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炊飯器 - 大阪瓦斯株式会社
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発明の名称 炊飯器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−61647(P2001−61647A)
公開日 平成13年3月13日(2001.3.13)
出願番号 特願平11−241574
出願日 平成11年8月27日(1999.8.27)
代理人 【識別番号】100076912
【弁理士】
【氏名又は名称】坂上 好博 (外1名)
【テーマコード(参考)】
4B055
【Fターム(参考)】
4B055 AA02 BA23 BA61 CA01 CA71 CB27 CD02 DA02 DB02 DB08 GA13 GB07 GB12 GB18 GB48 GC05 GC14 GC25 GC26 
発明者 阿部 真千子 / 大宅 崇史 / 小室 篤史 / 河内 孝博
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 炊飯時に炊飯釜を加熱する炊飯加熱器と、保温時に前記炊飯釜を加熱する保温加熱器と、炊飯終了後前記保温加熱器を作動させ米飯を約70℃に保温する保温動作を行わせる保温加熱器制御部と、前記保温動作を開始してから所定時間後に前記炊飯加熱器を一時的に作動させ米飯を80℃〜110℃の温度範囲内で再加熱する再加熱動作を行わせる炊飯加熱器制御部と、前記再加熱時に前記炊飯釜の釜底温度を検知する釜底温度センサと、前記再加熱時に前記炊飯釜の釜縁温度を検知する釜縁温度センサとを具備する炊飯器において、前記再加熱時に釜底温度センサにより検知した釜底温度が180℃に達しても、釜縁温度センサにより検知した釜縁温度が90℃未満であれば前記再加熱を続行させ、釜縁温度が90℃に達すると前記再加熱を停止させ、釜縁温度が160℃に達すると前記再加熱動作を中断させるように前記炊飯加熱器制御部の動作制御をする制御装置を設けたことを特徴とする炊飯器。
【請求項2】 請求項1に記載の炊飯器において、前記釜底温度センサは、180℃の温度を検知する1個の検知部を具備し、前記釜縁温度センサは、90℃の温度を検知する低温側検知部と160℃の温度を検知する高温側検知部の2個の検知部を具備することを特徴とする炊飯器。
【請求項3】 請求項1または2に記載の炊飯器において、前記釜底温度センサにより検知した釜底温度を160℃とすることを特徴とする炊飯器。
【請求項4】 炊飯時に炊飯釜を加熱する炊飯加熱器と、保温時に前記炊飯釜を加熱する保温加熱器と、炊飯終了後前記保温加熱器を作動させ米飯を約70℃に保温する保温動作を行わせる保温加熱器制御部と、前記保温動作を開始してから所定時間後に前記炊飯加熱器を一時的に作動させ米飯を80℃〜110℃の温度範囲内で再加熱する再加熱動作を行わせる炊飯加熱器制御部と、前記再加熱時に前記炊飯釜の釜底温度を検知する釜底温度センサと、前記再加熱時に前記炊飯釜の釜縁温度を検知する釜縁温度センサとを具備する炊飯器において、前記再加熱時に釜縁温度センサにより検知した釜縁温度が90℃に達しても、釜底温度センサにより検知した釜底温度が160℃未満であれば前記再加熱を続行させ、釜底温度が160℃に達すると前記再加熱を停止させ、釜底温度が220℃に達すると前記再加熱動作を中断させるように前記炊飯加熱器制御部の動作制御をする制御装置を設けたことを特徴とする炊飯器。
【請求項5】 請求項4に記載の炊飯器において、前記釜底温度センサは、160℃の温度を検知する低温側検知部と220℃の温度を検知する高温側検知部の2個の検知部を具備し、前記釜縁温度センサは、90℃の温度を検知する1個の検知部を具備することを特徴とする炊飯器。
【請求項6】 炊飯時に炊飯釜を加熱する炊飯加熱器と、保温時に前記炊飯釜を加熱する保温加熱器と、炊飯終了後前記保温加熱器を作動させ米飯を約70℃に保温する保温動作を行わせる保温加熱器制御部と、前記保温動作を開始してから所定時間後に前記炊飯加熱器を一時的に作動させ米飯を80℃〜110℃の温度範囲内で再加熱する再加熱動作を行わせる炊飯加熱器制御部と、前記再加熱時に前記炊飯釜の釜底温度を検知する釜底温度センサと、前記再加熱時に前記炊飯釜の釜縁温度を検知する釜縁温度センサとを具備する炊飯器において、炊飯時の加熱時間から米量を検出する米量検出部を具備し、前記米量検出部により米量が少量であると検出された場合、前記再加熱時に釜底温度センサにより検知した釜底温度が160℃に達しても、釜縁温度センサにより検知した釜縁温度が90℃未満であれば前記再加熱を続行させ、釜縁温度が90℃に達すると前記再加熱を停止させ、釜縁温度が160℃に達すると前記再加熱動作を中断させ、前記米量検出部により米量が大量であると検出された場合、前記再加熱時に釜縁温度センサにより検知した釜縁温度が90℃に達しても、釜底温度センサにより検知した釜底温度が160℃未満であれば前記再加熱を続行させ、釜底温度が160℃に達すると前記再加熱を停止させ、釜底温度が220℃に達すると前記再加熱動作を中断させるように前記炊飯加熱器制御部の動作制御をする制御装置を設けたことを特徴とする炊飯器。
【請求項7】 請求項6に記載の炊飯器において、前記釜底温度センサは、160℃の温度を検知する低温側検知部と220℃の温度を検知する高温側検知部の2個の検知部を具備し、前記釜縁温度センサは、90℃の温度を検知する低温側検知部と160℃の温度を検知する高温側検知部の2個の検知部を具備することを特徴とする炊飯器。
【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかに記載の炊飯器において、前記炊飯加熱器による再加熱動作を、1回目が保温を開始してから6〜8時間後、2回目以後が1回目の再加熱から約4時間毎に行うことを特徴とする炊飯器。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保温時に炊飯加熱器を作動させ長時間保温を実現する炊飯器の技術分野に属し、再加熱時に装置トラブルなどによって異常に温度上昇したような場合に再加熱動作を中断させるいわゆるハイカットシステムを備えるものである。
