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発明の名称 外科手術フィラメント構造体
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−79079(P2001−79079A)
公開日 平成13年3月27日(2001.3.27)
出願番号 特願2000−235958(P2000−235958)
出願日 平成12年8月3日(2000.8.3)
代理人 【識別番号】100066474
【弁理士】
【氏名又は名称】田澤 博昭 (外1名)
発明者 ジェローム・エイ・フィッシャー / ハワード・スカルゾ / ジャングオ・ジェイ・ゾウ
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 縫合線または結紮としての使用に適する外科手術フィラメントにおいて、外部表面および内部隙間を有して配向されている複数のフィラメントを備えているマルチフィラメントコアと、当該コアの外部表面に結合するが、当該コアの内部隙間の中に浸透しない外側コーティングとから成る外科手術フィラメント。
【請求項2】 縫合線または結紮としての使用に適する外科手術フィラメントを形成するための方法において、配向処理した生体許容性のマルチフィラメントコアの外部表面に溶融した生体許容性のポリマーを溶融コーティングする工程から成り、前記溶融した生体許容性のポリマーが冷却されて、前記マルチフィラメントコアの外部表面に結合するが、当該マルチフィラメントコアの内部隙間の中に浸透しない外側コーティングを形成する方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は外科手術フィラメント構造体に関し、特に、滑らかな表面を有する柔軟なマルチフィラメント縫合線に関する。
【0002】
【従来の技術】マルチフィラメント縫合線およびモノフィラメント縫合線は一般に外科手術処理において使用されている。マルチフィラメント縫合線は絹のような天然繊維から開発された最初の縫合線である。このマルチフィラメント縫合線は一般に編組式または捩り合わせの構造を有している。これらの構造により、縫合線は顕著な柔軟性と強度を有する。しかしながら、マルチフィラメント縫合線は当該縫合線が組織を通過する際に組織を擦る傾向があり、これにより組織が損傷する。また、この縫合線の擦りにより生じる組織の引きずりにより、外科医は縫合線に対する組織の抵抗力に打ち勝つためにさらに力を使うことを必要とする。この組織の引きずりを減少して外科医がマルチフィラメントに結び目を形成しやすくするために、縫合線を潤滑性のコーティング材を伴う溶液でコーティング処理する場合が多い。この処理により、コーティング処理をしていない編組式縫合線に通常伴う「機械的ながたつき」を生じることなく容易に結び目を形成してこれを滑り降ろすことができる。一般に、縫合線は溶媒と潤滑材を含有するコーティング溶液内に縫合線を浸漬することによりコーティング処理する。潤滑材は一般に低分子量の蝋質脂肪族ポリエステルである。しかしながら、このコーティングポリマーは縫合線の隙間にも浸透するので、この縫合線をコーティング処理の後に柔軟化してその柔軟性を回復する必要がある場合が多い。また、これらのコーティング材は組織の引きずりを相当に減少してこのような縫合線に結び目を形成することを容易にするが、組織の擦りや結び目を滑り降ろす問題を完全に解決していない。
【0003】一方、モノフィラメント構造はマルチフィラメント構造に比して優れた特定の利点を有している。すなわち、このモノフィラメント構造は滑らかで均一な表面を有しているために組織の引きずることが少ない。しかしながら、このようなモノフィラメント構造は硬くなりやすく、マルチフィラメント縫合線の場合に比して結び目を形成することが困難である。これらの縫合線の構成における欠陥点を解消するために、幾つかの検討が試みられてきた。
【0004】米国特許第3,791,388号におけるHunter他は結合剤を含浸して螺旋状のリボンを表面に巻き付けたマルチフィラメント縫合線を開発している。この縫合線はマルチフィラメント縫合線の滑らかさをある程度改善しているが、この縫合線を作成するのに時間がかかり、結合剤が縫合線を必要以上にかたくする傾向がある。
