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発明の名称 骨粗鬆症を治療するための組成物および方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−253827(P2001−253827A)
公開日 平成13年9月18日(2001.9.18)
出願番号 特願2001−33011(P2001−33011)
出願日 平成13年2月9日(2001.2.9)
代理人 【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
発明者 ウェズリー ウォレン デイ / アンドリュー ジョージ リー / デイビッド ドュアン トンプソン
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 (a)ポリホスホネート又はその光学もしくは幾何異性体;または薬学的に許容することのできるその塩、N−オキシド、エステル、四級アンモニウム塩もしくはプロドラッグ;および(b)スタチン又はその光学もしくは幾何異性体;または薬学的に許容することのできるその塩、N−オキシド、エステル、四級アンモニウム塩もしくはプロドラッグを含む、医薬組成物。
【請求項2】 請求項1で特許請求した医薬組成物であって、当該ポリホスホネートが、アレンドロン酸(alendronic acid)、アレンドロネート、シマドロネート(cimadronate)、クロドロン酸(clodronic acid)、クロドロネート、1−ヒドロキシ−3−(1−ピロリジニル)−プロピリデン−1,1−ビスホスホン酸、エチドロン酸(etidronic acid)、イバンドロネート(ibandronate)、ネリドロネート(neridronate)、オルパドロネート(olpadronate)、パミドロネート(pamidronate)、ピリドロネート(piridronate)、リセドロネート(risedronate)、チルドロネート(tiludronate)、ゾレンドロネート(zolendronate)及びそれらの光学または幾何異性体;ならびに無毒の薬学的に許容することのできるそれらの塩、N−オキシド、エステル、四級アンモニウム塩およびプロドラッグ並びにそれらの組み合わせから成る群から選ばれる、前記医薬組成物。
【請求項3】 請求項1で特許請求した医薬組成物であって、当該スタチンが、シンバスタチン(simvastatin)、プラバスタチン(pravastatin)、セリバスタチン(cerivastatin)、メバスタチン(mevastatin)、フルインドスタチン(fluindostatin)、ベロスタチン(velostain)、フルバスタチン(fluvastatin)、ダルバスタチン(dalvastatin)、ジヒドロコンパクチン(dihydrocompactin)、コンパクチン(compactin)、ロバスタチン(lovastatin)、アトルバスタチン(atorvastatin)、ベルバスタチン(bervastatin)、NK−104、ZD−4522及びそれらの光学または幾何異性体;ならびに薬学的に許容することのできるそれらの塩、N−オキシド、エステル、四級アンモニウム塩およびプロドラッグ並びにそれらの組み合わせから成る群から選ばれる、前記医薬組成物。
【請求項4】 請求項1で特許請求した医薬組成物であって、当該ポリホスホネートが、アレンドロネート又はその光学もしくは幾何異性体;または薬学的に許容することのできるその塩、N−オキシド、エステル、四級アンモニウム塩もしくはプロドラッグである、前記医薬組成物。
【請求項5】 請求項1で特許請求した医薬組成物であって、当該スタチンが、アトルバスタチン又はその光学もしくは幾何異性体;または薬学的に許容することのできるその塩、N−オキシド、エステル、四級アンモニウム塩もしくはプロドラッグである、前記医薬組成物。
【請求項6】 請求項1で特許請求した医薬組成物であって、当該ポリホスホネートが、アレンドロネートナトリウム又はその水和物であり、当該スタチンが、アトルバスタチンヘミカルシウム塩又はその水和物である、前記医薬組成物。
【請求項7】 請求項1で特許請求した医薬組成物であって、更に、Hヒスタミン受容体アンタゴニストまたはプロトンポンプ阻害物質またはそれらの光学もしくは幾何異性体;または薬学的に許容することのできるそれらの塩、N−オキシド、エステル、四級アンモニウム塩もしくはプロドラッグを含む、前記医薬組成物。
【請求項8】 骨形成の促進および/または骨損失の予防および/またはアテローム動脈硬化症の治療方法であって、それを必要とする対象者に効果的な量のポリホスホネート又はその光学もしくは幾何異性体;または薬学的に許容することのできるその塩、N−オキシド、エステル、四級アンモニウム塩もしくはプロドラッグ;およびスタチン又はその光学もしくは幾何異性体;または薬学的に許容することのできるその塩、N−オキシド、エステル、四級アンモニウム塩もしくはプロドラッグを共投与することを含む、前記方法。
【請求項9】 請求項8で特許請求した方法であって、当該ポリホスホネートが、アレンドロン酸、アレンドロネート、シマドロネート、クロドロン酸、クロドロネート、1−ヒドロキシ−3−(1−ピロリジニル)−プロピリデン−1,1−ビスホスホン酸、エチドロン酸、イバンドロネート、ネリドロネート、オルパドロネート、パミドロネート、ピリドロネート、リセドロネート、チルドロネート、ゾレンドロネート及びそれらの光学または幾何異性体;ならびに薬学的に許容することのできるそれらの塩、N−オキシド、エステル、四級アンモニウム塩およびプロドラッグ並びにそれらの組み合わせから成る群から選ばれる、前記方法。
【請求項10】 請求項8で特許請求した方法であって、当該スタチンが、シンバスタチン、プラバスタチン、セリバスタチン、メバスタチン、フルインドスタチン、ベロスタチン、フルバスタチン、ダルバスタチン、ジヒドロコンパクチン、コンパクチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、ベルバスタチン、NK−104、ZD−4522及びそれらの光学または幾何異性体;ならびに薬学的に許容することのできるそれらの塩、N−オキシド、エステル、四級アンモニウム塩およびプロドラッグ並びにそれらの組み合わせから成る群から選ばれる、前記方法。
【請求項11】 請求項8で特許請求した方法であって、当該ポリホスホネートが、アレンドロネート又はその光学もしくは幾何異性体;または薬学的に許容することのできるその塩、N−オキシド、エステル、四級アンモニウム塩もしくはプロドラッグである、前記方法。
【請求項12】 請求項8で特許請求した方法であって、当該スタチンが、アトルバスタチン又はその光学もしくは幾何異性体;または薬学的に許容することのできるその塩、N−オキシド、エステル、四級アンモニウム塩もしくはプロドラッグである、前記方法。
【請求項13】 請求項8で特許請求した方法であって、当該ポリホスホネートが、アレンドロネートナトリウム又はその水和物であり、当該スタチンが、アトルバスタチンヘミカルシウム塩又はその水和物である、前記方法。
【請求項14】 請求項8で特許請求した方法であって、更に、Hヒスタミン受容体アンタゴニストまたはプロトンポンプ阻害物質またはそれらの光学もしくは幾何異性体;または薬学的に許容することのできるそれらの塩、N−オキシド、エステル、四級アンモニウム塩もしくはプロドラッグを共投与することを含む、前記方法。
【請求項15】 骨形成を促進および/または骨損失を予防および/またはアテローム動脈硬化症を治療するための消費者による使用のためのキットであって、a)ポリホスホネート又はその光学もしくは幾何異性体;または薬学的に許容することのできるその塩、N−オキシド、エステル、四級アンモニウム塩もしくはプロドラッグ;
b)スタチン又はその光学もしくは幾何異性体;または薬学的に許容することのできるその塩、N−オキシド、エステル、四級アンモニウム塩もしくはプロドラッグ;および任意にc)骨形成を促進および/または骨損失を予防および/またはアテローム動脈硬化症を治療するためにポリホスホネートおよびスタチンを用いる方法を説明した指示書を含む、前記キット。
【請求項16】 請求項15で特許請求したキットであって、当該ポリホスホネートが、アレンドロン酸、アレンドロネート、シマドロネート、クロドロン酸、クロドロネート、1−ヒドロキシ−3−(1−ピロリジニル)−プロピリデン−1,1−ビスホスホン酸、エチドロン酸、イバンドロネート、ネリドロネート、オルパドロネート、パミドロネート、ピリドロネート、リセドロネート、チルドロネート、ゾレンドロネート及びそれらの光学または幾何異性体;ならびに薬学的に許容することのできるそれらの塩、N−オキシド、エステル、四級アンモニウム塩およびプロドラッグ並びにそれらの組み合わせから成る群から選ばれる、前記キット。