【0002】
【従来の技術】これまでの知見から、ご飯が美味しく感じる最適温度は、炊き上がり直後の90℃以上であるが、保温温度が高ければ高い程、米飯の乾燥が顕著に認められるため、保温機能付きの炊飯器において通常は保温温度を70℃程度まで下げている。そうすると、米に混入している好熱性バチルス菌が増殖し、保温開始から14〜15時間後には前記好熱性バチルス菌の増殖によって米飯から異臭を放ってくる。そこで、例えば特開平9−276134号公報においては、24時間の長時間にわたり米飯中の好熱性バチルス菌の増殖を抑制するため、米飯の保温を開始してから約5時間毎に炊飯を行う炊飯加熱器を一時的に作動させるものが提案された。これによると、保温米飯中の好熱性バチルス菌が増殖し始める時点で再加熱するから、米飯の長時間保温において好熱性バチルス菌の増殖が抑制されて米飯からの異臭や黄変を防止させることができた。
【0003】ところで、このような長時間保温機能を具備する炊飯器は、前記再加熱時に、例えば前記炊飯加熱器やこれを作動制御する炊飯加熱器制御部などの装置にトラブルが発生し、異常に温度上昇したような場合に安全上再加熱動作を中断させるいわゆるハイカットシステムを備える。具体的には、前記炊飯釜の釜縁と釜底にそれぞれ釜縁温度を検知する釜縁温度センサと釜底温度を検知する釜底温度センサとを1個ずつ具備し、このどちらかが所定のリミット温度に引っかかれば前記再加熱動作を中断するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この再加熱機能付き炊飯器で保温中の米飯上に、使用者が別炊飯器で炊き立ての熱いご飯を追加したり、熱い中華まんじゅうやシュウマイなどの食品を追加して、米量を狂わす要因が発生した場合、前記装置トラブルが生じていないにもかかわらず、釜底温度か釜縁温度がリミット温度に達してしまい、そのため、前記再加熱動作を中断してしまうという不具合が生じる。
【0005】例えば、保温時の米量が少量である場合、米飯の上に熱い食品を追加すると、釜底近くに熱い食品が配置されるから釜縁温度はリミット温度に達しないが釜底温度がリミット温度に達することがある。この場合に再加熱動作を中断してしまうと、釜縁部分の米飯は十分に再加熱されないこととなって釜縁周辺における米飯中の好熱性バチルス菌の増殖を抑えることが困難となり、ひいては釜底の米飯中にも多くの好熱性バチルス菌を増殖させることとなる。
【0006】逆に、保温時の米量が大量である場合、米飯の上に熱い食品を追加すると、釜底よりも釜縁の近くに熱い食品が配置されるから釜底温度はリミット温度に達しないが釜縁温度がリミット温度に達することがある。この場合に再加熱動作を中断してしまうと、釜底部分の保温米飯は十分に再加熱されないこととなって釜底周辺における米飯中の好熱性バチルス菌の増殖を抑えることが困難となり、ひいては釜縁の米飯中にも多くの好熱性バチルス菌を増殖させることとなる。
【0007】本発明は、『炊飯時に炊飯釜を加熱する炊飯加熱器と、保温時に前記炊飯釜を加熱する保温加熱器と、炊飯終了後前記保温加熱器を作動させ米飯を約70℃に保温する保温動作を行わせる保温加熱器制御部と、前記保温動作を開始してから所定時間後に前記炊飯加熱器を一時的に作動させ米飯を80℃〜110℃の温度範囲内で再加熱する再加熱動作を行わせる炊飯加熱器制御部と、前記再加熱時に前記炊飯釜の釜底温度を検知する釜底温度センサと、前記再加熱時に前記炊飯釜の釜縁温度を検知する釜縁温度センサとを具備する炊飯器』において、保温時に熱い食品が米飯の上に追加されて米量を狂わす要因が発生した場合でも、再加熱動作自体は有効に働かせて米飯中の好熱性バチルス菌の増殖を抑えるようにすることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するために講じた技術的手段は、次のようである。
【0009】『前記再加熱時に釜底温度センサにより検知した釜底温度が180℃に達しても、釜縁温度センサにより検知した釜縁温度が90℃未満であれば前記再加熱を続行させ、釜縁温度が90℃に達すると前記再加熱を停止させ、釜縁温度が160℃に達すると前記再加熱動作を中断させるように前記炊飯加熱器制御部の動作制御をする制御装置を設けたことを特徴とする。』そして、『前記釜底温度センサは、180℃の温度を検知する1個の検知部を具備し、前記釜縁温度センサは、90℃の温度を検知する低温側検知部と160℃の温度を検知する高温側検知部の2個の検知部を具備する』ものでも良い。
【0010】前記技術的手段は、次のように作用する。
【0011】炊飯が終了すると、前記保温加熱器制御部によって前記保温加熱器を作動させ米飯を約70℃に保温する一方、前記炊飯加熱器制御部によって前記炊飯加熱器を保温を開始してから所定時間後に一時的に作動させ米飯を80℃〜110℃の温度範囲内で再加熱する。
【0012】このとき保温時の米量が少量である場合に、米飯の上に熱い食品を追加すると、追加した熱い食品は釜底の近くに配置されるから、熱い食品が追加されていない場合と比較して釜縁温度の上昇に比して釜底温度が大きく上昇する。この際、釜底温度が180℃に達しても、釜縁温度が90℃未満であれば前記再加熱を続行するから、釜縁周辺の米飯に対する再加熱を十分に行うことができる。従って、釜縁周辺の米飯においても好熱性バチルス菌の増殖を十分に抑制することができるから、米飯全体の好熱性バチルス菌の増殖を抑制することができる。そして、再加熱を続行していると、熱い食品の熱が釜底周辺の米飯へ徐々に加えられている間に釜縁温度が90℃に達すると、前記再加熱を停止するから、米飯が過剰に再加熱されることがないため、米飯の乾燥を進行させることもない。
【0013】一方、このように釜縁温度が90℃に達し再加熱が停止されているにもかかわらず、釜縁温度が上昇するような場合は、装置トラブルが発生していると考えられるから、釜縁温度が160℃に達すると前記再加熱動作を中断させる。従って、装置トラブルによる異常加熱が生じた場合は従来どおり直ちに再加熱が中断されて安全性が確保される。
