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発明の名称 衣掛けフライ米菓及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−161276(P2001−161276A)
公開日 平成13年6月19日(2001.6.19)
出願番号 特願平11−355144
出願日 平成11年12月14日(1999.12.14)
代理人 【識別番号】100080089
【弁理士】
【氏名又は名称】牛木 護
【テーマコード(参考)】
4B014
【Fターム(参考)】
4B014 GE03 GG03 GG14 GG18 GP15 GP16 GP20 GP23 GQ01 GQ03 
発明者 松本 修
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 生地水分を調節したモチ米菓生地に、プレミックス粉を水で割り混合したバッターで衣付けした後フライして得られる膨化モチ米菓本体とこの膨化モチ米菓本体の外側に形成された衣層とを有することを特徴とする衣掛けフライ米菓。
【請求項2】 生地水分を調節したモチ米菓生地を熱風オーブンにより焼成した焼成モチ米菓生地に、プレミックス粉を水で割り混合したバッターで衣付けした後フライすることにより得られる膨化モチ米菓本体とこの膨化モチ米菓本体の外側に形成された衣層とを有することを特徴とする衣掛けフライ米菓。
【請求項3】 モチ粉を蒸煮した後、冷却し、切断成形してモチ生地を成形し、このモチ生地を乾燥し生地水分を調節してモチ米菓生地を調製し、このモチ米菓生地にプレミックス粉を水で割り混合したバッターで衣付けした後、フライすることを特徴とする衣掛けフライ米菓の製造方法。
【請求項4】 モチ粉を蒸煮した後、冷却し、切断成形してモチ生地を成形し、このモチ生地を乾燥し生地水分を調節してモチ米菓生地を調製し、このモチ米菓生地を、熱風オーブンにより焼成して焼成モチ米菓生地を調製し、この焼成モチ米菓生地にプレミックス粉を水で割り混合したバッターで衣付けした後、フライすることを特徴とする衣掛けフライ米菓の製造方法。
【請求項5】 得られる衣掛けフライ米菓が適度に湾曲を有し、食感がよりソフトとなるように前記モチ米菓生地に乱線を設けることを特徴とする請求項3又は4記載の衣掛けフライ米菓の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フライした米菓およびその製造方法に関し、特に従来にない新規で軽快な食感を有するフライした米菓およびその製造方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来からモチ米特有の歯ごたえのある食感と揚げたモチ米の香ばしさを有する米菓として、モチ米を主原料とした生地をフライした米菓(フライ米菓)がある。
【0003】このフライ米菓は、モチ米を主原料にして洗米→浸漬→水切り→蒸練→モチ搗き→モチ生地の冷却→切断成形→乾燥→フライ→調味という工程で製造されている。すなわち、モチ玄米を精白した後、洗米、浸漬して吸水後これを蒸煮し、餅搗き機にて餅を調整し、さらにこれを練出機にかけて餅生地とする。次にこれを整形した後、直ちに冷蔵して硬化後切断し、乾燥後フライし、調味して製品にしている。
【0004】しかしながら、このフライ米菓は、乾燥したモチ米菓生地を直接フライしているので、米菓生地の膨化が大きくないため、しっかりとした食感を有するものである。ところで、近年は小麦粉やコーンなどを原料とするスナック菓子のように軽い食感を消費者は好む傾向があり、米菓にもスナック的な食感が求められるようになってきており、ソフトな食感を有する揚げあられや衣を付けた米菓やその製造方法が種々検討されている。