【0005】また、米国特許第3,982,543号および同第4,043,344号のSchmitt 他およびLandi 他は、それぞれ、マルチフィラメントのコア上に潤滑性のシースを押出成形する方法を記載している。このSchmitt の手法は米国特許第2,735,258号、同第2,401,291号、および同第2,824,485号に記載されるものと同様のワイヤコーティング技法を用いている。これらの先行技術の特許はナイロン糸にナイロン含有溶液の多数塗膜層をコーティングして各コーティング処理の間に乾燥処理を行なうことによりナイロン糸からテニス用の弦糸を作成する方法を記載している。すなわち、この方法はテニスラケットに適した丈夫な針金状の繊維を提供する。また、この方法はナイロン糸の隙間を充填する傾向がある(米国特許第2,824,485号の2段第20行乃至第24行を参照されたい)。Landi は分割ダイに縫合線を入れることにより縫合線をコーティングする方法を記載している。このダイは溶融した潤滑性の生体吸収性コーティングコポリマーの融点よりも高い約20℃の温度に加温されて、このダイの溶融した材料の中に縫合線がゆっくりと通過してコーティング材が固化した後に収集される。しかしながら、これらの両方の方法ではコーティング材がマルチフィラメント縫合線の隙間内に分布して縫合線が相当に硬くなる。
【0006】PCT国際公開第WO 86/00020号のKurtz 他は吸収性および非吸収性の縫合線の構成において一般に使用される膜形成材料によりマルチフィラメント縫合線をコーティングする方法を記載している。Kurtz はコーティング材をコアの隙間に浸透して充填することによりコア繊維の横方向の強度を高めてこれらのコア繊維の擦れ、捩れまたは繊維組織化の傾向を減少することを示している。このコーティング材はマルチフィラメントコアの隙間を完全に充填するだけでなく糸のまたはその構成要素の表面を被覆するのに十分な量で添加される。好ましい実施形態において、形成される被覆材料は当該被覆材料上にコーティング材を溶融押出成形することによりさらにコーティング処理されている。
【0007】しかしながら、上記の先行技術の特許出願および特許において記載される螺旋状の巻き付けおよび充填された隙間の部分は多くの外科手術用途においてマルチフィラメント縫合線の代わりに使用するには硬すぎる縫合線を形成する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はマルチフィラメント縫合線の柔軟性とモノフィラメント縫合線の強度を有する望ましい外科手術縫合線を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は配向されて外部表面および内部隙間および外部コーティングを有する複数のフィラメントを備えるマルチフィラメントコアにより構成される縫合線または結紮としての使用に適する外科手術フィラメントを開発した。この外部コーティングはコアの外表面に結合しているが当該コアの隙間には浸透しない。
【0010】また、本発明者は複数のフィラメントを有するマルチフィラメントコアの外表面上に生体許容性のコーティング材を押出成形することにより構成される外科手術フィラメントを形成するための無溶媒プロセスを開発した。このコーティング材はマルチフィラメントコアの溶融温度以下の温度で既に延伸されており、当該生体許容性のコーティングはマルチフィラメントコアの外表面に接着するが、コアの隙間には浸透しない。
【0011】本発明の上記およびその他の実施形態は以下の実施例の詳細な説明により当該技術分野における熟練者において明瞭になる。
【0012】
【発明の実施の形態】上記の外科手術結紮のコアは配向された任意の適当な生体許容性のマルチフィラメント組立体とすることができる。このマルチフィラメントコアは個別のフィラメントの束、糸または綱(絡み合わせ、捩り合わせまたは撚り合せできる)または編組式、編み式、または織り式の複数のフィラメントまたは糸とすることができる。現在においては、複数の糸から作成した編組式または編み式の結紮を使用することが好ましい。なお、縫合線の適当な編組式の構成が米国特許第5,019,093号、同第5,059,213号および同第4,959,069号(これらは本明細書に参考文献として含まれる)に記載されている。このマルチフィラメントコアにおける少なくとも一本のフィラメントのが配向されていて、当該繊維内の相当数の分子が繊維の長さにほぼ平行に配置されて繊維の長さに平行な一定の強度を付与する。