【0014】このような場合に前記炊飯加熱器制御部に従った再加熱を行うと釜底温度がリミット温度に達して再加熱動作を中断することがある。そのため、前記同様に釜縁周辺における米飯中の好熱性バチルス菌の増殖を抑えることが困難となり、ひいては釜底の米飯中にも多くの好熱性バチルス菌を増殖させることとなる。
【0015】尚、『前記釜底温度センサにより検知した釜底温度を160℃とする』ものでも前記同様の作用を奏する。
【0016】また、他の技術的手段として、『前記再加熱時に釜縁温度センサにより検知した釜縁温度が90℃に達しても、釜底温度センサにより検知した釜底温度が160℃未満であれば前記再加熱を続行させ、釜底温度が160℃に達すると前記再加熱を停止させ、釜底温度が220℃に達すると前記再加熱動作を中断させるように前記炊飯加熱器制御部の動作制御をする制御装置を設けたことを特徴とする。』そして、『前記釜底温度センサは、160℃の温度を検知する低温側検知部と220℃の温度を検知する高温側検知部の2個の検知部を具備し、前記釜縁温度センサは、90℃の温度を検知する1個の検知部を具備する』ものでも良い。
【0017】これによると、保温時の米量が大量である場合に、米飯の上に熱い食品を追加すると、追加した熱い食品は釜底よりも釜縁の近くに配置されるから、熱い食品が追加されていない場合と比較して釜底温度の上昇に比して釜縁温度が大きく上昇するが、この場合、釜縁温度が90℃に達しても、釜底温度が160℃未満であれば前記再加熱を続行するから、釜底周辺の米飯に対する再加熱を十分に行うことができ、米飯全体の好熱性バチルス菌の増殖を十分に抑制することができる。そして、再加熱を続行していると、熱い食品の熱が釜縁周辺の米飯へ徐々に加えられている間に釜底温度が160℃に達すると、前記再加熱を停止するから、米飯が過剰に再加熱されることがないため、米飯の乾燥を進行させることもない。
【0018】一方、このように釜底温度が160℃に達し再加熱が停止されているにもかかわらず、釜底温度が上昇するような場合は、装置トラブルが発生していると考えられるから、釜底温度が220℃に達すると前記再加熱動作を中断させる。従って、この場合も、装置トラブルによる異常加熱が生じた場合は従来どおり直ちに再加熱が中断されて安全性が確保される。
【0019】さらに、他の技術的手段として、『炊飯時の加熱時間から米量を検出する米量検出部を具備し、前記米量検出部により米量が少量であると検出された場合、前記再加熱時に釜底温度センサにより検知した釜底温度が160℃に達しても、釜縁温度センサにより検知した釜縁温度が90℃未満であれば前記再加熱を続行させ、釜縁温度が90℃に達すると前記再加熱を停止させ、釜縁温度が160℃に達すると前記再加熱動作を中断させ、前記米量検出部により米量が大量であると検出された場合、前記再加熱時に釜縁温度センサにより検知した釜縁温度が90℃に達しても、釜底温度センサにより検知した釜底温度が160℃未満であれば前記再加熱を続行させ、釜底温度が160℃に達すると前記再加熱を停止させ、釜底温度が220℃に達すると前記再加熱動作を中断させるように前記炊飯加熱器制御部の動作制御をする制御装置を設けたことを特徴とする。』そして、『前記釜底温度センサは、160℃の温度を検知する低温側検知部と220℃の温度を検知する高温側検知部の2個の検知部を具備し、前記釜縁温度センサは、90℃の温度を検知する低温側検知部と160℃の温度を検知する高温側検知部の2個の検知部を具備する』ものでも良い。
【0020】これによると、保温時の米量が少量である場合に米飯の上に熱い食品を追加すると、既述のように釜底温度が大きく上昇するが、この際、釜底温度が160℃に達しても、釜縁温度が90℃未満であれば前記再加熱を続行するから、釜縁周辺の米飯に対する再加熱を十分に行うことができる。従って、釜縁周辺の米飯においても好熱性バチルス菌の増殖を十分に抑制することができるから、米飯全体の好熱性バチルス菌の増殖を抑制することができる。そして、再加熱を続行していると、熱い食品の熱が釜底周辺の米飯へ徐々に加えられている間に釜縁温度が90℃に達すると、前記再加熱を停止するから、米飯が過剰に再加熱されることがないため、米飯の乾燥を進行させることもない。一方、このように釜縁温度が90℃に達し再加熱が停止されているにもかかわらず、釜縁温度が上昇するような場合は、装置トラブルが発生していると考えられるから、釜縁温度が160℃に達すると前記再加熱動作を中断させる。従って、装置トラブルによる異常加熱が生じた場合は従来どおり直ちに再加熱が中断されて安全性が確保される。
【0021】また、保温時の米量が大量である場合に米飯の上に熱い食品を追加すると、既述のように釜縁温度が大きく上昇するが、この場合、釜縁温度が90℃に達しても、釜底温度が160℃未満であれば前記再加熱を続行するから、釜底周辺の米飯に対する再加熱を十分に行うことができ、米飯全体の好熱性バチルス菌の増殖を十分に抑制することができる。そして、再加熱を続行していると、熱い食品の熱が釜縁周辺の米飯へ徐々に加えられている間に釜底温度が160℃に達すると、前記再加熱を停止するから、米飯が過剰に再加熱されることがないため、米飯の乾燥を進行させることもない。一方、このように釜底温度が160℃に達し再加熱が停止されているにもかかわらず、釜底温度が上昇するような場合は、装置トラブルが発生していると考えられるから、釜底温度が220℃に達すると前記再加熱動作を中断させる。従って、この場合も、装置トラブルによる異常加熱が生じた場合は従来どおり直ちに再加熱が中断されて安全性が確保される。
【0022】このように、保温時の米量が少量であるか大量であるかを問わず、米飯の上に熱い食品が追加されても、装置トラブルが発生しない限り、再加熱動作自体は中断されないから、米飯中の好熱性バチルス菌の増殖を抑えることができる。
【0023】なお、前記各技術的手段において、『前記炊飯加熱器による再加熱動作は、1回目が保温を開始してから6〜8時間後、2回目以後が1回目の再加熱から約4時間毎に行う』ものによると、更に保温を開始してから好熱性バチルス菌の増殖が最も盛んになる時間帯が6〜8時間後であること、また、1回目の再加熱をしてから好熱性バチルス菌の増殖が最も盛んになる時間帯がその約4時間後であることに対応して再加熱が行われるから、24時間の長時間にわたり米飯中の好熱性バチルス菌の増殖を抑制することができる。