【0005】このような揚げあられの製造方法として、例えば、特開昭54−86661号公報には、揚げあられのようなスナック食品の製法について、水を吸収させた米をスクリュー型シリンダーなどによりエクストルーダーのノズルを通過させ、その際の摩擦熱によりアルファ化させた後、フライするモチ米菓の製法が開示されている。また、衣掛けを施した霰(あられ)として、例えば、特開昭54−8763号公報には霰の表面に黒糖などと穀類粉とかならるペーストの衣掛けを施し、これを焼き上げて、更にその表面に味付けを施してなる霰菓子の製造方法が開示されている。
【0006】一方、特開昭59−213381号公報、特開昭54−110351号公報、特開平2−299550号公報には干しイカ粉と小麦粉を主原料としたせんべいに小麦粉を主原料に調味料等を混合したプレミックス粉を衣掛けし、フライする製法が開示されている。
【0007】しかしながら、特開昭54−86661号公報に記載されたスナック製品の製造方法は、米菓生地の製造の簡略化を目的とするものであり、この製法は単に米菓生地をフライするものであるため、基本的には従来のフライ米菓と同じであり、軽快な食感の米菓を提供しうるものではないという問題点がある。
【0008】また、特開昭54−8763号公報の霰に衣を付着させる技術は、糖主体の衣を霰に付着させる糖衣掛けの一種であり、フライするものではなく、硬い食感を楽しむ製品である。
【0009】さらに、特開昭59−213381号公報、特開昭54−110351号公報、特開平2−299550号公報に記載されたものは、いわゆるイカせんべいをフライする技術であり、製品の形状、衣となる粉類、調味料類の配合、味に特徴を有するものである。しかしながら、種となるイカせんべいは、屑イカや干したイカを粉状または粒状にして、小麦粉や焼成した霰を粒状にしたものや、パン粉などを混合して主原料とし、水や油などで混練したものを成形して焼成したものであるので、モチ米菓と比較すると薄く硬いせんべいとなるため、軽快な食感には程遠いものであり、しかも衣や調味に特徴を与えなければ、硬い食感だけでうま味に欠けてしまうという問題点がある。
【0010】そこで、このイカせんべいをフライする技術をモチ米菓に適用することが考えられるが、焼成されたおかきなどのモチ米菓は、歯ごたえのある硬い食感を有するものであり、このようなモチ米菓に衣を掛けてフライしても、種となる米菓が硬いため得られるフライ米菓も硬い食感のままである。
【0011】このように従来のフライ米菓は、焼成したモチ米特有の歯ごたえのある食感を有するものがほとんどであり、軽快な食感を有するフライ米菓はなかった。もし、モチ米菓特有の香ばしい風味とともに、スナック菓子のような軽快な食感と小麦粉など穀粉のもたらす香ばしい風味とを併有する新規なフライ米菓を提供できれば、米菓を嗜好する消費者に受け入れられるばかりか、斬新な食感を有するフライ米菓として新たな消費を喚起することができて望ましい。
【0012】本発明は、上記課題に基づいてなされたものであり、従来にない軽快な食感を有し、風味の豊かな衣を有するフライ米菓およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み本発明者らが、フライ米菓をスナックのように軽い食感で食べやすくする技術について鋭意研究した結果、種となるモチ米菓生地に、直接、小麦粉、でん粉などを主原料とするプレミックス粉を水で割り混合したバッターで衣付けを行い、これをフライすれば、モチ米菓生地がフライの段階で膨化するとともに外側の衣がフライされて香ばしい風味をもたらし、膨化したモチ米菓本体の外側に衣層が薄く形成されたフライ米菓が得られることを見出した。また、本発明者らは、種となるモチ米菓生地を、熱風オーブンで焼成すると、通常のオーブンで焼成した場合よりもモチ米菓生地が大きく膨化するので、これを焼成モチ米菓生地として、小麦粉、でん粉などを主原料とするプレミックス粉を水で割り混合したバッターで衣付けを行い、これをフライすれば、膨化した焼成モチ米菓生地の外側にフライされて香ばしい風味を有する薄い衣層を有するフライ米菓が得られることを見出した。これらに基づき本発明に想到した。
【0014】本発明の請求項1記載の衣掛けフライ米菓は、生地水分を調節したモチ米菓生地に、プレミックス粉を水で割り混合したバッターで衣付けした後フライして得られる膨化モチ米菓本体とこの膨化モチ米菓本体の外側に形成された衣層とを有するものである。