好ましくは、相当数のコアフィラメントが配向されて本発明の縫合線に強度を付与しており、コアフィラメントの全てが配向されているのが最も好ましい。これらのフィラメントの合成繊維は一般に少なくともその元の長さの2倍、好ましくはその元の長さの約2倍乃至約20倍に延伸されて当該繊維内の分子が配向されている。特定の処理技法によりさらに高い延伸率が可能である。このような生体許容性の繊維を形成して配向するための適当な方法が当該技術分野において周知である。また、適当なマルチフィラメントの生体許容性結紮材料もまた当該技術分野において周知である。非吸収性の結紮材料の例として、絹、ポリエステル(ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブトエステル(米国デラウエア州デュポン社により製造されるHytrel(商標) polybutester およびその混合物等)、ポリフッ化ビニリデンおよびそのコポリマー(本明細書に参考文献として含まれる米国特許第4,564,013号および同第5,219,659号に記載されるもの等)、ポリオレフィン(本明細書に参考文献として含まれる米国特許第4,520,822号および同第4,557,264号に記載されるポリエチレン、ポリプロピレンおよびそのコポリマー等)、ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン12、および本明細書に参考文献として含まれるPCT国際公開第WO 86/00020号に記載されるような芳香族ポリアミド等)が含まれるがこれらに限らない。なお、絹は一般に非吸収性の縫合線材料として示されているが、最近では身体により崩壊することが証明されている。一方、吸収性の結紮材料の例として、脂肪族ポリエステル、ポリオキサエステル、ポリオキサアミド、アミド基を含有するポリオキサエステル、ポリ(酸無水物)、ポリオルトエステル、およびこれらの組合せ物のホモポリマー、コポリマー(ランダムまたは非ランダム構造を有する2種類以上のモノマーを含有するポリマーを含む)および混合物が含まれるがこれらに限らない。適当な脂肪族ポリエステルは一般に以下の構造式を有するモノマーにより作成できる。
【化1】

さらに、これらのモノマー(必要であればその酸等価物)を重合して以下の一般構造式のポリマーが得られる。
【化2】

【化3】

これらの式において、R5 およびR9 は−CH2 −CH2 −O−CH2 −、−CR8 H−CH2 −、−(CH2 3 −O−、−C(R6 )(R7 )−、−C(R6 )(R7 )−C(O)−O−C(R6 )(R7 )−、−(CH2 K −C(O)−CH2 −、−(C2 5 −、−(CH2 F −O−C(O)−から成る群から独立して選択され、さらに、R6 およびR7 は水素および1個乃至8個の炭素原子を含有するアルキル基から成る群から独立して選択され、R8 は水素およびメチルから成る群から選択され、FおよびKは2乃至6の範囲内の整数であり、Bは構造式IXの数平均分子量が約500,000以下、好ましくは約80,000以下となる1乃至nの範囲内の整数であり、Pは構造式Xの数平均分子量が約1,000,000以下、好ましくは約200,000以下、さらに好ましくは40,000以下、最も好ましくは20,000以下となる1乃至mの範囲内の整数であり、Gは1個乃至約200個の水酸基を既に含有するアルコールの水酸基から1個乃至L個の水素原子を除去した残基を現し、Lは約1乃至約2の整数である。好ましくは、Gは両方の水酸基を除去したジヒドロキシアルコールの残基である。適当なモノマーは乳酸、ラクチド(d、lおよびメソ体ラクチドおよびこれらの混合物)、グリコール酸、グリコリド、ε−カプロラクトン、p−ジオキサノン、6,6−ジメチル−1,4−ジオキセパン−2−オン、トリメチレンカーボネート、1,4−ジオキセパン−2−オン、1,5−ジオキセパン−2−オンおよびこれらの混合物を含む。