【請求項17】 請求項15で特許請求したキットであって、当該スタチンが、シンバスタチン、プラバスタチン、セリバスタチン、メバスタチン、フルインドスタチン、ベロスタチン、フルバスタチン、ダルバスタチン、ジヒドロコンパクチン、コンパクチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、ベルバスタチン、NK−104、ZD−4522及びそれらの光学または幾何異性体;ならびに薬学的に許容することのできるそれらの塩、N−オキシド、エステル、四級アンモニウム塩およびプロドラッグ並びにそれらの組み合わせから成る群から選ばれる、前記キット。
【請求項18】 請求項15で特許請求したキットであって、当該ポリホスホネートが、アレンドロネート又はその光学もしくは幾何異性体;または薬学的に許容することのできるその塩、N−オキシド、エステル、四級アンモニウム塩もしくはプロドラッグである、前記キット。
【請求項19】 請求項15で特許請求したキットであって、当該スタチンが、アトルバスタチン又はその光学もしくは幾何異性体;または薬学的に許容することのできるその塩、N−オキシド、エステル、四級アンモニウム塩もしくはプロドラッグである、前記キット。
【請求項20】 請求項15で特許請求したキットであって、当該ポリホスホネートが、アレンドロネートナトリウム又はその水和物であり、当該スタチンが、アトルバスタチンヘミカルシウム塩又はその水和物である、前記キット。
【請求項21】 請求項15で特許請求したキットであって、更に、Hヒスタミン受容体アンタゴニストまたはプロトンポンプ阻害物質またはそれらの光学もしくは幾何異性体;または薬学的に許容することのできるそれらの塩、N−オキシド、エステル、四級アンモニウム塩もしくはプロドラッグを含む、前記キット。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリホスホネート類およびスタチン類ならびに薬学的に許容することのできるそれらの塩の多剤併用薬を含む医薬組成物、このような多剤併用薬を含むキットならびに骨損失を予防および/または骨形成を促進および/またはアテローム動脈硬化症を治療するためにこのような多剤併用薬を用いる方法に関する。本組成物および方法は、骨粗鬆症、骨折もしくは骨欠損症、原発性もしくは続発性副甲状腺機能亢進症、歯周病、転移性骨疾患、骨溶解性骨疾患に罹患している、または整形外科もしくは口腔手術を受けている対象者を治療するのに有用である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ヒトおよび他の哺乳類における種々の疾患が、異常な骨吸収に関与または関係している。このような疾患としては、それらに限定される訳ではないが、骨粗鬆症、パジェト病、補綴物周辺骨損失もしくは骨溶解、転移性骨疾患、悪性高カルシウム血症、多発性骨髄腫、歯周病、および歯の喪失が挙げられる。これらの疾患の最も普通のものは、その最も頻繁な発露として閉経後の女性に起きる骨粗鬆症である。骨粗鬆症は、低骨量および骨組織の微小構造の質の低下、その結果としての骨の脆弱さ及び骨折しやすさの増大により特徴付けられる骨系統疾患である。骨粗鬆症および骨損失と関連した他の疾患は、慢性的症状であることから、適切な治療は、一般に、長期治療を必要とすると考えられる。
【0003】破骨細胞と呼ばれる多核細胞は、骨吸収として知られる過程を通じた骨損失の発生に関与している。ポリホスホネート類は、これらの化合物を、異常な骨吸収により引き起こされる又は関係する種々の全身性または限局性骨疾患の治療または予防の重要な治療薬にしている、破骨細胞の骨吸収の選択的阻害物質である。H.フレイシュ(H. Fleisch), Bisphosphonates In Bone Disease, From The Laboratory To The Patient,第二版,パルテノン出版(Parthenon Publishing) (1995)参照。
【0004】現在、ポリホスホネート化合物アレンドロネート(alendronate)の大量の前臨床および臨床データが存在する。リセドロネート(risedronate)、チルドロネート(tiludronate)、イバンドロネート(ibandronate)およびゾレンドロネート(zolendronate)のような他のポリホスホネート類が、破骨細胞の骨吸収の阻害物質としての高い効力を含む、アレンドロネートと共通した多数の性質を有することを証拠は示唆する。より古いポリホスホネート化合物エチドロネート(etidronate)も、骨吸収を阻害する。しかしながら、より効力のあるポリホスホネート類と異なり、エチドロネートは、臨床的に用いる用量で石灰化を害し、骨石灰化の望ましくない減少に帰する症状骨軟化症を発症しかねない(ボイスB.F.(Boyce,B. F.)、フォゲルマンI.(Fogelman, I)、ラルストンS.(Ralston, S)等, Lancet 1984; 8381: 821 - 824、およびギブスC.J.(Gibbs, C. J.)、アーロンJ.E.(Aaron, J. E.)、ピーコックM.(Peacock, M.), Br. Med. J., 1986;292: 1227 - 1229)。
【0005】スタチン類は、コレステロール低下作用に加え骨形成作用を示す。スタチン類は、コレステロール生合成経路の初期の律速段階で3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−補酵素A(HMG−CoA)のメバロン酸への変換を触媒する酵素HMG−CoAレダクターゼを阻害する。この作用は、効力ある脂質低下薬であると考えられているスタチン類が関与すると考えられる。スタチン類の骨形成作用は、おそらく骨形成蛋白質−2(BMP−2)のような増殖因子の刺激を通じた骨形成速度を増加させるそれらの能力によるものかもしれない(ムンディG.(Mundy, G.)等, Science, 1999; 286: 1946 - 1949)。
【0006】スタチン類としては、米国特許第4,444,784号に開示されたシンバスタチン(simvastatin);米国特許第4,346,227号に開示されたプラバスタチン(pravastatin);米国特許第5,502,199号に開示されたセリバスタチン(cerivastatin);米国特許第3,983,140号に開示されたメバスタチン(mevastatin);米国特許第4,448,784号および米国特許第4,450,171号に開示されたベロスタチン(velostatin);米国特許第4,739,073号に開示されたフルバスタチン(fluvastatin);米国特許第4,804,770号に開示されたコンパクチン(compactin);米国特許第4,231,938号に開示されたロバスタチン(lovastatin);ヨーロッパ特許出願738510A2に開示されたダルバスタチン(dalvastatin);ヨーロッパ特許出願363934A1に開示されたフルインドスタチン(fluindostatin);米国特許第4,681,893号に開示されたアトルバスタチン(atorvastatin);米国特許第5,273,995号に開示されたアトルバスタチンヘミカルシウム塩;米国特許第4,450,171号に開示されたジヒドロコンパクチン;米国特許第5,260,440号に開示されたZD−4522;米国特許第5,082,859号に開示されたベルバスタチン(bervastatin);および米国特許第5,102,888号に開示されたNK−104のような化合物が挙げられる。
【0007】骨は、ターンオーバーを受けやすい組織である。骨の恒常性は、新しい骨を造る骨芽細胞および骨を破壊する破骨細胞により均衡が保たれる。これらの細胞の活性は、その多くが今や同定されクローンされている多数のサイトカイン類および増殖因子により調節される。ムンディは、これらの因子に関する現在の知識を述べている(ムンディG.R.Clin Orthop 1996; 324: 24 - 28;ムンディG.R.J Bone Miner Res 1993; 8: S505 - 10)。
【0008】骨形成を刺激する増殖因子が、同定されてきた。これらの因子の中には、トランスフォーミング増殖因子、ヘパリン結合性増殖因子(酸性および塩基性繊維芽細胞増殖因子)、インスリン様増殖因子(インスリン様増殖因子Iおよびインスリン様増殖因子II)、および骨形成蛋白質(BMPs)と呼ばれる最近述べられた蛋白質のファミリーがある。これらの増殖因子の全てが、他の型の細胞および骨細胞に対する作用を有する。BMPsは、拡大したトランスフォーミング増殖因子βスーパーファミリーの中の新規な因子である。BMPsは、脱塩した骨の抽出物の生物学的活性を特徴付けるより初期の記述(ウリストM.(Urist M.)Science 1965; 150: 893 - 99)に続きウォズニーJ.(Wozney J.)等 Science1988; 242: 1528 - 34により同定された。組み換えBMP2およびBMP4は、ラットの皮下組織に局所的に注射される場合、新規な骨形成を誘導することができる(ウォズニーJ.Molec Reprod Dev 1992; 32: 160 - 67)。これらの因子は、分化時に正常な骨芽細胞により発現され、骨芽細胞の分化およびインビトロでの骨小節形成ならびにインビボでの骨形成を刺激することが示されてきた(ハリスS.(Harris S.)等 J. Bone Miner Res 1994; 9: 855 - 63)。