【0015】また、請求項2記載の衣掛けフライ米菓は、生地水分を調節したモチ米菓生地を熱風オーブンにより焼成した焼成モチ米菓生地に、プレミックス粉を水で割り混合したバッターで衣付けした後フライすることにより得られる膨化モチ米菓本体とこの膨化モチ米菓本体の外側に形成された衣層とを有するものである。
【0016】請求項3記載の衣掛けフライ米菓の製造方法は、モチ粉を蒸煮した後、冷却し、切断成形してモチ生地を成形し、このモチ生地を乾燥し生地水分を調節してモチ米菓生地を調製し、このモチ米菓生地にプレミックス粉を水で割り混合したバッターで衣付けした後、フライする方法である。
【0017】また、請求項4記載の衣掛けフライ米菓の製造方法は、モチ粉を蒸煮した後、冷却し、切断成形してモチ生地を成形し、このモチ生地を乾燥し生地水分を調節してモチ米菓生地を調製し、このモチ米菓生地を、熱風オーブンにより焼成して焼成モチ米菓生地を調製し、この焼成モチ米菓生地にプレミックス粉を水で割り混合したバッターで衣付けした後、フライする方法である。
【0018】さらに、請求項5記載の衣掛けフライ米菓の製造方法は、前記請求項3又は4において、得られる衣掛けフライ米菓が適度に湾曲を有し、食感がよりソフトとなるように前記モチ米菓生地に乱線を設ける方法である。
【0019】
【発明の実施形態】以下、本発明の衣掛けフライ米菓及びその製造方法について詳細に説明する。
【0020】最初に、本発明の衣掛けフライ米菓を製造する第1の方法について説明する。
【0021】まず、モチ米菓生地を調製する。モチ米菓は通常小麦粉類とフライしても、風味は増すが硬質化してスナックのように軽い食感とはならない。そこで、まず常法のモチ米菓の製法通りにモチ粉を蒸煮した後、冷却して、図1に示すように幅5mm、長さ72mm、厚さ2.8mmの薄く細長い長方形状に切断成形しこれをモチ生地1とする。この際に得られる製品が自然に湾曲し食感がソフトになるようにモチ生地1の表面に乱線2を入れる。このモチ生地1は、乾燥工程により生地水分20〜25%、好ましくは22%前後まで脱水させるのが好ましく、その後、一晩ネカセて生地全体に水分がいきわたるようにする。
【0022】一方、衣となるプレミックス粉を調製する。本明細書中において、プレミックス粉とは、小麦粉、でん粉、コーンフラワー、米粉などを主原料とするものであり、パン、ケーキ、ドーナッツ、総菜などを簡単に、しかも上手に調理できるように、あらかじめ原材料を混ぜ合わせたミックス粉のことである。例えば、総菜の唐揚げや天ぷらなどは衣を付着させてフライするが、その衣、すなわちプレミックス粉には、そのフライ種の美味しさを引き出すために、各種調味料なども含め多種多様な原材料から組成されている。
【0023】上述したようなプレミックス粉としては、揚げ物の食感、品質を向上させることを目的として種々の用途用に、小麦粉を主体として様々な穀類、調味料等を配合したものがあり、各種プレミックス粉を用いることができる。このプレミックス粉の主原料となる小麦粉としては、グルテンの少ない薄力粉が使用されている。これは、グルテンが多いと吸水性が強いため、衣に含まれた水分がフライ油中で脱水されず、衣がカラッと揚がらないためである。
【0024】また、全体のグルテン比率を下げ、衣がさらにサックリ揚がるようにするために、小麦粉にコーンスターチ、でん粉、あるいは米粉を適宜配合することができる。上記でん粉としては、α化したものを用いるのが好ましい。これはα化でん粉を用いることにより、プレミックス粉と水を混合して作るバッターの固液分離が抑えられ、適度な粘度が与えられて種となるモチ米菓生地1に均一に付着されるためであり、加えてα化でん粉は種となるモチ米菓生地1表面の水分を吸水しやすいので、吸水した水とフライ油の交代がスムーズに行われ、モチ米菓生地の1中の水分、油分は内部に保持されて衣はカラッと揚がり、中身はソフトな状態が保たれるという効果ももたらす。
