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発明の名称 保温性肌着
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−20103(P2001−20103A)
公開日 平成13年1月23日(2001.1.23)
出願番号 特願平11−194226
出願日 平成11年7月8日(1999.7.8)
代理人
発明者 平松 憲二
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 700μm以上の赤外線を80%以上反射する効果のある金属を表面に被覆した金属被覆合成繊維(a)を10〜90%含有する編地層(A)を表面側に有し、700μm以上の赤外線の40℃における赤外線放射率が70%以上であるセラミックスを含有または付着する繊維(b)を20〜80%含有し、前記合成繊維(a)を含まない、編地層(B)を裏面側に有するダブルニットで構成された肌着。
【請求項2】 700μm以上の赤外線を80%以上反射する効果のある金属を表面に被覆した金属被覆合成繊維(a)を10〜90%含有する編地層(A)を表面側に有し、単繊維直径が25μm以下の繊維(b)からなり、前記合成繊維(a)を含まない、編地層(B)を裏面側に有するダブルニットで構成された肌着。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高い保温性を有する肌着に関する。
【0002】
【従来の技術】保温性を追求した肌着としては、肌に接する側の表面をパイル状にしてパイルの中に空気を保持させることにより保温性を向上させた肌着は周知であり、また同様効果を得るために、多層構造にして中間層に空気を保持する層を形成し保温性を向上させるものがある。つまり、なんらかの方法で空気層を作ることにより、空気の断熱性を利用して保温性を向上させる方法が採られていた。これらの方法は保温性向上にはかなり有効である。しかし残念なことに、空気層を構成するためにどうしても生地が厚くなってしまうという問題がある。特に、寒い時期に何枚も衣服を重ねて着用する場合においては分厚い肌着は大変不自由である。また昨今においては、衣服を重ねると身体の動きが妨げられ容易な運動ができないので、できるだけ衣服の枚数が少なくてもよいことが求められ、よって肌着も、薄く一枚でその保温性が充分に足るものが求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】即ち本発明の課題は、厚みを厚くすることなく、高い保温性を持った肌着を提供せんとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、肌着を以下のように構成することによって達成される。即ち、本請求項1項発明は、700μm以上の赤外線を80%以上反射する効果のある金属を表面に被覆した金属被覆合成繊維(a)を10〜90%含有する編地層(A)を表面側に有し、700μm以上の赤外線の40℃における赤外線放射率が70%以上であるセラミックスを含有または付着する繊維(b)を20〜80%含有し、前記合成繊維(a)を含まない、編地層(B)を裏面側に有するダブルニットで構成された肌着である。また、本請求項2項発明は、700μm以上の赤外線を80%以上反射する効果のある金属を表面に被覆した金属被覆合成繊維(a)を10〜90%含有する編地層(A)を表面側に有し、単繊維直径が25μm以下の繊維(b)からなり、前記合成繊維(a)を含まない、編地層(B)を裏面側に有するダブルニットで構成された肌着である。
【0005】
【作用】人体からは、熱線として色々な波長の赤外線が放射されているが、本発明はこの赤外線を効率よく反射する素材を肌着に構成することにより、生地を通して外部に逃げる赤外線を人体の肌の方へ戻すものであり、これにより保温性が向上する効果を利用するものである。ところで、金属被覆繊維が直接肌に接すると、金属は熱伝導性の良い素材であるために、折角の赤外線の反射効果による熱が、該熱伝導の影響で外部に逃げてしまうという問題がある。本発明では、この問題を解決するために肌着の構造を2層構造とし、肌に接する側(裏面側)には通常の肌着に使用される繊維素材でできた層を作り、反対側(表面側)には金属被覆した有機合成繊維を含有する層を配することとし、その際、肌に接する側(裏面側)の層を、通常の繊維素材より、さらに保温性を向上させる繊維素材で構成させることにより、表裏両層での相乗効果により、高い保温効果を得たものである。
