ここで、図2には、滅菌作業における前記加熱管2内の圧力変化を実線で示すとともに、前記滅菌槽1内の圧力変化を点線で示してある。
【0032】まず、この実施例における前記蒸気滅菌器は、滅菌温度を135℃に設定して滅菌を行う場合の例であり、このときの前記滅菌槽1内の蒸気の圧力は、この滅菌温度に対応する滅菌圧力,すなわち0.216MPa(2.2kg/cm2G)である。したがって、前記給蒸弁7は、前記滅菌槽1内の圧力を0.216MPaに維持するように、開閉制御される。ここにおいて、前記第一調圧弁8,前記第二調圧弁13および前記第三調圧弁14における圧力の設定は、それぞれ.0.294MPa(3.0kg/cm2G),0.441MPa(4.5kg/cm2G)および0.216MPaとする。ここで、各圧力の値は、ゲージ圧である。
【0033】前記滅菌槽1内へ被滅菌物を収容し、予熱工程を行う。この予熱工程においては、前記制御器35は、前記流路切替弁15を制御し、一般蒸気の供給を前記第二調圧弁13側に切り替えるため、前記第二給蒸ライン6から前記加熱管2への一般蒸気の圧力は、0.441MPaに調整される。このとき、前記制御器35は、前記給蒸弁7,前記空気導入弁18,前記第一排出弁20および前記第二排出弁29を閉鎖状態に制御し、前記真空ポンプ22は停止状態に制御している。また、前記リボイラ9には、前記給水ライン11から純水(または軟水)が供給されるとともに、前記分岐管10を介して熱源としての一般蒸気が導入されているため、所定圧力の清浄蒸気が発生している状態となっている。
【0034】前記予熱工程において、前記第二給蒸ライン6から前記加熱管2へ一般蒸気を供給すると、この一般蒸気は、前記加熱管2を介して前記滅菌槽1を加熱し、前記加熱管2内で凝縮して生じたドレンは、前記第四排出ライン33から排出される。前記加熱管2内の一般蒸気は、滅菌圧力(すなわち、所定の滅菌温度に対応する飽和蒸気圧力)よりも高圧であり、また滅菌温度よりも高温(約155℃)であるため、前記滅菌槽1は、滅菌工程時の温度よりも高温に加熱される。そして、前記滅菌槽1が加熱されることにより、前記滅菌槽1内の被滅菌物も十分に加熱される。前記滅菌槽1および被滅菌物が十分に加熱されると、前記制御器35は、前記予熱工程を終了し、空気排除工程を開始する。
【0035】前記空気排除工程では、まず、前記制御器35は、前記真空ポンプ22を作動させるとともに、前記第一排出弁20を開状態に制御し、前記滅菌槽1内を減圧する。つぎに、前記制御器35は、前記圧力検出手段36からの検出値に基づいて、前記滅菌槽1内が所定圧力まで減圧されたと判断すると、前記給蒸弁7を開け、前記第一給蒸ライン5から前記滅菌槽1へ清浄蒸気の供給を開始する。そして、前記滅菌槽1内の清浄蒸気の圧力が所定圧力に達したら、前記給蒸弁7を閉じ、前記第二排出弁29を開いて前記滅菌槽1内の空気を清浄蒸気とともに排出する。さらに、前記制御器35は、前記給蒸弁7を開くとともに、前記第二排出弁29を閉じ、清浄蒸気を前記滅菌槽1内へ導入する。この清浄蒸気の導入と排出との繰返しによって、前記滅菌槽1内の空気を排除する。
【0036】前記空気排除工程においては、前記加熱管2内の一般蒸気の圧力は、前記滅菌槽1内の清浄蒸気の圧力よりも高いので、前記滅菌槽1および被滅菌物を高温に保つことができるため、空気の排除が効率よく行われる。また、前記空気排除工程の間においても、前記滅菌槽1が高温に保たれるため、被滅菌物の温度が低下するのも防止することができる。したがって、このような清浄蒸気の導入と排出の繰返しによる前記空気排除工程を行う場合には、前記予熱工程を短縮または省略することもできる。