【0025】さらに、油ハネや衣のパンク現象を抑え、衣の揚げ色を良好にするためにコーンフラワーを配合するのが好ましい。また、フライ油中で炭酸ガスを発生させるとともに水分の蒸発を促進させ衣の水分を少なくさせて軽く仕上げる働きをするベーキングパウダーも少量加えるのが好ましい。その他、調味材として、所望とする味付に応じてしょう油、香辛料、調味料等をあらかじめプレミックス粉に加えておくことにより、フライ後のモチ米菓をすでに味付けが施された状態とすることができるので、調味工程を省くかまたは軽く調味を施す程度で済むようにすることができる。
【0026】そして、上述したような各種成分を配合してプレミックス粉を調製したら、これに水を加えて混合し、よく溶いて衣となるバッターを作る。この際のプレミックス粉と水との混合割合は、容積比でほぼ等量とすればよいが、所望とする衣の状態に応じて水の量を適宜加減してよい。
【0027】このバッターを一晩ネカセたモチ米菓生地1に均一に付着させ、180℃程度に加熱したフライ油で約1分間フライする。この際、本実施例においては、モチ米菓生地1の水分を20〜25%、好ましくは22%程度に調製して、この生地にそのまま衣を掛けてフライしているため、油の吸収率が高く、またモチ米菓生地1が大きく膨化するためフワフワしたモチ生地の食感と周りの衣のカラッとした香ばしさが一体化されて、従来にない新しい食感と香ばしい風味とすることができる。特に本実施例においては、モチ米菓生地1に乱線2を施しているため、生地1の膨化の度合いが不規則となるため、図2に示すように得られる衣掛けフライ米菓3では、不揃いの湾曲した形状となり、この湾曲は各個体によってそれぞれ異なるので自然感と素朴感を有するものとなっている。しかも、乱線2を設けることで、生地が加熱することにより伸びやすくなり、水分も抜けやすくなるので食感がよりソフトなものになるという効果も奏する。
【0028】上述したようにして得られる本発明の第1実施例による衣掛けフライ米菓は、図3に示すように中心部の膨化モチ米菓本体11と、その外側に形成された衣層12とからなり、この膨化モチ米菓本体11は、通常の米菓やフライ米菓と比べて大きく膨化しているためフワフワしたモチ生地の食感と、モチ生地の風味とを備えたものとなっている。また、衣層12は、前述したように小麦粉を主成分とするプレミックス粉を油でフライしているのでカラッとした小麦粉の香ばしさを備えるものとなっており、仕上りもソフトであるため、スナック食品のような連食性の生じる美味な製品に仕上がっている。しかも、この衣掛けフライ米菓は、衣層12によってモチ米菓本体11の外周に一皮張られているために、丈夫で壊れにくく流通の面においても扱い易くなるという効果も奏する。
【0029】以上、詳述したとおり本発明の第1の衣掛けフライ米菓の製造方法によれば、モチ粉を蒸煮した後、冷却し、切断成形してモチ生地を成形し、このモチ生地を乾燥し生地水分を調節してモチ米菓生地1を調製し、このモチ米菓生地1に小麦粉、でん粉、コーンフラワー、米粉などを主原料とするプレミックス粉を水で割り混合したバッターで衣付けした後、フライするものであるので、モチ生地の油の吸収率が高く、また大きく膨化するため、得られる衣掛けフライ米菓は、フワフワしたモチ生地の食感と周りの衣のカラッとした香ばしさが一体化されて、従来にない新しい食感と香ばしい風味とを有するものとなっている。
【0030】次に本発明の衣掛けフライ米菓を製造する第2の方法について説明する。
【0031】第2の方法は、基本的には、前述した第1の方法と同じ材料を用いて製造するものであり、製品としての色合いや食感は若干異なるものの同じ形状のモチ米菓生地を用いた場合、得られる衣掛けフライ米菓の形状は図3とほぼ同じようなものとなるので、その図示を省略する。
【0032】まず、モチ米菓生地を調製する。このモチ米菓生地としては、前述した第1の方法と同じものを用いることができ、図1に示すような形態のものを用いることができる。このような細長いモチ米菓生地を用いることにより、後述する熱風オーブンでの焼成工程において、熱風が当たるとモチ米菓生地1が空中に浮遊され、生地1表面の擦れ傷や生地欠けが殆ど発生することなく衣掛けフライ米菓を製造することができるという効果も奏する。