【0024】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、保温時に熱い食品が米飯の上に追加されて米量を狂わす要因が発生した場合でも、装置トラブルによる異常加熱が生じた場合と区別して再加熱動作自体は中断されないようにしたから、米飯中の好熱性バチルス菌の増殖を抑えて、長時間にわたり美味しい米飯が食べられる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
実施の形態1.本実施の形態1による炊飯器は、保温する米量が炊飯釜容量の2分の1未満の少量である場合に米飯の上に熱い食品が追加された場合でも、保温時の再加熱動作として、装置トラブルによる温度上昇と区別して再加熱動作自体を中断することなくその処理を続行するようにしたものである。
【0026】図1は、本発明の実施の形態1によるガス炊飯器の構成を示す断面図である。図1に示すように、実施の形態1によるガス炊飯器1は、米等を収容して加熱調理する炊飯釜2と、この炊飯釜2を収容する外容器3と、前記外容器3に開閉可能に取付けられた蓋体4と、前記炊飯釜2の底部下方に設けられる炊飯加熱器としてのガス加熱器5と、このガス加熱器5を構成するガスバーナ6を囲むようにして設けられる電気ヒータ7と、炊飯釜2の底部に接触させて設けられた釜底温度センサ81と、炊飯釜2の縁部に接触させて設けられた釜縁温度センサ82とを備える。前記釜底温度センサ81は、図示しないが180℃の温度を検知する検知部を1個具備する。また、前記釜縁温度センサ82は、図示しないが90℃の温度を検知する低温側検知部と160℃の温度を検知する高温側検知部の2個の検知部を具備する。
【0027】また、前記ガスバーナ6の近傍には、点火装置9が配置されており、さらにこの炊飯器1の上部には炊飯を実行させる炊飯スイッチ16と、炊飯終了後に前記ガス加熱器5による再加熱動作を行わせるための長時間保温スイッチ17とが配置されている。また、このガス炊飯器1は、保温時間を計測するためのタイマーを備えている(図示せず)。
【0028】前記ガス加熱器5及び前記電気ヒータ7は、マイクロコンピュータを備える制御装置10によって作動が制御される。この制御装置10は、炊飯制御部11と、保温加熱器制御部12と、ガス加熱器制御部13と、このガス加熱器制御部13の作動制御をする保温制御部14と、米量検出部15とを備える。
【0029】炊飯時は、前記炊飯制御部11によって、設定された炊飯パターンに従って前記ガス加熱器5の作動を制御して、点火時期、消火時期、火力等をコントロールしながら炊飯動作を行う。
【0030】保温時は、前記保温加熱器制御部12によって、炊飯動作終了後、前記電気ヒータ7を作動制御して、炊飯釜2内を一定温度に保温制御する。本実施の形態においては、保温温度を約70℃に設定している。
【0031】保温中の再加熱時は、前記ガス加熱器制御部13によって、前記ガス加熱器5を前記電気ヒータ7による保温を開始してから所定時間後の再加熱時刻に一時的に作動させ、米飯を80℃〜110℃の温度範囲内で再加熱するように作動制御する。本実施の形態1においては、前記ガス加熱器5による再加熱動作を3回行わせ、その1回目が保温を開始してから7時間後、2回目と3回目は前回の再加熱から4時間後に行うように設定している。
【0032】そして、この再加熱時に前記保温制御部14によって、釜底温度センサ81の検知部により検知した釜底温度が180℃に達しても、釜縁温度センサ82内の低温側検知部により検知した釜縁温度が90℃未満であれば前記再加熱を続行させ、低温側検知部により検知した釜縁温度が90℃に達すると前記再加熱を停止させ、一方、釜縁温度センサ82内の高温側検知部により検知した釜縁温度が160℃に達すると前記再加熱動作を中断させるように前記ガス加熱器制御部13の動作制御を行うように設定している。すなわち、前記保温制御部14は、少量の米飯上に熱い食品が追加された場合でも、装置トラブルによる米飯の異常加熱と区別して再加熱動作自体を中断しないように制御するものである。これが、いわゆる本炊飯器のハイカットシステムに相当する。
【0033】前記米量検出部15は、炊飯時に炊飯釜2内が所定の温度に達する加熱時間から米量を検出し、前記加熱時間が短ければ米量「小」と判定し、長ければ米量「大」と判定する。例えば、炊飯を開始してから炊飯釜2内が100℃に達するのが10分間以内であれば米量「小」と判定し、10分間を超えれば米量「大」と判定する。
【0034】なお、本実施の形態1では、保温加熱器として、前記電気ヒータ7を用いるが、ハロゲンランプ等他熱源を採用しても良い。
【0035】次に、本実施の形態1によるガス炊飯器1の保温動作を説明する。
【0036】図2は、実施の形態1のガス炊飯器における保温動作開始後の制御の流れを示したフローチャートである。
【0037】本実施の形態1においては、炊飯動作を行う際に、前記米量検出部15により炊飯釜2内が所定の温度に達する加熱時間から米量を検出し、これを保温動作時の情報として利用する。具体的には、この米量によって再加熱時におけるガス加熱器5の作動時間を決定する。本例では、米量「小」の場合であり、ガス加熱器5の作動時間を1分間に設定する。
【0038】まず、炊飯動作を終了した後、保温動作に入る。この保温は、前記保温加熱器制御部12において釜底温度センサ81によって炊飯釜2の底部の温度を検出しながら電気ヒータ7に間欠的に通電して、炊飯釜2内を約70℃に保持する。なお、この電気ヒータ7による保温は、以下に説明するガス加熱器5の再加熱動作中においても有効に働いている。
【0039】図2に示すように、保温動作に入ると同時にタイマーを作動させ(S101)、これから行う再加熱が1回目であるか否か判別する(S102)。1回目の再加熱である場合は、保温を開始してから7時間が経過したか否かを監視し(S103)、2回目以後の再加熱である場合は、前回の再加熱をしてから4時間が経過したか否かを監視する(S104)。このように1回目を7時間後とするのは、保温を開始してから好熱性バチルス菌の増殖が最も盛んになる時間帯が約7時間後であること、また、2回目以後を4時間後とするのは、1度再加熱をしてから好熱性バチルス菌の増殖が最も盛んになる時間帯がその約4時間後であることに対応して再加熱を行うようにしたものである。