【0009】骨芽細胞は、前駆体から成熟骨形成細胞へと分化する際に、1型コラーゲン、オステオカルシン(osteocalcin)、オステオポンチン(osteopontin)およびアルカリホスファターゼを含む多数の酵素および骨基質の構造蛋白質を発現し分泌する(ステインG.(Stein G.)等 Curr Opin Cell Biol 1990; 2: 1018 ? 27; ハリスS.等(1994), 上記)。また、それらは、骨基質に貯蔵される、おそらく正常な骨形成に関与する多数の増殖調節ペプチドも合成する。これらの増殖調節ペプチドとしては、BMPs(ハリスS.等(1994), 上記)が挙げられる。胎児ラット頭蓋冠骨芽細胞の一次培養の研究において、BMPs1、2、3、4および6が、石灰化した骨小節の形成に先立ち培養細胞により発現される(ハリスS.等(1994), 上記)。アルカリホスファターゼ、オステオカルシンおよびオステオポンチンと同様に、増殖および分化する際に培養骨芽細胞によりBMPsが発現される。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、骨形成を促進および/または骨損失を予防および/またはアテローム動脈硬化症を治療するのに有用な医薬組成物に関する。本組成物は、骨吸収を阻害するポリホスホネートおよびスタチンならびに任意に薬学的に許容することのできる担体、賦形剤または希釈剤から成ってもよい。本組成物は、別々に投与した場合の骨吸収を阻害するポリホスホネート類およびスタチン類の個々の効果の合計に加えた又はより大きい効果を発揮する。
【0011】本発明の第二の態様は、骨形成を促進および/または骨損失を予防および/またはアテローム動脈硬化症を治療する方法に関する。本方法は、ここで述べたような骨吸収を阻害するポリホスホネートおよびスタチンを含む効果的な量の医薬組成物の投与またはポリホスホネートおよびスタチンの共投与を含む。
【0012】第三の態様として、本発明は、骨形成を促進および/または骨損失を予防および/またはアテローム動脈硬化症を治療するための消費者による使用のためのキットを提供する。本キットは、a)骨吸収を阻害するポリホスホネートおよび薬学的に許容することのできる担体、賦形剤または希釈剤を含む医薬組成物;b)スタチンおよび薬学的に許容することのできる担体、賦形剤または希釈剤を含む医薬組成物;および任意にc)骨形成を促進および/または骨損失を予防および/またはアテローム動脈硬化症を治療するための医薬組成物を用いる方法を説明した指示書を含む。指示書は、本キットが、骨形成を促進および/または骨損失を予防および/またはアテローム動脈硬化症又はこれらの作用に関連した別の特定の症状を治療するためのものであることを指示することもできる。本キットに含まれる骨吸収を阻害するポリホスホネートおよびスタチンは、任意に、同じ医薬組成物中で合わせてもよい。
【0013】第四の態様として、本発明は、骨形成を促進および/または骨損失を予防および/またはアテローム動脈硬化症を治療するための医薬の製造における骨吸収を阻害するポリホスホネートおよびスタチンの使用法を提供する。
【0014】本発明の第五の態様は、本発明の組成物および方法が、ヒスタミンH2受容体遮断薬(即ち、アンタゴニスト)および/またはプロトンポンプ遮断薬を更に含むことができるということである。
【0015】本発明は、骨形成を促進および/または骨損失を予防および/またはアテローム動脈硬化症を治療するための組成物および方法に関する。特に断らない限り、以下の用語は、下記に明確にする通りの意味を有する。
【0016】ここで用いる場合、制限する治療するおよび治療は、ここで用いる場合の制限しているおよび治療していると同様、相互に交換可能な言葉であり、予防的(例えば、予防)および緩和的治療または予防的もしくは緩和的治療を提供する行為が含まれる。これらの用語には、骨欠損症候の発症の遅延および/または発症する又は発症が予想されるこのような症候の重篤度の軽減が含まれる。これらの用語には、更に、現存する骨もしくは軟骨欠損症候の改善、更なる症候の予防、症候の根本的代謝性原因の改善もしくは予防、骨吸収の予防もしくは逆転および/または骨増殖の助長が含まれる。骨欠損とは、変えなければ、望ましいものより少ない骨を対象者が示す、または対象者の骨が望まれるほどには完全ではないというような骨吸収に対する骨形成の比率の不均衡を意味する。また、骨欠損は、骨折、手術による介入または歯もしくは歯周病に起因するかもしれない。軟骨欠損とは、損傷した軟骨、望まれるものより少ない軟骨、または望まれるほどには完全ではない軟骨を意味する。制限する治療するおよび治療ならびに制限しているおよび治療しているという言葉には、更に、実存する血中コレステロール水準の低下、ならびに血中コレステロール水準の上昇およびアテローム動脈硬化症および高脂質血症のような血中コレステロール水準が原因となる若しくは関連した症候および症状または増大した心臓の危険の予防、ならびにアテローム動脈硬化症斑の石灰化の阻止またはアテローム動脈硬化症斑の安定化が含まれる。
【0017】本発明の組成物および方法の代表的用途としては、閉鎖、開放および非癒合性骨折に見られるもののような骨欠陥および欠損の修復;閉鎖および開放骨折減少における予防的使用;形成手術における骨治癒の促進;非セメント化人工関節および歯の移植物の中への骨の内方生長の促進;閉経時期の女性におけるピークの骨量の上昇;発育不足の治療;歯周病および欠陥の治療ならびに他の歯の修復処理;伸延骨形成中の骨形成の増加;ならびに年齢が関係する骨粗鬆症、閉経後の骨粗鬆症、グルココルチコイドが誘導する骨粗鬆症または不使用骨粗鬆症および関節炎のような他の骨格疾患、または骨形成の促進から恩恵を受ける症状の治療が挙げられる。本発明の組成物および方法は、先天性、外傷が誘導する又は手術による骨切除(例えば、癌の治療のため)の修復および美容整形手術にやはり有用であってもよい。更に、本発明の組成物および方法は、軟骨欠陥または疾患を治療するのに用いることができ、創傷治癒または組織の修復に有用である。加えて、本発明の組成物および方法は、アテローム動脈硬化症を治療するのに用いることができる。
【0018】脊椎動物対象者における骨または軟骨欠損または欠陥およびアテローム動脈硬化症は、本発明の組成物を投与することにより治療することができる。本発明の組成物は、全身的または局所的に投与することができる。全身的用途には、本明細書の化合物を、従来の方法により非経口(例えば、静脈、皮下、筋肉内、腹腔内、鼻腔内または経皮)または経腸(例えば、経口または経直腸)供給用に処方する。静脈投与は、一連の注射または拡大した期間にわたる持続注射によってもよい。注射または距離を置いた別々の他の投与経路による投与は、毎週から毎日1回から3回以上にわたる間隔で実施することができる。あるいは、本明細書で開示した組成物は、周期的様式(開示した組成物の投与、続いて非投与、続いて開示した組成物の投与等)で投与することができる。治療は、所望の成果を達成するまで継続する。
【0019】対象者は、本発明の組成物、方法およびキットでの治療を必要とするヒトを含む動物である。対象者または対象者達とは、一方の性を特に示さない限り雄性および雌性の両方の性をさすことを意図している。
【0020】閉経後の女性という用語は、閉経を通過した高齢の女性のみならず、子宮摘出した、又はコルチコステロイド類の長期投与を受けた、クッシング症候群に罹患した、もしくは性腺形成異常症の人々のような何らかの他の理由でエストロゲン産生を抑制した女性を含むことを明確にする。
【0021】スタチンおよびポリホスホネートの多剤併用薬の共投与は、これらの成分を、一つの組成物として又は同じ単一の剤形の一部として共に投与することができることを意味する。また、共投与には、スタチンおよびポリホスホネートを別々にではあるが同じ治療処置プログラムまたは養生計画の一部として投与することも含まれる。そのように所望であればそうすることもできるが、必ずしも成分を実質的に同時に投与する必要はない。従って、共投与には、例えば、スタチンおよびポリホスホネートを別々の投薬量または剤形としてではあるが同時に投与することが含まれる。また、共投与には、異なる時間でいずれかの順序での別々の投与が含まれる。例えば、適切である場合、患者は、午前中に1種以上の治療成分および夜に1種以上の別の成分をとることができる。
【0022】同じ医薬組成物の一部として又は別々の医薬組成物としてのいずれかで共投与される場合、スタチンおよび骨吸収を阻害するピリホスホネートは、骨形成を促進および/または骨損失を予防および/またはアテローム動脈硬化症を治療するのに効果的である。これらの作用をもたらすことにより、本発明の組成物および方法は、種々の症状を治療するのに適している。これらの症状としては、年齢が関係した骨粗鬆症および閉経後のホルモン状態が関係した骨粗鬆症を含む骨粗鬆症が挙げられる。骨増殖の必要性により特徴付けられる他の症状としては、原発性および続発性副甲状腺機能亢進症、不使用骨粗鬆症、糖尿病が関連する骨粗鬆症、およびグルココルチコイドが関連する骨粗鬆症が挙げられる。骨形成の増強における本方法の結果は、本組成物および方法を骨修復および骨欠損症状に有用なものにしている。このような症状としては、骨折および顔の再構築手術および骨の部分的欠陥、歯周病、転移性骨疾患、骨溶解性骨疾患および、軟骨欠陥または損傷の治癒または再生のような結合組織修復が恩恵となる症状が挙げられる。加えて、本組成物および方法は、アテローム動脈硬化症および高脂質血症の治療ならびにアテローム動脈硬化症斑の石灰化の防止又はこのような斑の安定化に有用である。