【0033】次に第2の方法においては、上記モチ米菓生地を熱風オーブンで焼成する。本発明において使用する熱風オーブンは、例えば、生地を載せるコンベアーあるいは振動コンベアー上に、該コンベアの面方向に分散して複数の管材を垂直方向に立設し、この管材に熱風発生炉で発生した熱風を導入し200℃〜300℃の熱風をコンベアー上のモチ米菓生地に吹きつけてこれを移動させながら焼成するものである。このような熱風オーブンは、熱風のジェット空気が食品に噴射することにより、素材の表面、すなわちモチ米菓生地の表面にできる熱境界層(冷たい空気の層)を吹き飛ばし短時間に焼き上げることができるものであり、その上、コンベアーを使用することにより、焼きムラを防ぎ、均一に焼成することができるという効果も奏する。このため、前述した図1に示すようにモチ米菓生地1は薄く細長く切断した形状であるので、このオーブンで焼成すると熱風オーブンのジェット空気により空中に浮遊され、生地表面の擦れ傷や生地欠けが殆ど発生することがなく、歩留まりが向上するので、本実施例のように薄いモチ米菓生地1を焼成するには最適である。
【0034】上記熱風オーブンによる加熱条件は、モチ米菓生地1の大きさや所望とする焼き上がりに応じて適宜設定可能である。ただし、通常米菓は焼成により生地水分を2%前後まで脱水させて製品としているが、本実施例においては焼成しきらずに生地水分3%〜5%前後に保たせた状態で焼成工程を止める。具体的には、図1に示すようなモチ米菓生地の場合、270℃前後で約1分間程度焼成すればよい。この熱風オーブンでの焼成により、モチ米菓生地1は切断成形時に乱線2が施してあるため、焼成中に生地の膨化・変形の伴い、自然な湾曲を形成し、図4に示すような素焼きのモチ米菓生地(焼成モチ米菓生地)1Aとなる。
【0035】続いて、この湾曲した焼成モチ米菓生地1Aに前述した第1の方法と同じプレミックス粉によるバッターを付着させた後、フライする。このように湾曲した焼成モチ米菓生地1Aに衣を付着さることにより、生地1Aの水分(3%〜5%前後)が保たれ、フライ後の製品がソフトで食べやすくなるのである。
【0036】この際のフライの条件は、モチ米菓生地1A自体は、既に熱風オーブンで焼成されたものであるので衣が揚がれば十分であり、180℃程度に加熱したフライ油で約1分間程度フライすればよい。
【0037】上述したようにして得られる本発明の第2実施例による衣掛けフライ米菓は、図5に示すように中心部の膨化モチ米菓本体21と、その外側に形成された衣層22とからなり、この膨化モチ米菓本体21は、通常の米菓やフライ米菓と比べて膨化が大きいためフワフワしたモチ生地の食感と、モチ生地の風味とを備えたものとなっている。ただし、この膨化モチ米菓本体21は、熱風オーブンで焼成したものであるため、前述した第1実施例における膨化モチ米菓本体11よりも幾分締まったものとなっているが、従来のモチ米菓と比べるとずっとソフトな食感を保っている。しかも、焼成された米菓をさらにフライしてあるために香ばしさがさらに増している。また、衣層22は、前述したように小麦粉を主成分とするプレミックス粉を油でフライしているのでカラッとした小麦粉の香ばしさを備えるものとなっており、仕上りもソフトであるため、スナック食品のような連食性の生じる美味な製品に仕上がっている。しかも、この衣掛けフライ米菓は、衣層22によってモチ米菓本体21の外周に一皮張られているために、丈夫で壊れにくく流通の面においても扱い易くなるという効果も奏する。
【0038】以上、詳述したとおり本実施例の第2の衣掛けフライ米菓の製造方法によれば、モチ粉を蒸煮した後、冷却し、切断成形してモチ生地を成形し、このモチ生地を乾燥し生地水分を調節してモチ米菓生地1を調製し、このモチ米菓生地1を、熱風オーブンにより焼成して焼成モチ米菓生地1Aを調製し、この焼成モチ米菓生地1Aに小麦粉、でん粉、コーンフラワー、米粉などを主原料とするプレミックス粉を水で割り混合したバッターで衣付けした後、フライするものであるので、モチ生地の油の吸収率が高く、また大きく膨化するため、得られる衣掛けフライ米菓は、フワフワしたモチ生地の食感と周りの衣のカラッとした香ばしさが一体化されて、従来にない新しい食感と香ばしい風味とを有するものとなっている。