【0006】本発明においては、人体から放射される赤外線を反射する素材として、700μm以上の赤外線を80%以上反射する効果のある金属を繊維表面に被覆した金属被覆合成繊維を用いる。このベースとなる合成繊維としては、通常衣料用として用いられるポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、アクリル等の合成繊維が用いられるが、とりわけ、ポリエステル、ポリアミドからなる合成繊維がより好ましい。
【0007】このベース繊維に被覆する前記赤外線反射効果のある金属の種類としては、例えば、銀、ニッケル、アルミニューム、銅などが挙げられるが、これら金属に対しては、人によりアレルギー反応を示すことがあるので、その影響の出来るだけ少ない金属がよく、銀やアルミニュームがより好適である。
【0008】これら金属の有機合成繊維表面への被覆方法としては、いわゆるメッキ法や、接着樹脂の併用によるコーティング法、さらには真空蒸着を用いた蒸着法などが挙げられるが、耐洗濯性に優れたメッキ法や蒸着法が好ましい。また被覆する金属の種類は1種類に限られず、2種類以上を使用してもよい。
【0009】金属被覆した繊維は、100%使用する必要はなく、その効果と経済コストとのバランス上の点から、10〜90%混合されておればよく、さらには20〜50%混合されていればよい。しかし、金属被覆繊維が10%未満では目的の赤外線反射効果を発揮させることができず、また90%を越えても該反射効果が頭打ち状態となり、コストが増大することとなって好ましくない。
【0010】上記金属被覆繊維と併用される他の繊維としては、天然繊維、再生繊維、合成繊維等通常の有機繊維であればよく、何等限定されるものではなく、またこれら繊維は、1種類に限定されず、複数種類混合して用いることができる。
【0011】本発明の肌着においては、金属被覆繊維を含有する表面側の編地層(A)で人体から放射された赤外線を、人体側に反射させるものであり、該反射赤外線を、肌に接する裏面側の編地層(B)で受けるものであり、該裏面側編地層(B)が該反射赤外線を、人体に効率よく返す繊維素材であるか、該反射赤外線を受け止め逃し難い繊維素材であることが肝要である。そのための裏面側編地層(B)を構成する繊維として、第一に、700μm以上の赤外線を効率良く放射する効果のあるセラミックスを含有または表面付着させた繊維(b)を含有させた繊維を用いるか、また第二には、極細繊維を用いることが有効であることがわかった。
【0012】700μm以上の赤外線を効率良く放射する効果のあるセラミックスとしては、アルミナ(Al)、シリカ(SiO)、マグネシア(MgO)、ムライト(1〜2Al・SiO)、ジルコニア(ZrO)、ジルコサンド(ZrO・SiO)、酸化クロム(Cr)、酸化チタン(TiO)、スピネル(MgO・Al)、フェライト(FeO・Fe)、コージライト(MgO・Al・SiO)などの酸化物系セラミックス、炭化ジルコン(ZrO)などの炭化物系セラミックス、窒化チタン(TiN)などの窒化物系セラミックスなどから選ばれた1種類あるいは2種類以上の化合物微粒子を挙げることができる。
【0013】上記微粒子を繊維中に練り込む(含有させる)場合、紡糸に支障を来さない大きさの粒子径の化合物、一般的には10μm以下、好ましくは0.1〜5μmの範囲の平均粒子径のものを使用する。0.1μm未満の粒子径のものは、凝集が生ず易く、分散性が悪くなるので好ましくない。またこの場合、その含有量は5〜35重量%が好ましい。含有量が5重量%未満と少ないと赤外線放射効果が十分でなく、また逆に含有量が多くなり過ぎても紡糸性が低下し好ましくない。微粒子を接着樹脂によって繊維表面に付着させる場合も、上記粒子径および含有量に準じたものを使用すればよい。
【0014】上記セラミックスを含有または付着する繊維(b)は必ずしも100%用いることは必要ではなく、編地層(B)を構成する繊維全体中で20〜80%配合されておればよい。20%未満では保温性の相乗効果が発揮されず、また80%を越えてもその効果上の上昇が緩くなり、コストを増加させることとなる。
【0015】上記セラミックスを含有または付着する繊維(b)と併用される他の繊維としては、天然繊維、再生繊維、合成繊維等通常の有機繊維であればよく、何等限定されるものではなく、またこれら繊維は、1種類に限定されず、複数種類混合して用いることができる。