【0040】そして、前記時間が経過すると(S103,S104)ガス加熱器5を1秒〜5分間作動させて炊飯釜2の温度を急激に上昇させ、米飯を80℃〜110℃の温度範囲内で再加熱する(S105)。再加熱時の米飯の温度を80℃〜110℃の範囲内とするのは、110℃を超えると、炊飯釜2内の米飯の下部の方ではぱりぱりに乾燥し、一方、米飯からの異臭や黄変を防止するには、栄養型にある好熱性バチルス菌の生菌数を少なくとも106個/g以下に減少させれば足りるが、80℃未満であれば、米飯中に混入し異臭や黄変の原因となる栄養型の好熱性バチルス菌を減少させることができないからである。また、再加熱の時間も1秒〜5分間行えば好熱性バチルス菌の生菌数を減少させることが期待でき、特に本実施の形態の如くガス加熱器5によると、電気加熱に対するガス加熱の特性として、ガス火によると短時間で設定温度に昇温することができるので、米飯中から異臭や黄変をもたらす好熱性バチルス菌の増殖を抑制することができると共に、米飯が乾燥する程の余分な熱が加わらずに好熱性バチルス菌へのダメージに必要な加熱ができる。なお、本例では、ガス加熱器5の作動時間として、米量「小」の場合であるため、1分間とする。
【0041】そして、前記再加熱を行っている最中に、釜底温度がそのリミット温度の180℃以上にならなければ前記ガス加熱器5の作動時間が経過するまで再加熱動作が行われる(S106,S111)。ガス加熱器5の作動時間が経過すると(S111)、ガスバーナ6を消火してガス加熱器5の作動を終了させ(S112)、タイマーをオフにした後(S113)、前記再加熱が3回行われたか否か判別し(S114)、まだ3回行っていなければ前記ステップS101の前に戻して再びタイマーを作動させて(S101)次の再加熱動作に備え、一方、既に3回再加熱を行った場合は、前記ガス加熱器5での再加熱を終了し通常の保温動作に戻る。
【0042】しかしながら、前記再加熱時に釜底温度センサ81の検知部によって釜底温度がリミット温度の180℃に達したと検知されると(S106)、続いて釜縁温度センサ82の低温側検知部による釜縁温度が90℃に達しているか否か判別される(S107)。これは、本例のように米量が炊飯釜2容量の2分の1未満の少量である場合に米飯の上に熱い食品(例えば、別炊飯器による炊き立ての熱いご飯、熱い中華まんじゅうやシュウマイ等)が追加されたか否かを判別している。すなわち、追加した熱い食品は釜底近くに配置されるから熱い食品が追加されていない場合と比較して釜縁温度の上昇に比して釜底温度が大きく上昇することに対応させている。このとき、釜縁温度が90℃に達していなければ、ガス加熱器5の作動時間が経過するまで再加熱を続行するが(S111)、釜縁温度が90℃に達していると前記保温制御部14が前記ガス加熱器制御部13の動作を制御し直ちに前記ガス加熱器5の作動を停止させ、再加熱を中止する(S108)。これにより、米飯が過剰に加熱されることがない。なお、今回の再加熱は、この時点で中止されることとなるが、前記ガス加熱器制御部13による再加熱動作の処理は有効に働いているので、前記ガス加熱器5の作動時間が経過するまで待機され(S111)、今回が3回目の再加熱でなければ次の再加熱に備えられる(S112,S113,S114)。
【0043】このように釜底温度が180℃に達しても、釜縁温度が90℃未満であれば前記再加熱を続行するから、釜縁周辺の米飯に対する再加熱を十分に行うことができる。従って、釜縁周辺の米飯においても好熱性バチルス菌の増殖を抑制することができるから、米飯全体の好熱性バチルス菌の増殖を抑制することができる。そして、再加熱を続行していると、熱い食品の熱が釜底周辺の米飯へ徐々に加えられている間に釜縁温度が90℃に達すると、前記再加熱を停止するから、これ以上に米飯が過剰に再加熱されることがないため米飯の乾燥を進行させることもない。
【0044】ところが、前記再加熱を中止しても(S108)未だ釜縁温度が上昇し、釜縁温度センサ82の高温側検知部による釜縁温度が160℃に達したと判別されると(S109)前記保温制御部14が前記ガス加熱器制御部13による処理を直ちに中断させ、以後の再加熱が行われないように再加熱動作そのものを終了させる(S110)。これは、釜縁温度が90℃に達し再加熱が停止されているにもかかわらず、釜縁温度が上昇するような場合は、装置トラブルによる異常加熱が生じたと考えられるから、釜縁温度が160℃に達すると従来どおり前記再加熱動作自体を直ちに中断させて安全性を確保している。
【0045】以上のように、本実施の形態1によれば、保温時において特に少量の米飯上に熱い食品が追加されて米量を狂わす要因が発生した場合でも、装置トラブルによる異常加熱が生じた場合と区別して再加熱動作自体を中断しないようにしたから、米飯中の好熱性バチルス菌の増殖を抑えて、長時間にわたり美味しい米飯が食べられるようになる。
【0046】すなわち、装置トラブルによって異常加熱が発生しない限り、米飯は保温開始後7時間目に1回、その4時間毎に2回の合計3回再加熱され、これにより、米飯中における好熱性バチルス菌の生菌数は、図3に示すように、1回目の再加熱(7時間目)では再加熱直前に約104個/gであったものが再加熱後に100個/g以下に減少し、2回目の再加熱(11時間目)では再加熱直前に約103個/gであったものが再加熱後に10個/g以下に減少し、さらに3回目の再加熱(15時間目)では再加熱直前に約102個/gであったものが再加熱後に10個/g以下に減少させることができる。なお、図3より、最後の再加熱である3回目の加熱時点から24時間目までは2回目、3回目の時間間隔である4時間以上の間隔があるが、3回の再加熱によって米飯中における全好熱性バチルス菌の個数が効果的に減少するから、24時間目の時点においても好熱性バチルス菌が異臭等を放つ程の個数に増殖していないことが判る。従って、24時間の長時間にわたり米飯中の好熱性バチルス菌の増殖を抑えて異臭や黄変を防止し、24時間にわたり美味しい米飯が食べられるようになる。