【0039】以上本発明について添付図面を参照して詳細に説明してきたが、本発明は前記実施例に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば、モチ米菓生地1の形状は、図1に示すものに限らず種々の形状とすることができ、乱線2の態様も直線状、破線状など一般に用いられる種々の乱線とすることができる。この場合、本発明の方法ではモチ米菓生地1の膨化が大きいので、生地の形状と乱線との組み合わせにより、種々の形状のフライ米菓とすることができる。
【0040】
【実施例】以下の具体的実施例により本発明をより詳細に説明する。
実施例1モチ精白米を洗米、浸漬して吸水させ、これを蒸煮した後、餅搗き機より餅を製造し、さらにこの餅を練出機にかけてモチ生地とした。次に、これのモチ生地を整形した後、直ちに48時間冷蔵し、硬化後、幅5mm、長さ72mm、厚さ2.8mmの薄く細長い長方形状に切断成形した。その際、生地表面全体に図1に示すような乱線を施し、モチ米菓生地とした。次に、このモチ米菓生地を乾燥して生地水分が22%前後になるまで脱水させ、そのまま一晩ネカセを行った。
【0041】一方、小麦粉を主体としα化でん粉、米粉、コーンフラワー、ベーキングパウダーなどのの穀類粉と適量の食塩、糖類、しょう油、香辛料、調味料等を配合してプレミックス粉を作製し、これをほぼ等量の水で溶いてバッターとした。
【0042】そして、一晩ネカセたモチ米菓生地100重量部に対し、バッターを66重量部程度付着させ、衣掛けを行い、この衣掛けしたモチ米菓生地を180℃程度に熱したフライ油で約1分間フライした。
【0043】このフライ後の米菓には衣により味が既に施されていたが、さらにうま味を加えるために食塩、調味料等を配合した粉類を軽く掛け、衣掛けフライ米菓とした。
【0044】実施例2実施例1で得られた一晩ネカセたモチ米菓生地を熱風オーブンにて焼成温度200℃、風速45m/secの条件下で1分間脱水・膨化させながら焼成し、生地水分を3%〜5%程度に調整した。この焼成モチ米菓生地100重量部に対し、実施例1で使用したバッター110重量部程度を付着させて180℃に熱したフライ油で約1分間フライし、衣掛けフライ米菓を得た。
【0045】官能評価試験これら実施例1及び実施例2で得られた衣掛けフライ米菓に対し、食感、風味及び連食性に関するモニター数20名による官能試験を行い、その平均をもって評価した。結果を表1に示す。また、比較のためにモチ米菓を通常のオーブンで焼成した後、同様のバッターを付けてフライした衣掛けフライ米菓(比較例1)に対する同様の官能評価試験の結果を表1にあわせて示す。
【0046】
【表1】

【0047】*)官能評価は、各項目についてそれぞれ以下の基準により5段階(−−<−<+<++<+++)にて評価した。
食 感:(−−)歯ごたえあり、(−)やや歯ごたえあり、(+)やや軽快な食感、(++)サクッとした軽快な食感、(+++)サクッしてフワフワした軽快な食感。
風 味:(−−)モチ生地の風味に乏しく、小麦粉の香ばしさなし、(−)モチ生地風味のみあり、(+)モチ生地風味と小麦粉の香ばしさわずかにあり、(++)モチ生地風味と小麦粉の香ばしさあり、(+++)モチ生地風味と小麦粉の香ばしさがあり両者が調和。
連食性:(−−)特に連食感なし、(−)あまり連食感はない、(+)わずかに連食感あり、(++)幾分連食感あり、(+++)連食感あり。