【0013】上記の生体許容性のコーティングはコアフィラメントを作成するのに使用する上記の生体許容性合成ポリマーと同一のものを利用できる。ただし、コーティング処理中にコアフィラメントが曝される温度は当該コアフィラメントを溶かさない、あるいは、コアフィラメントのポリマー鎖の分子配向をほとんど維持することを必要とする。本発明のこの目的のために、上記のコーティングは下層のフィラメントコアの形状から独立しているが当該コアの外表面に結合している表面を形成する。好ましくは、このコーティング層はコアフィラメントの外表面上に溶融状態でコーティングされて、円形、丸みを付けた角部を有する三角形、多角形等の所望の形状の断面を形成する。このように表面を滑らかにすることにより、マルチフィラメント縫合線に伴う組織の引きずり作用が減少できる。加えて、コアの外表面部のみがコーティング層に結合しているので、コアの内部フィラメントは自由に移動できて結紮に柔軟性を与える。しかしながら、少なくとも4回の結び(すなわち、2個の外科医による完全なこま結び)において剥がれたり分離することがないように、コーティング材はコアの外表面部に結合している必要がある。実施例8はこれらの結び目の作り方を説明している。
【0014】コーティングの厚さは通常マルチフィラメント構造の表面に伴なう起伏部をほとんど減少または除去するのに十分である必要がある。コア内のフィラメント間の空間部を充填して所望の滑らかな外表面を形成するために、コーティング層の厚さは一般に平均してコア内に使用されるフィラメントの直径の少なくとも1/4であり、好ましくは、平均してコア内に使用されるフィラメントの直径の少なくとも1/2である。例えば、糸(すなわち、約13ミクロンの直径を有している)から構成される結紮の場合のコーティング層の厚さは概ね平均して約5ミクロン乃至約125ミクロンであり、好ましくは平均して約5ミクロン乃至約25ミクロンの範囲内である。
【0015】コーティング層に使用する生体許容性のポリマーはコアフィラメントを作成する場合に使用する上記の生体許容性のポリマーのホモポリマー、コポリマーまたは混合物とすることができる。このコーティング層は非脆弱性の生体許容性合成ポリマーにより形成されることが必要である。一般に、本発明の範囲を制限する意味ではないが、本発明者は10,000以上の分子量を有するポリマーがコーティングポリマーとしての使用に好ましいと考えている。
【0016】コーティング層が生体吸収性である場合に、種々の薬剤(抗生物質や銀化合物のような抗微生物剤等)、治療剤(抗炎症剤等)、および他の生物学的に活性な材料(成長因子等)も含むことができる。さらに、コーティング処理した結紮の外表面を別の潤滑剤によりコーティングして結び目の摺動性を高めることも可能である。
【0017】本発明の実施形態の一例を図4および図5に示す。図4において、コーティングしていないフィラメント材9をスプール1から取り出してメルトコーティングダイ組立体2に通してコーティング材料11によりコーティングする。このスプールは摩擦ブレーキまたは他の張力装置を有していてメルトコーティングダイ組立体2内へのフィラメント材の供給速度を均一にすることができる。適当なメルトコーティングダイは米国のCanterberry Engineering社から販売されている。コーティング材料11はホッパー5内に供給される。コーティング材料11はホッパー5を通過して押出機バレル4に送られて溶融される。溶融したコーティング材料11は一定の圧力または速度で溶融材計量装置3を通してコーティングダイ組立体2の中に送給される。図5に示すように、溶融したコーティング材料11はコーティングダイ組立体の本体部分225の入口215内にポンプ送給されて通路207を通ってチャンバー219に送られ、このチャンバー内において溶融したコーティング材11はコーティング処理していないフィラメント9に接触する。このコーティング処理していないフィラメントはコアチューブ213の通路216を通ってコーティング組立体2の中に入る。コアチューブ213の端部にテーパー状のガイド先端部212が取り付けられており、この先端部212はチャンバー219の中に延出している。チャンバー219はガイド先端部212と、コーティングダイ組立体225により調節可能に保持されているダイ214とにより画定されている。コーティング処理していないフィラメント9はチャンバー219内の溶融したコーティング材に接触して当該溶融したコーティング材11によりコーティングされてチャンバーを通して出口221に送られる。その後、コーティング処理した結紮10は、好ましくは液槽6中において冷却されて溶融したコーティング材を固化する。コーティング材がコーティング処理したフィラメント上において固化すると、コーティング処理したフィラメントは、好ましくは当該コーティング処理した結紮をゴデットロール7上に通過させて取り出しスタンド8上に送給することにより収集される。