【0023】本明細書で用いる場合骨吸収を阻害するポリホスホネートとは、米国特許第3,683,080号に開示された型または下記の一般式Iのようなポリホスホネートを意味する。好ましいポリホスホネート類は、ジェミナルジホスホネート類(ビスホスホネート類とも呼ばれる)である。ポリホスホネート類は、酸、または可溶性アルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩の形態で投与することができる。本発明のポリホスホネート類には、化学式Iのものが含まれる:【化1】

[ここで、AおよびXは、H、OH、ハロゲン、NH、SH、フェニル、C−C30アルキル、C30置換アルキル、C−C10アルキルまたはジアルキル置換NH、C−C10アルコキシ、C−C10アルキルまたはフェニル置換チオ、C−C10アルキル置換フェニル、ピリジル、フラニル、ピロリジニル、イミダゾニル、およびベンジルから成る群から独立に選ばれる]。
【0024】前述の化学式において、アルキル基は、直鎖、分枝鎖または環式鎖であり得る。C−C30置換アルキルは、種々の置換基を含むことができ、その非制限的例としては、フェニル、ピリジル、フラニル、ピロリジニル、イミダゾニル、NH、およびC−C10アルキルまたはジアルキル置換NH、OH、SH、ならびにC−C10アルコキシから成る群から選ばれるものが挙げられる。
【0025】前述の化学式において、その二つの部分が同じ環式構造の一部を形成することができるというように、AはXを含むことができ、XはAを含むことができる。
【0026】前述の化学式は、また、その非制限的例としてナフチル、キノリル、イソキノリル、アダマンチル、およびクロロフェニルチオが挙げられる、Aおよび/またはX置換基として複合炭素環式、芳香族およびヘテロ原子構造を包含することも意図している。
【0027】好ましい構造は、Aが、H、OH、およびハロゲンから成る群から選ばれ、そしてXが、C−C30アルキル、C−C30置換アルキル、ハロゲン、およびC−C10アルキルまたはフェニル置換チオから成る群から選ばれるものである。
【0028】更に好ましい構造は、Aが、H、OH、およびClから成る群から選ばれ、そしてXが、C−C30アルキル、C−C30置換アルキル、Cl、およびクロロフェニルチオから成る群から選ばれるものである。
【0029】最も好ましいのは、その結果できる化合物が、4−アミノ−1−ヒドロキシブチリデン−1,1−ビスホスホネート、即ちアレンドロネートであるように、AがOHでありXが3−アミノプロピル部分である場合である。
【0030】ポリホスホネート類の薬学的に許容することのできる塩および誘導体も、ここで有用である。塩の非制限的例としては、アルカリ(alkali)金属、アルカリ(alkaline)金属、アンモニウム、およびモノ−、ジ−、トリ−、またはテトラ−C−C30−アルキル−置換アンモニウムから成る群から選ばれるものが挙げられる。
【0031】好ましい塩は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、およびアンモニウム塩から成る群から選ばれるものである。誘導体の非制限的例としては、エステル類、水和物類、およびアミド類から成る群から選ばれるものが挙げられる。
【0032】本発明の治療薬を指すのに本明細書で用いるポリホスホネートビスホスホネートおよびスホスホネート類という言葉は、ジホスホネート類、ビホスホン酸類、およびジホスホン酸類、ならびにこれらの物質の塩および誘導体もやはり包含することを意味しており、骨吸収を阻害するポリホスホネート類の例である。ビスホスホネートまたはビスホスホネート類を指すのに特定の学術用語を用いるのは、特に断らない限り、本発明の範囲を限定することを意味している訳ではない。現在、雑多な学術用語が当業者等により用いられていることから、本発明のポリホスホネート化合物の特定の重量またはパーセンテージへの言及は、本明細書で特に示さない限り、酸活性重量に基づく。
【0033】本明細書で有用なポリホスホネート類の非制限的例としては、以下のものが挙げられる:a)アレンドロン酸、即ち4−アミノ−1−ヒドロキシブチリデン−1,1−ビスホスホン酸;
b)アレンドロネート(アレンドロネートナトリウムまたは一ナトリウム三水和物としても知られている)、即ち4−アミノ−1−ヒドロキシブチリデン−1,1−ビスホスホン酸一ナトリウム三水和物;
c)アレンドロン酸およびアレンドロネートは、1990年5月1日に発行されたキェクジコウスキー(Kieczykowski)等の米国特許第4,922,007号および1991年5月28日に発行されたキェクジコウスキーの米国特許第5,019,651号に述べられている;
d)1990年11月13日に発行されたイソムラ等の米国特許第4,970,335号に述べられている、シクロヘプチルアミノメチレン−1,1−ビスホスホン酸、YM175、山之内(シマドロネート(cimadronate));
e)1,1−ジクロロメチレン−1,1−ジホスホン酸(クロドロン酸)、および二ナトリウム塩(クロドロネート(clodronate)、プロテクター&ギャンブル)は、ベルギー特許672,205(1966)および J. Org. Chem., 1967; 32: 4111に述べられている;
f)1−ヒドロキシ−3−(1−ピロリジニル)−プロピリデン−1,1−ビスホスホン酸(EB−1053);
g)1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸(エチドロン酸);
h)BM−210955、ベーリンガー−マンハイム(Boehringer-Mannheim)(イバンドロネート)としても知られている1−ヒドロキシ−3−(N−メチル−N−ペンチルアミノ)プロピリデン−1,1−ビスホスホン酸は、1990年5月22日に発行された米国特許第4,927,814号に述べられている;
i)6−アミノ−1−ヒドロキシヘキシリデン−1,1−ビスホスホン酸(ネリドロネート(neridronate));
j)3−(ジメチルアミノ)−1−ヒドロキシプロピリデン−1,1−ビスホスホン酸(オルパドロネート(olpadronate));
k)3−アミノ−1−ヒドロキシプロピリデン−1,1−ビスホスホン酸(パミドロネート(pamidronate));
l)米国特許第4,761,406号に述べられている[2−(2−ピリジニル)エチリデン]−1,1−ビスホスホン酸(ピリドロネート(piridronate));
m)1−ヒドロキシ−2−(3−ピリジニル)−エチリデン−1,1−ビスホスホン酸(リセドロネート);
n)1989年10月24日のブレリエレ(Breliere)等の米国特許第4,876,248号に記載の(4−クロロフェニル)チオメタン−1,1−ジスホスホン酸(チルドロネート);およびo)1−ヒドロキシ−2−(1H−イミダゾール−1−イル)エチリデン−1,1−ビスホスホン酸(ゾレンドロネート)。
【0034】好ましいのは、アレンドロネート、シマドロネート、クロドロネート、チルドロネート、エチドロネート、イバンドロネート、リセドロネート、ピリドロネート、パミドロネート、ゾレンドロネート、それらの薬学的に許容することのできる塩、及びそれらの混合物から成る群から選ばれるポリホスホネートである。
【0035】更に好ましいのは、アレンドロネート、薬学的に許容することのできるその塩、及びその混合物であり、アレンドロネート一ナトリウム三水和物が、最も好ましい。
【0036】
【発明の実施の形態】ポリホスホネートの正確な用量は、服用スケジュール、選択した特定のポリホスホネートの経口的効力、哺乳類の年齢、大きさ、性および症状、治療しようとする疾患の性質および重篤度、ならびに他の関連の医学的および物理的因子と共に変化する。従って、正確な薬学的に効果的な量は、前もって指定できないし、看護人または臨床医によって容易に決定することができる。
【0037】通常、適切な量のポリホスホネートを選択して骨吸収を阻害する効果を得る、即ち、骨吸収を阻害する量のポリホスホネートを投与する。ヒトでは、ポリホスホネートの効果的経口用量は、代表的には、約1.5から約6000μg/kg体重であり、好ましくは約10から約2000μg/kg体重である。
【0038】アレンドロネート、薬学的に許容することのできるその塩、または薬学的に許容することのできるその誘導体を含むヒトの経口組成物では、単位用量は、代表的には、アレンドロン酸活性重量に基づき、約8.75mgから約140mgのアレンドロネート化合物を含む。
【0039】週に1回の服用には、経口単位用量は、アレンドロン酸活性重量に基づき、約17.5mgから約70mgのアレンドロネート化合物を含む。毎週の経口用量の例としては、約35mgのアレンドロネート化合物を含む骨粗鬆症予防に有用である単位用量、および約70mgのアレンドロネート化合物を含む骨粗鬆症を治療するのに有用である単位用量が挙げられる。