【0047】なお、前記実施の形態1では、釜底温度センサ81により検知する釜底のリミット温度を180℃とするが、このリミット温度を160℃に設定しても前記と同様の効果が得られる。
【0048】また、図示しない再加熱実行スイッチを備え、この再加熱実行スイッチを入れることにより使用者の都合で任意に前記ガス加熱器5を作動させ再加熱を行える炊飯器において、使用者が何度も続けて前記再加熱スイッチを入れて連続して再加熱を行わせた場合、ガス加熱器5が炊飯釜2の底部に配置されているから、釜底温度が高く保持されることとなる。このような場合も装置トラブルが発生した訳ではないが、米飯の上に熱い食品を追加しなくても、前記ガス加熱器制御部13の作動制御に従う再加熱時においては釜縁温度に比して釜底温度の上昇が大きくなるから、本実施の形態1による前記動作処理を行うことにより、装置トラブルによる異常加熱が生じた場合と区別して再加熱動作自体を中断しないようにするため、米飯中の好熱性バチルス菌の増殖を抑えて、長時間にわたり美味しい米飯が食べられるようになる。実施の形態2.本実施の形態2による炊飯器は、保温する米量が炊飯釜容量の2分の1以上の大量である場合に米飯の上に熱い食品が追加された場合でも、保温時の再加熱動作として、装置トラブルによる温度上昇と区別して再加熱動作自体を中断することなくその処理を続行するようにしたものである。なお、本例では、再加熱時におけるガス加熱器5の作動時間として、米量が「大」であるため、3分間とする。
【0049】実施の形態2の炊飯器は、図1に示すものにおいて、釜底温度センサ81は、160℃の温度を検知する低温側検知部と220℃の温度を検知する高温側検知部の2個の検知部を具備し、また、釜縁温度センサ82は、90℃の温度を検知する検知部を1個具備する。また、前記制御装置10内の保温制御部14は、再加熱時に釜縁温度センサ82の検知部により検知した釜縁温度が90℃に達しても、釜底温度センサ81内の低温側検知部により検知した釜底温度が160℃未満であれば前記再加熱を続行させ、低温側検知部により検知した釜底温度が160℃に達すると前記再加熱を停止させ、一方、釜底温度センサ81内の高温側検知部により検知した釜底温度が220℃に達すると前記再加熱動作を中断させるように前記ガス加熱器制御部13の動作制御を行うように設定している。すなわち、前記保温制御部14は、大量の米飯上に熱い食品が追加された場合でも、装置トラブルによる米飯の異常加熱と区別して再加熱動作自体を中断しないように制御するものである。これが、いわゆる本炊飯器のハイカットシステムに相当する。なお、その他の部分については、図1に示す前記実施の形態1のガス炊飯器と同様に構成されている。
【0050】次に、本実施の形態2によるガス炊飯器1の保温動作を説明する。
【0051】図4は、実施の形態2のガス炊飯器における保温動作開始後の制御の流れを示したフローチャートである。
【0052】図4に示すように、炊飯動作が終了して保温を開始してから所定時間後にガス加熱器5を作動させて再加熱動作を行うまでの処理は(S201〜S205)、図2に示す前記実施の形態1による場合(S101〜S105)と同様である。
【0053】そして、前記再加熱を行っている最中に、釜縁温度がそのリミット温度の90℃以上にならなければ前記ガス加熱器5の作動時間が経過するまで再加熱動作が行われる(S206,S211)。ガス加熱器5の作動時間が経過すると(S211)、ガスバーナ6を消火してガス加熱器5の作動を終了させ(S212)、タイマーをオフにした後(S213)、前記再加熱が3回行われたか否か判別し(S214)、まだ3回行っていなければ前記ステップS201の前に戻して再びタイマーを作動させて(S201)次の再加熱動作に備え、一方、既に3回再加熱を行った場合は、前記ガス加熱器5での再加熱を終了し通常の保温動作に戻る。
【0054】しかしながら、前記再加熱時に釜縁温度センサ82の検知部によって釜縁温度がリミット温度の90℃に達したと検知されると(S206)、続いて釜底温度センサ81の低温側検知部による釜縁温度が160℃に達しているか否か判別される(S207)。これは、本例のように米量が炊飯釜2容量の2分の1以上の大量である場合に米飯の上に熱い食品(例えば、別炊飯器による炊き立ての熱いご飯、熱い中華まんじゅうやシュウマイ等)が追加されたか否かを判別している。すなわち、追加した熱い食品は釜底よりも釜縁近くに配置されるから熱い食品が追加されていない場合と比較して釜底温度の上昇に比して釜縁温度が大きく上昇することに対応させている。このとき、釜底温度が160℃に達していなければ、ガス加熱器5の作動時間が経過するまで再加熱を続行するが(S211)、釜底温度が160℃に達していると前記保温制御部14が前記ガス加熱器制御部13の動作を制御し直ちに前記ガス加熱器5の作動を停止させ、再加熱を中止する(S208)。これにより、米飯が過剰に加熱されることがない。なお、今回の再加熱は、この時点で中止されることとなるが、前記ガス加熱器制御部13による再加熱動作の処理は有効に働いているので、前記ガス加熱器5の作動時間が経過するまで待機され(S211)、今回が3回目の再加熱でなければ次の再加熱に備えられる(S212,S213,S214)。
【0055】このように釜縁温度が90℃に達しても、釜底温度が160℃未満であれば前記再加熱を続行するから、釜底周辺の米飯に対する再加熱を十分に行うことができる。従って、釜底周辺の米飯においても好熱性バチルス菌の増殖を抑制することができるから、米飯全体の好熱性バチルス菌の増殖を抑制することができる。そして、再加熱を続行していると、熱い食品の熱が釜縁周辺の米飯へ徐々に加えられている間に釜底温度が160℃に達すると、前記再加熱を停止するから、これ以上に米飯が過剰に再加熱されることがないため米飯の乾燥を進行させることもない。
【0056】ところが、前記再加熱を中止しても(S208)未だ釜底温度が上昇し、釜底温度センサ81の高温側検知部による釜底温度が220℃に達したと判別されると(S209)前記保温制御部14が前記ガス加熱器制御部13による処理を直ちに中断させ、以後の再加熱が行われないように再加熱動作そのものを終了させる(S210)。これは、釜底温度が160℃に達し再加熱が停止されているにもかかわらず、釜底温度が上昇するような場合は、装置トラブルによる異常加熱が生じたと考えられるから、釜底温度が220℃に達すると従来どおり前記再加熱動作自体を直ちに中断させて安全性を確保している。