【0018】特に図示しない本発明の別の実施形態において、ガイド先端部212が出口221まで延在していて、この出口221においてコーティング処理していないフィラメントが溶融したコーティング材11に初めて接触する。
【0019】さらに、上記の外科手術フィラメントはバリヤ、骨格形成材、メッシュ等のコーティングおよびフィルムを施した種々の外科用の布地に織ったり、編んだりすることができる。この外科用の布地はその後さらに処理される。以下の非制限的な実施例により本発明の実施をさらに説明する。
【0020】実施例1吸収可能な溶融コーティング処理した結紮を、90/10ポリ(グリコリド−コ−ラクチド)ランダムコポリマー編組式マルチフィラメント基材上に75/25ポリ(グリコリド−コ−カプロラクトン)セグメント化コポリマーをコーテングすることにより作成した。この75/25ポリ(グリコリド−コ−カプロラクトン)セグメント化コポリマーはニュージャージー州サマービルのETHICON社により販売されるMonocryl(商標)を作成するために使用され、Ethiconに譲渡されたBezwada 他に1992年7月28日に付与された米国特許第5,133,739号に記載されている。
【0021】また、90/10ポリ(グリコリド−コ−ラクチド)ランダムコポリマー編組式マルチフィラメント基材はニュージャージー州サマービルのETHICON社により販売されるVicryl(商標)縫合線を作成する材料である。このサイズ3/0の材料は、一般に、既存の製造プロセスを完了するのに、潤滑性コーティング材と共に溶液コーティング処理して、一定の長さに切り出し、ニードルを取り付けて、パッケージ化し、滅菌処理してシールすることを必要とする。
【0022】本発明の実施形態の一例において、上記の編組式のマルチフィラメント基材は溶融コーティング処理にかけられるのではなく、当該マルチフィラメント基材(またはコア)の外部表面に外側コーティングが結合されて、このコーティングがコアの内部の隙間に浸透しない態様になっている。
【0023】1インチ(2.54cm)直径のスクリューを有する押出機(Killion 押出機)を圧力ガイドおよびダイ(Canterberry Engineering、P/N CEC 10177およびCEC 10124)と共に使用した。次に、ペレット形態のコーティング材料(75/25ポリ(グリコリド−コ−カプロラクトン)コポリマー)を押出機のホッパーに供給した。このホッパーには一定流量の窒素が供給されている。その後、基材を金属性のガイドワイヤに取り付けてこのワイヤを組み立てたガイドの中で押すことにより当該基材を圧縮ガイドおよびダイを通して供給した。また、このガイドおよびダイに基材を供給するための別の方法として、押出機に組み込む前にガイドおよびダイの中に基材を供給する方法もある。基材の供給が終わると、ガイドおよびダイを押出機に組み込む。その後、基材は、図4に示すような、水槽、レーザーマイクロメーター、ゴデットロールおよび取り出し装置を含むコーティング処理ラインの残りの部分に送給される。コーティング材料はホッパーから押出機バレル内に供給されて溶融される。その後、溶融した材料は溶融材計量装置を通して一定速度でポンプ送給される。さらに、溶融したコーティング材料はガイド先端部を介してダイに送られ、このダイにおいてコーティングしていない基材を被覆してコーティング処理した構造体を形成する。取り出し速度および押出成形のパラメータは滑らかで均一なコーティングが得られるまで調節して変えた。これらの条件をモニターして表1にまとめた。
表1編組式のサイズ3/0、90/10ポリ(グリコリド−コ−ラクチド)ランダムコポリマーマルチフィラメントコア上への(75/25・PGA/PCL)ポリマー外部コーティングの場合の処理条件処理条件溶融温度(°F) 350ダイ温度(°F) 340ポンプ温度(°F) 360ブロック温度(°F) 380バレル温度−領域3(°F) 410バレル温度−領域2(°F) 400バレル温度−領域1(°F) 370バレル圧力(psi) 2500ポンプ圧力(psi) 2500ダイ圧力(psi) 850取り出し速度(fpm) 23−39ダイオリフィス(ミル) 14【0024】実施例2非吸収性ポリエステル結紮をポリエチレンテレフタレート編組式基材上にコポリエステル−エーテルエラストマーコーティング材料を用いて作成した。このコポリエステル−エーテルエラストマーはHoechst Celanese社からRiteflex(商標)655の商品名で販売されている。このRiteflex(商標)655の材料は以下のようなハードセグメントおよびソフトセグメントを有するコポリエステル熱可塑性エラストマーである。