【0040】週に2回の服用には、経口単位用量は、アレンドロン酸活性重量に基づき、約8.75mgから約35mgのアレンドロネート化合物を含む。週に2回の経口用量の例としては、約17.5mgのアレンドロネート化合物を含む骨粗鬆症予防に有用である単位用量、および約35mgのアレンドロネート化合物を含む骨粗鬆症治療に有用である単位用量が挙げられる。
【0041】2週毎または月に2回の服用には、経口単位用量は、アレンドロン酸活性重量に基づき、約35mgから約140mgのアレンドロネート化合物を含む。2週毎または月に2回の経口用量の例としては、約70mgのアレンドロネート化合物を含む骨粗鬆症予防に有用である単位用量、および約140mgのアレンドロネート化合物を含む骨粗鬆症治療に有用である単位用量が挙げられる。
【0042】更なる態様において、本発明の方法および組成物は、ヒスタミンH受容体遮断薬(即ち、アンタゴニスト)および/またはプロトンポンプ阻害物質を含むこともできる。ヒスタミンH受容体遮断薬およびプロトンポンプ阻害物質は、胃のpHを上昇させるための周知の治療薬である。L.J.ヒクソン(L. J. Hixson)等, 消化性潰瘍疾患の薬理治療における現在の傾向(Current Trends in the Pharmacotherapy for Peptic Ulcer Disease), Arch. Intern. Med., 1992; 152:726 ? 732参照。本発明において、ヒスタミンH受容体遮断薬および/またはプロトンポンプ阻害物質、続いてポリホスホネートの連続経口投与は、不利な胃腸の影響を更に最小にするのに役立ち得ることが見出されている。これらの態様において、ヒスタミンH受容体遮断薬および/またはプロトンポンプ阻害物質を、ポリホスホネートの投与の約30分から約24時間前に投与する。更に好ましい態様において、ヒスタミンH受容体遮断薬および/またはプロトンポンプ阻害物質を、ポリホスホネートの投与の約30分から約12時間前に投与する。
【0043】ヒスタミンH受容体遮断薬および/またはプロトンポンプ阻害物質の用量は、選択した特定の化合物および治療しようとする哺乳類と関係した因子、即ち、大きさ、健康等に依存する。
【0044】ヒスタミンH受容体遮断薬および/またはプロトンポンプ阻害物質の非制限的例としては、シメチジン、ファモチジン、ニザチジン、ラニチジン、オメプラゾール、およびランソプラゾールから成る群から選ばれるものが挙げられる。
【0045】本発明の多剤併用薬の他の有効成分は、スタチンである。本説明および付記する特許請求の範囲で用いる場合、スタチンという言葉は、3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−補酵素Aレダクターゼ阻害物質およびHMG−CoAレダクターゼ阻害物質いう言葉と同義である。これら3つの言葉は、本説明および付記する特許請求の範囲を通じて相互に交換可能に用いられる。同義語が示唆するように、スタチン類は、3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−補酵素Aレダクターゼの阻害物質であり、それだけで、血漿コレステロール水準の低下および骨形成の促進に効果的である。スタチン類および薬学的に許容することのできるその塩は、哺乳類、特にヒトにおける、骨損失の予防および/または骨形成の促進ならびに低密度リポ蛋白質コレステロール(LDL−C)水準の低下に特に有用である。
【0046】ここでの用途に好適なスタチン類としては、それらに限定される訳ではないが、シンバスタチン、プラバスタチン、セリバスタチン、メバスタチン、フルインドスタチン、ベロスタチン、フルバスタチン、ダルバスタチン、ジヒドロコンパクチン、コンパクチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、ベルバスタチン、NK−104およびZD−4522ならびに薬学的に許容することのできるそれらの塩が挙げられる。
【0047】本明細書で開示されるスタチン類は、当業者等に周知の方法により調製される。詳しくは、シンバスタチンは、米国特許第4,444,784号に開示された方法により調製することができる。プラバスタチンは、米国特許第4,346,227号に開示された方法により調製することができる。セリバスタチンは、米国特許第5,502,199号に開示された方法により調製することができる。セリバスタチンは、あるいは、ヨーロッパ特許出願EP617019に開示された方法により調製することができる。メバスタチンは、米国特許第3,983,140号に開示された方法により調製することができる。ベロスタチンは、米国特許第4,448,784号および米国特許第4,450,171号に開示された方法により調製することができる。フルバスタチンは、米国特許第4,739,073号に開示された方法により調製することができる。コンパクチンは、米国特許第4,804,770号に開示された方法により調製することができる。ロバスタチンは、米国特許第4,231,938号に開示された方法により調製することができる。ダルバスタチンは、ヨーロッパ特許出願EP738510に開示された方法により調製することができる。フルバスタチンは、ヨーロッパ特許出願EP363934に開示された方法により調製することができる。ジヒドロコンパクチンは、米国特許第4,450,171号に開示された方法により調製することができる。アトルバスタチンは、米国特許第4,681,893号および米国特許第5,273,995号に開示された方法により調製することができる。下記一般式IIに示すようなベルバスタチンは、米国特許第5,082,859号に開示された方法により調製することができる。下記一般式IIIに示すようなNK−104は、米国特許第5,102,888号に開示された方法により調製することができる。下記一般式IVに示すようなZD−4522は、米国特許第5,260,440号に開示された方法により調製することができる。
【化2】

【化3】

【0048】特定の上記骨吸収阻害ポリホスホネート類およびスタチン類が、遊離のカルボン酸または遊離のアミン基のいずれかを化学構造の一部として有することが分かる。更に、本発明の範囲内にある特定のポリホスホネート類およびスタチン類は、遊離のカルボン酸形態と平衡状態で存在するラクトン部分を有する。これらのラクトン類は、ラクトンの薬学的に許容することのできる塩を調製することによりカルボキシレート類として維持することができる。従って、本発明は、それらのカルボン酸またはアミン基の薬学的に許容することのできる塩を含む。薬学的に許容することのできる塩という表現には、薬学的に許容することのできる酸付加塩および薬学的に許容することのできるカチオン塩の両者が含まれる。薬学的に許容することのできる塩には、更に、スタチン類およびポリホスホネート類間に形成される相互塩が含まれる。薬学的に許容することのできるカチオン塩という表現は、それらに限定される訳ではないが、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウムおよびカリウム)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウムおよびマグネシウム)、アルミニウム塩、アンモニウム塩、ならびにベンザチン(N,N´−ジベンジルエチレンジアミン)、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチルグルカミン)、ベネタミン(N−ベンジルフェネチルアミン)、ジエチルアミン、ピペラジン、トロメタミン(2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール)およびプロカインのような有機アミン類を有する塩のような塩を明確にすることを意図している。薬学的に許容することのできる酸付加塩という表現は、それらに限定される訳ではないが、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、燐酸塩、燐酸水素塩、燐酸二水素塩、酢酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩(メシラート)およびp−トルエンスルホン酸塩(トシラート)のような塩を明確にすることを意図している。
【0049】遊離のカルボン酸を有するスタチン類およびポリホスホネート類の薬学的に許容することのできるカチオン塩は、遊離の酸形態のスタチンおよび/またはポリホスホネートと適切な塩基とを通常1当量で共溶媒中で反応させることにより容易に調製することができる。代表的塩基は、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、水素化ナトリウム、カリウムメトキシド、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、ベンザチン、コリン、ジエタノールアミン、ピペラジンおよびトロメタミンである。塩は、濃縮乾固により、または非溶媒の添加により単離する。多くの場合、塩は、好ましくは、所望のカチオン塩が沈殿する、さもなければ濃縮および/または非溶媒の添加により単離することのできる溶媒(例えば、酢酸エチル)を用い、酸溶液と異なるカチオン塩(エチルヘキサン酸ナトリウムまたはカリウム、オレイン酸マグネシウム)溶液とを混合することにより調製する。この方法で、スタチン類とポリホスホネート類の相互塩も調製することができる。