【0048】表1から明らかなとおり、実施例1及び実施例2の衣掛けフライ米菓は、食感、風味、連食性の全てに優れていた。特に水分量22%程度のモチ米菓生地に直接バッターを付けてフライした実施例1の衣掛けフライ米菓は、特に軽くソフトな食感を有するものであり、また、熱風オーブンで焼成した素焼きモチ米菓生地にバッターを付けてフライした実施例2の衣掛けフライ米菓は、焼成によりモチ米菓本体の外皮が多少硬化しており、実施例1よりもソフト感が多少劣るものの、比較例1のものに比べれば非常に食感的に優れていた。また、実施例2は、焼成後フライしているので、特に風味に優れていた。さらに、実施例1及び2の衣掛けフライ米菓が、連食性に優れているのは、■食感が軽快であり食する際の抵抗感も少ないこと、■モチ米の風味とフライした小麦粉の香ばしさとを併せ持ち従来にない独特の風味を有すること、などの相乗効果により、小麦粉、コーンなどを用いたスナック食品と比肩して劣らないものとなっていると考えられる。
【0049】
【発明の効果】本発明の請求項1の衣掛けフライ米菓は、生地水分を調節したモチ米菓生地に、プレミックス粉を水で割り混合したバッターで衣付けした後フライして得られる膨化モチ米菓本体とこの膨化モチ米菓本体の外側に形成された衣層とを有するものであるので、2つの食感を同時に味わうことができると同時に、モチ米と小麦粉主体の穀物の香ばしさも同時に味わうことができ、連食性のある軽く香ばしい米菓となっている。そして、従来のモチ米菓とは全く違う食感、風味を呈しているので、従来のあられ以外のモチ米菓では希なほどの連食性が生まれるスナック的なモチ米菓であるとともに、衣によってモチ米菓の外周に一皮張られてあるために、丈夫で壊れにくく流通の面においても扱い易くなるという効果も有する。
【0050】また、請求項2記載の衣掛けフライ米菓は、生地水分を調節したモチ米菓生地を熱風オーブンにより焼成した焼成モチ米菓生地に、プレミックス粉を水で割り混合したバッターで衣付けした後フライすることにより得られる膨化モチ米菓本体とこの膨化モチ米菓本体の外側に形成された衣層とを有するものであるので、モチ米菓は焼成してあるため締まった生地になっているが、従来のモチ米菓と比べるとずっとソフトな食感を保っており、外側のカラッとして締まった衣と一体となっている。しかも焼成された米菓をさらにフライしてあるために香ばしさがさらに増している。そこに小麦粉類の穀類の香ばしさも加わり、仕上りもソフトであるため、連食性の生じる美味な製品っとなっている。これらは、従来のモチ米菓とは全く違う食感、風味を呈しているので、従来のあられ以外のモチ米菓では希なほどの連食性が生まれるスナック的なモチ米菓であるとともに、衣によってモチ米菓の外周に一皮張られてあるために、丈夫で壊れにくく流通の面においても扱い易くなるという効果も有する。
【0051】請求項3記載の衣掛けフライ米菓の製造方法は、モチ粉を蒸煮した後、冷却し、切断成形してモチ生地を成形し、このモチ生地を乾燥し生地水分を調節してモチ米菓生地を調製し、このモチ米菓生地にプレミックス粉を水で割り混合したバッターで衣付けした後、フライする方法であるので、中身のモチ米菓生地がふわっとした軽い食感に仕上がり、外側の衣がカラッとした締まった食感になるため、膨化モチ米菓本体の外側に形成された衣層とを有する2つの食感を同時に有する衣掛けフライ米菓が製造可能となっている。
【0052】また、請求項4記載の衣掛けフライ米菓の製造方法は、モチ粉を蒸煮した後、冷却し、切断成形してモチ生地を成形し、このモチ生地を乾燥し生地水分を調節してモチ米菓生地を調製し、このモチ米菓生地を、熱風オーブンにより焼成して焼成モチ米菓生地を調製し、この焼成モチ米菓生地にプレミックス粉を水で割り混合したバッターで衣付けした後、フライする方法であるので、中身の焼成モチ米菓生地が軽い食感に仕上がり、外側の衣が焼成モチ米菓生地の外皮とともにカラッとした締まった食感になるため、膨化モチ米菓本体の外側に形成された衣層とを有する2つの食感を同時に有する衣掛けフライ米菓が製造可能となっている。
【0053】さらに、請求項5記載の衣掛けフライ米菓は、請求項3又は4記載において、前記モチ米菓生地に乱線を設けるものであるので、各個体によって不揃いの湾曲した形状となり、自然感と素朴感を有し、食感がよりソフトな衣掛けフライ米菓が製造可能となっている。




 

 


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