【化4】

【0025】このポリエチレンテレフタレート編組式構造はEthicon社(米国、ニュージャージー州のサマービル)により販売される縫合線材料、すなわち、サイズ3/0Mersilene(商標)ポリエチレンテレフタレート縫合線に基いている。その後の処理方法は表2に記載する処理条件を除いて実施例1において説明した方法と同一である。各処理条件を変更して、特に押出し温度および取り出し速度を変えて滑らかで均一な外表面を形成した。
表23/0Mersilene(商標)PET縫合線上へのRiteflex(商標)655(コポリエステル−エーテルエラストマー−Hoechst Celanese)ポリマーコーティングの場合の処理条件処理条件溶融温度(°F) 420ダイ温度(°F) 410ポンプ温度(°F) 440ブロック温度(°F) 440バレル温度−領域3(°F) 420バレル温度−領域2(°F) 420バレル温度−領域1(°F) 400バレル圧力(psi) 2500ポンプ圧力(psi) 400ダイ圧力(psi) 400取り出し速度(fpm) 23ダイオリフィス(ミル) 14【0026】実施例3PET編組式基材上へのエチレン−プロピレンコポリマーコーティング材料による非吸収性結紮の作成を行なった。このエチレン−プロピレンコポリマーはExxon社からExact 3035 の商品名で販売されており、以下のように表現できる。
【化5】

【0027】その後の処理方法は表3に記載する各処理条件を除いて実施例1において説明した方法と同一である。各処理条件を変更して、特に押出し温度および取り出し速度を変えて滑らかで均一な外表面を形成した。
表33/0Mersilene(商標)PET縫合線上へのEXACT 3035(エチレン−プロピレンコポリマー−Exxon)コーティングの場合の処理条件処理条件溶融温度(°F) 400ダイ温度(°F) 400ポンプ温度(°F) 400ブロック温度(°F) 400バレル温度−領域3(°F) 400バレル温度−領域2(°F) 390バレル温度−領域1(°F) 380バレル圧力(psi) 2500ポンプ圧力(psi) 3000ダイ圧力(psi) 3000取り出し速度(fpm) 23−110ダイオリフィス(ミル) 14【0028】実施例490/10・PGA/PLA上へのポリ(p−ジオキサノン)コーティング材料による吸収性結紮の作成を行なった。このポリ(p−ジオキサノン)ポリマーは以下のように表現できる。
【化6】

【0029】その後の処理方法は表4に記載する各処理条件を除いて実施例1において説明した方法と同一である。各処理条件を変更して、特に押出し温度および取り出し速度を変えて滑らかで均一な外表面を形成した。
表4サイズ1(90/10・PGA/PLA)縫合線上へのポリ(p−ジオキサノン)ポリマーコーティングの場合の処理条件処理条件溶融温度(°F) 260ダイ温度(°F) 260ポンプ温度(°F) 260ブロック温度(°F) 260バレル温度−領域3(°F) 260バレル温度−領域2(°F) 255バレル温度−領域1(°F) 250バレル圧力(psi) 1500ポンプ圧力(psi) 3800ダイ圧力(psi) 3200取り出し速度(fpm) 40ダイオリフィス(ミル) 26【0030】実施例5ポリエチレンテレフタレート編組式基材上へのポリプロピレンポリマーのコーティングによる非吸収性結紮の作成を行なった。このポリプロピレン材料は以下のように表現できる。
【化7】

【0031】このポリエチレンテレフタレート編組式構造はEthicon社(米国、ニュージャージー州のサマービル)により販売される縫合線材料、すなわち、Mersilene(商標)ポリエチレンテレフタレート縫合線として販売されているサイズ3/0縫合線に基いている。その後の処理方法は表5に記載する処理条件を除いて実施例1において説明した方法と同一である。各処理条件を変更して、特に押出し温度および取り出し速度を変えて滑らかで均一な外表面を形成した。