【0050】遊離のアミン基を有するスタチン類およびポリホスホネート類の薬学的に許容することのできる酸付加塩は、遊離塩基形態のスタチンおよび/またはポリホスホネートと適切な酸を反応させることにより容易に調製することができる。塩が、一塩基酸(例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、酢酸塩)、水素形態の二塩基酸(例えば、硫酸水素塩、コハク酸塩)または二水素形態の三塩基酸(例えば、燐酸二水素塩、クエン酸塩)の塩である場合、少なくとも1モル当量、通常は1モル余分の酸を用いる。しかしながら、硫酸塩、ヘミコハク酸塩、燐酸水素塩または燐酸塩のような塩を所望である場合、適切且つ正確な化学当量の酸を、通常は用いる。遊離の塩基および酸は、通常、所望の塩が沈殿する、さもなければ濃縮および/または非溶媒の添加により単離することのできる共溶媒中で混合する。スタチン類とポリホスホネート類の相互塩は、この方法で同様に調製することができる:例えば、アトルバスタチンとアレンドロン酸の相互塩。
【0051】本発明の特定の骨吸収阻害ポリホスホネート類およびスタチン類が、立体異性体、互変異性体および立体配置異性体を生ずる特定の立体化学、互変または幾何配置であってもよい1個以上の原子を有することは、当業者の認めるところである。このような異性体及びその混合物の全てが、本発明に含まれる。本発明の化合物の水和物および溶媒和物も、やはり含まれる。
【0052】また、本発明は、1個以上の原子が、天然に普通に見出される原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する原子により置換されているという事実を除いては上記で開示したものと構造的に同一である同位体標識をした骨吸収阻害ポリホスホネート類およびスタチン類も含む。本発明の化合物の中に含有することのできる同位体の例としては、それぞれ、H、H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18Fおよび36Clのような水素、炭素、窒素、酸素、燐、硫黄、フッ素および塩素の同位体が挙げられる。前述の同位体および/または他の原子の他の同位体を有する本発明の化合物、その誘導体、並びにこの化合物及びこの誘導体の薬学的に許容することのできる塩は、本発明の範囲内にある。本発明の特定の同位体標識をした化合物、例えば、Hおよび14Cのような放射性同位体を含むものは、薬物および/または基質組織分布測定に有用である。トリチウム化、即ち、H、および炭素−14、即ち14C同位体は、調製の容易さ及び検出能故に特に好ましい。更に、ジュウテリウム、即ちHのようなより重い同位体での置換は、より大きい代謝安定性に起因する特定の治療上の有利性、例えば、増加したインビボ半減期または減少した必要量を得ることができ、従って、ある状況では好ましいかもしれない。同位体標識した本発明の化合物及びその誘導体は、通常、公知の又は言及した手法を実施することにより、且つ、同位体標識していない試薬を容易に入手可能な同位体標識をした試薬に代えることにより、調製することができる。
【0053】利用可能なヒドロキシ基を有する生理学的に活性な化合物が、薬学的に許容することのできるエステルの形態でしばしば投与されることは、当業者等の承知する処である。本発明の化合物は、製薬化学の技術者がまさに予想するようにヒドロキシ基により形成されたエステルとして効果的に投与することができる。製薬化学において長らく知られてきたことではあるが、エステル基の適切な選択により本化合物の作用の速度または期間を調整することが可能である。
【0054】特定のエステル基は、本発明の化合物の成分として好ましい。スタチン類および/または一般式I、II、IIIもしくはIVの化合物は、それらの基が−COOR{Rは、C−C14アルキル、C−Cクロロアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cシクロアルキル、フェニル、またはC−Cアルキル、C−Cアルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、クロロ、フルオロもしくはトリ(クロロもしくはフルオロ)メチルで一もしくは二置換されたフェニルである}として表される本明細書の上記で明確にしたような種々の位置でエステル基を有することができる。
【0055】本明細書で用いる場合、効果的な量とは、説明した症状の症候を治療することのできる本発明の組成物、キットおよび方法の化合物の量を意味する。本発明により投与される化合物の特定の用量は、当然のことながら、例えば、投与する化合物、投与経路、患者の状態、および治療する症状の重篤度を含む、問題を取り巻く特定の状況により決定する。
【0056】対象者に投与する本発明の化合物の用量は、むしろ大きく変えることができ、担当医の判断に委ねる。塩形成部分がかなりの分子量を有するラウリン酸塩のような塩の形態で投与される場合、化合物の用量を調整することが必要であるかも知れないことを注記すべきである。
【0057】以下の用量ならびに、この説明および付記する特許請求の範囲のいずこかで示した他の用量は、約65kgから約70kgの重量を有する平均的ヒト対象者のためのものである。熟練した医師は、対象者の病歴および対象者の疾患の存在、例えば糖尿病に基づいて、体重が65kgから70kgの範囲に入らない対象者が必要とする用量を容易に決定することができる。塩または水和物のような遊離塩基形態の他の形態の用量の算定は、関与する化学種の分子量に比例した単純比率を実施することにより容易に達成される。
【0058】通常、本発明によれば、代表的スタチン類は、以下の毎日の用量で投与する:シンバスタチン、通常約2.5mgから約160mg、好ましくは約10mgから約40mg;プラバスタチン、通常約2.5mgから約160mg、好ましくは約10mgから約40mg;セリバスタチン、通常約25μgから約5mg、好ましくは約1mgから約3.2mg;フルバスタチン、通常約2.5mgから約160mg、好ましくは約20mgから約80mg;ロバスタチン、通常約2.5mgから約160mg、好ましくは約10mgから約80mg;そしてアトルバスタチン、通常約2.5mgから約160mg、好ましくは約10mgから約80mg。
【0059】通常、本医薬組成物は、生理食塩水、緩衝生理食塩水、水中の5%デキストロース、または痕跡金属を含有する硼酸塩緩衝生理食塩水等のような薬学的に許容することのできる賦形剤と組み合わせて、第一有効成分として骨吸収阻害ポリホスホネートおよび第二有効成分としてスタインを含む。処方物は、更に、1種以上の医薬品添加物、保存料、可溶化剤、緩衝化剤、滑沢剤、充填剤、安定化剤等を含むことができる。処方の方法は、当業界で周知であり、例えば、レミングトンの製薬科学(Remington’s Pharmaceutical Science),マック出版(Mack Publishing Company),イーストン(Easton), Pa.,第19版(1995)に開示されている。本発明内の用途用医薬組成物は、滅菌非発熱液状液剤もしくは懸濁剤、被覆カプセル剤、坐剤、凍結乾燥した散剤、経皮パッチの形態または当業界で公知の他の形態であってもよい。経口組成物は、Hヒスタミン受容体遮断薬および/またはプロトンポンプ阻害物質も含むことができる。局所的投与は、損傷もしくは欠陥部位での注射、またはその部位での固形担体の挿入もしくは付着、または粘稠な液体の直接的局所塗布等によってもよい。局所投与には、送達担体は、好ましくは、増殖する骨または軟骨のための基質を提供し、更に好ましくは、不利な影響無しに対象者によって吸収され得る担体である。
【0060】本有効成分化合物は、消化管から吸収されることが公知であることから、便宜上の理由で化合物を経口的に投与するのが通常は好ましい。しかしながら、本化合物は、損傷部位で経皮的局所的に、または或る場合に所望であれば直腸もしくは膣による吸収のための坐剤として等しく効果的に投与することができる。錠剤、チュアブル錠剤、カプセル剤、液剤、非経口液剤、トローチ剤、坐剤および懸濁剤を含む普通の型の全ての組成物を用いることができる。組成物は、単一の錠剤もしくはカプセル剤または便宜的容量の液体であってもよい用量単位中に毎日の用量または毎日の用量の便宜的分割量を含むように処方される。
【0061】カプセル剤は、本化合物と適切な希釈剤とを混合し、適切な量の混合物をカプセルに充填することにより調製する。通常の希釈剤としては、多数の異なる種類のデンプンのような不活性な粉末物質、粉末セルロース、特に結晶および微結晶セルロース、フルクトース、マンニトールおよびショ糖のような糖類、穀粒粉および同様の食用粉末が挙げられる。