【0057】以上のように、本実施の形態2によれば、保温時において特に大量の米飯上に熱い食品が追加されて米量を狂わす要因が発生した場合でも、装置トラブルによる異常加熱が生じた場合と区別して再加熱動作自体を中断しないようにしたから、米飯中の好熱性バチルス菌の増殖を抑えて、長時間にわたり美味しい米飯が食べられるようになる。すなわち、装置トラブルによって異常加熱が発生しない限り、米飯は保温開始後7時間目に1回、その4時間毎に2回の合計3回再加熱され、24時間の長時間にわたり米飯中の好熱性バチルス菌の増殖を抑えて異臭や黄変を防止し、24時間にわたり美味しい米飯が食べられるようになる(図3参照)。
実施の形態3.本実施の形態3による炊飯器は、保温する米量が炊飯釜容量の2分の1未満の少量である場合も炊飯釜容量の2分の1以上の大量である場合においても、米飯の上に熱い食品が追加された場合、保温時の再加熱動作として、装置トラブルによる温度上昇と区別して再加熱動作自体を中断することなくその処理を続行するようにしたものである。なお、本例では、再加熱時におけるガス加熱器5の作動時間として、米量が「小」である場合は1分間とし、米量が「大」である場合は3分間とする。
【0058】実施の形態3の炊飯器は、図1に示すものにおいて、釜底温度センサ81は、160℃の温度を検知する低温側検知部と220℃の温度を検知する高温側検知部の2個の検知部を具備し、また、釜縁温度センサ82は、90℃の温度を検知する低温側検知部と160℃の温度を検知する高温側検知部の2個の検知部を具備する。また、前記制御装置10内の保温制御部14は、米量が少量である場合、前記再加熱時に釜底温度センサ81の低温側検知部により検知した釜底温度が160℃に達しても、釜縁温度センサ82の低温側検知部により検知した釜縁温度が90℃未満であれば前記再加熱を続行させ、この低温側検知部により検知した釜縁温度が90℃に達すると前記再加熱を停止させ、釜縁温度センサ82の高温側検知部により検知した釜縁温度が160℃に達すると前記再加熱動作を中断させ、一方、米量が大量である場合、前記再加熱時に釜縁温度センサ82の低温側検知部により検知した釜縁温度が90℃に達しても、釜底温度センサ81の低温側検知部により検知した釜底温度が160℃未満であれば前記再加熱を続行させ、この低温側検知部により検知した釜底温度が160℃に達すると前記再加熱を停止させ、釜底温度センサ81の高温側検知部により検知した釜底温度が220℃に達すると前記再加熱動作を中断させるように前記ガス加熱器制御部13の動作制御をするように設定している。すなわち、前記保温制御部14は、米量が少量であっても大量であっても米飯上に熱い食品が追加された場合、装置トラブルによる米飯の異常加熱と区別して再加熱動作自体を中断しないように制御するものである。これが、いわゆる本炊飯器のハイカットシステムに相当する。なお、その他の部分については、図1に示す前記実施の形態1のガス炊飯器と同様に構成されている。
【0059】次に、本実施の形態3によるガス炊飯器1の保温動作を説明する。
【0060】図5は、実施の形態3のガス炊飯器における保温動作開始後の制御の流れを示したフローチャートである。
【0061】図5に示すように、炊飯動作が終了して保温を開始してから所定時間が経過したか否かの判断を行うまでの処理は(S301〜S304)、図2に示す前記実施の形態1による場合(S101〜S104)と同様であるが、本例では、ガス加熱器5を作動する前に米量を判別して米量が少量である場合と大量である場合とで再加熱の処理を異ならしめている(S305,S306,S313)。この米量判定は、炊飯動作を行う際に前記米量検出部15により炊飯釜2内が所定の温度に達する加熱時間から米量を検出した情報を利用する。
【0062】そして、米量が少量である場合は、次の処理に従う。
【0063】前記時間が経過すると(S303,S304)ガス加熱器5を1分間作動させて炊飯釜2の温度を急激に上昇させ、米飯を80℃〜110℃の温度範囲内で再加熱する(S306)。そして、前記再加熱を行っている最中に、釜底温度がそのリミット温度の160℃以上にならなければ前記ガス加熱器5の作動時間として1分が経過するまで再加熱動作が行われる(S307,S312)。ガス加熱器5の作動時間が経過すると(S312)、ガスバーナ6を消火してガス加熱器5の作動を終了させ(S320)、タイマーをオフにした後(S321)、前記再加熱が3回行われたか否か判別し(S322)、まだ3回行っていなければ前記ステップS301の前に戻して再びタイマーを作動させて(S301)次の再加熱動作に備え、一方、既に3回再加熱を行った場合は、前記ガス加熱器5での再加熱を終了し通常の保温動作に戻る。
【0064】しかしながら、前記再加熱時に釜底温度センサ81の低温側検知部によって釜底温度がリミット温度の160℃に達したと検知されると(S307)、続いて釜縁温度センサ82の低温側検知部による釜縁温度が90℃に達しているか否か判別される(S308)。これは、米量が炊飯釜2容量の2分の1未満の少量である場合に米飯の上に熱い食品(例えば、別炊飯器による炊き立ての熱いご飯、熱い中華まんじゅうやシュウマイ等)が追加されたか否かを判別している。すなわち、追加した熱い食品は釜底近くに配置されるから熱い食品が追加されていない場合と比較して釜縁温度の上昇に比して釜底温度が大きく上昇することに対応させている。このとき、釜縁温度が90℃に達していなければ、ガス加熱器5の作動時間が経過するまで再加熱を続行するが(S312)、釜縁温度が90℃に達していると前記保温制御部14が前記ガス加熱器制御部13の動作を制御し直ちに前記ガス加熱器5の作動を停止させ、再加熱を中止する(S309)。これにより、米飯が過剰に加熱されることがない。なお、今回の再加熱は、この時点で中止されることとなるが、前記ガス加熱器制御部13による再加熱動作の処理は有効に働いているので、前記ガス加熱器5の作動時間が経過するまで待機され(S312)、今回が3回目の再加熱でなければ次の再加熱に備えられる(S320,S321,S322)。