表5サイズ1Mersilene(商標)PET縫合線上へのポリプロピレン(ホモポリマー−Aristech)ポリマーコーティングの場合の処理条件処理条件溶融温度(°F) 380ダイ温度(°F) 390ポンプ温度(°F) 395ブロック温度(°F) 390バレル温度−領域3(°F) 395バレル温度−領域2(°F) 390バレル温度−領域1(°F) 360バレル圧力(psi)
ポンプ圧力(psi) 500ダイ圧力(psi) 250取り出し速度(fpm) 100ダイオリフィス(ミル) 26【0032】実施例6編組式PET基材上への高密度ポリエチレンコーティング材料による非吸収性結紮の作成をおこなった。この高密度ポリエチレン(HDPE)は以下のように表現できる。
【化8】

【0033】このポリエチレンテレフタレート編組式構造はEthicon社(米国、ニュージャージー州のサマービル)により販売される縫合線材料、すなわち、サイズ2/0Mersilene(商標)ポリエチレンテレフタレート縫合線に基いている。その後の処理方法は表6に記載する処理条件を除いて実施例1において説明した方法と同一である。各処理条件を変更して、特に押出し温度および取り出し速度を変えて滑らかで均一な外表面を形成した。
表6サイズ2/0Mersilene(商標)PET縫合線上への高密度ポリエチレン(HDPE−Union Carbide)ポリマーコーティングの場合の処理条件処理条件溶融温度(°F) 510ダイ温度(°F) 530ポンプ温度(°F) 515ブロック温度(°F) 515バレル温度−領域3(°F) 500バレル温度−領域2(°F) 475バレル温度−領域1(°F) 330バレル圧力(psi)
ポンプ圧力(psi) 1850ダイ圧力(psi) 1500取り出し速度(fpm) 800ダイオリフィス(ミル) 26【0034】実施例7編組式90/10ポリ(グリコリド−コ−ラクチド)ランダムコポリマー基材上への85/15ポリ(パラジオキサノン−コ−ラクチド)コポリマーコーティング材料による吸収性結紮の作成を行なった。スリービングダイ(Canterbury Engineering、CECスリービングガイド−0.014×0.054およびスリービングダイ0.059)を有する5/8インチ径スクリューを備える押出機(Randcastle押出機)を使用した。このコーティング材をホッパー内に供給した。その後、コーティング材はホッパーから押出機バレルに供給されて溶融した。次に、基材を金属性のガイドワイヤに取り付けてこのワイヤを組み立てたガイドの中で押すことにより当該基材を圧縮ガイドおよびダイを通して供給した。また、このガイドおよびダイに基材を供給するための別の方法として、押出機に組み込む前にガイドおよびダイの中に基材を供給する方法もある。基材の供給が終わると、ガイドおよびダイを押出機に組み込む。その後、基材は、水槽、レーザーマイクロメーター、ゴデットロールおよび取り出し装置を含むコーティング処理ラインの残りの部分に送給される。溶融した材料は溶融材計量装置を通して一定速度でコーティングダイ組立体にポンプ送給される。さらに、溶融したコーティング材料はガイド先端部を介してダイに送られ、このダイにおいてコーティングしていない基材を被覆してコーティング処理した構造体を形成する。その後、コーティング処理した構造体が水槽中で冷却されて固化する。取り出し速度および押出成形のパラメータは滑らかで均一なコーティングが得られるまで調節して変えた。これらの条件をモニターして表7にまとめた。
表790/10グリコリド−コ−ラクチドコポリマーにより作成したサイズ2/0縫合線上への吸収性コーティング材の85%/15%パラジオキサノン−コ−ラクチドコポリマーの場合の処理条件 処理条件 溶融温度(°F) 290 ダイ温度(°F) 280 バレル温度−領域3(°F) 280 バレル温度−領域2(°F) 270 バレル温度−領域1(°F) 220 溶融圧力(psi) 1000 スクリュー速度(rpm) 0.3 スクリュー延伸(アンペア) 0.5 取り出し速度(fpm) 9.5 ダイ直径(インチ) 0.070 ガイド寸法(インチ) 0.040×0.060【0035】実施例8縫合線の結び目の強度を以下の手順で決定した。すなわち、単一の縫合線を8mm径マンドレルの周りに外科医がこま結びに結んだ。こま結びは一定の様式(左を右の上、または右を左の上)で結んで、各結び処理の後にきつく引っ張った。