【0037】前記空気排除工程が終了すると、給蒸工程を開始する。この給蒸工程においては、前記制御器35は、前記流路切替弁15を制御し、一般蒸気の供給を前記第三調圧弁14側に切り替えることによって、前記第二給蒸ライン6から前記加熱管2へ供給される一般蒸気の圧力を0.216MPaに減圧する。同時に、前記制御器35は、前記給蒸弁7を開放し、前記滅菌槽1内へ滅菌圧力(0.216MPa)まで清浄蒸気を導入する。
【0038】前記滅菌槽1内へ清浄蒸気を滅菌圧力まで供給すると、前記給蒸工程を終了して、滅菌工程を開始する。この滅菌工程では、前記制御器35は、前記圧力検出手段36によって前記滅菌槽1内の圧力を監視し、前記給蒸弁7を適宜開閉することにより、前記滅菌槽1内を滅菌圧力に所定時間維持する。前記滅菌工程において、前記加熱管2内の一般蒸気の圧力と前記滅菌槽1内の清浄蒸気の圧力とがほぼ同圧力となっており、前記滅菌槽1内は滅菌温度に維持されるため、滅菌を確実に,かつ安定して行うことができる。また、前記リボイラ9で発生した清浄蒸気は、前記滅菌槽1のみへ供給するため、前記リボイラ9を蒸気発生量の少ない小容量のものとすることができ、また前記滅菌槽1の清浄蒸気の圧力は、前記したように滅菌圧力であるため、低圧の蒸気発生器として構成することができる。
【0039】ここで、仮に、前記加熱管2へ供給される一般蒸気の圧力を滅菌圧力よりも高くしたとすると、前記滅菌槽1の温度が滅菌温度より高くなり、清浄蒸気は過熱蒸気となるため滅菌性能が低下し、滅菌不良を生じる。逆に、前記加熱管2へ供給される一般蒸気の圧力を滅菌圧力よりも低くすると、前記滅菌槽1の温度が滅菌温度より低くなり、前記滅菌槽1内の清浄蒸気の温度が低下するため、前記滅菌槽1の内壁面に凝縮水が多量に発生し、後の乾燥工程における乾燥不良の原因となる。また、このように凝縮水が多量に発生すると、前記滅菌工程で消費する蒸気量が増大する。このように蒸気の消費量が増えると、前記リボイラ9が小容量のものでは、蒸気発生量が不足してしまう。
【0040】前記滅菌槽1内を滅菌圧力で所定時間維持した後、前記滅菌工程を終了し、排気工程を開始する。この排気工程では、前記制御器35は、前記流路切替弁15を前記第二調圧弁13側に切り替え、一般蒸気の圧力を0.441MPaに調整した後、前記加熱管2へ一般蒸気を供給する。同時に、前記第二排出弁29を開放し、前記滅菌槽1内の清浄蒸気を前記第三排出ライン26から排出する。
【0041】前記滅菌槽1内の圧力が大気圧近くになると、前記排気工程を終了し、乾燥工程を開始する。この乾燥工程では、前記制御器35は、前記真空ポンプ22を作動させるとともに、前記第一排出弁20を開いて前記滅菌槽1内を減圧し、所定圧力を所定時間維持することにより、前記滅菌槽1内の被滅菌物を真空乾燥する。前記乾燥工程において、前記滅菌槽1の温度は、前記加熱管2へ高圧(0.441MPa)の一般蒸気を導入しているため、この真空乾燥は効果的に行われる。そして、所定時間経過後、前記制御器35は、前記第一排出弁20を閉じるとともに、前記真空ポンプ22を停止させ、前記空気導入弁18を開くことによって前記フィルタ19を通して雑菌などを除去した清浄空気を前記滅菌槽1内が大気圧となるまで導入し、前記乾燥工程を終了する。前記乾燥工程が終了すれば、扉(図示省略)を開き、被滅菌物を取り出す。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば、滅菌槽の温度を滅菌作業の各工程において適切に調整することができるため、確実な滅菌を行うことができるとともに、滅菌作業時間を短縮することができる。
【0043】さらに、この発明によれば、滅菌槽のみへ清浄蒸気を供給するので、清浄蒸気発生装置を小容量化しても安定した滅菌作業を行うことができる。




 

 


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