【0062】錠剤は、直接圧縮、湿潤顆粒化または乾燥顆粒化により調製する。処方物は、通常、希釈剤、結合剤、滑沢剤、および崩壊剤ならびに本化合物を含む。代表的希釈剤としては、例えば、種々の型のデンプン、ラクトース、マンニトール、カオリン、燐酸または硫酸カルシウム、塩化ナトリウムのような無機塩および粉末糖が挙げられる。粉末セルロース誘導体も有用である。代表的錠剤結合剤は、デンプン、ゼラチンおよび、ラクトース、フルクトース、グルコース等のような糖類のような物質である。アラビアゴムを含む天然および合成ゴム、アルギン酸塩、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン等も好都合である。ポリエチレングリコール、エチルセルロースおよびロウも、結合剤として役立つことができる。
【0063】滑沢剤は、錠剤およびパンチが押し型の中で粘着するのを防ぐのに錠剤処方物中に必要であるかもしれない。滑沢剤は、タルク、ステアリン酸マグネシウムおよびカルシウム、ステアリン酸ならびに水素化植物油のような滑りのいい固形物から選ばれる。
【0064】錠剤崩壊剤は、湿った場合に膨潤して錠剤を破壊し化合物を放出する物質である。それらとしては、デンプン類、粘土類、セルロース類、アルギン類およびゴム類が挙げられ、更に詳しくは、例えば、トウモロコシおよびバレイショデンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、木材セルロース、粉末天然海綿、カチオン交換樹脂、アルギン酸、グアーガム、柑橘類パルプおよびカルボキシメチルセルロースならびにラウリル硫酸ナトリウムを用いることができる。
【0065】錠剤は、しばしば、着香剤および密封剤としての糖で、または錠剤の溶解特性を改良するフィルム形成保護剤で被覆する。当業界で現在十分に確立されていることではあるが、本化合物は、処方物中に比較的大量のマンニトールのような心地よい味覚の物質を用いることにより、チュアブル錠剤として処方することもできる。
【0066】化合物を坐剤として投与することが望まれる場合、代表的基剤を用いることができる。ココアバターは、その融点を僅かに上昇させるようロウの添加により改良することのできる伝統的坐剤用基剤である。特に種々の分子量のポリエチレングリコールを含む水混和性坐剤用基剤は、用途が広い。
【0067】本化合物の効果は、適切な処方により遅延または延長することができる。例えば、本化合物の緩慢溶解性ペレットを調製し、錠剤またはカプセル剤中に包含させることができる。この技術は、いくつかの異なる溶解速度のペレットを調製しペレットの混合物をカプセル剤に充填することにより改良することができる。錠剤およびカプセル剤は、予測可能な一定時間、溶解に抗するフィルムで被覆することができる。非経口製剤でさえ、血清中に徐々に分散する油性または乳化担体に本化合物を溶解または懸濁することにより長期作用にすることができる。
【0068】徐放または速放処方物のような制御放出処方物中の本発明の多剤併用薬を投与することができる。本発明の多剤併用薬のこのような制御放出処方物は、当業者等に周知の方法を用いて調製することができる。投与方法は、対象者の症状および要件の評価後、担当医師または当業界の他の熟練者により決定される。
【0069】プロドラッグとは、インビボで変換されて本発明の化合物を得られる化合物を意味する。変換は、血中での加水分解を介するような種々のメカニズムにより生じるかもしれない。プロドラッグの使用法の良い考察は、T.ヒグチおよびW.ステラ(W. Stella), “新規な送達システムとしてのプロドラッグ(Pro-drugsas Novel Delivery Systems)”, A. C. S. Symposium Seriesの14巻により、ならびに 薬物設計における生体可逆担体(Bioreversible Carriers in Drug Design), エドワードB.ロシュ(Edward B. Roche)編, アメリカ製薬委員会およびパーガモン印刷(American Pharmaceutical Association and Pergamon Press),1987に提供されている。プロドラッグという用語は、次に変換を受けて本発明のスタチン類およびポリホスホネート類を得ることのできる単一の分子中に1種以上のスタチン類が1種以上のポリホスホネート類と合わさっている共通のプロドラッグも包含する。
【0070】例えば、本発明の化合物がカルボン酸官能基を有する場合、プロドラッグは、(C−C)アルキル、(C−C12)アルカノイルオキシメチル、4個から9個の炭素原子を有する1−(アルカノイルオキシ)エチル、5個から10個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルカノイルオキシ)−エチル、3個から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルオキシメチル、4個から7個の炭素原子を有する1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、5個から8個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、3個から9個の炭素原子を有するN−(アルコキシカルボニル)アミノメチル、4個から10個の炭素原子を有する1−(N−(アルコキシカルボニル)アミノ)エチル、3−フタリジル、4−クロトノラクトニル、ガンマ−ブチロラクトン−4−イル、ジ−N,N−(C−C)アルキルアミノ(C−C)アルキル(β−ジメチルアミノエチルのような)カルバモイル−(C−C)アルキル、N,N−ジ(C−C)アルキルカルバモイル−(C−C)アルキルおよびピペリジノ−、ピロリジノ−またはモルホリノ(C−C)アルキルのような基での酸基の水素原子の置換により形成されるエステルを含むことができる。
【0071】同様に、本発明の化合物が、アルコール官能基を含む場合、プロドラッグは、(C−C)アルカノイルオキシメチル、1−((C−C)アルカノイルオキシ)エチル、1−メチル−1−((C−C)アルカノイルオキシ)エチル、(C−C)アルコキシカルボニルオキシメチル、N−(C−C)アルコキシカルボニルアミノメチル、スクシノイル、(C−C)アルカノイル、α−アミノ(C−C)アルカノイル、アリールアシルおよびα−アミノアシル、またはα−アミノアシル−α−アミノアシル{ここで、各α−アミノアシル基は、天然に存在するL−アミノ酸、P(O)(OH)、−P(O)(O(C−C)アルキル)またはグリコシル(炭水化物のヘミアセタール形態のヒドロキシル基の除去に起因する基)から独立に選ばれる}のような基でのアルコール基の水素原子の置換により形成することができる。
【0072】本発明の化合物が、アミン官能基を含む場合、プロドラッグは、R−カルボニル、RO−カルボニル、NRX1−カルボニル{ここで、RおよびRX1は、それぞれ独立に((C−C10)アルキル、(C−C)シクロアルキル、ベンジルであるか、またはR−カルボニルは、天然のα−アミノアシルもしくは天然のα−アミノアシル−天然のα−アミノアシルである}、−C(OH)C(O)OY{ここで、Yは、H、(C−C)アルキルまたはベンジルである}、−C(OYX0)YX1{ここで、YX0は、(C−C)アルキルであり、YX1は、((C−C)アルキル、カルボキシ(C−C)アルキル、アミノ(C−C)アルキルまたはモノ−N−もしくはジ−N,N−(C−C)アルキルアミノアルキルである}、−C(YX2)YX3{ここで、YX2は、Hまたはメチルであり、YX3は、モノ−N−もしくはジ−N,N−(C−C)アルキルアミノ、モルホリノ、ピペリジン−1−イルまたはピロリジン−1−イルである}のような基でのアミン基の水素原子の置換により形成することができる。
【0073】有利なことには、本発明は、骨形成を促進および/または骨損失を予防および/またはアテローム動脈硬化症を治療するための消費者による使用のためのキットも提供する。本キットは、a)骨吸収を阻害するポリホスホネートおよび薬学的に許容することのできる担体、賦形剤または希釈剤を含む医薬組成物;b)スタチンおよび薬学的に許容することのできる担体、賦形剤または希釈剤を含む医薬組成物;および任意にc)骨形成を促進および/または骨損失を予防および/またはアテローム動脈硬化症を治療するための医薬組成物を用いる方法を説明した指示書を含む。本キットに含まれるポリホスホネートおよびスタチンは、任意に、同じ医薬組成物中で合わせてもよい。
【0074】本出願物で用いるキットは、分かれた瓶または分かれた箔パッケージのような組成物を入れるための容器を含む。容器は、薬学的に許容することのできる物質からできている当業界で知られているような従来のいずれの形状または形態、例えば、紙もしくは厚紙の箱、ガラスもしくはプラスチックの瓶もしくはつぼ、再密封可能な袋(例えば、異なる容器の中に入れるための錠剤のレフィルを保持するための)、または治療スケジュールに従いパックから押し出す個々の用量を有するブリスタパックであってもよい。用いる容器は、関与する正確な剤形に依存することができ、例えば、従来の厚紙の箱は、一般に、液状懸濁剤を保持するのには用いられないであろう。単一の剤形を市販するのに単一のパッケージ内に1つよりも多い容器を共に用い得ることは、実現可能である。例えば、錠剤を瓶の中に入れ、それを順次、箱の中に入れることができる。