【0036】実施例9図6に示すように縫合線の粗さを米国特許第4,027,676号に記載される試験方法により決定した。ただし、図に示した粗さ数値はゼロ点からの粗さの平均値である点が異なる(米国特許第4,027,676号を参照されたい)。
【0037】本発明の実施態様は以下の通りである。
(1)前記マルチフィラメントコアが編組式である請求項1に記載の外科手術フィラメント。
(2)前記マルチフィラメントコアが絡み合った糸、捩り合った糸、および撚り合った糸から成る群から選択される糸である請求項1に記載の外科手術フィラメント。
(3)前記マルチフィラメントコアが編まれている請求項1に記載の外科手術フィラメント。
(4)前記マルチフィラメントコアが非吸収性フィラメントを含有している請求項1に記載の外科手術フィラメント。
(5)前記マルチフィラメントコアが絹、ポリエステル、ポリフッ化ビニリデンおよびポリビニリデンコポリマー、ポリオレフィン、ポリアミドおよびこれらの組合せ物から成る群から選択される非吸収性材料により作成される非吸収性フィラメントである実施態様(4)に記載の外科手術フィラメント。
【0038】(6)前記マルチフィラメントコアが吸収性フィラメントを含有している請求項1に記載の外科手術フィラメント。
(7)前記マルチフィラメントコアが脂肪族ポリエステル、ポリオキサエステル、ポリオキサアミド、アミド基を含有するポリオキサエステル、ポリ(酸無水物)、ポリオルトエステル、およびこれらの組合せ物のホモポリマー、コポリマーおよび混合物から成る群から選択される吸収性材料により作成される吸収性フィラメントである実施態様(6)に記載の外科手術フィラメント。
(8)前記マルチフィラメントコアが脂肪族ポリエステルにより作成される吸収性フィラメントにより構成されている実施態様(6)に記載の外科手術フィラメント。
(9)前記マルチフィラメントコアが乳酸、ラクチド(d、lおよびメソ体ラクチドおよびこれらの混合物)、グリコール酸、グリコリド、ε−カプロラクトン、p−ジオキサノン、6,6−ジメチル−1,4−ジオキセパン−2−オン、トリメチレンカーボネート、1,4−ジオキセパン−2−オン、1,5−ジオキセパン−2−オンおよびこれらの組合せ物から成る群から選択される脂肪族ポリエステルにより作成される吸収性フィラメントである実施態様(6)に記載の外科手術フィラメント。
(10)前記外側コーティングが非吸収性である請求項1に記載の外科手術フィラメント。
【0039】(11)前記非吸収性の外側コーティングが絹、ポリエステル、ポリビニリデンフッ化物およびポリビニリデンコポリマー、ポリオレフィン、ポリアミドおよびこれらの組合せ物から成る群から選択される材料により作成される実施態様(10)に記載の外科手術フィラメント。
(12)前記外側コーティングが吸収性である請求項1に記載の外科手術フィラメント。
(13)前記外側コーティングが脂肪族ポリエステル、ポリオキサエステル、ポリオキサアミド、アミド基を含有するポリオキサエステル、ポリ(酸無水物)、ポリオルトエステル、およびこれらの組合せ物のホモポリマー、コポリマーおよび混合物から成る群から選択される吸収性材料により作成される実施態様(12)に記載の外科手術フィラメント。
(14)前記外側コーティングが吸収性の脂肪族ポリエステルにより作成される実施態様(13)に記載の外科手術フィラメント。
(15)前記外側コーティングが乳酸、ラクチド(d、lおよびメソ体ラクチドおよびこれらの混合物)、グリコール酸、グリコリド、ε−カプロラクトン、p−ジオキサノン、6,6−ジメチル−1,4−ジオキセパン−2−オン、トリメチレンカーボネート、1,4−ジオキセパン−2−オン、1,5−ジオキセパン−2−オンおよびこれらの組合せ物から成る群から選択される脂肪族ポリエステルにより作成される実施態様(14)に記載の外科手術フィラメント。
【0040】
【発明の効果】従って、本発明によれば、マルチフィラメント縫合線の柔軟性とモノフィラメント縫合線の強度を有する望ましい外科手術縫合線または結紮が提供できる。




 

 


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