【0065】このように釜底温度が160℃に達しても、釜縁温度が90℃未満であれば前記再加熱を続行するから、釜縁周辺の米飯に対する再加熱を十分に行うことができる。従って、釜縁周辺の米飯においても好熱性バチルス菌の増殖を抑制することができるから、米飯全体の好熱性バチルス菌の増殖を抑制することができる。そして、再加熱を続行していると、熱い食品の熱が釜底周辺の米飯へ徐々に加えられている間に釜縁温度が90℃に達すると、前記再加熱を停止するから、これ以上に米飯が過剰に再加熱されることがないため米飯の乾燥を進行させることもない。
【0066】ところが、前記再加熱を中止しても(S309)未だ釜縁温度が上昇し、釜縁温度センサ82の高温側検知部による釜縁温度が160℃に達したと判別されると(S310)前記保温制御部14が前記ガス加熱器制御部13による処理を直ちに中断させ、以後の再加熱が行われないように再加熱動作そのものを終了させる(S311)。これは、釜縁温度が90℃に達し再加熱が停止されているにもかかわらず、釜縁温度が上昇するような場合は、装置トラブルによる異常加熱が生じたと考えられるから、釜縁温度が160℃に達すると従来どおり前記再加熱動作自体を直ちに中断させて安全性を確保している。
【0067】また、米量が大量である場合は、次の処理に従う。
【0068】前記再加熱を行っている最中に、釜縁温度がそのリミット温度の90℃以上にならなければ前記ガス加熱器5の作動時間として3分が経過するまで再加熱動作が行われる(S313,S319)。ガス加熱器5の作動時間が経過すると(S319)、ガスバーナ6を消火してガス加熱器5の作動を終了させ(S320)、タイマーをオフにした後(S321)、前記再加熱が3回行われたか否か判別し(S322)、まだ3回行っていなければ前記ステップS301の前に戻して再びタイマーを作動させて(S301)次の再加熱動作に備え、一方、既に3回再加熱を行った場合は、前記ガス加熱器5での再加熱を終了し通常の保温動作に戻る。
【0069】しかしながら、前記再加熱時に釜縁温度センサ82の低温側検知部によって釜縁温度がリミット温度の90℃に達したと検知されると(S314)、続いて釜底温度センサ81の低温側検知部による釜縁温度が160℃に達しているか否か判別される(S315)。これは、米量が炊飯釜2容量の2分の1以上の大量である場合に米飯の上に熱い食品(例えば、別炊飯器による炊き立ての熱いご飯、熱い中華まんじゅうやシュウマイ等)が追加されたか否かを判別している。すなわち、追加した熱い食品は釜底よりも釜縁近くに配置されるから熱い食品が追加されていない場合と比較して釜底温度の上昇に比して釜縁温度が大きく上昇することに対応させている。このとき、釜底温度が160℃に達していなければ、ガス加熱器5の作動時間が経過するまで再加熱を続行するが(S319)、釜底温度が160℃に達していると前記保温制御部14が前記ガス加熱器制御部13の動作を制御し直ちに前記ガス加熱器5の作動を停止させ、再加熱を中止する(S316)。これにより、米飯が過剰に加熱されることがない。なお、今回の再加熱は、この時点で中止されることとなるが、前記ガス加熱器制御部13による再加熱動作の処理は有効に働いているので、前記ガス加熱器5の作動時間が経過するまで待機され(S319)、今回が3回目の再加熱でなければ次の再加熱に備えられる(S320,S321,S322)。
【0070】このように釜縁温度が90℃に達しても、釜底温度が160℃未満であれば前記再加熱を続行するから、釜底周辺の米飯に対する再加熱を十分に行うことができる。従って、釜底周辺の米飯においても好熱性バチルス菌の増殖を抑制することができるから、米飯全体の好熱性バチルス菌の増殖を抑制することができる。そして、再加熱を続行していると、熱い食品の熱が釜縁周辺の米飯へ徐々に加えられている間に釜底温度が160℃に達すると、前記再加熱を停止するから、これ以上に米飯が過剰に再加熱されることがないため米飯の乾燥を進行させることもない。
【0071】ところが、前記再加熱を中止しても(S316)未だ釜底温度が上昇し、釜底温度センサ81の高温側検知部による釜底温度が220℃に達したと判別されると(S317)前記保温制御部14が前記ガス加熱器制御部13による処理を直ちに中断させ、以後の再加熱が行われないように再加熱動作そのものを終了させる(S318)。これは、釜底温度が160℃に達し再加熱が停止されているにもかかわらず、釜底温度が上昇するような場合は、装置トラブルによる異常加熱が生じたと考えられるから、釜底温度が220℃に達すると従来どおり前記再加熱動作自体を直ちに中断させて安全性を確保している。
【0072】以上のように、本実施の形態3によれば、米量が少量であるか大量であるかを問わず、保温時において米飯上に熱い食品が追加されて米量を狂わす要因が発生した場合でも、装置トラブルによる異常加熱が生じた場合と区別して再加熱動作自体を中断しないようにしたから、米飯中の好熱性バチルス菌の増殖を抑えて、長時間にわたり美味しい米飯が食べられるようになる。すなわち、装置トラブルによって異常加熱が発生しない限り、米飯は保温開始後7時間目に1回、その4時間毎に2回の合計3回再加熱され、24時間の長時間にわたり米飯中の好熱性バチルス菌の増殖を抑えて異臭や黄変を防止し、24時間にわたり美味しい米飯が食べられるようになる(図3参照)。
【0073】なお、前記各実施の形態1〜3では、再加熱を3回行うものとするが、1回だけ行うもの、2回行うもの、あるいは、4回以上行うものでも良い。また、再加熱を行う時間帯として、1回目を保温を開始してから7時間後とするが、6〜8時間後の任意の時刻に行うようにしても良い。さらに、保温を開始してから7時間後と、その後4時間毎に行うようにするが、保温を開始してから5時間毎に行うようにしても良い。また、炊飯加熱器としてガス加熱器5を例示したが、電気炊飯器における電気式炊飯加熱器による場合でも良い。




 

 


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