【0075】このようなキットの一例は、いわゆるブリスタパックである。ブリスタパックは、包装産業界で周知であり、医薬単位剤形(錠剤およびカプセル剤等)の包装に広く用いられている。ブリスタパックは、通常、好ましくは透明なプラスチック材料の箔で覆われた比較的固い材料のシートから成る。包装処理中、プラスチック箔に窪みが形成される。窪みは、包装しようとする個々の錠剤またはカプセル剤の大きさと形状を有するか、または包装しようとする複数の錠剤および/またはカプセル剤を収容する大きさと形状を有しても良い。次に、錠剤またはカプセル剤を適宜に窪みに置き、比較的固い材料のシートを、窪みが形成された方向の反対側にある箔面でプラスチック箔に対して密封する。結果として、錠剤またはカプセル剤が、プラスチック箔とシートの間の窪みに所望に応じて個々に密封または集合的に密封される。好ましくは、シートの強度は、窪みに掛けられた手先の圧力によりシートの窪みの場所に開口が形成されることによりブリスタパックから錠剤またはカプセル剤を取り出すことができるほどのものである。錠剤またはカプセル剤は、次いで、この開口を通じて取り出すことができる。
【0076】書かれた記憶の手助けになるものが、例えば、そのように指定された錠剤またはカプセル剤を取るべき養生計画の日と数が一致する錠剤またはカプセル剤の隣の数、または同じ型の情報を含むカードの形態で、医師、薬剤師または対象者のための情報および/または指示を含む型のものである書かれた記憶の手助けとなるものを提供することが望ましいかもしれない。このような記憶の手助けになるものの別の例は、例えば、次のように第1週、月曜日、火曜日、…等…第二週、月曜日、火曜日、…等のカード上に印刷されたカレンダーである。記憶の手助けとなるものの他の変形例は、容易に明白である。毎日の用量は、所定の日に取るべき只一つの錠剤もしくはカプセル剤または数錠の錠剤もしくはカプセル剤であってもよい。また、キットの1種以上の成分の毎日の用量は、1個の錠剤またはカプセル剤から成っても良いし、同時に、キットの別の1種以上の成分の毎日の用量は、数個の錠剤またはカプセル剤から成っても良い。
【0077】キットの別の特定の態様は、意図された使用順に一度に一つ毎日の用量を調剤するように設計された調剤器である。好ましくは、本調剤器は、養生計画の服薬遵守が更に容易になるように記憶の手助けとなるものを備えている。このような記憶の手助けとなるものの一例は、調合されている毎日の用量の数を示す機械的計数器である。このような記憶の手助けとなるものの別の例は、例えば、最後に毎日の用量をとった日を読み出す、および/または次の用量をいつとることになっているか思い出させる、液晶読み出し又は聞き取れる思い出させるシグナルと結び付けた電池を動力とするマイクロチップメモリーである。
【0078】
【一般的実施例手順】本記述および特許請求の範囲の読み取りに基づいて、本明細書で述べた組成物および方法に対する特定の変形は、当業者に明白である。本明細書に付記する特許請求の範囲は、これらの変形例を包含することを意図している。
【0079】本明細書で引用した全ての参考文献および特許を、参照により含めるものとする。
【実施例】
【0080】実施例1:卵巣摘出したラットモデルにおける骨吸収を阻害するポリホスホネート類およびスタチン類の効果:閉経後骨粗鬆症のモデル女性では、更年期中のエストロゲン欠乏は、骨損失に導く増大した骨ターンオーバーに帰する。ラットの卵巣摘出術は、閉経後の女性に観察されるものと同様、小柱骨損失に導くエストロゲン欠乏および増大した骨ターンオーバーをもたらす(カルD.N.(Kalu, D. N.), Bone and Mineral 1991; 15: 175;フロストH.M.(Frost, H. M.),ジーW.S.S.(Jee W. S. S.), Bone and Mineral 1992; 18: 227;ウロンスキーT.J.(Wronski, T. J.),エンC−F(Yen, C-F), Cells Materials 1991; (suppl. 1): 69)。OVXラットは、従って、閉経後骨粗鬆症の予防および治療について化合物を評価する適切なモデルである。卵巣摘出術は、腰椎、近位の脛骨、および遠位の大腿骨骨幹端における著しい骨損失を引き起こすことから、エストロゲン欠乏骨損失を阻止する単独および組み合わせた骨吸収阻害ポリホスホネート類およびスタチン類の能力は、OVXラットで評価する(ケH.Z.(Ke, H.Z.)等, Endocrin 1995; 136: 2435;チェンH.K.(Chen, H. K.)等, J Bone Miner Res 1995; 10: 1256)。
【0081】75日齢の雌性スプラギュドーリー(Sprague Dawley)ラット(225から275gの範囲の体重)を、チャールズリバーラボラトリーズ(Charles River Laboratories)(ポルテージ(Portage)、ミシガン)から入手した。それらを三つの群で飼育し、食餌(カルシウム含量約1%)および水を自由にとらせた。40%の最小相対湿度で室温を22.2°±1.7℃で維持した。部屋の光周期は、12時間の明および12時間の暗であった。到着1週間後、ラットは、麻酔(筋肉内投与した44mg/kgケタミン(Ketamine)(商標)および5mg/kgキシラジン(Xylazine)(商標)(バトラー(Butler)、インジアナポリス、インジアナ))下で、両側卵巣摘出術を受けた。賦形剤または試験組成物での治療を、手術当日麻酔から回復後または手術の35日後のいずれかに開始した。ラットを、骨吸収を阻害するポリホスホネートもしくはスタチン又は骨吸収阻害ポリホスホネートおよびスタチンを含有する賦形剤又は賦形剤のみのいずれかで治療した。経口的服用は、0.5mLのpH調整した1%カルボキシメチルセルロース(CMC)の強制飼養による。体重を、手術時および研究中毎週測定し、用量を体重の変化と共に調整した。陰性および陽性の対照として役立つよう、賦形剤治療した卵巣摘出した(OVX)ラットおよび卵巣摘出しなかった(そのままの)ラットを、各実験群と平行して評価した。ラットを、35日間毎日治療し(治療群当たり6匹のラット)、36日目に断頭により屠殺した。35日の期間は、下記に述べるように測定した骨密度の最大の減少を可能にするのに充分であった。屠殺時に、子宮を取り出し、無関係の組織がないよう切開し、完全な卵巣摘出術と関連したエストロゲン欠乏を確認するため湿潤重量の測定前に液体内容物を放出した。子宮重量は、卵巣摘出術に応答して慣例的に約75%減少した。次いで、子宮を、次の組織学的分析を考慮に入れて10%中性緩衝ホルマリンの中に入れた。
【0082】検死の12および2日前に全てのラットに蛍光色素骨マーカーとしてカルセインを10mg/kgで皮下注射して骨動的組織形態計測パラメーターを測定した。以下の最終目的に関するポリホスホネート、スタチンならびにポリホスホネートおよびスタチン多剤併用薬の効果を測定した:(a)血清オステオカルシン、即ち骨ターンオーバーの生化学的マーカー、(b)腰椎および遠位の大腿骨骨幹端の骨塩密度、(c)第五腰椎体および近位の脛骨骨幹端の骨組織形態計測。
【0083】最終目的の測定のために、血清オステオカルシン濃度を、当業界で公知の測定法である放射性免役測定法により測定し、骨塩含量(BMC)および骨塩密度(BMD)を、下記に述べるような標準手法により測定した。
【0084】各ラットから第一から第六腰椎を、検死中に取り出した。これらを、次いで、複式エネルギーX線吸光光度計を用いてエクスビボで走査した。走査画像を分析し、全腰椎(WLV)、およびLV1からLV6までの骨面積、BMCおよびBMDを測定した。
【0085】複式エネルギーX線吸光光度計を用い、各ラットの右大腿骨をエクスビボで走査した。遠位の大腿骨骨幹端(大腿骨の遠位端から二番目の0.5cm)および近位の大腿骨(大腿骨頭部、頚部および大転子を含む大腿骨の近位端から初めの0.5cm)の骨塩密度(BMD)を測定した。長骨骨幹端に対するポリホスホネート類およびスタチン類の効果を測定するために、組織形態計測分析を、近位の脛骨について行った。
【0086】実施例2:0.2%コレステロールで飼養したニュージーランド白ウサギのコレステロール水準の減少各群6匹のニュージーランド白ウサギ(雌性、3−4ヶ月齢、体重3Kg未満)に、0.2%コレステロールの対照食餌(0.2gのコレステロールを含む毎日100gのウサギ用食物)又は0.2%コレステロールおよび骨吸収阻害ポリホスホネート含有医薬組成物の食餌、又は0.2%コレステロールおよびスタチン含有医薬組成物の食餌、又は0.2%コレステロールならびに骨吸収阻害ポリホスホネートおよびスタチン含有医薬組成物の食餌を、ポリホスホネートのみ及びスタチンのみを含有する食餌を受取る群に投与されるポリホスホネートおよびスタチンの用量に等しい用量で与えた。56日後、血液をウサギから集め、マオ(Mao)等, Clin. Chem. (1983) 29: 1890 ? 1897の酵素法を用いて血漿および/または血清コレステロール水準を測定した。




 

 


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