【0016】肌着の裏面側編地層(B)の繊維(b)として、上記セラミックス含有または付与繊維で構成すのに代え、単繊維直径が25μm以下の極細繊維で構成することもできる。この場合、上記極細単繊維間では、幾層にも重なった空気断熱層が形成され、その空気断熱層は、人体の動きによっても、すべてが容易には破られてしまうことがないので、優れた保温性を保持する層となるものである。この場合、単繊維直径が25μmを越えた繊維で構成すると、上記構成および効果が発揮できないこととなり好ましくない。
【0017】本発明の肌着においては、前記編地層(A)を表面側に、前記編地層(B)を裏面側に、それぞれ配したダフルニットに編み立てるわけであるが、編地層(A)としては金属被覆合成繊維(a)を10〜90%含有する編地層とし、また編地層(B)としてはセラミックスを含有または付着する繊維(b)を20〜80%含有する編地層とする必要がある。したがって、まず、編地層(A)を形成するための繊維としては、前記金属被覆合成繊維(a)と他の繊維とを混合した紡績糸を作っておき、また編地層(B)を形成するための繊維としては、セラミックスを含有または付着する繊維(b)と他の繊維とを混合した紡績糸を作っておき、この両者繊維を用い、ダブルニット機で、編地層(A)が表側、編地層(B)が裏側、となるように編み立てればよい。
【0018】また編地層(B)として、セラミックスを含有または付着する繊維(b)を用いる代りに極細繊維を用いる場合には、水流処理等で極細繊維に分割する、例えばポリエステルとポリアミドとの潜在的な分割型複合繊維を一方の繊維として用いてダブルニット機で編み立て、その後水流処理によって分割しポリエステルとポリアミドからなる極細繊維に形成してもよいし、また例えば、アクリル極細繊維と水溶性ポリビニルアルコール繊維との混紡紡績糸を用い、ダブルニット機で編み立て後、温水で水溶性ポリビニルアルコール繊維を溶解除去することによってアクリル極細繊維のみを残した編地に形成することができる。
【0019】
【実施例】以下、実施例をもって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0020】《実施例1》:表側編地(A)用繊維として、ナイロン繊維の表面に銀をメッキした繊維(繊度1.5dr、繊維長38mm、メッキ層厚み10μm)を25%、綿花を50%、ポリエステル繊維(繊度1.5dr、繊維長38mm)を25%配合した紡績糸(30番手)を作成した。(この糸をX糸とする)
また裏側編地(B)用繊維として、二酸化チタン(平均直径0.5μm)を2%、二酸化ケイ素(平均直径0.5μm)を5%練り込んだポリエステル繊維(繊度1.5dr、繊維長38mm)を50%、綿花を50%配合した紡績糸(30番手)を作成した。(この糸をY糸とする)
X糸およびY糸を用い、丸編み機を使用して、2層構造のダブルジャージィをつくり、この生地を使用して肌着(イ)を作成した。
【0021】《比較例1》:実施例1でのY糸100%を使用して、実施例1と同様に2層構造のダブルジャージィをつくり、この生地を使用して肌着(ロ)を作成した。
【0022】《比較例2》:二酸化チタンを練り込まないポリエステル繊維(繊度1.5dr、繊維長38mm)を50%、綿花を50%配合した紡績糸(30番手)を作成した。(この糸をZ糸とする)
実施例1でのX糸と、Z糸とを使用して、実施例1と同様に2層構造のダブルジャージィをつくり、この生地を使用して肌着(ハ)を作成した。
【0023】実施例1および比較例1、2で作成した各肌着(イ)、(ロ)および(ハ)を50名に着用させ、10℃に調温された室内に1時間在籍させ、各肌着の暖かさについてのアンケートを採った。アンケート回答数は32通(64%)であり、その回答者の年代は、10代から60代まで次の表1のように幅広く分布している。男女別区分では、男性7名、女性25名。
【0024】
【表1】

【0025】回答結果は次の表2のとおりであり、実施例1での肌着を暖かいと感じた人は、年代に関係なく分布し、26名/32名(81.3%)が暖かいと回答した。
【0026】
【表2】

【0027】
【発明の効果】本発明肌着は、重ね着によって厚みを厚くするこくなく高い保温性を保ち、その使用素材が身体に悪影響をも与えない優れた肌着である。




 

 


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